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つじはらのぼる

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つじはら のぼる
(つじはら のぼる)
誕生たんじょう 村上むらかみ ひろし(むらかみ ひろし)
(1945-12-15) 1945ねん12月15にち(78さい
日本の旗 日本にっぽん和歌山わかやまけん印南いなみまち
職業しょくぎょう 小説しょうせつ
言語げんご 日本語にほんご
国籍こくせき 日本の旗 日本にっぽん
教育きょういく 専門せんもん
最終さいしゅう学歴がくれき 文化ぶんか学院がくいん専門せんもん課程かてい
活動かつどう期間きかん 1985ねん -
ジャンル 小説しょうせつ
代表だいひょうさくむら名前なまえ』(1990ねん
麒麟きりん』(1998ねん
ゆうどうていえん』(1999ねん
はなはさくら』(2006ねん
ゆるされざるもの』(2009ねん
ふゆたび』(2013ねん
おも受賞じゅしょうれき 芥川あくたがわ龍之介りゅうのすけしょう(1990ねん
読売よみうり文学ぶんがくしょう(1999ねん
谷崎たにざき潤一郎じゅんいちろうしょう(2000ねん
川端かわばた康成やすなり文学ぶんがくしょう(2005ねん
大佛だいぶつ次郎じろうしょう(2006ねん
毎日まいにち芸術げいじゅつしょう(2010ねん
芸術げいじゅつ選奨せんしょう(2011ねん
司馬しばりょう太郎たろうしょう(2012ねん
紫綬褒章しじゅほうしょう(2012ねん
伊藤いとうせい文学ぶんがくしょう(2013ねん
毎日まいにち出版しゅっぱん文化ぶんかしょう(2013ねん
日本にっぽん芸術げいじゅついんしょう恩賜おんししょう(2016ねん
旭日きょくじつちゅう綬章じゅしょう(2024ねん)
デビューさくいぬかけて』(1985ねん
ウィキポータル 文学ぶんがく
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つじはら のぼる(つじはら のぼる、本名ほんみょう村上むらかみ ひろし1945ねん12月15にち - )は、日本にっぽん小説しょうせつ横浜よこはま保土ケ谷ほどがや在住ざいじゅう神奈川かながわ近代文学館きんだいぶんがくかん館長かんちょう理事りじちょう日本にっぽん芸術げいじゅついん会員かいいん文化ぶんか功労こうろうしゃ

来歴らいれき人物じんぶつ

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1945ねん和歌山わかやまけん印南いなみまちまれる。ちち村上むらかみろくさん(むらかみ ろくぞう、1916-1971)は、日本にっぽん社会党しゃかいとう和歌山わかやま県議会けんぎかい議員ぎいんだった。和歌山わかやまけんきょうぐみ出身しゅっしんで、社会党しゃかいとうさい左派さはぞくしてにちちゅう友好ゆうこう協会きょうかい運営うんえいした[1]だい8かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょ和歌山わかやまけん選挙せんきょより出馬しゅつばし、落選らくせんしている。辻原つじはるとうというペンネームは、ちちおな社会党しゃかいとうおな選挙せんきょのライバルであった辻原つじはるひろりた。

大阪教育大学おおさかきょういくだいがく附属ふぞく高等こうとう学校がっこう天王寺てんのうじ校舎こうしゃ卒業そつぎょう上京じょうきょう文化ぶんか学院がくいん文科ぶんか卒業そつぎょう同人どうじんだい2文学ぶんがく共和きょうわこく」に参加さんか、1967ねん田辺たなべもどり、家事かじ従事じゅうじどう年度ねんどだい5かい文藝ぶんげいしょうにて「ミチオ・カンタービレ」で佳作かさく受賞じゅしょう本名ほんみょう名義めいぎ)。1970ねんさい上京じょうきょうし、中国ちゅうごく関係かんけい貿易ぼうえき会社かいしゃ就職しゅうしょく電算でんさん会社かいしゃコスモ・コンピュータ・ビジネスに勤務きんむするかたわら、1985ねん中編ちゅうへん小説しょうせついぬかけて」で作家さっかデビュー。1986ねんどう作品さくひんだい94かい昭和しょうわ60ねん下半期しもはんき芥川賞あくたがわしょう候補こうほ

1990ねんに、中国ちゅうごく奥地おくち舞台ぶたいとし、まれそだった和歌山わかやまけん面影おもかげもモチーフとした、中編ちゅうへん小説しょうせつむら名前なまえ」でだい103かい平成へいせい2ねん上半期かみはんき芥川賞あくたがわしょう受賞じゅしょう主人公しゅじんこうたちばなひろしたちばなは、辻原つじはるまれそだった土地とち名家めいかからったもの。たちばな和歌山わかやまけん比較的ひかくてきおおせいである。

1992ねん会社かいしゃ総務そうむ部長ぶちょう退職たいしょく執筆しっぴつ専念せんねん。1999ねん長編ちょうへん小説しょうせつ麒麟きりん』でだい50かい読売よみうり文学ぶんがくしょう受賞じゅしょう。2000ねん短編たんぺん連作れんさく小説しょうせつしゅうゆうどうていえん』でだい36かい谷崎たにざき潤一郎じゅんいちろうしょう受賞じゅしょう。2001ねん東海大学とうかいだいがく文学部ぶんがくぶ文芸ぶんげい創作そうさく学科がっか教授きょうじゅ

2005ねんのち合併がっぺい球団きゅうだんとなるトンボ・ユニオンズ(1956ねん消滅しょうめつ)に所属しょぞくする選手せんしゅえがいた短編たんぺん小説しょうせつ枯葉かれはなかあおほのお」でだい31かい川端かわばた康成やすなり文学ぶんがくしょう受賞じゅしょうほん作品さくひん収録しゅうろくされたどうだい作品さくひんしゅうには、1963ねん昭和しょうわ38ねん)のなつ甲子園こうしえん大会たいかいはつ出場しゅつじょうした、和歌山わかやま県立けんりつ南部なんぶ高等こうとう学校がっこう選手せんしゅをモデルとした「野球やきゅうおう」もおさめられている。2006ねん長編ちょうへん小説しょうせつはなはさくら』でだい33かい大佛だいぶつ次郎じろうしょう受賞じゅしょう。2008ねん三島みしま由紀夫ゆきおしょう選考せんこう委員いいん。2010ねん長編ちょうへん小説しょうせつゆるされざるもの』でだい51かい毎日まいにち芸術げいじゅつしょう受賞じゅしょう同年どうねん東海大学とうかいだいがく定年ていねん退任たいにん。2011ねん長編ちょうへん小説しょうせつやみおく』で芸術げいじゅつ選奨せんしょう文部もんぶ科学かがく大臣だいじんしょう受賞じゅしょう。2012ねん韃靼だったんうま』でだい15かい司馬しばりょう太郎たろうしょう受賞じゅしょう同年どうねんはる叙勲じょくんにて、紫綬褒章しじゅほうしょう受章じゅしょう。2013ねん長編ちょうへん小説しょうせつふゆたび』で伊藤いとうせい文学ぶんがくしょう受賞じゅしょう

関西大学かんさいだいがく客員きゃくいん教授きょうじゅ(2008ねんなど)もつとめた。 2012ねんより神奈川かながわ近代文学館きんだいぶんがくかん館長かんちょう理事りじちょうつとめる。

2024ねん現在げんざい三島みしま由紀夫ゆきおしょう川端かわばた康成やすなり文学ぶんがくしょう日経にっけい小説しょうせつ大賞たいしょう読売よみうり文学ぶんがくしょう大佛だいぶつ次郎じろうしょう群像ぐんぞう新人しんじん文学ぶんがくしょう金魚きんぎょ新人しんじんしょうハヤカワ「悲劇ひげき喜劇きげきしょう選考せんこう委員いいん。2010ねん織田おだ作之助さくのすけしょう主催しゅさいする大阪おおさか文学ぶんがく振興しんこうかい会長かいちょう就任しゅうにん

しょうれき

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栄典えいてん

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作品さくひん一覧いちらん

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小説しょうせつ

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  • むら名前なまえ』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、1990)のち文庫ぶんこ
    • むら名前なまえ (『文學ぶんがくかい』1990ねん6がつ
    • いぬかけて (『文學ぶんがくかい』1985ねん11月)
  • ひゃくごうしん』(講談社こうだんしゃ、1990)のち文庫ぶんこひゃくごうしん黒髪くろかみその短編たんぺん
    • ひゃくごうしん
    • はらんきょ
    • さびしさ
    • 黒髪くろかみ
  • 森林しんりんしょ』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、1994)
  • 『マノンの肉体にくたい』 (講談社こうだんしゃ・1994 のち文庫ぶんこ
    • 片瀬かたせ江ノ島えのしま(『群像ぐんぞう』1992ねん9がつ
    • マノンの肉体にくたい(『群像ぐんぞう』1994ねん4がつ
    • 戸外こがいむらさき(『群像ぐんぞう』1989ねん5がつ
  • 家族かぞく写真しゃしん』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、1995)のち河出かわで文庫ぶんこ 
    • わがむねのマハトマ
    • 谷間たにま
    • 光線こうせんかん
    • 緑色みどりいろ経験けいけん
    • 塩山しおやま再訪さいほう
    • 松籟しょうらい
  • 『だれのものでもないかなしみ』(中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ、1995)のち文庫ぶんこ 
  • 黒髪くろかみ』(講談社こうだんしゃ・1996)
    • 黒髪くろかみ (『群像ぐんぞう』1996ねん2がつ
    • じゅうさんがつ (『文學ぶんがくかい』1987ねん6がつ
  • 麒麟きりん』(読売新聞社よみうりしんぶんしゃ・1998 のち文春ぶんしゅん文庫ぶんこ角川かどかわ文庫ぶんこ
  • ゆうどうていえん』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう・1999 のち文庫ぶんこ
    • ゆうどうていえん(『文學ぶんがくかい』1997ねん8がつ
    • 大切たいせつ雰囲気ふんいき(『文學ぶんがくかい』1998ねん4がつ
    • 短夜みじかよあめ(『文學ぶんがくかい』1998ねん8がつ
    • よるやす莉にけこむ(『文學ぶんがくかい』1998ねん9がつ
    • 探偵たんてい(『文學ぶんがくかい』1998ねん10がつ
    • 金魚きんぎょ(『文學ぶんがくかい』1998ねん11月)
    • つよきうなし(『文學ぶんがくかい』1998ねん12がつ
    • わらいのさと(『文學ぶんがくかい』1999ねん1がつ
    • あしにさわったおんな(『文學ぶんがくかい』1999ねん3がつ
    • べけんや(『文學ぶんがくかい』1999ねん4がつ
  • 発熱はつねつ』(日本経済新聞社にほんけいざいしんぶんしゃ・2001ねん のち文春ぶんしゅん文庫ぶんこ
    • 発熱はつねつ (『日本経済新聞にほんけいざいしんぶん』2000ねん4がつ4にち~01ねん4がつ24にち
  • 約束やくそくよ』(新潮社しんちょうしゃ・2002ねん
    • 約束やくそく
    • 青葉あおば飛翔ひしょう
    • かみにさわったおとこ
    • まどガラスの文字もじ
    • 河間こうまおんな
    • かなじょへの牡丹ぼたん
    • このでいちばんえたやりかた
  • 『ジャスミン』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう・2004ねん のち文庫ぶんこ
  • 枯葉かれはなかあおほのお』(新潮社しんちょうしゃ・2005ねん のち文庫ぶんこ
    • ちょっといがんだわたしのブローチ(『新潮しんちょう』2004ねん2がつ
    • みずいらず(『小説しょうせつ新潮しんちょう』2003ねん11月)
    • 日付ひづけのある物語ものがたり(『群像ぐんぞう』1997ねん1がつ
    • ザーサイの(『新潮しんちょう』2003ねん1がつ
    • 野球やきゅうおう(『新潮しんちょう』2002ねん1がつ
    • 枯葉かれはなかあおほのお(『新潮しんちょう』2004ねん8がつ
  • はなはさくら』(朝日新聞社あさひしんぶんしゃ・2006ねん のち文庫ぶんこ
    • (『朝日新聞あさひしんぶん』2005ねん4がつ17にち~11がつ27にち
  • ゆめからの手紙てがみ』(新潮社しんちょうしゃ・2006ねん
    • 改題かいだい文庫ぶんこ恋情れんじょうからくり長屋ながや』(新潮しんちょう文庫ぶんこ・2014ねん
  • 円朝えんちょう芝居しばいばなし 夫婦ふうふ幽霊ゆうれい』(講談社こうだんしゃ・2007ねん のち文庫ぶんこ) 
  • ゆるされざるもの』(毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ・2009ねん のち集英社しゅうえいしゃ文庫ぶんこ
    • (『毎日新聞まいにちしんぶん』2007ねん7がつ11にち~09ねん2がつ28にち
  • 抱擁ほうよう』(新潮社しんちょうしゃ・2009ねん) 
  • やみおく』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう・2010ねん のち文庫ぶんこ 2013) 
  • 韃靼だったんうま』(日本経済新聞社にほんけいざいしんぶんしゃ・2011ねん のち集英社しゅうえいしゃ文庫ぶんこ
    • (『日本経済新聞社にほんけいざいしんぶんしゃ』2009ねん11月1にち~2011ねん1がつ21にち
  • ちち断章だんしょう』(新潮社しんちょうしゃ・2012ねん
  • ふゆたび』(集英社しゅうえいしゃ・2013ねん のち文庫ぶんこ
    • (『すばる』2011ねん8がつごう~2012ねん8がつごう
  • さびしいおかりをする』(講談社こうだんしゃ、2014ねん のち文庫ぶんこ
  • 『Yの』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、2015ねん
  • かご鸚鵡おうむ』(新潮社しんちょうしゃ・2016ねん のち文庫ぶんこ
  • 不意ふいち』(河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ・2018ねん
  • まんじどもえ』(中央公論ちゅうおうこうろんしんしゃ・2020ねん
    • (『中央公論ちゅうおうこうろん』2017ねん8がつ~2018ねん6がつごう・2018ねん8がつごう~2019ねん9がつごう
  • かくおんな小春こはる』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう・2022ねん

評論ひょうろん・エッセイ

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  • 創業そうぎょうしゃなな代目だいめジャスコ会長かいちょう岡田おかだ卓也たくやかた』(毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ・1995)
  • 退屈たいくつしているひまはない ―コスモ・コンピュータ・ビジネスという会社かいしゃ場合ばあい』(日本にっぽんデザインクリエーターズカンパニー・1996)
  • あつ読書どくしょつめたい読書どくしょ』(マガジンハウス・2000ねん のちちくま文庫ぶんこ
  • 東京とうきょう大学だいがく世界せかい文学ぶんがくまなぶ』(集英社しゅうえいしゃ・2010ねん のち文庫ぶんこ
  • 熊野くまのプルーストむ』ちくま文庫ぶんこ、2011 
  • 東大とうだい文学ぶんがくまなぶ ドストエフスキーから谷崎たにざき潤一郎じゅんいちろうまで』(朝日あさひ選書せんしょ・2014ねん) 
  • 辻原つじはるとうの「カラマーゾフ」しんろん ドストエフスキー連続れんぞく講義こうぎ』(光文社こうぶんしゃ・2017ねん

共著きょうちょ編著へんちょ

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  1. ^ ちち断章だんしょう新潮社しんちょうしゃ
  2. ^ はる褒章ほうしょう役所広司やくしょこうじさんら674にん”. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん (2012ねん4がつ28にち). 2023ねん3がつ29にち閲覧えつらん
  3. ^ 文化ぶんか勲章くんしょう文化ぶんか功労こうろうしゃ業績ぎょうせき 2022年度ねんど”. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん (2022ねん10がつ25にち). 2023ねん2がつ13にち閲覧えつらん
  4. ^ 官報かんぽう号外ごうがいだい106ごうれい6ねん4がつ30にち
  5. ^ はる叙勲じょくん黒田くろだぜん日銀にちぎん総裁そうさいら4108にん きりはな大谷おおや直人なおと. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん. (2024ねん4がつ29にち). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA26D3M0W4A420C2000000/ 2024ねん5がつ6にち閲覧えつらん 
  6. ^ 海老沢えびさわるいつじはらのぼるさん 長編ちょうへんさびしいおかりをする」 義憤ぎふんからしんすくもとめて」『産経新聞さんけいしんぶん産業経済新聞社さんぎょうけいざいしんぶんしゃ、2014ねん4がつ2にち2020ねん9がつ14にち閲覧えつらんオリジナルの2020ねん9がつ14にち時点じてんにおけるアーカイブ。

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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