装身具 そうしんぐ (そうしんぐ、英 えい : personal ornament あるいは小 ちい さなものはtrinket [ 1] )とは、装飾 そうしょく つまり「かざり」のために身体 しんたい や衣服 いふく につける服飾 ふくしょく 付属 ふぞく 品 ひん [ 1] 。より魅力 みりょく 的 てき に見 み せるために使 つか われる物 もの で、通常 つうじょう は実用 じつよう 的 てき な目的 もくてき が無 な いもの[ 2] 。
ブレスレット や首飾 くびかざ り やイヤリング をつけて身 み を飾 かざ って創作 そうさく 活動 かつどう をする女性 じょせい
歴史 れきし
装身具 そうしんぐ は、もともとは呪術 じゅじゅつ 的 てき な意味合 いみあ いを持 も っていた、とも推測 すいそく されている。支配 しはい 者 しゃ 階級 かいきゅう が出現 しゅつげん すると自分 じぶん の余力 よりょく 、財力 ざいりょく を示 しめ すことで自分 じぶん の権勢 けんせい などを他者 たしゃ に示 しめ す目的 もくてき で身 み につけた。
装身具 そうしんぐ の基本 きほん の型 かた のほとんどは先史 せんし 時代 じだい に確立 かくりつ していた[ 1] 。
元々 もともと は花 はな や木 こ の実 み 、貝殻 かいがら 、動物 どうぶつ の歯 は 、牙 きば 、角 かく などを加工 かこう 、組 く み合 あ わせて作 つく っていた。
日本 にっぽん では縄文 じょうもん 時代 じだい に使 つか われていた耳 みみ 飾 かざり や腕輪 うでわ などの装身具 そうしんぐ が出土 しゅつど しており、古墳 こふん 時代 じだい には鍍金 めっき の施 ほどこ された鮮 あざ やかな金銅 かなどう 製 せい 装身具 そうしんぐ が作 つく られた。
装身具 そうしんぐ を用 もち いて着飾 きかざ ることは一部 いちぶ の民族 みんぞく ・文化 ぶんか から広 ひろ まったのではなく、世界中 せかいじゅう で見 み られる現象 げんしょう である。それらは埋葬 まいそう されている物 もの や壁画 へきが 、伝統 でんとう 的 てき 装飾 そうしょく 品 ひん などからも伺 うかが うことができる。
西洋 せいよう の冠 かんむり ・王 おう 笏 しゃく などは権力 けんりょく の象徴 しょうちょう であるが、同時 どうじ に装飾 そうしょく の役割 やくわり を果 は たした。
ヨーロッパの貴族 きぞく は男性 だんせい も女性 じょせい もさかんに装身具 そうしんぐ を身 み に付 つ けた。ベルト は実用 じつよう と装飾 そうしょく を兼 か ねていた。
中世 ちゅうせい の西 にし ヨーロッパはキリスト教 きりすときょう 一色 いっしょく の社会 しゃかい になったが、十字架 じゅうじか の首飾 くびかざ りは信仰 しんこう のシンボルであり、イエスの超 ちょう 自然 しぜん 的 てき な力 ちから に身 み を護 まも られたいというクリスチャン の願 ねが いもこめられていたが、同時 どうじ に装飾 そうしょく の役割 やくわり も果 は たした。カトリック教会 きょうかい の人々 ひとびと が祈 いの りに使 つか うロザリオ も同様 どうよう である。
なお広義 こうぎ には錫杖 しゃくじょう 、神社 じんじゃ のお守 まも り や登山 とざん 者 しゃ が付 つ ける熊 くま 除 の けの鈴 すず 、さらには社員 しゃいん の名札 なふだ や腕章 わんしょう も、(全 すべ てではないが)ものによっては装身具 そうしんぐ に含 ふく まれる。
現代 げんだい の素材 そざい と製造 せいぞう 法 ほう の多様 たよう 化 か
20世紀 せいき には、工業 こうぎょう 技術 ぎじゅつ によりさまざまな素材 そざい が新 あら たに開発 かいはつ されたので、現代 げんだい の装身具 そうしんぐ の素材 そざい は多様 たよう 化 か している。製造 せいぞう 機械 きかい が使 つか われるようになり安価 あんか に大量 たいりょう 生産 せいさん することも可能 かのう になった。合成 ごうせい 樹脂 じゅし 類 るい (プラスチック 類 るい )も安価 あんか な大量 たいりょう 生産 せいさん を可能 かのう にし、小 ちい さな子供 こども でも購入 こうにゅう してもらいやすくなり身 み につけられるものが増 ふ えた。リボン類 るい も布 ぬの のものばかりでなくプラスチック類 るい のものが登場 とうじょう した。
高価 こうか な宝石 ほうせき の代 か わりに工業 こうぎょう 技術 ぎじゅつ でつくりだした模倣 もほう 宝石 ほうせき やクリスタルガラス を使 つか うことも一般 いっぱん 化 か した。一方 いっぽう で先史 せんし 時代 じだい 以来 いらい 使 つか われた素材 そざい の多 おお くも、現在 げんざい も変 か わらず使 つか われ続 つづ けている。宝石 ほうせき や貴金属 ききんぞく も用 もち いられる。その結果 けっか 、現代 げんだい の装身具 そうしんぐ の素材 そざい は、たとえば布 ぬの 、紐 ひも 、ゴム 、合成 ごうせい 樹脂 じゅし 、天然 てんねん 樹脂 じゅし 、鉱物 こうぶつ 、金属 きんぞく (メッキ 品 しな 、貴金属 ききんぞく )、セラミック 類 るい (七宝 しっぽう やエナメル など)、クリスタルガラス 等 ひとし のガラス類 るい 、海産物 かいさんぶつ (貝殻 かいがら や珊瑚 さんご )、木材 もくざい 、化石 かせき 、動植物 どうしょくぶつ の体 からだ 組織 そしき ...といったように挙 あ げきれないほどに多種 たしゅ 多様 たよう 化 か している。つまり、日常 にちじょう の環境 かんきょう による変化 へんか を比較的 ひかくてき 受 う けにくく、金属 きんぞく アレルギーなどで人体 じんたい に害 がい を及 およ ぼさないと考 かんが えられる物 もの であれば、どのような素材 そざい でも使用 しよう される状態 じょうたい になっている。
アームバンド - シャツの袖 そで に着 つ け袖丈 そでたけ を調整 ちょうせい するバンド 。袖丈 そでたけ が長 なが すぎる場合 ばあい にカフ が手首 てくび から下 した に落 お ちないよう上膊 じょうはく 部 ぶ を適切 てきせつ な位置 いち で留 と めるためのもの。
アンクレット
簪 かんざし
簪 かんざし (かんざし)- 主 おも に女性 じょせい の頭髪 とうはつ に挿 さ して用 もち いる装身具 そうしんぐ 。
根掛 ねがけ
手絡 てがら
押櫛 くし - 髪 かみ を梳 と かす他 ほか 、装身具 そうしんぐ としても用 もち いる櫛 くし 。
笄 - 刀 かたな と一緒 いっしょ に持 も ち歩 ある いた棒状 ぼうじょう の装身具 そうしんぐ 。
流 ながれ 蘇 そ - 中国 ちゅうごく の装身具 そうしんぐ 。
大 だい 拉 ひしげ 翅 - 清朝 せいちょう の後期 こうき に満州 まんしゅう 族 ぞく や宮廷 きゅうてい の婦女 ふじょ の中 なか で流行 はや った一種 いっしゅ の髪 かみ 飾 かざ り。
リボン - 頭部 とうぶ や襟 えり に着 つ ける小 ちい さな帯状 おびじょう の布 ぬの 。
シュシュ - 環状 かんじょう の薄手 うすで の布 ぬの にゴムを通 とお して縮 ちぢ ませた髪 かみ 飾 かざ り。
バレッタ - 髪 かみ をはさむための小 ちい さなひと組 くみ の棒 ぼう など。
ヘアゴム - 髪 かみ をまとめるために使 つか うゴム紐 ひも 。
ヘアバンド -(カチューシャ )頭部 とうぶ につけるバンド。
ヘアピン - 髪 かみ を固定 こてい するためのピン 。
カラーステイ - ワイシャツの襟 えり の形 かたち の見栄 みば えを良 よ くするために襟 えり の裏側 うらがわ に入 い れる小 ちい さなパーツ。
カラーピン - ネクタイの形 かたち を良 よ く見 み せるためにワイシャツの襟 えり に刺 さ すピン。
キーホルダー - 鍵 かぎ をまとめるために用 もち いる実用 じつよう 品 ひん ではあるが、装飾 そうしょく 的 てき なものもある。
肩章 けんしょう
懸 かか 章 あきら (けんしょう)- 軍服 ぐんぷく に肩 かた から腰 こし にかけて「たすき」状 じょう に斜 なな めにかける飾 かざ り。
肩章 けんしょう (けんしょう、かたしょう)- 肩 かた に付 つ ける紐 ひも で編 あ んだかざり。
飾 かざり 緒 いとぐち (しょくしょ、しょくちょ、かざりお)- 片 かた 肩 かた から前部 ぜんぶ にかけて吊 つ るされる飾 かざ り紐 ひも 。
たすき - 着物 きもの の肩 かた まわりに斜 なな めに結 むす ぶ紐 ひも 状 じょう のもので、実用 じつよう 目的 もくてき があるが、装飾 そうしょく の役割 やくわり を担 にな っていることもある。
チェーン - 本来 ほんらい は財布 さいふ の盗難 とうなん 防止 ぼうし などに使用 しよう されていたが、今日 きょう では首 くび に巻 ま くなどする。また、材質 ざいしつ もシルバーなどが増 ふ えてきている。
菊 きく 綴 つづり - 袴 はかま に付 つ ける装身具 そうしんぐ 。
首輪 くびわ - 首 くび まわりにつける環 たまき (輪 わ )。
組 く み紐 ひも - 組 く んだ紐 ひも 。
グローブホルダー - 手袋 てぶくろ に付 つ ける金具 かなぐ 。
コッドピース - 14世紀 せいき から16世紀 せいき 末 まつ にかけてヨーロッパで流行 りゅうこう した、男性 だんせい の股間 こかん の覆 おお いつつも見 み る人 ひと にあえて意識 いしき させる布 ぬの 。
下 しも 緒 いとぐち - 装飾 そうしょく のために日本 にっぽん 刀 がたな の鞘 さや に付 つ ける紐 ひも 。
スタッドボタン - ワイシャツ の胸 むね ボタンの代 か わりに用 もち いるもの。
シューズマーカー
スニーカーアクセサリー - 靴 くつ 紐 ひも に付 つ けるかざり。
シューズマーカー - 靴 くつ を脱 ぬ いだときに付 つ ける印 しるし の装身具 そうしんぐ 。
ティアラ - 女性 じょせい がもっぱら装飾 そうしょく 目的 もくてき でつける冠 かんむり の一種 いっしゅ 。クラウン(王冠 おうかん )より下位 かい 。
ネクタイ 、およびその形 かたち を美 うつく しく見 み せるためのカラーピン。どちらもあくまで装飾 そうしょく であり、実用 じつよう 目的 もくてき は全 まった く無 な く、着用 ちゃくよう 者 しゃ はたいてい首 くび が絞 し められて苦 くる しく感 かん じている。
スカーフ
ネクタイ - あくまで飾 かざ りのためにワイシャツ の襟 えり 下 か などに巻 ま く布 ぬの 。全 まった く実用 じつよう 的 てき 機能 きのう を担 にな っていない布 ぬの 。
ネクタイピン - ネクタイがずれないようにするためという目的 もくてき で(という口実 こうじつ で)つけるピン 。
ロザリオ
ネックレス - 首 くび まわりにつける飾 かざ り。真珠 しんじゅ ネックレスの場合 ばあい は長 なが さによって呼 よ び名 な が変 か わる。環状 かんじょう になっていない、首 くび の後 うし ろで交差 こうさ するように巻 ま き、前 まえ で軽 かる く結 むす ぶ物 もの をラリエット という。また装飾 そうしょく 「ペンダントトップ」(―ヘッド)を追加 ついか 出来 でき る物 もの をペンダント と呼 よ ぶ。
SOSカプセル - 緊急 きんきゅう 用 よう に名前 なまえ や住所 じゅうしょ 、病気 びょうき 等 ひとし を記 しる すもの。キーホルダーやネックレスとして使 つか うことが多 おお い。
グラスホルダー - 眼鏡 めがね を首 くび から提 ひっさ げるためのものでネックレスを兼 か ねている。掛 か け外 はず しが頻繁 ひんぱん な老眼鏡 ろうがんきょう やサングラス に付 つ ける。近視 きんし の人 ひと は眼鏡 めがね を常 つね に装用 そうよう しているので必要 ひつよう ない。
コンボスキニオン - 数珠 じゅず 状 じょう の祈 いの りの用具 ようぐ 。
ドッグタグ - 認識 にんしき 票 ひょう として用 もち いる装身具 そうしんぐ 。ネックレスとして使 つか うことが多 おお い。SOSカプセルと用途 ようと は似 に ている。
トルク - ネックレスの一種 いっしゅ だが、指輪 ゆびわ やピアスにも用 もち いる。
数珠 じゅず -本来 ほんらい は僧侶 そうりょ がマントラ を唱 とな えた回数 かいすう などを数 かぞ えるための道具 どうぐ (計数 けいすう の器具 きぐ )だが、首 くび に掛 か け装飾 そうしょく 的 てき な役割 やくわり も担 にな う。
勾玉 まがたま - 縄文 じょうもん 時代 じだい から用 もち いられていた首 くび に掛 か ける装身具 そうしんぐ 。
ミスバハ - 数珠 じゅず 状 じょう の祈 いの りの用具 ようぐ 。
ループタイ - ネックレスの一 ひと つ。かつてはネクタイの代 だい 用品 ようひん として使 つか われた。
ロケット - 写真 しゃしん を収 おさ める装身具 そうしんぐ 。
ロザリオ - カトリック教会 きょうかい で一般 いっぱん 化 か した数珠 じゅず (祈 いの りの回数 かいすう を数 かぞ える道具 どうぐ )と十字架 じゅうじか が一体化 いったいか したもの。
根付 ねつけ - 帯 おび に付 つ ける装身具 そうしんぐ 。
羽織 はおり 紐 ひも - 羽織 はおり に付 つ ける紐 ひも 状 じょう の装身具 そうしんぐ 。
バッグハンガー - 鞄 かばん につける装身具 そうしんぐ 。
バッジ - 服 ふく の襟 えり 、胸 むね 、鞄 かばん などに浸 つ ける装身具 そうしんぐ 。
ピンズ - バッジに酷似 こくじ した装身具 そうしんぐ 。
ハットピン (帽子 ぼうし 止 と め) - 帽子 ぼうし の紛失 ふんしつ 防止 ぼうし に浸 つ けた装身具 そうしんぐ 。
半 はん 衿 えり - 襦袢 じばん に取 と り付 つ ける飾 かざ り用 よう の襟 えり 。
ピアス - 耳 みみ にあけた小 ちい さな穴 あな に通 とお して着用 ちゃくよう する耳 みみ かざり。「ピアスド・イヤリング」の略 りゃく 。
イヤリング - ピアスが耳 みみ に穴 あな を空 あ けるものに対 たい し、イヤリングは耳 みみ たぶなどをはさんで着用 ちゃくよう する装身具 そうしんぐ 。スクリュー式 しき やクリップ式 しき がある。
ファスナー
フェロニエール - 額 がく 飾 かざ り。額 がく につける鎖 くさり や革 かわ のアクセサリーで、額 がく の中央 ちゅうおう へ宝石 ほうせき 等 ひとし の装飾 そうしょく がセットされる。フェロニエール(Ferronnière)の名称 めいしょう はレオナルド・ダ・ヴィンチ の「ラ・ベル・フェロニエール(La belle Ferronnière)」伯爵 はくしゃく 夫人 ふじん の肖像 しょうぞう 画 が に由来 ゆらい する。
ブレスレット - 腕輪 うでわ 。手首 てくび に着用 ちゃくよう する装身具 そうしんぐ 。
アームレット -肘 ひじ の上 うえ から着 つ ける装身具 そうしんぐ 。
腕輪 うでわ 念珠 ねんじゅ - 数珠 じゅず 状 じょう のブレスレット。
シュシュ - ゴムで出来 でき た装身具 そうしんぐ 。ブレスレット以外 いがい にも髪 かみ 留 と めにも使 つか う。
バングル - 手首 てくび に着用 ちゃくよう するC型 がた 装身具 そうしんぐ 。
ブローチ - 服 ふく の胸 むね の部分 ぶぶん などにつける装身具 そうしんぐ 。
ベルト - ズボン に付 つ ける装身具 そうしんぐ 。
ポケットチーフ
ポケットチーフ - 背広 せびろ の胸 むね ポケットに挿 さ す装身具 そうしんぐ 。
ボタン - 服 ふく に付 つ ける装身具 そうしんぐ 。貝 かい や金属 きんぞく 製 せい がある。
カフリンクス - ワイシャツなどのボタン穴 あな に付 つ ける。
カフスチャーム -カフリンクスに付 つ ける鎖 くさり 状 じょう の装身具 そうしんぐ 。
ボタンカバー - ボタンに被 かぶ せカフリンクスに似 に せた装身具 そうしんぐ 。
マネークリップ -紙幣 しへい を束 たば ねるために用 もち いる。
眼鏡 めがね - 顔 かお に掛 か ける装身具 そうしんぐ 。
真珠 しんじゅ の耳飾 みみかざ りの少女 しょうじょ 。同名 どうめい の小説 しょうせつ の題材 だいざい にもなった。青 あお いターバン の少女 しょうじょ 、とも。
装身具 そうしんぐ のうち、宝石 ほうせき や貴金属 ききんぞく 製 せい のものをとくに英語 えいご で「ジュエリー jewelryあるいはjewellery」、フランス語 ふらんすご では「ビジュー bijou」とよんで、他 た の装身具 そうしんぐ と区別 くべつ している[ 1] 。
一般 いっぱん 的 てき に装身具 そうしんぐ のうち、あくまで宝石 ほうせき ・貴金属 ききんぞく を用 もち いて作 つく られたのみ を宝飾 ほうしょく 品 ひん (ジュエリー 英 えい :Jewelry)と呼 よ ぶ。「ジュエリー(宝飾 ほうしょく 品 ひん )」という用語 ようご は、装身具 そうしんぐ 全般 ぜんぱん を指 さ さない。
語法 ごほう 、下位 かい 分類 ぶんるい
なおジュエリーを広義 こうぎ に用 もち いた上 うえ で、それを下位 かい 分類 ぶんるい し、宝石 ほうせき ・貴金属 ききんぞく を用 もち いて作 つく られた装身具 そうしんぐ のほうをファイン・ジュエリー (Fine Jewelry)と下位 かい 分類 ぶんるい し、それ以外 いがい の貴石 たかいし などの素材 そざい を使 つか ったものや安価 あんか なものはコスチューム・ジュエリー (Costume Jewelry) と下位 かい 分類 ぶんるい する分類 ぶんるい 方法 ほうほう 、語法 ごほう もある。
ロ ろ ーマ帝国 まていこく 時代 じだい から持 も ち歩 ある き出来 でき る財産 ざいさん (動産 どうさん )として宝石 ほうせき は重宝 ちょうほう されていたが、鍛冶 たんや 技術 ぎじゅつ の進歩 しんぽ により、中世 ちゅうせい ・ルネサンス期 き に金 かね との融合 ゆうごう が可能 かのう となったことに伴 ともな い、金 かね と宝石 ほうせき が融合 ゆうごう した動産 どうさん ジュエリーが生 う み出 だ された。金 かね も持 も ち歩 ある き出来 でき る財産 ざいさん (動産 どうさん )として当時 とうじ から重宝 ちょうほう されていたが、宝石 ほうせき との融合 ゆうごう により宝飾 ほうしょく 品 ひん として姿 すがた を変 か えることにより、財産 ざいさん または担保 たんぽ となり得 え る動産 どうさん としての資産 しさん 価値 かち が高 たか まり、欧州 おうしゅう の宮廷 きゅうてい 文化 ぶんか に組 く み込 こ まれ、今日 きょう に至 いた る[ 3] [ 4] 。
貴金属 ききんぞく 装身具 そうしんぐ の製法 せいほう 、および製品 せいひん の区別 くべつ
編集 へんしゅう
金属 きんぞく 工芸 こうげい の3大技 おおわざ 法 ほう は彫金 ちょうきん ・鍛造 たんぞう ・鋳造 ちゅうぞう といわれ、貴金属 ききんぞく 装身具 そうしんぐ 制作 せいさく もこの全 すべ てがおこなわれる。装身具 そうしんぐ 分野 ぶんや ではこれらを「彫金 ちょうきん ・鍛 きたえ 金 きん ・鋳金 ちゅうきん 」と称 しょう する。一般 いっぱん 的 てき にはこれら貴金属 ききんぞく 装身具 そうしんぐ の制作 せいさく 技法 ぎほう を総称 そうしょう して「彫金 ちょうきん 」と呼 よ ぶ。また、キャスト製品 せいひん を区別 くべつ するために「彫金 ちょうきん ・鍛 きたえ 金 きん 」の二 に 技法 ぎほう のみを指 さ して「彫金 ちょうきん 」と呼 よ ぶこともある。厳密 げんみつ にはこの三 みっ つの中 なか の一 いち 技法 ぎほう のみ、鏨(たがね)などを使用 しよう して金属 きんぞく を直接 ちょくせつ に切削 せっさく したり文様 もんよう や文字 もじ を彫 ほ りこむことが本来 ほんらい の「彫金 ちょうきん 」の意味 いみ である。
金属 きんぞく 製 せい 装身具 そうしんぐ には量産 りょうさん 品 ひん と、いわゆる彫金 ちょうきん による製品 せいひん がある。現在 げんざい 見 み られるほとんどの製品 せいひん は量産 りょうさん 製品 せいひん であり、これは紀元前 きげんぜん より存在 そんざい する蝋 ろう 型 がた 鋳造 ちゅうぞう をルーツとするロストワックス鋳造 ちゅうぞう 法 ほう (ロストワックスキャスティング、インヴェストメントキャスティング)と呼 よ ばれる方法 ほうほう で金属 きんぞく を加工 かこう されているものが主流 しゅりゅう である。金属 きんぞく 工芸 こうげい 全体 ぜんたい で見 み ればロストワックス法 ほう は大変 たいへん に歴史 れきし が古 ふる いが、貴金属 ききんぞく 装身具 そうしんぐ の分野 ぶんや では200年 ねん に満 み たない新 あたら しい技法 ぎほう である。
これは作 つく られるものが小 ちい さいために、重力 じゅうりょく による溶解 ようかい 金属 きんぞく の流 なが し込 こ み(鋳込 いこ み)ができなかったことが一 ひと つの理由 りゆう である。流 なが し込 こ む金属 きんぞく の量 りょう が少 すく ないと、溶解 ようかい した金属 きんぞく の強 つよ い表面張力 ひょうめんちょうりょく の影響 えいきょう で金属 きんぞく が鋳型 いがた に流 なが れない。この問題 もんだい を解決 かいけつ したのがガス圧 あつ 鋳造 ちゅうぞう および遠心 えんしん 鋳造 ちゅうぞう である。ロストワックス精密 せいみつ 鋳造 ちゅうぞう 法 ほう は、遠心 えんしん 鋳造 ちゅうぞう 方式 ほうしき が発明 はつめい された20世紀 せいき 初頭 しょとう より、特 とく に「原型 げんけい の正確 せいかく な転写 てんしゃ 」と「大量 たいりょう 生産 せいさん 」を目的 もくてき として発展 はってん した。技法 ぎほう 的 てき には、金属 きんぞく へ複雑 ふくざつ な形態 けいたい を付与 ふよ できることが他 た の技法 ぎほう と最 もっと も異 こと なる点 てん であり、発明 はつめい そのものの目的 もくてき は「複雑 ふくざつ な形態 けいたい の原型 げんけい をそのまま金属 きんぞく へ転写 てんしゃ すること」である。このため精密 せいみつ 鋳造 ちゅうぞう とも呼 よ ばれる。
彫金 ちょうきん ・鍛 きたえ 金 きん ・鋳金 ちゅうきん の三 さん 技法 ぎほう 以外 いがい には、機械 きかい プレスによる製品 せいひん がある。また近年 きんねん では趣味 しゅみ 性 せい の高 たか い物 もの として銀 ぎん 粘土 ねんど が盛 さか んである。その他 た 、現在 げんざい ではあまり多 おお く作 つく られない伝統 でんとう 的 てき 技法 ぎほう として粒 つぶ 金 きん 技法 ぎほう (グラニュレーションen:granulation )などがある。
鍍金 めっき (メッキ)も重要 じゅうよう な技法 ぎほう である。鍍金 めっき には安物 やすもの 、誤魔化 ごまか しというような悪 わる いイメージが付 つ きまとうために「コーティング」と呼 よ び方 かた を変 か える事 こと が多 おお くなっている。銀 ぎん やホワイトゴールド製 せい のジュエリーによく施 ほどこ されるロジウム コーティングとは、ロジウムメッキとまったくの同義 どうぎ である。メッキも「彫金 ちょうきん ・鍛 きたえ 金 きん ・鋳金 ちゅうきん 」と並 なら ぶ伝統 でんとう 的 てき な金属 きんぞく 工芸 こうげい 技法 ぎほう のひとつだが、現在 げんざい では軽視 けいし される傾向 けいこう である。
ロストワックス精密 せいみつ 鋳造 ちゅうぞう 法 ほう が台頭 たいとう する以前 いぜん には、現在 げんざい 「ハンドメイド」と区別 くべつ される製法 せいほう 、すなわち彫金 ちょうきん ・鍛造 たんぞう が世界中 せかいじゅう で主流 しゅりゅう だった。
中 なか でもインディアンジュエリーや東南 とうなん アジアのジュエリーの人気 にんき が根強 ねづよ い。これらの制作 せいさく 技術 ぎじゅつ はヨーロッパの宝飾 ほうしょく 技術 ぎじゅつ が大 だい 航海 こうかい 時代 じだい 以降 いこう に各地 かくち へと伝 つた わったことにより発展 はってん したとされる。日本 にっぽん での錺(かざり)は、廃刀 はいとう 令 れい 後 ご に職 しょく を失 うしな った刀剣 とうけん 師 し 達 たち がルーツの一 ひと つとも言 い われる。一説 いっせつ には刀剣 とうけん の鍛造 たんぞう 、装飾 そうしょく 技法 ぎほう やその他 た の伝統 でんとう 的 てき な金属 きんぞく 工芸 こうげい 技法 ぎほう にヨーロッパの宝飾 ほうしょく 技術 ぎじゅつ 、デザインを取 と り入 い れたものが現在 げんざい にも伝 つた わる錺職と云 い われているが、実際 じっさい には伝統 でんとう 的 てき な金属 きんぞく 工芸 こうげい の全 すべ てに関 かか わりがあると考 かんが えられる。
またロストワックスキャスト製品 せいひん にもハンドメイドが存在 そんざい する。キャスト製品 せいひん は「ハンドメイド」でないという見方 みかた があるが、実際 じっさい にはキャスト製品 せいひん であれば全 すべ て「ハンドメイド」でないと見 み なすことは出来 でき ない。個人 こじん 制作 せいさく 家 か や小規模 しょうきぼ 工房 こうぼう では、ロストワックス法 ほう にしかできない造形 ぞうけい を生 い かした一 いち 点 てん 作品 さくひん もよく作 つく られており、また本体 ほんたい の鋳造 ちゅうぞう 後 ご に金属 きんぞく を直接 ちょくせつ 切削 せっさく する彫金 ちょうきん を併用 へいよう して制作 せいさく される場合 ばあい なども多 おお い。これらは量産 りょうさん 品 ひん とは別 べつ のものとして扱 あつか われるべきであろう。
装身具 そうしんぐ 製作 せいさく の世界 せかい で「ハンドメイド」という言葉 ことば が何 なに を指 さ すのかには、決 き まりきった傾向 けいこう や定義 ていぎ などは存在 そんざい せず、混乱 こんらん が見 み られる。彫金 ちょうきん ・鍛 きたえ 金 きん ・鋳金 ちゅうきん 等 とう は、このすべてが貴金属 ききんぞく 装身具 そうしんぐ 製作 せいさく になくてはならないものであり、人類 じんるい の歴史 れきし の中 なか では極 きわ めて普遍 ふへん 的 てき ・伝統 でんとう 的 てき な工芸 こうげい 技法 ぎほう である。その意味 いみ ではその全 すべ てが重要 じゅうよう といえよう。近年 きんねん では3次元 じげん CAD きゃど と光 ひかり 造形 ぞうけい システムにロストワックス法 ほう が併用 へいよう された技術 ぎじゅつ の発達 はったつ も進 すす んでいる。
アンモライト を中心 ちゅうしん に金 きむ とダイヤモンド で作 つく ったイヤリング(右 みぎ 下 か )とペンダント
^ a b c d 『日本 にっぽん 大 だい 百科全書 ひゃっかぜんしょ 』装身具 そうしんぐ
^ [1]
^ American Chemical Society, Ancient technology for metal coatings 2,000 years ago can't be matched even today , ScienceDaily, ScienceDaily, July 24, 2013,
^ Gabriel Maria Ingo, Giuseppe Guida, Emma Angelini, Gabriella Di Carlo, Alessio Mezzi, Giuseppina Padeletti, Ancient Mercury-Based Plating Methods: Combined Use of Surface Analytical Techniques for the Study of Manufacturing Process and Degradation Phenomena , Accounts of Chemical Research, 2013; 130705111206005 DOI: 10.1021/ar300232e
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金属 きんぞく 加工 かこう 関連 かんれん の職業 しょくぎょう