橋本はしもと家か

橋本はしもと家か
尾長おなが巴ともえ（おながともえ）
本姓ほんせい	藤原ふじわら北きた家か閑院流りゅう 西園寺さいおんじ庶流
家いえ祖そ	橋本はしもと実みのる俊しゅん
種別しゅべつ	公家くげ（羽林はばやし家か） 華族かぞく（伯爵はくしゃく）
出身しゅっしん地ち	山城やましろ国こく
主おもな根拠地こんきょち	山城やましろ国こく
著名ちょめいな人物じんぶつ	橋本はしもと実みのる麗うらら 橋本はしもと経子けいこ 姉あね小路こうじ 橋本はしもと実みのる梁はり 橋本はしもと麗子れいこ 橋本はしもと夏子なつこ
支流しりゅう、分家ぶんけ	梅園うめぞの家か（羽林はばやし家か）
凡例はんれい / Category:日本にっぽんの氏族しぞく

橋本はしもと家か（はしもとけ）は、藤原ふじわら北きた家か閑院流りゅう西園寺さいおんじの分家ぶんけにあたる公家くげ・華族かぞく。公家くげとしての家格かかくは羽林はばやし家か。華族かぞくとしての家格かかくは伯爵はくしゃく家いえ。家紋かもんは尾長おなが巴ともえ。

歴史れきし

封建ほうけん時代じだい

鎌倉かまくら時代ときよ末期まっき、西園寺さいおんじ公こう相しょうの四よん男なん実じつ俊しゅんを祖そとして創設そうせつされる。実じつ俊しゅんは冷泉れいせん・橋本はしもと・入江いりえなどを称しょうしていたが、孫まごの橋本はしもと実みのる澄きよしの代だいから橋本はしもとの家名かめいが定さだまった。家業かぎょうは笛ふえ。

6代目だいめの橋本はしもと公国こうこくまで父子ふし相続そうぞくが続つづいたが、公国こうこくに跡継あとつぎがなく、同おなじ西園寺さいおんじ家か一門いちもんの清水谷しみずたに家かから橋本はしもと公こう夏なつ（1454年ねん－1538年ねん）が養子ようしに入はいった。公おおやけ夏なつは播磨はりま国こくで出家しゅっけし、彼かれの後のちは孫まごで養子ようしの橋本はしもと実みのる勝かちが継まましいだが、天正てんしょう16年ねん（1588年ねん）横死おうしして家系かけいは中絶ちゅうぜつ。その後ご、江戸えど時代じだい初期しょきに一族いちぞくの橋本はしもと実みのる村むら（公おおやけ夏なつの曾孫そうそん）が実じつ勝かちの養子ようしの形式けいしきで家いえを継ついだ。実みのる村むらの弟おとうと実じつ清きよし（梅園うめぞの実みのる清きよし）は分家ぶんけして梅園うめぞの家かの祖そとなった。江戸えど時代じだい後期こうきの橋本はしもと実久さねくは議ぎ奏そうを務つとめ、安政あんせいの内裏だいり造営ぞうえいのときも御用ごよう掛かけを務つとめた。

幕末ばくまつの実じつ麗うらら（さねあきら）は、国事こくじに尽力じんりょく。実じつ麗うららの妹いもうと、経子けいこ（つねこ、観かん行ぎょう院いん）は、仁孝天皇にんこうてんのうに典侍てんじとして仕つかえ、14代だい将軍しょうぐん徳川とくがわ家茂いえもちに降嫁こうかした和宮かずのみや親子おやこ内親王ないしんのうの生母せいぼとなった。和宮かずのみやは、仁孝天皇にんこうてんのう崩御ほうぎょ後こうは、橋本はしもと家かで養育よういくされた。

江戸えど時代じだいの家いえ禄ろくは200石せき。幕末ばくまつに親子おやこ内親王ないしんのう（和宮かずのみや）の将軍家しょうぐんけ降嫁こうかに尽力じんりょくしたことから500石せきに加増かぞう。

実じつ麗うららの養子ようし実じつ梁はり（さねやな）は、戊辰戦争ぼしんせんそうで東征とうせい軍ぐんの東海道とうかいどう鎮撫ちんぶ総督そうとくを務つとめ、江戸城えどじょう開城かいじょうの際さいに勅使ちょくしとして江戸城えどじょうに入城にゅうじょうし、徳川とくがわ慶喜よしのぶの死し一等いっとうを減げんじる代かわりに慶喜よしのぶの水戸みと藩はんでの謹慎きんしんを命めいじる朝命ちょうめいを徳川とくがわ慶頼よしよりに申もうし渡わたした。

明治めいじ以降いこう

明治維新めいじいしん後ごの明治めいじ2年ねん（1869年ねん）6月がつ17日にちの行政ぎょうせい官かん達たちで公家くげと大名だいみょう家いえが統合とうごうされて華族かぞく制度せいどが誕生たんじょうすると橋本はしもと家かも公家くげとして華族かぞくに列れつした。1884年ねん（明治めいじ17年ねん）7月がつ7日にちの華族かぞく令れいの施行しこうで華族かぞくが五ご爵制になると大納言だいなごん宣せん任にんの例れい多おおき旧きゅう・堂上どうじょう家かとして実じつ梁はりが伯爵はくしゃく位くらいが授さづけられた。

実じつ梁はりの孫まご実じつ斐（さねあや）は、貴族きぞく院いん議員ぎいん、内務ないむ参与さんよ官かん、文部もんぶ政務次官せいむじかんを歴任れきにんした。彼かれの代だいに橋本はしもと伯爵はくしゃく家かの住居じゅうきょは神奈川かながわ県けん大磯おおいそ町まち瀧澤たきざわにあった。

系譜けいふ

実線じっせんは実子じっし、点線てんせん（縦たて）は養子ようし、点線てんせん（横よこ）は婚姻こんいん関係かんけい。

西園寺さいおんじ公こう相しょう

橋本はしもと実みのる俊しゅん1

実じつ兼けん

実じつ顕あらわ

季き経けい2

俊しゅん季き

遊ゆう義ぎ門もん院いん一いち条じょう局きょく

後醍醐天皇ごだいごてんのう

実じつ澄きよし3

公おおやけ興きょう

世良せら親王しんのう

公おおやけ音おん4

実郷みさと5

実淳さねあつ

公国こうこく6

公雄きみお

公おおやけ夏なつ7

実じつ勝かち8

清水谷しみずだに公こう松まつ

季き宗むね

実みのる村むら9

橋本はしもと実みのる勝かち

季き景けい

季村きむら10

万里小路まりこうじ雅みやび房ぼう

女おんな

葉室はむろ頼よりゆき業ぎょう

実みのる村むら

梅園うめぞの実みのる清きよし 〔梅園うめぞの家か〕

公綱きんつな11

橋本はしもと公綱きんつな

頼よりゆき孝こう

実松さねまつ12

橋本はしもと実松さねまつ

実じつ文ぶん13

葉室はむろ頼よりゆき胤たね

穂波ほなみ尚しょう明あきら

実理じつり14

実みのる氏し

実じつ誠まこと15

実久さねく16

伊い与あずか子こ

理子さとこ

実じつ麗うらら17

裏うら辻つじ公こう篤あつし

小倉こくら長ちょう季き

経子けいこ

仁孝天皇にんこうてんのう

実じつ梁はり18

麗子れいこ

東坊城ひがしぼうじょう夏なつ長ちょう

夏子なつこ

和宮かずのみや親子おやこ内親王ないしんのう

実じつ陳ひね

実じつ頴19

橋本はしもと夏子なつこ

実じつ斐20

1. ^ 清水谷しみずたに実久さねくの子こ
2. ^ 西園寺さいおんじ致季の子こ。
3. ^ 小倉おぐら輔季の子こ。

系譜けいふ参考さんこう

• 日本にっぽんの名字みょうじ七なな千せん傑すぐる「橋本はしもと家か」
• 公卿くぎょう類別るいべつ譜ふ「橋本はしもと家か」 - ウェイバックマシン（2008年ねん12月11日にちアーカイブ分ぶん）

参考さんこう文献ぶんけん

• 家いえ近きん良樹よしき『その後ごの慶喜よしのぶ 大正たいしょうまで生いきた将軍しょうぐん』講談社こうだんしゃ〈講談社こうだんしゃ選書せんしょメチエ320〉、2005年ねん。ISBN 978-4062583206。 
• 浅見あさみ雅男まさお『華族かぞく誕生たんじょう：名誉めいよと体面たいめんの明治めいじ』リブロポート、1994年ねん（平成へいせい6年ねん）。 
• 小田部おたべ雄次ゆうじ『華族かぞく：近代きんだい日本にっぽん貴族きぞくの虚像きょぞうと実像じつぞう』中央公論ちゅうおうこうろん新しん社しゃ〈中公新書ちゅうこうしんしょ1836〉、2006年ねん（平成へいせい18年ねん）。ISBN 978-4121018366。 
• 華族かぞく大鑑たいかん刊行かんこう会かい『華族かぞく大鑑たいかん』日本にっぽん図書としょセンター〈日本人にっぽんじん物ぶつ誌し叢書そうしょ7〉、1990年ねん（平成へいせい2年ねん）。ISBN 978-4820540342。