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ゆみうら

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ゆみうら
作者さくしゃ 川端かわばた康成やすなり
くに 日本の旗 日本にっぽん
言語げんご 日本語にほんご
ジャンル 短編たんぺん小説しょうせつ
発表はっぴょう形態けいたい 雑誌ざっし掲載けいさい
初出しょしゅつ情報じょうほう
初出しょしゅつ新潮しんちょう1958ねん1がつごう
刊本かんぽん情報じょうほう
収録しゅうろく富士ふじ初雪はつゆき
出版しゅっぱんもと 新潮社しんちょうしゃ
出版しゅっぱん年月日ねんがっぴ 1958ねん4がつ30にち
装幀そうてい まち春草しゅんそう
ウィキポータル 文学ぶんがく ポータル 書物しょもつ
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ゆみうら』(ゆみうらし)は、川端かわばた康成やすなり短編たんぺん小説しょうせつ。30ねんまえ九州きゅうしゅうの「ゆみうら」というまちって求婚きゅうこんされたと婦人ふじん来訪らいほう戸惑とまど小説しょうせつ奇妙きみょう体験たいけん物語ものがたり[1]突然とつぜんおとずれた一人ひとり婦人ふじん言葉ことばにより、きょあいだ空間くうかんさそわれてゆく主人公しゅじんこう心理しんりえがかれ[2][3]婦人ふじん妄想もうそう過去かこ推測すいそくされるにもかかわらず、そのかたりの細部さいぶや、真実しんじつらしさに、読者どくしゃ主人公しゅじんこうともに「あやしい時空じくう」にまれてゆくような、狂気きょうきとなわせの異様いよう世界せかい提示ていじされている作品さくひんとなっている[2]実話じつわ怪談かいだんけいサイコホラーにも一脈いちみゃくつうずる作品さくひんでもある[4]

発表はっぴょう経過けいか

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1958ねん昭和しょうわ33ねん)、雑誌ざっし新潮しんちょう』1がつごう掲載けいさいされ、同年どうねん4がつ30にち新潮社しんちょうしゃより刊行かんこうの『富士ふじ初雪はつゆき』に収録しゅうろくされた[2][5][3]。その1962ねん昭和しょうわ37ねん)8がつ新潮社しんちょうしゃより刊行かんこうの『川端かわばた康成やすなり全集ぜんしゅう だい11かん』や[2]、1981ねん昭和しょうわ56ねん)3がつ20日はつか刊行かんこう新版しんぱん川端かわばた康成やすなり全集ぜんしゅうだい8かん』に収録しゅうろくされた[3]現行げんこうばん講談社こうだんしゃ文芸ぶんげい文庫ぶんこより『再婚さいこんしゃゆみうら』として刊行かんこうされている。

作品さくひん背景はいけい作風さくふう

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しん感覚かんかく」とばれていた時代じだいから、心霊しんれいがくへの関心かんしんっていた川端かわばた康成やすなりは、フランス天文学てんもんがくしゃ心霊しんれい学者がくしゃカミーユ・フラマリオンによる心霊しんれいがくしょ未知みち世界せかいへ』(アルスしゃ、1924ねん)などを愛読あいどく[6][注釈ちゅうしゃく 1]初期しょき心霊しんれい小説しょうせつしろ満月まんげつ』、『抒情じょじょう』などの神秘しんぴ主義しゅぎてき作品さくひんかされてきたが[6]川端かわばた晩年ばんねんにいたるまで、こういった「心霊しんれい」と「性愛せいあい」というモチーフ基調きちょうとした「怪談かいだん嗜好しこう」の作品さくひんをしばしば執筆しっぴつしてきた[4]

ゆみうら』(1958ねん)は、そういった作風さくふう作品さくひんぐんなかでも、晩年ばんねん作品さくひん位置いちし、のちの『片腕かたうで』(1963ねん)などとともに、川端かわばた戦後せんご到達とうたつした「幽玄ゆうげん」、「妖美ようび」な名品めいひんひとつとされている[4][1]

あらすじ

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ある12月のはじめ、小説しょうせつ香住かすみしょうかいたく1人ひとり婦人ふじん突然とつぜん来訪らいほうし、30ねんまえ九州きゅうしゅうの「ゆみうら」でおいしたとい、香住かすみなつかしむ。30ねんまえというと、香住かすみはまだ独身どくしんで24、5さいだったが、その婦人ふじんった記憶きおくもなく、当時とうじ20さいむすめであった婦人ふじん部屋へやったおぼえはなく戸惑とまどった。婦人ふじん香住かすみ先輩せんぱい作家さっかたちと九州きゅうしゅうたとうが、香住かすみにはそれがさだかではなく、そのころ先輩せんぱい作家さっかたちが長崎ながさきった事実じじつだけしかなかった。しかし婦人ふじんかたりのなかの、うつくしい夕焼ゆうやけが弓形きゅうけいみなとえる情景じょうけいや、彼女かのじょ髪型かみがたはなし部屋へやでの場面ばめん描写びょうしゃなど、内容ないよう細部さいぶにわたり、しだいに香住かすみ自分じぶんわすれているだけかもしれないともおもったりする。香住かすみ年齢ねんれいにしては人並ひとなみはずれて記憶きおくりょく衰退すいたいしていたので、自分じぶん記憶きおくまそうとするが、むすめだった婦人ふじん部屋へやがまったくおもかばなかった。

婦人ふじんかえりの挨拶あいさつをし、香住かすみ先客せんきゃくたちよりさき退散たいさん廊下ろうかた。香住かすみ見送みおくろうと座敷ざしき障子しょうじめると、婦人ふじんきゅうからだつきをゆるめ、いつかいだかれたことのあるおとこせるからだつきになった。玄関げんかん草履ぞうりをはく婦人ふじん香住かすみは、自分じぶんゆみうら彼女かのじょ部屋へやったのかをあらためてくと、婦人ふじんは「はい」とかえり、香住かすみからそのとき求婚きゅうこんされたとげた。しかしそのときすでに婦人ふじん現在げんざいおっと婚約こんやくしていたために、ことわったのだという。婦人ふじん自分じぶんわかころとそっくりだというむすめ写真しゃしん香住かすみせ、涙声なみだごえで、いつかむすめれてるから、あのときわたしてくださいとうったえた。婦人ふじん妊娠にんしんちゅうつわりがひどく、すこあたまがおかしくなったことや、おなか香住かすみだと、包丁ほうちょうぎながらおもったことをはなす。婦人ふじん香住かすみのことを2人ふたり子供こどもにもはなしているという。

香住かすみ婦人ふじん自分じぶんのせいで、異常いじょう不幸ふこうおちいり、家庭かてい不和ふわになっているとかんじ、彼女かのじょ香住かすみへの追憶ついおくによってなぐさめられているのかもしれないとおもった。しかし「ゆみうら」というまち香住かすみ邂逅かいこうした過去かこは、婦人ふじんつよきているらしかったが、彼女かのじょいてつみおかしたかもしれない自分じぶんには、その過去かこせてなくなっていた。婦人ふじんかえったのち香住かすみは3にん先客せんきゃくたちと日本にっぽん地図ちずをめくり、九州きゅうしゅうから「ゆみうら」をさがすがどこにもなかった。香住かすみ自分じぶん九州きゅうしゅうったか記憶きおく辿たどるが、戦争せんそうなか海軍かいぐん報道ほうどうはんいんとして特攻隊とっこうたい基地きちったことと、長崎ながさき原爆げんばくのちった記憶きおくだけだった。先客せんきゃくたちは、婦人ふじん幻想げんそう妄想もうそうだと一笑いっしょうにふしたが、香住かすみ婦人ふじんはなし半信半疑はんしんはんぎき、記憶きおくさがしながら自分じぶんあたまもおかしいのではとおもわずにいられなかった。

この場合ばあいゆみうら」というまち実在じつざいしなかったが、に、香住かすみ自身じしんなかには存在そんざいしないが、他人たにん記憶きおくされている自分じぶん過去かこはどれだけあるかからず、それは、今日きょう婦人ふじん香住かすみ死後しごにも、「ゆみうら」で香住かすみ結婚けっこんもうんだとおもんでいることとおなじようなものだと香住かすみおもった。

登場とうじょう人物じんぶつ

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香住かすみしょうかい
54、5さい小説しょうせつ仕事しごとがら、よく自宅じたくきゃくおとずれる。
婦人ふじん
50さいくらい。名前なまえ村野むらの旧姓きゅうせい田井だい)。としよりもわかえ、色白いろじろほおうすあかみ。おおきい。中年ちゅうねんふとりはしてなく、世帯せたいやつれはえない。小柄こがら小顔こがおみじかゆび指輪ゆびわはない。うまれは静岡しずおかだが、継母けいぼわず、九州きゅうしゅうの「ゆみうら」の縁者えんじゃところあづけられていたという。現在げんざいおっと沼津ぬまづ神社じんじゃ神官しんかんで、息子むすこむすめがいるが、夫婦ふうふ不和ふわで、婦人ふじん東京とうきょうげている。
先客せんきゃくたち
婦人ふじんよりさき来訪らいほうしていた3にん相客あいきゃく。それぞれ別々べつべつていたが、おたが要件ようけんむと談笑だんしょう婦人ふじんきゃくると、婦人ふじんかたりの気配けはいだまり、彼女かのじょはなし直接ちょくせつかないふうにしているが、こえている。
えだ
香住かすみしょうかいむすめ婦人ふじんきゃくちちのいる座敷ざしきとおす。
記憶きおくなか人物じんぶつたち
香住かすみわかころ、10さいほど年上としうえ先輩せんぱい作家さっかである貴田きだひろし秋山あきやま久郎ひさおしたしくててもらった。かれらは故人こじんとなっている。

作品さくひん評価ひょうか研究けんきゅう

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中河なかがわ与一よいちは、幽霊ゆうれいたましいというような「可知かち世界せかい」についての事実じじつだんのようなものをいていた神秘しんぴ主義しゅぎものカミーユ・フラマリオン心霊しんれいがくしょを、川端かわばた愛読あいどくしていたことに[6]、そのフラマリオンの影響えいきょう川端かわばたにおいて重大じゅうだいなものであったと考察こうさつしながら、川端かわばたの『ゆみうら』や『無言むごん』にはとくにそれがあるとし、そういう部類ぶるい作品さくひんには、「不思議ふしぎすぐれたものがおおがする」とひょうしている[6]

あずま雅夫まさお川端かわばたのことを、生涯しょうがいにわたり「心霊しんれい」と「性愛せいあい」というモチーフかれたようにもとめ、それを「かそけつやすごきわめる恋愛れんあい怪談かいだん」の数々かずかず結晶けっしょうさせた「稀有けう作家さっか」だとひょうしつつ、その怪談かいだんてき作風さくふういちさくゆみうら』を「幽玄ゆうげんなる怪異かいいたん」だとし[4]、その発表はっぴょうされた『片腕かたうで』、『不死ふし』、『白馬はくば』などとともに、作者さくしゃ川端かわばた到達とうたつしえた「妖美ようびきわみ」がおもうさまに堪能たんのうできる作品さくひんだと解説かいせつしている[4]。また同年どうねん発表はっぴょうされた『無言むごん』とともに『ゆみうら』には、「実話じつわ怪談かいだんけいサイコホラー」とも一脈いちみゃくつうずる、川端かわばたの「怪談かいだん嗜好しこう」があり、それが晩年ばんねんにいたるまでおとろえていなかったことがられる作品さくひんだとして、「一驚いっきょうきっする」ものだと推奨すいしょうしている[4]

長谷川はせがわいずみは、『ゆみうら』が川端かわばたわか恋人こいびと伊藤いとう初代はつよおもと『伊豆いず踊子おどりこ』のおも融合ゆうごうしたものとし、舞台ぶたい伊豆いず大島おおしま波浮港はぶみなとがイメージされると考察こうさつしている[7]

はらよしは、金井かない景子けいこが「ゆみうら」という空間くうかん実態じったいのない「箱庭はこにわされた日本にっぽん」「架空かくう日本にっぽん」だとろんじたことを[8]焦点しょうてんが「日本にっぽん」のほうかたよってしまい肝心かんじんの「架空かくう」という本質ほんしつしぼられていないとして[9]、「(川端かわばたにとっては)日本にっぽんのみが架空かくうなのではなく、テクストという架空かくうとき空間くうかん問題もんだい」だと考察こうさつしている[9]。そして『ゆみうら』という小説しょうせつは、「記憶きおくというかたち虚構きょこう小説しょうせつが、事実じじつではなくともかえってリアリティをあたえてしまうりようをとおして、小説しょうせつ意味いみ追求ついきゅうするメタ小説しょうせつ」だとろんじている[9]

森本もりもとは『ゆみうら』が、「狂気きょうきとなわせた異様いよう世界せかい」を読者どくしゃまえ提示ていじしているとし、その世界せかいとは、わたしたちが日常にちじょう生活せいかつなかわすれている「めい(くら)い裂目さけめ」のような、「もうひとつの空間くうかん」であると解説かいせつしている[2]。そして、1人ひとり婦人ふじん言葉ことばによって、読者どくしゃ主人公しゅじんこう香住かすみともに、「きょのあわいの空間くうかん」にさそわれてゆくとし、婦人ふじんかた過去かこ出来事できごとが「妄想もうそうからえがしたゆめ」であろうと容易ようい推測すいそくできるにもかかわらず、その真実しんじつらしいディテールにより、読者どくしゃ次第しだいに「あやしい時空じくうまれてゆく」と考察こうさつしている[2]。また森本もりもとは、「じゅうすこて」いるが、としよりもわかえる婦人ふじんの「のこのような妖艶ようえんさをにじませた雰囲気ふんいき」や、突然とつぜんひらめくように「狂気きょうき」がかおのぞかせる瞬間しゅんかん(「台所だいどころ刃物はものいで……」の一節いっせつなど)が、全体ぜんたいにみなぎっているとし、こういった緊張きんちょうかんも、『ゆみうら』を「ただならぬものにしているてん」で、見逃みのがせないとひょうしている[2]

そして作品さくひん眼目がんもくとして、婦人ふじんかえったのちに、「ゆみうら」がどこにもないだとわかり、婦人ふじんはなしが「妄想もうそう」だと断定だんていされたその瞬間しゅんかんから、主人公しゅじんこう香住かすみが、「なかったはずのとお過去かこ時間じかんを、ほとんどきはじめる」ところだと森本もりもと解説かいせつ[2]作品さくひん最後さいご一節いっせつと、川端かわばたが『じゅうろくさい日記にっき』(1925ねん)の「あとがき」でかたったつぎのような一節いっせつ類似るいじせい指摘してきしている[2]

わたしがこの日記にっき発見はっけんしたときに、もっと不思議ふしぎかんじたのは、ここにかれた日々ひびのやうな生活せいかつを、わたし微塵みじん記憶きおくしてゐないといふことだつた。わたし記憶きおくしてゐないとすると、これらの日々ひび何処どこくだりつたのだ。どこへえたのだ。わたし人間にんげん過去かこなかしつつてくものについてかんがへた。 — 川端かわばた康成やすなり「あとがき」(『じゅうろくさい日記にっき』)[10]

森本もりもとはこれに関連かんれんし、婦人ふじんが「おも」のことをかみ恩寵おんちょう(「かみさまのおめぐみ」)であるとする言葉ことば重要じゅうようだとし、主人公しゅじんこう香住かすみ最初さいしょ婦人ふじんたいし、「そのくに生者しょうじゃ死者ししゃのやうな隔絶かくぜつ」をおぼえていたのが、終結しゅうけつでは、むしろ婦人ふじんえがした「虚妄きょもう世界せかい」に共鳴きょうめいしていることをげ、それはあきらかに現実げんじつとは次元じげんことにする「時空じくう超越ちょうえつしたかのような別世界べっせかい」だと論考ろんこうしながら[2]、こういった「そこれぬぬまのような不気味ぶきみ世界せかい」に読者どくしゃほうしたまま、あざやかに作品さくひんじられる『ゆみうら』は、「みごとというほかない」とひょうしている[2][11]

鈴村すずむら和成かずなりは、『ゆみうら』を「えない結婚けっこん」をアレゴリカルえがいた作品さくひんだとひょう[12]実在じつざいしない「ゆみうら」のおもばなし婦人ふじんの「幻想げんそう妄想もうそう」とかたづける同席どうせききゃくたちとはちがい、主人公しゅじんこう作家さっか川端かわばたとほぼ等身とうしんだい)は「自分じぶんあたまもおかしい」とおもわずにいられないてんれながら、主人公しゅじんこうは、自分じぶん自身じしん忘却ぼうきゃくしているが、「他人たにん記憶きおくされている」過去かこを、「どれほどあるかれない」とかんがえる、と説明せつめい[12]、「ゆみうら」での「結婚けっこん」のもうみは、一笑いっしょうにふされるのではなくて、一種いっしゅ心霊しんれい領域りょういきうつされると解説かいせつしている[12]。そして、婦人ふじんにはこの「結婚けっこん」はえているが、主人公しゅじんこう作家さっかにはえないとし、この「透視とうし」のレベルでは、「ゆみうら」の実在じつざいはもうわれず、婦人ふじんて、作家さっかにはえないという、「える、えないの境目さかいめ」に、「ゆみうら」がつことになると論考ろんこうしている[12]

おもな収録しゅうろく刊行かんこうほん

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単行本たんこうぼん

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  • 富士ふじ初雪はつゆき』(新潮社しんちょうしゃ、1958ねん4がつ30にち
    • 装幀そうていまち春草しゅんそうおびぶん中村なかむら光夫みつお冷徹れいてつ孤独こどく」。付録ふろく川端かわばた康成やすなり「あとがき」。267ぺーじ
    • 収録しゅうろく作品さくひん:「あのこっこのくに」「並木なみき」「自然しぜん」「あまだれ」「いわきく」「富士ふじ初雪はつゆき」「無言むごん」「おっとのしない」「ゆみうら」「ふね遊女ゆうじょ
  • 再婚さいこんしゃゆみうら』(講談社こうだんしゃ文芸ぶんげい文庫ぶんこ、1994ねん7がつ10日とおか
    • カバー装幀そうてい菊地きくち信義のぶよし解説かいせつ鈴村すずむら和成かずなりえない結婚けっこん」。作家さっか案内あんない川端かわばた康成やすなり平山ひらやま三男みつお戦後せんご川端かわばた文学ぶんがく意味いみ――分裂ぶんれつするふたつの時計とけい」。著書ちょしょ目録もくろく作成さくせい川端かわばたかおり男里おのさと
    • 収録しゅうろく作品さくひん:「再婚さいこんしゃ」「いわきく」「無言むごん」「水月すいげつ」「ゆめがつくった小説しょうせつ」「ゆみうら」「おっとのしない」「二人ふたり」「におむすめ」「かみながく」「たけこえももはな
  • 川端かわばた康成やすなりしゅう 片腕かたうで文豪ぶんごう怪談かいだん傑作けっさくせん〉』(ちくま文庫ぶんこ、2006ねん7がつ10日とおか
    • カバー装幀そうてい山田やまだえいはるきむ井田いだ英津子えつこ編集へんしゅう解説かいせつあずま雅夫まさお心霊しんれい性愛せいあいと」
    • 収録しゅうろく作品さくひん
      • 片腕かたうで」「ちよ」「処女しょじょさくたたり」
      • 怪談かいだんしゅう1―「おんな
      • 怪談かいだんしゅう2―「おそれしいあい
      • 怪談かいだんしゅう3―「歴史れきし」「心中しんちゅうの」「龍宮りゅうぐう乙姫おとひめ」「霊柩車れいきゅうしゃ」「屋上おくじょう金魚きんぎょ」「顕微鏡けんびきょう怪談かいだん」「たまご」「不死ふし」「白馬はくば
      • しろ満月まんげつ」「はなある写真しゃしん」「抒情じょじょう」「慰霊いれい」「無言むごん」「ゆみうら」「地獄じごく」「故郷こきょう」「いわきく」「離合りごう」「薔薇ばら幽霊ゆうれい」「のみおんな」「Oasis of Death ロオド・ダンセニイ」「古賀こが春江はるえ」「時代じだい祝福しゅくふく
  • 川端かわばた康成やすなり異相いそう短篇たんぺんしゅう』(中公ちゅうこう文庫ぶんこ、2022ねん6がつ25にち
    • 編集へんしゅう高原たかはら英里えり解説かいせつ高原たかはら英里えり編者へんしゃ解説かいせつ
    • 収録しゅうろく作品さくひん:「心中しんちゅうの」「しろ満月まんげつ」「地獄じごく」「故郷こきょう」「離合りごう」「ふゆきょく」「あさくも」「死体したい紹介しょうかいじん」「へび」「いぬ」「あか喪服もふく」「もう眼鏡めがねうた」「ゆみうら」「めずらしいひと」「無言むごん」「たまゆら」「感情かんじょう」「二黒じこく」「ねむぐすり

全集ぜんしゅう

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  • 川端かわばた康成やすなり全集ぜんしゅうだい11かん みづうみ・ねむれる美女びじょ』(新潮社しんちょうしゃ、1969ねん6がつ25にち
  • 川端かわばた康成やすなり全集ぜんしゅうだい8かん 小説しょうせつ8』(新潮社しんちょうしゃ、1981ねん3がつ20日はつか
    • カバー題字だいじ東山ひがしやまいさおえびすよんろくばんはこいれ
    • 収録しゅうろく作品さくひん:「再婚さいこんしゃ」「いわきく」「ふゆ半日はんにち」「はくゆき」「ないひと」「自然しぜん」「明月めいげつ」「富士ふじ初雪はつゆき」「無言むごん」「あちらこちらで」「水月すいげつ」「小春こはる」「横町よこちょう」「離合りごう」「ふね遊女ゆうじょ」「故郷こきょう」「多年生たねんせい」「ゆめがつくつた小説しょうせつ」「あまだれ」「あのこっこのくに」「ゆみうら」「並木なみき」「おっとのしない」「古里ふるさとおと」「二人ふたり」「においむすめ」「人間にんげんのなか」「片腕かたうで」「かみながく」「たけこえももはな」「隅田川すみだがわ

アンソロジー

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派生はせい作品さくひん・オマージュ作品さくひん

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出典しゅってん[13]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ カミーユ・フラマリオンは、「心霊しんれい研究けんきゅう協会きょうかい」の会長かいちょうつとめた。

出典しゅってん

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  1. ^ a b 「カバー解説かいせつ」(再婚さいこんしゃ 1994
  2. ^ a b c d e f g h i j k 森本もりもとゆみうら 解説かいせつ」(愉楽ゆらく2 1991, p. 228)
  3. ^ a b c 田村たむらたかしただしゆみうら」(事典じてん 1998, pp. 370–371)
  4. ^ a b c d e f あずま雅夫まさお心霊しんれい性愛せいあいと」(怪談かいだん傑作けっさくせん 2006, pp. 369–380)
  5. ^ 解題かいだい――ゆみうら」(小説しょうせつ8 1981
  6. ^ a b c d 中河なかがわ与一よいち川端かわばたける神秘しんぴ主義しゅぎ」(『川端かわばた康成やすなり全集ぜんしゅう だいいちかん月報げっぽう新潮社しんちょうしゃ、1959ねん)。怪談かいだん傑作けっさくせん 2006, pp. 369–380
  7. ^ 長谷川はせがわいずみ「『ゆみうら』と『伊豆いず踊子おどりころん」(川端かわばた康成やすなり研究けんきゅうだい14ごう1980ねん1がつ)。「『ゆみうら』の作品さくひん構造こうぞう背景はいけい」(『川端かわばた康成やすなり研究けんきゅう叢書そうしょ8』教育きょういく出版しゅっぱんセンター、1980ねん11月)に所収しょしゅう事典じてん 1998, p. 371、森本もりもとした 2014, pp. 525–523に抜粋ばっすい掲載けいさい
  8. ^ 金井かない景子けいこ架空かくうの『日本にっぽん』をえがく――『ゆみうら』をがかりにして」(『川端かわばた文学ぶんがくへの視界しかい4』教育きょういく出版しゅっぱんセンター、1990ねん2がつ)。事典じてん 1998, p. 371
  9. ^ a b c はらよし川端かわばた康成やすなりゆみうらろん――〈記憶きおく〉のテクスチュアリティー(うえ)(した)」(解釈かいしゃく 1995ねん6・7がつ)。事典じてん 1998, p. 371に抜粋ばっすい掲載けいさい
  10. ^ 川端かわばた康成やすなり「あとがき――じゅうななさい日記にっき〈のち「じゅうろくさい日記にっき」)」(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう 1925ねん9がつごう)。小説しょうせつ2 1980, pp. 40–44、踊子おどりこあつまりえい 1993, pp. 66–100
  11. ^ だいじゅういちしょう たっへのみち――〈魔界まかい〉のて だいせつ地獄じごく』『たまゆら』『自然しぜん』『無言むごん』『離合りごう』『ゆみうら』」(森本もりもとした 2014, pp. 517–526)
  12. ^ a b c d 鈴村すずむら和成かずなりえない結婚けっこん」(再婚さいこんしゃ 1994
  13. ^ 恒川つねかわ茂樹しげき川端かわばた康成やすなり転生てんせい作品さくひん年表ねんぴょう引用いんよう・オマージュへん】」(転生てんせい 2022, pp. 261–267)

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 川端かわばた康成やすなり川端かわばた康成やすなり全集ぜんしゅうだい2かん 小説しょうせつ2』新潮社しんちょうしゃ、1980ねん10がつISBN 978-4106438028 
  • 川端かわばた康成やすなり川端かわばた康成やすなり全集ぜんしゅうだい8かん 小説しょうせつ8』新潮社しんちょうしゃ、1981ねん3がつISBN 978-4-106-43808-0 
  • 川端かわばた康成やすなり川端かわばた康成やすなり全集ぜんしゅうだい35かん 雑纂ざっさん2』新潮社しんちょうしゃ、1983ねん2がつISBN 978-410643835-6 
  • 川端かわばた康成やすなり再婚さいこんしゃゆみうら講談社こうだんしゃ講談社こうだんしゃ文芸ぶんげい文庫ぶんこ〉、1994ねん7がつISBN 978-4061962828 
  • 川端かわばた康成やすなり ちょあずま雅夫まさお へん川端かわばた康成やすなりしゅう 片腕かたうで――文豪ぶんごう怪談かいだん傑作けっさくせん筑摩書房ちくましょぼうちくま文庫ぶんこ〉、2006ねん7がつISBN 978-4480422415 
  • 川端かわばた康成やすなり伊豆いず踊子おどりこ』(改版かいはん集英社しゅうえいしゃ集英社しゅうえいしゃ文庫ぶんこ〉、1993ねん6がつISBN 978-4-08-750001-1  初版しょはんは1977ねん5がつ
  • 仁平にだいら政人まさと; はらよし; 藤田ふじた祐史ゆうじ へん『〈転生てんせい〉する川端かわばた康成やすなり 1――引用いんよう・オマージュの諸相しょそう文学ぶんがく通信つうしん、2022ねん11月。ISBN 978-4909658890 
  • 羽鳥はとり徹哉てつや; はらよし へん川端かわばた康成やすなりぜん作品さくひん研究けんきゅう事典じてんつとむまこと出版しゅっぱん、1998ねん6がつISBN 978-4-585-06008-6 
  • 保昌やすまさ正夫まさお へん新潮しんちょう日本にっぽん文学ぶんがくアルバム16 川端かわばた康成やすなり新潮社しんちょうしゃ、1984ねん3がつISBN 978-4-10-620616-0 
  • 森本もりもと魔界まかい住人じゅうにん 川端かわばた康成やすなり――その生涯しょうがい文学ぶんがく 下巻げかんつとむまこと出版しゅっぱん、2014ねん9がつISBN 978-4585290766 
  • 有精ゆうせいどう編集へんしゅう へん短編たんぺん愉楽ゆらく2――近代きんだい小説しょうせつのなかの空間くうかん有精ゆうせいどう出版しゅっぱん、1991ねん3がつISBN 978-4640302465 

関連かんれん項目こうもく

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