大腸だいちょうがん

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直腸ちょくちょうがんから転送てんそう
大腸だいちょうがん
(Stomach) と直腸ちょくちょう (Rectum) と
結腸けっちょう (Colon) の
概要がいよう
診療しんりょう 腫瘍しゅようがく
分類ぶんるいおよび外部がいぶ参照さんしょう情報じょうほう
ICD-10 C18-C20
ICD-9-CM 153.0-154.1
ICD-O M8140/3 (95%の事例じれい)
OMIM 114500
DiseasesDB 2975
MedlinePlus 000262
eMedicine med/413 med/1994 ped/3037
Patient UK 大腸だいちょうがん
KEGG 疾患しっかん H00020
Sじょう結腸けっちょう発生はっせいしたせんがん内視鏡ないしきょう検査けんさ画像がぞう

大腸だいちょうがん(だいちょうがん、英語えいご: Colorectal cancer[注釈ちゅうしゃく 1]ドイツ: Kolorektales Karzinom)は、大腸だいちょう盲腸もうちょう結腸けっちょう直腸ちょくちょう)に発生はっせいする癌腫がんしゅである[1]肛門こうもんかん発生はっせいするものをふくめることもある。

正式せいしきには部位ぶいべつ盲腸もうちょうがん(もうちょうがん、Cecum cancer)、結腸けっちょうがん(けっちょうがん、Colon cancer)、直腸ちょくちょうがん(ちょくちょうがん、Rectum cancer)としょうされる。

徴候ちょうこう症状しょうじょうには、血便けつべんちょううごきの変化へんか体重たいじゅう減少げんしょう常時じょうじ疲労ひろうかんなどがある[2]

男女だんじょ症状しょうじょう性差せいさがあり、男性だんせいは、比較的ひかくてき肛門こうもんちか位置いちった腫瘍しゅようが、女性じょせい肛門こうもんからはなれた大腸だいちょうおく扁平へんぺい腫瘍しゅようができる。このため女性じょせい検査けんさ発見はっけんしづらく悪性あくしょうたか女性じょせい死亡しぼう要因よういんにつながっていることが指摘してきされている[3]

概要がいよう[編集へんしゅう]

ほとんどの結腸けっちょう直腸ちょくちょうがん老年ろうねんおよび生活せいかつ習慣しゅうかん要因よういんによるもので、遺伝いでんてき疾患しっかんによる症例しょうれいはごくわずかである[4][5][6]のリスク因子いんしには、食事しょくじ肥満ひまん喫煙きつえん運動うんどう不足ふそくなどがある[4]。リスクを増大ぞうだいさせる食事しょくじ赤身あかみにく加工かこうにくアルコールなどである[4][7][8]のリスク因子いんしには炎症えんしょうせいちょう疾患しっかんがあり、クローンびょうおよび潰瘍かいようせい大腸だいちょうえんふく[4]遺伝いでんせい疾患しっかんとして原因げんいんとなりえるものは家族かぞくせい大腸だいちょう腺腫せんしゅしょう遺伝いでんせいポリポーシス大腸だいちょうがんであるが、これらは5%未満みまんである[4][5]典型てんけいてきには当初とうしょはしばしば良性りょうせい腫瘍しゅようであり、ポリープかたちをとりえ、ときてがんとなる[4]

診断しんだん大腸だいちょう内視鏡ないしきょう検査けんさによっておこなわれ、サンプルを採取さいしゅすることで判別はんべつされる[2]転移てんい進行しんこう確認かくにんするために医用いようイメージングがおこなわれる[1]検査けんさひとつであるスクリーニング結腸けっちょう直腸ちょくちょうがんによる予防よぼうおよび軽減けいげんするのに有効ゆうこうである[9]。スクリーニングは50さいから75さいからはじめることがすすめられる[9]

世界せかいてきには、大腸だいちょうがんはがんのなかで3番目ばんめおおく、ぜん症例しょうれいの10%をめている[10]。2012ねんには140まんにんあらたな症例しょうれい発生はっせいし、694,000にん死亡しぼうした[10]先進せんしんこくでは一般いっぱんてきであり、ぜん症例しょうれいの65%以上いじょうめる[4]女性じょせいより男性だんせいのほうがおお発症はっしょうする[4]

疫学えきがく[編集へんしゅう]

2004ねんにおける10まんにんごと大腸だいちょうがんによる死亡しぼうしゃすう年齢ねんれい標準ひょうじゅんみ)[11]
  データなし
  2.5にん以下いか
  2.5にんから5にん
  5にんから7.5にん
  7.5にんから10にん
  10にんから12.5にん
  12.5にんから15にん
  15にんから17.5にん
  17.5にんから20にん
  20にんから22.5にん
  22.5にんから25にん
  25にんから27.5にん
  27.5にん以上いじょう

世界せかいでは毎年まいとし100まんにん以上いじょう人々ひとびと大腸だいちょうがん発症はっしょうする[12]死者ししゃすうは1990ねんには49まんにん、2010ねんにはやく715,000にんであった[13]

日本にっぽんでは女性じょせいのがんの死亡しぼうりつの1男性だんせいでは3め、2015ねんには男性だんせいでも2上昇じょうしょうすると予想よそうされている[14][15]アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにおいては、3番目ばんめおおがんで、がん原因げんいんとして2番目ばんめおおく、生涯しょうがい大腸だいちょうがん罹患りかんするかくりつやく7%である。日本にっぽんでも胃癌いがん肺癌はいがんについで2番目ばんめおおくなっている。

日本にっぽんのがん統計とうけい[16]
死亡しぼうすう (2017ねん) 罹患りかんすう (2014ねん)
おとこ おんな 男女だんじょ おとこ おんな 男女だんじょ
1 はい 大腸だいちょう はい 乳房ちぶさ 大腸だいちょう
2 はい 大腸だいちょう はい 大腸だいちょう
3 大腸だいちょう 膵臓すいぞう 大腸だいちょう はい
4 肝臓かんぞう 膵臓すいぞう 前立腺ぜんりつせん はい 乳房ちぶさ
5 膵臓すいぞう 乳房ちぶさ 肝臓かんぞう 肝臓かんぞう 子宮しきゅう 前立腺ぜんりつせん

症状しょうじょう[編集へんしゅう]

一般いっぱん早期そうき大腸だいちょうがんであれば自覚じかく症状しょうじょうはなく、健康けんこう診断しんだん人間にんげんドック発見はっけんされる。症状しょうじょうまったあらわれない場合ばあいすくなくない。進行しんこう大腸だいちょうがんでもたまきあまねたび[17]が1/4以下いかならば症状しょうじょうはほとんどない。1/2しゅうえるとちょう内容ないよう通過つうか障害しょうがいこす場合ばあいがある。

左側ひだりがわ結腸けっちょう存在そんざいすると便通べんつう異常いじょう腹痛はらいた腹部ふくぶ膨満かんなどがあり、血便けつべんともなうこともある。しかし、右側みぎがわ結腸けっちょうではこれらの症状しょうじょうとぼしく貧血ひんけつ体重たいじゅう減少げんしょうしゅこぶさわなどの症状しょうじょうとなる。これはうえぎょう結腸けっちょうでは内容ないようぶつがまだ液体えきたいであるからであると説明せつめいされている。左側ひだりがわ結腸けっちょうぜんしゅうせい病変びょうへんになると排便はいべん困難こんなん便秘べんぴイレウスこすこともある。

危険きけん因子いんし[編集へんしゅう]

以下いかのものが報告ほうこくされている。

大腸だいちょうがんかか家系かけい
とくに55さい以前いぜん罹患りかんがん多発たはつ場合ばあい顕著けんちょである。
年齢ねんれい
大腸だいちょうがん進行しんこうするリスクは年齢ねんれいとともに増加ぞうかする。そのおおくは60さいだいから70さいだい後期こうきがんが発見はっけんされるが、早期そうき発見はっけんのためには40さい以降いこう定期ていきてき検診けんしん必要ひつようであるとされる[18]
がん既往きおうれき
卵巣らんそうがん子宮しきゅうがんにゅうがん罹患りかんした婦人ふじんは、大腸だいちょうがん進行しんこうするリスクが増大ぞうだいする。
家族かぞくせい大腸だいちょう腺腫せんしゅしょう家族かぞくせい大腸だいちょうポリポーシス、Familial adenomatous polyposis;FAP)
ぜん大腸だいちょう切除せつじょほどこされない場合ばあいはほぼ100%ががん進行しんこうする。
潰瘍かいようせい大腸だいちょうえん(Ulcerative colitis)
長期ちょうき罹患りかん寛解かんかいがコントロールされていない症例しょうれいおおく、ぜん大腸だいちょう切除せつじょほどこされない場合ばあいには25ねんでおよそ30%が大腸だいちょうがんとなる。
ちょうない細菌さいきんである硫化りゅうか水素すいそさんせいきんさんせいする硫化りゅうか水素すいそ潰瘍かいようせい大腸だいちょうえん原因げんいんではないかとの指摘してきがある。大腸だいちょう粘膜ねんまく硫化りゅうか水素すいそ代謝たいしゃする酵素こうそ存在そんざいするが、その処理しょりりょう以上いじょう硫化りゅうか水素すいそ大腸だいちょうがさらされることが潰瘍かいようせい大腸だいちょうえん原因げんいんとなるのではないかとの指摘してきがされている[19]硫化りゅうか水素すいそミトコンドリア所在しょざいするシトクロムcオキシダーゼ阻害そがいすることにより毒性どくせい発現はつげんする。こう濃度のうど硫化りゅうか水素すいそ曝露ばくろされることでアポトーシス関連かんれん蛋白質たんぱくしつであるcaspase3の活性かっせい、ミトコンドリアからのシトクロムc遊離ゆうりられ、ミトコンドリアをかいしたアポトーシスが誘導ゆうどうされる可能かのうせいがあると報告ほうこくされている[20][21]
遺伝いでんせいポリポーシス大腸だいちょうがん(Hereditary nonpolyposis colorectal cancer;HNPCC)
大腸だいちょうがん臓器ぞうきがんこうリスクぐんであるため定期ていきてきなスクリーニングが推奨すいしょうされる。
体重たいじゅう肥満ひまん
リスクがたかまることが確実視かくじつしされている。
男性だんせい肥満ひまんだと大腸だいちょうがんになりやすい[22]
あかにく加工かこうにくベーコンハムソーセージ
あかにく摂取せっしゅ大腸だいちょうがんのリスクの増加ぞうか指摘してきされている[23]。がん予防よぼう10かじょう世界せかいがん研究けんきゅう基金ききん)では「にくうしぶたひつじ)を制限せいげんし、加工かこうにく(ハム、ベーコン、サラミ燻製くんせいにく熟成じゅくせいにく塩蔵えんぞうにく)はける。獣肉じゅうにくより、鶏肉とりにくさかな推奨すいしょうされる。ゴール:にくしゅう300g以下いかに。推奨すいしょうあかにくしゅう500g以下いかに。」と指摘してきされている[24]IARCはつがんせいリスク一覧いちらんはつがんせいがあるとされるグループ1に加工かこうにくが、おそらくはつがんせいがある2Aに赤身あかみにく追加ついかされている。
飲酒いんしゅ
確実かくじつなリスク。
1にち平均へいきん1ごう以上いじょう飲酒いんしゅしゃは、おさけまないひとくらべて、大腸だいちょうがんになりやすい[25][26]
喫煙きつえん
喫煙きつえんとく直腸ちょくちょうがんのリスク上昇じょうしょうとなる。
たばこをひとは、わないひとくらべて、大腸だいちょうがんになりやすい[25]
食事しょくじバランス
食物しょくもつ繊維せんいをとり、動物どうぶつせい食肉しょくにくらすと大腸だいちょうがんのリスクが低減ていげんするとわれており、食物しょくもつ繊維せんい摂取せっしゅりょうすくない(平均へいきんやく6g)にんのリスクがたかくなることさい確認かくにんされたが、食物しょくもつ繊維せんいおお摂取せっしゅしているひと肉食にくしょくでリスクがたかまるかは不明ふめいである。臨床りんしょうてきにはバランスのれた食事しょくじ大切たいせつであるとされている[27][28]
食物しょくもつ繊維せんい摂取せっしゅりょう非常ひじょうすくないひと大腸だいちょうがんリスクがたかくなる可能かのうせいがあるという報告ほうこくがある[29]
米国べいこく国立こくりつがん研究所けんきゅうじょ公開こうかい資料しりょうによると、「(脂肪しぼうんだ)大量たいりょうにく大量たいりょうカロリー摂取せっしゅする人々ひとびとは、とく大腸だいちょうがんにおいて、がんの危険きけん増大ぞうだいすることがよりれる。」と指摘してきしている[30]
女性じょせいでは、欧米おうべいがた食生活しょくせいかつ大腸だいちょうがんとの関連かんれん示唆しさされるという報告ほうこくがある[31]
過剰かじょう胆汁たんじゅうさん
大腸だいちょうがん患者かんじゃぐんでは正常せいじょう対照たいしょうぐんして糞便ふんべんちゅういち胆汁たんじゅうさんおよび胆汁たんじゅうさん高値たかねしめした。また、大腸だいちょうがんぐんリトコールさんデオキシコールさんケノデオキシコールさんコールさんウルソデオキシコールさん糞便ふんべんちゅうそう胆汁たんじゅうさんりょうでも高値たかねしめした[32]
マグネシウム
マグネシウム摂取せっしゅりょうおおいグループの男性だんせい大腸だいちょうがんリスクがひくいとの報告ほうこくがある[33]
C-ペプチド
C-ペプチドは、インスリン生成せいせいさい、インスリンの前駆ぜんくたいであるプロインスリンからはなされた部分ぶぶんす。男性だんせいでは、C-ペプチドたかいと大腸だいちょうがんリスクがたかくなる。C-ペプチドは男性だんせい結腸けっちょうがん関連かんれんがある[34]
こう感度かんどCRP
炎症えんしょう程度ていどしめこう感度かんどCRP(Cはんおうせい蛋白たんぱく)のたかいと、大腸だいちょうがんリスクがたかくなる[35]

予防よぼう可能かのうせい[編集へんしゅう]

検診けんしん
ひと血液けつえきにのみ反応はんのうする免疫めんえき便びんせん検査けんさ[36]は、スクリーニングとしての精度せいど感度かんど)はひくいが安価あんか検査けんさへの負担ふたんすくない検診けんしん方法ほうほうとして、現在げんざい日本にっぽんではおおむね(自治体じちたいかく企業きぎょうによりちがいがあるが)35さいから40さい以上いじょうひとたいして推奨すいしょうされている。健康けんこう診断しんだんの「大腸だいちょうがん検診けんしん」はほとんどの場合ばあいこれをさす。
便びんせんたんかい検査けんさでは感度かんどひくいが、複数ふくすうねんわた毎年まいとし施行しこうした場合ばあいの「プログラム感度かんど」は95%以上いじょうであり、早期そうき大腸だいちょうがん発見はっけん大腸だいちょうがん減少げんしょう有用ゆうようである[37]
血液けつえき検査けんさによる腫瘍しゅようマーカーCA 19-9CEA)による検診けんしん人間にんげんドックの方法ほうほうもあるが、やまい進行しんこうするまで異常いじょうしめさない場合ばあいおお[38]早期そうき発見はっけんにはつながりにくい。そのため、年齢ねんれい生活せいかつ習慣しゅうかんおよび病歴びょうれきなどからみたハイリスクグループには、大腸だいちょう内視鏡ないしきょうによる検診けんしん推奨すいしょう[39]されている。
大腸だいちょうがん検診けんしんけているひとでは、大腸だいちょうがんによる死亡しぼうりつひく[40]
検査けんさ
ハイリスクグループやなんらかの症状しょうじょうのあるひと検査けんさけるべきである。ほとんどの大腸だいちょうがんは、腺腫せんしゅせいポリープから発生はっせいする。これらの病変びょうへん大腸だいちょう内視鏡ないしきょう検査けんさ検知けんち可能かのう除去じょきょ可能かのうである。50さいからはじめて5ねんか10ねんごといちのこの内視鏡ないしきょう検査けんさ病変びょうへん除去じょきょで、がんのリスクを80%以上いじょう減少げんしょうさせることができる[41]
米国べいこく全国ぜんこく総合そうごうがんネットワークによる現在げんざいのガイドラインにおけるかぎり、大腸だいちょうがんの家族かぞくれきがなく、せんしゅ炎症えんしょうせいちょう疾患しっかん病歴びょうれきがない平均へいきんてき対象たいしょうしゃで、5ねんごとのS結腸けっちょう内視鏡ないしきょう検査けんさ毎年まいとし便びんせん反応はんのう検査けんさ、あるいは、バリウムちゅうちょうじゅう造影ぞうえい検査けんさは、10ねんごと内視鏡ないしきょう検査けんさよりものぞましい検査けんさ方法ほうほうであるとされている。
生活せいかつ習慣しゅうかんおよ栄養えいよう
様々さまざま国々くにぐにでの大腸だいちょうがんの発生はっせい比較ひかくすると、すわ作業さぎょうで、こうカロリー食品しょくひんぎ、多量たりょうあかにくまたは加工かこうにく摂取せっしゅ大腸だいちょうがんの発生はっせいのリスクをたかめることをつよ示唆しさしている。反面はんめん健全けんぜん体重たいじゅう適度てきど運動うんどう栄養えいよう一般いっぱんてきにがんのリスクをげる。生活せいかつ習慣しゅうかんえることにより大腸だいちょうがんのリスクを60-80%げることができるとわれている[42]
身体しんたい活動かつどうりょうおおひと大腸だいちょうがんリスクがひくくなるという報告ほうこくがある[43]
便通べんつうは、大腸だいちょうがんリスクと関係かんけいない。下痢げり便びんは、直腸ちょくちょうがんリスクと関連かんれんがあるかもしれないという報告ほうこくがある[44]
野菜やさい果物くだものをたくさんべても大腸だいちょうがんリスクはわらず[45]
果物くだもの野菜やさいシリアルその食物しょくもつ繊維せんい多量たりょう摂取せっしゅは、大腸だいちょうがんとせんしゅのリスクをげるとかんがえられてきた。この理論りろん検証けんしょうするため16ねんにわたる88,757にん対象たいしょうとした調査ちょうさでは、食物しょくもつ繊維せんいおお食事しょくじ大腸だいちょうがんのリスクをげてはいなかった[46]。2005ねんべつ調査ちょうさでもその結果けっか支持しじしている[47]
ハーバード大学だいがく公衆こうしゅう衛生えいせい学部がくぶは「食物しょくもつ繊維せんい摂取せっしゅは、健康けんこう効果こうかのある健全けんぜん食事しょくじとしてもてはやされ、心臓しんぞうびょう糖尿とうにょうびょういこいしつ疾患しっかん便秘べんぴふく様々さまざま疾患しっかんのリスクを減少げんしょうさせていた。おおくのひとしんじていたにもかかわらず、食物しょくもつ繊維せんいには大腸だいちょうがんのリスクの減少げんしょう効果こうかはほとんどみとめられなかった。」と発表はっぴょうしている[48]
世界せかい保健ほけん機関きかん(WHO)と国際こくさいがん研究けんきゅう機関きかん (IARC) による、「生活せいかつ習慣しゅうかんとがんの関連かんれん」についてのリスクをげるもの、リスクをげるものにかんする報告ほうこくがある[49]
生活せいかつ習慣しゅうかんとがんの関連かんれん[49][50]
(WHO/IARC)
関連かんれんつよ リスクをげるもの(部位ぶい リスクをげるもの(部位ぶい)
確実かくじつ 身体しんたい活動かつどう結腸けっちょう たばこ口腔こうくう咽頭いんとう喉頭こうとう食道しょくどうはい膵臓すいぞう肝臓かんぞう腎臓じんぞう尿にょう膀胱ぼうこう子宮しきゅう頸部、骨髄こつづいせい白血病はっけつびょう
他人たにんのたばこのけむりはい
体重たいじゅう肥満ひまん食道しょくどう<せんがん>、結腸けっちょう直腸ちょくちょう乳房ちぶさ<閉経へいけい>、子宮しきゅうからだ腎臓じんぞう
飲酒いんしゅ口腔こうくう咽頭いんとう喉頭こうとう食道しょくどう肝臓かんぞう乳房ちぶさ)、
アフラトキシン肝臓かんぞう)、
鹹魚|中国ちゅうごくしき塩蔵えんぞうぎょzh:鹹魚)(はな咽頭いんとう
可能かのうせいだい 野菜やさい果物くだもの口腔こうくう食道しょくどう結腸けっちょう直腸ちょくちょう
身体しんたい活動かつどう乳房ちぶさ
貯蔵ちょぞうにく結腸けっちょう直腸ちょくちょう
塩蔵えんぞうひんおよび食塩しょくえん
あつ飲食いんしょくぶつ口腔こうくう咽頭いんとう食道しょくどう
可能かのうせいあり データ不十分ふじゅうぶん 食物しょくもつ繊維せんい大豆だいずさかなωおめが-3脂肪酸しぼうさん
カロテノイドビタミンB2ビタミンB6
葉酸ようさんビタミンB12ビタミンCビタミンD
ビタミンEカルシウム亜鉛あえんセレン
栄養えいようせい植物しょくぶつ機能きのう成分せいぶん
れいアリウム化合かごうぶつフラボノイドイソフラボンリグナン
動物どうぶつせい脂肪しぼう 複素ふくそたまきしきアミン たまき芳香ほうこうぞく炭化たんか水素すいそ ニトロソ化合かごうぶつ
ビタミンD
アメリカ国立こくりつがん研究所けんきゅうじょは、ビタミンD摂取せっしゅ大腸だいちょうがんおよびそののがんの予防よぼう効果こうかについて限定げんていされているか証拠しょうこ不十分ふじゅうぶんなので、大腸だいちょうがんおよびそののがんの予防よぼうのためにビタミンDサプリメントの摂取せっしゅ勧奨かんしょうはしないとしている[51]
ビタミンDの摂取せっしゅすくないと直腸ちょくちょうがんのリスクがたかかったとの報告ほうこくがある[52]
カルシウム
2つの作為さくい比較ひかく試験しけん[53][54]国際こくさいコクラン共同きょうどう計画けいかくによるメタ分析ぶんせき[55]によると、カルシウム大腸だいちょう腺腫せんしゅせいポリープをある程度ていど抑制よくせいるかもしれないことが発見はっけんされた。
カルシウムとビタミンDの両方りょうほうおお摂取せっしゅするグループで大腸だいちょうがんのリスクが低下ていかしたとの報告ほうこくがある[56]
ある無作為むさくい比較ひかく試験しけんは、1,000mgのカルシウム成分せいぶんと400IUのビタミンD3は大腸だいちょうがんなに効果こうかしめさなかった[57]
ωおめが-3脂肪酸しぼうさん
さかな由来ゆらいωおめが-3脂肪酸しぼうさんおよびトータルのωおめが-3飽和ほうわ脂肪酸しぼうさん摂取せっしゅりょうおおいグループの結腸けっちょうがんリスクはひくい。ωおめが-6脂肪酸しぼうさんおよびωおめが-3/ωおめが-6大腸だいちょうがんのリスクと関連かんれんがみられない[58]さかなべても大腸だいちょうがんのリスクが低下ていかしないとの研究けんきゅうがある[59]
アスピリン
後述こうじゅつ#化学かがく療法りょうほう参照さんしょうのこと。
ビタミンB6
ビタミンB6おお摂取せっしゅするグループで大腸だいちょうがんのリスクが低下ていかしたとの報告ほうこくがある[60]
コーヒー
コーヒー女性じょせい浸潤しんじゅん結腸けっちょうがんを予防よぼうしたとの報告ほうこくがある[61]
酪酸きんおよび酪酸
酪酸生成せいせいする代表だいひょうてき酪酸きんであるクロストリジウム・ブチリカムは、へんせい嫌気いやけせい芽胞がほう形成けいせいグラム陽性ようせい桿菌かんきんである。クロストリジウムぞくタイプしゅでもある。芽胞がほうかたち環境かんきょうちゅうひろ存在そんざいしているが、とく動物どうぶつ消化しょうか管内かんないつねざいきんとしてられている。日本にっぽんでは宮入みやいりきんばれるかぶが酪酸きん有用ゆうよう菌株きんしゅとして著名ちょめいであり、芽胞がほう製剤せいざいして整腸剤せいちょうざいとしてもちいられている[62][63]。クロストリジウムぞく一部いちぶきんは酪酸きんとしてられ、漬物つけものの酪酸しゅう原因げんいんとなる[64]。酪酸は、腸管ちょうかん増殖ぞうしょく因子いんしとして作用さようし、こう炎症えんしょう作用さようゆうし、傷害しょうがい腸管ちょうかん修復しゅうふくにも関与かんよしている[65]ちょうない細菌さいきんさんした酪酸が、ヒストンアセチル促進そくしんし、p21遺伝子いでんし刺激しげきし、細胞さいぼうサイクルをG1めるタンパク質たんぱくしつであるp21が大腸だいちょうがんをG1大腸だいちょうがんを抑制よくせいすることが指摘してきされている[66][67]。酪酸生成せいせいのうたかButyrivibrio fibrisolvensをマウスに投与とうよしたところ、酪酸生成せいせいりょう増加ぞうかし、発癌はつがん物質ぶっしつ誘発ゆうはつした大腸だいちょうぜんがん病変びょうへん形成けいせい抑制よくせいされ、大腸だいちょうがんを予防よぼう抑制よくせいする可能かのうせい指摘してきされている[68]大腸だいちょうがん患者かんじゃ糞便ふんべん健常けんじょうしゃのものと比較ひかくすると有機ゆうきさん濃度のうどひくく、とくにn-酪酸の濃度のうどがとりわけていであったことが報告ほうこくされている[69]

病態びょうたい[編集へんしゅう]

おおくの大腸だいちょうがん発生はっせいかんするじょについてはおおきく以下いかの2つがろんじられている。

  • Adenoma carcinoma sequence腺腫せんしゅ-がん 発生はっせい
腺腫せんしゅ大腸だいちょうポリープ)からがん発生はっせい発展はってんしていくとかんがえられている。
  • de novo cancerしん発生はっせい
腺腫せんしゅ大腸だいちょうポリープ)をずになんらかの要因よういんによってがん発生はっせいしていくとかんがえられている。

病理びょうり[編集へんしゅう]

大腸だいちょうがんもっとおおられるものはせんがんで、全体ぜんたいの95%もめる。についても様々さまざま存在そんざいする。

検査けんさ[編集へんしゅう]

大腸だいちょうがん早期そうき発見はっけんできれば完全かんぜん治癒ちゆ可能かのうせいおおきくなる。集団しゅうだん健診けんしんでは費用ひようたい効果こうか考慮こうりょして通常つうじょうは「便びんせん反応はんのう」がおこなわれる。反応はんのう陽性ようせいであった場合ばあい貧血ひんけつなどの異常いじょうがある場合ばあい、その大腸だいちょうがんのハイリスクの場合ばあいは、がんをはじめとする大腸だいちょう疾患しっかん確定かくていのため大腸だいちょう内視鏡ないしきょう検査けんさおこなわれる。

便びんせん反応はんのう検査けんさ (Fecal occult blood test;FOBT)
化学かがくてき便びんせん検査けんさ」と「免疫めんえき学的がくてき便びんせん検査けんさ」がある。化学かがくてき便びんせん検査けんさ鉄分てつぶんふく食事しょくじによって検査けんさ結果けっか変化へんかしてしまうため、現在げんざい免疫めんえきがくてきの「ヒトヘモグロビンほう」が主流しゅりゅうおおくの大腸だいちょうがん検診けんしんの1スクリーニングとしてひろおこなわれている。
  • 大腸だいちょうがん既往きおうれき家族かぞくれきのあるこうリスク患者かんじゃ対象たいしょうに、免疫めんえき学的がくてき便びんせん検査けんさによる診断しんだん精度せいど検討けんとうした論文ろんぶん抽出ちゅうしゅつしメタ解析かいせきした結果けっか大腸だいちょうがんを検出けんしゅつするFITの感度かんどは93%、特異とくいは91%とたかかった[70]
大腸だいちょう内視鏡ないしきょう (Colonoscopy)
内視鏡ないしきょう直腸ちょくちょうからかいめくらまで挿入そうにゅう病変びょうへん観察かんさつする。最近さいきんではほぼおおくの場合ばあいに2スクリーニングの確定かくてい診断しんだん目的もくてき施行しこうされる。
バリウムちゅうちょうじゅう撮像さつぞうほう (Double contrast barium enema;DCBE)
肛門こうもんからバリウム溶液ようえき注入ちゅうにゅうし、ついで空気くうき注入ちゅうにゅうし、大腸だいちょう直腸ちょくちょう形状けいじょうをXせん撮像さつぞうする。
コンピュータ断層だんそう撮影さつえいほう(CT)
Xせん診断しんだんほう進行しんこうがん周囲しゅういへの進展しんてん度合どあい臓器ぞうき転移てんい有無うむ検査けんさするのにおこなわれる。理由りゆう実施じっしされたCT断層だんそう撮影さつえい進行しんこう大腸だいちょうがん発見はっけんされることもある。また内視鏡ないしきょう透視とうしとはことなり、腹部ふくぶ断層だんそう撮影さつえいがなされていることから腸管ちょうかん粘膜ねんまく病変びょうへん検出けんしゅつし、スキルス粘膜ねんまくしも腫瘍しゅよう虫垂ちゅうすい病変びょうへんなどの評価ひょうかおこなえる。
現在げんざい、コンピューターの情報処理じょうほうしょり能力のうりょく進歩しんぽともないCT colonographyとばれる仮想かそう大腸だいちょう内視鏡ないしきょう普及ふきゅうしつつある。この方法ほうほう大腸だいちょうをガスでふくらませ、肛門こうもんからカメラをむことなく、大腸だいちょう部分ぶぶん精密せいみつな3次元じげんCT画像がぞうにする装置そうちである。ただし、事前じぜん食事しょくじ制限せいげん下剤げざい処理しょりけることはおなじ。唯一ゆいいつ陰性いんせい反応はんのう適中てきちゅうひくいことが欠点けってんとされる[71]が、これも科学かがくてき根拠こんきょはないとされる。腸管ちょうかん障害しょうがいのある場合ばあいこの検査けんさほうは、内視鏡ないしきょう検査けんさ代替だいたい検査けんさとして有効ゆうこうである[72]
血液けつえき検査けんさ
進行しんこう大腸だいちょうがんがあると貧血ひんけつきたすことがよくある。貧血ひんけつ自体じたいはありふれた疾患しっかんであるが、大腸だいちょうがんがその原因げんいん場合ばあい進行しんこうがんのおそれがある。
腫瘍しゅようマーカー
がん胎児たいじせい抗原こうげん (CEA) が代表だいひょうてきであるが、ほとんどが進行しんこうがんでしか異常いじょうにならず、早期そうきがん大腸だいちょうポリープの発見はっけん指標しひょうにはならない。唾液だえきから採取さいしゅできるポリアミン利用りようする検査けんさ手法しゅほう開発かいはつされている[73]
バイオマーカー
病理びょうり組織そしき検査けんさ血液けつえき検査けんさにおいて、その治療ちりょう選択せんたく判断はんだん材料ざいりょうとして、遺伝子いでんし検査けんさひろおこなわれている。HER2EGFR (HER1)、RASBRAF検査けんさなどが施行しこうされる。

やまい[編集へんしゅう]

大腸だいちょうがんやまい分類ぶんるいおも局所きょくしょ浸潤しんじゅん度合どあい、リンパぶし浸潤しんじゅん度合どあいあるいは遠隔えんかく転移てんい有無うむによって決定けっていされる。今日きょうにおいては、日本にっぽんでは「大腸だいちょうがんあつか規約きやく」にもとづく独自どくじやまい分類ぶんるいおこなっている。国際こくさいてきにはTNM分類ぶんるいやまい分類ぶんるい使用しようされる。あるいは医者いしゃによっては以前いぜんから使用しようされていたデューク分類ぶんるい (Duke's system) を使用しようするものもいる。

ステージ分類ぶんるい[編集へんしゅう]

  • ステージ0:がんが粘膜ねんまくなかにとどまっている[74]
  • ステージⅠ:がんが大腸だいちょうかべ固有こゆうすじそう)にとどまっている[74]
  • ステージⅡ:がんが大腸だいちょうかべ固有こゆうすじそうそとまで浸潤しんじゅんしている[74]
  • ステージⅢ:リンパぶし転移てんいがある[74]
  • ステージⅣ:遠隔えんかく転移てんいきも転移てんいはい転移てんい)または腹膜ふくまく播種はしゅがある[74]

TNM分類ぶんるい[編集へんしゅう]

UICCのTNM分類ぶんるい定義ていぎつぎしめす。

  • T - ちょうかべへの浸潤しんじゅん度合どあ[74]
    • T0 - がんの兆候ちょうこう見出みいだされない
    • Tis- がんは粘膜ねんまくない(M)にある(腫瘍しゅよう存在そんざいしているが、浸潤しんじゅんはない)
    • T1 - がんは存在そんざいしているが、粘膜ねんまく下層かそう(SM)にとどまる。
    • T2 - がんはすじ固有こゆうそう(MP)にとどまる。
    • T3 - がんはすじ固有こゆうそうえて漿膜下層かそうまたはそとまくまでにとどまる。
    • T4a - がんは漿膜(SE)をえたふかさにたっする(漿膜表面ひょうめん露出ろしゅつしている)。
    • T4b - がんが大腸だいちょう周辺しゅうへん臓器ぞうきにまでたっする(臓器ぞうき転移てんい)。
  • N - リンパぶし浸潤しんじゅん度合どあ
    • N0 - リンパぶし浸潤しんじゅんられない
    • N1 - 腸管ちょうかんはたリンパぶし中間なかまリンパぶし転移てんい総数そうすうが3以下いか[75]
    • N2 - 腸管ちょうかんはたリンパぶし中間なかまリンパぶし転移てんい総数そうすうが4以上いじょう[75]
    • N3 - しゅリンパぶし転移てんいみとめる。下部かぶ直腸ちょくちょうがんではがわかたリンパぶし転移てんいみとめる[75]
  • M - 転移てんい度合どあ
    • M0 - 転移てんいはない
    • M1 - 転移てんいられる

たとえば患者かんじゃがん罹患りかんしていなければT0N0M0となる。

AJCCびょう分類ぶんるい[編集へんしゅう]

  • Stage 0
    • Tis, N0, M0
  • Stage I
    • T1, N0, M0
    • T2, N0, M0
  • Stage IIA
    • T3, N0, M0
  • Stage IIB
    • T4, N0, M0
  • Stage IIIA
    • T1, N1, M0
    • T2, N1, M0
  • Stage IIIB
    • T3, N1, M0
    • T4, N1, M0
  • Stage IIIC
    • いずれかのT, N2, M0
  • Stage IV
    • いずれかのT, いずれかのN, M1

大腸だいちょうがんあつか規約きやくによる分類ぶんるい[編集へんしゅう]

まずは肉眼にくがんてき分類ぶんるいとして以下いかがある。

0がた ひょうざいがたくわしくは「大腸だいちょうポリープ参照さんしょう
病変びょうへん肉眼にくがんてき形態けいたい軽度けいど隆起りゅうきおちい凹をしめすにぎないもの。
1がた しゅこぶがた
あきらかに隆起りゅうきした形態けいたいしめし、周囲しゅうい粘膜ねんまくとの境界きょうかい明瞭めいりょうなもの。
2がた 潰瘍かいよう限局げんきょくがた
潰瘍かいよう形成けいせいし、潰瘍かいようをとりまく胃壁いへき肥厚ひこうしゅうつつみ形成けいせいし、しゅうつつみ周囲しゅうい粘膜ねんまくとの境界きょうかい比較的ひかくてき明瞭めいりょうなもの。
3がた 腫瘍しゅよう浸潤しんじゅんがた
潰瘍かいよう形成けいせいし、腫瘍しゅようをとりまく胃壁いへき肥厚ひこうしゅうつつみ形成けいせいするが、しゅうつつみ周囲しゅうい粘膜ねんまくとの境界きょうかい不明瞭ふめいりょうなもの。
4がた びまん浸潤しんじゅんがた
しるあきら潰瘍かいよう形成けいせいしゅうつつみもなく、胃壁いへき肥厚ひこう硬化こうか特徴とくちょうとし、病巣びょうそう周囲しゅうい粘膜ねんまくとの境界きょうかい不明瞭ふめいりょうなもの。
5がた 分類ぶんるい不能ふのう
上記じょうき分類ぶんるいてはまらないもの。

という分類ぶんるいがある。これは胃癌いがん分類ぶんるいまったおなじである。大腸だいちょうがんあつか規約きやくによるとかべふかたち(いわゆるT)がTNM分類ぶんるいよりはるかにこまかくなる。

大腸だいちょうせんがん病理びょうり写真しゃしん
漿膜をゆうする部位ぶいかべふかたちたび
m:がん粘膜ねんまくないにとどまり、粘膜ねんまく下層かそうおよんでいない。
sm:がん粘膜ねんまく下層かそうにとどまり、固有こゆうすじそうおよんでいない。
mp:がん固有こゆうすじそうにとどまり、これをこえていない。
ss:がん固有こゆうすじそうえているが漿膜表面ひょうめんていない。
se:がんが漿膜表面ひょうめん露出ろしゅつしている。
si:がん直接ちょくせつ臓器ぞうき浸潤しんじゅんしている。
漿膜をゆうしない部位ぶいかべふかたちたび
m:がん粘膜ねんまくないにとどまり、粘膜ねんまく下層かそうおよんでいない。
sm:がん粘膜ねんまく下層かそうにとどまり、固有こゆうすじそうおよんでいない。
mp:がん固有こゆうすじそうにとどまり、これをこえていない。
A1:がん固有こゆうすじそうえているが、さらにふかくは浸潤しんじゅんしていない。
A2:がんすじそうえてさらにふか浸潤しんじゅんしているが臓器ぞうき浸潤しんじゅんしていない。
Ai:がん直接ちょくせつ臓器ぞうき浸潤しんじゅんしている。
リンパぶし転移てんい
n(-):リンパぶし転移てんいみとめない。
n1(-):だい1ぐんリンパぶし転移てんいみとめない。
n1(+):だい1ぐんリンパぶし転移てんいみとめる。
n2(-):だい2ぐんリンパぶし転移てんいみとめない。
n2(+):だい2ぐんリンパぶし転移てんいみとめる。
n3(-):だい3ぐんリンパぶし転移てんいみとめない。
n3(+):だい3ぐんリンパぶし転移てんいみとめる。
n4(-):だい4ぐんリンパぶし転移てんいみとめない。
n4(+):だい4ぐんリンパぶし転移てんいみとめる。
腹膜ふくまく播種はしゅ転移てんい
P0:播種はしゅせい転移てんいみとめない。
P1:近接きんせつ腹膜ふくまくのみ播種はしゅせい転移てんいみとめる(合併がっぺい切除せつじょ可能かのうなもの)。
P2:遠隔えんかく腹膜ふくまく少数しょうすう転移てんいみとめるもの。
P3:遠隔えんかく腹膜ふくまく多数たすう転移てんいみとめるもの。
かん転移てんい
H0:かん転移てんいみとめない。
H1:一葉いちようのみにかん転移てんいみとめる。
H2:りょう少数しょうすう散在さんざいせい(4以内いない)に転移てんいみとめる。
H3:りょうにわたり多数たすう散在さんざいせい(5以上いじょう)に転移てんいみとめる。
きも以外いがい遠隔えんかく臓器ぞうき転移てんい
M(-):遠隔えんかく臓器ぞうき転移てんいみとめられないもの。
M(+):遠隔えんかく臓器ぞうき転移てんいみとめられるもの。

その有名ゆうめい分類ぶんるい[編集へんしゅう]

上記じょうき以外いがい有名ゆうめい分類ぶんるいをあげる。どの分類ぶんるいもちいるかなやむときはなぜ分類ぶんるいするのかをかんがえる。結局けっきょく治療ちりょう選択せんたくをしたいことがおおいので自分じぶんがベストとおも治療ちりょうほう選択せんたくする根拠こんきょとなる分類ぶんるいもちいればよい。なおちょうかべとは固有こゆうすじそうまでのことである。

Dukes分類ぶんるい
A:癌腫がんしゅちょうかべない限局げんきょくするもの。
B:癌腫がんしゅちょうかべつらぬいて浸潤しんじゅんするがリンパぶし転移てんいがないもの。
C:リンパぶし転移てんいのあるもの。
Astler&Coller分類ぶんるい
A:癌腫がんしゅ粘膜ねんまくにとどまるもの。
B1:癌腫がんしゅ固有こゆうすじそうおよぶがリンパぶし転移てんいのないもの。
B2:癌腫がんしゅ固有こゆうすじそう穿ほじつうするが、リンパぶし転移てんいのないもの。
C1:癌腫がんしゅちょうかべない限局げんきょくし、リンパぶし転移てんいのあるもの。
C2:癌腫がんしゅちょうかべ穿ほじとおして外部がいぶたっし、リンパぶし転移てんいのあるもの。

治療ちりょう[編集へんしゅう]

がん治療ちりょう同様どうように、治療ちりょう方針ほうしんがんやまいによってわってくる。おも以下いかげられる治療ちりょうしゅうがくてきっていく。また、近年きんねんでは臨床りんしょう診断しんだんすすみ、大腸だいちょうポリープ大腸だいちょうがんふくめて「大腸だいちょう腫瘍しゅよう」として一括いっかつあつかうことで評価ひょうか治療ちりょうおこなっていく。本稿ほんこうでは大腸だいちょうがん進行しんこう)についておも記述きじゅつ

内視鏡ないしきょう治療ちりょう[編集へんしゅう]

おも大腸だいちょうポリープ・早期そうき大腸だいちょうがん[注釈ちゅうしゃく 2]たいし、内視鏡ないしきょうもちいてEMRESDによって病変びょうへん切除せつじょによる根治こんじ治療ちりょう施行しこうされる。内視鏡ないしきょう治療ちりょう原発げんぱつ切除せつじょ可能かのうであるが、リンパぶしかくきよし外科げかてき手術しゅじゅつでしかおこなえないため、リンパぶし転移てんいいとおもわれる病変びょうへんたい選択せんたくされる。

手術しゅじゅつ療法りょうほう[編集へんしゅう]

旧来きゅうらいより、外科げか手術しゅじゅつによるがん病変びょうへん切除せつじょ・リンパぶしかくきよし根治こんじじゅつ根幹こんかんである。個々ここじゅつしきかんしては「消化しょうか外科げかがく参照さんしょう

悪性あくせい腫瘍しゅようことなり、大腸だいちょうなどのかん腔臓がんは、がんによる消化しょうかかん閉塞へいそくイレウス)・出血しゅっけつしょうじることがおおく、遠隔えんかく転移てんいなどもみとめる進行しんこうがんであっても、比較的ひかくてき全身ぜんしん状態じょうたい良好りょうこうなうちに食事しょくじ摂取せっしゅ困難こんなんとなる場合ばあいおおくあり、根治こんじてきではなく対症療法たいしょうりょうほうてき原発げんぱつ切除せつじょ・バイパスじゅつ施行しこうなどがおこなわれることもおおい。

化学かがく療法りょうほう[編集へんしゅう]

術後じゅつごびょうStage Ⅲ以上いじょう症例しょうれいには再発さいはつ予防よぼうのために6かげつあいだ術後じゅつご補助ほじょ化学かがく療法りょうほう実施じっしされる。フッピリミジンけい薬剤やくざいとオキサリプラチンの併用へいよう療法りょうほう推奨すいしょうされているが、フッピリミジンけい薬剤やくざいたんざい選択肢せんたくしとなる。術後じゅつごびょうStage IIの場合ばあいは、再発さいはつだかリスク症例しょうれいたいして同様どうよう術後じゅつご補助ほじょ化学かがく療法りょうほう検討けんとうされる。

根治こんじ切除せつじょ不能ふのう進行しんこう再発さいはつ大腸だいちょうがんでは、基本きほんてき抗癌剤こうがんざい分子ぶんし標的ひょうてき治療ちりょうやくというわせの治療ちりょう適応てきおうとされている。大腸だいちょうがんは「かん腔臓腫瘍しゅよう」であり、「出血しゅっけつ」や「腸閉塞ちょうへいそく」とった局所きょくしょ症状しょうじょうつよてくるため、原発げんぱつ切除せつじょ治療ちりょう先行せんこうしておこなわれる場合ばあいおおい。

抗癌剤こうがんざい
  • 5-FU+フォリンさん(l-LV)
  • イリノテカン(IRI)
  • オキサリプラチン(OX)
  • カペシタビン(Cape)
  • S-1 (TS-1)
  • UFT + フォリンさん
  • S-1 + オキサリプラチン(SOX)
  • カペシタビン + オキサリプラチン(CapeOX)
  • S-1 + イリノテカン(IRIS)
  • 5-FU + フォリンさん + イリノテカン(FOLFIRI)
  • 5-FU + フォリンさん + オキサリプラチン(FOLFOX)
  • 5-FU + フォリンさん + オキサリプラチン + イリノテカン(FOLFOXIRI) - 「BRAF」遺伝子いでんし変異へんい症例しょうれいでは化学かがく療法りょうほうおう場合ばあいおおく「FOLFOXIRI + B-mab」がだいいち選択せんたくとされる。
  • トリフルリジン(TAS-102):3治療ちりょう以降いこうたんざい投与とうよにて適応てきおうされている。
分子ぶんし標的ひょうてき治療ちりょうやく

血管けっかん新生しんせい阻害そがいやくおよびこうEGFR抗体こうたい上記じょうき抗癌剤こうがんざい併用へいようして投与とうよされる。RASおよびBRAF変異へんい有無うむいち治療ちりょう治療ちりょうか、原発げんぱつ左側ひだりがわ右側みぎがわか、毒性どくせいプロファイルのちがいなどからどちらの薬剤やくざい併用へいようするか検討けんとうされる。併用へいよう薬剤やくざいとしてベバシズマブとセツキシマブを比較ひかくした試験しけんのサブグループ解析かいせきにおいて、左側ひだりがわ場合ばあいはセツキシマブ、右側みぎがわ場合ばあいはベバシズマブがすぐれた成績せいせきであった。

またBRAF変異へんい陽性ようせいれい治療ちりょうとして、エンコラフェニブ(BRAF阻害そがいやく)+MEK阻害そがいやく(ビニメチニブ)+こうEGFR抗体こうたい(セツキシマブ)の併用へいよう療法りょうほう有効ゆうこうせい報告ほうこくされた。

  • 血管けっかん新生しんせい阻害そがいやく
    • ベバシズマブ:(Bev:B-mab)血管けっかん内皮ないひ細胞さいぼう増殖ぞうしょく因子いんし(VEGF)にたいする抗体こうたい
    • ラムシルマブ:(Ram)血管けっかん内皮ないひ細胞さいぼう増殖ぞうしょく因子いんし受容じゅようたい(VEGFR-2)にたいする抗体こうたい - 2治療ちりょう以降いこうで「FOLFIRI]との併用へいようでのみ適応てきおう
    • アフリベルセプト:(Afl)血管けっかん内皮ないひ細胞さいぼう増殖ぞうしょく因子いんし受容じゅようたい(VEGFR-1.2.)にたいする抗体こうたい - 2治療ちりょう以降いこうで「FOLFIRI]との併用へいようでのみ適応てきおう
  • こうEGFR抗体こうたい
  • マルチキナーゼ阻害そがいやく
    • レゴラフェニブ:3治療ちりょう以降いこうたんざい投与とうよにて適応てきおうされている。
    • ニンテダニブ日本にっぽんでは大腸だいちょうがんでの保険ほけん適応てきおうひつじ
  • BRAF阻害そがいやく
  • MEK阻害そがいやく

免疫めんえき療法りょうほう

大腸だいちょうがんにはマイクロサテライト不安定ふあんていせい陽性ようせい症例しょうれい(MSI-H)がおり、そのような症例しょうれいには免疫めんえき療法りょうほう治療ちりょう以降いこうおこなわれる。

  • こうPD-1抗体こうたい
    • ペムブロリズマブ
    • ニボルマブ
  • こうCTLA-4抗体こうたい
    • イピリムマブ

放射線ほうしゃせん療法りょうほう[編集へんしゅう]

とく直腸ちょくちょうがんにおいては、原発げんぱつ腫瘍しゅよう縮小しゅくしょう効果こうかおおきく、手術しゅじゅつでの肛門こうもん機能きのう温存おんぞん期待きたい出来できるため、だいいち選択せんたくとしてじゅつぜん照射しょうしゃひろおこなわれている。

大腸だいちょうがんにかかった人物じんぶつ[編集へんしゅう]

(アイウエオじゅん生還せいかんしゃくなった人物じんぶつ双方そうほうふくむ)

「Category:大腸だいちょうがんくなった人物じんぶつ」も参照さんしょう

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 大腸だいちょうがん研究けんきゅうかいによれば Colorectal cancer を「結腸けっちょう直腸ちょくちょうがん」とやく場合ばあいがあるが、ほとんど使用しようされない用語ようごのため、日本にっぽんでは「直腸ちょくちょうがん」とやくすことがおおい。
  2. ^ 進達しんたつ粘膜ねんまく下層かそう (sm) のあさそうにとどまり、=リンパぶし転移てんいいとおもわれる病変びょうへん

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]