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ひかり

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
上方かみがたからはいってきたひかり道筋みちすじが、散乱さんらんによってえている様子ようす。(米国べいこくアンテロープ・キャニオンにて)

ひかりひかり広義こうぎには電磁波でんじは意味いみし, 狭義きょうぎには電磁波でんじはのうち可視かしこう波長はちょうが380 nmから760 nmのもの)をいう[1]狭義きょうぎこう電離でんり放射線ほうしゃせんひと[2]

基本きほんてき性質せいしつ

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レーザーこう
  • 直進ちょくしん
    • ひかり均質きんしつ媒質ばいしつ内部ないぶでは直進ちょくしんする[1]エウクレイデスの「ひかり直進ちょくしん法則ほうそく」)。厳密げんみつには、重力じゅうりょくじょうではひかり経路けいろ彎曲わんきょくする[3]
  • 反射はんしゃ屈折くっせつ
    • ひかりことなる媒質ばいしつ境界きょうかいめん反射はんしゃあるいは屈折くっせつする[1]屈折くっせつりつ参照さんしょう
    • 凸凹おうとつ平面へいめんきょうたったひかりは、かがみたったときとおな角度かくど反射はんしゃする(エウクレイデスの「ひかり反射はんしゃ法則ほうそく」)。
    • ひかり屈折くっせつさいは、スネルの法則ほうそく成立せいりつする。
  • 透過とうか吸収きゅうしゅう[よう曖昧あいまい回避かいひ]
    • ひかり透明とうめい媒質ばいしつ境界きょうかいめんたったとき、その一部いちぶ境界きょうかいめん反射はんしゃするが、のこりは媒質ばいしつ内部ないぶ通過つうかする現象げんしょう透過とうかという[1]
    • ひかり透明とうめい媒質ばいしつ内部ないぶ通過つうかするとき、その内部ないぶ吸収きゅうしゅう変換へんかんされる現象げんしょう吸収きゅうしゅうという[1]
  • 干渉かんしょう回折かいせつ
    • ふたつの光波こうは位相いそう時間じかんとともに変化へんかしないどういち周波数しゅうはすうコヒーレントふたつのひかり)がかさなりうことでひかりつよくなったりよわくなったりする現象げんしょう干渉かんしょうという[1]
    • ひかり伝搬でんぱんするときに障害しょうがいぶつ後方こうほうまわ現象げんしょう回折かいせつという[1]
  • 自然しぜんこうへんこう

ひかり理解りかい

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思想しそう

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ひかり様々さまざま思想しそう宗教しゅうきょうにおいて、超越ちょうえつてき存在そんざいしゃ属性ぞくせいしめすものとされた。ふるくから宗教しゅうきょうひかり登場とうじょうしており、より具体ぐたいてきには太陽たいようむすびつけられることもおおかった。古代こだいエジプトかみアメンラーなどはそのいちれいである(太陽たいようしん参照さんしょう)。プラトン有名ゆうめいな「洞窟どうくつ比喩ひゆ」では、ひかりみなもとである太陽たいよう最高さいこう原理げんりぜんイデア」とをむすびつけている。

しんプラトン主義しゅぎでは、ひかり強弱きょうじゃく濃淡のうたんがあることから、世界せかい多様たようせい説明せつめいしようとしており、哲学てつがく神秘しんぴ主義しゅぎ融合ゆうごうしている。たとえばプロティノスは「いちしゃ」「叡智えいちヌース)」「たましい」の3原理げんりから世界せかい説明せつめいし、「いちしゃ」は、それ自体じたい把握はあくされないものでありひかりそのもの、「叡智えいち(ヌース)」は「いちしゃ」をうつしているものであり太陽たいようであり、「たましい」は「叡智えいち」をけてかがやくものでつきほしであるとし、ひかり比喩ひゆ世界せかい説明せつめい論理ろんりした。このしんプラトン主義しゅぎ魔術まじゅつヘルメス主義しゅぎグノーシス主義しゅぎにまで影響えいきょうおよぼした、ともわれている。

新約しんやく聖書せいしょ』ではイエスにより「わたしは、にいるあいだひかりである」(ヨハネ福音ふくいんしょ 9:5)とかたられる。またイエスは弟子でし群集ぐんしゅうたいして「あなたたちはひかりである」(しおひかり)とかたる。ディオニュシオス・アレオパギテースにおいては、ちちなるかみ光源こうげんであり、こうイエスであり、イエスは天上てんじょうかいイデアかし、人々ひとびとたましいらすのであり、ひかりによる照明しょうめいひと認識にんしきあたえるのだとされた。この思想しそうキリスト教きりすときょう世界せかい思想しそう様々さまざまかたち影響えいきょうあたえた。しばしばひかり正義まさよしやみあく二元にげん対立たいりつとしてたとえてかたられた。

グノーシス主義しゅぎではひかりやみ二元にげんてき対立たいりつによって世界せかい説明せつめいした。

仏教ぶっきょうでは、ひかりは、ふつ菩薩ぼさつなどの智慧ちえ慈悲じひ象徴しょうちょうするものとされる。

科学かがく

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粒子りゅうしせつ波動はどうせつ

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ひかり粒子りゅうしなのか? それともなみなのか?」 この問題もんだいは20世紀せいき前半ぜんはんまで、学者がくしゃたちをおおいになやませた。なぜなら、ひかりなみであるとしなければ説明せつめいできない現象げんしょう(たとえばひかり干渉かんしょう分光ぶんこうなど)と、ひかり粒子りゅうしであるとしなければ説明せつめいできない現象げんしょう(たとえばひかりでん効果こうかなど)が存在そんざいしていたからである(詳細しょうさい後述こうじゅつ)。

この問題もんだいは、20世紀せいき量子力学りょうしりきがく確立かくりつしていくなかでようやく解決かいけつすることになった。確定かくていせい原理げんりによってしょうじた問題もんだい説明せつめいするため、1927ねんニールス・ボーアが、一方いっぽう確定かくていすると他方たほう確定かくていになるような2つのりょうは、たがいにおぎないあうことにより対象たいしょう完全かんぜん記述きじゅつられるとする、相補そうほせいという概念がいねん提唱ていしょうしたのである。このかんがかたれられ、「ひかりは〈粒子りゅうしせい〉と〈波動はどうせい〉をあわつ」と表現ひょうげんされるようになった。

ひかり粒子りゅうしせい

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ニュートンによって、ひかり粒子りゅうしだとするせつとなえられた(粒子りゅうしせつ)。アインシュタイン光子こうし概念がいねん提唱ていしょうし、これは現在げんざいまでもちいられている。

粒子りゅうし量子りょうし)としてのひかり光子こうし光量子こうりょうし)という。光子こうし電磁場でんじば量子りょうしによってあらわれる量子りょうしの1つで、電磁でんじ相互そうご作用さよう媒介ばいかいする。

このため波長はちょうみじかXせんなどにおいて、ひかり粒子りゅうしせいとく顕著けんちょとなる。

ひかり波動はどうせい

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ひかり波動はどうとして反射はんしゃ屈折くっせつ回折かいせつなどの現象げんしょうこす。

ヤングの実験じっけん(1805ねん)によりひかり波動はどうせつとして証明しょうめいされ、そのマクスウェルらにより光波こうは電磁波でんじはであることがしめされた。厳密げんみつにはマクスウェルの方程式ほうていしき記述きじゅつされるベクトルなみでありへんこうつが、波動はどう光学こうがくでは簡略かんりゃくのためにスカラーなみとしてあつかうことがおおい。

波動はどうとしてのひかり光波こうはぶ。

ひかり理論りろんのタイム・テーブル

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出典しゅってん

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  1. ^ a b c d e f g 照明しょうめい学会がっかい照明しょうめいハンドブック だい2はん』2003ねん、7ぺーじ 
  2. ^ 放射線ほうしゃせんによる健康けんこう影響えいきょうとうかんする統一とういつてき基礎きそ資料しりょう(平成へいせい27年度ねんどばん)」だい1しょう 放射線ほうしゃせん基礎きそ知識ちしき” (pdf). 環境省かんきょうしょう. 2021ねん5がつ31にち閲覧えつらん
  3. ^ アルバート・アインシュタイン しる金子かねこつとむ やく『わが相対性理論そうたいせいりろんはくようしゃ、1981ねん、147ぺーじ 

関連かんれん項目こうもく

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理論りろん
応用おうよう
機能きのう

外部がいぶリンク

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