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鉄道人身障害事故 - Wikipedia

鉄道てつどう人身じんしん障害しょうがい事故じこ

鉄道てつどう人身じんしん障害しょうがい事故じこ(てつどうじんしんしょうがいじこ, Accidents of railway accidents)とは、鉄道てつどう事故じことう報告ほうこく規則きそく昭和しょうわ62ねん2がつ20日はつか運輸省うんゆしょうれいだい8ごう)でさだめる列車れっしゃまたは鉄道てつどう車両しゃりょう運転うんてんによりひと死傷ししょうしょうじた事故じこう。

鉄道てつどう人身じんしん障害しょうがい事故じこ発生はっせいによってフロントガラスがれた鉄道てつどう車両しゃりょう

ひと死傷ししょう列車れっしゃ衝突しょうとつ事故じこ列車れっしゃ脱線だっせん事故じこ列車れっしゃ火災かさい事故じこ踏切ふみきり障害しょうがい事故じこまたは道路どうろ障害しょうがい事故じこによる場合ばあいには、これらの事故じこ包含ほうがんされ、鉄道てつどう人身じんしん障害しょうがい事故じこあつかいとはならない。

概要がいよう

編集へんしゅう

前述ぜんじゅつのとおり、鉄道てつどう事故じことう報告ほうこく規則きそくうえひと死傷ししょう列車れっしゃ衝突しょうとつ事故じこ列車れっしゃ脱線だっせん事故じこ列車れっしゃ火災かさい事故じこ踏切ふみきり障害しょうがい事故じこまたは道路どうろ障害しょうがい事故じこによって発生はっせいした場合ばあいには、これらの事故じこ包含ほうがんされ、鉄道てつどう人身じんしん障害しょうがい事故じこあつかいとはならない。

踏切ふみきり無理むり横断おうだんしたことによって列車れっしゃ接触せっしょくしたものは踏切ふみきり障害しょうがい事故じことしてあつかわれる。したがってホームからの転落てんらくによる怪我けがおよびそれによる列車れっしゃとの接触せっしょくさけった旅客りょかく線路せんろったひと列車れっしゃとの接触せっしょく車両しゃりょうのドアにはさまれたりきずられたり、車両しゃりょう破損はそんしたり事故じこきゅうブレーキなどで車両しゃりょうれるなどして乗客じょうきゃく怪我けがわせたなどのケースがほとんどである。部品ぶひん脱落だつらくなど車両しゃりょう障害しょうがい事由じゆうにより乗客じょうきゃく死傷ししょうする事故じこもあり、これも鉄道てつどう人身じんしん障害しょうがい事故じこ分類ぶんるいされる。

一般いっぱんてきに、走行そうこうちゅう列車れっしゃ車両しゃりょうなんらかの理由りゆうひと接触せっしょくひとし、物理ぶつりりょくによってひと死傷ししょうする事故じこであって、踏切ふみきり以外いがい発生はっせいし、事件じけんせいもないものについては、たん人身じんしん事故じこ(じんしんじこ)とばれる。本稿ほんこうにおいては、とく事由じゆう弁別べんべつせず、以下いかたん鉄道てつどう人身じんしん障害しょうがい事故じこを「人身じんしん事故じこ」と記述きじゅつする。

人身じんしん事故じこ発生はっせい原因げんいん

編集へんしゅう
  • ホームからの転落てんらく
    よろめいたり、ぱらったり、ひとにぶつかったいきおいでホームから線路せんろじょうちてしまうもの。視覚しかく障害しょうがいしゃがホームのはしであることにづかず転落てんらくしてしまうこともある。また、起立きりつせいてい血圧けつあつ反射はんしゃせい失神しっしんひとしによる意識いしき障害しょうがいやふらつきによる転落てんらくもある。
  • ホームじょうでの列車れっしゃとの接触せっしょく
    ホームのはしちかづきすぎて走行そうこうちゅう列車れっしゃ接触せっしょくするもの。携帯けいたい電話でんわ操作そうさ夢中むちゅうになりあやまって線路せんろ転落てんらく事故じこうケースや、ヘッドホンステレオの音量おんりょうだい音量おんりょうにしていたために列車れっしゃちかづくおとこえず、接触せっしょくして事故じこうケースなどがある。
  • 線路せんろないへの
    なんらかの理由りゆう意図いとてき線路せんろはいるもの。転落てんらくしたひとけようとりたり、線路せんろじょうちたものろうとする、跨線橋こせんきょうけて近道ちかみちしようとするなど。
  • 列車れっしゃ発車はっしゃ間際まぎわ乗車じょうしゃ
    無理むり列車れっしゃろうとして失敗しっぱいし、また降車こうしゃ車両しゃりょう近接きんせつしていてドアにはさまれきずられるなどのもの。
  • 踏切ふみきり無理むり横断おうだん直前ちょくぜん横断おうだんなど)
    遮断しゃだんなどを強行きょうこう突破とっぱしたり、わたりきれなくなって列車れっしゃ接触せっしょくしてしまうもの。
  • 自殺じさつ
    自殺じさつのため、みや列車れっしゃ進入しんにゅう直前ちょくぜん線路せんろへのりをするもの。
  • 殺人さつじん殺人さつじん未遂みすい
    列車れっしゃでひきころ目的もくてき他者たしゃ線路せんろじょうとすもの。死者ししゃると殺人さつじん事件じけんにもなる。
  • 保線ほせん作業さぎょう見張みは不十分ふじゅうぶん
    こちらは労働ろうどう災害さいがいになる。
  • 列車れっしゃ組成そせいにゅうかわぞうかいゆいどき車両しゃりょうとの接触せっしょく転落てんらく
    突放つきはなされた車両しゃりょう(しばしば、連結れんけつかけみブレーキを操作そうさする)からの転落てんらくや、ぞうかいゆい連結れんけつはさまれたり、車両しゃりょう接触せっしょくするなど。
    こちらも労働ろうどう災害さいがいになる。
  • 列車れっしゃからの転落てんらく
    走行そうこうちゅう列車れっしゃから、無理むり降車こうしゃをする、手動しゅどうとびらあやまってもしくは故意こいける、車外しゃがいにぶらがる・屋根やねのぼる・まどからすなどの危険きけん行為こういによるもの。日本にっぽんでは、きゃくよう手動しゅどうとびらをもつ客車きゃくしゃは、動態どうたい保存ほぞんしゃのぞいて大半たいはんがすでに廃車はいしゃとなっており、乗客じょうきゃく事故じこれいすくないが、新興しんこうこく鉄道てつどうではいまだにみられる。とく発展はってん途上とじょうこくでは屋根やねじょうるという行為こういがままられ、それにより架線かせんとふれて感電かんでん、または走行そうこうちゅう転落てんらくし、死傷ししょうすることがある。
  • 車両しゃりょう障害しょうがいによるもの
    車両しゃりょう本体ほんたい設備せつび自体じたいものそん、またはドアなど保安ほあん設備せつび故障こしょう損壊そんかい破壊はかいとうによるもの。部品ぶひん脱落だつらくなどもこれにあたる[1]しゃとの衝突しょうとつ脱線だっせん火災かさい踏切ふみきり障害しょうがい道路どうろ障害しょうがい場合ばあい鉄道てつどう人身じんしん障害しょうがい事故じこ分類ぶんるいされる。

人身じんしん事故じこ防止ぼうしさく

編集へんしゅう

えき構内こうないでの対策たいさく

編集へんしゅう
 
JR総武そうぶせん各駅かくえき停車ていしゃ西船橋にしふなはしえきでのホームドア稼働かどうげるチラシ。
 
JR東日本ひがしにっぽんプラットホーム設置せっちしている青色あおいろこうはなつ2種類しゅるいLED照明しょうめい蛍光けいこうとう)の自殺じさつ防止ぼうしとう
  • ホームじょうには視覚しかく障害しょうがいしゃよう誘導ゆうどうブロック設置せっちされている。
  • ホームドア設置せっち有用ゆうようとされる。
  • ホームドアの類似るいじれいとしてワンマン運転うんてんおこなっている路線ろせんではしがらみひかりセンサーしきのホームセンサーを設置せっちしていることがある。
    • ホームドアが設置せっち困難こんなん路線ろせんえきでは対策たいさくとして警備けいびいん増員ぞういん後部こうぶ確認かくにんようかがみ設置せっちおこなわれた。
  • 緊急きんきゅうきゃく職員しょくいん通報つうほうするための非常ひじょう停止ていしボタン設置せっちされている。また、ホームからひと転落てんらくしたことを検出けんしゅつする、転落てんらく検出けんしゅつマットも小田急電鉄おだきゅうでんてつなどで設置せっちすすめられている。
  • カーブじょうえきでは、乗降じょうこう乗客じょうきゃく車両しゃりょうとホームの隙間すきま転落てんらくしないよう、照明しょうめい案内あんない放送ほうそうおこなうほか、くしじょうのゴムばん設置せっちして隙間すきまふさぐなどの対策たいさくおこなわれている。
  • JRや私鉄してつのホーム両端りょうたんに「青色あおいろ照明しょうめい」が設置せっちしてあるが、これは「ひと精神せいしん気持きもち)をかせる」とわれている。
  • 自分じぶんをみつめる」とのことから、乗客じょうきゃくからえやすい場所ばしょかがみ設置せっちしてあるれいもある。
  • ひと精神せいしん気持きもち)をかせるためにねこなどの動物どうぶついやしの動画どうがなどをなが処置しょちをとるれいもある。新小岩しんこいわえき採用さいようされている。
  • ロンドン地下鉄ちかてつえき構内こうないではレールたかくかさげして、ホームからの転落てんらくしゃ列車れっしゃたらないようにする措置そちがとられている。
  • インドネシアのKRLジャボタベックでは、屋根やねじょう乗客じょうきゃくがることを阻止そしするため、屋根やねじょう乗客じょうきゃくにペンキをかける装置そうちえきとう設置せっちしている。
  • JR西日本にしにほんでは酔客すいきゃくがベンチからがって直進ちょくしんし、そのままホームから軌道きどう転落てんらくする事例じれいおおいことから、ベンチを軌道きどう直交ちょっこうするきに移設いせつするこころみが新大阪しんおおさかえきとうおこなわれた[2][3]。のちに一定いってい効果こうか確認かくにんできたため、同社どうしゃ管内かんない各駅かくえきでベンチ移設いせつ順次じゅんじ実施じっししている。

本線ほんせんじょうでの対策たいさく

編集へんしゅう
 
列車れっしゃ接近せっきん警報けいほう装置そうちれい
  • 路線ろせん高架こうか地下ちかとうによる連続れんぞく立体りったい交差こうさ人身じんしん障害しょうがい事故じこのほか、踏切ふみきり障害しょうがい事故じこひとし予防よぼう対策たいさくとしても施行しこうされる。
  • 踏切ふみきりへの踏切ふみきり障害しょうがいぶつ検知けんち装置そうち非常ひじょうボタン設置せっち
  • 事故じこ発生はっせい列車れっしゃ防護ぼうご徹底てっていによる災害さいがい予防よぼう対策たいさく
  • カーブにはいる(カーブからる)見通みとおしのわる踏切ふみきりに「青色あおいろ照明しょうめい」を設置せっち青色あおいろ照明しょうめいは「ひと精神せいしん気持きもち)」をかせるといわれている。
  • 保線ほせん作業さぎょう事故じこふせぐため、はこがたATS地上ちじょう列車れっしゃ接近せっきん警報けいほう装置そうち導入どうにゅう[4]

車両しゃりょうにおける対策たいさく

編集へんしゅう
  • 車両しゃりょう前面ぜんめんなどに、目立めだ配色はいしょく模様もよう採用さいようし、視認しにんせい向上こうじょうさせる。日本にっぽんではとく豪雪ごうせつ地帯ちたいおおもちいられた。このような配色はいしょく警戒色けいかいしょくび、北海道ほっかいどうとう蒸気じょうき機関きかんしゃにおけるけむりしつとびらのトラ模様もようや、可部線かべせんでの72けい電車でんしゃみどりとオレンジで、コンテナ電車でんしゃしょうされることがあった)、新潟にいがた地区ちくでの70けい電車でんしゃ赤色あかいろ黄色おうしょく金太郎きんたろうけ)などのれいがみられる。
  • 警笛けいてき励行れいこう灯火ともしび増設ぞうせつ昼間ひるま点灯てんとう
  • 自動じどうとびら設置せっち日本にっぽん電車でんしゃ気動車きどうしゃでは早期そうき自動じどうとびら普及ふきゅうしたが、客車きゃくしゃでは戦後せんごなが旧型きゅうがた客車きゃくしゃ残存ざんそんした。20けい客車きゃくしゃでは、車掌しゃしょう操作そうさきゃくようとびら一斉いっせい施錠せじょう可能かのうとなった。また、12けい客車きゃくしゃでは客車きゃくしゃとしてはじめて自動じどうとびら実用じつようされた。なお、JRグループでの定期ていき列車れっしゃにおける旧型きゅうがた客車きゃくしゃは、1990ねん和田岬線わだみさきせん最後さいご全廃ぜんぱいされた。
  • 連結れんけつ転落てんらく防止ぼうしほろ設置せっち
  • 通勤つうきん車両しゃりょうのドアは、中央ちゅうおうせん乗客じょうきゃく転落てんらく事故じこ契機けいき強化きょうかされた。
  • 視覚しかく障害しょうがいしゃ注意ちゅうい喚起かんきするために先頭せんとうしゃ転落てんらく防止ぼうし放送ほうそう装置そうちもうけている車両しゃりょうもあり、併結運転うんてん停車駅ていしゃえき注意ちゅうい放送ほうそうながれる。

宣伝せんでん啓発けいはつ活動かつどう

編集へんしゅう
 
PTA設置せっちした注意ちゅうい喚起かんき看板かんばん津軽つがる大沢おおさわえきまえ
  • CM広告こうこく注意ちゅういうながす。
  • 踏切ふみきり事故じこ0運動うんどう」のような啓発けいはつキャンペーンの実施じっし[5]
  • えき構内こうないおよび沿線えんせんでのポスター看板かんばんのぼりなどの掲出けいしゅつ啓発けいはつ活動かつどう、チラシ・グッズの配布はいふ

おも人身じんしん事故じこ対策たいさく

編集へんしゅう

プラットホームじょう事故じこ対策たいさく

編集へんしゅう
 
列車れっしゃ非常ひじょう停止ていしボタンの設置せっちれい(JR東日本ひがしにっぽん
  • 2001ねん1がつ26にち山手やまてせんしん大久保おおくぼえき発生はっせいしたしん大久保おおくぼえき乗客じょうきゃく転落てんらく事故じこでは、泥酔でいすいした利用りようきゃく転落てんらくしたのを目撃もくげきした二人ふたり男性だんせい即座そくざ救出きゅうしゅつ作業さぎょうにあたったが3にんとも列車れっしゃかれて死亡しぼうしたことが大々的だいだいてき報道ほうどうされ、そのさいプラットホームから転落てんらくした場合ばあいまもかったり、目撃もくげきしても鉄道てつどう職員しょくいん即座そくざ通報つうほうできない仕組しくみであったことから、プラットホームじょう安全あんぜん対策たいさく不備ふびさい認識にんしきされ、安全あんぜん対策たいさくもとめる社会しゃかいてき関心かんしんんだ。このため、国土こくど交通省こうつうしょう鉄道てつどう事業じぎょうしゃ協力きょうりょくして、プラットホームをけず退避たいひ空間くうかんもうけ、鉄道てつどう運行うんこうめる非常ひじょう停止ていしボタンが整備せいびされた。
  • 国土こくど交通省こうつうしょうは、泥酔でいすい状態じょうたいきゃく転落てんらくなどがえてきているため、2010ねん - 2011ねん年末年始ねんまつねんし首都しゅとけん鉄道てつどう事業じぎょうしゃとともに「プラットホーム事故じこゼロ運動うんどう」を実施じっしした。- 首都しゅとけん事故じこ対策たいさく会議かいぎ
  • 他人たにんとされ転落てんらくする事故じこ発生はっせいしている。2005ねん9月6にちには西武せいぶ新宿しんじゅくせん入曽いりそえき列車れっしゃっていた70だい男性だんせいが40だいおんなとされ、2008ねん3月25にちJR西日本にしにほん岡山おかやまえき同様どうよう列車れっしゃっていた30だい男性だんせいを19さい少年しょうねん線路せんろとした岡山おかやまえきとし事件じけん、それぞれ被害ひがいしゃ本人ほんにん意図いとしないまま転落てんらくさせられ死亡しぼうしている。
  • 2011ねん1がつ16にちには、ブラインドテニス考案こうあん普及ふきゅう貢献こうけんした人物じんぶつ山手やまてせん目白めじろえき転落てんらくして死亡しぼうした。社会しゃかい影響えいきょうあたえたひとであったためテレビや新聞しんぶんなどで報道ほうどうされ、視覚しかく障害しょうがいしゃにとってプラットホームは危険きけんであることが大々的だいだいてき報道ほうどうされ、社会しゃかいてき認知にんちされた。これをけて、同月どうげつ24にち視覚しかく障害しょうがいしゃ団体だんたい関係かんけいしゃJR東日本ひがしにっぽん本社ほんしゃおとずれて、全国ぜんこく35の団体だんたい連名れんめい要望ようぼうしょ提出ていしゅつし、電車でんしゃとホームのあいだ仕切しきる「ホームドア」の設置せっちや、駅員えきいんをホームにかなら配置はいちして安全あんぜん確認かくにん徹底てっていするなど、早急そうきゅう対策たいさくるようもとめた。このさい、「全盲ぜんもうしゃ3にん2人ふたりは(転落てんらくを)経験けいけん」しているという調査ちょうさデータをしめ[6]関係かんけいしゃ1人ひとり視覚しかく障害しょうがいしゃにとってプラットホームは欄干らんかんはしであると表現ひょうげんしている[7]。JR東日本ひがしにっぽんは、視覚しかく障害しょうがいしゃよう誘導ゆうどうブロック新型しんがたえることを発表はっぴょうした。
  • かつての新幹線しんかんせん車両しゃりょうでは、ドアが気密きみつ対策たいさくのため圧着あっちゃくされる構造こうぞうとなっていたが、新幹線しんかんせんはつ旅客りょかく死亡しぼう事故じことなった三島みしまえき乗客じょうきゃく転落てんらく事故じこ契機けいきに、発車はっしゃ一定いってい速度そくどまでは圧着あっちゃくしないよう改良かいりょうがなされた。

本線ほんせんじょうにおける事故じこ

編集へんしゅう
ひらかずの踏切ふみきり
編集へんしゅう
 
自動じどうまえ南側みなみがわ踏切ふみきりだい踏切ふみきり
(2005ねん9がつ19にち
 
退避たいひスペースとホームセンサーを設置せっちしたホーム(近鉄きんてつ学研がっけんきた生駒いこまえき
  • 2005ねん3月15にちには、東武とうぶ伊勢崎線いせさきせんたけつかえき南側みなみがわ手動しゅどうしき踏切ふみきり(いわゆる「ひらかずの踏切ふみきり」のため手動しゅどうしきにしていた)にて、あやまって遮断しゃだんげてしまい女性じょせい4めい列車れっしゃにはねられ2めい死亡しぼうし2めい負傷ふしょうした。踏切ふみきり閉鎖へいさながいため悪質あくしつものしょのドアをったり、警手けいしゅたいして罵声ばせいびせていた[8]ため、精神せいしんてき圧迫あっぱくかんじていた警手けいしゅらは「一人ひとりでもおおくの時間じかんらしたい」とかんがえ、あせって踏切ふみきりんできた通行人つうこうにんたいして、違法いほうであることをりつつロックの解除かいじょおこなった。(日本にっぽん鉄道てつどう事故じこ (2000ねん以降いこう)#東武とうぶ伊勢崎線いせさきせんちくつかえき踏切ふみきり死傷ししょう事故じこ)このため、踏切ふみきり自動じどうもどされ、車両しゃりょう基地きち関係かんけい高架こうかができなかったたけつかえき付近ふきん連続れんぞく立体りったい交差こうさまった(東武とうぶ伊勢崎線いせさきせんちくつかえき付近ふきん連続れんぞく立体りったい交差こうさ事業じぎょう)。
  • 2006ねん7がつ東武とうぶ東上とうじょうせん池袋いけぶくろえききた池袋いけぶくろえきあいだおよび埼京線さいきょうせん池袋いけぶくろえき板橋いたばしえきあいだひらかずの踏切ふみきり東上とうじょうせん池袋いけぶくろはつ志木しきくだ普通ふつう列車れっしゃ親子おやこがはねられ、母親ははおや死亡しぼう子供こども重傷じゅうしょうった。この親子おやこ遮断しゃだんりていた踏切ふみきりをくぐった男性だんせいつづいて踏切ふみきりない進入しんにゅうした模様もよう。この踏切ふみきり以前いぜんから遮断しゃだんりている状態じょうたいでの歩行ほこうしゃ横断おうだん目立めだっていて、2001ねん平成へいせい13ねん)にも男性だんせい埼京線さいきょうせん列車れっしゃにはねられる死亡しぼう事故じこきていることもあきらかになっている。また、事故じこ当日とうじつ併走へいそうする埼京線さいきょうせんのダイヤがみだれ、70 - 80分間ふんかん踏切ふみきりひらかない時間じかんがあった。
  • 2007ねん2がつ6にちには、東武とうぶ東上とうじょうせんときわだいえき構内こうないで、おんな自殺じさつしようとしていると地域ちいき住民じゅうみんからの通報つうほうけ、いのちがけで保護ほごしようとしていた警視庁けいしちょう板橋いたばし警察けいさつしょ常盤台ときわだい交番こうばんの50だい警察官けいさつかんねられ殉職じゅんしょくした(東武とうぶ東上とうじょうせんときわだいえき構内こうない死傷ししょう事故じこ)。警察官けいさつかんは「まってくれ、まってくれ」とって合図あいずをしたが、事故じここした列車れっしゃとうえき通過つうかする急行きゅうこう列車れっしゃでスピードがたかく、緊急きんきゅう停止ていしわなかった。どう警察官けいさつかんかれるまえていして、おんなをプラットホーム退避たいひスペースにんだため、おんな重傷じゅうしょうったものの救助きゅうじょされた。また、この警察官けいさつかんは、交番こうばんからえる位置いちにあって交通こうつうりょうおおい「ひらかずの踏切ふみきり」である現場げんば付近ふきん踏切ふみきり普段ふだんからをかけ、一時いちじ停止ていしをしないくるまはしっていかけてまったり、遮断しゃだんはじまっても高齢こうれいしゃのこされていた場合ばあいけつけるなどしていたため、そのような地道じみち姿すがた人柄ひとがらていた地域ちいき住民じゅうみんどう警察官けいさつかん意識いしき不明ふめいであったときから交番こうばんあつまって(事故じこ当時とうじ事件じけん出動しゅつどうしていた)同僚どうりょうはげまし、千羽鶴せんばづる見舞みまひんやまのようにあつまった。殉職じゅんしょくには同情どうじょうした地域ちいき住民じゅうみん全国ぜんこくから募金ぼきんあつまり、常盤台ときわだい交番こうばん付近ふきん記念きねんまこといしぶみ」がてられた[9]。なお、どうえきのプラットホームじょうには非常ひじょう通報つうほう装置そうち駅員えきいんもおらず、踏切ふみきりない設置せっちされた列車れっしゃ危険きけんらせるセンサーもひと感知かんちするタイプのものではなかった。

ホームドアの整備せいび促進そくしんとうかんする検討けんとうかい

編集へんしゅう
 
青井あおいえき可動かどうしきホームしがらみ

目白めじろえき転落てんらく事故じこ発生はっせい、2011ねん1がつ25にち国土こくど交通省こうつうしょう鉄道てつどう事業じぎょうしゃへホームドアの整備せいび計画けいかく提出ていしゅつもとめ、その結果けっかが2がつ8にち公表こうひょうされた[10]結果けっかとしては、205のぜん鉄道てつどう事業じぎょうしゃのうち、2011年度ねんど以降いこう整備せいび予定よていしていたのは、JR各社かくしゃ大手おおて私鉄してつなど14しゃけい24路線ろせん285えきだけだった。なお、2005ねん12月に高齢こうれいしゃ身体しんたい障害しょうがいしゃとう円滑えんかつ利用りようできる特定とくてい建築けんちくぶつ建築けんちく促進そくしんかんする法律ほうりつ(ハートビルほう)と高齢こうれいしゃ身体しんたい障害しょうがいしゃとう公共こうきょう交通こうつう機関きかん利用りようした移動いどう円滑えんかつ促進そくしんかんする法律ほうりつ交通こうつうバリアフリーほう)が統合とうごうされた高齢こうれいしゃ障害しょうがいしゃとう移動いどうとう円滑えんかつ促進そくしんかんする法律ほうりつ(バリアフリー新法しんぽう)の 公共こうきょう交通こうつう移動いどうとう円滑えんかつ基準きじゅん には、「プラットホームにホームドア、可動かどうしきホームさく、てんじょうブロックその視覚しかく障害しょうがいしゃ転落てんらく防止ぼうしするための設備せつびもうけること。車両しゃりょう乗降じょうこうこう一定いっていしているとう一定いってい要件ようけん該当がいとうするプラットホームでは、ホームドアまた可動かどうしきホームしがらみ設置せっちすること。」と努力どりょく義務ぎむされている。一定いってい要件ようけんとして、高齢こうれいしゃ障害しょうがいしゃとう移動いどうとう円滑えんかつ促進そくしんかんする法律ほうりつ施行しこうれい には、 当該とうがい旅客りょかく施設しせつの1にちたりの平均へいきんてき利用りようしゃ人数にんずうが5,000にん以上いじょうである場合ばあいまたは5,000にん以上いじょうであると見込みこまれる場合ばあいとあげられている。

これをけて、国土こくど交通省こうつうしょうホームドアの整備せいび促進そくしんとうかんする検討けんとうかい開催かいさいすることをめた。2011ねん2がつ9にち鉄道てつどう事業じぎょうしゃ15しゃJR北海道ほっかいどうJR東日本ひがしにっぽんJR東海とうかい東武とうぶ西武せいぶ京成けいせい京王けいおう小田急おだきゅう東急とうきゅう京急けいきゅう相鉄そうてつ東京とうきょうメトロ仙台せんだい市営しえい東京とうきょう都営とえい横浜よこはま市営しえい)をあつめて、だい1かい検討けんとうかい開催かいさいすることを発表はっぴょうした。この検討けんとうかいでは、整備せいび促進そくしんさく設置せっち困難こんなん場合ばあい代替だいたいさくについて議論ぎろん開始かいし同年どうねん8がつ10日とおか中間ちゅうかんとりまとめをしている[11]

2011ねん2がつ10日とおか当時とうじ国土こくど交通こうつう大臣だいじん大畠おおはた章宏あきひろ大臣だいじん会見かいけん要旨ようしとして、えきのホームからの転落てんらく事故じこがあとをたないことをまえた現状げんじょうから全国ぜんこく鉄道てつどう事業じぎょうしゃたいしてホームドアの設置せっちうながすための設置せっち基準きじゅんめる方針ほうしんしめした[12]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 2015ねん8がつ8にち山陽新幹線さんようしんかんせん部品ぶひん脱落だつらく事故じこなど
  2. ^ えき酔客すいきゃく:「ベンチから突然とつぜんち、っすぐ線路せんろちる」毎日新聞まいにちしんぶん、2015ねん04がつ4にちづけ
  3. ^ 酔客すいきゃく行動こうどう特性とくせいまえた春期しゅんきにおけるホーム安全あんぜんみについて』(プレスリリース)西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう、2015ねん3がつ19にちオリジナルの2015ねん3がつ20日はつか時点じてんにおけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20150320102945/https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/03/page_6972.html2019ねん2がつ20日はつか閲覧えつらん 
  4. ^ a b 安全あんぜんだいいちかさねて(西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう - ウェイバックマシン(2008ねん5がつ31にちアーカイブぶん
  5. ^ 千葉ちば日報にっぽうウェブ. “遮断しゃだんして脱出だっしゅつを」 踏切ふみきり事故じこ撲滅ぼくめつ啓発けいはつ JR千葉ちば支社ししゃ”. 千葉ちば日報にっぽう. 2014ねん3がつ20日はつか時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2017ねん7がつ25にち閲覧えつらん
  6. ^ 全盲ぜんもうしゃにん2人ふたり経験けいけん」ホーム転落てんらく対策たいさく要望ようぼう 、2011ねん1がつ24にちづけ読売新聞よみうりしんぶん
  7. ^ だい15かい鉄道てつどう死傷ししょう事故じこゼロのアピール”. 全日本ぜんにほん視覚しかく障害しょうがいしゃ協議きょうぎかい (2014ねん2がつ1にち). 2015ねん4がつ14にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2019ねん2がつ20日はつか閲覧えつらん
  8. ^ たけづか事故じこもと保安ほあんいん実刑じっけい ライブドアニュース 2006ねん2がつ3にちより
  9. ^ 救助きゅうじょ巡査じゅんさ部長ぶちょう死亡しぼう東京とうきょう板橋いたばし東武とうぶせん事故じこ」2007ねん2がつ12にち 時事通信じじつうしん
  10. ^ 平成へいせい23年度ねんど以降いこうのホームドアの整備せいび計画けいかく」の公表こうひょうについて』(プレスリリース)国土こくど交通省こうつうしょう、2011ねん2がつ8にちオリジナルの2011ねん3がつ22にち時点じてんにおけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20110322223345/http://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo06_hh_000026.html2019ねん2がつ20日はつか閲覧えつらん 
  11. ^ ホームドアの整備せいび促進そくしんとうかんする検討けんとうかい”. 国土こくど交通こうつうしょう. 2011ねん10がつ15にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2019ねん2がつ20日はつか閲覧えつらん
  12. ^ 繰上くりあ大畠おおはた大臣だいじん会見かいけん要旨ようし(ホームドアの整備せいび促進そくしんとうかんする検討けんとうかい今後こんごすすかたについて)』(プレスリリース)国土こくど交通省こうつうしょう、2011ねん1がつ25にちhttps://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin110210.html2019ねん2がつ20日はつか閲覧えつらん 

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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