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2024年 6月 17日 (月) 10:45時点 における最新 版
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/11/CSIRO_ScienceImage_230_Wool_Classification_in_Citu.jpg/250px-CSIRO_ScienceImage_230_Wool_Classification_in_Citu.jpg)
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a4/Wool.www.usda.gov.jpg/250px-Wool.www.usda.gov.jpg)
ウール (
概説 [編集 ]
ウールの
ウールは
歴史 [編集 ]
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/07/Sumerian_mudhif_fa%C3%A7ade%2C_with_uncut_reed_fronds_and_sheep_entering%2C_carved_into_a_gypsum_trough_from_Uruk%2C_c_3%2C200_BC..jpg/200px-Sumerian_mudhif_fa%C3%A7ade%2C_with_uncut_reed_fronds_and_sheep_entering%2C_carved_into_a_gypsum_trough_from_Uruk%2C_c_3%2C200_BC..jpg)
アナトリア
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/db/Tablet_documenting_the_sale_of_real_estate_for_wool_and_other_commodities%2C_Shuruppak%2C_Early_Dynastic_Period%2C_2500-2330_BC%2C_clay_-_Oriental_Institute_Museum%2C_University_of_Chicago_-_DSC07072.JPG/200px-thumbnail.jpg)
-
使用人 に対 してウールを支給 した記録 。紀元前 626年 –605年 頃 。 -
ウールや
衣類 の受領 についての経営 記録 。紀元前 600年 頃 。
- ウールという
言葉 の歴史
ウールの成分 、繊維 の構造 [編集 ]
メリノウールの
-
メリノウールの
繊維 の構造
生産 [編集 ]
ウールの
なお
-
メリノ
羊 のシェアリング(毛 の刈 り取 り)。オーストラリア。 -
羊毛 の刈 り取 り(オランダ) -
ウールの
選別 作業 (1900年 ころ) -
袋 詰 め -
袋 詰 めしたウールの出荷 、運送 (西 オーストラリア、1977年 ) -
ウールの
運送 (モンゴル) -
メリノウールのサンプル。
業者 が購入 する際 に選定 するためのもの。
動物 の種類 [編集 ]
ウールの
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f9/CSIRO_ScienceImage_10642_Wool_samples_in_display_panel.jpg/250px-CSIRO_ScienceImage_10642_Wool_samples_in_display_panel.jpg)
羊 - なかでもメリノ
種 は、羊毛 の中 で最 も上質 な品質 を多 く産出 しており、繊維 が細 く、一般 的 な羊毛 よりも柔 らかいのが特徴 で、チクチクしにくいので着心地 が良 い[9]。メリノ種 から採 れる良質 なウールはメリノウールという。メリノ種 は、ロ ーマ帝国 の人物 ルチウス・コルメラが1世紀 前半 にイベリア半島 で品種 改良 して生 み出 した種 が原型 になっており、ロ ーマ帝国 消滅 後 のイベリア、つまりスペインで飼 われていた歴史 が長 く、17世紀 にはスペイン王室 がメリノ種 の輸出 禁止 策 をとりスペインが独占 し、高 品質 のメリノウールで織 った毛織物 がスペインの重要 な産物 となった。だが18世紀 後半 から19世紀 前半 にかけてその禁 輸出 策 が崩 れてメリノ種 はスペインから流出 し、いくつもの国 に広 まっていった。現在 、メリノウールの約 80%はオーストラリアで生産 されている。メリノ種 をさらに細 かく分類 し、オーストラリアンメリノ、ニュージーランドメリノ、フレンチメリノ、USメリノなどに分類 できる。
- オーストラリアン・メリノ(en:Australian Merino)
- 1796
年 に南 アフリカからオーストラリアに輸入 され、1830年 ころには200万 頭 に増 えていた。交配 と選別 を重 ねた結果 、オーストラリアの気候 に適応 し、羊毛 の中 でも特 に繊細 で柔 らかな毛 となった。あらゆる羊毛 の中 で最 も白 く、最 も細 く、捲 縮 が多 い。ただし、オーストラリア産 のウール(だけ)は今 でも無 麻酔 でミュールシングを行 い苦痛 を与 えた羊 で生産 しており、動物 福祉 の観点 から批判 されており、不買 運動 も起 きている。
- ニュージーランド・メリノ
- ニュージーランド・メリノは、
比較的 雨 が少 なく牧草 に恵 まれている南島 の丘陵 地帯 で広 く飼 われており、軽量 で、長 く細 い脚 を持 つものが多 く、他 の羊 に比 べて成長 が遅 く、出産 率 が低 い。そのウールは、繊維 の太 さが約 17.5μ と細 く(しかも最近 はさらに細 い「スーパーエキストラファインメリノ」を産出 する牧場 もあり)、色 も白 く、ちぢれ(クリンプ)が大 きく、バルキー性 (ふんわりとして、かさ高 な感 じ)に富 んでいる[9]。[注釈 4]
英語 の通称 でフレンチ・メリノ(英 : French Merino)、より正式 にはランブイエ・シープ(英 : Rambouillet sheep)、現地 のフランス語 ではメリノ・ドゥ・ランブイエ(仏 : Mérinos de Rambouillet)
- 1786
年 にフランスのルイ16世 が従兄弟 でスペイン国王 のカルロス3世 からスパニッシュメリノを300頭 以上 購入 したことに始 まる。それをパリの南西 50kmにある彼 の所領 のシャトー・ドゥ・ランブイエ(Château de Rambouillet)で飼育 したのでMérinos de Rambouilletと呼 ばれるようになった。そのウールは、弾力 性 や耐久 性 があり高密度 で上質 で、高級 衣料 品 の生地 によく使 われる[10]。
- USメリノ
在 ポルトガル米国 領事 で富裕 な商人 だったWilliam Jarvisが、アメリカ合衆国 北東 部 のバーモント州 に移住 し1812年 にスペイン政府 との縁 を使 いスパニッシュメリノ種 を輸入 し、同 州 でウール生産 がブームとなり同 州 のメリノ種 の数 は1837年 には100万 頭 に達 したが、米国 の関税 法 が変更 になった影響 で価格 が1835年 のポンド当 たり57セントから1840年代 末 のポンド当 たり25セントにまで下落 して農家 は収益 低下 に苦 しみ、さらに、米国 西部 の諸 州 との飼育 コスト削減 競争 にも苦戦 した結果 バーモント州 のメリノ種 飼育 は壊滅 し[11]、バーモント州 の飼育 農家 は米国 の他 州 へと移転 していった。
他 の獣
- アンゴラヤギ[9]
- これのウールはモヘヤと
呼 ばれる。原産地 はトルコだが[9]、現在 アルゼンチンやオーストラリアで生産 されている[9]。そのウールは、滑 らかで、白 く美 しく、上質 な光沢 感 がある。高級 素材 のひとつとされ、夏 の高級 紳士 服 (スーツ)の生地 の定番 であり、(女性 の)セーターにもよく使 われる[9]。
- カシミヤヤギ(en:Cashmere goat)
- ウールはキャメルと
呼 ばれる[9]。中近東 などで生産 されている。ふたこぶラクダの体 表 には2種類 の毛 が混在 しており、太 さ15〜24μ m程度 で長 さ25〜125mm程度 で非常 に細 く柔 らかい弾力 性 を持 った主 に「ラクダ色 」の毛 と、太 さ15〜120μ mで長 さ125〜300mm位 の褐黒色 の剛毛 (刺 し毛 )が混 じっている。剪毛(刈 り取 り)はせず、毎年 、晩春 の抜 け替 わりの時期 に落 ちたものを拾 い集 めて、刺 し毛 は取 り除 き、やわらかい毛 だけを使 う。毛布 などに使 われている。[9]
- アンデス
山地 で生産 されている。
- これのウールはアルパカと
呼 ばれる。主 にアンデス山地 で生産 されている。ペルーの中部 から南部 、ボリビアなどに分布 し、海抜 3千 600メートルを超 える高地 に棲息 。そのウールは、やわらかいが同時 に刺 し毛 の特性 も持 っており、手触 りは滑 らか、弾力 と光沢 を持 つ。繊維 の細 さは、若 い間 は23μ mほどだが年齢 とともに太 くなり27〜28μ mほどなり、その色 はこげ茶 ・灰色 ・淡 茶 ・白 ・黒 などさまざまである。[9]
- ビクーニャ(ビキューナ)
- これのウールはビキュナなどと
呼 ばれている。アンデス山地 で生産 されている。
- アンゴラ。
主 にフランス、他 にもチェコ、ドイツ、中国 、日本 などで飼育 されており、そのウールは手触 りがやわらかく、軽 く、パステルカラーに発色 し、ニットの中 でも特 に軽 くてふわふわとした製品 の材料 として使 うのに向 いている[9]。
ウール製品 [編集 ]
ウールの毛糸 [編集 ]
ウールの
-
手作業 で行 う毛糸 のつむぎ(ネパール) -
ウールを
染色 する作業 -
多様 な色 に染 められた毛糸
毛織物 [編集 ]
長所 と短所 [編集 ]
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長所
肌触 りが柔 らかい。油分 を含 み、撥 水性 があって、濡 れても保温 性 がある。また汚 れが付着 してもブラッシング等 で除去 しやすい。このため野外 での着用 に適 する。多 くの空気 を含 むため断熱 性 が高 く、通気 性 がありながら防寒 性 と保温 性 が高 い。このため冬 服 や寝具 (毛布 )に適 する。- しわになりにくい。
移 った臭 いを放散 しやすいので、風 にさらすことなどで脱臭 できる。他 の繊維 よりは燃 えにくい。火 にさらされると焦 げるが、燃 え上 がらない。
短所
洗 うと縮 む。クリーニングによってウールの油分 が奪 われることもある。擦 れたり、当 て布 を使 わずにアイロンをかけると光 ったりする。虫 やカビの害 を受 けやすい。通気 性 が高 い反面 、防風 性 が低 い。磨耗 に弱 い。人 によっては触 るとちくちく感 じる。- アルカリに
弱 い。 日光 で黄 変 する。
品質 保証 や品質 表示 [編集 ]
ウールマーク[編集 ]
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b9/Tessuti_crop.jpg/150px-Tessuti_crop.jpg)
ウール
運営 組織 とその歴史
このウールマークによる
ザ・ウールマーク・カンパニーの
だが
2007
こうした
- マークと
認証 基準
ウールマークのデザインはイタリアの
ウールマークのラベルおよび
羊 の新 毛 を使 った製品 であること(再生 ウールには使用 が許 されない、新 毛 の混用 率 については以下 を参照 )。各種 強度 や染色 堅牢 度 等 、ウールマークが定 めた基準 をクリアしていること。- ウールマークライセンスをもつメーカーの
製品 であること(ライセンス取得 のための審査 (縫製 の審査 など)をクリアしないと、ライセンスは受 けられない)。
ウールマークには
- ウールマーク(
新 毛 100%) - ウールマークブレンド(
新 毛 50 - 99.9%) - ウールブレンド(
新 毛 30 - 49.9%) - ピュアメリノウール(サブブランド、
高 品質 な羊毛 として知 られるメリノ種 の羊 から採 れる「メリノウール」を100%使用 した製品 ) - メリノ エクストラファイン(サブブランド、メリノウール100%かつ
繊維 の細 さが19.5マイクロン以下 の高 品質 ウールを使用 した製品 ) - メリノ ウルトラファイン(サブブランド、メリノウール100%かつ
繊維 の細 さが17.5マイクロン以下 の超 高 品質 ウールを使用 した製品 ) - クールウール(サブブランド、
涼感 と吸放湿性 に優 れた春 夏 向 けウール素材 を使用 した製品 ) - メリノパフォーム(サブブランド、
汗 を吸 い取 り放散 させる機能 に優 れた素材 ・製品 に使用 される)
日本 国内 でのウールマーク
かつて、「ウールきものマーク」も
かつては
- スローガン
広報 ソング
日本 でのCMコピー
洗 っても縮 まない防縮 ニットは、このラベルを目印 に- ウールは、
愛着 にこたえてくれます - ついてるかな、ウールマーク
- おっ、ついてるな、ウールマーク
生 きている、それがウールなんだ- ウールって、
新 しいと思 う 触 ってごらん、ウールだよ- とっても、ウールな
人 でした 素敵 だね、このウール- ウールは、ゆっくり
夢 をみる - はい!
品質 ですよ。ウールマーク 信頼 できるね、ウールマーク好 きです。このウール
日本 でのCMに起用 されたタレント
※[いつ?]
他 組織 との協業
ザ・ウールマーク・カンパニーは2012
- 2012
年 :市川 猿之助 、2013年 :綾野 剛 、2014年 :鈴木 亮平 (以上 、クールウール賞 ) - 2015
年 :吉田 羊 (ウールマーク賞 )
ステッキマーク[編集 ]
ステッキマークは、
ファーンマーク[編集 ]
ウールズ・オブ・ニュージーランドのシンボルマークであり、
レーヌマーク[編集 ]
フランスの
認定 基準
ファイングレードウール[編集 ]
ファイングレードウールは、
ファイングレードウールのラベルおよび
羊 の新 毛 を使 った製品 であること(再生 ウールや反 毛 には使用 が許 されない)清浄 度 や油脂 分 等 、ファイングレードウールクラブが定 めた基準 をクリアしていること- ファイングレードウールクラブに
所属 するメーカーの製品 であること(ライセンス取得 のための審査 をクリアしないと、ライセンスは受 けられない)
特徴
- いやな
臭 いやほこりを大幅 に改善 - ヘたりにくい
厳選 された原料 丁寧 な加工 で不純物 (V/M)が少 ない
取 り組 み
原料 のトレーサビリティ:海外 の洗 毛 工場 までさかのぼって原料 ロット管理 が可能 圧縮 弾性 基準 の設置 :わたの良 さをとことん突 き詰 め、本物 高級 路線 への差別 化 を徹底 原料 商社 、さらには公的 試験 機関 も参加 してのクラブ活動 による情報 の共有 、さらなる羊毛 研究 、加工 方法 に関 する様々 な技術 的 アドバイス、クラブによる定期 的 品質 チェック、羊毛 を知 り尽 した限定 メンバーによる高 品質 訴求 型 プロジェクト- 一般財団法人日本繊維製品品質技術センターでの
厳 しい検査
ファイングレードウールクラブは、「キャンペーン・フォー・ウール」[15](
語源 [編集 ]
これの
脚注 ・出典 [編集 ]
- ^ a b c d defitnition of wool
- ^ a b
工業 -繊維 製品 -岡崎信用金庫 、2019年 12月15日 閲覧 。 - ^ Broad maternal geographic origin of domestic sheep in Anatolia and the Zagros
- ^ a b c d e f Great stories and history of wool
- ^ a b c Wool in Ancient Rome
- ^ Top10 largest wool producing countries in the world
- ^ 【
世界 発 2019】羊 の毛 刈 り減 るメ~人 /豪州 「世界 で最 もきつい仕事 」低 い定着 率 /進 むロボ開発 職人 は懐疑 的 『朝日新聞 』朝刊 2019年 3月 27日 (国際 面 )2019年 4月 24日 閲覧 。 - ^ “
統計 羊毛 の生産 トップ10と日本 の輸入 先 ”.帝国 書院 . 2019年 1月 6日 時点 のオリジナルよりアーカイブ。2019年 8月 10日 閲覧 。 - ^ a b c d e f g h i j k l ニッケ「
今 さら聞 けないウール素材 完全 版 」 - ^ Natural Fiber Arts, Rambuillet sheep
- ^ [1]
- ^ “
英国 羊毛 公社 日本 支部 -トップページ”. britishwool-j.p-kit.com. 2020年 8月 27日 閲覧 。 - ^ BWC「レーヌマーク」
- ^ “Fine Grade Wool Club | ファイングレードウールクラブ –
安心 という品質 へ。”. 2020年 8月 27日 閲覧 。 - ^ “Campaign for Wool | Join The Campaign, Live Naturally & Choose Wool”. www.campaignforwool.org. 2020
年 8月 27日 閲覧 。 - ^ a b [https://www.etymonline.com/word/wool Online Etymology Dictionary
- ^
外 から見 える固 めの毛 をトップコートと言 い、その下 にあるふわふわした柔 らかい毛 をアンダーコートという。 - ^ なお、
古代 ローマの皇帝 ヴェスパシアヌスは有料 の公衆 便所 を設置 したことで知 られるが、これは羊毛 から油分 を分離 するのに人間 の尿 が使 われていたためである。 - ^ なお、ケラチンは
硫黄 原子 を含 むα -アミノ酸 であるシステインを含 むため、燃 やすと特有 の刺激 臭 がする。 - ^ また、ニュージーランドではミュールシングが2018
年 に法律 で正式 に廃止 されたので、すでに動物 福祉 の観点 で見 ても良質 なウールとなっている。 - ^ ひとこぶラクダは
毛 が短 いので、ほとんど利用 されない。 - ^
発音 をカタカナ表記 すると「レーヌ・ドゥ・フランス」となる。