二に所しょノ関せき部屋へや (1909-2013)

二に所しょノ関せき部屋へや（にしょのせきべや）は、東京とうきょう相撲すもう協会きょうかい、大だい日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいを経へて、最終さいしゅう的てきに日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいに所属しょぞくしていた相撲すもう部屋へや。二に所しょノ関せき一門いちもんの総帥そうすいだった。

歴史れきし

二に所しょノ関せき軍ぐん右みぎ衛門えもん（二に代だい海山みやま）

5代だい（海山みやま）時代じだい

板垣いたがき退助たいすけの推薦すいせんによって同郷どうきょうの初代しょだい海山みやま太郎たろうが師匠ししょうを務つとめる東京とうきょうの友とも綱つな部屋へや入はいりし、最高さいこう位いが関脇せきわけ以下いかの力士りきしではただ1人ひとり常陸山ひたちやまから2勝しょうするなど、怪力かいりき力士りきしとして知しられた関脇せきわけ・二に代だい海山みやまが、1907年ねん（明治めいじ40年ねん）1月がつに二に枚まい鑑札かんさつで5代だい二に所しょノ関せきを襲名しゅうめい、1909年ねん（明治めいじ42年ねん）1月がつ場所ばしょ限かぎりで現役げんえきを引退いんたい、以降いこうは年寄としより専任せんにんとなる。同時どうじに友とも綱つな部屋へやに預あづけてあった内弟子うちでしを連つれて二に所しょノ関せき部屋へやを創設そうせつした。

5代だいは検査けんさ役やく、協会きょうかい理事りじを歴任れきにんし、大正たいしょう時代じだいの相撲すもう協会きょうかい幹部かんぶとして多大ただいな功績こうせきを残のこした。親方おやかたとして同郷どうきょうの玉たま錦にしきを大関おおぜきにまで育そだて上あげたものの、玉たま錦にしきが1932年ねん（昭和しょうわ7年ねん）10月がつに第だい32代だい横綱よこづなに昇進しょうしんする直前ちょくぜんとなる1931年ねん6月がつに胃癌いがんで死去しきょし、弟子でしは友とも綱つな部屋へやの元もと幕内まくうち鬼おに竜山たつやま雷かみなり八はち (2代だい)が率ひきいる粂川くめかわ部屋へや預あずかりとなった。

6代だい（玉たま錦にしき）時代じだい

二に所しょノ関せき部屋へやを再興さいこうした玉たま錦にしき

1935年ねん（昭和しょうわ10年ねん）1月がつに第だい32代だい横綱よこづな・玉たま錦にしきは二に枚まい鑑札かんさつで6代だい二に所しょノ関せきを襲名しゅうめいして部屋へやを再興さいこうした。かつての二に所しょノ関せき部屋へやは稽古けいこ場じょうさえ持もたないほどの弱小じゃくしょうな部屋へやだったため、玉たま錦にしきは土俵どひょうを求もとめて転々てんてんと稽古けいこして歩あるいており、巡業じゅんぎょうも常つねにどこかの大部屋おおべやの居候いそうろう的てき存在そんざいで、小しょう部屋へやの悲哀ひあいを味あじわって修業しゅうぎょう時代じだいを送おくってきた。それだけに稽古けいこ場じょうを持もつ部屋へやを建たてること、優秀ゆうしゅうな門下生もんかせいを育そだてて、一気いっきに土俵どひょう勢力せいりょくを拡張かくちょうすることが悲願ひがんであった。玉たま錦にしきは寄席よせ「広瀬ひろせ」を買かい取とって、ここを本拠ほんきょにして積極せっきょく的てきに弟子でしの確保かくほと育成いくせいにも励はげんだ。 玉たま錦にしきは「二に所しょの荒あら稽古けいこ」と言いわれる猛烈もうれつな稽古けいこにより一いち代だいで部屋へやを大おおきくし、継承けいしょうから5、6年ねん程度ていどで先代せんだい弟子でしだった玉たまノ海うみを三さん役やくにあげ、直弟子じきでしの佐賀さがノ花はなを関取せきとりに育そだて上あげた。しかし、勧進元かんじんもとも務つとめてこれからという1938年ねん（昭和しょうわ13年ねん）12月に虫垂炎ちゅうすいえんを悪化あっかさせ、腹膜炎ふくまくえんを併発へいはつして34歳さいの若わかさで死去しきょした。

7代だい（玉たまノ海うみ）時代じだい

6代だい（玉たま錦にしき）が亡なくなった後のち、1939年ねん（昭和しょうわ14年ねん）1月がつ、26歳さいの関脇せきわけ・玉たまノ海うみが二に枚まい鑑札かんさつで7代だい二に所しょノ関せきを襲名しゅうめいして部屋へやを継承けいしょうした。

7代だいは先代せんだいの弟子でしから大関おおぜき・佐賀さがノ花はな、関脇せきわけ・神風かみかぜ、玉乃たまの海うみ、小結こむすび・琴錦ことにしき、幕内まくうち・大だいノ海うみ、幕内まくうち・十勝とかち岩がん、直弟子じきでしから関脇せきわけ・力道山りきどうざんなどといった関取せきとりを育そだて上あげた。二に所しょノ関せき部屋へやが、1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）3月がつ10日とおかの東京とうきょう大だい空襲くうしゅうで両国りょうこくの建物たてものが消失しょうしつして、1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）まで杉並すぎなみ区くの真盛しんぜい寺てらに間借まがりしていた時期じきに、7代だい二に所しょノ関せきが、「幕内まくうちまで昇進しょうしんした者ものには内弟子うちでしを採用さいようして分家ぶんけ独立どくりつすることを奨励しょうれいする」方針ほうしんを打うち出だしたことから、大だいノ海うみ（後のちに花はな籠かご部屋へやを創設そうせつ）、琴錦ことにしき（後のちに佐渡さどヶ嶽だけ部屋へやを創設そうせつ）、玉乃たまの海うみ（後のちに片男波かたおなみ部屋へやを創設そうせつ）らが分家ぶんけ独立どくりつを目指めざして自分じぶんたちの内弟子うちでしを抱かかえて育成いくせいした。 戦争せんそう中ちゅうは食糧しょくりょう確保かくほのために部屋へや単独たんどくで勤労きんろう奉仕ほうしを行おこなったが、これにより7代だいは戦犯せんぱん容疑ようぎで逮捕たいほされた。その際さいの日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいの冷遇れいぐうが要因よういんとなり、7代だいは弟弟子おとうとでしである大関おおぜき・佐賀さがノ花はなに二に所しょノ関せき部屋へやを譲ゆずり、1951年ねん（昭和しょうわ26年ねん）5月がつに38歳さいの若わかさで廃業はいぎょうした後のち、同年どうねん9月がつに佐賀さがノ花はなが二に枚まい鑑札かんさつで8代だい二に所しょノ関せきを襲名しゅうめいして部屋へやを継承けいしょうした。

8代だい（佐賀さがノ花はな）時代じだい

8代だいは、1952年ねん（昭和しょうわ27年ねん）1月がつに引退いんたいして以降いこうは年寄としより専任せんにんとなり、横綱よこづな・大鵬たいほうや大関おおぜき・大だい麒麟きりんなどといった数すう多おおくの関取せきとりを育そだて上あげた。当時とうじの部屋へやでは、7代だいが掲かかげた「分家ぶんけ独立どくりつを推奨すいしょうする」という方針ほうしんの下もとで、8代だいの時代じだいも分家ぶんけ独立どくりつが相次あいついだ。いわゆる分家ぶんけ「阿佐ヶ谷あさがや系けい」が順当じゅんとうに枝分えだわかれが進すすんだ一方いっぽうで、本家ほんけ「両国りょうこく系けい」の分家ぶんけ独立どくりつに際さいしては混乱こんらんが相次あいついだ。8代だいは二に所しょノ関せき一門いちもんの総帥そうすいとなるまでに部屋へやを大おおきくしたものの、1975年ねん3月がつに急性きゅうせい白血病はっけつびょうで死去しきょした。

その後ごは、8代だいの通夜つやの晩ばんに後継こうけいの名乗なのりを上あげた大鵬たいほう（元もと横綱よこづな・大鵬たいほう）が一いち代だい年寄としよりを返上へんじょうして9代だい二に所しょノ関せきを襲名しゅうめいして部屋へやを継承けいしょうするか、部屋へや付つき親方おやかたである17代だい押尾川おしおがわ（元もと大関おおぜき・大だい麒麟きりん）が後継こうけいとして9代だい二に所しょノ関せきを襲名しゅうめいすると目めされていた。正式せいしきに後継こうけい者しゃが決定けっていするまで、6代だいの弟子でしで二に所しょノ関せき一門いちもんの最さい長老ちょうろうであった10代湊川みなとがわ（元もと幕内まくうち・十勝とかち岩がん）が暫定ざんてい的てきに部屋へやを引ひき継つぐ形かたちで9代だい二に所しょノ関せきを襲名しゅうめいしたが、その期間きかんは実じつに1年ねん4ヶ月かげつにも及およんだ。

部屋へやの相続そうぞく争あらそいに嫌気いやけが差さした大鵬たいほうは後継こうけい争あらそいから降おり（大鵬たいほうは現役げんえき中ちゅうの1966年ねんの春はるに8代だいから縁談えんだんを持もち掛かけられ、その際さいに「もし、その娘むすめとの結婚けっこんを承諾しょうだくすれば、将来しょうらいは二に所しょノ関せき部屋へやの後継こうけい者しゃとして考かんがえても良よい」と暗あんに漏もらされていながら、その縁談えんだんを断ことわったといういきさつを自著じちょで明あかしている）、対たいする17代だい押尾川おしおがわの後継こうけいは大だいおかみ（8代だい未亡人みぼうじん）が拒否きょひして、混乱こんらんは長期間ちょうきかんに及およんだ。結局けっきょく、部屋へやに所属しょぞくする幕内まくうち力士りきしの金きむ剛つよしが8代だいの次女じじょと婚約こんやくして娘むすめ婿むこになることで年寄としより・10代二に所しょノ関せきを襲名しゅうめいすることに決定けっていし、金きむ剛つよしは1976年ねん9月がつに27歳さいで現役げんえきを引退いんたいして部屋へやを継承けいしょうした。

10代（金きむ剛つよし）時代じだい

10代が部屋へやの師匠ししょうに就任しゅうにんして以降いこうは、8代だいの時代じだいに入門にゅうもんしてきた鳳凰ほうおうが関脇せきわけへ、大だい徹てっが小結こむすびまで昇進しょうしんしたものの、10代の直弟子じきでしからは小結こむすび・大善だいぜんしか関取せきとりを育そだてられず、平成へいせい時代じだいに入はいってからは急速きゅうそくに部屋へやの勢力せいりょくが衰おとろえた。

2012年ねん秋あきに10代が脳のう梗塞こうそくで倒たおれて入院にゅういんし、病気びょうき療養りょうようが長引ながびいて部屋へや経営けいえいが困難こんなんとなったことを理由りゆうとして、2013年ねん1月がつ場所ばしょ後ごの同年どうねん1月がつ28日にち付づけで10代と部屋へや付つき親方おやかたである19代だい北きた陣じん（元もと関脇せきわけ・麒麟児きりんじ）と13代だい湊川みなとがわ（元もと小結こむすび・大だい徹てっ）および行司ぎょうじ1人ひとりと床山とこやま1人にんの計けい5人にんは同おなじ二に所しょノ関せき一門いちもんの松まつヶ根ね部屋へやへ、部屋へや付つき親方おやかたである9代だい富士ふじヶ根ね（元もと小結こむすび・大善だいぜん）は出羽海でわのうみ一門いちもんの春日野かすがの部屋へやへ移籍いせきし、同時どうじに所属しょぞく力士りきし3人にんは全すべて引退いんたいすることが発表はっぴょうされて、正式せいしきに二に所しょノ関せき部屋へやは閉鎖へいさされた。

その後ご

部屋へやの閉鎖へいさ後ご、一門いちもんの総帥そうすいを務つとめる親方おやかたにより、同名どうめいの部屋へやが2度ど再興さいこうされている。いずれも二に所しょノ関せき一門いちもん内ないであるが、系統けいとうは異ことなる。

12代だい二に所しょノ関せき（若わか嶋津しまづ）による二に所しょノ関せき部屋へや

2013年ねん6月がつ20日はつか、体調たいちょう不良ふりょうを理由りゆうに10代二に所しょノ関せきが停年ていねんを待またずに協会きょうかいを退職たいしょく。二に所しょノ関せきは片男波かたおなみ部屋へや所属しょぞくの14代だい荒磯あらいそ（元もと幕内まくうち・玉たま力りょく道どう）が取得しゅとくし、11代だい二に所しょノ関せきを襲名しゅうめいした。その後ご、2014年ねん11月24日にちに片男波かたおなみ部屋へやから松まつヶ根ね部屋へやへ転籍てんせきした。

2014年ねん12月1日にち、松まつヶ根ね部屋へやの師匠ししょう・9代だい松まつヶ根ね（元もと大関おおぜき・若わか嶋津しまづ）が11代だい二に所しょノ関せきと名跡みょうせき交換こうかんを行おこない、12代だい二に所しょノ関せきを襲名しゅうめいすると同時どうじに、同日どうじつ付づけで部屋へや名めいを二に所しょノ関せき部屋へやに改称かいしょうする形かたちで再興さいこうした。12代だい二に所しょノ関せきは玉たま錦にしきの孫弟子まごでしにあたる45代だい横綱よこづな初代しょだい若乃花わかのはなの弟子でしで、玉たま錦にしきの曽そ孫弟子まごでしにあたる。

2021年ねん12月24日にち、二に所しょノ関せき部屋へやを同どう部屋へやの部屋へや付つき親方おやかただった18代だい放ひ駒こま（元もと関脇せきわけ・玉乃たまの島とう）が継承けいしょうし、二に所しょノ関せき部屋へやから放ひ駒こま部屋へやへ改称かいしょうした。

「放ひ駒こま部屋へや」を参照さんしょう

13代だい二に所しょノ関せき（稀まれ勢ぜいの里さと）による二に所しょノ関せき部屋へや

2021年ねん12月24日にち、停年ていねんまで1ヶ月かげつを切きり、同日どうじつ付づけで部屋へやを18代だい放ひ駒こまに譲ゆずった12代だい二に所しょノ関せきが、荒磯あらいそ部屋へやの師匠ししょう・16代だい荒磯あらいそ（72代だい横綱よこづな・稀まれ勢ぜいの里さと）と名跡みょうせき交換こうかんを行おこない、16代だい荒磯あらいそが13代だい二に所しょノ関せきを襲名しゅうめいすると同時どうじに、同日どうじつ付づけで荒磯あらいそ部屋へやが二に所しょノ関せき部屋へやへ改称かいしょうした。13代だい二に所しょノ関せきは12代だい二に所しょノ関せき（若わか嶋津しまづ）の兄弟子あにでしである59代だい横綱よこづな隆りゅうの里さとの弟子でしで、45代だい横綱よこづな初代しょだい若乃花わかのはなの孫弟子まごでしである。

「二に所しょノ関せき部屋へや」を参照さんしょう

分家ぶんけ独立どくりつ騒動そうどう

片男波かたおなみ部屋へやの分家ぶんけ独立どくりつ騒動そうどう

1961年ねん（昭和しょうわ36年ねん）1月がつ場所ばしょ限かぎりで引退いんたいして、以降いこうは二に所しょノ関せき部屋へやの部屋へや付つき親方おやかたとなっていた年寄としより・12代だい片男波かたおなみ（元もと関脇せきわけ・玉乃たまの海うみ）は、同年どうねん5月がつに当時とうじの師匠ししょうである8代だい二に所しょノ関せきに対たいして内弟子うちでしたちを連つれての分家ぶんけ独立どくりつを申もうし入いれた。しかし、8代だいが12代だい片男波かたおなみの内弟子うちでしたちの移籍いせきに関かんしては1年ねん待まってほしいと主張しゅちょうしたため、とりあえず内弟子うちでしの移籍いせきは保留ほりゅうしたままの状況じょうきょうで、12代だい片男波かたおなみは片男波かたおなみ部屋へやを創設そうせつした。

しかし、1年ねん経たっても内弟子うちでしたちの移籍いせきが実現じつげんしなかったため、12代だい片男波かたおなみは1962年ねん5月がつ場所ばしょ前まえに内弟子うちでしの十じゅう両りょう・新川しんかわ（元もと幕内まくうち玉響たまゆら）、十じゅう両りょう・玉たま嵐あらし、幕下まくした・玉乃たまの島とう（後ごの横綱よこづな・玉たまの海うみ）たちの移籍いせき届とどけを日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいへ提出ていしゅつした。これに対抗たいこうして8代だいは、関取せきとり2人ふたりと幕下まくした・玉乃たまの島とうおよび玉たま兜かぶとと未成年みせいねん者しゃ以外いがいの力士りきし全員ぜんいんの廃業はいぎょう届とどけを提出ていしゅつしたため、廃業はいぎょう届とどけを出だされた力士りきしたちは1962年ねん5月がつ場所ばしょに出場しゅつじょうすることができなかった。そこで、先代せんだいの師匠ししょうである7代だい二に所しょノ関せきが調停ちょうていに入はいり、廃業はいぎょう届とどけの取とり下さげと幕下まくした以下いかの力士りきしの翌よく7月がつ場所ばしょからの移籍いせきを認みとめることで両者りょうしゃは合意ごういした。しかし、この時期じきに既すでに関取せきとりだった玉たま嵐あらしの移籍いせきは1年ねん後ごになり、新川しんかわ（玉響たまゆら）は移籍いせきすることなく廃業はいぎょうした。

押尾川おしおがわ部屋へやの分家ぶんけ独立どくりつ騒動そうどう（押尾川おしおがわの乱らん）

二に所しょノ関せき部屋へやの相続そうぞく争あらそいに敗やぶれた17代だい押尾川おしおがわは、1975年ねん9月がつ3日にちに自分じぶんを慕したう小結こむすび・青葉あおば城じょうや幕内まくうち・天龍てんりゅうなど16人にんの力士りきしを連つれて8代だい二に所しょノ関せきの墓所はかしょである東京とうきょう都と台東たいとう区く谷中たになかの瑞みず輪わ寺てらに立たてこもり、分家ぶんけ独立どくりつを申もうし入いれた。これに対たいし8代だい未亡人みぼうじん側がわは、17代だい押尾川おしおがわの要望ようぼうを一切いっさい認みとめなかった。

そこで、二に所しょノ関せき一門いちもんの実力じつりょく者しゃである11代だい花はな籠かご（元もと幕内まくうち・大だいノ海うみ）が調停ちょうていに入はいり、1975年ねん9月がつ場所ばしょ後ごに押尾川おしおがわ部屋へやの分家ぶんけ独立どくりつを認みとめること、16人にん中ちゅう6人にん（青葉あおば城じょうほか幕下まくした力士りきし）だけの移籍いせきを認みとめることで合意ごういした。この際さいに移籍いせきが認みとめられなかった幕内まくうち・天龍てんりゅう（天龍てんりゅう源一郎げんいちろう）は、翌年よくねん9月がつ場所ばしょを最後さいごに26歳さいで廃業はいぎょうして全日本ぜんにほんプロレスに入門にゅうもんし、プロレスラーへと転身てんしんした。

師匠ししょう

• 5代だい：二に所しょノ関せき軍ぐん右みぎ衛門えもん（にしょのせき ぐんうえもん、関脇せきわけ・海山みやま、高知こうち）（二に枚まい鑑札かんさつ）
• 6代だい：二に所しょノ関せき三右衛門さんえもん（にしょのせき さんえもん、横綱よこづな・玉たま錦にしき、高知こうち）（二に枚まい鑑札かんさつ）
• 7代だい：二に所しょノ関せき梅吉うめきち（にしょのせき うめきち、関脇せきわけ・玉たまノ海うみ、長崎ながさき）（二に枚まい鑑札かんさつ）
• 8代だい：二に所しょノ関せき勝巳かつみ（にしょのせき かつみ、大関おおぜき・佐賀さがノ花はな、佐賀さが）（二に枚まい鑑札かんさつ）
• 9代だい：二に所しょノ関せき豊ゆたか（にしょのせき ゆたか、前ぜん1・十勝とかち岩がん、北海道ほっかいどう）
• 10代：二に所しょノ関せき正裕まさひろ（にしょのせき まさひろ、関脇せきわけ・金きむ剛つよし、北海道ほっかいどう）

力士りきし

横綱よこづな・大関おおぜき

横綱よこづな

• 玉たま錦にしき三さん右みぎエ門もん　現役げんえき中ちゅうに死去しきょ（32代だい・高知こうち）5代だい、6代だい弟子でし（二に枚まい鑑札かんさつ）：一時いちじ、粂川くめかわ部屋へや所属しょぞく
• 大鵬たいほう幸喜ゆきよし（48代だい・北海道ほっかいどう）8代だい弟子でし

大関おおぜき

• 佐賀さがノ花はな勝巳かつみ（佐賀さが）6代だい、7代だい、8代だい弟子でし（二に枚まい鑑札かんさつ）：入門にゅうもんは粂川くめかわ部屋へや
• 琴きんヶ濵貞雄ゆう（香川かがわ）7代だい、8代だい弟子でし：佐渡さどヶ嶽だけ部屋へやに移籍いせき（正式せいしきな移籍いせきは大関おおぜき昇進しょうしん後ごだが、実質じっしつ的てきには最初さいしょから11代だい佐渡さどヶ嶽だけの弟子でし）
• 大だい麒麟きりん將はた能のう（佐賀さが）8代だい弟子でし

幕内まくうち

関脇せきわけ

• 神風かみかぜ正一しょういち（香川かがわ）6代だい、7代だい弟子でし
• 麒麟児きりんじ和春かずはる（千葉ちば）8代だい、9代だい、10代弟子でし
• 金剛こんごう正裕まさひろ（北海道ほっかいどう）8代だい、9代だい弟子でし
• 玉たまノ海うみ梅吉うめきち（長崎ながさき）5代だい、6代だい、7代だい弟子でし（二に枚まい鑑札かんさつ）：一時いちじ、粂川くめかわ部屋へや所属しょぞく
• 玉乃たまの海うみ太三郎たさぶろう（大分おおいた）6代だい、7代だい、8代だい弟子でし
• 鳳凰ほうおう倶往（愛知あいち）8代だい、9代だい、10代弟子でし
• 力道山りきどうざん光浩みつひろ（長崎ながさき）7代だい弟子でし

小結こむすび

• 青葉あおば城じょう幸雄ゆきお（宮城みやぎ）8代だい、9代だい弟子でし：押尾川おしおがわ部屋へやに移籍いせきして後のちに関脇せきわけ
• 琴錦ことにしき登とう（香川かがわ）6代だい、7代だい、8代だい弟子でし
• 大善だいぜん尊みこと太ふとし（大阪おおさか）10代弟子でし
• 大だい徹てっ忠ちゅう晃あきら（福井ふくい）8代だい、9代だい、10代弟子でし
• 若ノ花わかのはな勝治かつじ（青森あおもり）7代だい、8代だい弟子でし：芝田しばた山さん部屋へや（のち花はな籠かご部屋へやに改称かいしょう）に移籍いせき後ご若乃花わかのはな幹みき士しに改名かいめいして第だい45代だい横綱よこづな。

前頭まえがしら

• 天津てんしん灘なだ福一ふくいち（前ぜん18・佐賀さが）7代だい、8代だい弟子でし
• 大だいノ海うみ久光ひさみつ（前ぜん3・秋田あきた）6代だい、7代だい、8代だい弟子でし
• 海光かいこう山大やまだい五郎ごろう（前ぜん2・徳島とくしま）5代だい、6代だい弟子でし：一時いちじ、粂川くめかわ部屋へや所属しょぞく
• 3代だい海山みやま太郎たろう（前ぜん2・佐賀さが）7代だい、8代だい弟子でし
• 甲斐かい錦にしき勝かち（前ぜん12・山梨やまなし）7代だい弟子でし：松まつヶ根ね部屋へやより移籍いせき
• 神生かんのう山さん清きよし（前ぜん15・香川かがわ）7代だい、8代だい弟子でし
• 神かみ若わか順三じゅんぞう（前ぜん12・千葉ちば）7代だい、8代だい弟子でし
• 黒くろ獅子しし勇蔵ゆうぞう（前ぜん12・大阪おおさか）8代だい弟子でし
• 斜里しゃり錦にしき菊きく三さん（前ぜん18・北海道ほっかいどう）6代だい、7代だい弟子でし
• 大文字おおもじ研けん二に（前ぜん5・京都きょうと）8代だい弟子でし：中村なかむら部屋へやより移籍いせき
• 大だい龍りゅう志郎しろう（前ぜん19・北海道ほっかいどう）7代だい、8代だい弟子でし
• 玉たま嵐あらし孝平たかひら（前ぜん4・北海道ほっかいどう）8代だい弟子でし：片男波かたおなみ部屋へやに移籍いせき
• 玉たま櫻さくら八郎はちろう（前ぜん20・熊本くまもと）6代だい、7代だい弟子でし
• 玉響たまゆら克己こっき（前ぜん2・大分おおいた）8代だい弟子でし
• 天龍てんりゅう源一郎げんいちろう（前ぜん1・福井ふくい）8代だい、9代だい、10代弟子でし
• 十勝とかち岩がん豊ゆたか（前ぜん1・北海道ほっかいどう）7代だい弟子でし
• 藤ふじ錦にしき千代吉ちよきち（前ぜん18・北海道ほっかいどう）6代だい、7代だい弟子でし
• 宮みや柱はしら義雄よしお（前ぜん11・佐賀さが）8代だい弟子でし
• 宮みやノ花はな秀輝ひでき（前ぜん12・愛媛えひめ）8代だい弟子でし

十じゅう両りょう

• 荒川あらかわ文夫ふみお（十じゅう8・佐賀さが）8代だい弟子でし
• 雲仙うんぜん山さん尚なお敏さと（十じゅう7・長崎ながさき）8代だい弟子でし
• 大だいノ浦うら一廣かずひろ（十じゅう4・秋田あきた）7代だい、8代だい弟子でし：芝田しばた山さん部屋へや（のち花はな籠かご部屋へやに改称かいしょう）に移籍いせきして後のちに前まえ16。
• 大蛇おおじゃ川がわ覚さとし（十じゅう4・福岡ふくおか）8代だい弟子でし
• 楠くすのきノ海うみ正治しょうじ（十じゅう16・佐賀さが）8代だい弟子でし
• 黒くろ鷲わし二に千せん郎ろう（十じゅう3・三さん重じゅう）8代だい弟子でし
• 乾いぬい龍りゅう初太郎はつたろう（十じゅう5・北海道ほっかいどう）8代だい、9代だい弟子でし：押尾川おしおがわ部屋へやに移籍いせき
• 金剛こんごう敏彦としひこ（十じゅう10・佐賀さが）8代だい弟子でし
• 坤ひつじさる龍文たつふみ一郎いちろう（十じゅう12・北海道ほっかいどう）8代だい弟子でし
• 佐賀さが光ひかり健吾けんご（十じゅう5・佐賀さが）7代だい、8代だい弟子でし
• 三瓶山さんべさん征夫いくお（十じゅう4・島根しまね）8代だい弟子でし：中村なかむら部屋へやより移籍いせき
• 若わか越こし英雄ひでお（十じゅう12・福井ふくい）8代だい、9代だい、10代弟子でし
• 瀧たき見山みやま延雄のぶお（十じゅう4・島根しまね）7代だい、8代だい弟子でし
• 玉乃たまの浦うら友喜ともき（十じゅう7・高知こうち）8代だい弟子でし
• 玉たまノ川かわ正行まさゆき（十じゅう7・大分おおいた）7代だい弟子でし
• 照あきらノ海うみ照光てるみつ（十じゅう1・高知こうち）6代だい、7代だい弟子でし
• 天山あまやま久ひさ晴はれ（十じゅう5・島根しまね）8代だい弟子でし：中村なかむら部屋へやより移籍いせき
• 錦にしき竜りゅう栄さかえ廣ひろ（十じゅう15・高知こうち）6代だい、7代だい弟子でし
• 二に所しょ錦にしき照生てるお（十じゅう13・島根しまね）7代だい、8代だい弟子でし
• 冨久ふく錦にしき武光たけみつ（十じゅう11・北海道ほっかいどう）6代だい、7代だい弟子でし
• 松緑しょうろく貢みつぎ兵衛ひょうえ（十じゅう5・高知こうち）7代だい、8代だい弟子でし
• 吉よしノ岩いわ義行よしゆき（十じゅう7・長崎ながさき）8代だい弟子でし

幕下まくした以下いか

• 玉乃たまの嶋しま正夫まさお（愛知あいち）8代だい弟子でし：片男波かたおなみ部屋へやに移籍いせき後ご玉たまの海うみ正洋まさひろに改名かいめいして第だい51代だい横綱よこづな。
• 若わかノ海うみ周治しゅうじ（秋田あきた）8代だい弟子でし：芝田しばた山さん部屋へや（のち花はな籠かご部屋へやに改称かいしょう）に移籍いせきして後のちに小結こむすび。
• 大だい響ひびき健三けんぞう（秋田あきた）8代だい弟子でし：芝田しばた山さん部屋へや（のち花はな籠かご部屋へやに改称かいしょう）に移籍いせき後ご若わか駒こま健三けんぞうに改名かいめいして前まえ8。
• 若わか椿つばき利信としのぶ（大阪おおさか）7代だい、8代だい弟子でし：芝田しばた山さん部屋へや（のち花はな籠かご部屋へやに改称かいしょう）に移籍いせきして後のちに十じゅう2。
• 若わかノ里さと雄三ゆうぞう（北海道ほっかいどう）8代だい弟子でし：芝田しばた山さん部屋へや（のち花はな籠かご部屋へやに改称かいしょう）に移籍いせきして後のちに十じゅう5。
• 大だい真しん隆年たかとし（三重みえ）8代だい弟子でし：大鵬たいほう部屋へやに移籍いせき後ご巨きょ砲ほう丈たけ士しに改名かいめいして関脇せきわけ。
• 田中たなか脩おさむ（長崎ながさき）8代だい弟子でし：大鵬たいほう部屋へやに移籍いせき後ご嗣子しし鵬おおとり慶けい昌あきらに改名かいめいして前まえ2。
• 飯島いいじま新一しんいち（群馬ぐんま）8代だい弟子でし：大鵬たいほう部屋へやに移籍いせき後ご榛名富士はるなふじ新司しんじに改名かいめいして十じゅう2。
• 村山むらやま修一しゅういち（新潟にいがた）8代だい弟子でし：大鵬たいほう部屋へやに移籍いせき後ご翔しょう鵬おおとり豪ごう一いちに改名かいめいして十じゅう11。
• 島野しまの正ただし己おのれ（神奈川かながわ）8代だい弟子でし：大鵬たいほう部屋へやに移籍いせき後ご頂いただきノ郷ごう昌あきら登とうに改名かいめいして十じゅう12。

関連かんれん項目こうもく

• 二に所しょノ関せき