ウンジャラゲ

ウンジャラゲは、1969年ねんに発売はつばいされた日本にっぽんのコミックソング。

歌うたはハナ肇はじめとクレージーキャッツ、作曲さっきょくは宮川みやがわ泰やすし。作詞さくしは藤田ふじた敏雄としおとされているが、実際じっさいは宮川みやがわが植木うえき等ひとしと話はなしながら考かんがえていったとされる。

概要がいよう

歌詞かしはスイス民謡みんようやロシア民謡みんようにみられる曜日ようびをテーマにしたもののパロディである。1番ばんは月曜日げつようびから日曜日にちようびまでを、「ウンジャラゲ」に始はじまり、「ハンジャラゲ」、「スイスイスイ」、「モーリモリ」、「キンキラキン」、「ギンギラギン」、「ランラ ランラ ランラン」まで、ご機嫌きげんさの程度ていどを示唆しさする各種かくしゅのオノマトペを並ならべ立たてて陽気ようきに歌うたうもので、2番ばん以降いこうは曜日ようびに代かわって当時とうじ人気にんきのあった女性じょせい歌手かしゅの名前なまえ（あけみちゃん、みどりちゃん、はるみちゃん、さゆりちゃん、じゅんこちゃん、みえちゃん）や職業しょくぎょうなど（サラリーマン、お役人やくにん、国会こっかい議員ぎいん、お百姓ひゃくしょうさん、お巡まわりさん、大学生だいがくせい）が列挙れっきょされる。

テレビ放送ほうそう時ときにはオリジナルのクレージーキャッツ（植木うえき等ひとし）版ばん、後年こうねんのカヴァーの志村しむらけん版はんとも、メイン歌手かしゅを先頭せんとうに大だい人数にんずうが男女だんじょを問とわず集団しゅうだんで脳のう天気てんきに歌うたい踊おどる姿すがたをミュージカル映画えいがの群舞ぐんぶ風ふうに俯瞰ふかんからのカメラで捉とらえる演出えんしゅつが行おこなわれ、その陽気ようきさで視聴しちょう者しゃから受うけた。

オリジナル版ばん

「ウンジャラゲ」
ハナ肇はじめとクレージーキャッツの楽曲がっきょく
リリース	1969年ねん7月がつ10日とおか
規格きかく	シングルレコード
ジャンル	歌謡かよう曲きょく（コミックソング）
レーベル	東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう
作詞さくし者しゃ	藤田ふじた敏雄としお
作曲さっきょく者しゃ	宮川みやがわ泰やすし
その他た収録しゅうろくアルバム
シングル「あんた」
収録しゅうろく曲きょく
あんた ウンジャラゲ

• シングル「あんた」（東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう TP-2186）のカップリング曲きょくとして、1969年ねん7月がつ10日とおかに発売はつばいされている。
• 当初とうしょはA面めん扱あつかいだったが、当時とうじの渡辺わたなべプロダクション社長しゃちょう渡辺わたなべ晋すすむの"鶴づるの一声いっせい"でB面めん曲きょくに変更へんこうされた。
• ラジオ番組ばんぐみ『ゴー・ゴー・ナイアガラ』のクレージー特集とくしゅうで取とり上あげられた。
• 東宝とうほうクレージー映画えいがでは唯一ゆいいつ、1968年ねん4月がつ27日にち公開こうかいの『クレージーメキシコ大だい作戦さくせん』で歌うたわれている（歌うた：植木うえき等ひとし）。
• TBSの『植木うえき等ひとしショー』において植木うえきが坂本さかもと九きゅう、森もり光子みつこと共ともに歌うたっている映像えいぞうが残のこされている（1968年ねん11月21日にち放送ほうそう回かい。DVD-BOX『植木うえき等とうスーダラBOX』に収録しゅうろく）。この映像えいぞうでは「サラリーマンの一いち週間しゅうかんを歌うたった名曲めいきょく」と植木うえきに紹介しょうかいされ、直前ちょくぜんのコントでの会社かいしゃセットをバックに会社かいしゃ員いん姿すがたでの群舞ぐんぶで歌うたわれた。
• 1990年ねんに発売はつばいされた植木うえきのヒット曲きょくメドレー『スーダラ伝説でんせつ』（歌うた：植木うえき等ひとし、作詞さくし：青島あおしま幸男ゆきお他た、作曲さっきょく：萩原はぎはら哲あきら晶あきら他た、編曲へんきょく：宮川みやがわ泰やすし）の中なかでも歌唱かしょうされているが、後述こうじゅつする志村しむらけんらによるカバー版ばんがヒットして間あいだもなかったため、「なんでクレージーの中なかに志村しむらけんの歌うたが出でてくるのか?」という声こえもあった。なお、志村しむららによるカバー版ばんがヒットした後のちの1989年ねん7月がつには、オリジナルの「ウンジャラゲ」を1曲きょく目めに配はいしたクレージーキャッツのベストCD『ビッグ・アーティスト・ベスト・コレクション』（CT25-9040、東芝とうしばEMI）が発売はつばいになっている。

志村しむらけん版ばん

「ウンジャラゲ」
志村しむらけん&田代たしろまさしとだいじょうぶだぁファミリー の シングル
B面めん	ウンジャラゲ （ガイド入いりカラオケ）
リリース	1988年ねん11月2日にち
ジャンル	歌謡かよう曲きょく（コミックソング）
時間じかん	2分ふん42秒びょう
レーベル	ポニーキャニオン
プロデュース	志村しむらけん 田代たしろまさし
チャート最高さいこう順位じゅんい
20位い（オリコン）
志村しむらけん&田代たしろまさしとだいじょうぶだぁファミリー シングル 年表ねんぴょう
志村しむらけん 東村山ひがしむらやま音頭おんど （1976年ねん） 田代たしろまさし パラディラタンの夜よるは更ふけて （1987年ねん） ウンジャラゲ （1988年ねん） 婆ばば様さまと爺じい様さまのセレナーデ（けん&マーシー） （1993年ねん）

『志村しむらけんのだいじょうぶだぁ』（フジテレビ系けい）の挿入歌そうにゅうか（シングルジャケットには「フジテレビ系列けいれつ『志村しむらけんのだいじょうぶだぁ』でやってる唄うた」の追記ついきあり）。

基本きほん的てきにオリジナルをカバーしたものだが、2・3番ばんの歌詞かしが原版げんばんとは多少たしょう違ちがい、2番ばんは当時とうじの有名ゆうめい女性じょせいアイドル（あきなちゃん、せいこちゃん、きょうこちゃん）と『だいじょうぶだぁ』ファミリーの女性じょせいメンバー（のりこちゃん、ようこちゃん、みなよちゃん）の名前なまえを歌詞かしに盛もり込こみ、3番ばんは家族かぞく関係かんけい（おじいちゃん、おばあちゃん、お母かあさん、お父とうさん、お姉ねえちゃん、お兄にいちゃん）を指さす単語たんごに変更へんこうされている。また、歌うたい方かたも東北とうほく弁べんのような訛なまりが強調きょうちょうされている。

『だいじょうぶだぁ』ファミリーが毎回まいかいこの曲きょくに合あわせ、様々さまざまなキャラクターにコスプレをして歌うたい踊おどる映像えいぞうは話題わだいとなり、フレーズごとに違ちがう衣装いしょうのカットが挿入そうにゅうされた。当時とうじの少年しょうねん誌し等とうによれば、振付ふりつけは田代たしろまさしが考案こうあんしたとされている。立たち位置いちは先頭せんとうが志村しむら、二に列れつ目めは視聴しちょう者しゃから見みて左ひだりから石野いしの陽子ようこと松本まつもと典子のりこ、三さん列れつ目めの左端ひだりはしは田代たしろまさしで右みぎ端はしは桑野くわの信義のぶよしであった。常つねに全力ぜんりょくで一生懸命いっしょうけんめいに踊おどる松本まつもとと、うつむきながら照てれくさそうに踊おどる石野いしのの対比たいひが見みどころでもあった。ちなみにバカ殿様とのさまでは和風わふうにアレンジし、町人ちょうにんまでダンスを披露ひろうしていた。中なかにウンジャラゲと見みせけて、「好すきになった人ひと」を踊おどるパターンがあった。

ポニーキャニオンよりこの曲きょくのシングルCD、アナログ盤ばん（レコード）、カセットも発売はつばいされ、20万まん枚まいを売うり上あげた。『夜よるのヒットスタジオDELUXE』や『FNS歌謡かよう祭さい』にファミリーで出演しゅつえんし、植木うえきの前まえで披露ひろうした事こともあった。CD発売はつばい後ごには『だいじょぅぶだぁ』内ないで視聴しちょう者しゃから『ウンジャラゲダンス』を家庭かてい用ようビデオで録ろくったVTRを募集ぼしゅうし、知人ちじんや職場しょくばの仲間なかまと曲きょくに乗のせて踊おどるVTRをスタジオで紹介しょうかい。中なかには生なま演奏えんそう（主おもに吹奏楽すいそうがく部ぶ）もあった。

収録しゅうろく曲きょく

1. ウンジャラゲ

   作詞さくし：藤田ふじた敏雄としお / 作曲さっきょく：宮川みやがわ泰やすし / 編曲へんきょく：たかしまあきひこ（ノンクレジット）

2. ウンジャラゲ（ガイド入いりカラオケ）

その他たのカバー

• 水戸みと華はな之の介かい（1996年ねん、アルバム『メイド・イン・バビロン』収録しゅうろく）