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東京大学とうきょうだいがく大学院だいがくいん農学のうがく生命せいめい科学かがく研究けんきゅう附属ふぞく生態せいたい調和ちょうわ農学のうがく機構きこう

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東京大学とうきょうだいがく大学院だいがくいん農学のうがく生命せいめい科学かがく研究けんきゅう附属ふぞく生態せいたい調和ちょうわ農学のうがく機構きこう(とうきょうだいがくだいがくいんのうがくせいめいかがくけんきゅうかふぞくせいたいちょうわのうがくきこう、英語えいご: Institute for Sustainable Agro-ecosystem Services略称りゃくしょう: ISAS)は、東京大学とうきょうだいがく大学院だいがくいん農学のうがく生命せいめい科学かがく研究けんきゅう附属ふぞく教育きょういく研究けんきゅう組織そしきで、東京とうきょう西東京にしとうきょう緑町みどりちょういち丁目ちょうめ1ばん1ごう所在しょざいし、田無たなし演習えんしゅうりんふくめて30ヘクタール以上いじょう面積めんせき耕地こうち林地りんち温室おんしつ見本みほんえんなどの研究けんきゅう教育きょういく施設しせつ所有しょゆうする。2010ねん4がつ1にち農場のうじょう緑地りょくち植物しょくぶつ実験じっけんしょ検見川けみがわキャンパス)を統合とうごうし、演習えんしゅう林田はやしだ無試験むしけん教育きょういく研究けんきゅう機能きのうれて誕生たんじょうした[1]

概要がいよう[編集へんしゅう]

とう機構きこう西東京にしとうきょうフィールド(仮称かしょう)は、田無たなし演習えんしゅうりんふくめて30ヘクタール以上いじょう面積めんせき耕地こうち林地りんち温室おんしつぐん見本みほん果樹かじゅえん格納庫かくのうこ調製ちょうせい施設しせつぐんなどが配置はいちされている。西東京にしとうきょうフィールドは、農学部のうがくぶ半数はんすう以上いじょう専修せんしゅう学生がくせい実習じっしゅう利用りようされており、作業さぎょう安全あんぜん作物さくもつ栽培さいばい生態せいたい調査ちょうさなどの方法ほうほう実地じっち教育きょういくされている。

2019ねん4がつ現在げんざい西東京にしとうきょうフィールドでは、東京とうきょうによる都市とし計画けいかく道路どうろ建設けんせつ並行へいこうして、キャンパスのさい整備せいびすすみつつある。2019ねんからあたらしい本館ほんかんとなる総合そうごう研究けんきゅう実験じっけんとう建設けんせつはじまる[2]

2021ねん8がつ2にち西東京にしとうきょうフィールドのなかつらぬかたち東西とうざい方向ほうこう都市とし計画けいかく道路どうろ西東京にしとうきょう3・4・9ごう保谷ほうや東村山ひがしむらやません都道とどう4ごう東京とうきょう所沢ところざわせん支線しせん)が開通かいつうした[3]東側ひがしがわ谷戸たにと新道しんどう西側にしがわ所沢ところざわ街道かいどう接続せつぞくする。

活動かつどう領域りょういき[編集へんしゅう]

  • 情報じょうほう社会しゃかい研究けんきゅう領域りょういき
農林のうりんぎょう社会しゃかい関係かんけいせいを、食品しょくひん安全あんぜん環境かんきょう保全ほぜん景観けいかん形成けいせいなどの観点かんてんから究明きゅうめいする。農業のうぎょう環境かんきょう情報じょうほう工学こうがく地域ちいき環境かんきょう工学こうがく計画けいかくがくなどの学問がくもん分野ぶんや基礎きそく。
  • 農林のうりん生態せいたいけい研究けんきゅう領域りょういき
生態せいたいけいサービスを人類じんるい持続じぞくてき享受きょうじゅする見地けんちから、農林のうりん生態せいたいけい評価ひょうかほう管理かんり手法しゅほう究明きゅうめいする。環境かんきょう農学のうがく森林しんりん科学かがく昆虫こんちゅう科学かがくなどの学問がくもん分野ぶんや基礎きそく。
  • 生物せいぶつ物質ぶっしつ循環じゅんかん研究けんきゅう領域りょういき
さまざまなスケールの物質ぶっしつ循環じゅんかん対象たいしょうとして、農林のうりんぎょう環境かんきょうをめぐる生物せいぶつ機能きのう物質ぶっしつ挙動きょどう究明きゅうめいする。作物さくもつ生産せいさん科学かがく園芸えんげい科学かがく、ランドスケープ科学かがくなどの学問がくもん分野ぶんや基礎きそく。

西東京にしとうきょうフィールド 耕地こうち緑地りょくちきゅう農場のうじょう[編集へんしゅう]

見学けんがく[編集へんしゅう]

西東京にしとうきょうフィールド耕地こうち緑地りょくちきゅう農場のうじょう見学けんがくコースを公開こうかいしている。

  • 見学けんがく時間じかん火曜日かようび金曜日きんようび祝日しゅくじつ年末年始ねんまつねんし機構きこう指定していのぞく)午前ごぜん9午後ごご430ふん
  • 10めい以上いじょう団体だんたい場合ばあいは、事前じぜん許可きょか必要ひつよう

田無たなし演習えんしゅうりん[編集へんしゅう]

ほん演習えんしゅうりんそう面積めんせきは9.1haで、武蔵野台むさしのだい武蔵野むさしの段丘だんきゅう武蔵野むさしのめんじょう位置いちし、海抜かいばつだかやく60m、地形ちけい平坦へいたんである。地質ちしつそうあつ6~8mの火山灰かざんばいそう関東かんとうロームそう)のしたに、砂礫されきそう武蔵野むさしのつぶてそう)がつづいている。土壌どじょうはロームそううえ火山灰かざんばいそうははざいとする黒色こくしょくが50~60cmのあつさで分布ぶんぷしている。気象きしょう条件じょうけんとし平均へいきん気温きおん14.8平均へいきんねん降水こうすいりょう1,610mm(2001ねん~2010ねん田無たなし演習えんしゅうりん観測かんそく)である。

武蔵野むさしの森林しんりん古来こらいより人為じんいくわわってきたために林相りんそう原生げんせいてき自然しぜん要素ようそすくないものの、ほん演習えんしゅうりんにはアカマツコナラクヌギ主体しゅたいとして、イヌシデエゴノキケヤキミズキなどが混在こんざいしながら点在てんざいしている。林内りんないにはヌルデマユミタラノキガマズミツルウメモドキスイカズラなどの低木ていぼくづるせい植物しょくぶつが、またはやしゆかには草本そうほんるいとう種類しゅるい豊富ほうふ保存ほぞんされており、武蔵野むさしの植物しょくぶつしょう現出げんしゅつしている。その各種かくしゅ見本みほんりん外国がいこくさんマツやスギ品種ひんしゅたけるいなど)、樹木じゅもくえんやく300しゅ針葉樹しんようじゅ70しゅ広葉樹こうようじゅ230しゅ)、試験しけんりん改良かいりょうポプラメタセコイアシラカシなど)、採種さいしゅえんなどをはいし、これらそう面積めんせきの2/3をめる樹林じゅりんいま都市としりんとしてきわめて貴重きちょう存在そんざいとなっている。

田無たなし演習えんしゅうりん1929ねん昭和しょうわ4ねん)に東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく農学部のうがくぶりん学科がっか田無たなし苗圃びょうほ(または多摩たま苗圃びょうほ)として林学りんがくだい講座こうざ造林ぞうりんがく研究けんきゅうしつ)によって創設そうせつされた。その淵源えんげんは1893ねん明治めいじ26ねん)に当時とうじ帝国ていこく大学だいがくのう大学だいがくにあった駒場こまば設置せっちされた、はやし学科がっか附設ふせつ苗圃びょうほさかのぼることができる。1956ねん昭和しょうわ31ねん)にいたって管理かんり運営うんえい林学りんがくから演習えんしゅうりん委嘱いしょくされ、1963ねん昭和しょうわ38ねん)には名称めいしょう田無たなし試験しけんあらためて組織そしき機構きこう拡充かくじゅうなどがあり、いで1982ねん昭和しょうわ57ねん)には用地ようち全域ぜんいき林学りんがくより演習えんしゅうりん移管いかんされた。2000ねん平成へいせい12ねん)に農学部のうがくぶ大学院だいがくいん重点じゅうてんともなって大学院だいがくいん農学のうがく生命せいめい科学かがく研究けんきゅう附属ふぞく施設しせつとなる。

2011ねん平成へいせい23ねん)に田無たなし試験しけんから現在げんざい名称めいしょうである田無たなし演習えんしゅうりんへと改称かいしょうする。

見学けんがく[編集へんしゅう]

平日へいじつ見学けんがく可能かのう

  • 公開こうかい時間じかん月曜日げつようび金曜日きんようび祝日しゅくじつ年末年始ねんまつねんし演習えんしゅうりん指定していのぞく)午前ごぜん9午後ごご430ふん
  • 10めい以上いじょう団体だんたい、または、小学校しょうがっこう幼稚園ようちえん保育園ほいくえん市民しみんグループとう授業じゅぎょう活動かつどう一環いっかんとして利用りようする場合ばあいは、団体だんたい見学けんがく申込もうしこみ必要ひつよう

農場のうじょう博物館はくぶつかん[編集へんしゅう]

歴史れきしてき建造けんぞうぶつとしての文化財ぶんかざいてき価値かち非常ひじょうたか建物たてものであるきゅう乳牛にゅうぎゅうしゃを2007ねん平成へいせい19ねん)に修復しゅうふくし、農場のうじょう博物館はくぶつかんとして同年どうねん11月23にち宮中きゅうちゅうにおける新嘗祭にいなめさい)に開催かいさいされた収穫しゅうかくさいにおいてオープンした。

のう学校がっこう農学部のうがくぶなどで教材きょうざいとして収集しゅうしゅうされてきた農機具のうきぐおよび教科書きょうかしょなどに利用りようされた文化財ぶんかざいてき価値かちのある図解ずかい書籍しょせき中心ちゅうしんに、「農業のうぎょう」・「しょく」の原点げんてんをテーマとした展示てんじおこなっている。

利用りよう時間じかん[編集へんしゅう]

通常つうじょう開館かいかん日時にちじ

  • 火曜日かようび金曜日きんようび 10:15~14:45(入館にゅうかんは14:30まで)
  • 祝日しゅくじつ生態せいたい調和ちょうわ農学のうがく機構きこう指定してい夏季かき(7がつ下旬げじゅんから9がつまつまで)・冬季とうき(12がつ下旬げじゅんから2がつまつまで)は休館きゅうかん

特別とくべつ臨時りんじ開館かいかん日時にちじ

  • イベント開催かいさいなどに特別とくべつ臨時りんじ開館かいかんおこなっている。
  • 料金りょうきん無料むりょう

東大とうだいハス見本みほんえん[編集へんしゅう]

公開こうかい期間きかん[編集へんしゅう]

一般いっぱん公開こうかい

  • 6がつ中旬ちゅうじゅん~7がつ中旬ちゅうじゅん火曜日かようび金曜日きんようび8:45~10:45
  • 入園にゅうえんりょう無料むりょう

7がつ中旬ちゅうじゅんに1かんはちすかい開催かいさいされる。

  • 10めい以上いじょう団体だんたい場合ばあい事前じぜん許可きょか必要ひつよう

移転いてん統合とうごうまえ緑地りょくち植物しょくぶつ実験じっけんしょ[編集へんしゅう]

通称つうしょう検見川けみがわ植物しょくぶつえん千葉ちばけん千葉ちば花見川はなみがわしんまち1051に所在しょざいした。東京大学とうきょうだいがく農学部のうがくぶ運営うんえい

1954ねん造園ぞうえんようおよび観賞かんしょうよう植物しょくぶつ収集しゅうしゅう栽培さいばい繁殖はんしょく利用りようかんする技術ぎじゅつ教育きょういく研究けんきゅう目的もくてきとして、学生がくせい管轄かんかつ園芸えんげい実験じっけんしょ発足ほっそく[4]1965ねん正式せいしき農学部のうがくぶ附属ふぞく施設しせつとなる。その環境かんきょう問題もんだいへの関心かんしんとともに緑地りょくち植物しょくぶつやその生育せいいくする空間くうかん環境かんきょう保護ほご利用りようしようというかんがえがあらわ[5]1975ねん緑地りょくち植物しょくぶつ実験じっけんしょ改称かいしょう

敷地しきち面積めんせき47,031㎡[5]木本きもと植物しょくぶつやく400しゅ600品種ひんしゅ[6](うちツバキやく120品種ひんしゅ)、草本そうほん植物しょくぶつやく100しゅ350品種ひんしゅ(うちはなハスやく250品種ひんしゅ)が群生ぐんせいしている。だい温室おんしつ一般いっぱん温室おんしつ2むね実験じっけん圃場ほじょうゆうしていた。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]