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翡翠 かわせみ の原石 げんせき (ヒスイ輝石 きせき )
新潟 にいがた 県 けん 糸魚川 いといがわ 市 し で採取 さいしゅ された軟玉
ヒスイ (翡翠 かわせみ 、英 えい : jade 、ジェイド)は、深緑 しんりょく の半 はん 透明 とうめい な宝石 ほうせき の一 ひと つ。東洋 とうよう (中国 ちゅうごく )や中南米 ちゅうなんべい (アステカ文明 ぶんめい )では古 ふる くから人気 にんき が高 たか い宝石 ほうせき であり、金 きむ 以上 いじょう に珍重 ちんちょう されたこともある。古 ふる くは玉 たま (ぎょく)と呼 よ ばれた。
鉱物 こうぶつ 学 がく 的 まと には「翡翠 かわせみ 」と呼 よ ばれる石 いし は化学 かがく 組成 そせい の違 ちが いから「硬玉 こうぎょく (ヒスイ輝石 きせき )」と「軟玉 (ネフライト : 透 とおる 閃石 -緑 みどり 閃石系 けい 角 すみ 閃石 )」に分 わ かれ、両者 りょうしゃ は全 まった く別 べつ の鉱物 こうぶつ である。しかし見 み た目 め では区別 くべつ がつきにくいことから、どちらも「翡翠 かわせみ 」と呼 よ んでいる。
ヒスイは非常 ひじょう に頑丈 がんじょう なことから、先史 せんし 時代 じだい には石器 せっき 武器 ぶき の材料 ざいりょう でもあった。ヨーロッパ では翡翠 かわせみ で作 つく られた石斧 せきふ が出土 しゅつど する。
現在 げんざい 判明 はんめい している世界 せかい 最古 さいこ のヒスイの加工 かこう は、日本 にっぽん 国内 こくない の新潟 にいがた 県 けん 糸魚川 いといがわ 市 し (の現 げん 領域 りょういき )において約 やく 5,000年 ねん 前 まえ に始 はじ まったものである[1] 。世界 せかい 最古 さいこ の翡翠 かわせみ 大 だい 珠 たま が同 どう 国内 こくない の山梨 やまなし 県 けん で見 み つかっている[2] 。2016年 ねん 時点 じてん では国内 こくない の翡翠 かわせみ 加工 かこう 史 し は7千 せん 年 ねん 前 まえ とされている[3] (「糸魚川 いといがわ のヒスイ 」も参照 さんしょう )。
中国 ちゅうごく ではヒスイは他 た の宝石 ほうせき よりも価値 かち が高 たか いとされ、古 ふる くから腕輪 うでわ などの装飾 そうしょく 品 ひん や器 うつわ 、また精細 せいさい な彫刻 ちょうこく をほどこした置物 おきもの などに加工 かこう され、利用 りよう されてきた。
不老不死 ふろうふし および生命 せいめい の再生 さいせい をもたらす力 ちから を持 も つと信 しん じられており[要 よう 出典 しゅってん ] 、古代 こだい においてはヒスイの小片 しょうへん を金属 きんぞく 糸 いと などでつないだ玉 たま 衣 ころも (中国語 ちゅうごくご 版 ばん ) で貴人 きじん の遺体 いたい 全体 ぜんたい を覆 おお うことが行 おこな われた。中南米 ちゅうなんべい の王族 おうぞく の墓 はか でも同様 どうよう の処置 しょち が確認 かくにん される。ニュージーランド やメソアメリカ ではまじない の道具 どうぐ としても使 つか われていた(メソアメリカでは腹痛 はらいた を和 やわ らげる石 いし として使 つか われていた)。
硬玉 こうぎょく と軟玉は組成 そせい 的 てき にはなんら関係 かんけい のないものだが、見 み た目 め が似 に ていることからどちらも翡翠 かわせみ と称 しょう される。
中国 ちゅうごく では軟玉しか産 む しなかったこともあり軟玉も宝石 ほうせき とみなされるが、一般 いっぱん 的 てき には軟玉は半 はん 貴石 たかいし に分類 ぶんるい される。中国 ちゅうごく で翡翠 かわせみ として称 しょう されて販売 はんばい されるものは現在 げんざい でも軟玉が多 おお い。軟玉のうち白 しろ く透明 とうめい 感 かん のある最 さい 上質 じょうしつ のものは羊 ひつじ 脂 あぶら 玉 だま と呼 よ ばれ、硬玉 こうぎょく よりも高値 たかね で取引 とりひき されることがある。
ヒスイは装飾 そうしょく 品 ひん のほか、ランプシェードなどの工芸 こうげい 品 ひん にも使 つか われていて、中 なか では高 たか い硬度 こうど を生 い かしたコーヒーミル も作 つく られている。
上述 じょうじゅつ のように日本 にっぽん 列島 れっとう においては世界 せかい 最古 さいこ と考 かんが えられるヒスイ加工 かこう 文化 ぶんか が発展 はってん したが、のちに衰退 すいたい して忘 わす れ去 さ られていた。しかし20世紀 せいき に再 ふたた び国内 こくない での産出 さんしゅつ が発見 はっけん されたことで、歴史 れきし 学 がく 的 てき ・地理 ちり 学 がく 的 てき な注目 ちゅうもく を浴 あ びることとなった[4] 。
縄文 じょうもん 時代 じだい の装身具 そうしんぐ
日本 にっぽん におけるヒスイ利用 りよう 文化 ぶんか は約 やく 5,000年 ねん 前 まえ の縄文 じょうもん 時代 じだい 中期 ちゅうき に始 はじ まり、縄文 じょうもん 人 じん がヒスイの加工 かこう を行 おこな っていた。のち弥生 やよい 時代 じだい ・古墳 こふん 時代 じだい においても珍重 ちんちょう され、祭祀 さいし ・呪術 じゅじゅつ に用 もち いられたり、装身具 そうしんぐ や勾玉 まがたま などに加工 かこう されたりしていた[1] [2] 。
新潟 にいがた 県 けん 糸魚川 いといがわ 市 し (現在 げんざい )のヒスイ海岸 かいがん に打 う ち上 あ げられたヒスイの原石 げんせき が交易 こうえき 品 ひん として海路 かいろ を用 もち いて広 ひろ く運 はこ ばれたとされ、北海道 ほっかいどう から沖縄 おきなわ に至 いた る範囲 はんい で1千 せん 箇所 かしょ 以上 いじょう でヒスイの加工 かこう 品 ひん が発見 はっけん されている[5] 。
糸魚川 いといがわ のヒスイは海外 かいがい にも運 はこ ばれ、朝鮮半島 ちょうせんはんとう からも出土 しゅつど している[5] [6] 。さらに中国 ちゅうごく の史書 ししょ 「魏 ぎ 志 こころざし 倭人 わじん 伝 でん 」に記載 きさい された邪馬台国 やまたいこく の台 だい 与 あずか が中国 ちゅうごく 王朝 おうちょう に贈 おく った2個 こ の勾玉 まがたま がヒスイだったという説 せつ もある[5] 。
奈良 なら 時代 じだい に入 はい り仏教 ぶっきょう が伝来 でんらい すると、王朝 おうちょう はそれまで重要 じゅうよう とされていたヒスイの利用 りよう を避 さ けるようになり、急速 きゅうそく に日本 にっぽん の歴史 れきし から姿 すがた を消 け した[1] [2] 。ヒスイを多 おお くあしらった国宝 こくほう である東大寺 とうだいじ 不空 ふくう 羂索観音 かんのん 立像 りつぞう はその過渡 かと 期 き のものである。
そのため以後 いご はヒスイの加工 かこう 文化 ぶんか のみならず日本 にっぽん 国内 こくない で産出 さんしゅつ することも忘却 ぼうきゃく されており、昭和 しょうわ 初期 しょき までの研究 けんきゅう 者 しゃ たちは、日本 にっぽん 国内 こくない の遺跡 いせき から出土 しゅつど するヒスイの勾玉 まがたま 等 ひとし は海外 かいがい (ユーラシア大陸 たいりく )から持 も ち込 こ まれたものだと考 かんが えていた[4] 。
1938年 ねん (昭和 しょうわ 13年 ねん )、糸魚川 いといがわ 市 し に在住 ざいじゅう する文学 ぶんがく 者 しゃ の相馬 そうま 御風 ぎょふう が、史書 ししょ の記載 きさい によればかつて糸魚川 いといがわ 周辺 しゅうへん を治 おさ めていたという奴 やつ 奈川 ながわ (ぬながわ)姫 ひめ がヒスイの勾玉 まがたま を身 み につけていたとされるため、付近 ふきん にヒスイの産地 さんち がある可能 かのう 性 せい があると考 かんが えた[4] 。
相馬 そうま が知人 ちじん の鎌上 かまがみ 竹雄 たけお にその旨 むね を話 はな したところ、鎌上 かまがみ はさらに親類 しんるい の伊藤 いとう 栄蔵 えいぞう に口伝 くでん し、伊藤 いとう は同年 どうねん 8月 がつ 12日 にち に居住 きょじゅう していた小滝 こだき 村 むら (現 げん ・糸魚川 いといがわ 市 し )を流 なが れる小 しょう 滝川 たきかわ に注 そそ ぐ土 ど 倉沢 くらさわ の滝壷 たきつぼ で緑色 みどりいろ の美 うつく しい石 いし を発見 はっけん した[4] 。
翌 よく 1939年 ねん (昭和 しょうわ 14年 ねん )6月 がつ 、その石 いし は鎌上 かまがみ の娘 むすめ が勤務 きんむ していた病院 びょういん の院長 いんちょう である小林 こばやし 総一郎 そういちろう を通 つう じて、小林 こばやし の親類 しんるい であり東北 とうほく 帝国 ていこく 大学 だいがく 理学部 りがくぶ で岩石 がんせき 鉱物 こうぶつ 鉱床 こうしょう 学 がく を研究 けんきゅう していた河野 こうの 義 よし 礼 れい へ送 おく られた。河野 こうの の上司 じょうし である教授 きょうじゅ の神津 こうづ 俶祐 が所有 しょゆう していたビルマ 産 さん のヒスイとその石 いし とを河野 こうの が分析 ぶんせき 比較 ひかく した結果 けっか 、小滝川 こたきがわ で採 と れた緑色 みどりいろ の石 いし はヒスイであることが判明 はんめい した[4] 。
さらに翌 よく 7月 がつ 、河野 こうの は現地 げんち 調査 ちょうさ によって小滝川 こたきがわ の河原 かわら にヒスイの岩 いわ 塊 かたまり が多数 たすう あることを確認 かくにん し、河野 こうの は同年 どうねん 11月 がつ に論文 ろんぶん を発表 はっぴょう した[4] 。
この結果 けっか 、日本 にっぽん 国内 こくない にはヒスイの産地 さんち が存在 そんざい することが証明 しょうめい された[1] [7] [8] 。奈良 なら 時代 じだい に忘 わす れられて以降 いこう 、約 やく 1,200年 ねん もの時 とき を経 へ た再 さい 発見 はっけん であった。
日本 にっぽん 列島 れっとう 周辺 しゅうへん で太古 たいこ に利用 りよう されていたヒスイ加工 かこう 品 ひん が海外 かいがい 渡来 とらい でなく日本 にっぽん 国内 こくない 由来 ゆらい のものであった[5] [6] ことが示 しめ され、考古学 こうこがく 上 じょう および地質 ちしつ 学 がく 上 じょう の通説 つうせつ を覆 くつがえ す、歴史 れきし 的 てき 意義 いぎ の大 おお きい画期的 かっきてき な発見 はっけん となった。
この再 さい 発見 はっけん に関 かん してはさまざまな疑問 ぎもん 点 てん 、またそれ以前 いぜん の「再 さい 発見 はっけん 」の可能 かのう 性 せい を示 しめ す異説 いせつ が存在 そんざい する。詳細 しょうさい は糸魚川 いといがわ のヒスイ記事 きじ を参照 さんしょう 。
2016年 ねん (平成 へいせい 28年 ねん )9月 がつ には日本 にっぽん 鉱物 こうぶつ 科 か 学会 がっかい により日本 にっぽん の国石 くんぜ と認定 にんてい された[9] 。
なお、天然 てんねん の翡翠 かわせみ を砕 くだ いて持 も ち帰 かえ る行為 こうい は環境 かんきょう の保護 ほご などを定 さだ めた法律 ほうりつ に違反 いはん するおそれがある[10] 。
翠玉 すいぎょく 白菜 はくさい
中国 ちゅうごく において玉 たま は中国 ちゅうごく では美 うつく しい石 いし 、宝石 ほうせき の総称 そうしょう で、古 ふる くから実用 じつよう 品 ひん や装飾 そうしょく 等 とう の材料 ざいりょう として用 もち いられた。玉 たま の中 なか でも特 とく に翡翠 かわせみ が珍重 ちんちょう されたことから、玉 たま は翡翠 かわせみ の意味 いみ としても使 つか われた。
玉 たま 器 き すなわち玉 たま 彫工 ちょうこう 芸 げい 品 ひん は、中国 ちゅうごく の伝統 でんとう 工芸 こうげい 品 ひん において重要 じゅうよう な位置 いち を占 し める。璧 ・琮 などの玉 たま 器 き は古 ふる くから作 つく られ(古玉 こだま )、「和 かず 氏 し の璧 」などの故事 こじ の題材 だいざい にもなっている。
なお、草創 そうそう 期 き の玉 たま 器 き には石英 せきえい や滑石 かっせき も含 ふく むが、故 こ 宮 みや 博物 はくぶつ 院 いん に収蔵 しゅうぞう されているような玉 たま 器 き のほとんどは軟玉である。
古 ふる い時代 じだい の中国 ちゅうごく では、特 とく に白色 はくしょく のものが好 この まれており数々 かずかず の作品 さくひん が残 のこ っている。これらの軟玉の産地 さんち は、現在 げんざい の中国 ちゅうごく 新疆 しんきょう ウイグル自治 じち 区 く に属 ぞく するホータン であり、他 た の軟玉より硬 かた く籽玉 (シギョク、シは米 べい へんに子 こ )または和田 わだ 玉 たま (古 ふる くはコーラン玉 だま )と呼 よ ばれていた。
18世紀 せいき (清 きよし の時代 じだい )以降 いこう 、ミャンマー から硬玉 こうぎょく が輸入 ゆにゅう されるようになると、鮮 あざ やかな緑 みどり のものが好 この まれるようになった。そのなかでも高 こう 品質 ひんしつ のものは琅玕 ( ロウカン 、( カンは玉 たま へんに干 ひ )と呼 よ ばれ珍重 ちんちょう されることになった。台北 たいぺい 国立 こくりつ 故 こ 宮 みや 博物 はくぶつ 院 いん にある有名 ゆうめい な翠玉 すいぎょく 白菜 はくさい の彫刻 ちょうこく は硬玉 こうぎょく 製 せい である。
琅玕は中国 ちゅうごく 語 ご で青々 あおあお とした美 うつく しい竹 たけ を意味 いみ し、英語 えいご ではインペリアルジェイド と呼 よ ばれる。これは西 にし 太 ふとし 后 きさき が熱狂 ねっきょう 的 てき な収集 しゅうしゅう 家 か であったことに由来 ゆらい するとされる。
2008年 ねん (平成 へいせい 20年 ねん )の北京 ぺきん オリンピック のメダル にもヒスイの装飾 そうしょく が用 もち いられた[11] [12] 。
元々 もともと 、翡翠 かわせみ は美 うつく しい石 いし として、瑪瑙 めのう やその他 た の宝石 ほうせき とともに「玉 たま 」と総称 そうしょう されていた。
「翡翠 かわせみ 」は中国 ちゅうごく では元々 もともと カワセミ を指 さ す言葉 ことば であったが、時代 じだい が下 くだ ると翡翠 かわせみ が宝石 ほうせき の玉 たま も指 さ すようになった。その経緯 けいい は分 わ かっていないが以下 いか の説 せつ がある。翡翠 かわせみ のうち白地 しろじ に緑色 みどりいろ と緋色 ひいろ が混 こん じる石 いし はとりわけ美 うつく しく、カワセミの羽 はね の色 いろ に例 たと えられ翡翠 かわせみ 玉 だま と名 な づけられたという。この「翡翠 かわせみ 玉 だま 」がいつしか「玉 たま 」全体 ぜんたい をさす名前 なまえ になったのではないかと考 かんが えられている。
参考 さんこう までに、古代 こだい 日本 にっぽん では玉 たま は「たま」、カワセミは「そび」「そにとり」と呼 よ ばれていた。カワセミに「翡翠 かわせみ 」の字 じ があてられ「ヒスイ」とも呼 よ ばれ始 はじ めたのは室町 むろまち 時代 じだい 以降 いこう である。したがって「翡翠 かわせみ 」の語 かたり は中国 ちゅうごく から輸入 ゆにゅう されたと推察 すいさつ できる。
英語 えいご では、硬玉 こうぎょく 、軟玉、碧玉 へきぎょく 等 とう の総称 そうしょう としてジェイド (Jade ) を使 つか っており、とくに硬玉 こうぎょく と軟玉をわける必要 ひつよう があるとき、硬玉 こうぎょく (ヒスイ輝石 きせき )をジェイダイト (Jadeite )、軟玉(透 とおる 閃石-緑 みどり 閃石系 けい 角 かく 閃石)をネフライト (Nephrite ) といっている。
Jadeの語源 ごげん として、スペイン語 ご の「piedra de ijada 」(腹痛 はらいた の石 いし の意 い )が、フランス語 ふらんすご に移入 いにゅう して「pierre de jade 」と変化 へんか し、これが英語 えいご に入 はい り「Jade 」となったとされる。なお「腹痛 はらいた の石 いし 」の名称 めいしょう は、スペイン人 じん がメキシコのアステカ 王国 おうこく を滅 ほろ ぼした後 のち 、メキシコからこの石 いし を持 も ち帰 かえ ったことに由来 ゆらい する。
中華民国 ちゅうかみんこく の国立 こくりつ 故 こ 宮 みや 博物 はくぶつ 院 いん に掲示 けいじ されている、世界 せかい の主 おも な翡翠 かわせみ 産地 さんち
翡翠 かわせみ の産出 さんしゅつ 地 ち は世界 せかい 的 てき にも限 かぎ られている。なお、中国 ちゅうごく のホータンで産出 さんしゅつ される翡翠 かわせみ (和田 わだ 玉 たま )は軟玉であり、よく誤解 ごかい されているが中国 ちゅうごく に硬玉 こうぎょく の産地 さんち は存在 そんざい しない。
宮崎 みやざき ・境 さかい 海岸 かいがん (富山 とやま 県 けん )
翡翠 かわせみ は「硬玉 こうぎょく 」(ヒスイ輝石 きせき )と「軟玉」(ネフライト)の2種類 しゅるい があり、化学 かがく 的 てき にも鉱物 こうぶつ 学的 がくてき にも異 こと なる物質 ぶっしつ である。日本 にっぽん においては明確 めいかく に区別 くべつ されており、通常 つうじょう 「翡翠 かわせみ 」はヒスイ輝石 きせき を指 さ す。このため、「硬玉 こうぎょく 」という用語 ようご はほとんど使 つか われない。一方 いっぽう で、「軟玉」は現在 げんざい でも使 つか われている[13] 。宝石 ほうせき としての翡翠 かわせみ は50%以上 いじょう のヒスイ輝石 きせき が含 ふく まれたヒスイ輝石 きせき 岩 がん を指 さ す。それ以外 いがい のものは基本 きほん 的 てき には資産 しさん 価値 かち に乏 とぼ しいとされている。本 ほん 記事 きじ でも「翡翠 かわせみ 」は、特 とく に断 こと わりのない限 かぎ りヒスイ輝石 きせき 岩 がん のことを指 さ している。
硬玉 こうぎょく - ヒスイ輝石 きせき (jadeite、本 ほん 翡翠 かわせみ 、ジェイダイト、ジェダイト)
Na輝石 きせき の一種 いっしゅ 。イノ珪酸 けいさん 塩 しお 鉱物 こうぶつ 。化学 かがく 組成 そせい : NaAlSi2 O6 。結晶 けっしょう 系 けい : 単 たん 斜 はす 晶 あきら 系 けい 。色 いろ : 白色 はくしょく 、淡 あわ 緑色 みどりいろ 。モース硬度 こうど : 6.5 - 7。比重 ひじゅう : 3.25 - 3.35。劈開 へきかい ・裂 きれ 開 ひらく : 完全 かんぜん 。結晶 けっしょう の形 かたち : 単 たん 鎖 くさり 型 がた 。
軟玉 - ネフライト (nephrite、透 とおる 閃石 -緑 みどり 閃石系 けい 角 かく 閃石の緻密 ちみつ な集合 しゅうごう )
Ca角 かく 閃石 の一種 いっしゅ 。イノ珪酸 けいさん 塩 しお 鉱物 こうぶつ 。化学 かがく 組成 そせい : Ca2 (Mg,Fe)5 Si8 O22 (OH)2 。結晶 けっしょう 系 けい : 単 たん 斜 はす 晶 あきら 系 けい 。色 いろ : 白色 はくしょく 、葉 は 緑色 みどりいろ - 暗 くら 緑色 みどりいろ 。モース硬度 こうど : 6 - 6.5。比重 ひじゅう : 2.9 - 3.1。
硬玉 こうぎょく はモース硬度 こうど が6.5 - 7、軟玉は6 - 6.5、と価値 かち の高 たか い宝石 ほうせき の中 なか では硬度 こうど が低 ひく く、砂 すな (石英 せきえい )よりも硬度 こうど が劣 おと るため傷 きず がつきやすい。しかし翡翠 かわせみ は、硬玉 こうぎょく も軟玉も、内部 ないぶ で針 はり 状 じょう ~繊維状 せんいじょう の小 ちい さな結晶 けっしょう が複雑 ふくざつ に絡 から み合 あ った鉱物 こうぶつ (イノ珪酸 けいさん 塩 しお 鉱物 こうぶつ )であり、すべての鉱物 こうぶつ の中 なか で最 もっと も割 わ れにくい性質 せいしつ (靭 うつぼ 性 せい )を持 も っている。
ダイヤモンド は最高 さいこう の硬度 こうど をもっているが、ある特定 とくてい の角度 かくど から衝撃 しょうげき を与 あた えると簡単 かんたん に割 わ れる。一方 いっぽう 、翡翠 かわせみ は細 こま かな結晶 けっしょう の集 あつ まりであるため、衝撃 しょうげき に弱 よわ い方向 ほうこう というものが存在 そんざい しない。ただし、鉱物 こうぶつ としては強靭 きょうじん でも、天然 てんねん 翡翠 かわせみ の場合 ばあい 、ヒビや石 いし 目 め があるとそこから割 わ れる場合 ばあい もあるので取 と り扱 あつか いに気 き をつける必要 ひつよう がある。
日本 にっぽん では翡翠 かわせみ は深緑 しんりょく の宝石 ほうせき という印象 いんしょう を持 も つ人 ひと が多 おお いが、その他 た にも、ピンク、薄紫 うすむらさき (ラベンダー)、半 はん 透明 とうめい 、白 しろ 、青 あお 、黒 くろ 、黄 き 、橙 だいだい 、赤 あか 橙 だいだい といった様々 さまざま な色 いろ があり、大 おお きく分 わ けて、15色 しょく 程度 ていど と
言 い われる。
化学 かがく 的 てき に純粋 じゅんすい なヒスイ輝石 きせき の結晶 けっしょう は無色 むしょく だが、翡翠 かわせみ は細 こま かな結晶 けっしょう の集 あつ まりのため白色 はくしょく となる。また翡翠 かわせみ が様々 さまざま な色 いろ を持 も つのは石 いし に含 ふく まれる不純物 ふじゅんぶつ や他 た の輝石 きせき の色 いろ のためである。
翡翠 かわせみ の緑色 みどりいろ には2つの系統 けいとう あり、鮮 あざ やかな緑 みどり のものはクロム が原因 げんいん であり、コスモクロア輝石 きせき の色 いろ である。もう一 ひと つの落 お ち着 つ いた緑 みどり は二 に 価 か 鉄 てつ によるものであり、オンファス輝石 きせき の色 いろ である。同 おな じ緑色 みどりいろ でも日本 にっぽん と東南 とうなん アジアでは好 この みが異 こと なり、日本 にっぽん では濃 こ い緑 みどり のものが価値 かち が高 たか く、逆 ぎゃく に東南 とうなん アジアでは色 いろ の薄 うす いものが好 この まれている。ただしこれは比較的 ひかくてき 安価 あんか な石 いし の事 こと であって、やはりどの国 くに に於 お いても最 もっと も珍重 ちんちょう されるのは琅玕クラスの石 いし である。また、翡翠 かわせみ は半 はん 透明 とうめい というイメージがあるが品質 ひんしつ の良 よ い石 いし はトロリとしたテリのある透明 とうめい 感 かん がある。
緑 みどり の次 つぎ に人気 にんき の高 たか い「ラベンダー翡翠 かわせみ 」は、日本 にっぽん のものはチタン が原因 げんいん でありやや青 あお みがかってみえる。またミャンマー産 さん のものは鉄 てつ が原因 げんいん であり紅紫 こうし 色 しょく が強 つよ い。
黄 き 、橙 だいだい 、赤 あか 橙 だいだい は、粒 つぶ 間 あいだ にある酸化 さんか 鉄 てつ の影響 えいきょう であり、黒色 こくしょく のものは炭質 たんしつ 物 ぶつ が原因 げんいん である。これらの色 いろ の翡翠 かわせみ は一般 いっぱん 的 てき には資産 しさん 価値 かち がない。日本 にっぽん では橙 だいだい 、赤 あか 橙 だいだい 系 けい の翡翠 かわせみ は産出 さんしゅつ されていない。
青 あお は、ヒスイ輝石 きせき には存在 そんざい せず、主 おも にオンファス輝石 きせき の色 いろ によっている。また、日本 にっぽん の翡翠 かわせみ 中 ちゅう から見出 みいだ される青 あお い鉱物 こうぶつ は、糸魚川 いといがわ 石 せき (SrAl2 (Si2 O7 )(OH)2 ・H2 O)という新 しん 鉱物 こうぶつ であることが発見 はっけん されている。
翡翠 かわせみ が産出 さんしゅつ されるところは全 すべ て造山 つくりやま 帯 たい であり、翡翠 かわせみ は主 おも に蛇紋 じゃもん 岩 がん 中 なか に存在 そんざい する。蛇紋 じゃもん 岩 がん は地殻 ちかく の下 した のマントル に多 おお く含 ふく まれる橄欖 かんらん 岩 がん が水 みず を含 ふく んで変質 へんしつ したもので、プレート 境界 きょうかい 付近 ふきん で起 お こる広域 こういき 変成 へんせい 作用 さよう の結果 けっか としてできる岩石 がんせき である。
一方 いっぽう のプレートが他 た のプレートの下 した に潜 もぐ り込 こ むことにより広域 こういき 変成 へんせい 作用 さよう が起 お こり、同時 どうじ に激 はげ しい断層 だんそう 活動 かつどう で地上 ちじょう に揉 も みだされることにより蛇紋 じゃもん 岩 がん は地表 ちひょう 付近 ふきん に出現 しゅつげん する。その途中 とちゅう でアルビタイト (曹長 そうちょう 岩 がん )や変 へん 斑 むら 糲岩 、変 へん 玄武岩 げんぶがん を取 と り込 こ むことがあり、それらが高 たか い圧力 あつりょく のもとでナトリウム やカリウム を含 ふく んだ溶液 ようえき と反応 はんのう して翡翠 かわせみ に変化 へんか したと考 かんが えられている。
曹長 そうちょう 石 せき に高 たか い圧力 あつりょく をかけることで起 お こる、NaAlSi3 O8 = NaAlSi2 O6 + SiO2 という固 かた 相反 あいはん 応 おう があることから、ヒスイ輝石 きせき は低温 ていおん 高 だか 圧 あつ でできると考 かんが えられてきたが、実際 じっさい には翡翠 かわせみ 中 ちゅう には石英 せきえい がほとんど存在 そんざい せず、沸 にえ 石 せき 類 るい のような低圧 ていあつ 鉱物 こうぶつ との共生 きょうせい も見 み られることから、詳 くわ しい成因 せいいん については今後 こんご の研究 けんきゅう が待 ま たれている。
1984年 ねん にGE(ゼネラル・エレクトリック 社 しゃ )が人工 じんこう 的 てき な合成 ごうせい に成功 せいこう 。ナトリウム 、アルミニウム、酸化 さんか シリコンを混合 こんごう し、1482℃、圧力 あつりょく 120万 まん kg/cm2 の条件下 じょうけんか で、直径 ちょっけい 6.25mm×高 たか さ12.5mm の円筒 えんとう 状 じょう 結晶 けっしょう を得 え ている。
ただし、宝飾 ほうしょく 用 よう のものを合成 ごうせい することは現在 げんざい のところ困難 こんなん である。
翡翠 かわせみ は多孔 たこう 質 しつ の物質 ぶっしつ であり、様々 さまざま な後 のち 加工 かこう が可能 かのう である。通常 つうじょう 、宝石 ほうせき として販売 はんばい される翡翠 かわせみ は、まったく無 む 処理 しょり の翡翠 かわせみ は少 すく なく、なんらかの改良 かいりょう 処理 しょり がされているものがほとんどである。この処理 しょり のことをエンハンスメントという。
エンハンスメントは天然 てんねん の状態 じょうたい でも起 お こりうる現象 げんしょう を人為 じんい 的 てき に似 に せて行 おこな う改良 かいりょう であり、処理 しょり 石 せき とは見 み なされないとされる。
翡翠 かわせみ の場合 ばあい 、表面 ひょうめん の光沢 こうたく を改良 かいりょう する目的 もくてき で、無色 むしょく ワックスなどでエンハンスメント(蝋 ろう 処理 しょり )が行 おこな われる。これらは鑑別 かんべつ 書 しょ に明記 めいき されることがある。
天然 てんねん の状態 じょうたい では起 お こらない方法 ほうほう で改良 かいりょう 処理 しょり されたものをトリートメントという。翡翠 かわせみ の場合 ばあい は含浸 がんしん と染色 せんしょく がある。これらは鑑別 かんべつ 書 しょ に明記 めいき される。
含浸 がんしん
天然 てんねん 翡翠 かわせみ には不純物 ふじゅんぶつ の酸化 さんか 鉄 てつ などで茶色 ちゃいろ が混 ま ざっている場合 ばあい も多 おお い。翡翠 かわせみ は酸 さん に比較的 ひかくてき 強 つよ いため、酢酸 さくさん などにつけて鉄 てつ を煮 に 出 だ すことができる。その後 ご エポキシ系 けい 樹脂 じゅし に浸 ひた し表面 ひょうめん を滑 なめ らかに整 ととの える方法 ほうほう は、中国 ちゅうごく では古 ふる くから行 おこな われている。
染色 せんしょく
翡翠 かわせみ は多孔 たこう 質 しつ の物質 ぶっしつ であり、染料 せんりょう を簡単 かんたん に吸収 きゅうしゅう することから、価値 かち の劣 おと る白色 はくしょく の翡翠 かわせみ を染色 せんしょく することが行 おこな われている。
以上 いじょう のような処理 しょり をほどこした翡翠 かわせみ は3つの等級 とうきゅう に分 わ けられる。
Aジェイド
処理 しょり されていないもの。「ナチュラルナチュラル」と呼 よ ばれる。
Bジェイド
樹脂 じゅし に浸 ひた したもの。同時 どうじ に漂白 ひょうはく 処理 しょり もされることが多 おお い。
Cジェイド
染色 せんしょく されたもの。
翡翠 かわせみ の鑑別 かんべつ は科学 かがく 的 てき 鑑定 かんてい 法 ほう が存在 そんざい するが、一般人 いっぱんじん が行 おこな うことは難 むずか しいため専門 せんもん 機関 きかん に任 まか せることになる。硬玉 こうぎょく と軟玉の区別 くべつ は非常 ひじょう につきにくいため、海外 かいがい で購入 こうにゅう する場合 ばあい は特 とく に注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。また宝石 ほうせき 業界 ぎょうかい では、商品 しょうひん 名 めい の中 なか に見 み かけのよく似 に たより高価 こうか な貴金属 ききんぞく 名 めい を入 い れて顧客 こきゃく を騙 だま す「フォールスネーム(偽名 ぎめい )」という慣習 かんしゅう があるが、以下 いか にあげるように、翡翠 かわせみ にはよく似 に た鉱物 こうぶつ や少 すこ し加工 かこう するだけで翡翠 かわせみ に見 み せかけることができる鉱物 こうぶつ が多 おお いため、別 べつ の鉱物 こうぶつ に「~翡翠 かわせみ 」などというフォールスネームをつけて売 う られていることが少 すく なくない。
カルセドニー (玉髄 ぎょくずい 、碧玉 へきぎょく )、クリソプレーズ (オーストラリア 翡翠 かわせみ とも呼 よ ばれる)
カルセドニーはさまざまな呼 よ び名 な があり、瑪瑙 めのう (メノウ )、カーネリアン 、ブラッドストーン などの変種 へんしゅ がある。これも翡翠 かわせみ と同 おな じような多孔 たこう 質 しつ の石 いし であり、しばしば染色 せんしょく されて販売 はんばい されている。緑 みどり に染 そ めた場合 ばあい 、青 あお 味 あじ がかかって見 み え、「ブルージェイド」と呼 よ ばれる場合 ばあい もある。クリソプレーズは緑色 みどりいろ のカルセドニー。
クォーザイト 、アベンチュリン (インド 翡翠 かわせみ )
クォーザイトは日本語 にほんご で珪岩 のこと。これを染色 せんしょく すると、翡翠 かわせみ によく似 に た石 いし となる。アベンチュリン はその変種 へんしゅ で、クロム白 しろ 雲母 うんも の結晶 けっしょう の色 いろ から緑色 みどりいろ にみえる。ごく安価 あんか であり、パワーストーン を扱 あつか う店 みせ にはよく陳列 ちんれつ されている。
サーペンティン (コリアンジェイド)
日本語 にほんご では蛇紋 じゃもん 石 せき 。翡翠 かわせみ に似 に た触感 しょっかん と脂肪 しぼう 光沢 こうたく のある石 いし であり、翡翠 かわせみ と同 おな じく蛇紋 じゃもん 岩 がん 中 なか に含 ふく まれる。安価 あんか で、翡翠 かわせみ より硬度 こうど が低 ひく いため彫刻 ちょうこく 用 よう として利用 りよう されている。
アイドクレーズ (アメリカンジェイド、カリフォルニアンジェイド)
ベスブ石 せき という鉱物 こうぶつ の一種 いっしゅ 。そのなかで緑色 みどりいろ をしている変種 へんしゅ をアイドクレーズという。
ハイドログロシュラライト (アフリカ翡翠 かわせみ 、トランスバールジェイド )
緑色 みどりいろ の柘榴 ざくろ 石 せき (ガーネット)の一種 いっしゅ 。黒 くろ い斑点 はんてん 状 じょう に磁鉄鉱 じてっこう を含 ふく む場合 ばあい が多 おお い。
マウ・シット・シット (Maw-Sit-Sit)
ヒスイ輝石 きせき によく似 に た組成 そせい のユーレアイト (コスモクロア輝石 きせき )が主成分 しゅせいぶん 。ミャンマーのマウ・シット・シット渓谷 けいこく で産出 さんしゅつ される。黒 くろ っぽい色 いろ で宝飾 ほうしょく 品 ひん としてはあまり人気 にんき がない。
メタジェイド
翡翠 かわせみ の模造 もぞう 石 せき 。ガラス を加熱 かねつ して、ゆっくりと冷 ひ やすことで部分 ぶぶん 的 てき に結晶 けっしょう 化 か させて半 はん 透明 とうめい 化 か させたもの。
染色 せんしょく クンツァイト
翡翠 かわせみ の模造 もぞう 品 ひん 。質 しつ の悪 わる いクンツァイト (リチア輝石 きせき )や色 いろ の悪 わる いクンツァイトに対 たい して、しばしば染色 せんしょく され旅行 りょこう 客 きゃく 相手 あいて に販売 はんばい されていることがある。染色 せんしょく することによりロウカン質 しつ を思 おも わせる透明 とうめい 感 かん と色合 いろあい に仕上 しあ がる。
昨今 さっこん の染色 せんしょく 技術 ぎじゅつ は、肉眼 にくがん による鑑別 かんべつ が不可能 ふかのう な域 いき にまで達 たっ し、それ故 こ 、染色 せんしょく された翡翠 かわせみ を天然 てんねん の色 いろ であるように偽 いつわ って高値 たかね で販売 はんばい されることも少 すく なくない。このような場合 ばあい 、鑑別 かんべつ にはチェルシーフィルター という、特殊 とくしゅ な波長 はちょう 特性 とくせい を持 も つ光学 こうがく フィルターが使 つか われる。一般 いっぱん に、緑色 みどりいろ の翡翠 かわせみ の鑑別 かんべつ に用 もち いられるが、ラベンダー翡翠 かわせみ の鑑別 かんべつ 用 よう フィルターも作 つく られている。
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