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グローバル・ポジショニング・システム - Wikipedia

グローバル・ポジショニング・システム

衛星えいせい使つか位置いちすシステム
GPSから転送てんそう

グローバル・ポジショニング・システム英語えいご: Global Positioning System, Global Positioning Satellite, GPSぜん地球ちきゅう測位そくいシステム)とは、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくによって運用うんようされる衛星えいせい測位そくいシステム地球ちきゅううえ現在げんざい位置いち測定そくていするためのシステムのこと)をす。

船舶せんぱくようGPS受信じゅしん

ロラン-C(Loran-C: Long Range Navigation C)システムの後継こうけいにあたる。

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくげたやく30GPS衛星えいせいのうち、上空じょうくうにある数個すうこ衛星えいせいからの信号しんごうをGPS受信じゅしんり、受信じゅしんしゃ自身じしん現在げんざい位置いちるシステムである。

1973ねんアメリカ国防総省こくぼうそうしょう軍事ぐんじプロジェクトとして開始かいしされ、最初さいしょ試験しけん衛星えいせいは1978ねんげられた。元来がんらいその利用りよう軍事ぐんじ用途ようと制限せいげんされていたが、1983ねん大韓航空だいかんこうくう撃墜げきつい事件じけん発生はっせい民間みんかん安全あんぜん航行こうこうのため民間みんかん利用りようにGPSを開放かいほうすることレーガン大統領だいとうりょうにより表明ひょうめいされた。その民生みんせい運用うんよう精度せいどたした「初期しょき運用うんよう宣言せんげん」は1993ねんに、軍事ぐんじ運用うんよう可能かのう精度せいどたした「完全かんぜん運用うんよう宣言せんげん」は1995ねんされた[1]

GPSは地上ちじょうきょく利用りようするロラン(LORAN)-Cとことなり、受信じゅしん上部じょうぶさえぎられないかぎり、地形ちけい影響えいきょうけて受信じゅしん不能ふのうおちいことすくない[注釈ちゅうしゃく 1]

GPS衛星えいせいからの信号しんごうには、衛星えいせい搭載とうさいされた原子げんし時計とけいからの時刻じこくのデータ、衛星えいせい天体てんたいれき軌道きどう)の情報じょうほうなどがふくまれている。受信じゅしんはGPS衛星えいせいからの電波でんぱ受信じゅしんし、その発信はっしん時刻じこく測定そくていし、発信はっしん受信じゅしんとの時刻じこくに、電波でんぱ伝播でんぱ速度そくど光速こうそく)をけることによって、その衛星えいせいからの距離きょりがわかる。受信じゅしん座標ざひょう(3次元じげん空間くうかんじょうてん)はこれらからもとめられる。

ただしおおくのGPS受信じゅしん搭載とうさいされている時計とけいでは正確せいかくさが不足ふそくし、そのままでは受信じゅしん時刻じこく不正ふせいかくとなる[注釈ちゅうしゃく 2]。そこで、おおくの受信じゅしん測位そくい計算けいさんでは、4つ以上いじょうのGPS衛星えいせいからの電波でんぱ受信じゅしんし、受信じゅしん座標ざひょうくわ受信じゅしん時刻じこく未知数みちすうとするかたちもとめる。

GPS衛星えいせいやく20,000kmの高度こうど一周いっしゅうやく12あいだうごじゅん同期どうき衛星えいせいであり、静止せいし衛星えいせいなどの同期どうき衛星えいせいではない。いくつかの軌道きどうじょうげられた30ほどの衛星えいせいコンステレーション地球ちきゅうじょう全域ぜんいきをカバーできる。またちゅう地球ちきゅう軌道きどうなので信号しんごう送信そうしん電力でんりょくとしても有利ゆうりであり、ある地域ちいきからみても刻々こくこく配置はいち変化へんかするため、ぜん地球ちきゅうじょう誤差ごさ平均へいきんできる(地域ちいきによってはカバーする衛星えいせい個数こすうつねすくない場合ばあいもある)。

3次元じげん測位そくい

編集へんしゅう

慣性かんせいけい仮定かていすると、光速こうそく 一定いっていである( =2.99792458 × 108 m/s)。

GPS衛星えいせい受信じゅしんがともに正確せいかくとみなせる時計とけいをもっていれば、GPS衛星えいせい からの信号しんごう送信そうしん時刻じこく受信じゅしん測定そくていからる) 受信じゅしん時刻じこく cけ、伝播でんぱ距離きょりられる。

 

したがってGPS衛星えいせい 位置いち座標ざひょう ( )、受信じゅしん位置いちを ( ) とすると、伝播でんぱ距離きょり下記かき関係かんけいしきたす。

 

なおGPS衛星えいせい位置いちるには、受信じゅしんデータに重畳ちょうじょうされた航法こうほうメッセージ信号しんごう復調ふくちょうし、送信そうしん時刻じこく わせてもとめる。

受信じゅしん時刻じこく はGPS受信じゅしん時計とけいであり、もしそれが正確せいかくならば、受信じゅしん位置いちであるみっつの変数へんすう未知数みちすう るために、意味いみことなる最低さいていさんほん連立れんりつ方程式ほうていしきがあればい。

しかしGPS受信じゅしん時計とけいはそれほど正確せいかくではなく、受信じゅしん時刻じこく 未知数みちすうとする必要ひつようがある。4つの未知数みちすう( )をもとめるためには、4つ以上いじょう衛星えいせいから受信じゅしんすることが必要ひつようとなる。

SS変調へんちょうによるはか

編集へんしゅう

GPS衛星えいせいからの情報じょうほう変調へんちょうする方式ほうしきであるSS(spread spectrum)変調へんちょう方式ほうしきCDMA:code division multiple access方式ほうしきなどともよばれる)[よう検証けんしょう]は、人工じんこうてきつくった(しん乱数らんすう区別くべつかない)コードである擬似ぎじ雑音ざつおん系列けいれつ送信そうしんデータをけて送信そうしん信号しんごう生成せいせいする。

このため、FMAM変調へんちょうなどにくらべてひろバンドはばてい電力でんりょく送信そうしんでき、秘話ひわせい擬似ぎじ雑音ざつおん系列けいれつがわからなければデータを復調ふくちょうできない)や秘匿ひとくせい白色はくしょく雑音ざつおん区別くべつがつかないため送信そうしんしていること自体じたいがわからない)、どういちバンドをことなる擬似ぎじ雑音ざつおん系列けいれつ多重たじゅう利用りようできることなどの特徴とくちょうがある。

擬似ぎじ雑音ざつおん系列けいれつ開始かいし位置いち時刻じこくさだめておけば、復調ふくちょう精度せいどよく送出そうしゅつ時刻じこくることができることも特徴とくちょうのひとつで、はか距の基礎きそとなっている。

GPSではこれらの特徴とくちょうかして測位そくいとデータ(天体てんたいれき軌道きどう)の情報じょうほうなどがふくまれる)の送信そうしん同時どうじっている。

GPS衛星えいせいからのL1電波でんぱ(1.57542GHz)には公表こうひょうされているC/Aコードを擬似ぎじ雑音ざつおん系列けいれつもちいた信号しんごうと、公表こうひょうされていない擬似ぎじ雑音ざつおん系列けいれつであるP(Y)コードの2種類しゅるい信号しんごうせられている。P(Y)コードは軍事ぐんじ目的もくてき想定そうていしており、系列けいれつ生成せいせい多項式たこうしき次数じすうおおきい(擬似ぎじ雑音ざつおん系列けいれつ一巡いちじゅんするのに長時間ちょうじかんかかる)ため、精度せいど非常ひじょうたかく(16cm程度ていど)、ミサイル誘導ゆうどうばくだん誘導ゆうどうもちいられている。

民間みんかん利用りようゆるされている暗号あんごうされていないC/Aコードのデータをもちいると、95%以上いじょうかくりつ正確せいかく緯度いど経度けいどから10m以内いない座標ざひょうられる程度ていど精度せいどとなる。これは短時間たんじかんでの精度せいどであり、長期間ちょうきかん受信じゅしんつづけることにより精密せいみつ測量そくりょう可能かのうである。

測位そくいほう

編集へんしゅう

GPSの測位そくい方法ほうほうは、コード(搬送波はんそうは変調へんちょう)にもとづく方法ほうほう(コード測位そくい方式ほうしき)と、搬送波はんそうは位相いそうもとづく方法ほうほう搬送波はんそうは測位そくい方式ほうしき)にけられる。一般いっぱんにはコード測位そくいもちいられているが、精密せいみつ測位そくいには搬送波はんそうは測位そくいもちいられる。

単独たんどく測位そくい
コード測位そくい誤差ごさ10m程度ていど民生みんせいよう)。
DGPS(ディファレンシャルGPS)
Differential GPS(相対そうたい測位そくい方式ほうしき)。コード測位そくい測位そくい対象たいしょうとなる移動いどうきょくのほかに、位置いちのわかっている基地きちきょくでもGPS電波でんぱ受信じゅしんし、誤差ごさ消去しょうきょする方法ほうほう基地きちきょく生成せいせいされた補正ほせい情報じょうほう送信そうしんし、移動いどうきょく受信じゅしんすれば、じつ時間じかんでDGPSの補正ほせい処理しょりおこなうことができる。誤差ごさすうm日本にっぽん国内こくないでは海上保安庁かいじょうほあんちょう中波ちゅうはビーコンにより補正ほせい情報じょうほう送信そうしんされていたが、「GPS精度せいど向上こうじょう」、「衛星えいせいとうによるべつ補正ほせいシステムの運用うんよう開始かいし」、「2019ねん平成へいせい31ねん4がつ7にち発生はっせいするロールオーバー(後述こうじゅつの『1999ねん8がつ21にち問題もんだい』を参照さんしょう)による信頼しんらいせい保証ほしょうできない」を理由りゆうとして、2019ねん平成へいせい31ねん)3がつ1にち正午しょうごをもって廃止はいしとなった[2]
ネットワークRTK測位そくい
Real Time Kinematic GPS。干渉かんしょう測位そくい方式ほうしき。DGPSと同様どうように、電子でんし基準きじゅんてんから受信じゅしんする電波でんぱ位相いそう計測けいそくし、測位そくい計算けいさん測位そくい時間じかん1ふん以下いか誤差ごさすうcm可能かのう測量そくりょう地点ちてんでは、基準きじゅん受信じゅしん参照さんしょう基準きじゅんてん既知きち)に設置せっちし、(複数ふくすうの)移動いどう受信じゅしん測位そくい
高速こうそくスタティック測位そくい
干渉かんしょう測位そくい方式ほうしき測量そくりょう地点ちてんで、複数ふくすうのアンテナを固定こてい設置せっちし、測位そくい時間じかん30ぶん以下いか誤差ごさ1cm以下いか可能かのう
VRS測位そくい
Virtual Reference Station RTK-GPS。RTK測位そくい弱点じゃくてん初期しょき時間じかん複数ふくすう受信じゅしん必要ひつよう移動いどう範囲はんい限定げんてい電子でんし基準きじゅんてんから電波でんぱとどかないひとし)を改良かいりょう仮想かそう基準きじゅんてん方式ほうしき複数ふくすう電子でんし基準きじゅんてん通信つうしん回線かいせんむすぶVRSセンターがあり、測量そくりょう地点ちてんでは、1つの移動いどう受信じゅしんからられるデータを、携帯けいたい電話でんわとうによりVRSセンターと送受信そうじゅしんし(データをかえ後日ごじつ計算けいさん可能かのう)、RTK測位そくい実施じっし

GPS受信じゅしん測位そくい精度せいどには、原理げんりてき誤差ごさによる要因よういん人為じんいてき要因よういんなどさまざまな要因よういんがある。ここではその不具合ふぐあいふく列挙れっきょする。

下記かきのうち誤差ごさ要因よういんについては、GPS受信じゅしんである程度ていど推定すいてい表示ひょうじすることができる。GPS受信じゅしんがあるえんないにいるかくりつが50%以上いじょうであるところのえんを、CEP(Circular Error Probability)とよぶ。地図ちず表示ひょうじする場合ばあいは、このえん同時どうじ表示ひょうじ利用りようしゃへの参考さんこうとしているものがおおい。

また、基本きほんてきにGPSでの測位そくい平面へいめん座標ざひょうくらべて高度こうど計算けいさん精度せいど誤差ごさおおきい

電波でんぱ伝播でんぱ経路けいろ特性とくせい

編集へんしゅう

GPS衛星えいせいからGPS受信じゅしんまで電波でんぱたっする経路けいろでは、電離でんりけん対流圏たいりゅうけんでの電波でんぱ特性とくせい変化へんかにより、若干じゃっかん電波でんぱ伝播でんぱ速度そくど遅延ちえんしょうじる場合ばあいがある。これによって、計算けいさんさだめたはずの空間くうかんじょういちてん信頼しんらいせいそこなわれる。一般いっぱんてき受信じゅしんからみてGPS衛星えいせいてい仰角ぎょうかく場合ばあい、この誤差ごさ増加ぞうかする傾向けいこうがある。これは大気たいきちゅう電波でんぱ伝播でんぱするときの遅延ちえんによる影響えいきょうが、こう仰角ぎょうかくうす大気たいき通過つうかする)よりもてい仰角ぎょうかくあつ大気たいき通過つうかする)でおおきいからである。またそもそもてい仰角ぎょうかく衛星えいせいからの信号しんごう減衰げんすいおおきい[注釈ちゅうしゃく 3]

このための補正ほせい手段しゅだんとして、正確せいかく時計とけいをもち座標ざひょうのわかっている固定こていきょく設置せっちし、GPS受信じゅしんデータから計算けいさんした位置いち固定こていきょく位置いちから、精度せいどげるなどの仕組しくみ(ディファレンシャルGPS、Differential GPS、DGPS)も確立かくりつされている。DGPSの補正ほせい信号しんごうは、かつてFM放送ほうそう利用りようされていない帯域たいいき送信そうしんするシステム(JFN系列けいれつ放送ほうそうきょく実施じっし)があり、カーナビなどでの利用りようには有用ゆうようであった(1997ねん5月〜2008ねん3がつ)。また、WAASやMSASMTSAT利用りようした日本にっぽん運用うんよう)では、静止せいし軌道きどう衛星えいせいからDGPSの補正ほせい信号しんごうかく受信じゅしん送信そうしんしている(WAAS/MSAS静止せいし衛星えいせい自体じたいもGPS衛星えいせい同様どうよう測位そくいにも使つかわれる)。

このほか、ビルがい谷山たにやまではマルチパス(ひとつの衛星えいせいからひとつの受信じゅしんまでの電波でんぱ経路けいろ反射はんしゃによって多数たすう存在そんざいすること。きゅうアナログテレビ放送ほうそうにおけるゴースト現象げんしょう同様どうよう)により、信号しんごう時間じかんしょうじたりS/N低下ていかし、精度せいどちる。

受信じゅしん可能かのう衛星えいせい個数こすう配置はいちによる影響えいきょう

編集へんしゅう
 
GPS衛星えいせい軌道きどうアニメーション(慣性かんせいけい)。数字すうじ北緯ほくい45北海道ほっかいどう付近ふきん)から同時どうじ受信じゅしん可能かのう衛星えいせいすう

通常つうじょう日本にっぽん本州ほんしゅう)では、理想りそうてきそらがひらけている場合ばあい受信じゅしん可能かのう衛星えいせいは6〜10程度ていどである。位置いち計算けいさん最低さいてい必要ひつような4よりおお衛星えいせいがみえている場合ばあいは、複数ふくすう衛星えいせいからの情報じょうほう測位そくい精度せいど向上こうじょうさせることができる。それぞれの衛星えいせいからの信号しんごう強度きょうど(S/N)を観測かんそくしたりDGPS情報じょうほうから衛星えいせいごとの信頼しんらいあたえ、また4つみのかたをなるべく計算けいさん誤差ごさおおきくないようにったり、さらに複数ふくすう測位そくい結果けっか信頼しんらいひくいものを棄却ききゃく平均へいきんするなどの方法ほうほうがとられる。

受信じゅしん可能かのう衛星えいせい個数こすう配置はいちにより、電波でんぱ伝播でんぱ誤差ごさおおきくいてくる場合ばあいがある。原理げんりでの三脚さんきゃくでのたとえをもちいると、ある程度ていどちぢみする三脚さんきゃくあたまうご範囲はんい推定すいてい誤差ごさ範囲はんい)は、三脚さんきゃくあしひら具合ぐあいによってことなる。計算けいさんもちいる衛星えいせいのみかけの位置いち接近せっきんしていると、計算けいさんもちいる推定すいてい誤差ごさおおきくなる(あしじた三脚さんきゃくではぐらつきがおおきい)。また計算けいさんもちいる衛星えいせい一直線いっちょくせんならんでいたりする場合ばあいは、ある方向ほうこうへの信頼しんらいおおきく低下ていかする(三脚さんきゃくあしたてならんでいるとよこ方向ほうこうにぐらつきがおおきい)。

補助ほじょ手段しゅだんによる精度せいど向上こうじょう

編集へんしゅう

GPSは原理げんりてきには最低さいてい4つの人工じんこう衛星えいせいえていることが必要ひつようであるが、そらけていない場合ばあいなどは、補助ほじょ手段しゅだん精度せいど向上こうじょうさせることも可能かのうである。当初とうしょのGPSの仕様しよう現象げんしょう使つか方法ほうほう(ドップラーシフトなど)、想定そうていされた定数ていすう使つか方法ほうほう地表ちひょう地図ちずじょう道路どうろ移動いどうしていると仮定かていする)、のセンサーるい使つか方法ほうほう気圧きあつけいなど)がある。

まず、GPS受信じゅしん内部ないぶ時計とけい正確せいかく時刻じこく校正こうせいされたのち一定いってい時間じかんは、時刻じこく情報じょうほう内部ないぶ時計とけいもちいて3つの衛星えいせいで3次元じげん位置いちることができる(#原理げんり参照さんしょう)。しかし、もともとその時計とけいっている誤差ごさのため、これもすうふん信頼しんらいできない時刻じこくになってしまう。

また、地球ちきゅうかたちかっており、地表ちひょう(あるいは一定いってい高度こうど)を移動いどうしているとかんがえられる場合ばあい、さらに1つの衛星えいせいからの距離きょり省略しょうりゃくしても位置いちもとめられる。地球ちきゅうかたち平均へいきん海面かいめん)は球体きゅうたいではなく赤道せきどう付近ふきんふくらんだ回転かいてん楕円だえんたいひらただま)であることはられているが、これをよく近似きんじした3次元じげん曲面きょくめん(WGS84など)をおおくのGPS受信じゅしんがデータとしてっている。

さらに受信じゅしんのドップラーシフトを観測かんそくすると、C/A信号しんごうの1ビット送信そうしん時間じかん未満みまん距離きょり観測かんそくもできる。衛星えいせい受信じゅしん距離きょり接近せっきんまたは乖離かいりしている場合ばあいドップラー効果こうかにより受信じゅしん周波数しゅうはすう上昇じょうしょうまたは低下ていか(これは信号しんごう位相いそう変化へんかとして観測かんそくされる)がおきる[注釈ちゅうしゃく 4]。これをもちいれば、受信じゅしんひとしそく直線ちょくせん運動うんどうしかしていないか、それ以外いがい方向ほうこううごいたかも推定すいていできる(1つないし2つの衛星えいせいからの信号しんごうでもある程度ていど位置いち推定すいていできる)。なお長時間ちょうじかん位相いそう観測かんそくによりC/A信号しんごう精度せいど限界げんかい以上いじょう精度せいどげる方法ほうほうは、測地そくちようのGPS受信じゅしんなどでももちいられている。

またカーナビやスマートフォンなどでは、GPSで定期ていきてき位置いち決定けっていし、ジャイロ加速度かそくどセンサからられる情報じょうほうで、自律じりつ位置いち推定すいていしているものもある。この場合ばあいGPS信号しんごう受信じゅしんできない状態じょうたい(トンネルないはいったとき)も、ある程度ていど位置いちかる。航空機こうくうき慣性かんせい航法こうほう装置そうち同様どうようであるが、精度せいどひくいため、複雑ふくざつ移動いどう時間じかん経過けいかによって位置いち信頼しんらいせいちる[注釈ちゅうしゃく 5]

現在げんざい高度こうど情報じょうほう要求ようきゅうされる登山とざんようのGPS受信じゅしんでは、気圧きあつ高度こうどけい高度こうど方向ほうこう位置いち推定すいてい補助ほじょ手段しゅだんとしたり、磁気じきコンパスを併用へいようするものもある。空間くうかんの (x, y, z) 方向ほうこう誤差ごさ均等きんとうであるが、前述ぜんじゅつのようにGPS受信じゅしんおおくは地表ちひょう沿ってうごくことを想定そうていしており、地表ちひょう沿った方向ほうこう位置いち推定すいてい精度せいどげるわりに高度こうど方向ほうこう位置いち推定すいてい犠牲ぎせいにしているためである。詳細しょうさい地形ちけい情報じょうほうとGPS信号しんごうわせて現在げんざい高度こうどもとめるものもあるが、階層かいそうには対応たいおうできない。

モバイル機器きき搭載とうさいのGPSでは、携帯けいたい電話でんわ基地きちきょく位置いち情報じょうほう精度せいどすうひゃくm〜かずkm程度ていど)を補助ほじょ情報じょうほうとしてもちいることができる。このため初期しょき捕捉ほそくはやくしたり、高速こうそく移動いどう衛星えいせい見失みうしなわないための補助ほじょ手段しゅだんとすることができる。にネットワーク通信つうしん利用りようして、位置いち演算えんざんやGPS情報じょうほうとう補正ほせい高速こうそくはかっている。(補助ほじょGPS

GIS情報じょうほう補助ほじょ手段しゅだんとしてもちいる場合ばあいもある。カーナビでは地図ちず搭載とうさいしているため、道路どうろ情報じょうほうらしわせることで誤差ごさ修正しゅうせいしているものもある(くるま道路どうろ以外いがいはしれない・水面すいめんはしれない、などという制約せいやく利用りようしている)。

測地そくちけい

編集へんしゅう

GPS受信じゅしん経緯けいい直接ちょくせつ入力にゅうりょくしてナビゲーションする場合ばあい測地そくちけい整合せいごうさせる必要ひつようがある。(たとえば、WGS84もしくは日本にっぽん測地そくちけい選択せんたく

原子げんし時計とけいおく

編集へんしゅう

受信じゅしんがわでの信号しんごう処理しょりには、さまざまな要因よういんによるものがふくまれるが、高速こうそく運動うんどうするGPS衛星えいせい運動うんどうによる発振はっしん信号しんごう時間じかんおくと、地球ちきゅう重力じゅうりょくじょうによる時間じかんおくれである。後者こうしゃは、衛星えいせい軌道きどう擾乱じょうらん信号しんごう到達とうたつ距離きょり湾曲わんきょく発振はっしん信号しんごう時間じかんおくれなどをこす。 地上ちじょう時計とけいは、GPS衛星えいせい時計とけいよりわずかにおくれるので、GPS衛星えいせい時計とけいは、これを補正ほせいするためおそすすむように設計せっけい[3] されている。この時間じかんおくれは相対そうたいろん効果こうか考慮こうりょした計算けいさん結果けっかたか精度せいど一致いっちしており、身近みぢか相対性理論そうたいせいりろん効果こうか実証じっしょうひとつとしてげられる[4]

GPSの日時にちじ情報じょうほう

編集へんしゅう

うるうびょうによるずれ

編集へんしゅう

GPS時刻じこく(GPSの基準きじゅん時刻じこくけい)はUTCの1980ねん1がつ6にち午前ごぜん0TAI−19びょう)を開始かいし時刻じこく基準きじゅん)とし、そのは、UTCのようなうるうびょう調整ちょうせいほどこされない。したがって、現在げんざい、GPS時刻じこくはUTCから18びょうすすんでいる(2020ねん1がつ現在げんざい)。

しかし、このGPS時刻じこくとUTCとのはGPS信号しんごうなかふくまれているため、受信じゅしんではこの補正ほせいしてUTC時刻じこく出力しゅつりょくすることができる。このUTCとのオフセット信号しんごうは255(8ビット)のまでてるため現状げんじょううるうびょう挿入そうにゅうのペースであれば2300ねんごろまで問題もんだいないとかんがえられる。

しゅうデータのロールオーバー問題もんだい(19.6ねん問題もんだい[5]

編集へんしゅう

GPS時刻じこくでは日時にちじを、起点きてんから○しゅうびょう経過けいかと、「しゅう」と「びょう」だけで表現ひょうげんする。この「しゅう」データが10ビット管理かんりされているため、1023までしかカウントできず、1024しゅうは0にもどる。

そのため、0しゅう経過けいかびょうすうが0びょう場合ばあい、これが1980ねん1がつ6にちなのか1999ねん8がつ22にちなのか2019ねん4がつ7にちなのかをGPSデータだけでは区別くべつすることができず[6]受信じゅしんがわ適切てきせつ解釈かいしゃくしなければいけない。ソフトウェアの更新こうしん対応たいおうされることもあるが、10ねん以上いじょうまえ製品せいひんたいしては更新こうしん提供ていきょうされないこともおおく、やく20ねんまえ日付ひづけもどってしまうことを回避かいひする手段しゅだんがない場合ばあいもある[7]

1999ねん8がつ21にち問題もんだい
GPS時計とけい周期しゅうき開始かいしである1980ねん1がつ6にちから1024しゅうの1999ねん8がつ21にち0JSTでは1999ねん8がつ22にち午前ごぜん9)がはじめてロールオーバーが発生はっせいしたである。
日本にっぽん国内こくないでは、一部いちぶカーナビゲーションシステム製品せいひん起動きどうできなくなるなどの問題もんだい発生はっせいした[8]
2019ねん4がつ7にち問題もんだい
2度目どめにGPSのしゅう積算せきさんが0になったのは、起点きてんから2048週間しゅうかんの2019ねん4がつ6にち2359ふん42びょう (UTC)であった(正時まさときではないのはうるうびょう影響えいきょう) [9]よく7にち日本航空にほんこうくうボーイング787かた日付ひづけ表示ひょうじにトラブルが発生はっせいし、確認かくにんのため1便びん欠航けっこう、2便びん遅延ちえんした[10]
2038ねん11月21にち問題もんだい
3度目どめ発生はっせいするのは、起点きてんから3072しゅう経過けいかする2038ねん11月21にち予定よていである。(うるうびょう影響えいきょうにより正確せいかく時刻じこく未定みてい
ロールオーバー問題もんだい解消かいしょう
編集へんしゅう

将来しょうらいは、GPSの衛星えいせいシステムを更新こうしんする「GPS近代きんだい」によりしゅうデータに13ビットてられるようになり、ロールオーバーの発生はっせいは8192しゅうやく157.5ねん)に1かい改善かいぜんされる[11]。この場合ばあい最初さいしょのロールオーバーは2137ねん1がつ6にちごろ予定よていである。(うるうびょう影響えいきょうにより正確せいかく時刻じこく未定みてい

安全あんぜん保障ほしょう輸出ゆしゅつ管理かんり

編集へんしゅう

たい共産きょうさんけん輸出ゆしゅつ統制とうせい委員いいんかい(ココム)規制きせい名残なごり高度こうど18,000 m (59,000 ft)以上いじょう速度そくど1,900 km/h以上いじょうでは大陸たいりくあいだ弾道だんどうミサイルのような用途ようとへの搭載とうさいふせぐために使用しようできない[12][13][14]

また、慣性かんせい航法こうほう装置そうちふくあわしたGPS端末たんまつには規制きせいがある。

近年きんねんでは、ワッセナー・アレンジメントがココム規制きせい継承けいしょうしている。

ただし、専用せんようチップをもちいずソフトウェア無線むせんFPGAオープンソースのプログラムをもちいる機器きき製作せいさく販売はんばいされており、これらの機器きき使用しようすることで規制きせい回避かいひできる。れいとして、GNSS-SDRやRTKLIBとしたオープンソース・ソフトウェアがあり、デジようUSBチューナを使つかって取得しゅとくしたGPS信号しんごうをパソコンじょう解析かいせきして測位そくいすることさえ可能かのうである。[15]

人為じんいてきくわえられた誤差ごさとその解除かいじょ

編集へんしゅう

1990ねんから2000ねんまでは、アメリカぐん軍事ぐんじじょう理由りゆうてきぐん利用りようされることを防止ぼうしする)で、C/Aコードにおいて民間みんかんGPSけのデータにたいして、故意こい誤差ごさデータをくわえる操作そうさSelective Availability、略称りゃくしょう SA)がおこなわれ、精度せいどが100m程度ていどとされていた。

SAがくわえられていたときから、すでにGPSは民生みんせいようとして有用ゆうようであることがられていたため、2000ねん5月2にち45ふん協定きょうてい世界せかい)から[16]アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく大統領だいとうりょうビル・クリントンは「GPS技術ぎじゅつひろ役立やくだててしい」という主旨しゅしで、これを解除かいじょした[17]競合きょうごう技術ぎじゅつであるガリレオEU主体しゅたいとなって推進すいしんしている)が提案ていあんされた理由りゆうのひとつに、GPSのSAによる誤差ごさにより、民生みんせいよう精度せいどがらないということがあるが、これにたいして優位ゆういたもつづけ、イニシアチブをるというアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく連邦れんぽう政府せいふ意図いとふくまれている。また民間みんかんGPS機器きき軍事ぐんじ転用てんようにより、調達ちょうたつコストをおさえる目的もくてきもあるとられている。SA解除かいじょ以降いこうは、民間みんかんGPSでもC/Aコードの技術ぎじゅつてき限界げんかいまでの精度せいどられるようになっている[18]

2000ねん以降いこうは、米国べいこく政策せいさくじょう必要ひつようおうじて、有事ゆうじがあったさい特定とくてい地域ちいき精度せいど低下ていか措置そちがとられる可能かのうせいがあるとされていた。しかし、ジョージ・W・ブッシュアメリカ国防総省こくぼうそうしょうは2007ねん9がつ18にちに、次世代じせだいGPS(GPS III)にはSA機能きのう搭載とうさいしない(正確せいかくには、「SAを衛星えいせい調達ちょうたつしない」)との大統領だいとうりょうれい発表はっぴょうした。したがって、この決定けってい将来しょうらいくつがえされないかぎり、SAの操作そうさ永久えいきゅう実施じっしされないこととなった[19][20]

おおくの天文てんもん観測かんそく設備せつびでは、天体てんたい追尾ついびにGPSに同期どうきさせることで補正ほせいするクォーツ時計とけいやルビジウム時計とけいもちいている。このため、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく秘密裏ひみつりにSAをくわえようとしても、すくなくともSAがくわえられたこと自体じたいはエラーとして検出けんしゅつされる。

精度せいど比較ひかく

編集へんしゅう
各種かくしゅ無線むせんナビゲーションシステムの精度せいど比較ひかく
システム 95%の精度せいど
(よこ方向ほうこう/垂直すいちょく方向ほうこう)
詳細しょうさい
LORAN-C 仕様しよう 460 m / 460 m LORAN-Cシステムの指定していされた最低さいてい精度せいど
距離きょり測定そくてい装置そうち (DME) 仕様しよう 185 m (直線ちょくせん) DMEは、無線むせん通信つうしんにより航空機こうくうき地上ちじょうきょくとの直線ちょくせん距離きょり航空機こうくうきから測定そくていする装置そうち
GPS仕様しよう 100 m / 150 m Selective Availability (SA) オプションがオンになっているGPSシステムの指定してい精度せいど。SAは2000ねん5がつ2にち解除かいじょされた。
LORAN-C 測定そくていされた再現さいげんせい 50 m / 50 m アメリカ沿岸えんがん警備けいびたいは、時差じさモードで50メートルの「位置いちもどる」精度せいど報告ほうこく
ディファレンシャルGPS(DGPS) 10 m / 10 m ディファレンシャルGPS (DGPS) 最低さいてい精度せいどアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく運輸省うんゆしょうアメリカ国防総省こくぼうそうしょう共同きょうどう発表はっぴょうした2001ねん連邦れんぽう無線むせんナビゲーションシステム(FRS)レポートによると、精度せいど施設しせつからの距離きょりによって低下ていかし、1m未満みまん場合ばあいもあるが、通常つうじょうは10m未満みまん精度せいど
eLORAN再現さいげんせい 8 m / 8 m 利用りよう可能かのうなすべての信号しんごうとHフィールドアンテナを同時どうじ使用しよう報告ほうこくされた精度せいど
広域こういき増強ぞうきょうシステム(WAAS)仕様しよう 7.6 m / 7.6 m こう精度せいどアプローチで使用しようするためにWAAS提供ていきょうしなければならない最低さいてい精度せいど
GPS測定そくてい 2.5 m / 4.7 m 連邦れんぽう航空局こうくうきょく(FAA)のNational Satellite Test Bed(NSTB)の調査ちょうさ結果けっかもとづいて、Selective Availability (SA) をオフにした状態じょうたいでのシステムの実際じっさい測定そくてい精度せいど(受信じゅしんエラーをのぞく)。
広域こういき増強ぞうきょうシステム(WAAS)測定そくてい 0.9 m / 1.3 m NSTBの調査ちょうさ結果けっかもとづく、システムの実際じっさい測定そくていされた精度せいど(受信じゅしんエラーをのぞく)。
地域ちいき増強ぞうきょうシステム (LAAS) 仕様しよう LAASプログラムの目標もくひょうは、カテゴリーIIIC 機能きのう提供ていきょうすることで、航空機こうくうきは「オートランド」システムを利用りようして視界しかいゼロで着陸ちゃくりくすることができ、<1mという非常ひじょうたか精度せいどしめ[21]

様々さまざま用途ようと

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民間みんかん利用りよういちれい、タクシーにて。(2004ねん7がつ16にち京都きょうと

民生みんせいようGPS受信じゅしん当初とうしょ航空機こうくうき船舶せんぱく測量そくりょう機器きき登山とざんよう携帯けいたいがた)に利用りようされてきたが、その自動車じどうしゃカーナビゲーション・システム、以下いかカーナビ)や携帯けいたい電話でんわにも搭載とうさいされている。

携帯けいたい電話でんわ・スマートフォンよう

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GPSをそなえたスマートフォンによるナビゲーション。

2018ねん現在げんざいでは、ほぼすべての携帯けいたい電話でんわやスマートフォンにGPSが搭載とうさいされている。このたね製品せいひんでは、地図ちず情報じょうほう・GIS情報じょうほうサーバがわにもつことにより詳細しょうさい最新さいしん地図ちず提供ていきょうしたり現在地げんざいち周辺しゅうへん付加ふかサービス[注釈ちゅうしゃく 6]実現じつげんしている。また情報じょうほう送信そうしんできないGPSと送受信そうじゅしんである携帯けいたい電話でんわわせ、セキュリティ(児童じどう保護ほご徘徊はいかい老人ろうじん対策たいさく犯罪はんざいしゃ監視かんしとう)への応用おうようひろがっている。

GPSの測位そくい情報じょうほう継続けいぞくてき記録きろくしたトラッキング情報じょうほうは、ランニング、登山とざん、ツーリングとう活発かっぱつ活用かつようされている。

デジタルカメラでは、撮影さつえい記録きろくとも画像がぞうファイルのExifフィールドに自動的じどうてき撮影さつえい緯度いど経度けいど時刻じこくなどが記録きろくされるものもあり、スマートフォンで撮影さつえいした画像がぞう撮影さつえい地点ちてん自動じどう記録きろくしているものがある。

現在げんざい携帯けいたい電話でんわではA-GPS(Assisted Global Positioning System)を利用りようしてGPS信号しんごう受信じゅしんがた場所ばしょでも携帯けいたい電話でんわ基地きちきょく情報じょうほう参考さんこうとして測位そくいまでの時間じかん短縮たんしゅくおこなっているものがおお[22]。GPSチップ・携帯けいたい電話でんわ搭載とうさいのプロセッサの能力のうりょくひくかった時代じだいは、GPS情報じょうほうをホストサーバーにおくり、緯度いど経度けいど高度こうど情報じょうほう携帯けいたい端末たんまつおくかえしてもらうというシステムも存在そんざいした。

また、警察けいさつ消防しょうぼう緊急きんきゅう連絡れんらくをした場合ばあい通報つうほうけたがわから発信はっしんしゃへGPS情報じょうほう送信そうしんうながし、現在げんざい位置いち早期そうき発見はっけんつなげている。

移動いどう機器きき車両しゃりょうとう据付すえつけがた

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民間みんかん企業きぎょう官公庁かんこうちょうではGPS機能きのうもちいて人員じんいん車両しゃりょう配備はいび効率こうりつはか利用りようほうすすめられており、各国かっこく官公庁かんこうちょうにもGPSをもちいた公務員こうむいん管理かんり導入どうにゅうするうごきがある。

その、ノートがたのPCやタブレット、携帯けいたいゲームをカーナビとして使つかえるようにするGPSユニットとソフトも発売はつばいされている。なお単体たんたいのGPSユニットは、測位そくいとうはすべてユニットない完結かんけつしており、NMEAなどの標準ひょうじゅんフォーマットで緯度いど経度けいどその情報じょうほうおくすものがおおい。PCやPDA本体ほんたいではこれを受信じゅしんし、地図ちずソフトなどとわせてカーナビ同様どうよう使つかったり、トラックの記録きろくをすることができる。PCやPDAの接続せつぞくも、かつてはシリアルポート接続せつぞくやPCMCIA(PCカード)・CFカード規格きかくおおかったが、現在げんざいBluetooth測位そくい情報じょうほう本体ほんたい転送てんそうするものもある。

ゲーム・スポーツ

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登山とざんよう
山林さんりんなか移動いどうするために、かつては方位ほうい磁針じしん地図ちず現在地げんざいち推察すいさつするしかなかったが、GPSはそれをすべ解決かいけつし、安全あんぜんせいおおきくたかめた。
フィールドよう
アスリートよう走行そうこう距離きょりラップ走行そうこう経路けいろのアップダウンなどを表示ひょうじする、腕時計うでどけいのような形態けいたい非常ひじょう小型こがた製品せいひん実用じつようされている(GPS腕時計うでどけい)。
ジオキャッシング
ジオキャッシングはネットじょう公開こうかいされたキャッシュ(たから)の緯度いど経度けいどとヒントをもとにGPSを利用りようしキャッシュをさがすゲームである。当初とうしょはGPSのSA解除かいじょともない、GPSの精度せいどでどのくらい位置いち精密せいみつ特定とくていできるか、というネットニュースじょうでのいかけにおうじる興味きょうみはじまったものである。10ねん以上いじょうすうひゃくまんにん以上いじょうのプレイヤーがいる現在げんざいでは、類似るいじのハイテク宝探たからさがしの元祖がんそとして、趣味しゅみとして確立かくりつされている。キャッシュには様々さまざまなタイプがあるが、実体じったいがあるキャッシュ (物理ぶつりキャッシュ) の実体じったいは、かずccのチューブ〜すうじゅうLのバケツ以上いじょうおおきさの容器ようき (コンテナ) であり、ログブック (つけた日時にちじ・ジオキャッシングIDを記録きろくする) や交換こうかんアイテム (オプション) などがはいっている。つけたひとはログブックに記録きろくしオンラインのログにも記録きろくする。
GPS絵画かいが(GPSドローイング)
GPS絵画かいがGPSドローイング)はGPSロガーでえがいた緯度いど経度けいど軌跡きせきにより、文字もじやイラストとうのイメージを制作せいさくする行為こういである。軌跡きせきGoogle Earthなど地図ちずソフトウェアじょう表示ひょうじができる。
パラグライディング競技きょうぎ・パラシューティング競技きょうぎ
これらのスポーツでは、(1) 競技きょうぎしゃがGPSを公式こうしき記録きろくとして提出ていしゅつすることができる、(2) GPSをもちいてより記録きろくすことを目指めざす、などの利用りようがなされている。滑空かっくう距離きょり落下らっか位置いち正確せいかくさをきそうこれらの競技きょうぎでは、従来じゅうらい写真しゃしんによる記録きろく審判しんぱんいんによる目視もくし記録きろくがなされることがおおかった。プレイヤーが所有しょゆうするGPSの記録きろく提出ていしゅつし、それがかいざんされていないとみとめられれば、有力ゆうりょく記録きろく証拠しょうことなる。また単体たんたいのGPSレシーバでは、立体りったいてきにリアルタイムの移動いどう距離きょり降下こうかりつ計算けいさんし、事前じぜん設定せっていした目標もくひょうちかづく参考さんこうとなる機能きのうそなえたものもある。
迷路めいろ・ビーストハントなど
ガーミン単体たんたいGPSレシーバには、GPSを利用りようしたゲームが内蔵ないぞうされているものがある。ある程度ていど以上いじょうひろいところでGPSが受信じゅしんできるならば、実際じっさいにプレイヤーがうごくことでゲームをプレイする(レシーバが表示ひょうじした仮想かそう迷路めいろをプレイヤーがうごいて脱出だっしゅつする、など)のゲームをおこなうことができる。
ゴルフ
GPSゴルフナビゲーションもちい、ゴルファーの現在げんざい位置いちやホールじょう特定とくていポイントまでの距離きょり情報じょうほうなどをることができる。
スマートフォンけゲームアプリ
位置いち情報じょうほうゲームでプレイヤー位置いち特定とくていのためにGPSが使つかわれるものがある。おもなものとして、IngressPokémon GO(ともにNiantic)、パズドラレーダーガンホー)などがある。
位置いち情報じょうほうSNS
利用りようしゃがGPSで取得しゅとくした現在げんざい位置いち情報じょうほうみずか公開こうかい共有きょうゆうするソーシャル・ネットワーク・サービスYelpFoursquareのほか、FacebookTwitterにも位置いち情報じょうほう共有きょうゆう機能きのう実装じっそうされている(位置いち情報じょうほうなしで投稿とうこうすることも可能かのう)。
浮気うわき調査ちょうさ
パートナーの浮気うわき不倫ふりん調査ちょうさにおいて、携帯けいたいそなけられたGPS機能きのう活用かつようし、調査ちょうさすることがある[23]

船舶せんぱく

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船舶せんぱくにとってGPSは重要じゅうよう航法こうほう支援しえん設備せつびである。航空機こうくうき同様どうようりくからはなれたら目印めじるしをもたない海上かいじょうにおいて、遭難そうなん衝突しょうとつ座礁ざしょうまぬかれるために、精度せいど航法こうほう支援しえんシステムを利用りようすることは重要じゅうようであった。そもそもGPSはロラン-Cってわるためにつくられたシステムである。

カーナビゲーションシステム

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カーナビゲーションはGPSの実装じっそうにおいて技術ぎじゅつてき有利ゆうり応用おうようである。自動車じどうしゃ安定あんていした電源でんげん供給きょうきゅうでき、GPSようアンテナを位置いち設置せっちできる。携帯けいたい電話でんわ比較ひかくして大型おおがた装置そうち搭載とうさいできるため、詳細しょうさい地図ちず情報じょうほう内蔵ないぞうできる。

また、速度そくど規制きせいまりやシートベルトそうまりとう頻繁ひんぱんっている場所ばしょ緯度いど経度けいどをデータとしてち、その近辺きんぺん警告けいこくはっする機器きき存在そんざいする(レーダー探知たんちこう参照さんしょう)。

航空こうくう宇宙うちゅう分野ぶんや

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航空こうくう
GPSやGLONASSなどの位置いち情報じょうほう航空機こうくうきにも使用しようすることが促進そくしんされている。

従来じゅうらい航空機こうくうき航法こうほうは、VORDMEなどの地上ちじょう航法こうほう支援しえん施設しせつもちい、いわば電波でんぱ灯台とうだいへの方位ほうい距離きょり測定そくていして現在げんざい位置いち方法ほうほうだった。これにたいし、衛星えいせいが4以上いじょうえていればある程度ていど精度せいど絶対ぜったい位置いちがわかるGPSは、航空機こうくうきけの測位そくい方式ほうしきであるともえる。

しかしながらGPS信号しんごうをそのまま航空こうくう航法こうほう使用しようするには、測位そくい安全あんぜんせい信頼しんらいせい精度せいどとう問題もんだいがある。具体ぐたいてきには、てい高度こうどとく精度せいどがもっとも必要ひつようとされる着陸ちゃくりく寸前すんぜん地形ちけいによる遮蔽しゃへい・マルチパス、機体きたい姿勢しせい変更へんこうともないロックした衛星えいせい測位そくいもちいている衛星えいせい)が変化へんかすること、一般いっぱんにGPSによる測位そくいでは航空機こうくうきにとって重要じゅうよう高度こうど方向ほうこう精度せいど緯度いど経度けいど方向ほうこう精度せいどよりひくいこと(ただしこれは計算けいさん方法ほうほうにもよる)、ジェット機じぇっときなどは高速こうそく移動いどうするためドップラーシフト・衛星えいせいコンステレーションの時間じかんてき変化へんか無視むしできないこと、などである。

ただし、大型おおがたではINS(慣性かんせい航法こうほう装置そうち)や従来じゅうらい測位そくい方式ほうしきなどと併用へいようすること、小型こがたではVFR(ゆう視界しかい飛行ひこう方式ほうしき)がおもであることなどから、実際じっさい運用うんようでは(制度せいどじょうみとめられていないものの)機長きちょう判断はんだん参考さんこうとしてもちいられている場合ばあいおおかった。

こういったながれをけて、また近年きんねんでは航空機こうくうき運航うんこう高密度こうみつどによりさだめられた航空こうくう以外いがい経路けいろぶためのいち手段しゅだんとして、GPS情報じょうほう航法こうほう利用りようすることが国際こくさい民間みんかん航空こうくう機関きかん(ICAO)や国土こくど交通省こうつうしょう航空局こうくうきょく(JCAB)でも検討けんとうされてきた。その成果せいかとして日本にっぽんでは、一部いちぶ空港くうこう離着陸りちゃくりく手順てじゅんにおいてRNAV (GPS) 航法こうほう実施じっしが2007ねん9がつ27にちより開始かいしされた[24]航空機こうくうきウェイポイントとよばれる架空かくうてんむすせん経路けいろとするように飛行ひこうする。従来じゅうらいのVOR/DME航法こうほうでは、VOR/DMEの位置いち、あるいは1つまたは2つのVOR/DMEから一定いってい方位ほういかく距離きょりにある架空かくうてんをウェイポイントとしていた。これにたいしRNAV航法こうほうでは、地上ちじょう施設しせつらない自由じゆうてんをウェイポイントとしてさだめることができるため、飛行ひこう経路けいろ短縮たんしゅくによる運航うんこう時間じかん短縮たんしゅく燃費ねんぴ節約せつやくなどが見込みこまれる。

航空機こうくうきでの精度せいど向上こうじょういち目的もくてきとした、静止せいし衛星えいせいがた衛星えいせい航法こうほう補強ほきょうシステム(SBAS: Satellite Based Augmentation System)の運用うんよう以下いか各国かっこく開始かいしされ、あるいは計画けいかくされている。

  • 米国べいこくWAAS(Wide Area Augmentation System)
  • 中国ちゅうごくCNSS(Compass Navigation Satellite System)
  • ロシア:SDCM(System for Differential Corrections and Monitoring)
  • 欧州おうしゅうEGNOS(European Geostationary Navigation Overlay Service)
  • インド:GAGAN
  • 日本にっぽんMSASMTSAT-based Satellite Augmentation System)

SBASでは、GPS衛星えいせい補正ほせい情報じょうほうとく高度こうど情報じょうほう補正ほせい)や信頼しんらいせい情報じょうほう送信そうしんし、またSBAS衛星えいせい自体じたい測位そくいのためのひとつの衛星えいせいとしてはたらく。さらにSBAS衛星えいせい静止せいし軌道きどうにあるため、なかてい緯度いど地方ちほうでは天頂てんちょうちかこう仰角ぎょうかくでみえているのも有利ゆうりてんである(北緯ほくい35では仰角ぎょうかく55)。航空こうくう以外いがい分野ぶんやでも、たとえばビルがいでのカーナビの精度せいど向上こうじょうにも役立やくだつとかんがえられている。SBASを補助ほじょ情報じょうほうとしてもちいることができるGPS受信じゅしんはすでにSBAS対応たいおう(WAAS対応たいおう受信じゅしんとしてひろ普及ふきゅうはじめている。

日本にっぽんのMSASについては、航空機こうくうきでのRNAV運用うんようともない、2007ねん9がつ27にちから試験しけん信号しんごうフラグ(MT0)が運用うんようモード(MT2)となり、正式せいしき供用きょうよう開始かいしとなった。ただし初期しょきのWAAS対応たいおうなど一部いちぶのSBAS対応たいおう受信じゅしんでは、MSASの衛星えいせい番号ばんごう設定せってい処理しょりできないため測位そくい利用りようできないものがある。

航空こうくう航法こうほうにあっては、用途ようとによって最低さいてい精度せいどさだめられていることがある。GPS衛星えいせい配置はいち運用うんよう停止ていしなどの都合つごうじょう飛行ひこうちゅう航法こうほうもとめる精度せいど満足まんぞくできない空域くういきがある場合ばあいは、その空域くういきにてGPSを航法こうほうもちいることができない。そのような空域くういき時間じかんたい飛行ひこうまえないしは飛行ひこうちゅう予測よそくすることをRAIM予測よそくう。RAIM予測よそく結果けっかGPSに依存いぞんする航法こうほう使用しようできない場合ばあいは、VORなどのほか航法こうほうえる必要ひつようがある。

宇宙うちゅう
宇宙船うちゅうせんおよ人工じんこう衛星えいせいは、てい軌道きどうから静止せいし軌道きどうまでの地球ちきゅう軌道きどうで、姿勢しせい制御せいぎょ(ACS)にGPSを利用りようしている。

科学かがく技術ぎじゅつ分野ぶんや

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科学かがく技術ぎじゅつ分野ぶんやでは、もちろん国土こくど形状けいじょうあきらかにしたり、cm単位たんい地球ちきゅううごきを地震じしん予知よち役立やくだてるなどの、いわばGPS本来ほんらい用途ようとのほかに、トラッキングや時刻じこくこう精度せいど同期どうきなどにも利用りようされている。

大型おおがたわたどりにGPS発信はっしん装着そうちゃくして、そのわたりの過程かてい追跡ついせきすることに利用りようされている。山階やましな鳥類ちょうるい研究所けんきゅうじょ絶滅ぜつめつ危惧きぐされているアホウドリ繁殖はんしょく活動かつどうおこなっており、その一環いっかんとして伊豆諸島いずしょとう鳥島とつしままれたアホウドリを聟島むこじま移住いじゅうさせて繁殖はんしょく拡大かくだいはかっているが、そのうちの7にGPS発信はっしん装着そうちゃくしてその足取あしどりを追跡ついせきした。そのなかの1カムチャッカ半島はんとうアリューシャン列島れっとうアラスカわんカナダ西海岸にしかいがん経由けいゆしてアメリカカリフォルニアしゅうサンフランシスコおき辿たどいていることが人工じんこう衛星えいせいによる追跡ついせき判明はんめいし、現地げんちでの写真しゃしん撮影さつえいによりその個体こたい確認かくにんされた。アホウドリの2まんkm以上いじょうにおよぶわたりの経路けいろ詳細しょうさいがGPSの技術ぎじゅつによりあきらかになった[25]。また、おなじく追跡ついせき困難こんなん海洋かいよう生物せいぶつにも装着そうちゃくして研究けんきゅう役立やくだてている。

このほか、位置いち既知きち基地きちきょくこう精度せいどにGPS測位そくいおこない、その誤差ごさ情報じょうほうからGPS電波でんぱ伝播でんぱ経路けいろ大気たいき状態じょうたいGPS気象きしょうがくなども実用じつよう目指めざして研究けんきゅうされている。

時刻じこく取得しゅとく

編集へんしゅう

GPS衛星えいせい搭載とうさい原子げんし時計とけいからの時計とけい情報じょうほうも、科学かがく分野ぶんや中心ちゅうしんひろ活用かつようされている。GPSの時計とけい情報じょうほうはGPS衛星えいせい搭載とうさいされている原子げんし時計とけい精度せいどとほぼ一致いっちし、クォーツ時計とけい精度せいどよりもはるかにたかい。そのため、野外やがい正確せいかく時刻じこく必要ひつようがある場合ばあいや、複数ふくすうてん時計とけい情報じょうほうこう精度せいど一致いっちさせる(同期どうきする)ためにもちいられる。

GPS本来ほんらい目的もくてきである位置いち決定けっていとはことなる利用りようほうであるが、とく地球ちきゅう科学かがく土木どぼく工学こうがく分野ぶんやおおきな効果こうかあたえている。地震じしん監視かんし震源しんげんこう精度せいど決定けっていするためには、広範囲こうはんい多数たすう設置せっちされた地震じしんけいすべての時計とけいびょう未満みまん精度せいど一致いっちさせ[注釈ちゅうしゃく 7]、かつ数ヶ月すうかげつからすう年間ねんかんにわたりその状態じょうたい維持いじする必要ひつようがある。そのために従来じゅうらいJJY同時どうじ記録きろく時刻じこく記録きろくしていたり、かく地震じしんけい原子げんし時計とけい接続せつぞくする必要ひつようがあり、費用ひよう負担ふたんおおきかった。しかしGPS受信じゅしん接続せつぞくすることにより、GPS衛星えいせいからもたらされるこう精度せいど時計とけい情報じょうほう受信じゅしんできるようになったため、すべての地震じしんけい容易ようい時刻じこく同期どうきさせることが可能かのうとなった。

コンピュータの時刻じこくインターネットこう精度せいど同期どうきさせるプロトコルであるNTPサーバでは、大元おおもととなるちょうこう精度せいどのサーバ(stratum 0)は従来じゅうらい構築こうちく容易よういではなかったが、GPS受信じゅしんとの接続せつぞくにより、比較的ひかくてき容易よういにstratum 0サーバを構築こうちくできるようになった。この目的もくてきにおいてGPS受信じゅしん使用しようする場合ばあい時刻じこく同期どうき成立せいりつに1PPS(正確せいかくに1びょうごと発生はっせいするパルス)信号しんごうしょうじる受信じゅしん使用しようし、NTPサーバ本体ほんたい時刻じこくをGPS受信じゅしん同期どうきさせる実装じっそうおおい。

防犯ぼうはん

編集へんしゅう

窃盗せっとう誘拐ゆうかい特定とくていもの人物じんぶつたいする犯罪はんざい防止ぼうしするために、GPSが活用かつようされている。たとえば、建設けんせつ機械きかい高価こうか機械きかい野外やがいいてあり、しかも開発途上国かいはつとじょうこく需要じゅようたかいため、先進せんしんこく窃盗せっとうされることがおおいが、製造せいぞう企業きぎょうがGPSで現在げんざい位置いち報告ほうこくする装置そうちいちだいごとにんだところ、窃盗せっとうされたけん位置いち特定とくていし、犯人はんにん検挙けんきょされた事例じれい報道ほうどうされ、けん窃盗せっとうっている[26]

また、児童じどうたいする犯罪はんざい社会しゃかいてき関心かんしんたかまるなかで、保護ほごしゃ児童じどう位置いち管理かんりし、誘拐ゆうかいなど犯罪はんざい防止ぼうしするために、GPSづけ携帯けいたいはしまつ販売はんばいされており、一部いちぶ携帯けいたいはしまつmamorinoひとし)は警備けいび会社かいしゃ提携ていけいして、問題もんだい行動こうどうがあれば保護ほごしゃわりに即応そくおうできる体制たいせいのサービスも提供ていきょうされている。その応用おうようで、GPS携帯けいたい端末たんまつ徘徊はいかい行動こうどうをする認知にんちしょう患者かんじゃや、一人暮ひとりぐらしもしくは持病じびょうのある高齢こうれいおやたせて、なにかあった場合ばあい位置いち確認かくにんして親族しんぞく保護ほごしたり、警備けいびいんけつけるサービス[27]利用りようして保護ほごしている家庭かていもある。それ以外いがい重要じゅうようなモノを管理かんりするために活用かつようしたり、児童じどう高齢こうれいしゃ同様どうよう成年せいねん男性だんせい女性じょせい居場所いばしょさがすために利用りようされている。しかし、これらの機能きのうストーカー犯罪はんざい悪用あくようされている事件じけん発生はっせいしている。

せい犯罪はんざいしゃ再犯さいはん防止ぼうしするための電子でんし監視かんしが、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくや、イギリス、フランスなどヨーロッパ大韓民国だいかんみんこくすで導入どうにゅうされており、日本にっぽんでも導入どうにゅう検討けんとうがなされているが、人権じんけん蹂躙じゅうりんという指摘してきもある。

2006ねん6がつ警察庁けいさつちょう全国ぜんこく警察けいさつ通達つうたつした運用うんよう要領ようりょうなかで、GPSを使用しようした犯罪はんざい捜査そうさ実施じっしじょうきょう容疑ようぎしゃつたえず、捜査そうさ書類しょるいにも記載きさいしないなどと明記めいきし、秘密ひみつ保持ほじ徹底てっていもとめていたことが報道ほうどうされた。このなかで、GPSを仕様しようした捜査そうさ具体ぐたいてき実施じっしじょうきょうについては、文書ぶんしょ管理かんりふくめて秘密ひみつ保持ほじ徹底てっていすることとし、「容疑ようぎしゃ調しらべではGPSをもちいたことをあきらかにしない」「捜査そうさ書類しょるいにはGPSの存在そんざい推知すいちさせるような記載きさいをしない」「事件じけん広報こうほうさいはGPSを使用しようした捜査そうさ実施じっししたことをおおやけにしない」ことを厳命げんめいしていた[28]

2023ねん5がつ10日とおか保釈ほしゃくされた被告ひこくにGPS搭載とうさい端末たんまつ装着そうちゃくできる制度せいど新設しんせつんだ改正かいせい刑事けいじ訴訟そしょうほう参議院さんぎいんほん会議かいぎ可決かけつ成立せいりつした。カルロス・ゴーン被告ひこくのレバノン逃亡とうぼう事件じけんけた措置そち目的もくてき海外かいがい逃亡とうぼう防止ぼうししぼられており、実際じっさい運用うんよう限定げんていてきになる見込みこ[29][30]

軍事ぐんじ用途ようと

編集へんしゅう

勿論もちろん本来ほんらい目的もくてきである軍事ぐんじ用途ようとにおいてもGPSは活用かつようされている。湾岸わんがん戦争せんそうイラク戦争せんそうでは、アメリカぐん地上ちじょう部隊ぶたいはGPSのおかげで、なん目印めじるしもない広大こうだい砂漠さばくでの正確せいかく進軍しんぐん可能かのうにした。誘導ゆうどうばくだんもGPSを利用りようしたタイプ(JDAMや、M982 エクスカリバーなど)が登場とうじょうし、安価あんかでレーザーによる誘導ゆうどう操作そうさ不要ふようである反面はんめん命中めいちゅう精度せいどでレーザーなどにおとこと標的ひょうてき座標ざひょうエラーによる誤爆ごばく危険きけんがつきまとう問題もんだいてんがある。また無人むじん航空機こうくうき(ドローン)の自律じりつ運用うんようにおいてもおおきな役割やくわりたしている。

高周波こうしゅうは信号しんごう生成せいせい

編集へんしゅう

従来じゅうらい水晶すいしょう振動しんどうもちいて生成せいせいしていたPLL基準きじゅん信号しんごうをGPSの受信じゅしん信号しんごうえることにより、PLLの要素ようそ機能きのうをほぼそのまま流用りゅうようしながら、GPS信号しんごうとほぼ同等どうとう精度せいどおよび安定あんていせい高周波こうしゅうは信号しんごう発振はっしん回路かいろつくることが出来できる。このような回路かいろGPSDOばれ、基準きじゅん信号しんごうであるGPS信号しんごうおなじく時刻じこくおよび周波数しゅうはすう基準きじゅん使用しようされたり、QRSSひとしちょうせま帯域たいいき無線むせん通信つうしん(おおむねすうHzへるつ以下いか)の信号しんごう生成せいせいもちいられる。GPSの受信じゅしん信号しんごうとしては、時刻じこく同期どうきられる1PPS信号しんごうもちいることがおおい。

携帯けいたい電話でんわCDMA2000WiMAXTD-LTE)やPHS基地きちきょくでは、基地きちきょくあいだ同期どうきにGPSタイミング基準きじゅん信号しんごう(1PPS信号しんごう)を利用りようすることが規格きかくさだめられている。これらの用途ようとでは、GPS由来ゆらいこう精度せいど周波数しゅうはすうが、周波数しゅうはすうやサブキャリアの正確せいかく分割ぶんかつ不可欠ふかけつとなっている。

移動いどう想定そうていしない利用りよう

編集へんしゅう

GPSは現在地げんざいち明確めいかくにする場合ばあいもちいられることがおおいため、移動いどうする機器きき装着そうちゃくされているが、以下いかしめれいはそのぎゃくである。

国土こくど地理ちりいんによる定点ていてん観測かんそく

編集へんしゅう

国土こくど地理ちりいんは、日本にっぽん列島れっとうのあらゆる地点ちてんにGPSを定期ていきてき受信じゅしんする電子でんし基準きじゅんてん設置せっちし、地殻ちかく変化へんかを3次元じげんてき詳細しょうさい観測かんそくすることができる。2011ねん東北とうほく地方ちほう太平洋たいへいようおき地震じしん東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい)では、1メートル以上いじょう地盤じばん沈降ちんこうや、5メートル以上いじょう水平すいへい移動いどう観測かんそくされている。 

GPSにまつわる誤解ごかい

編集へんしゅう

以下いか言説げんせつは、すべて誤解ごかいである。

  • GPS衛星えいせいはGPS受信じゅしん(カーナビとう)に直接ちょくせつその受信じゅしんがいる座標ざひょう (x, y, z) をおしえている。
  • GPS衛星えいせいがカーナビのルートを作成さくせいしている。
  • GPS衛星えいせいはGPS受信じゅしん位置いちぎゃく探知たんちできる。
  • GPS衛星えいせいとGPS受信じゅしん相互そうご通信つうしんをしている。
  • GPS信号しんごうによって方位ほうい決定けっていしている。(ただし、GPSコンパスを実装じっそうしている製品せいひんのぞく)
  • 運送うんそう荷物にもつ追跡ついせきシステムは、荷物にもつのどこかにGPS発信はっしん内蔵ないぞうされている。販売はんばいしゃ追跡ついせきできる。

「GPS信号しんごう」とはGPS衛星えいせいはっしている電波でんぱのことであり、受信じゅしんはっする信号しんごうは「GPS情報じょうほう」である。 GPS衛星えいせいは、地球ちきゅうけて時報じほう発信はっしんもと衛星えいせい天体てんたいれき軌道きどう情報じょうほうはっしているのみの衛星えいせいである[注釈ちゅうしゃく 8]。GPS受信じゅしんはGPS衛星えいせいからの電波でんぱ受信じゅしんして、GPS衛星えいせいそれぞれとの距離きょり算出さんしゅつしているにぎない。

また、方位ほういについてはGPSコンパス[31][よう検証けんしょう][32][出典しゅってん無効むこう]ばれるような機能きのうによって、ある程度ていどはなしたふた以上いじょうのアンテナによって受信じゅしんしたGPSの位相いそう信号しんごうと、そのアンテナたちの相対そうたいてき位置いち関係かんけいから方位ほうい算出さんしゅつすることができる。しかし、その機能きのう実装じっそうしていないおおくの製品せいひんにおいては、ジャイロ機構きこう方位ほういコンパスを使用しようしていない場合ばあい静止せいししている受信じゅしん機器ききいている方位ほういることはできない。なお、進行しんこう方向ほうこうについては移動いどうしながら累積るいせきした複数ふくすう位置いち座標ざひょうから、ある程度ていどもとめること出来できる。

GPS受信じゅしんは、基本きほんてき送信そうしん保有ほゆうしていないため、位置いち情報じょうほうをGPS衛星えいせい通知つうちするのは原理げんりじょうそもそも不可能ふかのうである。つまり、GPS受信じゅしん受信じゅしんするだけ、GPS衛星えいせい送信そうしんするだけなのである。映画えいがとうられる「ちょう小型こがたGPS」とあつかわれるものは、その受信じゅしんしたGPS信号しんごうなにかしらのかたち送信そうしんする機能きのうまでゆうしている必要ひつようがあり、正確せいかく位置いち測位そくいするには、上方かみがたからやすい箇所かしょ設置せっちしなければならない。車両しゃりょう下部かぶ梱包こんぽう荷物にもつないけたりすることは理想りそうてきではなく、また建物たてものないではまどとうからのGPS信号しんごう受信じゅしんし、障害しょうがいぶつ乱反射らんはんしゃによって位置いち精度せいどおおきくちてしまう。また、地下ちかでの測位そくいはGPSだけでは不可能ふかのうである。電波でんぱ強度きょうど衛星えいせいすう問題もんだいなので、受信じゅしん小型こがた高性能こうせいのうしても解決かいけつできない。

日本にっぽん航空こうくう運送うんそう事業じぎょうしゃ旅客機りょかくき機内きないでは、GPS受信じゅしん使用しよう制限せいげんはない[33] が、おおくのGPS受信じゅしん通信つうしん機器きき併用へいようしているため注意ちゅうい必要ひつようである。

この誤解ごかいもととなった技術ぎじゅつに、運輸うんゆぎょうなどの車両しゃりょう位置いち監視かんしシステムや、児童じどう徘徊はいかい老人ろうじんのセキュリティシステムなどがあるが、これらではGPS受信じゅしん位置いち情報じょうほう外部がいぶ通知つうちするために、携帯けいたい電話でんわ回線かいせんとうによるべつ回線かいせんでの通信つうしんおこなっている。運輸うんゆされる荷物にもつにGPS受信じゅしん装着そうちゃくされていることはなく、該当がいとうする荷物にもつ搭載とうさいしているトラックの位置いち情報じょうほう提供ていきょうされている。

2008ねん2がつ5にち岡山おかやま現金げんきん自動じどうあづばら(ATM)がぬすまれた事件じけんでは、事件じけん発生はっせいやく45ふんでGPSによって盗難とうなんATMを発見はっけんするという成果せいかげている。この事例じれいでも、機器ききまれた携帯けいたい電話でんわモジュールで、警備けいび会社かいしゃへの位置いち情報じょうほう通報つうほうをしていた。

各国かっこく衛星えいせい航法こうほうシステム

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概要がいよう

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GPSは、元来がんらいべいぐん軍用ぐんようシステムであり、米国べいこく政府せいふ支配しはいにある。そのため、精度せいど可用性かようせいそのについて、また他国たこく民間みんかんにおける利用りようたいして、種々しゅじゅ制限せいげんけること過去かこにもあり、また将来しょうらいてきにもる。そのため、米国べいこくのシステム依存いぞんからの独立どくりつや、自身じしん利益りえき適合てきごうさせる目的もくてきで、各国かっこくでも独自どくじのシステムを保有ほゆう運用うんようしようとするうごきがみられる。

それでもGPSは、2010ねんだいにおいて世界中せかいじゅうもっと普及ふきゅうしている衛星えいせい航法こうほうシステムであり、マルチGNSSを採用さいようした利用りようしゃ受信じゅしんでも、"GPS"が衛星えいせい測位そくいシステムの代名詞だいめいしてき総称そうしょうされる場合ばあいもある。

GNSSとしての一般いっぱん

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各国かっこくでもGPSと同様どうよう類似るいじしたシステムを運用うんよう開始かいししていることから、従来じゅうらいGPSが独占どくせんしてきた分野ぶんやおよび用語ようごは、「ぜん地球ちきゅう衛星えいせい測位そくいシステムぜん地球ちきゅう衛星えいせい航法こうほうシステム(GNSS:Global Navigation Satellite System)」として一般いっぱんされることとなった。

また、ぜん地球ちきゅうにかぎらず日本にっぽんじゅん天頂てんちょう衛星えいせいシステム(QZSS)、インドのインド地域ちいき航法こうほう衛星えいせいシステム(IRNSS)などの地球ちきゅうてき地域ちいき限定げんていのシステムも構築こうちくされており、これらはぜん地球ちきゅうがたシステムとわせて使用しようすること想定そうていしている。

2020ねんごろまでには代表だいひょうてきなGNSS(GPS、GLONASSガリレオ北斗ほくと/Compass)がいずれもぜん地球ちきゅうてき運用うんよう開始かいし見込みこまれることから、「マルチGNSS」対応たいおう受信じゅしん開発かいはつ利用りようされている。2015ねん前後ぜんこうスマートフォンはGPS/GLONASSマルチ対応たいおうものおおい。

なお以下いか列挙れっきょする各国かっこくのGNSSのほかにも、ナイジェリアトルコなどにも衛星えいせいナビゲーションシステムの開発かいはつうごきがある。

中国ちゅうごく

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北斗ほくと1は、3衛星えいせい構成こうせいされる実験じっけんてき衛星えいせい測位そくいシステムで、中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく周辺しゅうへんでのみ使用しようされる。北斗ほくと2は現在げんざい構築こうちくちゅうで、完成かんせいには35衛星えいせい構成こうせいされる「ぜん地球ちきゅう測位そくいシステム」になる予定よていである。

ロシア連邦れんぽう

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きゅうソ連それん米国べいこくとの対抗たいこうじょう、GPSと同様どうようGLONASS(グロナス)を構築こうちくしようとしたが必要ひつよう衛星えいせいすべ打上うちあげるまえソ連それん崩壊ほうかいしてしまい、予算よさん縮小しゅくしょうから衛星えいせいげが頓挫とんざした。ロシアになってから計画けいかく再開さいかいされ、2005ねんには再開さいかいはつ衛星えいせいげ、2010ねんまでに24衛星えいせいげる予定よていとされる。2011ねんにはぜん世界せかい測位そくい可能かのうとなり、現在げんざい測位そくい精度せいどたかめるためにGLONASSとGPSを併用へいようする受信じゅしん登場とうじょうしている(GLONASS#受信じゅしん参照さんしょうのこと)。

欧州おうしゅう連合れんごう

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GPSを使用しようするじょう米国べいこくたよることをきらったEU独自どくじGalileo(ガリレオ)を計画けいかく中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく計画けいかく参加さんかしている(のち離脱りだつ)。2005ねんにはロシアのソユーズロケットもちいて最初さいしょのジオベ衛星えいせいげた。2016ねんまつぜん地球ちきゅう運用うんよう開始かいし[34]

IRNSSシステムは、7衛星えいせい地上ちじょうきょくから構成こうせいされる。7のうち3衛星えいせいは、それぞれ東経とうけい34、83、132静止せいし軌道きどう配置はいちされる予定よていで。のこり4のうち2(IRNSS-1A、IRNSS-1B)は軌道きどう傾斜けいしゃかく29ゆうする東経とうけい55静止せいし軌道きどう配置はいちされる。のこり2軌道きどう傾斜けいしゃかく29ゆうする東経とうけい111軌道きどう配置はいちされる予定よてい[35][36]

日本にっぽん

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じゅん天頂てんちょう衛星えいせいシステムQuasi-Zenith Satellite System(QZSS)は日本にっぽん構築こうちくされた7衛星えいせい交代こうたい待機たいきするシステムでGPSを補完ほかんする。

2010ねん9がつ11にち技術ぎじゅつ実証じっしょうのためのじゅん天頂てんちょう衛星えいせい初号しょごうみちびき(QZS-1)げられた[37]。その2017ねんに2,3,4号機ごうきげられ、2018ねん11月1にちにサービスを開始かいしした[38]

なお、2023ねんまでに衛星えいせいさらに3追加ついかし、7体制たいせいでの運用うんようおこなうことが閣議かくぎ決定けっていされている。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ ただし、宇宙うちゅう空間くうかんからの電波でんぱ利用りようするため、電波でんぱ受信じゅしんいちじるしく困難こんなんな、トンネルひとし地下ちか空間くうかんにおいては、特別とくべつ措置そちほどこしていない場合ばあいには、いちじるしく受信じゅしん精度せいど低下ていかするか、しくは、受信じゅしん困難こんなんおちい可能かのうせいたかい。
  2. ^ 100まんぶんの1びょうあったとしたら距離きょり誤差ごさは300mにもおよんでしまう
  3. ^ 太陽たいようかた直上ちょくじょう日没にちぼつことなることから理解りかいしやすい
  4. ^ ドップラーシフトもちいると、0.1 m/s以下いか精度せいど速度そくど計測けいそくられる。
  5. ^ に、カーナビでは移動いどう方位ほういセンサ、速度そくど発電はつでん操舵そうだかく(ハンドル)センサとうである程度ていど補正ほせいおこなうものがある。
  6. ^ たとえばさいよせ料理りょうりてん検索けんさく電話でんわけて予約よやくする)
  7. ^ 1979ねん時点じてんでも、100ぶんの1びょう精度せいどのぞましいとされた。地震じしん学会がっかいへん、1979、『地震じしん科学かがく』、保育ほいくしゃ
  8. ^ つまり、衛星えいせい軌道きどう変更へんこううるうびょう実施じっし通知つうちりなど、指令しれい電波でんぱけるが、GPS受信じゅしんからの電波でんぱ受信じゅしんできる機能きのうっていない。

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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