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地方紙 - Wikipedia

地方紙ちほうし

特定とくてい地方ちほう販売はんばい対象たいしょうとする新聞しんぶん

地方紙ちほうし(ちほうし)とは、特定とくてい地方ちほう販売はんばい対象たいしょうとする新聞しんぶんである。

日本にっぽんではひとつの都道府県とどうふけんのほぼ全域ぜんいきをカバーする新聞しんぶんを「けん」、複数ふくすう都道府県とどうふけんふく地域ちいきブロック対象たいしょうとする地方紙ちほうしを「ブロック」と[1]。ある都道府県とどうふけんないかぎられたエリア(一部いちぶ市町村しちょうそん離島りとう)だけで発行はっこうされる新聞しんぶん地域ちいき地域ちいき新聞しんぶんローカル(ローカル新聞しんぶん[2]ぶこともある[3]地元じもとのニュースを重点的じゅうてんてき取材しゅざいし、記者きしゃ配置はいちしていないほか地方ちほう全国ぜんこく海外かいがいニュースは通信つうしんしゃ共同通信きょうどうつうしん時事通信じじつうしんなど)から提供ていきょうけて記事きじ掲載けいさいすることがおおい。

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは、21世紀せいきはいってきゅう廃刊はいかん相次あいつぎ「ニュース砂漠さばく」が社会しゃかい問題もんだいしている(後述こうじゅつ)。

なおいちこく全域ぜんいきまたはほぼ全域ぜんいき販売はんばい対象たいしょうとする新聞しんぶん全国ぜんこくしょうされる。

日本にっぽん地方紙ちほうし

編集へんしゅう

分類ぶんるい

編集へんしゅう

明確めいかく定義ていぎ存在そんざいしないが発行はっこう部数ぶすう発行はっこうエリア、発行はっこうシェアによって地方ちほう分類ぶんるいおこなうことがある。また地方紙ちほうし地域ちいきべつのものとかんがえ、県域けんいきよりひろ範囲はんい配布はいふいきとするブロックけん(それにじゅんじるだいけんとう)を狭義きょうぎ地方紙ちほうしとし、地域ちいき除外じょがいしてとらえることもおおい。

ブロック

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複数ふくすう都府県とふけんにまたがる地域ちいきブロック北海道ほっかいどう単独たんどく)で発行はっこうされるおお地方ちほう。『北海道新聞ほっかいどうしんぶん』『中日新聞ちゅうにちしんぶん』『西日本にしにほん新聞しんぶん』の発行はっこうもとブロック3しゃ連合れんごう構成こうせいしている。中日新聞社ちゅうにちしんぶんしゃは、系列けいれつ中日新聞ちゅうにちしんぶん東京とうきょう本社ほんしゃ発行はっこうする『東京とうきょう新聞しんぶん』も関東かんとう地方ちほう全域ぜんいき静岡しずおかけん駿河するが以東いとう配達はいたつエリアとしている[4]ほか、『北陸ほくりく中日新聞ちゅうにちしんぶん』も石川いしかわけん富山とやまけんにまたがり発行はっこうされており、販売はんばい部数ぶすう総計そうけい一部いちぶ全国ぜんこく(『毎日新聞まいにちしんぶん』、『日本経済新聞にほんけいざいしんぶん』、『産経新聞さんけいしんぶん』)を上回うわまわる。

このほか、宮城みやぎけん仙台せんだい拠点きょてんとする『河北かわきた新報しんぽう』もみずからを東北とうほく地方ちほうのブロック位置付いちづけている[5]広島ひろしまけん広島ひろしま地盤じばんの『中国ちゅうごく新聞しんぶん』も中国ちゅうごく地方ちほうのブロックとしてあつかわれることがある[6]

一般いっぱんてきには全国ぜんこく(『読売新聞よみうりしんぶん』『朝日新聞あさひしんぶん』『毎日新聞まいにちしんぶん』『日本経済新聞にほんけいざいしんぶん』『産経新聞さんけいしんぶん』)と上記じょうきかくブロック以外いがいで、発行はっこうエリアがいち府県ふけん全域ぜんいきにわたる新聞しんぶんす。おおくはだい世界せかい大戦たいせんしたの「いちけんいち統制とうせい多数たすう新聞しんぶん統合とうごうして成立せいりつした。戦後せんご創刊そうかんされ、これらにじゅんじる配布はいふいきつにいたった新聞しんぶんふくまれる。

上記じょうきかくブロックは、本社ほんしゃけんでは部数ぶすう・シェアや影響えいきょうりょくとくおおきく、けんとしての性格せいかくあわつ。またブロックほどではないが、生活せいかつけん経済けいざいけんがつながっている隣県りんけんにも配達はいたつエリアをひろげている地方紙ちほうしもある(れい滋賀しがけんにおける『京都きょうと新聞しんぶん[7])。

地域ちいき密着みっちゃくした編集へんしゅう方針ほうしん府県ふけんないにおける発行はっこうシェアをほこ意味いみけん県民けんみんのための新聞しんぶん[注釈ちゅうしゃく 1]県民けんみん)を自称じしょうしたり、そのようにばれたりすることもある。

全国ぜんこくのシェアがたか東京とうきょうけん大阪おおさかけんのぞ地方ちほうにおいては、いちけんいち統制とうせい経緯けいいから、けんがそのけんにおいて圧倒的あっとうてきシェアをち、その論調ろんちょう関連かんれん事業じぎょう発行はっこうもと経営けいえいしゃけん政財界せいざいかいつよ影響えいきょうりょくつこともある[注釈ちゅうしゃく 2]静岡しずおか新聞しんぶん新潟にいがた日報にっぽう信濃毎日新聞しなのまいにちしんぶん京都きょうと新聞しんぶん神戸こうべ新聞しんぶん山陽さんよう新聞しんぶんなど有力ゆうりょく地方ちほうは、ブロック匹敵ひってきする発行はっこう部数ぶすうゆうする。信濃毎日新聞しなのまいにちしんぶん静岡しずおか新聞しんぶんとう西日本にしにほん新聞しんぶん河北かほく新報しんぽうとう一部いちぶブロック発行はっこう部数ぶすう上回うわまわっている[11]京都きょうと新聞しんぶんのように複数ふくすうけん京都きょうと滋賀しがけん)で販売はんばいしているものもある。

だいけん

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県内けんないにおける政治せいじてき対立たいりつ生活せいかつけん経済けいざいけんちがいといった事情じじょうにより、従来じゅうらいけん対抗たいこうして創刊そうかんされた新聞しんぶんす。後述こうじゅつの「だい地方紙ちほうし」にくらべて、政治せいじてき意味合いみあいがつよ場合ばあい使用しようされる。けん比較ひかくすると発行はっこう部数ぶすう普及ふきゅうりつなどで劣勢れっせいっていることと、それゆえの経営けいえい基盤きばん脆弱ぜいじゃくさから1990年代ねんだい以降いこう廃刊はいかんまれるれい目立めだつようになっている(後述こうじゅつ)。

だいいち地方紙ちほうしだい地方紙ちほうし

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  • かく都道府県とどうふけんにおける全国ぜんこく、ブロックのぞいた発行はっこうシェアトップを「だいいち地方紙ちほうし」、それ以外いがいを「だい地方紙ちほうし」とぶことがある。

地域ちいき地域ちいき新聞しんぶん

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都道府県とどうふけんない一部いちぶ地域ちいきのみで発行はっこうされ、日刊にっかんではない新聞しんぶんもある。ただし、『デーリー東北とうほく』(青森あおもりけん東部とうぶ岩手いわてけん北部ほくぶ南部なんぶ地方ちほう)のように複数ふくすうけんにまたがって配布はいふされているものもある。狭義きょうぎの「地方紙ちほうし」は、地域ちいきふくまない。

有力ゆうりょく日刊にっかん地域ちいきは、地元じもと市町村しちょうそんけん新聞しんぶん上回うわまわ世帯せたい普及ふきゅうりつたっし、地元じもと社会しゃかいへの影響えいきょうりょくおおきい。一部いちぶ小規模しょうきぼけん匹敵ひってきする発行はっこう部数ぶすうち、日本にっぽん新聞しんぶん協会きょうかい加盟かめいしている発行はっこうもともある。

地域ちいき存立そんりつする経緯けいい要因よういん下記かきのように地理ちり歴史れきしてき経緯けいいなど様々さまざまである。

また、東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい(2011ねん)でおおきな被害ひがいけた岩手いわてけん大槌おおつちまちでは、既存きそん地方ちほうすら必要ひつよう情報じょうほう十分じゅうぶんつたえていないとかんがえた町民ちょうみんによって『大槌おおつち新聞しんぶん』(2012~2021ねん)が創刊そうかんされたようなれいもある。

日本にっぽん地域ちいき新聞しんぶんガイド2016―2017』(日本にっぽん地域ちいき新聞しんぶん図書館としょかん)ではしゅう5かい以上いじょう発行はっこうされる日刊にっかんあつか発行はっこうもとやく110しゃ掲載けいさいされているが休刊きゅうかん廃刊はいかん相次あいついでいる[3]。その要因よういんとしてはスマートフォンなどによりインターネットでの情報じょうほう収集しゅうしゅう容易よういになったこと(デジタル[3])、読者どくしゃ高齢こうれい[3]地方ちほう人口じんこう減少げんしょう生活せいかつ経済けいざいけん広域こういきけん全国ぜんこくとの競争きょうそうげられる。

一方いっぽうでデジタルは、かみ新聞しんぶん印刷いんさつ配達はいたつするコストなしでマスメディア運営うんえいできる利点りてんもある[3]。2017ねんはる休刊きゅうかんした茨城いばらきけんみなみ地域ちいきの『常陽じょうよう新聞しんぶんもとスタッフが同年どうねんあきにニュースサイト「NEWSつくば」(茨城いばらきけんつくば)を発足ほっそくさせたほか、みんなの経済けいざい新聞しんぶんネットワーク系列けいれつかくサイトは、大都市だいとし繁華はんかがいふく単位たんいでビジネスやイベントの情報じょうほう発信はっしんしている。

ローカル(ローカル新聞しんぶん

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メジャー全国ぜんこく)の対義語たいぎごとして、地方ちほう地域ちいき包含ほうがんする意味いみあるいは地域ちいきしてもちいられる。発行はっこうエリアや発行はっこう部数ぶすうすくないことを強調きょうちょうする文脈ぶんみゃく使用しようされることがある。

特徴とくちょう

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紙面しめん構成こうせいがいして政治せいじ経済けいざい健康けんこう娯楽ごらくおもスポーツ)、社会しゃかい地域ちいきの6分野ぶんや構成こうせいされ、このてん全国ぜんこくとさほどわりない。しかし、ニュースの配分はいぶん販売はんばい領域りょういきとする地方ちほう重点的じゅうてんてきくことが特徴とくちょうである。また、テレビラジオローカルきょく系列けいれつ会社かいしゃとして経営けいえいする地方紙ちほうしおおい。

取材しゅざいもう発行はっこうエリアにかぎられるため、国政こくせい日本にっぽん経済けいざい全体ぜんたいかんするニュースや国際こくさいめんはそのおおくが共同通信社きょうどうつうしんしゃ時事通信社じじつうしんしゃなどから提供ていきょうされた記事きじであり、提供ていきょう記事きじ紙面しめん半分はんぶん以上いじょうめる場合ばあいすくなくない[12]。ただし、販売はんばい地域ちいきない出身しゅっしん政治せいじやスポーツ選手せんしゅもしくは販売はんばい地域ちいきない本社ほんしゃだい規模きぼ工場こうじょうをもつ企業きぎょうをクローズアップして記事きじ掲載けいさいすることがある。記事きじ社説しゃせつ市町村しちょうそんちょう知事ちじ地方ちほう議会ぎかい動向どうこうや、イベントかんする内容ないようおおい。政論せいろんよりも生活せいかつ密着みっちゃく、ともえる。

そうじて関東かんとう地方ちほう近畿きんき地方ちほう山口やまぐちけんなどの一部いちぶ地域ちいきでは全国ぜんこくのシェアがおおきいが、その地方ちほうでは地方ちほう圧倒的あっとうてきなシェアをつことがおお[11]2020ねん読売新聞社よみうりしんぶんしゃ調査ちょうさでは、10都府県とふけん茨城いばらきけん埼玉さいたまけん千葉ちばけん東京とうきょう神奈川かながわけん滋賀しがけん大阪おおさか奈良ならけん和歌山わかやまけん山口やまぐちけん)をのぞ37道府県どうふけん地方ちほう新聞しんぶんがシェア1めた[11]徳島とくしま新聞しんぶん北國きたぐに新聞しんぶんなどは県内けんないで60%以上いじょうのシェアをち、圧倒的あっとうてき存在そんざいである。また、中京ちゅうきょうけんふくまれる東海とうかい3けん愛知あいちけん岐阜ぎふけん三重みえけん)はブロック中日新聞ちゅうにちしんぶんがシェア1であり、中日新聞ちゅうにちしんぶん全国ぜんこく以外いがい唯一ゆいいつ複数ふくすう都道府県とどうふけんでシェア1獲得かくとくしている。

一方いっぽうで、全国ぜんこく中日新聞ちゅうにちしんぶんつよ都道府県とどうふけんけん茨城新聞いばらきしんぶん埼玉さいたま新聞しんぶん千葉ちば日報にっぽう神奈川かながわ新聞しんぶん岐阜ぎふ新聞しんぶん伊勢いせ新聞しんぶん奈良なら新聞しんぶん紀伊きいみんほう山口やまぐち新聞しんぶんなど)はけんくらべて地元じもとでの存在そんざいかんひくく、県内けんないシェアトップ3にもはいっていないこともめずらしくない[11]。また、滋賀しがけん滋賀しがにちにち新聞しんぶん存在そんざいしていたが、京都きょうと新聞しんぶん吸収きゅうしゅうされて消滅しょうめつしたため全国ぜんこく唯一ゆいいつけん存在そんざいしない。

地方ちほうのネットワーク組織そしきとして「地域ちいき新聞しんぶんマルチメディア・ネットワーク協議きょうぎかい」や「47NEWS」などがある。また、地方ちほう会社かいしゃ中心ちゅうしんとなって「政経せいけい懇話こんわかい」という勉強べんきょうかいかく都道府県とどうふけん設立せつりつされている。時事じじ問題もんだい勉強べんきょう同時どうじ地元じもとせいざい官界かんかい要人ようじん同士どうし交流こうりゅうおも目的もくてきとしており、会費かいひとし10まんえん前後ぜんこうである。

呼称こしょう由来ゆらい

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地方紙ちほうし」「中央ちゅうおう」の呼称こしょうは、だい世界せかい大戦たいせんちゅう新聞しんぶん統制とうせい使つかわれはじめた。東京とうきょう本社ほんしゃ新聞しんぶんしゃのうち、全国ぜんこく網羅もうらする新聞しんぶんを「中央ちゅうおう」とび、東京とうきょうとその近辺きんぺん対象たいしょうとする新聞しんぶんを「地方紙ちほうし」とんだこと由来ゆらいである。

ぶん合同ごうどう

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太平洋戦争たいへいようせんそう激化げきかによる新聞しんぶん統制とうせい実施じっしで、複数ふくすうあった地方紙ちほうし原則げんそくとして「1都道府県とどうふけん1」とするめがなされていたが、1945ねん東京とうきょうだい空襲くうしゅう以後いご各地かくちでの空襲くうしゅう実施じっしによる輸送ゆそう事情じじょう悪化あっかなどを理由りゆうに、「ぶん合同ごうどう」として、その都道府県とどうふけん地方ちほう全国ぜんこく中央ちゅうおう)の題字だいじ一緒いっしょ掲載けいさいする処置しょちをとったことがあった。しかし、地方ちほう社屋しゃおく工場こうじょう空襲くうしゅう被害ひがいった影響えいきょう使用しよう不能ふのうとなったことから、近隣きんりん地方ちほう全国ぜんこく工場こうじょう委託いたくして印刷いんさつしたれいもあった。

近年きんねん傾向けいこう

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1990年代ねんだい以後いごバブル経済けいざい崩壊ほうかいや、インターネット普及ふきゅうなどから、新聞しんぶんかみ媒体ばいたいのコストが増大ぞうだい経営けいえいてき問題もんだい懸念けねんされていることから、おもだい2県域けんいきやローカルにおいて相次あいついで休刊きゅうかん廃刊はいかん、ないしは県域けんいきだい2県域けんいきふくむ)あさ夕刊ゆうかんのセットりでも夕刊ゆうかん廃止はいしする傾向けいこうにある。

きゅう廃刊はいかんとなったれい以下いかれい年号ねんごうきゅう廃刊はいかんねん
夕刊ゆうかん休止きゅうしとなったれい

滋賀しがけんは、1979ねんまで滋賀しがにちにち新聞しんぶん県域けんいき地方ちほうとして存在そんざいしていたが、経営けいえいなんもとから京都きょうと新聞しんぶん傘下さんかだったことから、同年どうねん京都きょうと新聞しんぶん統合とうごうされるかたちとなった。このため2005ねん一時期いちじきみんなの滋賀しが新聞しんぶん[注釈ちゅうしゃく 7]発行はっこうされた時期じきはさみ、純粋じゅんすい県域けんいき地方ちほうがない空白くうはくいきとなっているが、京都きょうと新聞しんぶん中日新聞ちゅうにちしんぶん東海とうかい地方ちほうブロック)が滋賀しがばんしており、実質じっしつてき県域けんいきわりをなしている。

また大阪おおさかも、夕刊ゆうかん専売せんばい大阪おおさか新聞しんぶん新大阪しんおおさか関西かんさい新聞しんぶんしん関西かんさいなどがあったが、そのおおくは1990年代ねんだい廃刊はいかん大阪おおさかにちにち新聞しんぶん新日本海新聞社しんにほんかいしんぶんしゃ事業じぎょう譲渡じょうとうえ朝刊ちょうかん移行いこう唯一ゆいいつ夕刊ゆうかん地方ちほうとしてのこっていた大阪おおさか新聞しんぶん2002ねん産経新聞さんけいしんぶん東京とうきょう本社ほんしゃ夕刊ゆうかん休止きゅうしわせるかたちで、産経新聞さんけいしんぶん大阪おおさか本社ほんしゃへの統合とうごうというかたち事実じじつじょう廃刊はいかん[注釈ちゅうしゃく 8]された。その2023ねん大阪おおさかにちにち新聞しんぶん休刊きゅうかんすることが発表はっぴょう[13]され、大阪おおさか地方紙ちほうし空白くうはくいきとなる[注釈ちゅうしゃく 9]

このほか新聞しんぶん発行はっこう自体じたい継続けいぞくしているものの、経営けいえいなんから同業どうぎょう他社たしゃへの経営けいえい譲渡じょうと(『日刊にっかん福井ふくい』)や新旧しんきゅう分離ぶんり方式ほうしきでの再建さいけん余儀よぎなくされるケースもられる。ただし、新旧しんきゅう分離ぶんりによる再建さいけん債務さいむ免除めんじょによる一時いちじてき延命えんめいさくぎず、そのふたた経営けいえいまるケースもすくなくない(上記じょうき廃刊はいかんなかでは『岡山おかやまにちにち新聞しんぶん』や『常陽じょうよう新聞しんぶん』が該当がいとうする)。

全国ぜんこくとの関係かんけい

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地方ちほうなかには、特定とくてい全国ぜんこくとの関係かんけいとくふか発行はっこうもとがある。しゃによっては、事実じじつじょうその全国ぜんこく子会社こがいしゃしているケースもみられる。

読売新聞よみうりしんぶんふか関係かんけい地方紙ちほうし

編集へんしゅう
読売新聞よみうりしんぶん地域ちいき記事きじ写真しゃしん配信はいしんサービスをけている新聞しんぶん
編集へんしゅう

読売新聞よみうりしんぶん東京とうきょう本社ほんしゃ1997ねんからはじめた地域ちいき記事きじ写真しゃしん配信はいしんサービスをけている新聞しんぶん

現地げんち印刷いんさつ提携ていけい委託いたくむすんでいる新聞しんぶんしゃ
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朝日新聞あさひしんぶんふか関係かんけい地方紙ちほうし

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毎日新聞まいにちしんぶんふか関係かんけい地方紙ちほうし

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業務ぎょうむ提携ていけい中心ちゅうしん新聞しんぶんしゃ
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その共同通信社きょうどうつうしんしゃ加盟かめい地方紙ちほうし包括ほうかつてき連携れんけい実施じっし[注釈ちゅうしゃく 16]

日本経済新聞にほんけいざいしんぶんふか関係かんけい地方紙ちほうし

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現地げんち印刷いんさつ提携ていけい委託いたくむすんでいる新聞しんぶんしゃ
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産経新聞さんけいしんぶんふか関係かんけい地方紙ちほうし

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特定とくてい団体だんたい機関きかん側面そくめん地方紙ちほうし

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関東かんとう地方ちほう山梨やまなしけんふくみ、東京とうきょうのぞく)では関東かんとう7九州きゅうしゅう地方ちほう沖縄おきなわけんのぞく)ではプレス9だいして地方紙ちほうしあいだでの交流こうりゅう実施じっしちゅうである。

また、地域ちいき新聞しんぶんマルチメディア・ネットワーク協議きょうぎかい主催しゅさいで「きょうのニッポン」というニュースポータルをおこなっていたが、2007ねん4がつより共同通信社きょうどうつうしんしゃ産経新聞さんけいしんぶん大阪おおさか本社ほんしゃ地方紙ちほうし51しゃ共同きょうどう主催しゅさいする「よんななクラブ」にポータルを発展はってん移行いこう

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく地方紙ちほうし

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有力ゆうりょく地方紙ちほうし

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など

地方紙ちほうし廃刊はいかんと「ニュース砂漠さばく」「ピンクスライム」問題もんだい

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上記じょうきのような有力ゆうりょく以外いがいでは、インターネットの普及ふきゅうされるなどして地方ちほう新聞しんぶん廃刊はいかん相次あいついでおり、地元じもとについて住民じゅうみんじゅつとぼしい「ニュース砂漠さばく」がひろがることで、監視かんしよわくなった地方ちほう行政ぎょうせい議会ぎかい汚職おしょく浪費ろうひえる弊害へいがい指摘してきされている[14]ノースウェスタン大学だいがくのペニー・アバナシ―客員きゃくいん教授きょうじゅが2022ねん発表はっぴょうした報告ほうこくしょ地域ちいきニュースの現状げんじょう』によると、「アメリカでは全国ぜんこくべるのは4で、地域ちいきが150中小ちゅうしょう規模きぼ日刊にっかん新聞しんぶんが1080週刊しゅうかんなど日刊にっかん以外いがい新聞しんぶんが5147おお各地かくち住民じゅうみんせる信頼しんらいたかいが、2005ねん以降いこうで2500以上いじょう新聞しんぶん消滅しょうめつした」という[15]

ウェブメディアが一部いちぶ代替だいたいしているが、そのなかには地方ちほうのようなタイトルをかかげてフェイクニュースながし、選挙せんきょ影響えいきょうおよぼすようなウェブメディアもあらわれている[15]。こうしたウェブメディアは、加工かこうにくぜられるくずにくピンクスライム)にたとえて「ピンクスライム・ジャーナリズム」とばれ、確認かくにんされているだけで1200をえる[16]

韓国かんこく地方紙ちほうし

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タイの地方紙ちほうし

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ いちれいとして、埼玉新聞社さいたましんぶんしゃ公式こうしきサイトで企業きぎょう理念りねんかかげている[8]
  2. ^ いちれいとして、『山形やまがた新聞しんぶん』の服部はっとりたかしゆうは「山形やまがた首領しゅりょう(ドン)」「服部はっとり天皇てんのう」ともばれた[9][10]
  3. ^ たとえば上記じょうきの『デーリー東北とうほく』、北海道ほっかいどう札幌さっぽろ都市としけん以外いがい刊行かんこうされる『十勝とかち毎日新聞まいにちしんぶん』『苫小牧とまこまいみんほうとう長野ながのけんの『市民しみんタイムス』『みなみ信州しんしゅう新聞しんぶんとう
  4. ^ たとえば沖縄おきなわけんさきとう諸島しょとうの『八重山やえやま日報にっぽう』『八重山やえやま毎日新聞まいにちしんぶん』『宮古みやこ新報しんぽう』、伊豆諸島いずしょとう小笠原諸島おがさわらしょとうの『東京とうきょう七島ななしま新聞しんぶんとう
  5. ^ たとえば『紀伊きいみんほう』『わかやま新報しんぽう』『日高ひだか新報しんぽう』『紀南きなん新聞しんぶん』が地域ちいきごとに分立ぶんりつする和歌山わかやまけんなど。
  6. ^ 一般いっぱんてき夕刊ゆうかんとしては2016ねん10月事実じじつじょう廃止はいしされ、11月から特集とくしゅう記事きじ重視じゅうししたタブロイドの「おとなプラス」へリニューアルした。しかし、原材料げんざいりょうなどコストだか観点かんてんから、2024ねん2がつをもって「おとなプラス」も廃止はいしし、完全かんぜん朝刊ちょうかん統合とうごうばんのみとする
  7. ^ どう4がつ創刊そうかん、9がつ事実じじつじょう廃刊はいかん
  8. ^ 産経新聞さんけいしんぶん発行はっこう夕刊ゆうかんとしては夕刊ゆうかんフジ1969ねんから別途べっと発行はっこうされているため、事実じじつじょうそれへ機能きのう統合とうごうされた。
  9. ^ ただし過去かこ経緯けいいから、産経新聞さんけいしんぶん大阪おおさか地方ちほう・ブロックなされる場合ばあいがある
  10. ^ 印刷いんさつ委託いたくおこなっている。
  11. ^ 2013ねん廃刊はいかん
  12. ^ ただし岩手いわて県内けんないの「イワニチ高速こうそくオフセット」ではなく、関連かんれん会社かいしゃの「青森あおもり高速こうそくオフセット」と「栃木とちぎ高速こうそくオフセット」に委託いたくしている。
  13. ^ 朝日あさひプリンテックさかい工場こうじょうにて委託いたく印刷いんさつ
  14. ^ 2014ねん復刊ふっかんさいして、ひがし印刷いんさつ江東こうとう工場こうじょう委託いたく印刷いんさつをしたが、廃刊はいかんとなった。
  15. ^ 世論せろん調査ちょうさ共同きょうどう実施じっし
  16. ^ 2010ねん4がつ共同きょうどうさい加盟かめいしている。
  17. ^ ただし岩手いわて県内けんないの「イワニチ高速こうそくオフセット」ではなく、関連かんれん会社かいしゃの「青森あおもり高速こうそくオフセット」と「仙台せんだい高速こうそくオフセット」に委託いたくしている。
  18. ^ 2015ねん5がつより、『千葉ちば日報にっぽう』の印刷いんさつ千葉ちばけん習志野ならしのにある日本経済新聞にほんけいざいしんぶん工場こうじょう委託いたくした。
  19. ^ a b 関連かんれんデイリースポーツ』が、自社じしゃでのスポーツ発行はっこうしていない日経にっけい相互そうご提携ていけいしており、デイリー提供ていきょう写真しゃしん日経にっけい掲載けいさいすることがあるほか、日経にっけいがわ神戸こうべ新聞しんぶん印刷いんさつ工場こうじょう委託いたく印刷いんさつおこなっている。なおデイリーは中国ちゅうごく新聞しんぶんとも委託いたく印刷いんさつ提携ていけい締結ていけつしている。
  20. ^ 大阪おおさかさかいにある朝日新聞あさひしんぶん工場こうじょう委託いたくした。
  21. ^ 西日本にしにほんスポーツ』は九州きゅうしゅう以外いがいのスポーツと、社会しゃかい芸能げいのうめんはもとから『中日ちゅうにちスポーツ』と『東京とうきょう中日ちゅうにちスポーツ』から提供ていきょうけている。
  22. ^ 2013ねん6がつ1にち相互そうご記事きじ提携ていけい

出典しゅってん

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  1. ^ ブロック地方紙ちほうしとは?媒体ばいたい特徴とくちょう役割やくわりについて解説かいせつ 共同通信きょうどうつうしんPRワイヤー(2019ねん7がつ10日とおか 最終さいしゅう更新こうしん2022ねん10がつ11にち)2022ねん12月30にち閲覧えつらん
  2. ^ 日本にっぽん全国ぜんこく地域ちいき新聞しんぶん網羅もうらした日本にっぽん唯一ゆいいつ日本にっぽん地域ちいき図書館としょかん運営うんえいする地方紙ちほうし情報じょうほうサイト「ろこねっと」(2022ねん12月30にち閲覧えつらん
  3. ^ a b c d e 逆境ぎゃっきょうでも存在そんざいかんしめ地域ちいきまち情報じょうほう発信はっしん奮闘ふんとう つよみは記者きしゃ密着みっちゃく 存続そんぞくのためウェブ展開てんかい毎日新聞まいにちしんぶん朝刊ちょうかん2022ねん12月26にちオピニオンめん(2022ねん12月31にち閲覧えつらん
  4. ^ 東京とうきょう新聞しんぶん申込もうしこみのご案内あんない(2022ねん12月31にち閲覧えつらん
  5. ^ 河北かわきた新報しんぽう東北とうほく6けん発行はっこうエリアとするブロックで…河北新報社かほくしんぽうしゃ 会社かいしゃ案内あんない 販売はんばい(2022ねん12月31にち閲覧えつらん
  6. ^ “ブロック”ではつ 中国ちゅうごく新聞しんぶん夕刊ゆうかん休刊きゅうかんにっテレNEWS(2015ねん2がつ12にち)2022ねん12月31にち閲覧えつらん
  7. ^ 販売はんばいしょ一覧いちらん 滋賀しがけん 京都新聞社きょうとしんぶんしゃ(2022ねん12月31にち閲覧えつらん
  8. ^ 県民けんみん紙面しめんとして」(2022ねん12月31にち閲覧えつらん
  9. ^ 山形やまがた権力けんりょく腐敗ふはい縮図しゅくずた! 最後さいごの"地方ちほう首領しゅりょう"服部はっとりたかし山形新聞社やまがたしんぶんしゃぬしひかりかげ ルポライター 伊勢いせあかつき」『現代げんだい』1986ねん11がつごう
  10. ^ 『“天皇てんのう”とばれたおとこたち』宝島社たからじましゃ、2009ねん12月、94ぺーじISBN 9784796674874
  11. ^ a b c d 上位じょうい3朝刊ちょうかん販売はんばい部数ぶすう世帯せたい普及ふきゅうりつ”. 読売新聞よみうりしんぶんメディアデータ. 2021ねん11月閲覧えつらん
  12. ^ 平成へいせい21(受)2057  損害そんがい賠償ばいしょう請求せいきゅう事件じけん 判決はんけつぶん” (PDF). 最高さいこう裁判所さいばんしょ (2011ねん4がつ28にち). 2012ねん2がつ2にち閲覧えつらん
  13. ^ 大阪おおさかにちにち新聞しんぶん」7がつまつ休刊きゅうかんのおらせ
  14. ^ 地方紙ちほうし廃刊はいかん相次あいつこめ実情じつじょう 取材しゅざい空白くうはくえ、はびこる汚職おしょく」『毎日新聞まいにちしんぶん朝刊ちょうかん2019ねん10がつ20日はつか(2022ねん12月31にち閲覧えつらん
  15. ^ a b べい新聞しんぶん、3ぶんの1消滅しょうめつへ 25ねんまでの20年間ねんかんで、デジタルの足踏あしぶみ/権力けんりょくへの監視かんし 低下ていか懸念けねん」『日経にっけい産業さんぎょう新聞しんぶん』2022ねん12月21にち3めん(1めんからつづく)
  16. ^ 世界せかいはつ2023】誤報ごほう拡散かくさんも「地方紙ちほうしふう」サイト 報道ほうどうよそおう「ピンクスライム」べい増殖ぞうしょく アルゴリズム使づか記事きじ量産りょうさん保守ほしゅてき傾向けいこう朝日新聞あさひしんぶん朝刊ちょうかん2023ねん1がつ28にち国際こくさいめん同日どうじつ閲覧えつらん

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