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海上保安庁 - Wikipedia
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海上保安庁かいじょうほあんちょう

沿岸えんがん警備けいびを行おこなう国土こくど交通省こうつうしょうの外局がいきょく

海上保安庁かいじょうほあんちょう（かいじょうほあんちょう、英えい: Japan Coast Guard、略称りゃくしょう: JCG[3]）は、日本にっぽんの行政ぎょうせい機関きかんのひとつで、海上かいじょうにおける人命じんめい・財産ざいさんの保護ほご、法律ほうりつ違反いはんの予防よぼう・捜査そうさ・鎮圧ちんあつを任務にんむとする国土こくど交通省こうつうしょうの外局がいきょく[4][5]。日本語にほんごにおける略称りゃくしょう・通称つうしょうは「海保かいほ（かいほ）」「海保かいほ庁ちょう（かいほちょう）」[6][7]。

日本の旗 日本にっぽんの行政ぎょうせい機関きかん
海上保安庁かいじょうほあんちょう
かいじょうほあんちょう
Japan Coast Guard
海上保安庁が入居している中央合同庁舎第3号館
海上保安庁かいじょうほあんちょうが入居にゅうきょしている中央ちゅうおう合同庁舎ごうどうちょうしゃ第だい3号館ごうかん
役職やくしょく
長官ちょうかん 石井いしい昌平しょうへい
次長じちょう 瀬口せぐち良夫よしお
海上かいじょう保安ほあん監かん 渡邉わたなべ保範やすのり
組織そしき
上部じょうぶ組織そしき 国土こくど交通省こうつうしょう
内部ないぶ部局ぶきょく
施設しせつ等とう機関きかん 海上保安大学校かいじょうほあんだいがっこう
海上かいじょう保安ほあん学校がっこう
地方ちほう支ささえ分ぶん部局ぶきょく 管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶ
概要がいよう
法人ほうじん番号ばんごう 7000012100005 ウィキデータを編集
所在地しょざいち 〒100-8976
東京とうきょう都と千代田ちよだ区く霞かすみが関せき2丁目ちょうめ1番ばん3号ごう
定員ていいん 14,538人にん[1]
年間ねんかん予算よさん 2196億おく4260万まん5千せん円えん[2]（2022年度ねんど）
設置せっち 1948年ねん（昭和しょうわ23年ねん）5月1日にち
前身ぜんしん 運輸省うんゆしょう海運かいうん総局そうきょく不法ふほう入国にゅうこく船舶せんぱく監視かんし本部ほんぶ
ウェブサイト
海上保安庁かいじょうほあんちょう
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第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ごの1948年ねん（昭和しょうわ23年ねん）5月1日にち、芦田あしだ内閣ないかくの下したでアメリカ沿岸えんがん警備けいび隊たい（USCG）をモデルに設立せつりつされた[8]。モットーは「正義まさよし仁愛じんあい」[9]。

概要がいよう

海上保安庁かいじょうほあんちょうは、国家こっか行政ぎょうせい組織そしき法ほうおよび海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほうにより国土こくど交通省こうつうしょうの外局がいきょくとして設置せっちされている国くにの行政ぎょうせい機関きかん。法令ほうれいの海上かいじょうにおける励行れいこう、海難かいなん救助きゅうじょ、海洋かいよう汚染おせんの防止ぼうし、海上かいじょうにおける犯罪はんざいの予防よぼう・鎮圧ちんあつ、犯人はんにんの捜査そうさ・逮捕たいほ、船舶せんぱく交通こうつうに関かんする規制きせい、水路すいろ・航路こうろ標識ひょうしきに関かんする事務じむ、その他た海上かいじょうの安全あんぜんの確保かくほに関かんする事務じむを行おこなう[10]。

海上保安庁かいじょうほあんちょうは、2000年ねん以降いこうは英名えいめいとして「Japan Coast Guard[3]」を使つかっており、同様どうようの英名えいめいを使つかう諸しょ外国がいこくの沿岸えんがん警備けいび隊たいには軍事ぐんじ組織そしきも含ふくまれていることや[11][注釈ちゅうしゃく 1]、自衛隊じえいたい法ほうに基もとづき特別とくべつの必要ひつようを認みとめるときは組織そしきの全部ぜんぶや一部いちぶを防衛ぼうえい大臣だいじんの統制とうせい・指揮しき下かに組くみ込こめることなどから、準じゅん軍事ぐんじ組織そしきとの比定ひていが試こころみられる場合ばあいがあるが、法律ほうりつ（海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほう）上じょう、明確めいかくに軍隊ぐんたいではないとされている[12]。前述ぜんじゅつの条文じょうぶん（第だい25条じょう）に従したがい海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほうには戦時せんじ国際こくさい法ほうに関かんする条文じょうぶんは存在そんざいしない。

人員じんいんの大だい部分ぶぶんは、海上保安大学校かいじょうほあんだいがっこうや海上かいじょう保安ほあん学校がっこうで専門せんもん教育きょういくを受うけ卒業そつぎょうした生はえ抜ぬきの海上かいじょう保安ほあん官かんであり、武器ぶきの携帯けいたい・使用しようが認みとめられ、海上かいじょうにおける犯罪はんざいについて司法しほう警察けいさつ職員しょくいんとして犯罪はんざい人じんの捜査そうさなどの権限けんげんを有ゆうしている[13]。長官ちょうかんや次長じちょう、一部いちぶの管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶ長等ながらは、国土こくど交通省こうつうしょうや他た省庁しょうちょうのキャリア官僚かんりょうが海上かいじょう保安ほあん官かんに転てん官かんした上うえで就任しゅうにんすることがある。

英えい称しょうは1948年ねん（昭和しょうわ23年ねん）の開ひらき庁ちょう当初とうしょより米国べいこくの主張しゅちょうから、その時々ときどきに「Japan Maritime Safety Board」や「Japan Maritime Safety Agency」を用もちいた歴史れきし的てきな経緯けいいがある[14][15]。運輸省うんゆしょう所管しょかん時じの2000年ねん（平成へいせい12年ねん）4月がつより、「広ひろく国民こくみんの皆様みなさまに海上保安庁かいじょうほあんちょうの業務ぎょうむを分わかりやすく理解りかいしていただくため、海上保安庁かいじょうほあんちょうのロゴ、ロゴマーク及およびキャッチコピーを定さだめた。」[3]との公表こうひょう後ごに、権限けんげんや法律ほうりつの変更へんこうは全まったくないが、国土こくど交通省こうつうしょうへの移管いかん後ごの2001年ねん（平成へいせい13年ねん）以降いこうは船舶せんぱくなどへも、このロゴを用もちいた「Japan Coast Guard」（略称りゃくしょう: JCG :直訳ちょくやくすると「日本国にっぽんこく沿岸えんがん警備けいび隊たい」）に変更へんこうしている。

2018年ねん（平成へいせい30年ねん）3月31日にち現在げんざいでは、合計ごうけい435隻せきの船ふね艇てい[16]、83機きの航空機こうくうきを保有ほゆうしている[17]。また、2019年ねん（平成へいせい31年ねん）4月がつ1日にち現在げんざいで5,213基きの航路こうろ標識ひょうしき(光波こうは標識ひょうしき5,116基き・電波でんぱ標識ひょうしき63基き・その他たの標識ひょうしき34基き)[18]を保有ほゆうしている。

活動かつどう範囲はんい

海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほう第だい1条じょうの規定きていでは、「海上かいじょう」とあるのみで、地理ちり的てきな限界げんかいは定さだめられていない[19]。しかし、主おもな活動かつどう海域かいいきは、日本にっぽんの領海りょうかい、接続せつぞく水域すいいき、排他はいた的てき経済けいざい水域すいいき（EEZ）、日米にちべいSAR協定きょうていに基もとづく捜索そうさく救助きゅうじょ区域くいき（本土ほんどより南東なんとう1,200海里かいり程度ていど）である。このうち領海りょうかいとEEZを合あわせた面積めんせきだけでも約やく447万まん平方へいほうキロメートルあり、領土りょうど（約やく38万まん平方へいほうキロメートル）の約やく11.8倍ばいに相当そうとうする[20]。これにSAR協定きょうてい分担ぶんたん域いきを合あわせると、国土こくど面積めんせきの約やく36倍ばいという広大こうだいな水域すいいきを担当たんとうしていることになる。捜索そうさく救難きゅうなん任務にんむで、海上保安庁かいじょうほあんちょうの巡視じゅんし船せんや航空機こうくうきだけでは対処たいしょ困難こんなんな場合ばあいには、各かく管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶから海上かいじょう自衛隊じえいたいや航空こうくう自衛隊じえいたいに災害さいがい派遣はけんの要請ようせいが出だされる。災害さいがい派遣はけんの要請ようせいを受うけた海上かいじょう自衛隊じえいたいでは、護衛ごえい艦かん、哨戒しょうかい機き、救難きゅうなん飛行ひこう隊たいなどを出動しゅつどうさせて海上保安庁かいじょうほあんちょうの活動かつどうに協力きょうりょくする態勢たいせいが敷しかれる。同様どうように航空こうくう自衛隊じえいたいの場合ばあいは、主おもに航空こうくう救難きゅうなん団だんの救難きゅうなん隊たいが1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）より数すう多おおくの捜索そうさく救難きゅうなんなどの活動かつどうで海上保安庁かいじょうほあんちょうに協力きょうりょくしてきている。

活動かつどう範囲はんいは当初とうしょ、「港みなと、湾わん、海峡かいきょうその他たの日本にっぽん国こくの沿岸えんがん水域すいいきにおいて」（制定せいてい時じの海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほう第だい1条じょう第だい1項こう）と限定げんていされていたが[19]、後のちに改正かいせいされて単たんに「海上かいじょうにおいて」と規定きていされ、活動かつどう範囲はんいの限定げんていが解除かいじょされた。活動かつどう範囲はんいは全ぜん世界せかいに及およんでおり、一いち例れいとして、専せん用船ようせん「しきしま」によるヨーロッパ - 日本にっぽん間あいだのプルトニウム輸送ゆそう護衛ごえい任務にんむ、マラッカ海峡かいきょうにおける海賊かいぞく捜索そうさく任務にんむなどがある。内陸ないりく部ぶで大だい規模きぼ災害さいがいが発生はっせいした場合ばあいは、自治体じちたいや関係かんけい機関きかんからの要請ようせいに基もとづき、内陸ないりく部ぶでの救助きゅうじょ活動かつどうにあたることもあり、活動かつどう範囲はんいは幅広はばひろい。

海上保安庁かいじょうほあんちょうの任務にんむは、「海上かいじょうにおける犯罪はんざいの予防よぼうおよび鎮圧ちんあつ、海上かいじょうにおける犯人はんにんの捜査そうさおよび逮捕たいほ」（海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほう第だい2条じょう第だい1項こう）であることを根拠こんきょに海上かいじょう保安ほあん官かんは陸上りくじょうにおいても捜査そうさや情報じょうほう収集しゅうしゅう活動かつどうを行おこなうことが可能かのうである。海上保安庁かいじょうほあんちょうの陸上りくじょうにおける業務ぎょうむの法的ほうてき根拠こんきょとしては、海上かいじょうにおけるの文言もんごんは「犯罪はんざい」「犯人はんにん」に掛かかる修飾しゅうしょく語ごであり、犯罪はんざいの予防よぼう鎮圧ちんあつ・捜査そうさ逮捕たいほを海上かいじょうに限定げんていするのであれば「犯罪はんざいの海上かいじょうにおける予防よぼうおよび鎮圧ちんあつ」となることから、この部分ぶぶんが法的ほうてき解釈かいしゃくの根拠こんきょとなっている。したがって、海上かいじょうで発生はっせいした犯罪はんざいの捜査そうさや犯人はんにんの逮捕たいほのために海上かいじょう保安ほあん官かんが陸上りくじょうにまで及およんで活動かつどうすることは、法律ほうりつ上じょう可能かのうである[21]。

アメリカ沿岸えんがん警備けいび隊たいでは海洋かいよう調査ちょうさの一環いっかんとして南極なんきょく観測かんそく船せんの運用うんようを担当たんとうしており、日本にっぽんにおいても1957年ねん（昭和しょうわ32年ねん）から1962年ねん（昭和しょうわ37年ねん）までの南極なんきょく観測かんそく船せん（第だい1～6次じ）については海上保安庁かいじょうほあんちょうが運用うんようしていたが、1965年ねん（昭和しょうわ40年ねん）以降いこうの南極なんきょく観測かんそく船せんは海上かいじょう自衛隊じえいたいが運用うんようしている。

その任務にんむの過程かていで得えたノウハウを、各国かっこくの水上みずかみ警察けいさつや沿岸えんがん警備けいび隊たいに提供ていきょうすることもある。マレーシア、インドネシア、フィリピンなどの東南とうなんアジアには、海上保安庁かいじょうほあんちょうの職員しょくいんや退職たいしょく者しゃを国際こくさい協力きょうりょく機構きこうを通つうじて人員じんいんを派遣はけんしている[22]。

海上保安庁かいじょうほあんちょうの性格せいかく

海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほう第だい25条じょう[12]で、海上保安庁かいじょうほあんちょうは軍隊ぐんたいではないことが明確めいかくに規定きていされている。そのため、シンボルマーク・記章きしょう類るい・制服せいふく等ひとしは軍隊ぐんたい色しょくをイメージしないものが取とり入いれられるよう配慮はいりょされている。巡視じゅんし船せん艇ていの船舶せんぱく自体じたいの運航うんこう体制たいせいは、民間みんかん船舶せんぱくとほぼ同様どうようであり、海上かいじょう保安ほあん業務ぎょうむ等とうは残のこりの乗組のりくみ員いん（職員しょくいん）により執行しっこうされる。また停泊ていはく中ちゅうは数すう名めいの当直とうちょくを残のこし船内せんないもしくは宿舎しゅくしゃ等とうで待機たいきする。

しかし、世界せかい的てきに海軍かいぐんと沿岸えんがん警備けいび隊たいは共通きょうつうする部分ぶぶんが多おおく、制服せいふくのデザインも類似るいじしているため他国たこくの沿岸えんがん警備けいび隊たいに準じゅんじた制服せいふくを採用さいようしている日本にっぽんの海上保安庁かいじょうほあんちょうも実際じっさいには、海上かいじょう自衛隊じえいたいを含ふくむ各国かっこく海軍かいぐんの軍服ぐんぷくに類似るいじしており、世界せかい的てきに見みた場合ばあい、一般いっぱん的てきに主権しゅけんを行使こうしできる国境警備隊こっきょうけいびたい・沿岸えんがん警備けいび隊たいは「準じゅん軍事ぐんじ組織そしき」と認知にんちされるため、海外かいがいの報道ほうどうや資料しりょうでは、海上保安庁かいじょうほあんちょうを「準じゅん軍事ぐんじ組織そしき」として扱あつかっている場合ばあいもある。また、かつて海上保安庁かいじょうほあんちょうなどの統合とうごう目的もくてきで創設そうせつされた保安庁ほあんちょうへの移行いこう時期じきには、内部ないぶ組織そしきの海上かいじょう警備けいび隊たい（沿岸えんがん警備けいび隊たい）が短期間たんきかんながら準じゅん軍事ぐんじ組織そしきとして存在そんざいした[注釈ちゅうしゃく 2]。

なお、海上かいじょうにおける準じゅん軍事ぐんじ組織そしきとは、国際こくさい法ほう（国連こくれん海洋かいよう法ほう条約じょうやく）の観点かんてんから軍艦ぐんかんが定義ていぎされており、乗組のりくみ員いんについても階級かいきゅうと名簿めいぼが必要ひつようである[24]。また、海上かいじょう保安ほあん官かんの階級かいきゅうは船舶せんぱくに乗のり込こむ行政ぎょうせい職員しょくいんとして船長せんちょう・航海こうかい士し・機関きかん長ちょう・通信つうしん士し・甲板かんぱん員いん（英語えいご版ばん）・主計しゅけい員いんなどの職責しょくせき・職務しょくむの範囲はんいを示しめす船員せんいん制度せいどに近ちかく[注釈ちゅうしゃく 3]、このことからも海上保安庁かいじょうほあんちょうが準じゅん軍事ぐんじ組織そしきであるとは言いい難がたく、資料しりょうなどによる「準じゅん軍事ぐんじ組織そしき」としての扱あつかいは日本にっぽんの国内こくない事情じじょうや法体ほうたい制せいなどがあまり知しられていないことによる。

海上かいじょう自衛隊じえいたいとの関係かんけい

海上保安庁かいじょうほあんちょうは海上かいじょうの安全あんぜんおよび、治安ちあんの確保かくほを図はかることを任務にんむとする国土こくど交通省こうつうしょう（旧きゅう運輸省うんゆしょう）の機関きかん（外局がいきょく）である。一方いっぽう、国外こくがいの艦艇かんていに対応たいおうする任務にんむは行政ぎょうせい上うえ別べつ系統けいとうである防衛ぼうえい省しょうの特別とくべつの機関きかんである海上かいじょう自衛隊じえいたいが担当たんとうしており、船舶せんぱくに対たいする任務にんむを海上保安庁かいじょうほあんちょうが担になう[26]。海上かいじょう自衛隊じえいたいは防衛ぼうえい大臣だいじんによる海上かいじょう警備けいび行動こうどうの発令はつれいによって初はじめて洋上ようじょうの警備けいび行動こうどうが取とれる[27]。

海上保安庁かいじょうほあんちょうは第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん終戦しゅうせん前まえまでの高等こうとう商船しょうせん学校がっこう出身しゅっしんの旧きゅう海軍かいぐん予備よび士官しかんが中核ちゅうかくを担にない1948年ねん（昭和しょうわ23年ねん）5月がつ設立せつりつされたのに対たいし、海上かいじょう自衛隊じえいたいの前身ぜんしん・海上かいじょう警備けいび隊たいは海軍兵学校かいぐんへいがっこう出身しゅっしんの旧きゅう海軍かいぐん正規せいき士官しかんが中核ちゅうかくを担になって海上保安庁かいじょうほあんちょう内ないに1952年ねん（昭和しょうわ27年ねん）4月がつ設置せっちされた。

高等こうとう商船しょうせん学校がっこう生せいは卒業そつぎょう時じに海軍かいぐん予備よび少尉しょういまたは海軍かいぐん予備よび機関きかん少尉しょういに任官にんかんされ、戦時せんじ中ちゅう召集しょうしゅうされると海防かいぼう艦かんの艦長かんちょう、特設とくせつ艦艇かんていの艦長かんちょう・艇てい長ちょう、あるいはそれらの艦艇かんていの機関きかん長等ながらとして船団せんだん護衛ごえい、沿岸えんがん警備けいびの第だい一線いっせんで活躍かつやくした。

終戦しゅうせん後ご、海上保安庁かいじょうほあんちょう（高等こうとう商船しょうせん学校がっこう出身しゅっしん者しゃ）と海上かいじょう自衛隊じえいたい（海軍兵学校かいぐんへいがっこう出身しゅっしん者しゃなど）が組織そしきされる際さいには、人事じんじの面めんにおいて、候補者こうほしゃの出身しゅっしん校こうや経歴けいれきに影響えいきょうが見みられた。

1999年ねん（平成へいせい11年ねん）3月23日にちには能登半島のとはんとう沖おき不審ふしん船せん事件じけんが発生はっせいし、事態じたいが海上保安庁かいじょうほあんちょうの能力のうりょくを超こえているとして海上かいじょう自衛隊じえいたいに初はつの海上かいじょう警備けいび行動こうどうが発動はつどうされた。このときの反省はんせいを受うけ事件じけん後ごに、海上保安庁かいじょうほあんちょうと海上かいじょう自衛隊じえいたいとの間あいだで不審ふしん船せん対策たいさくについての「共同きょうどう対処たいしょマニュアル」が策定さくていされ[28]、戦争せんそう中ちゅうの旧きゅう海軍かいぐん内ないでの立場たちばや受うけた仕打しうちに端はしを発はっして設立せつりつ時じの恨うらみから長ながらく続つづいてきた両者りょうしゃ間あいだの疎遠そえんな関係かんけいを改善かいぜんするきっかけとなり、情報じょうほう連絡れんらく体制たいせいの強化きょうかや両りょう機関きかん合同ごうどうの訓練くんれんが行おこなわれるようになった。この時点じてんでは上級じょうきゅう幹部かんぶに至いたるまで防衛大学校ぼうえいだいがくこう、海上保安大学校かいじょうほあんだいがっこう出身しゅっしん者しゃが占しめるようになっていた。また高速こうそくで防弾ぼうだん性せいに優すぐれ長距離ちょうきょり射撃しゃげき能力のうりょくが付与ふよされた巡視じゅんし船せんが建造けんぞうされるようになった。さらに2001年ねん（平成へいせい13年ねん）には海上かいじょう警備けいび業務ぎょうむにおける武器ぶき使用しよう基準きじゅんを定さだめた海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほう第だい20条じょう第だい2項こうの改正かいせいが行おこなわれ、一定いっていの条件下じょうけんかに限かぎって該船の乗員じょういんに危害きがい射撃しゃげきを加くわえても海上かいじょう保安ほあん官かんの違法いほう性せいが阻却（免責めんせき）されるようになった[19]。この改定かいていの直後ちょくごに九州きゅうしゅう南西なんせい海域かいいき工作こうさく船せん事件じけんが発生はっせいしている。

なお、海上かいじょう警備けいび行動こうどう時じには海上かいじょう自衛隊じえいたいが海上保安庁かいじょうほあんちょうの任務にんむを一時いちじ的てきに肩代かたがわりするものであるから、海上かいじょう自衛隊じえいたいも警察官けいさつかん職務しょくむ執行しっこう法ほう・海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほうを準用じゅんようして行動こうどうする。

2023年ねん（令れい和わ5年ねん）4月がつ、政府せいふは有事ゆうじの際さいに防衛ぼうえい大臣だいじんが自衛隊じえいたい法ほうに基もとづいて海上保安庁かいじょうほあんちょうを指揮しきする手順てじゅんを定さだめた「統制とうせい要領ようりょう」を決定けっていした。武力ぶりょく攻撃こうげき事態じたいと認定にんていされた場合ばあい、閣議かくぎ決定けっていを経へて防衛ぼうえい大臣だいじんが海上保安庁かいじょうほあんちょう長官ちょうかんを指揮しきし、海上保安庁かいじょうほあんちょうを統制とうせい下かに入いれる。自衛隊じえいたいは戦闘せんとう地域ちいきでの防衛ぼうえいに専念せんねんし、海上保安庁かいじょうほあんちょうは国民こくみん保護ほごや捜索そうさく救難きゅうなん、港湾こうわん施設しせつの治安ちあん維持いじなどを担になうことが想定そうていされている[29][30]。

海上保安庁かいじょうほあんちょうが運用うんようする固定こてい翼つばさ機きの操縦そうじゅう士しは海上かいじょう自衛隊じえいたいの操縦そうじゅう士しを養成ようせいする小月教育航空群おづききょういくこうくうぐんに委託いたくされ、海上かいじょう自衛隊じえいたいの隊員たいいんに準じゅんじた教育きょういくを受うける[31]。（回転かいてん翼つばさ機きは海上かいじょう保安ほあん学校がっこうで養成ようせい）

防衛ぼうえい大臣だいじんによる指揮しき

自衛隊じえいたい法ほう第だい80条じょう[注釈ちゅうしゃく 4]により、自衛隊じえいたいの防衛ぼうえい出動しゅつどうや治安ちあん出動しゅつどうがあった際さいに特とくに必要ひつような場合ばあいには、内閣ないかく総理そうり大臣だいじんの命令めいれいにより防衛ぼうえい大臣だいじんの指揮しき下かに組くみ入いれられる可能かのう性せいがある。これは、初期しょきの海上保安庁かいじょうほあんちょう（後のちに海上かいじょう警備けいび隊たいを経へて海上かいじょう自衛隊じえいたいが創設そうせつされる）の設立せつりつモデルとなったアメリカ沿岸えんがん警備けいび隊たいが、戦時せんじにはアメリカ海軍かいぐんの指揮しき下かに入はいって軍隊ぐんたいとして運用うんようされる規定きていに倣ならったものである。

ただし、防衛ぼうえい大臣だいじんの指揮しき下かに入はいった場合ばあいでも、その行動こうどう範囲はんいや活動かつどう権限けんげんは特とくに通常つうじょう時じと変かわらない（特とくに武器ぶきの使用しようについては、あくまでも警察官けいさつかん職務しょくむ執行しっこう法ほうに従したがわなければならない）ことから、あくまでも自衛隊じえいたいが必要ひつようとするところ（自衛隊じえいたい施設しせつなど）への警備けいびを手厚てあつくするよう指示しじしたり、実際じっさいの警備けいび行動こうどうにおいて自衛隊じえいたいと海上保安庁かいじょうほあんちょうの各かく機関きかんを一元いちげん的てきに指揮しきし、両者りょうしゃの連携れんけいを円滑えんかつにする程度ていどに留とまるものと思おもわれる。また、「文面ぶんめんを見みる限かぎり、自衛隊じえいたい法ほう第だい80条じょうは、海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほう第だい25条じょう[12]と矛盾むじゅんするのでないか」との指摘してきもあるが、防衛ぼうえい大臣だいじんの海上保安庁かいじょうほあんちょうに対たいする指揮しきは、直接ちょくせつ行おこなわれるのではなく、海上保安庁かいじょうほあんちょう長官ちょうかん（文官ぶんかん）に対たいして（間接かんせつ的てきに）行おこなわれるに過すぎない[32]。そのため、矛盾むじゅんしないものと考かんがえられている。

その他たの大臣だいじんによる指揮しき

海上保安庁かいじょうほあんちょう長官ちょうかんは海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほう第だい10条じょうただし書しょにより「国土こくど交通こうつう大臣だいじん以外いがいの大臣だいじんの所管しょかんに属ぞくする事務じむについては、各々おのおのその大臣だいじんの指揮しき監督かんとくを受うける」とされており、例たとえば、漁業ぎょぎょう関連かんれんの取締とりしまりでは農林のうりん水産すいさん大臣だいじんの、出入国しゅつにゅうこく関係かんけいの取締とりしまりでは法務大臣ほうむだいじんの指揮しき監督かんとくを受うける[33]。

武力ぶりょく紛争ふんそう法ほう上じょうの地位ちい

海上保安庁かいじょうほあんちょう法ほう第だい25条じょう[12]の「軍隊ぐんたい」とは、日本国にっぽんこく憲法けんぽう第だい9条じょう第だい2項こうに規定きていされ日本にっぽんが保持ほじを許ゆるされない「陸海空りくかいくう軍ぐんその他たの戦力せんりょく」に該当がいとうしないのみならず、「自衛隊じえいたい」のような「国家こっかの自衛じえい権けんを行使こうしする為ための武力ぶりょく行使こうしを担になう必要ひつよう最小さいしょう限度げんどの実力じつりょくである国際こくさい法ほう上じょうの軍隊ぐんたい」にも該当がいとうしないと解ほぐされている[34][35]。よって、海上保安庁かいじょうほあんちょうは国際こくさい法ほう上じょう、一般いっぱん警察けいさつ機関きかんとしての文民ぶんみんの沿岸えんがん警備けいび隊たい（Coast Guard）ないし海上かいじょう警察けいさつ（Maritime Police）と分類ぶんるいされ、その構成こうせい要員よういん及および装備そうび・施設しせつは武力ぶりょく紛争ふんそうの相手方あいてがた軍隊ぐんたいの攻撃こうげきから保護ほごされる「文民ぶんみん」ないし「民みん用よう物ぶつ」として扱あつかわれ、これを攻撃こうげきする事ことは国際こくさい法ほう違反いはんを形成けいせいする[36]。

しかしながら、文民ぶんみん・民みん用よう物ぶつたる海上保安庁かいじょうほあんちょうが、敵対てきたい国こく軍隊ぐんたいに対たいし「敵対てきたい行為こういへの直接的ちょくせつてき参加さんか」ないし「軍事ぐんじ目標もくひょうの定義ていぎを満みたす」場合ばあいは、文民ぶんみんとしての保護ほごが消滅しょうめつし、軍隊ぐんたいからの国際こくさい法ほう上合かみあい法的ほうてきな攻撃こうげき対象たいしょうとなる[注釈ちゅうしゃく 5]事ことが想定そうていされる[37][38]。いかなる場合ばあいに文民ぶんみんとしての保護ほごが消滅しょうめつするかについては沿岸えんがん警備けいび隊たい・海上かいじょう警察けいさつであることによる特殊とくしゅ性せいは無なく、他たの文民ぶんみん機関きかんと同様どうようであるとされ[36]、「海上かいじょうでの武力ぶりょく紛争ふんそうに適用てきようされる国際こくさい法ほうに関かんするサンレモ・マニュアル」によれば、商船しょうせん[注釈ちゅうしゃく 6]が合法ごうほう的てきな軍事ぐんじ目標もくひょうとなり得える敵対てきたい行為こういの例れいとして「機雷きらい敷設ふせつ・掃海そうかい、海底かいていパイプライン切断せつだん等とうの破壊はかい工作こうさく、中立ちゅうりつ国こく商船しょうせんへの臨検りんけん、他たの商船しょうせんへの攻撃こうげき」、「軍隊ぐんたいの輸送ゆそう、軍艦ぐんかんへの補給ほきゅう等とうの海軍かいぐん補助ほじょ船舶せんぱくとしての活動かつどう」、「当該とうがい国こくの軍事ぐんじ系けい情報じょうほうシステムに統合とうごうされている場合ばあい又またはそれを支援しえんする場合ばあい（偵察ていさつ、早期そうき警戒けいかい、監視かんし、C4ISRに係かかる任務にんむへの従事じゅうじ）」、「軍艦ぐんかん又または軍用ぐんよう航空機こうくうきの護衛ごえい下かで行動こうどうする場合ばあい」、「停船ていせん命令めいれいを拒否きょひ、拿捕だほに積極せっきょく的てきに抵抗ていこうする場合ばあい」、「軍艦ぐんかんに損害そんがいを与あたえる程度ていどに武装ぶそうする場合ばあい[注釈ちゅうしゃく 7]、ただし個人こじん携行けいこう用ようの軽けい火器かきやチャフ等とうの回避かいひシステムを除のぞく」、「軍事ぐんじ物資ぶっしの輸送ゆそう等とう、軍事ぐんじ活動かつどうに効果こうか的てきに貢献こうけんする場合ばあい」が例示れいじされている[41]。特とくに、海戦かいせん法規ほうきにおいては「軍事ぐんじ情報じょうほうの送信そうしんは敵対てきたい行為こういである」と解ほぐされており、海上かいじょうにおける治安ちあんの維持いじを恒常こうじょう的てきな任務にんむとする海上保安庁かいじょうほあんちょうが、武力ぶりょく行使こうしを伴ともなう軍事ぐんじ作戦さくせん中ちゅうの相手あいて国こく海軍かいぐんの艦艇かんてい位置いち情報じょうほうの通報つうほうを行おこなった場合ばあい、文民ぶんみん・民みん用よう物ぶつとしての保護ほごを喪失そうしつし合あい法的ほうてきな攻撃こうげき目標もくひょうとなりえると解ほぐされている[42][35][38]。

また、ジュネーヴ諸しょ条約じょうやく第だい一いち追加ついか議定ぎてい書しょ第だい43条じょう3項こうに「紛争ふんそう当事とうじ者しゃは、準じゅん軍事ぐんじ的てきな又または武装ぶそうした法ほう執行しっこう機関きかんを自国じこくの軍隊ぐんたいに編入へんにゅうしたときは、他たの紛争ふんそう当事とうじ者しゃにその旨むねを通報つうほうする」旨むねが規定きていされており、仮かりに自衛隊じえいたい法ほう第だい80条じょう第だい2項こうの規定きていに基もとづく「政令せいれい」により海上保安庁かいじょうほあんちょうを防衛ぼうえい大臣だいじんの指揮しき下かに編入へんにゅうした際さい、これを敵対てきたいする武力ぶりょく紛争ふんそう相手あいて国こくに通報つうほうしてしまった場合ばあい、ジュネーブ条約じょうやく第だい一いち追加ついか議定ぎてい書しょの定さだめに従したがい海上保安庁かいじょうほあんちょうは「国際こくさい法ほう上じょうの軍隊ぐんたい」と化かし、巡視じゅんし船せんは軍艦ぐんかんの地位ちいを得えるとともに、その構成こうせい員いんたる海上かいじょう保安ほあん官かんは戦闘せんとう員いん資格しかく及および捕虜ほりょ資格しかくを獲得かくとくすることで、軍事ぐんじ目標もくひょうとして合法ごうほう的てきな無む警告けいこく攻撃こうげき対象たいしょうとなる事ことを否定ひていできないと解ほぐされている。仮かりに敵対てきたいする相手あいて国こくに対たいし同どう条約じょうやくに基もとづく通報つうほうを実施じっししなかった場合ばあいは公然こうぜん軍隊ぐんたい化かを否定ひていできる余地よちはあるものの[注釈ちゅうしゃく 8]、仮かりに相手あいて国こく軍隊ぐんたいに巡視じゅんし船せん・海上かいじょう保安ほあん官かんが拿捕だほ・拘束こうそくされた場合ばあい、戦闘せんとう員いん資格しかく・捕虜ほりょ資格しかくを有ゆうさないため、その地位ちいが問題もんだいとなる[37][35]。

歴史れきし

詳細しょうさいは「海上保安庁かいじょうほあんちょうの歴史れきし」を参照さんしょう

組織そしき

沿革えんかくについては「海上保安庁かいじょうほあんちょうの歴史れきし#組織そしきの沿革えんかく」を、職員しょくいんについては「海上かいじょう保安ほあん官かん」を参照さんしょう

総そう職員しょくいん数かずは13,283人にん(2021年ねん7月がつ1日にち現在げんざい[43])であり、これは愛知あいち県けん警察けいさつとほぼ同おなじである。

参考さんこうまでに、全国ぜんこくの警察官けいさつかんは259,093名めい[44]（2021年ねん4月がつ1日にち17日にち）である。

長官ちょうかんと特別とくべつな職しょく

内部ないぶ部局ぶきょく

 
海上かいじょう保安ほあん試験しけん研究けんきゅうセンター

内部ないぶ部局ぶきょくとして、5つの部ぶと首席しゅせき監察かんさつ官かんが置おかれている。

施設しせつ等とう機関きかん

施設しせつ等とう機関きかんとして、2つの文教ぶんきょう研修けんしゅう施設しせつが設置せっちされている。

地方ちほう支ささえ分ぶん部局ぶきょく

地方ちほう支ささえ分ぶん部局ぶきょくとして、11の管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶが設置せっちされている。

管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶ

他たの地方ちほう機関きかんの場合ばあい、機関きかんの設置せっち規定きていがありその管轄かんかつ区域くいきが定さだまるのが、通常つうじょうである。海上保安庁かいじょうほあんちょうの場合ばあいは、これらとは異ことなり、まず「全国ぜんこく及および沿岸えんがん水域すいいきを海上かいじょう保安ほあん管区かんくに分わか[45]」つことが先さきにあり、これに続つづいて「海上かいじょう保安ほあん管区かんくごとに管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶを置おけ」くことが規定きていされている。そのため、法制ほうせい上じょう「海上かいじょう保安ほあん管区かんくの区域くいき[46]」というのが正式せいしきない方いかたになる。各かく管区かんくの区域くいきは特記とっきのない限かぎり、当該とうがい都道府県とどうふけんの区域くいき（陸地りくち）、沿岸えんがん水域すいいき及およびその沖合おきあい水域すいいきを担当たんとうする。管区かんくの番号ばんごうは、基本きほん的てきに小樽おたる（北海道ほっかいどう）から日本にっぽん列島れっとうを右みぎ回まわりに付つけられている。ただし当初とうしょは、第だい七なな管区かんくが九州きゅうしゅう全域ぜんいきを管轄かんかつしていたものを、南みなみ九州きゅうしゅうを分割ぶんかつして第だい十じゅう管区かんくとしたこと及および、沖縄おきなわ復帰ふっきに伴ともない第だい十じゅう一いち管区かんくを新設しんせつしたためこの部分ぶぶんは番号ばんごうが連続れんぞくしていない。

 
管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶ
各かく海上かいじょう保安ほあん管区かんくの区域くいき及および名称めいしょう並ならびに管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶの位置いち
管区かんく名めい 本部ほんぶ所在地しょざいち 区域くいき
第だい一いち管区かんく 北海道ほっかいどう小樽おたる市し 北海道ほっかいどう（北方領土ほっぽうりょうど含ふくむ）
第だい二に管区かんく 宮城みやぎ県けん塩竈しおがま市し 青森あおもり県けん、岩手いわて県けん、宮城みやぎ県けん、秋田あきた県けん、山形やまがた県けん、福島ふくしま県けん（沖合おきあい水域すいいきは太平洋たいへいよう側がわのみ担当たんとう）
第だい三さん管区かんく 神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し中ちゅう区く 茨城いばらき県けん、栃木とちぎ県けん、群馬ぐんま県けん、埼玉さいたま県けん、千葉ちば県けん、東京とうきょう都と、神奈川かながわ県けん、山梨やまなし県けん、静岡しずおか県けん
第だい四よん管区かんく 愛知あいち県けん名古屋なごや市し港みなと区く 岐阜ぎふ県けん、愛知あいち県けん、三重みえ県けん
第だい五ご管区かんく 兵庫ひょうご県けん神戸こうべ市し中央ちゅうおう区く 滋賀しが県けん、京都きょうと府ふ（南みなみ丹に市し以南いなん）、大阪おおさか府ふ、兵庫ひょうご県けん（瀬戸内海せとないかい側がわ）、奈良なら県けん、和歌山わかやま県けん、徳島とくしま県けん、高知こうち県けん
第だい六ろく管区かんく 広島ひろしま県けん広島ひろしま市し南みなみ区く 岡山おかやま県けん、広島ひろしま県けん、山口やまぐち県けん（山口やまぐち市し以東いとうの瀬戸内海せとないかい側がわ）、香川かがわ県けん、愛媛えひめ県けん
第だい七なな管区かんく 福岡ふくおか県けん北九州きたきゅうしゅう市し門司もじ区く 山口やまぐち県けん（宇部うべ市し以西いせいの瀬戸内海せとないかい側がわ、日本海にほんかい側がわ）、福岡ふくおか県けん、佐賀さが県けん、長崎ながさき県けん、大分おおいた県けん（水域すいいき上じょうは熊本くまもと県けんの有明海ありあけかいも担当たんとう）
第だい八はち管区かんく 京都きょうと府ふ舞鶴まいづる市し 京都きょうと府ふ（京きょう丹波たんば町まち以北いほく）、福井ふくい県けん、兵庫ひょうご県けん（日本海にほんかい側がわ）、鳥取とっとり県けん、島根しまね県けん（竹島たけしま含ふくむ）
第だい九きゅう管区かんく 新潟にいがた県けん新潟にいがた市し中央ちゅうおう区く 新潟にいがた県けん、富山とやま県けん、石川いしかわ県けん、長野ながの県けん（沖合おきあい水域すいいきは東北とうほく地方ちほうの日本海にほんかい側がわも担当たんとう）
第だい十じゅう管区かんく 鹿児島かごしま県けん鹿児島かごしま市し 熊本くまもと県けん（水域すいいき上じょうは有明海ありあけかいを除のぞく）、宮崎みやざき県けん、鹿児島かごしま県けん
第だい十じゅう一いち管区かんく 沖縄おきなわ県けん那覇なは市し 沖縄おきなわ県けん（尖閣諸島せんかくしょとう含ふくむ）

海上かいじょう保安ほあん管区かんくの名称めいしょうは「第だい一いち海上かいじょう保安ほあん管区かんく」のように「海上かいじょう保安ほあん管区かんく」まで付ふしたのが正式せいしきなものである（本部ほんぶは「第だい一いち管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶ」）[47]。

管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶの事務所じむしょ

階級かいきゅう

「海上かいじょう保安ほあん官かん」を参照さんしょう
海上保安庁かいじょうほあんちょうの階級かいきゅうと役職やくしょく
階級かいきゅう＼所属しょぞく 本庁ほんちょう 管区かんく本部ほんぶ 海上かいじょう保安ほあん部ぶ 海上かいじょう保安ほあん署しょ 海上かいじょう交通こうつうセンター 航空こうくう基地きち PL型がた巡視じゅんし船せん PM型がた巡視じゅんし船せん PS型がた巡視じゅんし船せん PC型がた巡視じゅんし艇てい CL型がた巡視じゅんし艇てい
長官ちょうかん 海上保安庁かいじょうほあんちょう長官ちょうかん － － － － － － － － － －
次長じちょう
海上かいじょう保安ほあん監かん 		海上保安庁かいじょうほあんちょう次長じちょう
海上かいじょう保安ほあん監かん		 － － － － － － － － － －
一等いっとう海上かいじょう保安ほあん監かん・甲きのえ 部長ぶちょう 本部ほんぶ長ちょう － － － － － － － － －
一等いっとう海上かいじょう保安ほあん監かん・乙おつ 参事官さんじかん 次長じちょう 大だい規模きぼ部長ぶちょう － － － － － － － －
二に等とう海上かいじょう保安ほあん監かん 課長かちょう 部長ぶちょう 部長ぶちょう － 所長しょちょう 基地きち長ちょう 船長せんちょう
業務ぎょうむ管理かんり官かん		 － － － －
三さん等とう海上かいじょう保安ほあん監かん 課長かちょう補佐ほさ
専門せんもん官かん		 課長かちょう 次長じちょう 署長しょちょう 次長じちょう 次長じちょう
各科かっか長ちょう		 ○○長ちょう 船長せんちょう
業務ぎょうむ管理かんり官かん		 － － －
一等いっとう海上かいじょう保安ほあん正ただし 係長かかりちょう 課長かちょう補佐ほさ
専門せんもん官かん		 課長かちょう 次長じちょう 課長かちょう 業務ぎょうむ統括とうかつ管理かんり官かん
各科かっか長ちょう
上席じょうせき○○士し
主任しゅにん○○士し		 首席しゅせき○○士し ○○長ちょう 船長せんちょう － －
二に等とう海上かいじょう保安ほあん正ただし 専門せんもん員いん 係長かかりちょう 専門せんもん官かん 次長じちょう
専門せんもん官かん		 － 主任しゅにん○○士し
○○士し		 主任しゅにん○○士し 首席しゅせき○○士し ○○長ちょう 船長せんちょう －
三さん等とう海上かいじょう保安ほあん正ただし 係員かかりいん 専門せんもん員いん 係長かかりちょう
専門せんもん員いん		 係長かかりちょう
専門せんもん員いん		 係長かかりちょう
専門せんもん員いん		 係長かかりちょう
○○士し		 主任しゅにん○○士し
○○士し		 主任しゅにん○○士し
○○士し		 主任しゅにん○○士し
○○士し		 主任しゅにん○○士し
○○士し		 船長せんちょう
一等いっとう海上かいじょう保安ほあん士し － 係員かかりいん 係員かかりいん 係員かかりいん 係員かかりいん 係員かかりいん
○○員いん		 ○○士し補ほ ○○士し補ほ ○○士し補ほ ○○士し補ほ ○○士し補ほ
二に等とう海上かいじょう保安ほあん士し － 係員かかりいん 係員かかりいん 係員かかりいん － 係員かかりいん
○○員いん		 ○○士し補ほ ○○士し補ほ ○○士し補ほ ○○士し補ほ ○○士し補ほ
三さん等とう海上かいじょう保安ほあん士し － 係員かかりいん 係員かかりいん 係員かかりいん － 係員かかりいん
○○員いん		 ○○士し補ほ ○○士し補ほ ○○士し補ほ ○○士し補ほ ○○士し補ほ
学生がくせい 保安ほあん大だい学校がっこう学生がくせい
保安ほあん学校がっこう学生がくせい		 － － － － － － － － － －
  • 船ふね艇てい職員しょくいんの場合ばあい、○○には航海こうかい・機関きかん・通信つうしん・主計しゅけいのほか、船ふね種しゅによっては運用うんよう司令しれい・砲術ほうじゅつ・観測かんそく・飛行ひこう・整備せいび・航空こうくう通信つうしんなどが入はいる。
  • 航空こうくう基地きち職員しょくいんの場合ばあい、○○には飛行ひこう・整備せいび・通信つうしん・探索たんさくレーダーが入はいる。

装備そうび

詳細しょうさいは「海上保安庁かいじょうほあんちょうの装備そうび品ひん一覧いちらん」を参照さんしょう

旗はた

海上かいじょう航行こうこうに不可欠ふかけつな羅針盤らしんばんをデザインしたシンボルマークと海うみの色いろを表あらわす濃こい青色あおいろが使つかわれている。

海上保安庁かいじょうほあんちょうの船舶せんぱくには国旗こっきおよび海上保安庁かいじょうほあんちょう庁ちょう旗はたが掲揚けいようされる[49]。

財政ざいせい

2022年度ねんど（令れい和わ4年度ねんど）一般いっぱん会計かいけい当初とうしょ予算よさんにおける海上保安庁かいじょうほあんちょう所管しょかんの歳出さいしゅつ予算よさんは2196億おく4260万まん5千せん円えん[2]である。物件ぶっけん費ひおよび人件じんけん費ひで分わけると、物件ぶっけん費ひは1190億おく円えんで人件じんけん費ひが1041億おく円えんとなる[50][注釈ちゅうしゃく 13]。

職員しょくいん

2021年ねん7月がつ1日にち現在げんざい、海上保安庁かいじょうほあんちょうの職員しょくいん数かずは13,283人にん（男性だんせい12,118人にん、女性じょせい1,165人にん）である[43]。

定員ていいんは国土こくど交通省こうつうしょう定員ていいん規則きそくにより、14,538人にん[1]。

海上保安庁かいじょうほあんちょう職員しょくいんは職務しょくむの性質せいしつから団結だんけつ権けんも認みとめられておらず、労働ろうどう組合くみあいの結成けっせいや加入かにゅうをしてはならない（国くに公法こうほう第だい108条じょうの2第だい5項こう）。

所管しょかん法人ほうじん

国土こくど交通省こうつうしょうの該当がいとうの項こうを参照さんしょう

幹部かんぶ

  • 海上保安庁かいじょうほあんちょう長官ちょうかん：石井いしい昌平しょうへい
  • 海上保安庁かいじょうほあんちょう次長じちょう：瀬口せぐち良夫よしお
  • 海上かいじょう保安ほあん監かん：渡邉わたなべ保範やすのり
  • 総務そうむ部長ぶちょう：高杉たかすぎ典弘のりひろ
  • 装備そうび技術ぎじゅつ部長ぶちょう：矢や頭あたま康彦やすひこ
  • 警備けいび救難きゅうなん部長ぶちょう：彼かれ末まつ浩明ひろあき
  • 海洋かいよう情報じょうほう部長ぶちょう：藤田ふじた雅之まさゆき
  • 交通こうつう部長ぶちょう：君塚きみづか秀喜ひでき
  • 首席しゅせき監察かんさつ官かん：村田むらた潔きよし

2023年ねん（令れい和わ5年ねん）7月がつ4日にち現在げんざい[51]

マスコット

1998年ねん（平成へいせい10年ねん）、設立せつりつ50周年しゅうねんを記念きねんしてマスコットキャラクターが制定せいていされた。タテゴトアザラシの子供こどもをモチーフに「うみまる」が制定せいていされている[52]。

2002年ねん（平成へいせい14年ねん）には妹いもうと分ぶんで女性じょせい保安ほあん官かんをイメージした「うーみん」も制定せいていされた[53]。

これらのキャラクターは広報こうほう活動かつどうで積極せっきょく的てきに用もちいられている。また、秋田あきたのなまはげや青森あおもりのねぶた等ひとしの全国ぜんこくのご当地とうちバージョンも存在そんざいする[54]。

題材だいざいとなった作品さくひん

  • 喜よろこびも悲かなしみも幾いく歳月さいげつ - 燈台守とうだいもりを主人公しゅじんこうとした映画えいが。オープニングロールで“後援こうえん 海上保安庁かいじょうほあんちょう”のクレジットがある。
  • 新しん・喜よろこびも悲かなしみも幾いく歳月さいげつ - 「喜よろこびも悲かなしみも幾いく歳月さいげつ」のリメイク版ばん。父ちちと同おなじ海上かいじょう保安ほあん官かんになることを決心けっしんした主人公しゅじんこうの息子むすこが、海上保安大学校かいじょうほあんだいがっこうを卒業そつぎょうして練習れんしゅう航海こうかいへ出発しゅっぱつするシーンで終おわる。
  • 海うみ猿ざる - 海上かいじょう保安ほあん官かんを主人公しゅじんこうとする漫画まんが、およびこれを原作げんさくとする映画えいが、テレビドラマ。
  • トッキュー!! - 特殊とくしゅ救難きゅうなん隊たいに所属しょぞくする海上かいじょう保安ほあん官かんを主人公しゅじんこうとする漫画まんが。
  • OCEAN - テレビドラマ版ばん『海うみ猿ざる』主題歌しゅだいかとして使用しようされたB'zの曲きょく。PLH型がた巡視じゅんし船せん「みずほ」上うえでPV撮影さつえいが行おこなわれた。
  • DCU - 海上保安庁かいじょうほあんちょうに新設しんせつされた水中すいちゅう事件じけんや事故じこの捜査そうさを行おこなう架空かくうのスペシャリスト集団しゅうだんDCU（Deep Crime Unit、潜水せんすい特殊とくしゅ捜査そうさ隊たい）が活躍かつやくするテレビドラマ。

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

  1. ^ イギリス沿岸えんがん警備けいび隊たいのように、軍事ぐんじどころか警察けいさつの機能きのうももたず、海上かいじょうの安全あんぜんおよび環境かんきょう保護ほごを任務にんむとしているものもある[11]。
  2. ^ 『米べい海軍かいぐんの裁定さいていは以下いかの通とおりだった。一いち、Y機構きこうの名称めいしょうの海上かいじょう保安ほあん予備よび隊たいは不可ふか。ぜひともCoastal Safety Force（沿岸えんがん警備けいび隊たい）とせよ。』[23]
  3. ^ 『海上保安庁かいじょうほあんちょうの船舶せんぱくは、軍艦ぐんかんではないので、士官しかん、下士官かしかん、兵へいといった海軍かいぐんの階級かいきゅう制度せいどではなく、職員しょくいん部員ぶいんといった船舶せんぱく職員しょくいんの制度せいどに近ちかいものである。』[25]
  4. ^ 自衛隊じえいたい法ほう第だい80条じょう第だい1項こうは、「内閣ないかく総理そうり大臣だいじんは、第だい七なな十じゅう六ろく条じょう第だい一いち項こう（防衛ぼうえい出動しゅつどう）又または第だい七なな十じゅう八はち条じょう第だい一いち項こう（治安ちあん出動しゅつどう）の規定きていによる自衛隊じえいたいの全部ぜんぶ又または一部いちぶに対たいする出動しゅつどう命令めいれいがあつた場合ばあいにおいて、特別とくべつの必要ひつようがあると認みとめるときは、海上保安庁かいじょうほあんちょうの全部ぜんぶ又または一部いちぶをその統制とうせい下かに入いれることができる。」、同どう法ほう同どう条じょう第だい2項こうは「内閣ないかく総理そうり大臣だいじんは、前項ぜんこうの規定きていにより海上保安庁かいじょうほあんちょうの全部ぜんぶ又または一部いちぶをその統制とうせい下かに入いれた場合ばあいには、政令せいれいで定さだめるところにより、防衛ぼうえい大臣だいじんにこれを指揮しきさせるものとする。」、同どう法ほう同どう条じょう第だい3項こうは「内閣ないかく総理そうり大臣だいじんは、第だい一いち項こうの規定きていによる統制とうせいにつき、その必要ひつようがなくなつたと認みとめる場合ばあいには、すみやかに、これを解除かいじょしなければならない。」と規定きていする。
  5. ^ ジュネーヴ諸しょ条約じょうやく第だい一いち追加ついか議定ぎてい書しょ第だい65条じょう1項こう「軍ぐんの文民ぶんみん保護ほご組織そしき以外いがいの文民ぶんみん保護ほご組織そしき並ならびにその要員よういん、建物たてもの、避難ひなん所しょ及および物品ぶっぴんが受うけることのできる保護ほごは、これらのものが本来ほんらいの任務にんむから逸脱いつだつして敵てきに有害ゆうがいな行為こういを行おこない又または行おこなうために使用しようされる場合ばあいを除のぞくほか、消滅しょうめつしない。ただし、この保護ほごは、適当てきとうな場合ばあいにはいつでも合理ごうり的てきな期限きげんを定さだめる警告けいこくが発はっせられ、かつ、その警告けいこくが無視むしされた後のちにおいてのみ、消滅しょうめつさせることができる。」
  6. ^ ここにおける「商船しょうせん」とは、「軍艦ぐんかん、軍ぐんの補助ほじょ船舶せんぱくまたは特別とくべつに保護ほごされる船舶せんぱく（病院びょういん船せんなど）のいずれのカテゴリーにも入はいらないすべての船舶せんぱくを包含ほうがん」とする解釈かいしゃくが存在そんざいする[39]
  7. ^ ただし、上記じょうきサンレモ・マニュアルにおいては文民ぶんみん警察けいさつとしての沿岸えんがん警備けいび隊たい・海上かいじょう警察けいさつを必かならずしも想定そうていしているとは言いい難がたく、21世紀せいきにおいて一般いっぱん商船しょうせんはともかく、一般いっぱん警察けいさつとしての沿岸えんがん警備けいび隊たい・海上かいじょう警察けいさつが機関きかん砲ほう程度ていどの武装ぶそうをすることが咎とがめられることはまずなく、海上保安庁かいじょうほあんちょうにおいても2023年ねん現在げんざい巡視じゅんし船せんに40mm機関きかん砲ほうを搭載とうさいしており、またその創設そうせつ期きには76mm砲ほうを搭載とうさいした軍用ぐんよう戦闘せんとう艦かんを転用てんようした巡視じゅんし船せんも存在そんざいしていた[40]が、創設そうせつから2023年ねん現在げんざいに至いたるまで純粋じゅんすいな文民ぶんみんの海上かいじょう法ほう執行しっこう機関きかんとして存在そんざいしている。実際じっさい、どこまでの火器かき・装備そうびなら「武装ぶそうした法ほう執行しっこう機関きかん（armed law enforcement agency）」として許容きょようされ得えるのかについて明確めいかくに定義ていぎした国際こくさい条約じょうやくや国際こくさい司法しほう機関きかんの裁定さいてい、安保理あんぽり決議けつぎ等とうは2023年ねん2月がつ末まつ時点じてんで存在そんざいしておらず、明確めいかくな線引せんひきは無ない。
  8. ^ 防衛ぼうえい大臣だいじんの指揮しきはあくまで海上保安庁かいじょうほあんちょう長官ちょうかんを通つうじて行おこなわれるとともに、「敵対てきたい行為こういへの直接的ちょくせつてき参加さんか」と見みなされる任務にんむを海上保安庁かいじょうほあんちょうに付与ふよしない場合ばあい、防衛ぼうえい大臣だいじん指揮しき下かに編入へんにゅうするとしても、それは軍隊ぐんたいとしてではなく海上かいじょう法ほう執行しっこう機関きかんとしての編入へんにゅうであり、海上保安庁かいじょうほあんちょうは軍隊ぐんたい化かせず文民ぶんみん警察けいさつのままであるため、ジュネーブ条約じょうやく第だい一いち追加ついか議定ぎてい書しょに基もとづく相手あいて国こくへの通報つうほうは必要ひつようないという論理ろんり構成こうせい[37][35]。
  9. ^ 2008年ねん10月1日にち、常滑とこなめ保安ほあん署しょと伊勢いせ航空こうくう基地きちを統合とうごうし開設かいせつ。
  10. ^ 関西かんさい空港くうこう海上かいじょう警備けいび救難きゅうなん部ぶと八尾やお航空こうくう基地きちとを統合とうごう。
  11. ^ 1996年ねん前後ぜんごに存在そんざいが明あきらかにされた。
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出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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