森もり光子みつこ

もり みつこ 森もり 光子みつこ
2009年ねん7月がつ1日にち（水曜日すいようび）、内閣ないかく総理そうり大臣だいじん官邸かんていでの国民こくみん栄誉えいよ賞しょう表彰ひょうしょう式しきにて当時とうじ89歳さいの森もり光子みつこ。
本名ほんみょう	村上むらかみ 美津みつ（むらかみ みつ）
生年月日せいねんがっぴ	(1920-05-09) 1920年ねん5月9日にち
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(2012-11-10) 2012年ねん11月10日にち（92歳さい没ぼつ）
出生しゅっしょう地ち	日本にっぽん・京都きょうと府ふ京都きょうと市し
死没しぼつ地ち	日本にっぽん・東京とうきょう都と文京ぶんきょう区く本郷ほんごう（順天堂大学じゅんてんどうだいがく医学部いがくぶ附属ふぞく順天堂医院じゅんてんどういいん）
血液けつえき型がた	B型がた
職業しょくぎょう	女優じょゆう 歌手かしゅ マルチタレント 司会しかい者しゃ
ジャンル	舞台ぶたい テレビ番組ばんぐみ 日本にっぽん映画えいが
活動かつどう期間きかん	1935年ねん - 2010年ねん
配偶はいぐう者しゃ	リチャード・ウエムラ（1947年ねん） 岡本おかもと愛あい彦（1959年ねん - 1963年ねん）
著名ちょめいな家族かぞく	嵐あらし寛ひろし寿郎としお（従兄じゅうけい）
事務所じむしょ	寛ひろしプロ ⇒ 東宝とうほう（東宝とうほう芸能げいのう） ⇒ 吉田よしだ名保美なおみ事務所じむしょ ⇒ オフィス・モリ
主おもな作品さくひん
テレビドラマ 『時間じかんですよ』シリーズ 『天国てんごくの父とうちゃんこんにちは』シリーズ 『じゃがいも』シリーズ 『おしろい花ばな』 『花吹雪はなふぶきはしご一家いっか』 『せい子し宙ちゅう太郎たろう‐忍しのぶ宿やど借か夫婦ふうふ巷談こうだん』 『敵てきか?味方みかたか?3対たい3』 『熱愛ねつあい一家いっか・LOVE』 『なぜか初恋はつこい・南風みなみかぜ』 『かくれんぼ』 『田中たなか丸まる家か御一同様ごいちどうさま』 『お玉たま・幸こう造づくり夫婦ふうふです』 映画えいが 『川かわの流ながれのように』 舞台ぶたい 『放浪ほうろう記き』 『おもろい女おんな』 アテレコ 『もののけ姫ひめ』 バラエティー番組ばんぐみ 『3時じのあなた』 CM 『タケヤ味噌みそ』
受賞じゅしょう 国民こくみん栄誉えいよ賞しょう（2009年ねん）

森もり 光子みつこ（もり みつこ、1920年ねん〈大正たいしょう9年ねん〉5月9日にち - 2012年ねん〈平成へいせい24年ねん〉11月10日にち）は、日本にっぽんの女優じょゆう、歌手かしゅ、マルチタレント、司会しかい者しゃ。日本にっぽん俳優はいゆう連合れんごう名誉めいよ副ふく会長かいちょう、第だい6代だい日本にっぽん喜劇きげき人じん協会きょうかい会長かいちょう、フジテレビジョン番組ばんぐみ審議しんぎ会かい名誉めいよ顧問こもん。国民こくみん栄誉えいよ賞しょう受賞じゅしょう。栄典えいてんは従したがえ三さん位い・勲くん三さん等とう瑞宝章ずいほうしょう・紫綬褒章しじゅほうしょう・文化ぶんか功労こうろう者しゃ・文化ぶんか勲章くんしょう。東京とうきょう都と名誉めいよ都民とみん・京都きょうと市し市民しみん栄誉えいよ賞しょう・京都きょうと名誉めいよ観光かんこう大使たいし。

京都きょうと府ふ京都きょうと市し出身しゅっしん。京都きょうと府立ふりつ第だい一いち高等こうとう女学校じょがっこう（現げん・京都きょうと府立ふりつ鴨かも沂高等こうとう学校がっこう）中退ちゅうたい。 俳優はいゆうの嵐あらし寛ひろし寿郎としおの従妹じゅうまいである。長ながらく「寛ひろし寿郎としおの姪めいで1923年ねん生うまれ」としていたが、1984年ねんの紫綬褒章しじゅほうしょう受章じゅしょうにあたり事実じじつを公表こうひょうし、訂正ていせいしている。芸名げいめいは嵐あらしの母はは（伯母おば）から、女優じょゆうの森もり静子しずこと伯母おばの旧姓きゅうせい・森もり端はしにちなんで「森もり」、本名ほんみょうの美津みつより「光子こうし」とつけられたことによる。

略歴りゃくれき・人物じんぶつ

浅草あさくさ公会堂こうかいどうの手形てがた

女優じょゆうデビュー、ジャズ歌手かしゅ、結核けっかくとの闘病とうびょう

主婦しゅふと生活社せいかつしゃ『主婦しゅふと生活せいかつ』2月がつ号ごう（1962）より

母親ははおや・艶つやは祇園ぎおんの芸妓げいぎ、父親ちちおやは紡績ぼうせき会社かいしゃ社長しゃちょうの御曹司おんぞうしで学生がくせい時代じだいに母ははを見初みそめ、共ともに寄より添そう仲なかとなったが、家族かぞくの反対はんたいに遭あい結婚けっこんがかなわず、そのなかで森もりは生うまれ、母親ははおやの私生児しせいじとして育そだてられた。幼少ようしょうの頃ころは歌うたと踊おどりが大好だいすきで、7歳さいの時ときにはNHKのラジオ番組ばんぐみにも出演しゅつえんしている。母ははの実家じっかは京都きょうと・木屋こや町まち二に条じょう下しもルで商人しょうにん宿やど『國くにの家いえ』を経営けいえい、旅館りょかんにはしばしば俳優はいゆうの阪ばん東ひがし妻つま三郎さぶろうが芸者げいしゃ衆しゅを連つれて訪おとずれており、その華はなやかな様子ようすも少女しょうじょ時代じだいの森もりに大おおきな影響えいきょうを与あたえた。しかし『國くにの家いえ』は後のちに倒産とうさん、両親りょうしんも森もりが13歳さいのときに肺結核はいけっかくで相次あいついで死去しきょ。

森もりは当初とうしょ、松竹しょうちく少女しょうじょ歌劇かげきのスター、水みずの江え瀧子たきこに憧あこがれて歌劇かげきの道みちを志こころざすも果はたせず、不本意ふほんいながらも従兄じゅうけいの嵐あらし寛ひろし寿郎としおのプロダクション（第だい二に次じ寛ひろしプロ）に所属しょぞく。1935年ねんに映画えいが『なりひら小僧こぞう　春霞はるがすみ八はち百ひゃく八はち町まち』でデビューしたが、1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）、嵐あらしが寛ひろしプロを閉鎖へいさ。1938年ねん（昭和しょうわ13年ねん）、日活にっかつに移籍いせきする中なか、森もりは新興しんこうキネマ（後ごの大映だいえい）に所属しょぞくし、娘むすめ役やくとして多おおくの映画えいがに出演しゅつえんした。多おおくは「狸たぬき物ぶつ（阿波あわ狸たぬき合戦かっせん伝説でんせつに材ざいをとった『阿波あわ狸たぬき合戦かっせん』を初はじめとする喜劇きげき映画えいが）」などの喜劇きげきや二に線せん級きゅうの映画えいがであり「溝口みぞぐち健二けんじの『祇園ぎおんの姉妹しまい』のような映画えいがに出でたい」と夢見ゆめみていた森もりは失望しつぼうする。またこの頃ころ、気鋭きえいの映画えいが監督かんとくだった森もり一生かずおにプロポーズされ、婚約こんやくしたがその後ご婚約こんやく破棄はき。これを境さかいに撮影さつえい所内しょないで悪評あくひょうが立たち始はじめ、役者やくしゃとしての活動かつどうをしづらくなったため映画えいが界かいから一いち時じ身みを引ひく。

1939年ねん（昭和しょうわ14年ねん）10月がつ、映画えいが法ほうが制定せいてい。映画えいが出演しゅつえんが制限せいげんされ始はじめたため、1941年ねん（昭和しょうわ16年ねん）、21歳さいで歌手かしゅを目指めざして陸軍りくぐんの満まん洲しゅう慰問いもん団だんに参加さんかした。戦時せんじ中ちゅうは日本にっぽん軍ぐん慰問いもん団だんで東海林しょうじ太郎たろうらの前座ぜんざ歌手かしゅとしてミスワカナ・玉たま松一郎まついちろうらと中国ちゅうごく戦線せんせんや南方なんぽう戦線せんせんを巡回じゅんかいする。慰問いもん団だんでは赤木あかぎ春恵はるえと出会であい、以後いご60年ねん以上いじょうに渡わたり親交しんこうを深ふかめることとなる。後年こうねん、セレベス島とう滞在たいざい中ちゅうの体験たいけん談だんを語かたっている。森もりは事前じぜんに、空襲くうしゅうの際さいにはホテルの防空壕ぼうくうごうよりも、堅固けんごな近ちかくの刑務所けいむしょの防空壕ぼうくうごうに逃にげるように説明せつめいされていたが、ある日ひ、買物かいものからの帰かえり際ぎわ、空襲くうしゅう警報けいほうに遭遇そうぐう、やむなくホテルの防空壕ぼうくうごうに避難ひなんした。しかし、空襲くうしゅうで直撃ちょくげき弾だんを受うけたのは刑務所けいむしょの防空壕ぼうくうごうだったため、難なんを逃のがれたという。

この時期じき、映画えいが『小島こじまの春はる』（監督かんとく：豊田とよだ四郎しろう）を観みて、この映画えいがの杉村すぎむら春子はるこの演技えんぎに大おおきな衝撃しょうげきを受うけ、これ以上いじょうの衝撃しょうげきを以降いこう感かんじたことはないと述懐じゅっかいしている。森もりは「演技えんぎの師匠ししょうを持もたない私わたしが、心しんから尊敬そんけいしお手本てほんとしたのは10代から憧あこがれた杉村すぎむら先生せんせいただ一いち人にんです。時代じだい劇げきの娘むすめ役やくの頃ころからいつか近ちかづきたいとひそかに思おもい続つづけてきました」とも語かたり、杉村すぎむらを生涯しょうがいの師しとした。

終戦しゅうせん後ごは役者やくしゃ活動かつどうに留とまらず、ジャズ歌手かしゅとして進駐軍しんちゅうぐんキャンプへの巡業じゅんぎょうも行おこなっていた。1947年ねん（昭和しょうわ22年ねん）、27歳さいの時とき、そこで森もりを見初みそめた日系にっけいアメリカ人じん2世せいの米べい軍属ぐんぞくリチャード・ウエムラからプロポーズを受うけ婚約こんやくする。だが芸能げいのう界かいに未練みれんがあった森もりは決きまっていた渡米とべいをキャンセルし、日本にっぽんに留とどまった。ウエムラは結局けっきょく婚姻こんいん関係かんけいを結むすんでから1週間しゅうかん後ごにハワイに帰かえり、短みじかい結婚けっこん生活せいかつは終おわった。 その後ご1949年ねん（昭和しょうわ24年ねん）の秋あきに肺結核はいけっかくと診断しんだんされ、約やく3年間ねんかん芸能げいのう活動かつどうを休止きゅうし、京都きょうと山科やましなで闘病とうびょう生活せいかつを余儀よぎなくされる（これ以前いぜんの1944年ねん戦地せんち慰問いもん先さきの南京なんきんで既すでに肺浸潤はいしんじゅん性せい疾患しっかんを患わずらっている）。この頃ころ「森もり光子みつこは死しんだ」という噂うわさがまことしやかに流ながれ、のちに復帰ふっき作さくとなったNHK大阪おおさか放送ほうそう局きょく製作せいさくのラジオドラマ『エンタツちょびひげ漫遊まんゆう記き』で共演きょうえんした赤木あかぎらもそう信しんじていたという。

当時とうじすでに結核けっかくの特効薬とっこうやくである抗生こうせい物質ぶっしつ、ストレプトマイシンは発見はっけんされていたが、非常ひじょうに高価こうかであり病気びょうきのため収入しゅうにゅうの途絶とだえた森もりに治療ちりょうを受うけることは難むずかしいと思おもわれた。しかし療養りょうよう先さきが知人ちじんの縁者えんじゃであったこともあり、担当たんとう医師いしが闇やみで仕入しいれたストレプトマイシンの効果こうかを確認かくにんするため、「モルモット（実験じっけん台だいの意い）」との名目めいもくで森もりに投与とうよしたことで一命いちめいを取とり留とめる。

その後ご1951年ねん（昭和しょうわ26年ねん）に大阪おおさかへ戻もどり、仕事しごと復帰ふっきの準備じゅんびを始はじめるが、森もりを待まっていたのは芸能げいのう界かいの厳きびしい現実げんじつだった。約やく3年ねんのブランクに加くわえ、一いち度どは「死しんだ」と噂うわさされた若手わかて女優じょゆうに再ふたたび手てを差さし伸のべる相手あいては無なく、森もりは御用聞ごようききのように「仕事しごと無ないですか?」と知しり合あいを渡わたり歩あるく日々ひびを送おくる。

そんな森もりに関心かんしんを示しめしたのは当時とうじNHK大阪おおさか放送ほうそう局きょくで芸能げいのう番組ばんぐみ担当たんとうプロデューサーを務つとめていた富久ふく進しん次郎じろうだった。富久ふくは1952年ねん（昭和しょうわ27年ねん）新春しんしゅんから立たち上あげる予定よていだったラジオコメディー番組ばんぐみに森もりの起用きようを決きめる。これが前述ぜんじゅつの『エンタツちょびひげ漫遊まんゆう記き』である。横山よこやまエンタツの相手あいて役やくとして、翌年よくねんの続編ぞくへん『エンタツの名めい探偵たんてい』にも出演しゅつえんし、その後ごは開局かいきょく間あいだもない民放みんぽうラジオ番組ばんぐみにも起用きようされ始はじめる。この間あいだ、ラジオドラマへの出演しゅつえんが決きまったばかりの頃ころは収入しゅうにゅうが不安定ふあんていで知人ちじんの裏千家うらせんけ千せん宗室そうしつ（14代だい淡々たんたん斎とき）夫人ふじん・千せん嘉代子かよこの秘書ひしょとして雇やとってもらい、生計せいけいを立たてていたという。

1955年ねん（昭和しょうわ30年ねん）、ラジオ出演しゅつえんに関かんして朝日放送あさひほうそうと専属せんぞく契約けいやく。大卒だいそつ初任しょにん給きゅうが1万まん2千せん円えん程度ていどというこの時代じだいに「契約けいやく金きん60〜65万まん円えん、番組ばんぐみへのレギュラー出演しゅつえんを局きょく側がわが保証ほしょうする」との高こう条件じょうけんの下した、ミヤコ蝶々ちょうちょう、南都なんと雄二ゆうじ、夢路ゆめじいとし、喜き味あじこいしらと『漫才まんざい学校がっこう』にレギュラー出演しゅつえん。芸げい達者たっしゃな実力じつりょく者しゃを向むこうに回まわし、関西かんさいをホームグラウンドにラジオタレントとしての確固かっこたる人気にんきを獲得かくとく、『ロート東西とうざいお笑わらい他流たりゅう試合しあい』での大阪おおさか方かたの司会しかい役やくなどバラエティー番組ばんぐみのみならず、ラジオドラマでも活躍かつやくする。

放浪ほうろう記きとの出会であい、テレビ出演しゅつえん - 「日本にっぽんのおかあさん」へ

舞台ぶたい『放浪ほうろう記き』の1シーン。机つくえにもたれ掛かかる森もり光子みつこ演えんじる林はやし芙美子ふみこ

ラジオへの出演しゅつえんと共ともに黎明れいめい期きのテレビ在ざい阪ばん局きょく（NHK大阪おおさか、大阪おおさかテレビ放送ほうそう）製作せいさくのドラマにも出演しゅつえんするようになる。ABC専属せんぞくの森もりは、系列けいれつの大阪おおさかテレビ放送ほうそう（のち、朝日放送あさひほうそうと合併がっぺい）において1956年ねん（昭和しょうわ31年ねん）、在ざい阪ばん局きょく制作せいさくのコメディー番組ばんぐみとしては初はつの全国ぜんこくネットとなった中田なかたダイマル・ラケット主演しゅえんのコメディ『ダイラケのびっくり捕物とりもの帖じょう』（放送ほうそう期間きかん中ちゅうの会社かいしゃ合併がっぺいに従したがい大阪おおさかテレビ→朝日放送あさひほうそう）で藤田ふじたまこと演えんじる与力よりき・来島くるしま仙せん之これ助すけの“めっぽう腕うでの立たつ妹いもうと”・妙みょうを演えんじ、関東かんとうにもその顔かおと名なを知しられるようになった。なお、幼少ようしょうから若手わかて女優じょゆうの頃ころは「黒くろみっちゃん」と呼よばれるほど色いろ黒くろだったが、尋常じんじょう性せい白斑はくはんのため年齢ねんれいを重かさねるにつれ白しろくなっていった。

1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）、梅田うめだコマ劇場げきじょうでダイマル・ラケットと共演きょうえんした舞台ぶたい『あまから人生じんせい』で、防空壕ぼうくうごうから洗濯せんたく物ぶつを持もって出でるシーンの台本だいほんに台詞せりふが無なく「8分間ふんかんよろしく」とだけ書かかれていたため、アドリブでこの当時とうじのヒット曲きょく『船方ふなかたさんよ』、『お月げっさん今晩こんばんは』、『有楽町ゆうらくちょうで逢あいましょう』、『俺おれは待まってるぜ』の4曲きょくを1フレーズずつ繋つなげたものを歌うたったところ客きゃくうけがよく、この時とき、偶然ぐうぜんにも空港くうこうへのハイヤーを待まっている間あいだに劇場げきじょうに入はいって森もりの演技えんぎを見みていた東宝とうほうの菊田きくた一夫かずおに「芸術座げいじゅつざで芝居しばいをやらないか」と上京じょうきょうを誘さそわれる。大阪おおさかで絶大ぜつだいな人気にんきを誇ほこり、実力じつりょくを認みとめられた森もりであったが、かねてから、東京とうきょうからのスターとの共演きょうえんでは香こう盤ばんが4番手ばんて程度ていどになることに不満ふまんを持もっていた（脇役わきやく専せん門もんの女優じょゆうとして甘あまんじていたこの頃ころのエピソードとして、三木みきのり平へいと共演きょうえんしたある舞台ぶたいの楽屋がくやでのこと、「名前なまえを書かかずに、自分じぶんの胸むねの内うちを川柳せんりゅうにして詠よみあおう」と仲間なかま内ないで遊あそんでいた際さい、「あいつより 上手うまいはずだが なぜ売うれぬ」と詠よんだ話はなしがつとに有名ゆうめいである）。そこで、東宝とうほうと専属せんぞく契約けいやくを結むすび上京じょうきょうを決意けついし、この年としの芸術座げいじゅつざ公演こうえん『花はなのれん』（原作げんさく：山崎やまざき豊子とよこ、脚色きゃくしょく：菊田きくた一夫かずお、主演しゅえん：三さん益えき愛子あいこ）で東京とうきょう進出しんしゅつを果はたし、その後ごも『がめつい奴やつ』などに出演しゅつえんする。当時とうじABCとの契約けいやくも残のこっていたため、『びっくり捕物とりもの帖じょう』の出演しゅつえん分ぶんは、VTRで撮とりだめして対応たいおうした。

岡本おかもと愛あい彦と。1960年ねん

1959年ねん（昭和しょうわ34年ねん）、大阪おおさかから東京とうきょうに拠点きょてんを移うつしたほぼ同どう時期じき、NHK大阪おおさか出演しゅつえん時じの仕事しごと仲間なかまで、直後ちょくごにラジオ東京とうきょうに移籍いせきしたプロデューサーで演出えんしゅつ家かの岡本おかもと愛あい彦と結婚けっこん。岡本おかもとが5歳さい下かだったこともあり、森もり本人ほんにんは3歳さいサバを読よんで36歳さいということにしていた。

1961年ねん（昭和しょうわ36年ねん）、前年ぜんねんの舞台ぶたい『がしんたれ』で演えんじた林はやし芙美子ふみこ役やくが脇役わきやくながらも高たかい評価ひょうかを受うけ 、菊田きくたはこれを発展はってんさせる形かたちで『放浪ほうろう記き』の脚本きゃくほんを執筆しっぴつ。森もりは主役しゅやくの芙美子ふみこ役やくに抜擢ばってきされる。この年としの芸術げいじゅつ座ざ10月がつ公演こうえんで初演しょえんにして8か月げつのロングランとなり、芸術げいじゅつ祭さい文部もんぶ大臣だいじん賞しょう、テアトロン賞しょう（東京とうきょう演劇えんげき記者きしゃ会かい賞しょう） を受賞じゅしょう。以後いご、生涯しょうがい通算つうさんで2017回かいを数かぞえる森もりの主演しゅえん代表だいひょう作さくとなると共ともに、それまで脇役わきやくだった森もりが主演しゅえん女優じょゆうへの階段かいだんを上のぼるきっかけとなった。また劇げき中ちゅう、森もり扮ふんする芙美子ふみこが自分じぶんの小説しょうせつの新聞しんぶん広告こうこくを見みつけ、喜よろこびのあまりでんぐり返がえりをする場面ばめんは、名物めいぶつと言いわれるまでになった。また、森もりは、林はやし芙美子ふみこ役やくについて「舞台ぶたいで死しんでもこの役やくを渡わたしたくない」と、並々なみなみならぬ思おもい入いれを語かたっていた。

1963年ねん（昭和しょうわ38年ねん）、『放浪ほうろう記き』で人生じんせい初はつの主演しゅえんを務つとめあげたことで、森もりは仕事しごとにのめり込こみ仕事しごと最さい優先ゆうせんとなる。この時ときの心境しんきょうについて「いつでもぎりぎり決着けっちゃくの逃にげ場ばのないところで、体からだをぶつけて、私わたしは生いきてきました。俳優はいゆうという退職たいしょく金きんも失業しつぎょう保険ほけんもない職業しょくぎょうのみじめさを、私わたしは自分じぶん自身じしんの体からだに刻きざんでいるのです。だからお仕事しごとを断ことわるなんてぜいたくなことはできない」と、当時とうじのインタビューで答こたえている。そんな妻つまに対たいして、夫おっと・岡本おかもとは「君きみは仕事しごとに殺ころされる、仕事しごとを半分はんぶんに減へらせ」、「夫おっとの忠告ちゅうこくがなぜ聞きけないのか！」と、森もりを思おもうが故こ、反発はんぱつするが、その亀裂きれつはもはや修復しゅうふく不可能ふかのうとなっていた。結局けっきょく、森もりは仕事しごとを選えらび、この年とし2人にんは離婚りこん。この結論けつろんに至いたった事ことについては「私わたしは、妻つまの座ざについていたかった。今いまでも岡本おかもとを愛あいしています。許ゆるしてくれるなら、謝あやまりもしましょう。現げんに、彼かれの前まえに手てをついて、『別わかれないでください』と泣ないて頼たのんだこともありました。でも、結局けっきょく、破局はきょくでした。2人ふたりの間あいだには、永久えいきゅうに交まじわることのない、平行へいこう線せんがあったのです。一ひとつだけはっきりしているのは、もう二度にどと結婚けっこんしない。これからは役者やくしゃひと筋すじに生いきていくということ」と語かたっている。結局けっきょく、森もりはこの時ときの決意けついを全まっとうし、この離婚りこん以後いご、生涯しょうがい独身どくしんを貫つらぬいた。ただ、一方いっぽうではその後ご、作家さっかの水上みずかみ勉つとむ、五味ごみ康祐こうすけとの恋愛れんあい関係かんけいや、作曲さっきょく家かの渡辺わたなべ岳夫たけおとの長期ちょうきにわたる不倫ふりん関係かんけいを取とり沙汰ざたされたこともある。

1965年ねん（昭和しょうわ40年ねん）、当時とうじ人気にんきのテレビ時代じだい劇げきで、偶然ぐうぜん、家いえで見みていたNET（現げん・テレビ朝日てれびあさひ）系けい『新選しんせん組ぐみ血ち風ふう録ろく』（制作せいさく：東映とうえい京都きょうとテレビプロダクション）に興味きょうみを示しめし、いきなり東映とうえい京都きょうと撮影さつえい所しょに電話でんわを入いれ、自みずから出演しゅつえんを打診だしん、最終さいしゅう回かい（1966年ねん1月がつ2日にち放送ほうそう分ぶん、第だい26話わ「燃もえる生命せいめい」）に、急遽きゅうきょ設定せっていされた架空かくうの人物じんぶつ、山南さんなん敬助けいすけ（演えんじ：早川はやかわ研けん吉きち）の恋人こいびと・光枝みつえ役やくとして特別とくべつ出演しゅつえんしている。

同年どうねん、乳腺にゅうせん腫瘍しゅようの摘出てきしゅつ手術しゅじゅつ、1967年ねん（昭和しょうわ42年ねん）には急性きゅうせい肝炎かんえんのため1か月げつの入院にゅういんを余儀よぎなくされ、この時期じきは健康けんこう上じょうの不安ふあんに見舞みまわれている。

1966年ねん（昭和しょうわ41年ねん）、東宝とうほうでマネージャーを務つとめていた吉田よしだ名保美なおみが独立どくりつし「吉田よしだ名保美なおみ事務所じむしょ」を設立せつりつ。森もりも東宝とうほうから同どう事務所じむしょに移籍いせき（ただし、これ以降いこうも提携ていけい関係かんけいを継続けいぞく）。

『東芝とうしば日曜にちよう劇場げきじょう・天国てんごくの父とうちゃんこんにちは』（TBS、1966年ねん - 1974年ねん）、『時間じかんですよ』（TBS、1970年ねん - 1973年ねん、以後いごシリーズ化か）、『土曜どようグランド劇場げきじょう・おふくろの味あじ』（日本にほんテレビ、1970年ねん）、『銀座ぎんざわが町まち』（NHK、1973）、『かくれんぼ』（日本にほんテレビ、1981年ねん）等とう数すう多おおくのテレビドラマにも出演しゅつえん。加藤かとう治子はるこや山岡やまおか久乃ひさのや京塚きょうづか昌子まさこらとともに日本にっぽんを代表だいひょうする「お母かあさん女優じょゆう」としてその人気にんきを不動ふどうのものとし、「日本にっぽんのお母かあさん」の異名いみょうを取とっている。特とくに、時間じかんですよシリーズでは下町したまちの銭湯せんとうのおかみさん役やくが当あたり役やくとして話題わだいになった。確立かくりつしたイメージはCMでも活いかされ、特とくに1968年ねん（昭和しょうわ43年ねん）から起用きようされた「タケヤ味噌みそ」のCMでは、途中とちゅうに空白くうはく期間きかんはあるものの2008年ねん（平成へいせい20年ねん）まで約やく40年ねんにわたりCMキャラクターを務つとめている。

1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん）から1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）までの14年間ねんかんにわたり、フジテレビのワイドショー番組ばんぐみ『3時じのあなた』で月曜日げつようび・火曜日かようびのメイン司会しかいを担当たんとうし、この間あいだ、石原いしはら裕次郎ゆうじろうの追悼ついとう特集とくしゅう（1987年ねん7月がつ20日はつか放送ほうそう）や田中たなか角栄かくえいとの対談たいだん（1984年ねん9月がつ3日にち放送ほうそう）などの大役たいやくをこなし、女性じょせい司会しかい者しゃとしての地位ちいも確立かくりつ、同どう番組ばんぐみでの歴代れきだい最長さいちょう司会しかい者しゃでもある。また、この番組ばんぐみでは森もりを姉あねと慕したっていた美空みそらひばりが第だい1回かいと最終さいしゅう回かいにゲストで出演しゅつえんした。司会しかい者しゃとしての実力じつりょくは『NHK紅白こうはく歌合戦うたがっせん』の紅べに組ぐみ司会しかい者しゃとしても発揮はっきされており、第だい13回かい〈1962年ねん（昭和しょうわ37年ねん）〉、第だい29回かい〈1978年ねん（昭和しょうわ53年ねん）〉、第だい35回かい〈1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）〉の3回かい、起用きようされている。また『輝かがやく!日本にっぽんレコード大賞たいしょう』でも、1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）から1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん）まで司会しかいを務つとめている。

紅白こうはくでは、実際じっさい紅べに組ぐみ司会しかいを務つとめた3回かい以外いがいでも起用きようが有力ゆうりょくだった回かいがある（森もりが辞退じたいした回かいもある）ほか、出場しゅつじょう歌手かしゅの候補こうほにも挙あがったこともあるとされる。また、第だい35回かいでの64歳さいでの紅べに組ぐみ司会しかいは第だい66回かい〈2015年ねん（平成へいせい27年ねん）〉で森もりとも親交しんこうのあった黒柳くろやなぎ徹子てつこ（第だい66回かい時点じてんで82歳さい。同どう回かいの総合そうごう司会しかい）に抜ぬかれるまで紅白こうはく司会しかい者しゃの最年長さいねんちょう記録きろくとなっていた（紅べに組ぐみ司会しかいとしては最年長さいねんちょう記録きろくを保持ほじしている）。

1975年ねん（昭和しょうわ50年ねん）11月12日にちから翌年よくねん5月12日にちまでTBS系けいで放送ほうそうされた『花吹雪はなふぶきはしご一家いっか』で母子ぼし役やくとして共演きょうえんした西城さいじょう秀樹ひできからは「東京とうきょうのお母かあさん」と呼よばれ公私こうしにわたり親交しんこうを深ふかめた。プライベートで年上としうえの有名ゆうめい女優じょゆうと交際こうさいしていた西城さいじょうの恋愛れんあいについてアドバイスしたり、コンサートにも数多かずおおくゲスト出演しゅつえんしている。

1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）、「吉田よしだ名保美なおみ事務所じむしょ」から独立どくりつし、個人こじん事務所じむしょ「オフィス・モリ」を開設かいせつする

大阪おおさかでの喜劇きげき女優じょゆうとしての経験けいけんを生いかしてザ・ドリフターズとの『ドリフと女優じょゆうの爆笑ばくしょう劇場げきじょう』（1977年ねん〜1989年ねん、テレビ朝日てれびあさひ系けい）や加藤茶かとうちゃ、志村しむらけんとの『加かトちゃんケンちゃん光子みつこちゃん』（1987年ねん〜1994年ねん、フジテレビ系けい）といったスペシャル枠わくのコント番組ばんぐみにも長年ながねん出演しゅつえんするなど、その芸域げいいきの広ひろさと柔軟じゅうなん性せいも見みせている。

好奇心こうきしん旺盛おうせいにして有あり余あまるほどの行動こうどう力りょくを発揮はっきし、興味きょうみを持もった歌手かしゅやアーティストの公演こうえんには足あし繁しげく通かよい、その姿勢しせいは自みずからも「若わかさの秘訣ひけつのひとつ」と語かたっていた。中なかでもジャニーズ事務所じむしょ所属しょぞくタレントらや、クレイジーケンバンドとの交流こうりゅうは有名ゆうめいだった。ジャニーズ所属しょぞくタレントの中なかでは少年しょうねん隊たいの東山ひがしやま紀之のりゆきの歌うたと踊おどりを高たかく評価ひょうか。公私こうしにわたり親交しんこうを深ふかめ「森もりの右手みぎてを握にぎれる男性だんせいは東山ひがしやまだけ」ともいわれ、実際じっさいに交際こうさいの噂うわさを立たてられる程ほどで舞台ぶたいでは5作品さくひん（6公演こうえん）、テレビドラマでも共演きょうえん作さくがある。また、2011年ねん11月5日にち、東山ひがしやまと前年ぜんねん10月がつに結婚けっこんした木村きむら佳乃よしのとの間あいだに、第だい1子しとなる女児じょじが誕生たんじょうした際さいには祝福しゅくふくのコメントを寄よせている。80歳さいにして「絶叫ぜっきょうコースターに挑戦ちょうせんしたい」と希望きぼうし、テレビ番組ばんぐみの企画きかくでTOKIOの長瀬ながせ智也ともやと実際じっさいにコースターに乗のったこともある。

ジャニーズ事務所じむしょの創立そうりつ者しゃであるジャニー喜多川きたがわとの親交しんこうは古ふるく、喜多川きたがわの父親ちちおやが大阪おおさかの道頓堀どうとんぼりの劇場げきじょうで森もりの舞台ぶたいをよく見みに行いって「森もり光子みつこは踊おどりがうまい」と褒ほめていたことを覚おぼえており、のちにジャニーズ事務所じむしょ開設かいせつとともに交流こうりゅうを深ふかめることとなった。

黒柳くろやなぎ徹子てつことも50年来ねんらいの親友しんゆうだったという。

大橋おおはし巨泉きょせん（以下いか、巨泉こいずみと記述きじゅつ）司会しかいの人気にんき番組ばんぐみだった『クイズダービー』『世界せかいまるごとHOWマッチ』にも、度々たびたびゲスト解答かいとう者しゃとして出演しゅつえんしていた。特とくに『クイズダービー』では、森もりの「ドッキリ発言はつげん」のエピソードが知しられている（第だい684回かい、1989年ねん4月がつ8日にち放送ほうそう分ぶん）。森もりは出場しゅつじょう者しゃ側がわ（ギャンブラー席せき・赤あかチーム）として登場とうじょうの際さい、CM明あけの6問もん目めに初代しょだい2枠わくレギュラー解答かいとう者しゃ・五月さつきみどりの曲きょく『恋こいする蝶ちょうちょ』の歌詞かし当あて問題もんだいで、正解せいかいが「男おとこにとまれ」（解答かいとう者しゃ5人にんは全員ぜんいん不ふ正解せいかい）と巨泉こいずみが発表はっぴょうした直後ちょくごのことである。出場しゅつじょう者しゃの森もりは突然とつぜん「私わたしは、もしかしたらあの…『ホテルにとまれ』かと思おもった」と真顔まがおでコメント。この森もりの発言はつげんに全ぜん解答かいとう者しゃのみならず、出場しゅつじょう者しゃ側がわで出演しゅつえんしたタレント達たちも大だい爆笑ばくしょう、巨泉こいずみも流石さすがに「それは過激かげきすぎますよ!」と苦笑くしょうする始末しまつだった。また、『世界せかいまるごとHOWマッチ』においては、森もり自身じしんが「レギュラー解答かいとう者しゃになりたい」という程ほどでもあり、当とう番組ばんぐみの最終さいしゅう回かいスペシャルにも出演しゅつえんしていた。その後ご、森もりは巨泉こいずみが番組ばんぐみスーパーバイザーも兼任けんにんしたTBSの大型おおがたバラエティ番組ばんぐみ『ギミア・ぶれいく』のレギュラー陣じんの1人ひとりとしても起用きようされている。

栄典えいてん受章じゅしょうの陰かげで - 晩年ばんねんの状況じょうきょう

1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）11月、紫綬褒章しじゅほうしょうを授与じゅよされる。この時とき、年齢ねんれいを3歳さいサバ読よみしていることや、嵐あらし寛ひろし寿郎としおの姪めいではなく従妹じゅうまいであることが発覚はっかくするが、当時とうじのマスコミの論調ろんちょうは好意こうい的てきだった。

1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）、好角家こうかくかとしても知しられた森もりは新装しんそうとなった両国りょうこく国技こくぎ館かんに足あしを運はこび、1月がつ場所ばしょ2日にち目めに砂すなかぶり席せきで観戦かんせん。その姿すがたがNHK大相撲おおずもう中継ちゅうけいに映うつされた映像えいぞうが現存げんそんしている。ちなみに森もりが観戦かんせんしたこの日ひの結むすびの一番いちばんが昭和しょうわの大だい横綱よこづなである北きたの湖うみ現役げんえき最後さいごの一番いちばんでもあった。

1992年ねん（平成へいせい4年ねん）11月、勲くん三さん等とう瑞宝章ずいほうしょうを授与じゅよされる。この頃ころから体力たいりょくの衰おとろえを実感じっかんし、当時とうじ野茂のも英雄ひでおが通かよっていたジムへ行いきトレーナーへ指示しじを仰あおぎ肉体にくたい改造かいぞうに着手ちゃくしゅ。毎日まいにち欠かかさず150回かい（朝あさ75回かい、夜よる75回かい）のスクワット（実際じっさいには、スクワットというよりも軽けいめの屈伸くっしん運動うんどうに近ちかいものである）を行おこないエアロバイクを漕こぐなど筋力きんりょく強化きょうかに励はげんだ。こうして、80代だいに入はいってもなお、若々わかわかしい容貌ようぼうと機知きちに富とんだコメントで、幅広はばひろい世代せだいに親したしまれ続つづけた。

1996年ねん（平成へいせい8年ねん）、1月がつ31日にちと2月がつ1日にちに新高輪しんたかなわプリンスホテルで初はつのディナーショー、『森もり光子みつこ Special Dinner Show』を開催かいさい。構成こうせい・演出えんしゅつはジャニー喜多川きたがわ。バックダンサーとして、東山ひがしやま紀之のりゆきや堂本どうもと剛つよしに加くわえV6、TOKIOも踊おどりを披露ひろうしており、ジャニーズJr.にはデビュー前まえのタッキー&翼つばさ、嵐あらしの大野おおの智さとしらが参加さんかしている。結局けっきょくこれが生涯しょうがいただ1度どのディナーショーとなった。

1999年ねん（平成へいせい11年ねん）、京都きょうと市し特別とくべつ観光かんこう大使たいしに任命にんめいされる。その後ご2009年ねん（平成へいせい21年ねん）に京都きょうと市し市民しみん栄誉えいよ賞しょうを受賞じゅしょう。2011年ねん（平成へいせい23年ねん）からは京都きょうと市し名誉めいよ観光かんこう大使たいしを務つとめた。

2000年ねん（平成へいせい12年ねん）、16年間ねんかん悩なやみ続つづけた白内障はくないしょうの手術しゅじゅつに踏ふみ切きり、無事ぶじ成功せいこうする。

2005年ねん（平成へいせい17年ねん）、芸能げいのう生活せいかつ70周年しゅうねんを迎むかえたこの年としの3月がつ4日にち - 27日にちに行おこなわれた芸術座げいじゅつざ公演こうえん『放浪ほうろう記き』は、老朽ろうきゅう化かのため解体かいたいが決きまった芸術げいじゅつ座ざでの最終さいしゅう公演こうえん。千秋楽せんしゅうらくではカーテンコールの際さいに「祝しゅく・大だい千せん穐楽 あたたかいご声援せいえんをありがとうございました」と書かかれたパネルが舞台ぶたい上じょうに掲かかげられ、48年ねんの歴史れきしに幕まくを閉とじた。

10月5日にち - 30日にち（帝国ていこく劇場げきじょう）、11月5日にち〜30日にち（中日ちゅうにち劇場げきじょう）、伊集院いじゅういん静しず原作げんさくの舞台ぶたい『ツキコの月つき　そして、タンゴ』に出演しゅつえん。東山ひがしやま紀之のりゆきとの共演きょうえんが話題わだいとなった。また、この舞台ぶたいの主題歌しゅだいかとして10月5日にち、10年ねんぶりにリリースした新曲しんきょく『月夜つきよのタンゴ』（作詞さくし：竹内たけうちまりや、作曲さっきょく・編曲へんきょく：山下やました達郎たつお）が10月17日にち付づけのオリコンチャートで45位い初はつ登場とうじょうとなった。歌手かしゅデビュー64年ねんで初はつのチャートインは史上しじょう最長さいちょう期間きかん記録きろく。85歳さい5カ月かげつでの初はつ登場とうじょうトップ50入いりも最年長さいねんちょう記録きろくで、ダブル快挙かいきょである。

11月、文化ぶんか勲章くんしょうを授与じゅよされる。女優じょゆうからの勲章くんしょう受章じゅしょう者しゃは山田やまだ五十鈴いすず以来いらい2人にん目め（杉村すぎむら春子はるこは辞退じたい）。

2006年ねん（平成へいせい18年ねん）9月がつ2日にち - 27日にち（明治めいじ座ざ）、11月1日にち〜26日にち（名鉄めいてつホール）に公演こうえんが行おこなわれた『女おんなたちの忠臣蔵ちゅうしんぐら』（作さく：橋田はしだ壽賀子すがこ、劇化げきか：田井だい洋子ようこ、演出えんしゅつ：石井いしいふく子こ）にナレーターとして参加さんか。1979年ねんのテレビドラマ版ばんでナレーターを務つとめて以来いらい、1980年ねんの舞台ぶたい初演しょえんからナレーターを務つとめているが、この公演こうえんの録音ろくおんが最後さいごとなった。この年とし、元もと・俳優はいゆうで1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん）以降いこう、35年余ねんよにわたり森もりを支ささえてきたマネージャー関せき富士夫ふじおが直腸ちょくちょうがんを発病はつびょう、治療ちりょうに専念せんねんするため退社たいしゃを余儀よぎなくされる、という出来事できごとが起おきている。

2007年ねん（平成へいせい19年ねん）10月がつ2日にち - 26日にち、新橋しんばし演舞えんぶ場じょう10月公演こうえん『錦にしき秋あき演舞えんぶ場じょう祭まつり　中村なかむら勘三郎かんざぶろう奮闘ふんとう』に出演しゅつえん。十じゅう八はち代目だいめ 中村なかむら勘三郎かんざぶろうとの初はつ共演きょうえんが注目ちゅうもくされた。昼ひるの部ぶは勘三郎かんざぶろう中心ちゅうしんの歌舞伎かぶき公演こうえん、森もりは夜よるの部ぶの『森もり光子みつこ・中村なかむら勘三郎かんざぶろう特別とくべつ公演こうえん「寝坊ねぼうな豆腐とうふ屋や」』（脚本きゃくほん：鈴木すずき聡さとし、演出えんしゅつ：栗山くりやま民みん也）に出演しゅつえん、親子おやこを演えんじた。先代せんだい勘三郎かんざぶろうとは歌舞伎座かぶきざ公演こうえん『いくぢなし』（1969年ねん）、帝劇ていげき公演こうえん『花はなの吉原よしはらつき馬屋うまや』（1984年ねん）など過去かこに4回かい舞台ぶたいで共演きょうえんしているが、十じゅう八はち代目だいめとの共演きょうえんは前まえ名めい・中村なかむら勘九郎かんくろう時代じだいから映画えいが、テレビを含ふくめ初はじめてであり、これに加くわえて森もりの希望きぼうで2代目だいめ 中村なかむら勘太郎かんたろう、2代目だいめ 中村なかむら七之助しちのすけも配役はいやくされ、実じつに親子おやこ3代だいとの共演きょうえんが実現じつげんした。しかし、結局けっきょくこれが最初さいしょで最後さいごの共演きょうえんとなった。また、東宝とうほう系けいの舞台ぶたい出演しゅつえんが多おおい森もりにとって、松竹しょうちく系けいの演舞えんぶ場じょうへの登場とうじょうは1966年ねんに森繁もりしげ久彌ひさや、三木みきのり平へいらと共演きょうえんした「森繁もりしげ劇団げきだん特別とくべつ公演こうえん」以来いらい、実じつに41年ねんぶりのことであった。

2008年ねん（平成へいせい20年ねん）、1月がつ、前年ぜんねん11月がつ、芸術座げいじゅつざの跡地あとちにオープンした新しん劇場げきじょう「シアタークリエ」で初はつの『放浪ほうろう記き』公演こうえんを行おこなう。この公演こうえんからそれまで名物めいぶつとなっていた「でんぐり返がえし」をとりやめ、万歳ばんざい三唱さんしょうに変更へんこう。これは前年ぜんねんの博多はかた公演こうえんで失敗しっぱいしたことや、森もりの体力たいりょく面めんを考慮こうりょしての処置しょちであり「でんぐり返がえしの封印ふういん」と報道ほうどうされた。また、この年としの4月がつに唯一ゆいいつ存命ぞんめいの肉親にくしんで、長年ながねん「オフィス・モリ」代表だいひょう、マネージャーとして、公私こうしにわたり森もりを支ささえ続つづけた3歳さい下かの実妹じつまい・柳田やなぎだ咲子さきこが死去しきょ。そのショックは大おおきく、本人ほんにんは喪もに服ふくし（公おおやけに発覚はっかくしたのは翌よく2009年ねんの放浪ほうろう記き公演こうえん前まえだった）、気丈きじょうに振舞ふるまうも、夏なつ頃ごろには喉のどの病気びょうきを患わずらったことも重かさなり、あきらかに衰弱すいじゃくした姿すがたが見みられるようになった。またこの時期じきと前後ぜんごして、長年ながねん森もりに尽つくした付つき人びとがいつともなく森もりの元もとを去さっている。こうした事実じじつに、多数たすうの週刊しゅうかん誌しが興味きょうみ本位ほんいに「森もり光子みつこの老おい」との記事きじを組くむなど、翌よく2009年ねんの放浪ほうろう記きの公演こうえんはおろか森もりの生命せいめいすら危あやぶまれる状態じょうたいにあった。森もりはそんな中なか、親交しんこうが深ふかい和田わだアキ子あきこ宅たくを訪おとずれ、まだ女優じょゆうを続つづけたい思おもいと、思おもうようにならない身体しんたいとの間あいだで思おもい悩なやみ、和田わだに相談そうだんを持もちかけたという。4時じ間あいだに及およんだ話はなし合あいの中なか、和田わだは森もりに「森もりっち、もうええやん。これまでずっと頑張がんばったやん」と降板こうばんするように進言しんげんしたという。しかし、結局けっきょく森もりは「お客様きゃくさまが待まってる」「私わたしの生いきがいだから」とそれを断ことわり、舞台ぶたいに拘かかわり続つづけた。

2009年ねん7月がつ1日にち、内閣ないかく総理そうり大臣だいじん麻生あそう太郎たろうより国民こくみん栄誉えいよ賞しょうを授与じゅよされる森もり

2009年ねん（平成へいせい21年ねん）1月がつ、初はつの著書ちょしょ『女優じょゆう森もり光子みつこ 大正たいしょう・昭和しょうわ・平成へいせい -八はち十じゅう八はち年ねん激動げきどうの軌跡きせき-』を出版しゅっぱん。懸念けねんされた健康けんこう状態じょうたいも年明としあけ頃ごろから徐々じょじょに立たち直なおり、舞台ぶたい公演こうえんは無事ぶじに続つづけられ、5月9日にちの誕生たんじょう日びには『放浪ほうろう記き』上演じょうえん2000回かいを迎むかえた。また、5月11日にちには河村かわむら建夫たけお内閣ないかく官房かんぼう長官ちょうかんより森もりに国民こくみん栄誉えいよ賞しょうを授与じゅよする方針ほうしんが表明ひょうめいされ、5月29日にちに正式せいしき決定けっていの上うえ、7月がつ1日にちに授与じゅよされた。これは俳優はいゆうでは初はつの生前せいぜん授与じゅよである。

11月3日にちから27日にちにはマキノノゾミ作さく・演出えんしゅつの明治めいじ座ざ11月公演こうえん（国民こくみん栄誉えいよ賞しょう受賞じゅしょう記念きねん出演しゅつえん作品さくひん）『晩秋ばんしゅう』に出演しゅつえん。マキノは森もりを想定そうていして脚本きゃくほんを当あて書がきし、演出えんしゅつした。また森もり自身じしんが共演きょうえん者しゃとして十じゅう代目だいめ 坂東ばんどう三津五郎みつごろうと八千草やちぐさ薫かおるを指名しめい、三津五郎みつごろうとは初はつ共演きょうえん、八千草やちぐさとは1961年ねんの『放浪ほうろう記き』以来いらい48年ねん振ふりの共演きょうえんとなった。この作品さくひんでは振袖ふりそで姿すがたで『センチメンタル・ジャーニー』を英語えいごで歌うたうシーンもこなしている。

2010年ねん（平成へいせい22年ねん）1月がつ8日にち - 2月がつ6日にち、引ひき続つづき帝国ていこく劇場げきじょうでの舞台ぶたい『新春しんしゅん　人生じんせい革命かくめい』（作さく・演出えんしゅつ・構成こうせい：ジャニー喜多川きたがわ）に出演しゅつえん、滝沢たきざわ秀明ひであき、錦織にしきおり一清かずきよとの共演きょうえんが話題わだいとなったが、この頃ころすでに立たち上あがりや歩行ほこうに介添かいぞえが必要ひつようとなっており、舞台ぶたい上じょうでも座すわった姿勢しせいでの演技えんぎや共演きょうえん者しゃが移動いどうの際さいに手てをとるなど「立たたずに済すむ、動うごかずに済すむ」演出えんしゅつが多おおくなり、抑揚よくように欠かける台詞回せりふまわしや、長ちょう台詞せりふになると飛とんでしまう（忘わすれてしまう）こともたびたび生しょうじ、場面ばめんによってはリップシンクが採用さいようされるなど、その衰おとろえは否いなめなかった。しかし持もち前まえのユーモアと機転きてんでアドリブを交まじえ、そうした不安ふあんをカバーして1か月げつに及およぶ公演こうえんを務つとめ上あげた。だが2月がつ26日にち、体力たいりょく面めんを不安ふあん視しする主治医しゅじいの勧すすめもあり、同年どうねん5月がつから6月がつにシアタークリエで公演こうえん予定よていだった『放浪ほうろう記き』の中止ちゅうしが発表はっぴょうされた。

以後いごは各種かくしゅのイベントや芸能げいのう関係かんけい者しゃの訃報ふほう・慶事けいじに対たいし本人ほんにん名義めいぎのコメントを寄よせているが、2008年ねんTBS放送ほうそうの『渡わたる世間せけんは鬼おにばかり』第だい9シリーズ秋あきのスペシャルがドラマ作品さくひんの遺作いさくとなり、女優じょゆうとしての活動かつどうは舞台ぶたい『人生じんせい革命かくめい』が最後さいごとなった。2010年ねん8月がつ11日にち放送ほうそう（収録しゅうろくは7月がつ）のドキュメンタリー番組ばんぐみ『戦場せんじょうの漫才まんざい師したち 〜わらわし隊たい”の戦争せんそう〜』（NHK総合そうごう）に証言しょうげん者しゃとして出演しゅつえん、同年どうねん11月がつには帝国ていこくホテルで帝国ていこく劇場げきじょう100年ねん記念きねんムック本ほん『帝劇ていげきワンダーランド 〜帝国ていこく劇場げきじょう開場かいじょう100周年しゅうねん記念きねん読本とくほん』への収録しゅうろくのためインタビュー取材しゅざいと写真しゃしん撮影さつえいを受うけているが、これが表おもて舞台ぶたいでの最後さいごの仕事しごととなった。2012年ねん（平成へいせい24年ねん）1月がつ2日にち〜28日にち、明治めいじ座ざ創業そうぎょう140周年しゅうねん記念きねん公演こうえんとして、5年ねん4か月げつぶりにキャストを一新いっしんして上演じょうえんされた『女おんなたちの忠臣蔵ちゅうしんぐら』では久々ひさびさにナレーターとして名なを連つらねているが、実際じっさいには前回ぜんかい、2006年ねんの明治めいじ座ざ9月がつ公演こうえんの際さいに録音ろくおんされたものが使用しようされた。最後さいごの近影きんえいとなったのは、2012年ねん2月がつ7日にちから4月がつ30日にちにかけ上演じょうえんされた堂本どうもと光一こういち主演しゅえんの舞台ぶたい『Endless Shock 2012』の初日しょにちに公表こうひょうされた、公演こうえんポスターを掲かかげる姿すがた（実際じっさいには1月がつ22日にちの撮影さつえい）で、公式こうしきの場ばに寄よせた最後さいごのコメントとなったのは、2012年ねん7月がつ9日にち午後ごご7時じ55分ふんに山田やまだ五十鈴いすずが死去しきょした際さいのものである。

闘病とうびょう生活せいかつと死し

2012年ねん（平成へいせい24年ねん）11月10日にち午後ごご6時じ37分ふん、肺炎はいえんによる心不全しんふぜんのため、入院にゅういん先さきである文京ぶんきょう区く本郷ほんごうの順天堂大学じゅんてんどうだいがく医学部いがくぶ附属ふぞく順天堂医院じゅんてんどういいん（以下いか、順天堂大学じゅんてんどうだいがく病院びょういんと記述きじゅつ）で死去しきょ。満まん92歳さい没ぼつ(享年きょうねん93)。生前せいぜんからの本人ほんにんの希望きぼうで親族しんぞくだけの密葬みっそうを済すませた後のち、死去しきょから3日にち後ごの11月14日にちの夜よるに、親族しんぞくからの連絡れんらくで東宝とうほうから正式せいしきに発表はっぴょうされた。なお、発表はっぴょうの数日すうじつ前まえには、実際じっさいには既すでに死去しきょしていたにも関かかわらず、“復帰ふっき間近まぢか”という報道ほうどうが流ながれた他ほか、事実じじつの公表こうひょう寸前すんぜんまで復帰ふっきを願ねがう声こえが数多かずおおくあった。奇くしくも森もりが没ぼっした3年ねん前まえの同日どうじつには森繁もりしげ久彌ひさやが96歳さいで、2年ねん後ごの同日どうじつには高倉たかくら健けんが83歳さいで亡なくなっている。なお、森もりの本葬ほんそう時じには高倉たかくらが弔電ちょうでんでお悔くやみを寄よせた。

〜 死後しご明あかされた晩年ばんねんの闘病とうびょう生活せいかつ 〜

2010年ねん（平成へいせい22年ねん）2月がつに『放浪ほうろう記き』の上演じょうえん中止ちゅうしを発表はっぴょうし、事実じじつ上じょうの活動かつどう停止ていしに入はいってからは、自宅じたくで静養せいようしながらマスコミ取材しゅざいに応おうじたり、ジャニーズ関連かんれんの公演こうえんにも足あしを運はこぶなどしていたが、秋あき以降いこうは体調たいちょうを崩くずし、順天堂大学じゅんてんどうだいがく病院びょういんへたびたび入退院にゅうたいいんを繰くり返かえすようになった。また嚥下えんか機能きのうの低下ていかから食たべ物ものが喉のどを通とおらなくなり、2011年ねん（平成へいせい23年ねん）からは同院どういんに入院にゅういん。点滴てんてきによる栄養えいよう補給ほきゅうを続つづけてきた。2012年ねん（平成へいせい24年ねん）2月がつには誤あやま嚥えん性せい肺炎はいえんを発症はっしょうし発熱はつねつ。同年どうねん4月がつには胃いろう造みやつこ設しつらえ手術しゅじゅつに踏ふみ切きり、経けい腸ちょう栄養剤えいようざいの投与とうよが続つづけられたが、衰弱すいじゃくは著いちじるしく進すすんでいた。一時いちじ退院たいいんののち、9月に大事だいじをとって再さい入院にゅういん、この入院にゅういんが最後さいごとなった。この入院にゅういん中ちゅうも体調たいちょうが良よいとスクワットを行おこない、関係かんけい者しゃが見舞みまうと必かならず寝巻ねまきからカーディガンとブラウスに着替きがえるなどの気丈きじょうさを見みせたというが、結局けっきょく最期さいごは眠ねむるように息いきを引ひき取とった。森もり自身じしん、復帰ふっきへの意欲いよくを持もち続つづけており、枕元まくらもとには常つねに『放浪ほうろう記き』の台本だいほんが置おかれていたという。最期さいごに遺のこした言葉ことばは、いかにも仕事しごとに生いきた森もりらしく「みなさん、一生懸命いっしょうけんめいされる仕事しごとを生いきてね」というものだった。なお、活動かつどう停止ていし以降いこうのこうした事実じじつについては、死後しご明あきらかにされた。

森もりの死去しきょの報ほうを受うけ、親交しんこうの深ふかかった王おう貞治さだはる、米倉よねくら斉ひとし加か年ねん、浜はま木綿子ゆうこ、篠山しのやま紀きの信しんが哀悼あいとうコメントを発表はっぴょうした。インタビューで篠山しのやまは「その生いき方かたは全ぜん女優じょゆうがそうありたいと思おもうかがみだったのではないか」と発言はつげんしている。

また、死去しきょが発表はっぴょうされた2012年ねん11月14日にち以降いこう、追悼ついとう番組ばんぐみが各局かくきょくで編成へんせいされた。ザ・ドリフターズのメンバーも葬式そうしきに駆かけ付つけ、「いずれ僕ぼくらもそっちに行いくかもしれないのでよろしく」とその死しを惜おしんだ。

2012年ねん11月30日にち、日本にっぽん政府せいふは閣議かくぎに於おいて森もり光子みつこの日本にっぽん演劇えんげき界かい発展はってんへの貢献こうけんを多たとして、命日めいにちである11月10日にち付づけで従したがえ三さん位いを遺贈いぞうすることを決定けっていした。

没後ぼつご

12月7日にちに青山あおやま葬儀そうぎ場じょうで開ひらかれた本葬ほんそうでは、2300人にんが参列さんれつした。

戒名かいみょうは「惠めぐみ光ひかり院いん放ひ譽ほまれ花はな雪ゆき逗留とうりゅう大姉だいし（けいこういん ほうよ かせつ とうりゅう だいし）」。花はな雪せつ（かせつ）の時節じせつを通とおして培つちかわれた燈火ともしび（森もり自身じしんのこと）から放はなたれる恵めぐみの光ひかりが、これからも多おおくの人ひとの心しんに留とまり続つづけるものであるという意味いみが込こめられている。

なお、生前せいぜんの森もりは無む宗教しゅうきょうだったが、13歳さいの時ときに亡なくした母ははの菩提寺ぼだいじが京都きょうとにあり、上記じょうきの院号いんごうもこの寺院じいんから受うけたものである。1989年ねんに親友しんゆう・美空みそらひばりを亡なくしたショックから翌年よくねん、茨城いばらき県けんに生前せいぜん墓はかを購入こうにゅうしているが、故人こじん・遺族いぞくの意向いこうで、茨城いばらきの墓はかではなく、京都きょうとの母ははの菩提寺ぼだいじに納骨のうこつされた。その後ご茨城いばらきの墓はかは撤去てっきょされている。

2013年ねん、「一般いっぱん財団ざいだん法人ほうじん　森もり光子みつこ芸能げいのう文化ぶんか振興しんこう財団ざいだん」が設立せつりつされる。創設そうせつ時じの代表だいひょう理事りじは、長年ながねん森もりと仕事しごとをしてきた、元もとフジテレビ・共同きょうどうテレビの塚田つかだ圭一けいいち。その後ご塚田つかだが2016年ねん12月31日にちに死去しきょし、現在げんざいは、「3時じのあなた」で森もりとコンビを組くんでいた野間のま脩おさむ平たいらが代表だいひょう理事りじを引ひき継ついでいる。

2014年ねん2月がつ27日にち、フジテレビが開局かいきょく55周年しゅうねん記念きねんとして、森もりの半生はんせいを描えがいたドラマの製作せいさくを発表はっぴょう。森光もりみつ子役こやくに仲間なかま由紀恵ゆきえ、菊田きくた一夫かずお役やくに石坂いしざか浩二こうじ、岡本おかもと愛あい彦役には藤木ふじき直人なおとがそれぞれキャスティングされた。作品さくひんは大阪おおさかの喜劇きげき役者やくしゃ時代じだい（26歳さい）から、『放浪ほうろう記き』で芸術げいじゅつ祭さい賞しょうを受賞じゅしょう（42歳さい）するまでを中心ちゅうしんに構成こうせいされている。後日ごじつ、正式せいしきタイトルは『森もり光子みつこを生いきた女おんな〜日本一にっぽんいち愛あいされたお母かあさんは、日本一にっぽんいち寂さびしい女おんなだった〜』となること、森もりの誕生たんじょう日びである5月9日にちに放送ほうそうされることと、併あわせて5月3日にちには「3時じのあなた」などの所蔵しょぞう映像えいぞうを中心ちゅうしんに構成こうせいした特別とくべつ番組ばんぐみ『3時じのあなた〜森もり光子みつこが蘇よみがえる〜』の放送ほうそうも発表はっぴょうされた。

5月9日にち、11月に森もりの三さん回忌かいきが明あけることから、2015年ねん6月がつ、シアタークリエで『放浪ほうろう記き』に次つぐ森もりの代表だいひょう作さくである『おもろい女おんな』が9年ねんぶりに藤山ふじやま直美なおみ主演しゅえんで復活ふっかつ、1か月げつ間あいだ上演じょうえんされることが発表はっぴょうされた。森もり自身じしん、生前せいぜんに「肉体にくたい的てきにもっともきつい作品さくひん」と話はなし、2006年ねんの公演こうえんが最後さいごとなったが、一方いっぽうで「いい脚本きゃくほんだから、残のこしてほしい」とかねてから希望きぼうしていたこともあり、東宝とうほうが再演さいえんを決きめたものである。『おもろい女おんな』は元々もともとNHKで1965年ねん9月18日にちに単発たんぱつドラマとして放送ほうそうされたテレビ版ばんがオリジナルで、この時ときの森もりの相手あいて役やく（玉たま松一郎まついちろう役やく）こそ藤山ふじやま直美なおみの父ちちである藤山ふじやま寛美ひろみであり、この時とき、直美なおみも中国人ちゅうごくじん孤児こじ役やくで出演しゅつえんしていたなど、浅あさからぬ因縁いんねんがある。

2015年ねん10月がつには、『放浪ほうろう記き』が仲間なかま由紀恵ゆきえ主演しゅえんで復活ふっかつ。

2015年ねん、「森もり光子みつこの奨励しょうれい賞しょう」を創設そうせつ。第だい1回かいは、中村なかむら勘九郎かんくろうと中村なかむら七之助しちのすけが受賞じゅしょうした。第だい2回かいは、市村いちむら正親まさちかと北島きたじま康やすし介かいが受賞じゅしょうした。

2016年ねん9月がつには、『雪ゆきまろげ』が高畑たかはた淳子じゅんこ主演しゅえんで復活ふっかつ。

出演しゅつえん

舞台ぶたい

• がしんたれ

  1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん）10月がつ、芸術座げいじゅつざ

  この舞台ぶたいで演えんじた林はやし芙美子ふみこ役やくが脇役わきやくながらも高たかい評価ひょうかを受うけ、『放浪ほうろう記き』の主役しゅやくの芙美子ふみこ役やくに抜擢ばってきされる。

• あかさたな

  1967年ねん（昭和しょうわ42年ねん）13月がつ、芸術座げいじゅつざ

• 放浪ほうろう記き

  出演しゅつえん回数かいすうは2008年ねん12月の中日ちゅうにち劇場げきじょうで1995回かい、主役しゅやくを演えんじた年数ねんすう45年ねんは日本にっぽん記録きろく。

  2009年ねん5月がつ9日にちの自身じしんの誕生たんじょう日び、東京とうきょう・帝劇ていげきで前人未到ぜんじんみとうの上演じょうえん2000回かいを達成たっせい。千秋楽せんしゅうらく時点じてんで2017回かい。

• おもろい女おんな

  1978年ねん初演しょえん。芦屋あしや雁之助がんのすけとのコンビで、戦前せんぜん活躍かつやくした漫才まんざいコンビであるミスワカナ・玉たま松一郎まついちろうを演えんじる。1979年ねんには文化庁ぶんかちょう芸術げいじゅつ祭さい大賞たいしょうを受賞じゅしょうし、『放浪ほうろう記き』と並ならぶ森もりの舞台ぶたいでの代表だいひょう作さくとなった。なお、2004年ねん4月がつに雁之助がんのすけが死去しきょしたことから、この年としの公演こうえんからは段田だんだ安則やすのりが新しんパートナーとなる。

  上記じょうきのとおり、実際じっさいの初代しょだいワカナは戦前せんぜんに共ともに慰問いもんに行いったなどのことから森もりが師しと仰あおいだ女じょ芸人げいにんであり、本ほん作さくでも「若わかき日ひの森もり光子みつこ」役やくの女優じょゆうが登場とうじょうし、ワカナ役やくの森もりと絡からむなどのくすぐりがある。最後さいごとなった2006年ねんまでの上演じょうえん回数かいすうは通算つうさん463回かい。

• 雪ゆきまろげ

  森もりが旧知きゅうちの作家さっか小野田おのだ勇いさむに「嘘うそつき女おんながやってみたい」と話はなし、書かかれたもの。初演しょえんは1980年ねん。「北海道ほっかいどう編へん」「山陰さんいん編へん」といった続編ぞくへんも含ふくめた2009年ねんまでの通算つうさん上演じょうえん回数かいすうは471回かいにのぼり、「放浪ほうろう記き」「おもろい女おんな」に続つづく第だい3の代表だいひょう作さく。

  森もりがメディア出演しゅつえんの際さいに時折ときおり披露ひろうしていた、「津軽つがる弁べんで歌うたう『津軽海峡つがるかいきょう・冬ふゆ景色けしき』はこの舞台ぶたいのワンシーンである。

映画えいが

• 月形つきがた半平はんぺん太ふとし（1935年ねん、山本やまもと松男まつお監督かんとく）
• 活かつ人じん剣けん 荒木あらき又右衛門またえもん（1935年ねん、マキノ正博まさひろ監督かんとく）
• 文武ぶんぶ太平たいへい記き（1935年ねん、吉田よしだ信三しんぞう監督かんとく）
• 子こ負ふひ虫ちゅう（1936年ねん、益田ますだ晴夫はるお監督かんとく）
• 破やぶれ合羽かっぱ（1936年ねん、吉田よしだ保次やすじ監督かんとく）
• 国訛くになまり道中どうちゅう笠かさ（1937年ねん、仁科にしな熊くま彦監督かんとく）
• べらんめえ十じゅう万まん石せき（1937年ねん、仁科にしな熊くま彦監督かんとく）
• 静御前しずかごぜん（1938年ねん、野の淵ふち昶あきら監督かんとく）
• 怪かい猫ねこ五ご十じゅう三さん次じ（1938年ねん、押本七なな之これ輔監督かんとく）
• 暴あばれだした孫まご悟空ごくう（1939年ねん、寿ことぶき々喜多きた呂りょ九平くへい監督かんとく）
• 台所だいどころ太平たいへい記き（1963年ねん、豊田とよだ四郎しろう監督かんとく）
• この空そらのある限かぎり （1964年ねん）
• 冷飯ひやめしとおさんとちゃん（1965年ねん、田坂たさか具ぐ隆たかし監督かんとく）
• 大根だいこんと人参にんじん (1965年ねん、渋谷しぶや実みのる監督かんとく）
• 氷点ひょうてん（1966年ねん、山本やまもと薩夫監督かんとく）
• 春日かすが和かず (1967年ねん、大庭おおば秀雄ひでお監督かんとく)
• 悪名あくめい一いち代だい（1967年ねん、安田やすだ公義きみよし監督かんとく）
• 乱みだれ雲くも（1967年ねん、成瀬なるせ巳喜男みきお監督かんとく）
• 喜劇きげき 駅前えきまえ百ひゃく年ねん（1967年ねん、豊田とよだ四郎しろう監督かんとく）
• 若者わかものよ挑戦ちょうせんせよ（1968年ねん、千葉ちば泰樹やすき監督かんとく）
• コント55号ごう 世紀せいきの大だい弱点じゃくてん（1968年ねん、和田わだ嘉訓かくん監督かんとく）
• 喜劇きげき “夫おっと”売うります!!（1968年ねん、瀬川せかわ昌治しょうじ監督かんとく）
• 妾わらわ二に十じゅう一いち人にん ど助平すけべい一いち代だい（1969年ねん、成澤なりさわ昌あきら茂しげる監督かんとく）
• 前科ぜんか ドス嵐あらし（1969年ねん、小澤おざわ啓一けいいち監督かんとく）
• 誰だれのために愛あいするか（1971年ねん、出目でめ昌伸まさのぶ監督かんとく）
• グアム島とう珍めずらし道中どうちゅう（1973年ねん、岩内いわない克己かつみ監督かんとく）
• 映画えいが女優じょゆう（1987年ねん、市川いちかわ崑こん監督かんとく）
• 川かわの流ながれのように（2000年ねん、秋元あきもと康やすし監督かんとく）
• 千せん年ねんの恋こい ひかる源氏物語げんじものがたり（2001年ねん、堀川ほりかわとんこう監督かんとく）

テレビドラマ

• 人間にんげん誕生たんじょう（1955年ねん、NHK）
• かんざし（1955年ねん、NHK）
• 街まちの歌うた（1956年ねん、NHK）
• こわい顔かお（1956年ねん、NHK）
• 晩秋ばんしゅうの幸福こうふく（1956年ねん、NHK）
• コント千せん一夜いちや（1956年ねん - 1961年ねん、大阪おおさかテレビ）
• 絵本えほん（1956年ねん、NHK）
• 父親ちちおや志願しがん（1957年ねん、NHK）
• ダイマル・ラケット、森もり光子みつこのびっくり捕物とりもの帖じょう（1957年ねん - 1960年ねん、大阪おおさかテレビ）
• 小判こばんは寝ね姿すがたの夢ゆめ（1957年ねん、大阪おおさかテレビ）
• 芽め（1957年ねん、大阪おおさかテレビ）
• サンヨーテレビ劇場げきじょう（ラジオ東京とうきょうテレビ）※民放みんぽう初はつ出演しゅつえん　
  • 山崎やまざき豊子とよこ短たん編集へんしゅう（1959年ねん）
    • 遺留いりゅう品ひん
    • しぶちん
    • 持参じさん金きん
    • 船場ふなば狂ぐるい
  • 羅生門らしょうもん（1959年ねん）
  • 雁かり（1959年ねん）
  • 夢ゆめ十じゅう夜やより（1959年ねん）
  • 鱧はもの皮かわ（1959年ねん）
  • 山やまを見みるな（1959年ねん）
  • 東京とうきょうの風ふう（1959年ねん）
  • 地ちと虹にじ（1960年ねん）
  • 女おんな（1960年ねん）
  • 赤坂あかさかふらんす亭ちん（1960年ねん）
• ミステリー 影かげ「疑惑ぎわく」（1959年ねん、毎日放送まいにちほうそう）
• 街まちのどんぐり（1959年ねん - 1962年ねん、毎日放送まいにちほうそう）
• 東芝とうしば日曜にちよう劇場げきじょう（ラジオ東京とうきょうテレビ→TBS）
  • 侍さむらい 新撰しんせん組ぐみ物語ものがたりより（1959年ねん）
  • 一いち枚まい看板かんばん（1959年ねん）
  • 渡わたり鳥どり（1961年ねん）
  • ある夜よるの殿様とのさま（1961年ねん）
  • 湯葉ゆば（1961年ねん）
  • かげ（1963年ねん）
  • 足あしは暖あたたかかった（1963年ねん）
  • みだれ（1964年ねん）
  • 三さん代目だいめ（1964年ねん）
  • いくじなし（1964年ねん）
  • 結婚けっこんという就職しゅうしょく（1965年ねん）
  • 天国てんごくの父とうちゃんこんにちは（1966年ねん - 1978年ねん）
  • おたふく物語ものがたり（1967年ねん）
  • 私わたしのダイヤモンド（1968年ねん）
  • 心しんの足音あしおと（1969年ねん）
  • 松本まつもと清張せいちょうおんなシリーズ・熱あつい空気くうき（1979年ねん2月がつ4日にち） - 河野こうの信子のぶこ 役やく
  • 女おんなたちの忠臣蔵ちゅうしんぐら（1979年ねん12月9日にち）ナレーション
  • 二人ふたりだけの結婚式けっこんしき
• 女おんなの橋はし（1960年ねん、NET）
• 日立ひたち劇場げきじょう「五条ごじょう木屋こや町まち」（1960年ねん、ラジオ東京とうきょうテレビ）
• しゃっくり寛ひろし太ふとし（1960年ねん、読売よみうりテレビ）
• そんなとき私わたしは（1960年ねん - 1961年ねん、ラジオ東京とうきょうテレビ→TBS）
• 夜よるの十じゅう時じ劇場げきじょう「東京とうきょうタワーは笑わらってる」（1960年ねん、フジテレビ）
• おかあさんシリーズ（TBS）
  • がらくた（1961年ねん）
  • あれち野菊のぎく（1961年ねん）
  • 山やまのてっぺんの港みなと（1961年ねん）
  • 青あおい家いえ（1962年ねん）
  • 誕生たんじょうまで（1963年ねん）
  • ダルマとアゴヒゲ（1964年ねん）
• 恋こい獄ごく（1961年ねん、TBS）
• 若わかい季き節ぶし（1961年ねん - 1964年ねん、NHK）
• 飛田ひだホテル（1961年ねん、日本にほんテレビ）
• 山本やまもと周五郎しゅうごろうアワー「しづやしづ」（1961年ねん、TBS）
• 人生じんせいの四季しき（日本にほんテレビ）
  • 夜よるの波なみ音おん（1961年ねん）
  • 道みちづれ（1962年ねん）
• NECサンデー劇場げきじょう「嬶天下かかあでんか」（1961年ねん、NET）
• テレビ指定してい席せき（NHK）
  • 王将おうしょう（1961年ねん）
  • たった二人ふたりの工場こうじょうから（1961年ねん）
• 近鉄きんてつ金曜きんよう劇場げきじょう（ABCテレビ）
  • あらくれ（1961年ねん、TBS）
  • 花はなの慕情ぼじょう（1962年ねん）
  • 毒薬どくやく（1963年ねん、TBS）
  • 螢ぼたる（1963年ねん、TBS）
  • あっちゃこっちゃ（1964年ねん、TBS）
  • あやふやを愛あいす 36才さいの純情じゅんじょう（1964年ねん、TBS）
  • おばさまと娘むすめたち（1965年ねん）
  • 月夜つきよの傘かさ（1965年ねん）
• 新選しんせん組ぐみ始末しまつ記き（1961年ねん、TBS）
• 半はん七なな捕物とりもの帳ちょう（1961年ねん - 1962年ねん、日本にほんテレビ）
• 文芸ぶんげい劇場げきじょう「下町したまち」（1962年ねん、NHK）
• 女おんなシリーズ「虚飾きょしょくの森もり」（1962年ねん、毎日放送まいにちほうそう）
• 夫婦ふうふ百ひゃく景けい（日本にほんテレビ）
  • 教養きょうようあるおかあちゃん（1962年ねん）
  • 置おき手紙てがみ（1963年ねん）
  • 番頭ばんがしら夫婦ふうふ（1964年ねん）
  • 酔よいどれ女房にょうぼう（1966年ねん）
• 大番おおばん（1962年ねん - 1963年ねん、フジテレビ）
• おはなはん一代記いちだいき（1962年ねん、NHK）
• 花はなは桜さくら子こ（1963年ねん、TBS）
• テレビ劇場げきじょう（NHK）
  • 砂すなの上うえ（1963年ねん）
  • 五ご年ねん目めの春はる（1964年ねん）
• 30分ふん劇場げきじょう「五ご月がつを待まつ女おんな」（1964年ねん、日本にほんテレビ）
• NHK劇場げきじょう（NHK）
  • モルガンお雪ゆき（1964年ねん）
  • ふるさとの甘あまい風ふう（1964年ねん）
  • ソクラテスの妻つま（1966年ねん）
• 日産にっさんスター劇場げきじょう（日本にほんテレビ）
  • あなたはタバコがやめられる（1964年ねん）
  • 幸しあわせが来きた（1964年ねん、読売よみうりテレビ）
  • おせっかいさんの婿むこ選えらび（1965年ねん）
  • 花嫁はなよめ候補こうほがやってきた（1966年ねん）
  • 教養きょうようあるおかあちゃん（1966年ねん）
  • お妾わらわさんのいる社宅しゃたく（1967年ねん）
  • かあちゃんは本日ほんじつ休業きゅうぎょう（1967年ねん）
  • 私わたしは妻つまです（1967年ねん）
  • 姉妹しまいの春はる（1968年ねん）
  • 十じゅう年ねん目めの再会さいかい（1968年ねん）
  • 危あやうし妻つまの座ざ（1968年ねん）
  • たこたこあがれ（1969年ねん）
• ポーラ名作めいさく劇場げきじょう（NET）
  • 女おんなのいくさ（1964年ねん）
  • いのちある日ひを（1965年ねん - 1966年ねん）
• 徳川とくがわ家康いえやす（1964年ねん - 1965年ねん、NET）
• 新あらたなり（1965年ねん、NHK）
• 木下きのした恵めぐみ介かい劇場げきじょう「お好このみ焼やきてんまつ記き」（1965年ねん、TBS）
• のれん太平たいへい記き（1965年ねん - 1966年ねん、フジテレビ）
• 沙羅さらの門もん（1965年ねん、関西かんさいテレビ）
• おもろい女おんな（1965年ねん、NHK）
• ああ! 夫婦ふうふ 第だい2話わ「情なさけないやらくやしいやら」（1965年ねん、TBS）
• 草くさ暦れき（1965年ねん、NHK）
• シオノギテレビ劇場げきじょう（フジテレビ）
  • 人情話にんじょうばなし文ぶん七なな元結もとゆい（1965年ねん）
  • 巷談こうだん本牧亭ほんもくてい（1966年ねん）
  • しぐれ人形にんぎょう（1966年ねん）
• うちらの青春せいしゅん（1966年ねん、読売よみうりテレビ）
• にっぽん道中どうちゅう記き「おでん・かん酒ざけ物語ものがたり」（1966年ねん、関西かんさいテレビ）
• おてんとさまどんと来こい!（1966年ねん、フジテレビ）
• ナショナル劇場げきじょう「青春せいしゅん怪談かいだん」（1966年ねん、TBS）
• のれん繁昌はんじょう記き（1966年ねん、フジテレビ）
• 新選しんせん組ぐみ血ち風ふう録ろく 第だい26話わ「燃もえる生命せいめい」（1966年ねん、NET）
• 大河たいがドラマ（NHK）
  • 竜馬りょうまがゆく（1968年ねん） - お登勢とせ 役やく
  • 琉球りゅうきゅうの風ふう（1993年ねん） イソバ 役やく
• スター推理すいり劇場げきじょう（フジテレビ）
  • 不運ふうんな旅館りょかん（1968年ねん）
  • 一いち年ねん半はん待まてて（1968年ねん） - 須村すむらさと子ご 役やく
• 道頓堀どうとんぼり（1968年ねん、読売よみうりテレビ）
• 大奥おおおく（1968年ねん、関西かんさいテレビ） - 浦うら路ろ 役やく
• 夜よるのグランド劇場げきじょう「恋こいしかるらん」（1968年ねん、日本にほんテレビ）
• 娘むすめすし屋や繁盛はんじょう記き（1969年ねん、TBS）
• もうれつ大だい家族かぞく（1969年ねん、フジテレビ）
• おんなの劇場げきじょう「出雲いずもの女おんな」（1969年ねん、フジテレビ） - 明石あかしはる 役やく
• 火曜かよう劇場げきじょう「ごちそうさん」（1969年ねん、関西かんさいテレビ） - 立花たちばな令子れいこ 役やく
• 時間じかんですよシリーズ（TBS）
  • 時間じかんですよ（1970年ねん - 1973年ねん）
  • 時間じかんですよ昭和しょうわ元年がんねん（1974年ねん10月がつ - 1975年ねん4月がつ）
  • 時間じかんですよふたたび（1987年ねん6月がつ - 8月がつ）
  • 時間じかんですよたびたび（1988年ねん7月がつ - 10月がつ）
  • 時間じかんですよ平成へいせい元年がんねん（1989年ねん10月がつ - 12月）
• おさな妻つま（1970年ねん、東京とうきょう12チャンネル）
• 男おとこは度胸どきょう（1970年ねん、NHK）
• 2丁目ちょうめ3番地ばんち（1971年ねん、日本にほんテレビ）
• 徳川とくがわおんな絵巻えまき（1971年ねん、関西かんさいテレビ）
• からすなぜ泣なくの (1971年ねん、NHK・銀河ぎんがドラマ) - 花輪はなわりん
• 銀座ぎんざわが町まち（1973年ねん4月がつ - 1974年ねん3月がつ、NHK）
• 新選しんせん組ぐみ（1973年ねん、フジテレビ） - 語かたり
• さよなら・今日きょうは（1973年ねん10月がつ - 1974年ねん3月がつ、日本にほんテレビ）
• 花吹雪はなふぶきはしご一家いっか（1975年ねん - 1976年ねん、TBS）
• 一いち丁目ちょうめ物語ものがたり ゴッドマザーの二に度目どめの青春せいしゅん（1977年ねん、日本にほんテレビ）
• せい子し宙ちゅう太郎たろう‐忍しのぶ宿やど借か夫婦ふうふ巷談こうだん（1977年ねん - 1978年ねん、TBS）
• 敵てきか?味方みかたか?3対たい3（1978年ねん5月がつ25日にち - 7月がつ6日にち、テレビ朝日てれびあさひ）松井まつい妙子たえこ 役やく
• お昼ひるのテレビ小説しょうせつ「浪花なにわおこし」（1978年ねん、フジテレビ） - ナレーター
• 熱愛ねつあい一家いっか・LOVE（1979年ねん2月がつ14日にち - 1979年ねん8月がつ8日にち TBS） 石本いしもと千代ちよ 役やく
• なぜか初恋はつこい・南風みなみかぜ（1980年ねん2月がつ13日にち - 1980年ねん7月がつ16日にち TBS）
• 和宮かずのみや様さま御ご留とめ（1981年ねん、フジテレビ） 観かん行ぎょう院いん 役やく
• 春はるよ、来こい（1982年ねん、日本にほんテレビ）
• 田中たなか丸まる家か御一同様ごいちどうさま（1982年ねん、日本にほんテレビ） 田中たなか丸まるせつ 役やく
• おかあさん−たぬき屋やの人々ひとびと （1985年ねん、TBS） 川村かわむら雅江まさえ 役やく
• ドラマ人間にんげん模様もよう（NHK）
  • てのひらの虹にじ（1986年ねん） - さくら三さん千せん代だい 役やく
• 銀河ぎんがテレビ小説しょうせつ（NHK）
  • わが歌うたブギウギ （1987年ねん） - ラク町まちお葉は 役やく
• おんなは一生懸命いっしょうけんめい（1987年ねん - 1988年ねん、TBS） 竹山たけやま登のぼる世よ 役やく
• 火曜かようサスペンス劇場げきじょう「スキャンダル」（1988年ねん1月がつ5日にち、日本にほんテレビ） 山田やまだ和子かずこ 役やく
• 水曜すいようグランドロマン「女おんなたちの百ひゃく万まん石せき」（1988年ねん10月がつ12日にち・19日にち、日本にほんテレビ）
• 黄昏たそがれの赫いきらめき（1989年ねん、NHK）
• 源義経みなもとのよしつね（1990年ねん、TBS）
• 渡わたる世間せけんは鬼おにばかり（1990年ねん - 2008年ねん、TBS） 森山もりやま珠子たまこ 役やく※ドラマ作品さくひんの遺作いさく（第だい9シリーズ）
• なんだら まんだら（1991年ねん、フジテレビ）
• 源氏物語げんじものがたり 上じょうの巻まき・下したの巻まき（1991年ねん、TBS）
• D坂さか殺人さつじん事件じけん 名めい探偵たんてい明智あけち小五郎こごろう誕生たんじょう 名めい探偵たんてい明智めいちが挑いどむ猟奇りょうき殺人さつじんの謎なぞ!!闇やみに浮うかぶ白しろい肌はだ…（1992年ねん、フジテレビ）
• 月曜げつようドラマスペシャル「かあさんはドンシリーズ」（1992年ねん-1993年ねん、TBS）
• 華はな岡おか青あお洲しゅうの妻つま（1992年ねん、フジテレビ）
• 土曜どようドラマ（NHK）
  • 黄昏たそがれの甘あまい恋歌こいうた（1994年ねん） - 森もり江美えみ矢や 役やく
• お玉たま・幸こう造づくり夫婦ふうふです（1994年ねん、読売よみうりテレビ）
• スペシャルドラマ「誰だれかが誰だれかに恋こいしてる」（1996年ねん3月がつ29日にち、TBS） 鈴木すずき芳江よしえ 役やく
• 必要ひつようのない人ひと（1998年ねん、NHK）
• 水戸黄門みとこうもん（TBS）
  • 第だい31部ぶ 第だい21話わ「黄門こうもん様さまと七化しちばけのお京きょう -広島ひろしま-」（2003年ねん3月がつ17日にち） お京きょう 役やく（特別とくべつ出演しゅつえん）
  • 1000回かい記念きねんスペシャル（2003年ねん12月15日にち） 狩野かの山月やまつき 役やく（特別とくべつ出演しゅつえん）
• ハルとナツ 届とどかなかった手紙てがみ（2005年ねん、NHK）
• 拝啓はいけい、父上ちちうえ様さま 第だい3話わ（2007年ねん1月がつ25日にち、フジテレビ）（特別とくべつ出演しゅつえん）
• 寧々ねね〜おんな太閤たいこう記き（2009年ねん1月がつ2日にち、テレビ東京てれびとうきょう） 語かたり

劇場げきじょうアニメ

• もののけ姫ひめ（1997年ねん、宮崎駿みやざきはやお監督かんとく） - ヒイ様さま 役やく

吹ふき替かえ

• ジェシカおばさんの事件じけん簿ぼ（1988年ねん、NHK） - ジェシカ・フレッチャー：アンジェラ・ランズベリー
• ブラザー・ベア（2004年ねん、ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ） - タナナ

ラジオ

• ラジオドラマ『エンタツの迷探偵たんてい』（1952年ねん、NHKラジオ大阪おおさか）　
• ラジオドラマ『ダム』（1961年ねん、ニッポン放送にっぽんほうそう） - 第だい16回かい芸術げいじゅつ祭さい奨励しょうれい賞しょう
• ラジオドラマ『綱つな大夫たいふ四季しき』（1975年ねん、NHK） - 第だい30回かい芸術げいじゅつ祭さいドラマ部門ぶもん優秀ゆうしゅう賞しょう
• ラジオドラマ『松まつ鶴づる恋歌こいうた』（1987年ねん、MBS） - 第だい35回かい日本にっぽん民間みんかん放送ほうそう連盟れんめい賞しょう娯楽ごらく番組ばんぐみ部門ぶもん最優秀さいゆうしゅう賞しょう、第だい14回かい放送ほうそう文化ぶんか基金ききん賞しょう本ほん賞しょう
• 第だい14回かいラジオチャリティミュージックソン（1988年ねん12月、ニッポン放送にっぽんほうそう） - パーソナリティー（生放送なまほうそう）
• オールナイトニッポン（2009年ねん1月がつ2日にち、ニッポン放送にっぽんほうそう） - パーソナリティー

  2008年ねん12月28日にち収録しゅうろく、ゲストは笑福亭鶴瓶しょうふくていつるべ。オールナイトニッポンパーソナリティー最年長さいねんちょう記録きろく（88歳さい）

歌うた番組ばんぐみ

• NHK紅白こうはく歌合戦うたがっせん（NHK）
  • 1962年ねん・1978年ねん・1984年ねん - 紅べに組ぐみ司会しかい
  • 1969年ねん・1976年ねん・1989年ねん - 応援おうえんゲスト
  • 1961年ねん・1981年ねん・1986年ねん・1992年ねん・1994年ねん・2004年ねん・2005年ねん・2009年ねん - 審査しんさ員いん
• 輝かがやく!日本にっぽんレコード大賞たいしょう（1972年ねん - 1976年ねん、TBS） - 司会しかい
• 思おもい出でのメロディー（1976年ねん - 1978年ねん・1983年ねん、NHK）司会しかい兼けん歌手かしゅ、（2008年ねん） - 歌手かしゅ

バラエティ

• 3時じのあなた（1974年ねん4月がつ - 1988年ねん4月がつ、フジテレビ） - 司会しかい
• ドリフと女優じょゆうの爆笑ばくしょう劇場げきじょう（テレビ朝日てれびあさひ）レギュラー
• 加かトちゃんケンちゃん光子みつこちゃん （フジテレビ）
• 関口せきぐち宏ひろしのサンデーモーニングスペシャル（TBS）1989年ねん12月31日にち　西村にしむら晃あきらとともに出演しゅつえん
• ギミア・ぶれいく（TBS）レギュラー格かく
• 勘三郎かんざぶろうが泣ないた!勘太郎かんたろう挙式きょしき&感動かんどう秘話ひわ〜さよなら歌舞伎座かぶきざSP（フジテレビ） - 語かたり
• ためしてガッテン（NHK） - 一時期いちじき準じゅんレギュラー、第だい1回かい放送ほうそうのゲストでもあり、2001年ねん12月がつまでは数すうか月げつに1回かいペースで出演しゅつえん
• 徹子てつこの部屋へや（テレビ朝日てれびあさひ） - 司会しかいの黒柳くろやなぎ徹子てつことはテレビ創成そうせい期きからの大だい親友しんゆうであり、顕著けんちょに出演しゅつえん
• さんまのまんま（関西かんさいテレビ） - レギュラーではないが、生前せいぜん最後さいごのバラエティ番組ばんぐみゲスト出演しゅつえんとなった（2009年ねん10月がつ16日にち）

CM

• タケヤ味噌みそ ※1968年ねん以来いらい、一時いちじ中断ちゅうだんを経へて40年間ねんかんCMキャラクターを務つとめて「ひと味あじちがいます」のコピーを生うんだ
• 興和こうわ新薬しんやく『コルゲンコーワ』
• リクルート『とらばーゆ』
• 日本道路公団にほんどうろこうだん
• アあース製薬すせいやく
• 京都きょうと呉服ごふく[1]
• 人形にんぎょうの秀しゅう月がつ
• 日本赤十字社にほんせきじゅうじしゃ
• 国民こくみん年金ねんきん基金ききん
• 全日本空輸ぜんにほんくうゆ
• キリンビバレッジ『午後ごごの紅茶こうちゃ』
• 『いきいき』（シニア層そう向むけ生活せいかつ雑誌ざっし）

役職やくしょく

• 日本にっぽん喜劇きげき人じん協会きょうかい第だい6代だい会長かいちょう
• 日本にっぽん俳優はいゆう連合れんごう名誉めいよ副ふく会長かいちょう

著書ちょしょ

• 『女優じょゆう 森もり光子みつこ 大正たいしょう・昭和しょうわ・平成へいせい -八はち十じゅう八はち年ねん 激動げきどうの軌跡きせき-』（集英社しゅうえいしゃ、2009年ねん1月がつ）ISBN 9784087813883

  森もり本人ほんにんの語かたり下おろしによりその半生はんせいを振ふり返かえる自伝じでん。ビートたけし、王おう貞治さだはるら親交しんこうの深ふかい著名ちょめい人じん31人にんからのメッセージ、対談たいだん。『放浪ほうろう記き』舞台ぶたいとその裏側うらがわの写真しゃしん（篠山しのやま紀きの信しん撮影さつえい）、事務所じむしょ秘蔵ひぞうの戦前せんぜん・戦中せんちゅうの森もりの写真しゃしんにより構成こうせい。

• 『人生じんせいはロングラン - 私わたしの履歴りれき書しょ』（日本経済新聞にほんけいざいしんぶん出版しゅっぱん社しゃ、2009年ねん4月がつ）ISBN 9784532166922

  2007年ねん12月、日本経済新聞にほんけいざいしんぶん紙上しじょうに連載れんさいされた『私わたしの履歴りれき書しょ - 森もり光子みつこ』に大幅おおはば加筆かひつの上うえ、1冊さつにまとめられたもの。

• 『女優じょゆう・半はん世紀せいきの挑戦ちょうせん　あきらめなかった　いつだって』（PHP研究所けんきゅうじょ、2011年ねん5月がつ）ISBN 9784569781471

  2008年ねん9月18日にち、NHK-BShiで放送ほうそうされた『100年ねんインタビュー　森もり光子みつこ』を単行たんこう本ほん化かしたもの。

• 篠山しのやま紀きの信しん写真しゃしん集しゅう 『女優じょゆう魂たましい　森もり光子みつこ『放浪ほうろう記き』二に〇一いち七なな回かいの記録きろく』（扶桑社ふそうしゃ、2015年ねん5月がつ）

評伝ひょうでん

• 杉本すぎもと礼あや 『森もり光子みつこ　汗あせと涙なみだのカーテンコール』 テーミス、2006年ねん1月がつ
• 真鍋まなべ秀夫ひでお 『女優じょゆう森もり光子みつこ　大だいスターその光ひかりと影かげ』 元就もとなり出版しゅっぱん社しゃ、2005年ねん10月がつ
• 小松こまつ成美まさみ 『全身ぜんしん女優じょゆう　私わたしたちの森もり光子みつこ』 KADOKAWA、2015年ねん5月がつ
• 川かわ良りょう浩和ひろかず 『森もり光子みつこ　百ひゃく歳さいの放浪ほうろう記き』 中公新書ちゅうこうしんしょラクレ、2020年ねん3月がつ

ディスコグラフィ

シングル

#	発売はつばい日び	A/B面めん	タイトル	作詞さくし	作曲さっきょく	編曲へんきょく	規格きかく品番ひんばん
キングレコード
1	1965年ねん 6月がつ	A面めん	有田ありた川がわ	有吉ありよし佐和子さわこ	林はやし伊佐いさ緒いとぐち		BS-222
		B面めん	母はは恋こいみかん	矢野やの亮あきら
2	1965年ねん 9月	A面めん	沙羅さらの門もん	水上みずかみ勉つとむ	渡辺わたなべ岳夫たけお		BS-268
		B面めん	強つよいようでも女おんなは女おんな	矢野やの亮あきら	林はやし伊佐いさ緒いとぐち
AMON
3	1973年ねん 4月がつ21日にち	A面めん	東京とうきょう下町したまちあたり	阿久あく悠ゆう	山下やました毅雄たけお	高田たかだ弘ひろし	AMON-1028
		B面めん	煙突えんとつの見みえる町まち
ビクター
4	1977年ねん 8月がつ10日とおか	A面めん	ほろ酔よい	杉すぎ紀彦のりひこ	丹羽にわ応おう樹じゅ	小しょう六ろく禮次郎れいじろう	SV-6270
		B面めん	涙なみだを拾ひろって		あかのたちお
5	1979年ねん 4月がつ5日にち	A面めん	湯ゆの町まち放浪ほうろう記き	阿久あく悠ゆう	市川いちかわ昭あきら介かい	石田いしだ勝範かつのり	SV-6566
		B面めん	夜よふかし気分きぶん		川口かわぐち真しん
6	1992年ねん 6月3日にち	01	花はなのいのちは短みじかくて	山添やまぞえ花はな秋あき	市川いちかわ昭あきら介かい	池多いけだ孝春たかはる	VIDL-10243
		02	さすらい
ポニーキャニオン
7	1995年ねん 11月1日にち	01	カーテンコール	秋元あきもと康やすし	筒美つつみ京平きょうへい	萩田はぎた光雄みつお	PCDA-00800
		02	星ほしが降ふるまでここにいましょう		鈴木すずきキサブロー
ジャニーズ・エンタテイメント
8	2005年ねん 10月5日にち	01	月夜つきよのタンゴ	竹内たけうちまりや	山下やました達郎たつお	V.Lavallen	JECN-0075
		02	〜タツロー･バージョン〜		山下やました達郎たつお
		03	もみがら枕まくらの子守こもり唄うた	荒木あらきとよひさ	浜はま圭介けいすけ	萩田はぎた光雄みつお
9	2010年ねん 1月がつ6日にち	01	人生じんせい革命かくめい	森もり光子みつこ	Mark Davis		PCCA-90004
		02	人生じんせい半なかばです		羽場はば仁志ひとし	船山ふなやま基紀もとき

アルバム

• Mitsuko Mori
  • PCCA-00792（1995年ねん9月がつ1日にち、4枚まい組ぐみ） - 3枚まい目めと4枚まい目めは、1枚まい目めと2枚まい目めのカラオケ盤ばん
  • PCCA-00793（1995年ねん10月がつ4日にち、2枚まい組ぐみ） - カラオケ盤ばんがない
  • PCCA-03031（2010年ねん1月がつ6日にち、2枚まい組ぐみ） - 再さい発売はつばい
• 森もり光子みつこのふるさとの歌うたをたずねて　(民謡みんよう12曲きょくの歌うたとナレーション)
  • TECE-3144 （2012年ねん12月28日にち）- 1972年ねん発売はつばいLP（CF-12）からCD復刻ふっこく発売はつばい
• 歌うたと想おもい出で 　(懐なつメロ14曲きょくの歌うたとナレーション)
  • TECE-3145 （2012年ねん12月28日にち）- 1972年ねん発売はつばいLP（CF-18）からCD復刻ふっこく発売はつばい

タイアップ曲きょく

年とし	楽曲がっきょく	タイアップ
1965年ねん	沙羅さらの門もん	関西かんさいテレビ系けいテレビドラマ「沙羅さらの門もん」主題歌しゅだいか
1973年ねん	東京とうきょう下町したまちあたり	TBS系けいテレビドラマ「時間じかんですよ」主題歌しゅだいか
1979年ねん	湯ゆの町まち放浪ほうろう記き	TBS系けいテレビドラマ「熱愛ねつあい一家いっか・LOVE」挿入歌そうにゅうか
1995年ねん	カーテンコール	日本にほんテレビ系けい「いつみても波瀾万丈はらんばんじょう」EDテーマ
2005年ねん	月夜つきよのタンゴ	舞台ぶたい「ツキコの月つき そして、タンゴ」主題歌しゅだいか
2010年ねん	人生じんせい革命かくめい	舞台ぶたい「新春しんしゅん・人生じんせい革命かくめい」主題歌しゅだいか
2014年ねん	カーテンコール	フジテレビ系けいテレビドラマ「森もり光子みつこを生いきた女おんな」主題歌しゅだいか

「森もり光子みつこ」を演えんじた女優じょゆう

• 仲間なかま由紀恵ゆきえ - 『森もり光子みつこを生いきた女おんな 〜日本一にっぽんいち愛あいされたお母かあさんは、日本一にっぽんいち寂さびしい女おんなだった〜』、2014年ねん5月がつ9日にち放送ほうそう、フジテレビ

森もり光子みつこ一座いちざ記念きねん館かん

2013年ねん4月がつ27日にち、石川いしかわ県けん加賀かが市し山中さんちゅう温泉おんせんの旧きゅう・金沢かなざわ信金しんきん山中さんちゅう支店してん跡あとに『森もり光子みつこ一座いちざ記念きねん館かん』が開館かいかん（開業かいぎょう期間きかんは2年間ねんかん）。森もりは以前いぜんから山中さんちゅう温泉おんせんとの縁えんがあり、1972年ねんにはドラマ『時間じかんですよ』のロケで当地とうちを訪おとずれており、商工会しょうこうかいとの親交しんこうがあった。また、2000年ねん頃ごろ「山中やまなか節たかしは民謡みんようの中なかで一番いちばん好すき」とラジオ番組ばんぐみで語かたったのを旧きゅう山中さんちゅう町まち町長ちょうちょう・田中たなか實みのるが偶然ぐうぜん耳みみにして感動かんどうし、森もりに熱心ねっしんに要請ようせいしたことがきっかけで『山中さんちゅう節ぶしと温泉おんせんの館かん　山やま中座ちゅうざ』の名誉めいよ座長ざちょうに就任しゅうにんしている。2009年ねん5月、既すでに記念きねん館かんの構想こうそうが提案ていあんされ、2015年ねんに創業そうぎょう800年ねんの老舗しにせ旅館りょかん「よしのや依よ緑園みどりえん」の日本にっぽん家屋かおくに建設けんせつする話はなしがまとまっていたが、森もりの死去しきょにより前倒まえだおしで開館かいかんとなったものである。2013年ねん6月5日にちには来場らいじょう者しゃ数すうが1万まん1111人にんを達成たっせい。またこの日ひ、記念きねん館かんの「名誉めいよ監修かんしゅう」として石井いしいふく子こが就任しゅうにんすることが発表はっぴょうされた。

しかし、遺品いひんについて展示てんじに協力きょうりょくしてきた東宝とうほうとの借用しゃくよう期間きかんが過すぎ、県道けんどうの拡幅かくふく工事こうじにより入居にゅうきょ建物たてものについても移転いてんが必要ひつようなため、2015年ねんの年内ねんないをもって休館きゅうかんすることとなった。山中さんちゅう温泉おんせんで再開さいかいする計画けいかくがあるが具体ぐたい的てきな移転いてん先さきは決きまっていない。

その他た

新潟にいがた県けん柏崎かしわざき市しでお盆ぼんに開ひらかれる「柏崎かしわざきふるさとまつり」にて、直筆じきひつの絵えあんどんを出品しゅっぴんしていた。

外部がいぶリンク

• 森もり光子みつこ 公式こうしきウェブサイト
• 森もり光子みつこ - 日本にっぽん映画えいがデータベース
• 森もり光子みつこ - allcinema
• 森もり光子みつこ - KINENOTE
• Mitsuko Mori - IMDb（英語えいご）
• 森もり光子みつこ - MOVIE WALKER PRESS
• 森もり光子みつこ - テレビドラマデータベース
• 森もり光子みつこ - NHK人物じんぶつ録ろく
• おめでとう森もり光子みつこさん～「放浪ほうろう記き」2000回かい記念きねん特集とくしゅう - NHK放送ほうそう史し
• “加賀山かがやま中ちゅう温泉おんせん / 森もり光子みつこ一座いちざ記念きねん館かん / Home”. 森もり光子みつこ一座いちざ記念きねん館かん. 2013年ねん6月がつ22日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2014年ねん2月がつ18日にち閲覧えつらん。
• “森もり光子みつこ　1920年ねん生うまれ。主人公しゅじんこうの林はやし芙美子ふみこを演えんじた…：日本にっぽんの大だい女優じょゆう 写真しゃしん特集とくしゅう”. 時事じじドットコム. 2016年ねん10月がつ24日にち閲覧えつらん。
• ウィキメディア・コモンズには、森もり光子みつこに関かんするカテゴリがあります。