寺田てらだ竹雄たけお

寺田てらだ竹雄たけお（てらだたけお、1908年ねん 4月がつ27日にち - 1993年ねん 9月がつ10日とおか）は、洋画ようが家か。日本にっぽん芸術げいじゅつ院いん会員かいいん。

経歴けいれき

福岡ふくおか県けん糸島いとしま郡ぐん北崎きたさき村むら畠中はたけなか（現げん・福岡ふくおか市し西にし区く宮浦みやうら）に生うまれる。福岡ふくおか県けん立中たつなか学修がくしゅう猷館に進すすむが2年ねんで中退ちゅうたいし、1922年ねん、14歳さいで渡米とべい。苦学くがくしながら、カリフォルニア州しゅうのチコ・ハイスクールを卒業そつぎょうし、1928年ねん、カリフォルニア大学だいがく文学部ぶんがくぶに入学にゅうがくするが、同どう大学だいがく系けいのカリフォルニア美術びじゅつ専門せんもん学校がっこう（現げん・サンフランシスコ美術びじゅつ大学だいがく）に特等とくとう優待ゆうたい生せいとして学まなぶ。同校どうこうでは、日比ひび松三郎まつさぶろうに学まなび、ヘンリー杉本すぎもと、野田のだ英夫ひでおらと交友こうゆうしている。

1931年ねんに卒業そつぎょう後ご、アート・センター美術びじゅつ協会きょうかい会員かいいん、1932年ねん、サンフランシスコ美術びじゅつ協会きょうかい会員かいいん、1933年ねん、ロスアンゼルス美術びじゅつ協会きょうかい会員かいいんとなる。同年どうねんから翌年よくねんにかけて、米国べいこく政府せいふの公共こうきょう事業じぎょう促進そくしん局きょく（WPA）からの依頼いらいで、サンフランシスコのコイトタワー内うちに、フレスコ壁画へきが『野外やがいスポーツ』を描えがく。1934年ねん、カリフォルニア州しゅう壁画へきが家か協会きょうかいの設立せつりつに会員かいいんとして参加さんか。1935年ねん、米国べいこく政府せいふの依頼いらいでカリフォルニア州しゅうサンタクララ郵便ゆうびん局内きょくないに壁画へきがを制作せいさくし、同年どうねん10月がつ帰国きこく。

1936年ねん、第だい23回かい二科会にかかい展てんに『アメリカ風景ふうけい』を出品しゅっぴんし初はつ入選にゅうせん。以後いご同展どうてんに出品しゅっぴんを重かさね、1938年ねん、第だい25回かい展てんに『見世物みせもの』、『建設けんせつ』、『壁画へきが試作しさく』を出品しゅっぴんして特待とくたいとなる。1940年ねん、二科会にかかい会友かいゆうとなる。1941年ねんから1944年ねんにかけて兵役へいえきに就つき、1945年ねん、二科会にかかい会員かいいんとなる。

1948年ねん、第だい32回かい二科会にかかい展てんで会員かいいん努力どりょく賞しょうを受賞じゅしょう。1953年ねん、第だい38回かい展てんで『よろこび』等とうで同どう賞しょうを受賞じゅしょう。1965年ねんの第だい50回かい展てんで同どう賞しょうを受賞じゅしょう。1969年ねん、第だい54回かい二科会にかかい展てんで『熱あつい国くにの女おんな達たち』、『果物くだものワゴン』を出品しゅっぴんして東郷とうごう青児せいじ賞しょうを受賞じゅしょうする。同年どうねん、アムステルダムにおける国際こくさい造型ぞうけい美術びじゅつ連盟れんめいに日本にっぽん代表だいひょうとして出席しゅっせき。1974年ねん、国際こくさい美術びじゅつ連盟れんめい日本にっぽん委員いいん長ちょうに就任しゅうにんするなど、美術家びじゅつかの国際こくさい交流こうりゅうにも尽力じんりょくした。

1976年ねん、第だい61回かい二科会にかかい展てんで『アラビヤの女おんな』が内閣ないかく総理そうり大臣だいじん賞しょうを受賞じゅしょう。サロン・ドートンヌ会員かいいんとなり、1978年ねん、二科会にかかい常務じょうむ理事りじに就任しゅうにん。1979年ねんから10年ねんに亘わたって、日本にっぽん美術家びじゅつか連盟れんめい理事りじ長ちょうを務つとめる。1984年ねん、第だい68回かい二科展にかてん出品しゅっぴん作さく『朝あさの港みなと』で日本にっぽん芸術げいじゅつ院いん賞しょうを受賞じゅしょう^[1]。1990年ねん、日本にっぽん芸術げいじゅつ院いん会員かいいんとなる。

裸婦らふ、少女しょうじょや現代げんだい風俗ふうぞく、風景ふうけい画がを得意とくいとし、力強ちからづよい構図こうずの明快めいかいな画風がふうを示しめした。一貫いっかんして逞たくましく生いきる人々ひとびとを主題しゅだいとして描えがいている。傍かたわら、国立こくりつ競技きょうぎ場じょう、三宅みやけ坂さかビル、佐久さく市し市庁舎しちょうしゃ、第だい百ひゃく生命せいめい本社ほんしゃ、松竹しょうちく本社ほんしゃ等とうに壁画へきがを描えがいている。