的屋
概要
[歴史
[「
猿楽 (さるがく)平安 時代 に生 まれた古典 芸能 。日本 古来 からの物真似 や形態 模写 などのお笑 い芸 や剣舞 や独 り相撲 の舞踊 りと唐 から伝 わった奇術 や手品 または、軽業 や曲芸 などの芸 が合 わさりできた芸能 で、奉納 相撲 や御神楽 祭 の夜祭 で演 じられた。寺社 に所属 する職業 芸能人 であり会 日 (縁日 の原形 )に寺社 や大道 で披露 していた。蓮 の葉 商 い・如何様師 時節 や年中 行事 に必要 な縁起物 である、木 の実 や葉 、野菜 や魚 (地域 によっては普段 は禁 じられていた獣肉 など)などのいわゆる、季 節 物 や消 え物 (きえもの)を市 や縁日 で販売 していた。郊外 においては、蓮 の葉 商 いのそのまま形 で、地域 に根 ざした人々 が、祭 りなどで先祖 代々 に渡 り、季 節 の縁起物 を販売 している。具体 的 には、農家 でありながら、縁日 や市 の立 つ日 や祭 り時 には、福 飴 や餅 などを製造 し販売 していて、それが何 代 にも継承 されていることがある。古 くは寺社 などの神託 を受 けて商品 ではなく縁起物 を振舞 うことを生業 とし、その謝意 として祝儀 を受 け取 る祭 りには欠 かせない、職 である。お守 りを売 っているのと変 わらないわけで、その品 そのものの商品 価値 より縁起物 としての色合 いが強 いのである。そのため、一部 からは粗悪 品 を巧 みな口上 で不当 な価格 で売 る真 っ当 でない商人 との蔑視 を受 けた歴史 を持 つ。際物 売 り・まがい物売 りなどと表現 され、的屋 の発祥 の一 つとされる蓮 の葉 商 いや如何様師 (いかさま師 )などがあり、その語源 の発祥 とその経緯 (蓮 の葉 商 いも如何様師 もまがい物 や際物 を売 る者 という意味 がある)が一致 している。手品 や奇術 の多 くは唐 から伝 わり猿楽 の芸 の一 つであり、如何様 (いかさま)とも呼 ばれ、それを行 うものを如何様師 とも呼称 していた。また的屋 においても昭和 初期 まで奇術 や手品 を使 い、客寄 せをする者 も多 く存在 し、「がまの油 売 り」が演 じる「真剣 を使 って腕 を切 る」芸 のカラクリにその片鱗 が見 て取 れる。香具師 (やし)芸 や見世物 を用 いて客寄 せをし、薬 や香 の製造 販売 ・歯 の医療 行為 をする者 をさし、名称 は他 にも、野 士 ・野師 ・弥四 とも表記 し、すべて「やし」と読 む。由来 は、野武士 が困窮 して薬 売 りに身 を投 じたという説 や、弥四郎 という者 が薬 の行商 の祖 と言 われることなど諸説 ある。的屋 の別称 とされる神 農 の神 は、農業 と薬 や医学 の神 であり、的屋 の源流 とされる香具師 は江戸 時代 において、薬 売 りと、入 れ歯 の装丁 ・調整 や販売 、虫歯 などの民間 治療 の歯科 医 でもあり、このことから神 農 の神 を信仰 していた。また中華 文明 圏 に由来 する神 農 の神 はそもそも漢方薬 の神 であり、日本 においても薬 は漢方 由来 のものが歴史 的 にも多 く存在 した。これらのことは的屋 と香具師 の繋 がりが示 されるとともに、的屋 が日本 古来 の薬 の神 を信仰 しなかった要因 の一 つと考 えられる。的屋 (まとや)矢 師 (やし)ともいい、近代 ではハジキとも呼称 された。弓矢 を使 った射的 場 を営 むものであるが、「吹 き矢 」を使 った「ぶん回 し」と呼 ばれる回転 版 を的 とする射的 や、「とっこいとっこい・どっこいどっこい」と呼 ばれる日本 式 のルーレットも江戸 時代 から存在 していた。これら射的 やくじ引 きなどの賭 け物 (景品 交換 式 遊技 )を生業 にする者 。平安 時代 の公家 が楊弓 という弓矢 で遊興 を楽 しんだ。座 ったままで行 う正式 な弓術 であり、対戦 式 で的 に当 った点数 で勝敗 を争 った。後 に江戸 時代 には、この公家 の楊弓 と庶民 の神事 である祭 り矢 ・祭 り弓 が元 になり「的屋 (まとや)」が営 む懸 け物 (賭 け事 )の「的矢 (弓矢 の射的 遊技 )」として庶民 に楽 しまれ、江戸 時代 の後期 には隆盛 を極 め、大正 時代 ごろまで続 いたが、江戸 時代 から大正 に至 るまで好 ましくない賭博 や風俗 であるとされ、度々 、規制 や禁止 がなされた。この的屋 (まとや)が後 の露天商 を生業 とする的屋 (てきや)の起源 の一 つとされる。- 「
的矢 」は、上方 では楊弓場 (ようきゅうじょう)、関東 で矢場 (やば)といわれ、祭礼 の立 つ日 の庭 場 や遊郭 で出店 や夜店 として、弓矢 を使 い的 に当 て、的 の位置 や種類 により、商品 や賞金 が振舞 われた。 また客 が弓矢 を楽 しむ横 からの矢 の回収 は危険 であることから、関東 の的屋 の間 で、危 ない場所 を矢場 (やば)と言 うようになり、危 ないことを「矢場 い・やばい」と表現 し、隠語 として使用 した。この「やばい」という隠語 は的屋 を中心 に堅気 でない者 の間 に広 まり、昭和 40年 前後 には当時 の若者 に広 まった言葉 である[注釈 2]。 鳶職 や植木 職 都市 部 においては天下 普請 の施行 により鳶職 や植木 職 などの建設 に係 わる者 が、町場 の相互 関係 の中 で特別 な義務 と権限 (町火消 しなど)を持 つようになり、「熊手 や朝顔 」などの縁起物 や売 り上 げが確実 に見込 める「注連縄 やお飾 り」などの販売 を独占 する傾向 にあり、現在 でもその不文 律 が継承 されている。
的屋 と遊女
[傀儡 女 (くぐつめ)平安 時代 にあった傀儡 師 といわれる芸能 集団 で、猿楽 の源流 の一 つとされる。定住 せずに流浪 して、旅回 りや町 々で芸 を披露 しながら金子 (きんす)を得 たが、後 に寺社 の「お抱 え」となる集団 もあった。さらに、寺社 や政治 権力 の間諜 として諸国 を巡 る集団 もあったとされる。いずれも操 り人形 と意味 を重 ねて傀儡 と呼 ぶ。意図 するしないに関 わらず二 重 三 重 スパイのように世渡 りする者 もいたと言 う。男性 は剣舞 をし、女性 は傀儡 回 しという唄 に併 せて動 かす人形 劇 を行 なっていた。この傀儡 を行 う女 を傀儡 女 とよび、時 に客 と閨 をともにしたとも言 われる。蓮 の葉 女 (はすのはめ)江戸 中期 の井原 西鶴 の著書 の中 で、描 かれている上方 の大 店 に雇用 されていた遊女 のことで、上客 や常客 の接待 として閨 をともにした。蓮 の葉 女 と蓮 の葉 商 いはその語源 について繋 がりがあり、諸説 あるが蓮 の葉 商 いが遊女 としての側面 を持 っていたことが示唆 される。矢 取 り女 (やとりめ)江戸 後期 に的屋 (まとや)が営 む矢場 で雇 われた女性 。客 の放 った矢 が的 の一定 の場所 内 に当 たると、太鼓 を打 ち鳴 らして「あたぁ〜りぃ〜」と声 を上 げる。矢 を掻 い潜 りながら的 に刺 さった矢 や落 ちている矢 を拾 い集 め、矢 が飛 び交 う中 を舞 うように駆 け回 るのが、一 つの芸 であった。また特別 な日 には最高 の賞品 として一定 の条件 を満 たせば気 に入 った矢 取 り女 と閨 を共 にすることができた。転 び的屋 の販売 形態 のひとつを表 す業界 用語 でもあるが、辞書 では「路傍 (ろぼう)で営 む遊女 」も意味 すると記述 されている。双方 とも茣蓙 が大事 な商売 道具 でもあり、偶然 なのか洒落 なのか、またはそのような実態 が的屋 としての「転 び」にあったかは定 かではないが、茣蓙 の上 に商品 を乗 せる商 いの総称 ともとれる。
分類
[出店 の規模 による分類
[転 び(ころび)地面 に敷 いた茣蓙 (ござ)などの上 に直 に商品 を転 ばして売 っていたためにこう呼 ばれている。新案 品 と呼 ばれる目新 しい商品 を売 ることでも知 られている。その身軽 さから、近年 では庭 場 にとらわれず、小学校 の下校 時 にあわせて、子供 向 けに売 り場 を開 くこともあり、年代 によっては、校門 の近 くで、消 えるカラーインクセットやカラー砂絵 セット(色 別 に着色 した硅砂 と木工 用 ボンド)、カラー油土 の型 枠 セット(カタ屋 )などを「ころび」から購入 した経験 を持 つものも多 い。小店 (こみせ)三 寸 (後述 )より売 り台 が小 さく、ほとんど間口 がない店 であり、飴 などに代表 される「小間物 」[注釈 3] を扱 うことからもこのように呼 ばれる。元 は市 や縁日 で蓮 の葉 商 いや棒手振 といわれる庶民 の街 商 であったといわれる。伝統 的 な的屋 で地域 密着 であり地元 の人々 が行 っていて既得 権 があるので、一般 の的屋 よりその地域 においてはいろいろな条件 面 で優先 されることが多 い。三 寸 (さんずん)諸説 あるが、売 り台 の高 さが、一 尺 三 寸 (約 40cm)になっているからといわれる。その他 にも渡世人 として各 地方 を渡 り歩 く的屋 家業 の者 が、顔役 に世話 になる時 の「仁義 を切 る」ときの口上 が、やくざと違 い「軒先 三 寸 借 り受 けまして…」と始 まること、舌先三寸 (口車 )で商売 するや胸 三 寸 (心意気 )で商売 するともいわれる。縁日 や市 や祭 りが催 される場所 を求 め渡 り歩 き(近隣 や遠方 への旅回 り)床店 (「とこみせ」とは組立 式 の移動 店舗 )で商売 をする、いわゆる露天商 であり、個人 や個人 経営 の組 もあるが、神 農 商業 協同 組合 の組合 員 も多 い。また、旅回 りの的屋 の世話 役 や、庭 場 の場所 決 めの割 り振 りや場所 代 の取 り決 めや徴収 をする顔役 をさし、この顔役 を中心 に組織 化 したものが、神 農 商業 協同 組合 などであり、相互 扶助 を目的 とした露天商 の連絡 親睦 団体 として全国 の各 地域 に存在 する。高 物 (たかもの)高 物 は、巷 の小規模 な縁日 などでは採算 が取 れない、大掛 かりな仮設 建築 としての小屋 を作 るため、大 きな市 や祭礼 でしか出店 しない。この大 きな市 や祭礼 を的屋 の用語 で「高市 (たかいち)・高 街 (たかまち)」と呼 び、そこへ出店 する見世物 小屋 を高 物 と呼 ぶようになった。舞台 や床 などを備 える場合 もあり、天幕 (的屋 の用語 で屋根 やテントのこと)も規模 の大 きなものとなる見世物 小屋 で、軽業師 、手品 師 などの見世物 やお化 け屋敷 などの興行 を運営 する。高 物 の多 くは全国 仮設 興行 組合 に加盟 していて、サーカスも元 はこれらの興行 師 が海外 から取 り入 れ、運営 していたので加盟 していた時代 があった。代目 や商売 の内容 はかわっているが、現在 でも活動 している興行 を行 なっている企業 や団体 の中 には、源流 が高 物 である場合 も多 い。的屋 の世界 では、この興行 を行 う者 (興行 師 )を「引張 り」という隠語 で呼称 する。
その他 の分類
[大 占 め(おおじめ)大 占 めは、口上 売 りの一 つで、的屋 の用語 で「ネタやゴト」という手品 や曲芸 、仕掛 け人 (さくら)などが伴 う場合 が殆 どで、的屋 の代表 的 なものとして呼称 が残 っている。啖呵 売 (たんかばい)に含 まれ、啖呵 口上 や一種 の手品 や奇術 を使 い客寄 せをし、人 がたくさん集 まるので、目抜 きから離 れた広 い場所 で行 うことが多 く[注釈 4]大 きな場所 占 めるのでこのように呼 ばれる。「ガマの油 売 り」や「南京玉 簾 」や「バナナの叩 き売 り」などがこれに含 まれる。弾 き(はじき)射的 やスマートボールやコリントゲームなどの賭 け物 を営 むものをいい、玉 などを弾 くものが多 いのでこのように呼 ばれる。木 (ぼく)葉木 (はぼく)とも呼 ばれ、文字通 り植木 を専 門 に売 る的屋 であり、元々 は植木 屋 や現在 でも植木 屋 と兼業 する者 も多 い。とび職 や植木 屋 などは現在 でも既得 権 として、地元 限定 で酉 の市 や朝顔 市 や羽子板 市 などまたは、正月 のお飾 りや七夕 の竹 、笹 などを販売 している。
商圏
[旅回 りという商圏
[マーケットという新 しい商圏
[出店
[消 え物 (食品 )や玩具
[- バナナの
叩 き売 り -屋台 等 の板 を派手 に叩 きながら独特 の口上 でバナナを売 る。 綿 菓子 - キザラ(グラニュー糖 やザラメ)を高温 で熱 し、綿 状 にした菓子 。- リンゴ
飴 ・あんず飴 - リンゴなどに飴 を絡 ませた物 。 天津 甘栗 -伝統 的 に天津 港 が海外 出荷 拠点 であったシナグリとキザラを混 ぜたものを、小石 に混 ぜて煎 ったもの。天津 産 のシナグリを国内産 で賄 うこともある。 このため、大 きさをかなり違 わせることがある。- ベビーカステラ -
小 さなカステラという意味 だが、ホットケーキを丸 めたような物 。東京 ケーキ、チンチン焼 、ピンス焼 の名 で売 られることもある。独特 の食 感 で根強 い人気 がある。 - お
面 - プラスチック製 のアニメ・ゲーム・特撮 等 の人気 キャラクターのものを販売 する。 - カタ
屋 -詳 しくはカタ屋 を参照 。 - その
他 、籤 や銀杏 、椎 の実 などの元 は時節 や節気 の縁起物 である食品 や祭礼 用 の品 を売 る屋台 (古 くは蓮 の葉 商 いといった)などが縁日 などで馴染 み深 い。その他 の売 物 について詳 しくは蓮 の葉 商 いを参照 。
賭 け物 (遊技 や籤 )
[金魚 すくい -小 さな金魚 を掬 う。大抵 は高級 金魚 養殖 の選抜 で間引 かれた個体 で、飼育 に困 ることも多 いが、育 て方 が上手 だと良 い形 に成長 する。もともと金魚 は縁起物 として中国 より伝 わった。- カタヌキ -
動物 やキャラクターなどの絵柄 がプリントされた、ハッカ味 で板 状 の砂糖 菓子 を買 い、絵柄 通 りにカタ抜 きをしていく。綺麗 に絵柄 をカタ抜 きできればお金 がもらえるというシステムの屋台 。複雑 な絵柄 であるほど金額 が上 がる。地域 によっては「ナメ抜 き」などと呼 ばれる。また、近年 では賞金 給付 が賭博 の一種 と捉 えられ、また縁日 を開 く寺社 の要望 や自主 規制 により、難易 度 に応 じた玩具 の提供 などに移行 する業者 が増 えている。 射的 - コルクを弾 にした空気 銃 で的 や景品 に当 てる射的 遊技 。最近 ではあまり見 られなくなったが、古 くは弓矢 や吹 き矢 を使 うこともあった。近年 では商品 を薄 い紙 で吊 るし、水鉄砲 を使 いその紙 紐 を濡 らして商品 を落 とすといった射的 もある。競技 (レース)-小 動物 や昆虫 や淡水魚 (うなぎやフナ)などを使 い直線 コースのレースを行 い勝敗 を予想 させるものでレースよりも出走 する生 き物 が珍 しかったり面白 いので客 が集 まった。- くじ
引 き遊技 銃 - くじ(籤 )を引 き番号 と同 じ遊戯 銃 がもらえる。最近 では一 回 やって貰 った物 と、もう一 回分 の金額 でワンランク上 の物 と替 えてくれる屋台 もある。千本 引 き-紐 の先 に色々 な景品 が結 び付 けられており全 ての紐 を一 ヶ所 に束 ねているため、何 が当 たるか判 らないという工夫 をした、紐 を使 ったくじ引 き。封筒 引 き -封筒 の中 に商品 の番号 を書 いた紙 を入 れておき客 に引 かせる単純 なもの。もとは、文鳥 や十姉妹 といった小鳥 を使 い手 なずけて封筒 を引 かせる見世物 でくじ引 きだけではなく「おみくじ」が主 だった。鳥 を使 ったおみくじの見世物 をする人 は日本 に数 人 しかいないといわれる。台湾 では現在 でも夜市 などで文鳥 占 いを一般 的 に見 ることができるが、日本 統治 時代 に伝 わった物 か元々 台湾 が起源 なのかは定 かでない。- コリントゲーム - パチンコやスマートボールの
原型 となったもので自作 のもので一等 、二 等 、三 等 、スカなどのゴールを作 り、玉 の入 った先 で商品 の当 たり外 れを楽 しむといった遊戯 で、現在 では古 くなったパチンコ台 を利用 していることが多 い。 水 盆 引 き -丸 い金属 製 の盥 (たらい)に周囲 に区切 りを設 けて区域 別 にはずれや当 りなどの色分 けをして、水 を張 り、ドジョウや源五郎 (ゲンゴロウ)を中心 に落 として行 う一種 のくじ引 き。
出店
-
スーパーボールすくい
-
射的
動植物 の販売
[- ひよこ -
養鶏 場 で商品 価値 の低 い雄 の ひよこにが限 ると言 う売 られ方 のケースがほとんどである。スプレーで着色 し「カラーひよこ」と称 して売 ったり、稀 にウズラの子 などを売 るものもあった。可愛 らしい生 き物 ということで定番 となっていたが、近年 はあまり見 かけなくなった。フィリピンでは出店 で日常 的 に見 られるが、飼育 する上 で育 てきれない場合 や、近隣 からの苦情 などで社会 問題 になった。 植物 -海 ほおずきやホオズキ、朝顔 や小 さな鉢植 えなど縁起 のいいとされるもの。昆虫 -鈴虫 やキリギリス、カブトムシやクワガタムシ、ミズカマキリやタガメなど大人 の好事 家 (音色 を楽 しんだ)や子供 が好 きなものや比較的 珍 しいものなど。
的屋 と博徒
[組織 として「組 」を形成 し互助 活動 を行 っていた。これは的屋 特有 のものではなく、大工 、鳶 、土方 (つちかた)[注釈 5] などの建設 業 団体 や河岸 、沖仲仕 、舟方 (ふなかた)などの港湾 労働 団体 や籠屋 、渡 し、馬方 (うまかた)などの運輸 荷役 団体 と同 じである。しかし、互助 活動 に対 しての謝礼 の授受 が今 でいう民事 介入 という表現 になりやくざと同一 視 される由縁 である。現在 の暴力団 といわれる組織 の中 でも老舗 といわれる組 も、元 をたどればこれらの生業 を営 んでいたものであった。各地 の神 農 会 を運営 していた「庭 主 」(世話 役 のこと)も、円滑 な運営 をなさない状態 にあるものもある。本来 、行商 人 や旅人 (たびにん)の場所 の確保 や世話 をする世話人 が、集 まって組織 となり、神 農 会 と呼 ばれる庭 主 の組合 が起 こったが、現在 では、そのほとんどが各地 の暴力団 の傘下 組織 となり、一部 には肝心 な世話 することを怠 って何 もしない「庭 主 」や、競合 する出店 を脅迫 し排除 したり、挨拶 に来 るよう呼 びつけたり、行商 人 などから着 到 [注釈 6]名目 で金品 をたかるものも存在 する。現在 では一部 地域 において県 の公認 を受 けた協同 組合 として活動 している組織 もある。この場合 においても、実際 には協同 組合 理事 長 を兼任 している場合 が多 く、協同 の組合 というより親分 の私物 の組合 といった趣 きが強 い。極端 には、理事 長 そのものが替 え玉 という場合 も存在 するという。
注釈
[- ^
神事 や弓道 ・弓術 や祭 り弓矢 や縁日 などでの的 に矢 を当 てる行為 をいう。 - ^ 1955
年 (昭和 30年 )5月 発行 の『広辞苑 』第 一 版 2144頁 で形容詞 「危険 である」の隠語 とされ、さらに1969年 (昭和 44年 )5月 発行 第 二 版 2227頁 では「やば」は不都合 、けしからぬ、奇 怪 として『東海道 中 膝栗毛 』の使用 例 を引用 し、「危険 」の使用 例 も示 している。1915年 (大正 4年 )5月 発行 京都 府警 察部出版 、警視 富田 愛次郎 監修 『隠語 輯覧』二 類 、三 類 でも同様 の意味合 いで載 っていると復刻 版 の『隠語 辞典 集成 』第 2巻 1996年 (平成 8年 )12月 大空 社 (ISBN 4-7568-0333-4 ISBN 4-7568-0337-7)は記載 している。 - ^
細 かい、小 さい物 のことを指 す。反対 の言葉 として荒物 がある - ^
良 い場所 は庭 場 料 も高 いのでそれを避 ける意味合 いもある - ^
土手 人足 ともいい江戸 時代 にできた埋 め立 てや護岸 工事 に携 わる土木 技術 者 集団 。 - ^ その
地区 の世話人 に世話 になる場合 、到着 した際 に挨拶 として持 っていく手土産
出典
[- ^
小学館 発行 :大辞泉 より - ^ a b
平成 27年 警察 白書 第 1項 暴力団 情勢 「暴力団 による資金 獲得 活動 の変遷 」参照 警察庁 - ^ a b
平成 元年 警察 白書 第 2節 暴力団 の資金 獲得 活動 の変遷 警察庁 - ^
衆議院 会議 録 情報 第 120回 国会 地方 行政 委員 会 第 11号 - ^
中 公文 庫 『露店 市 ・縁日 市 』109頁 秦 孝 治郎 著 、坂本 武人 編 ISBN 4122020247 - ^
大 寅 興行 社 の見世物 小屋 (2008年 10月 ) - ^
姫路 ゆかたまつりにて(2005年 8月 18日 ) - ^
木下 大 サーカス - ^
岩波 文庫 『忘 れられた日本人 』235頁 宮本 常一 著 ISBN 400331641X - ^
中 公文 庫 『露店 市 ・縁日 市 』93から94頁 秦 孝 治郎 著 、坂本 武人 編 ISBN 4122020247
参考 文献
[- 『テキヤはどこからやってくるのか?
露店 商 いの近 現代 を辿 る』厚 香苗 (光文社 新書 )2014/04/17
関連 項目
[露天商 - の
市 祭礼 的屋 を題材 にした作品 風 来 忍 法帖 -山田 風 太郎 「忍 法帖 シリーズ」の一 作 。男 はつらいよ(テレビドラマ・映画 シリーズ) -主人公 の車 寅次郎 (寅 さん)の職業 は的屋 である。- こちら
葛飾 区 亀有 公園前 派出所 146巻 『出会 いの橋 の巻 』 - ホットドッグ (テレビドラマ)(
続編 は「テキ屋 の信 ちゃん」のタイトルで放送 ) -主人公 の職業 は的屋 である。
- フードテーマパーク
楊弓 神 農 -農業 と薬 と露天 市 を教 えたとされる。