鴻池朋子(こうのいけ ともこ、1960年- )は、日本のアーティスト。
秋田県生まれ。埼玉県在住。秋田県立秋田南高等学校を経て[1]、1985年東京芸術大学美術学部日本画専攻卒業後、玩具、雑貨、家具のデザインに携わる。1998年より絵画、彫刻、パフォーマンス、アニメーション、絵本、手芸などの様々なメディアを用いて、『どうぶつのことば』(人間の言語習得以前の言葉)を探る。視覚優先のアートを解体し、さまざまな身体を持つ人々との制作や鑑賞を重ね、移動し変化を重ねながら、地形や場と共に制作を続け、おとぎ話、人類学、生物学、工学、物理学、人間学/動物学、考古学、などとも学際的に協力し、エネルギーと芸術の問い直しを試みている。
2015年から2016年にかけての個展「根源的暴力」では芸術の始まりに立ち戻って、人間のものづくりすべてをアートとして言及し、2017年、第67回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。[2]
2018年、個展「ハンターギャザラー」(秋田県立近代美術館)では、東北と北海道で害獣駆除される動物の毛皮を画材とし、ユーラシアや北アメリカ大陸とつながる道の広がり、経済と文化のグローバリズムの“原型”となる「狩猟採集」の再編成を試みた。
2014年からは人々の物語をき取りし現地の参加者と手芸で縫い上げる「物語るテーブルランナー」プロジェクトを国内外で行い、これまで300点以上の作品が制作されている。
2019年瀬戸内国際芸術祭では、昭和8年(1933年)に国立療養所大島青松園の青年の患者たちによって掘られた1.5キロの山の散策路を『リングワンデルング』として復活。2022年にはそこから崖下30mの浜に降りる『逃走階段』が木と石で組まれ現在も進行中である[3]。
2020年個展「ちゅうがえり」アーティゾン美術館にて毎日芸術賞受賞[4]。
2022年高松市美術館から個展『みる誕生』がスタート[5]。静岡県立美術館、2023年青森県立美術館へと続く。これまでの巡回展方式をやめ、経年変化し移動した土地によって変化重ねる“リレー展”を試みる。高松市美術館においては、美術館の収蔵品60点、熊本の国立療養所菊池恵楓園の絵画クラブ金陽会の絵画100点、さらに『物語るテーブルランナー』の制作者200人超を加えて、「個展」には作家の他に300人以上の制作者/著者による作品が展示された。これにより近現代がつくり上げた個、作者、著作権、という概念にも揺さぶりをかけている。
2023年紫綬褒章受章[6]。
2022 「みる誕生」 高松市美術館、静岡県立美術館~2023.1月
2020 「ちゅうがえり」 アーティゾン美術館
2018 「ハンターギャザラー」 秋田県立近代美術館
「毛皮物語 : FUR STORY」 リーズ芸術大学 /リーズ
2015 「根源的暴力」 神奈川県民ホールギャラリー、群馬県立近代美術館、新潟県立万代島美術館
2013 「Tomoko Konoike」 Gallery Wendi Norris/サンフランシスコ
「美術館ロッジ」 森吉神社避難小屋 森吉山
2012 「東北を開く神話 第1章」秋田県立美術館
2011 「獣の皮を被り 草の編み物」GALLERY HYUNDAI / ソウル
2009 「インタートラベラー 神話と遊ぶ人」東京オペラシティアートギャラリー、鹿児島県霧島アートの森美術館「
2008 「隠れマウンテン&ザ・ロッジ」ミヅマアートギャラリー
2006 「第0章」大原美術館
2003 「六感の森」アクシスギャラリー (キュレーション)
2023 第10回子ども絵画展「人間いがいのもの、人間がつくったものいがいのもの」市原湖畔美術館
2022 「Storymakers in Contemporary Japanese Art 」国際交流基金シドニー
「seven/seven」ファーガス・マカフリーTokyo
2021 「物語るテーブルランナー/The Travel Dialogue Form」Glasgow International
2020 「古典×現代2020―時空を超える日本のアート」国立新美術館
2019 「ここの出来事」鞆の津ミュージアム
「表現の生態系 世界との関係をつくりかえる」アーツ前橋
2018 「ルドン―ひらかれた夢:幻想の世紀末から現代へ」ポーラ美術館
「鴻池 朋子|ニンケ・コスター Dialogue」 GALLERY MoMo六本木
「ECHOES FROM THE PAST /The Artists’Kalevala」, Kareva Art museum, Finland
2017 「Japan−Spirits of Nature」The Nordic Watercolor Museum
「奥能登国際芸術祭2017」
「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」森アーツセンターギャラリー - 「しずかちゃんの洞窟(へや)」[7]
2016 「Nous」金沢21世紀美術館
「Temporal Turn:Art and Speculation in Contemporary Asia」Spencer Museum of Art,カンザス大学自然史博物館
「物語るテーブルランナー in Tasmania」University of Tasmania , Frangipani Fabrics
2011 「ミミオ図書館」石巻市図書館、船引町仮設住宅、鮎川浜仮設住宅 / 宮城
2010 「第七回釜山ビエンナーレLiving in Evolution」釜山市立美術館 / 釜山、韓国
2009 「Kami.Silence-Action」ドレスデン美術館 /ドイツ
2008 「第三回広州トリエンナーレ ポスト植民地主義への決別」広東美術館
2007 「The Geopolitics if the Animation」The Centro Andaluz de Arte Contemporaneo , Museo de Arte Contemporanea de Vigo
「美麗新世界:当代日本視覚文化」Guangdong Museum of Art
「Linien」Nassauischer Kunstverein Wiesbaden, Germany
2006 「Eyes and Curiosity from Tokyo」Chelouche Gallery, Tel Aviv
「Rapt! - 20 contemporary artists from Japan」CCP, Melbourne
「THE SCARECROW」AVEROFF MUSEUM, Metsovo, Greece
2009 「Art-anime screening」スタンフォード大学、スタンフォード、アメリカ
2006 「アニメーショニズム」アップリンクファクトリー、東京
「VIVA Festival」国立ソフィア王妃芸術センター、マドリッド、スペイン/ケルン日本文化会館、ケルン、ドイツ
「VIDEOFORMES」クレルモン=フェラン、フランス
MYTHOLOGIES CONTEMPORAINES SAINT-GERVAIS MONT-BLANC
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