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ノー・リプライ

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ビートルズ > 作品さくひんリスト > ノー・リプライ
「ノー・リプライ」
ビートルズ の シングル
初出しょしゅつアルバム『ビートルズ・フォー・セール』
B面めん エイト・デイズ・ア・ウィーク
リリース
録音ろくおん
ジャンル フォークロック[1]
時間じかん
レーベル 日本の旗 オデオン / 東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう
作詞さくし・作曲さっきょく レノン＝マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン
チャート最高さいこう順位じゅんい
後述こうじゅつを参照さんしょう
ビートルズ シングル 日本にっぽん 年表ねんぴょう
  • ノー・リプライ
  • （1965年ねん）
『ビートルズ・フォー・セール』 収録しゅうろく曲きょく
ノー・リプライ
（A-1） 		アイム・ア・ルーザー
（A-2）
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「ノー・リプライ」（No Reply）は、ビートルズの楽曲がっきょくである。イギリスでは1964年ねんに発売はつばいされた4作さく目めのイギリス盤ばん公式こうしきオリジナル・アルバム『ビートルズ・フォー・セール』、アメリカでは同年どうねんに発売はつばいされたキャピトル編集へんしゅう盤ばん『Beatles '65』に収録しゅうろくされた。レノン＝マッカートニー名義めいぎとなっているが、主おもにジョン・レノンによって書かかれた楽曲がっきょく[2]。トミー・クイックリー（英語えいご版ばん）に提供ていきょうしたが、クイックリーによる演奏えんそうバージョンが発売はつばいされなかったことから、アメリカツアーからの帰国きこく後ごにレコーディングが行おこなわれた。本ほん作さくは、レノンの書かく歌詞かしが従来じゅうらいの作品さくひんよりも成熟せいじゅくしたことを示しめす楽曲がっきょくの1つともされている[3]。

イギリスやアメリカではシングル・カットされなかったが、日本にっぽんではB面めんに「エイト・デイズ・ア・ウィーク」を収録しゅうろくしたシングル盤ばんとしてリカットされ、ミュージック・マンスリー洋楽ようがくチャートで最高さいこう位い6位いを記録きろくした[4]。

背景はいけい

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レノンは、1964年ねん5月がつに妻つまであるシンシア・レノン、バンドメイトであるジョージ・ハリスンと後のちに妻つまとなるパティ・ボイドと過すごした[5]タヒチでの休暇きゅうか中ちゅうに「ノー・リプライ」を書かき始はじめた[6]。ロンドンに戻もどった後のち、ポール・マッカートニーの助たすけを借かりて曲きょくを完成かんせいさせた[7]。6月3日にち、ビートルズはアルバム『ハード・デイズ・ナイト』のためのレコーディングが完了かんりょうした後のち[8]、EMIレコーディング・スタジオでデモ音源おんげんを録音ろくおんした[9][10]。デモ録音ろくおんについて、音楽おんがく評論ひょうろん家かのジョン・C・ウィンは、「レノンとマッカートニーが冗談じょうだんを言いいながら歌うたっていて、演奏えんそうは愉快ゆかいなものだった」と説明せつめいしている[11]。リンゴ・スターは扁ひらた桃もも炎えんにより入院にゅういんしていたため不参加ふさんかで[10]、直後ちょくごのツアーのために練習れんしゅうに参加さんかした代役だいやくのドラマーも帰かえっていたにもかかわらず、ドラムの音おとが確認かくにんできる[12]。ウィンは、デモ音源おんげんの編成へんせいについて「レノンがギター、スターに代かわりマッカートニーがドラム、ハリスンがベースを演奏えんそうした」と推測すいそくしている[11]。

その後ご、デモ音源おんげんはビートルズのマネージャーであるブライアン・エプスタインが弟おとうとと経営けいえいしているNEMSエンタープライズと契約けいやくを結むすんだトミー・クイックリー（英語えいご版ばん）に渡わたされた[11][13]。しかし、クイックリーがレコーディングを行おこなわなかったため、9月がつ下旬げじゅんまでに新あたらしいアルバムのための楽曲がっきょくを作つくる必要ひつようがあったレノンとマッカートニーは[14]、自分じぶんたちの曲きょくとして同月どうげつ末まつにレコーディングを行おこなった[15][16]。なお、本ほん作さくは「アイ・フィール・ファイン」ができるまでは、「ア・ハード・デイズ・ナイト」に続つづくシングル曲きょくの候補こうほとされていた[12]。

1995年ねんに発売はつばいされた『ザ・ビートルズ・アンソロジー1』に、6月3日にちに録音ろくおんされたデモ音源おんげん[11]と9月30日にちに録音ろくおんされたテイク2[15]に収録しゅうろくされている。

曲きょくの構成こうせい

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歌詞かし

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「ノー・リプライ」は、浮気うわきをしているらしい彼女かのじょが家いえにいることがわかっているにもかかわらず、彼女かのじょに電話でんわをしても出でてくれないという男性だんせいの心情しんじょうを歌うたっている[17]。1989年ねんの『プレイボーイ』誌しのインタビューで、レノンは「『シルエッツ（英語えいご版ばん）』の僕ぼくバージョンというところかな。（歌うたいだす）"Silhouettes, silhouettes, silhouettes..."。通どおりを歩あるいていると窓まどに彼女かのじょのシルエットが見みえる、だけど電話でんわには出でない…そんなイメージがあった」と語かたっている[18][19]。

1972年ねんのインタビューで、レノンは「この曲きょくを出だした後のちに、ディック・ジェイムス（英語えいご版ばん）[注釈ちゅうしゃく 1]が僕ぼくのもとをたずねてきて、『いいね。ちゃんとした物語ものがたりになってる』と言いった。どうやらそれまで彼かれは僕ぼくの歌うたは支離滅裂しりめつれつだと思おもっていたらしい」と語かたっている[21]。

様式ようしき

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本ほん作さくのキーはCメジャーに設定せっていされていて、2回かいのヴァースのあとにブリッジに入はいり、再ふたたびヴァースに戻もどるという構成こうせいになっている。ビートルズがレコーディングに使用しようした主おもな楽器がっきは、レノンとハリスンの[22]アコースティック・ギター（ギブソン・J-160E[23]）、マッカートニーのベース、スターのドラム。そこにメンバー4人にんによるハンドクラップ（英語えいご版ばん）のほか、プロデュースのジョージ・マーティンによるピアノとハリスンのエレクトリック・ギターがオーバー・ダビングされている[18]。ヴァースのリズムは部分ぶぶん的てきにボサノヴァ調しらべになっていて[13]、ブリッジやミドル16で標準ひょうじゅん的てきなロック調ちょうに戻もどる。

当初とうしょはレノンがハーモニーの高音こうおん部ぶを歌うたう予定よていだったが、喉のどを酷使こくししたことにより高音こうおんが出でなかったため、高音こうおん部ぶはマッカートニーが歌うたうことになり、レノンは低音ていおん部ぶを担当たんとうすることとなった[24]。

評価ひょうか

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音楽おんがく評論ひょうろん家かのイアン・マクドナルド（英語えいご版ばん）は、著書ちょしょ『Revolution in the Head』の中なかで本ほん作さくについて「ダブルトラックのボーカルは、驚おどろくべきパワーを生うみ出だした」「魅力みりょく的てきなダウンビートのオープニング・トラック」と評ひょうしている[25]。

2006年ねんに『モジョ』誌しが発表はっぴょうした「The 101 Greatest Beatles Songs」では第だい63位いにランクインし、バーズの創設そうせつメンバーであるクリス・ヒルマンは、歌詞かしのイメージやレノンとハリスンが演奏えんそうするリズムを称賛しょうさんしたうえで[26]、「ロックの青写真あおじゃしんではないけど、僕ぼくらにマンドリンとバンジョーを置おいて、再ふたたびロックに注意ちゅういを向むけさせるようにここに連つれて来きてくれた曲きょく」と評ひょうしている[26][27]。

クレジット

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※出典しゅってん[13]

チャート成績せいせき

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週間しゅうかんチャート
チャート (1965年ねん) 最高さいこう位い
オランダ (Single Top 100)[28] 6
月間げっかんチャート
チャート (1965年ねん) 最高さいこう位い
日本にっぽん (ミュージック・マンスリー洋楽ようがくチャート)[4] 6

カバー・バージョン

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脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ ビートルズの楽曲がっきょくの管理かんり権けんを所有しょゆうする著作ちょさく権けん管理かんり会社かいしゃ「ノーザン・ソングス（英語えいご版ばん）」の経営けいえい者しゃ[20]。

出典しゅってん

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  1. ^ Erlewine, Stephen Thomas. “Beatles for Sale - The Beatles | Songs, Reviews, Credits”. AllMusic. All Media Network. 2022年ねん2月がつ9日にち閲覧えつらん。
  2. ^ Dowlding 1989, p. 82.
  3. ^ Hertsgaard 1996, pp. 100–101, 104.
  4. ^ a b 『日経にっけいBPムック 大人おとなのロック!特別とくべつ編集へんしゅう ザ・ビートルズ 世界せかい制覇せいは50年ねん』日経にっけいBP、2015年ねん、33頁ぺーじ。ISBN 978-4-8222-7834-2。 
  5. ^ Miles 2001, p. 143.
  6. ^ Winn 2008, p. 181.
  7. ^ Miles 2001, p. 181.
  8. ^ Lewisohn 2005, pp. 44–45.
  9. ^ MacDonald 2005, p. 122.
  10. ^ a b Miles 2001, p. 145.
  11. ^ a b c d Winn 2008, p. 186.
  12. ^ a b Spignesi & Lewis 2009, p. 414.
  13. ^ a b c MacDonald 2005, p. 131.
  14. ^ Lewisohn 2005, p. 48.
  15. ^ a b Winn 2008, p. 274.
  16. ^ Everett 2001, pp. 248, 261.
  17. ^ Hertsgaard 1996, pp. 104–105.
  18. ^ a b c Everett 2001, p. 261.
  19. ^ Sheff 2020, p. 192.
  20. ^ “ポール・マッカートニー、2018年ねんからようやくビートルズの楽曲がっきょくの管理かんり権けんを所有しょゆうできるか”. rockin'on.com. ロッキング・オン (2016年ねん3月がつ28日にち). 2022年ねん1月がつ17日にち閲覧えつらん。
  21. ^ Hertsgaard 1996, p. 104.
  22. ^ O'Toole, Kit (2016年ねん10月がつ7日にち). “The Beatles, 'No Reply' from Beatles for Sale (1964): Deep Beatles”. Something Else!. 2020年ねん11月8日にち閲覧えつらん。
  23. ^ Fontenot, Robert (2015年ねん). “The Beatles Songs: 'No Reply' - The history of this classic Beatles song”. oldies.about.com. 2015年ねん9月がつ22日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2020年ねん11月8日にち閲覧えつらん。
  24. ^ Lewisohn 2005, p. 49.
  25. ^ MacDonald 2005, p. 132.
  26. ^ a b Alexander, Phil (July 2006). “The 101 Greatest Beatles Songs”. Mojo: 69. 
  27. ^ Kruth 2015, p. 30.
  28. ^ "Dutchcharts.nl – The Beatles – No Reply" (in Dutch). Single Top 100. 2020年ねん11月8日にち閲覧えつらん。
  29. ^ Couture, Francois. Beatles in Blue(s) - Peter Lipa | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2022年ねん1月がつ17日にち閲覧えつらん。
  30. ^ “竹内たけうちまりや、38年ねんぶりに「MUSIC FAIR」に出演しゅつえん決定けってい。9月4日にちリリースのアルバム『Turntable』詳細しょうさい＆最新さいしんトレーラー公開こうかい”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード (2019年ねん8月がつ6日にち). 2022年ねん1月がつ17日にち閲覧えつらん。

参考さんこう文献ぶんけん

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  • Dowlding, William J. (1989). Beatlesongs. New York: Simon & Schuster 
  • Everett, Walter (2001). The Beatles as Musicians: The Quarry Men through Rubber Soul. New York, NY: Oxford University Press. ISBN 0-19-514105-9 
  • Hertsgaard, Mark (1996). A Day in the Life: The Music and Artistry of the Beatles. London: Pan Books. ISBN 0-330-33891-9 
  • MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (2nd rev. ed.). Chicago, IL: Chicago Review Press. ISBN 978-1-55652-733-3 
  • Miles, Barry (2001). The Beatles Diary Volume 1: The Beatles Years. London: Omnibus Press. ISBN 0-7119-8308-9 
  • Sheff, David. All We Are Saying: The Last Major Interview with John Lennon and Yoko Ono. Pan Macmillan. ISBN 1-5290-5477-X 
  • Spignesi, Stephen J.; Lewis, Michael (2009) [2004]. 100 Best Beatles Songs: An Informed Fan's Guide. Running Press. ISBN 1-6037-6265-5 
  • Winn, John C. (2008). Way Beyond Compare: The Beatles' Recorded Legacy, Volume One, 1962-1965. New York, NY: Three Rivers Press. ISBN 978-0-307-45239-9 

外部がいぶリンク

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UK盤ばん・US盤ばん共通きょうつう
1963年ねん
1964年ねん
1965年ねん
1966年ねん
1967年ねん
1968年ねん
1969年ねん
1970年ねん
1978年ねん
1982年ねん
1995年ねん
1996年ねん
2023年ねん
UK盤ばん
（パーロフォン /
アップル）
1962年ねん
1963年ねん
1964年ねん
1976年ねん
US盤ばん
（ヴィージェイ /
スワン /
トリー /
キャピトル /
アップル）
1963年ねん
1964年ねん
1965年ねん
1966年ねん
1970年ねん
1976年ねん
その他た
（オデオン /
パーロフォン /
アップル）
1963年ねん
1964年ねん
1965年ねん
1966年ねん
1968年ねん
1969年ねん
1970年ねん
1972年ねん
1978年ねん
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