(Translated by https://www.hiragana.jp/)
コピーガード - Wikipedia コンテンツにスキップ

コピーガード

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

コピーガードえい: Copy protection)とは、BDDVDVHSなど映像えいぞうメディアや、CDMDなどの音楽おんがくメディア、その、パソコンソフトゲームソフトなど各種かくしゅメディアにおける無断むだん複製ふくせい防止ぼうしするため、著作ちょさくけんしゃみずから、その著作ちょさくぶつ複製ふくせい出来できなくなるように処理しょりすること。

概要がいよう[編集へんしゅう]

法的ほうてきには「技術ぎじゅつてき保護ほご手段しゅだん」とばれる著作ちょさくけんしゃひとし[ちゅう 1]権利けんり一種いっしゅである。しゅたる目的もくてき著作ちょさくけんひとし[ちゅう 2]保護ほごであり、その適用てきよう分野ぶんや上記じょうきのメディアのほか、ソフトウェアや印刷物いんさつぶつなど、分野ぶんやわたる。一般いっぱんには「コピーガード」「コピープロテクト」「コピーコントロール」「コピー制御せいぎょ」などとしょうされることもあるが、とく磁気じきメディアにおける上書うわがきプロテクトと混同こんどうされる可能かのうせいきらい、「コピーガード」という呼称こしょうこのまれている。

近年きんねん技術ぎじゅつ発達はったつにより著作ちょさくぶつとう[ちゅう 3]複製ふくせいおこなったときしつ非常ひじょうたかいものになり、また短時間たんじかん安価あんか複製ふくせい出来できるようになったこと、複製ふくせいおこなえる装置そうちひろ一般いっぱん普及ふきゅうしたことによって世界中せかいじゅう大量たいりょう複製ふくせいされた著作ちょさくぶつとう氾濫はんらんするようになってきている。これにともない、権利けんりしゃ利権りけんがいされているとのこえもあるため著作ちょさくぶつとう複製ふくせいおこなえないまたは一定いってい以上いじょう複製ふくせいおこなえないようにする技術ぎじゅつてき措置そちほどこされることがおおくなっている。とはいえ、そもそも人間にんげんつくるものである以上いじょう完璧かんぺき技術ぎじゅつ存在そんざいしないともわれており、開発かいはつ当初とうしょ強力きょうりょくなコピーガードとされていたものの、すうねんってからおもわぬ盲点もうてんあかるみにこともありる。

コピーガードはコピー商品しょうひんやカジュアルコピーをふせぐためという大義名分たいぎめいぶんで、これまでみとめられてきた私的してきコピーをなんらかのかたち制限せいげんする。また、その制限せいげん突破とっぱされないために、おおくのコピーガードはハードウェアやOSの想定そうていがいのことをおこなっており、たびたびトラブルをこす。そのために、利用りようしゃていレイヤの開発かいはつしゃからの印象いんしょうわるく、またメーカーもサポートにおおくの労力ろうりょくがかかる。

コピーガード技術ぎじゅつ視聴しちょうしゃたいしてプロプライエタリなOSやソフトウェアを強要きょうようするものがほとんどであった。DVDレコーダやテレビは()Linuxうごいているものがおおいにもかかわらずプロプライエタリなファームウェアでしか再生さいせいできず、PCじょうでの再生さいせいWindowsうえでベンダー依存いぞんのソフトウェアを使つかわなければ再生さいせいできないというものがほとんどであった。

これはソフトウェアの改良かいりょうによりコミュニティに恩恵おんけいをもたらしたり身近みぢかひとたすけることを目的もくてきとしたフリーソフトウェア運動うんどう(FSM)の精神せいしんとは相容あいいれないものであった。FSMの支持しじしゃ主体しゅたいとなってった事実じじつ確認かくにんされていないものの、とにかく、複製ふくせいではなく視聴しちょうのためにアクセスガードおよびコピーガードの技術ぎじゅつてき回避かいひのための技術ぎじゅつやシステムがなか公然こうぜん開発かいはつ提供ていきょうされることが常習じょうしゅうするようになった。最初さいしょにアクセスガード回避かいひ実装じっそうされたOSSメディアプレイヤーのVLCいまももっとも使つかわれているメディアプレイヤーのなかひとつとなっている。暗号あんごう方式ほうしき非公開ひこうかいにして安全あんぜんせいたも方法ほうほうつねやぶられてきたため(CSSを解読かいどくするlibdvdcss、DVBスクランブルを解読かいどくするlibdvdcsa、CPRM/CPPMを解読かいどくするlibdvdcpxm、BD+のDRMを解読かいどくするlibbdplus、WMPのDRMを解読かいどくするFreeMe2 (のちFFmpeg移植いしょくされる)、iTunesのDRMを解読かいどくするQTFairUse (のちVLC移植いしょくされる)、Adobe Flashの暗号あんごう解読かいどくするlibrtmpなど)、最近さいきんはHDCPやAACSやMULTI2 (デジ)などのアルゴリズムを公開こうかいかぎによって制限せいげんたも方法ほうほう主流しゅりゅうとなっている(HDCPはHDCP Encryption/Decryption Codeで、AACSはlibaacsで、MULTI2はARIB STD-B25 仕様しよう確認かくにんテストプログラムで、MPEG-CENC (Common Encryption)はFFmpegやMP4BOXで解読かいどく可能かのう)。ただしHDCPはよわ暗号あんごうためにデバイスキーからマスターキーが推測すいそくされており、つよ暗号あんごうのAACSもデコードに必要ひつようかぎれている。また、ハードウェアキーを使つかったMULTI2も、インターネットしによるシェアリングによって回避かいひされてしまっている。

また、パソコンけコピーガードにおいてはOSの防御ぼうぎょシステムを迂回うかいしてCPUやRAMの最深さいしんレイヤに直接ちょくせつアクセスしてクラッシュさせたり(Adobe Software Activation)[1]、ブートローダの領域りょういきんでマシンを起動きどう不可能ふかのうにしたり(Adobe Flexnetなど)[2]、rootkitを仕込しこんでトロイの木馬もくば利用りようされたり(コピーコントロールCD)といった、致命ちめいてき脆弱ぜいじゃくせいかかえるアクティベーションシステムが横行おうこうしていた。光学こうがくディスクを使つかったプロテクトでは、わざとエラーをこしたりするためにエラー訂正ていせい強力きょうりょくなドライブなどとの相性あいしょうわるく、異常いじょうけい考慮こうりょあまいドライブをいためやすい。また、ノートパソコンがやすくなるにしたがい、光学こうがくドライブの搭載とうさい省略しょうりゃくされることがおおくなってきている。くわえてx64対応たいおう以前いぜんのAlpha-ROMを使つかったゲームは、32bitエミュレーションがあるはずのx64 OSじょううごかすことができないということきている。ネットワークを使つかったプロテクトでは、以前いぜん開発元かいはつもと倒産とうさんした場合ばあいにアクティベーションができなくなるというリスクがあったものの、現在げんざいではSteamなどの大手おおてプラットフォームによるオンラインアクティベーション管理かんり主流しゅりゅうとなっている。

このように、なかには様々さまざまなコピーガード回避かいひ手段しゅだんあふれているが、それらをすべ遮断しゃだんすること非常ひじょう困難こんなんであり、また、ほう規制きせいつよめるなどしてまりを強化きょうかしようとすると、今度こんど行政ぎょうせいコストなどの問題もんだいもあり、著作ちょさくけんしゃひとし意図いとしないコンテンツのコピーを完全かんぜん防止ぼうしすることは、事実じじつじょう不可能ふかのうだともわれている。そのため、一般いっぱんてきなツールによるカジュアルなコピーを排除はいじょし、複製ふくせいきんじているコンテンツをコピーガード回避かいひ手段しゅだんもちいて悪意あくいって複製ふくせいしたことが証明しょうめいできる方向ほうこうかじがとられつつある。

現在げんざい実用じつようされているコピーガード[編集へんしゅう]

違法いほう複製ふくせい防止ぼうしするため、コピーガードは進化しんかつづける。しかし、あたらしいコピーガードが開発かいはつされると、その、それを解除かいじょする技術ぎじゅつかならずとっていいくらいに開発かいはつされるので、結局けっきょくはいたちごっこにおちいことがよくある。この項目こうもくでは、現在げんざい実用じつようされているコピーガードについて解説かいせつする。過去かこにコンピュータソフトウェアに使用しようされていたものについてはWarezくわしい。

ビデオなどに使用しようされているもの[編集へんしゅう]

映像えいぞう信号しんごうなどに使用しようされているコピーガードを以下いかしめす。

アナログ映像えいぞう信号しんごう[編集へんしゅう]

ブランキングエリアに重畳ちょうじょうされたマクロヴィジョン方式ほうしきのコピーガード信号しんごう
マクロヴィジョン方式ほうしきのコピーガード信号しんごう波形はけい

APS(Analog Protection System)ともばれる。アナログ映像えいぞう信号しんごうにかけるコピーガードは、通常つうじょう我々われわれ画面がめんつうじて映像えいぞう外側そとがわにあるブランキングエリアにかけられる。したがって、テレビ・モニタで垂直すいちょく同調どうちょう調整ちょうせい機能きのうがあるものではそのブランキングエリアをることによってコピーガード信号しんごうることが出来できる。みぎちゅうの1がマクロヴィジョン信号しんごう、2がカラーストライプである。

マクロヴィジョン方式ほうしき[編集へんしゅう]

べいロヴィしゃきゅう社名しゃめいはマクロヴィジョンしゃ)が開発かいはつしたコピーガードシステム。これが記録きろくされたビデオソフトをVHSビデオデッキにダビングしても、ダビングされた映像えいぞう極端きょくたんあかるくなったり、くらくなったり、あるいはいちじるしく垂直すいちょく同調どうちょうみだれたりして、るにこたえがたい画像がぞうになる。原理げんりてきには、VHSビデオデッキに搭載とうさいされている輝度きど処理しょり回路かいろのAGC(自動じどう利得りとく制御せいぎょ - 輝度きど入力にゅうりょく信号しんごう利得りとくgain)を自動じどう調整ちょうせいし、適切てきせつ輝度きどたもつ)機能きのう誤動作ごどうささせる映像えいぞう信号しんごうれることによりこされる。

おおくのテレビには、AGC回路かいろいので映像えいぞうみだれることはないとわれており、また、そういった理由りゆうから市販しはんDVDなどのソフトのパッケージに「DVDプレーヤーをビデオデッキ経由けいゆでテレビに接続せつぞくすると、画像がぞうみだれることがあるので、直接ちょくせつテレビに接続せつぞくしてください」とかれているのだが、テレビデオについては、一部いちぶ機種きしゅ入力にゅうりょくされた映像えいぞうみだれて、正常せいじょう表示ひょうじされない場合ばあいがある。

マクロヴィジョン方式ほうしきのコピーガードは、AGC機能きのうそなえるビデオデッキでなければ効果こうか発揮はっきすることが出来できないためHi88ミリビデオベータマックス初期しょきころのVHS、あるいはAGC機能きのうった業務ぎょうむようビデオデッキでは、コピーガードがはたらかず、その過去かこ発売はつばいされた製品せいひんなかには、同期どうき信号しんごうえなどによって、マクロヴィジョン方式ほうしき無効むこう同期どうき信号しんごうえなどによって、後述こうじゅつの「CGMS-A」も無効むこうになる場合ばあいがある)になってしまう録画ろくが一部いちぶ存在そんざいする。あるいはビデオデッキ2だいRFケーブル接続せつぞくした場合ばあいも、無効むこうになる場合ばあいもある。

なお、日本にっぽんにおいてはマクロヴィジョン方式ほうしきのバリエーションてきなものも存在そんざいし、たとえば「松竹しょうちく方式ほうしき」「シナノ企画きかく方式ほうしき」といったものなども存在そんざいし、当時とうじとしては、かなり強力きょうりょくなガードであり、ふるいビデオデッキ利用りようやRF接続せつぞく程度ていどでは、まった解除かいじょできるものではいほどで、普通ふつう視聴しちょうしていてもノイズがになるという苦情くじょうもあった。そういった理由りゆうであえてコピーガードを除去じょきょする装置そうち利用りようするAVマニア一部いちぶ存在そんざいしていた。

もっとも、最近さいきんDVDレコーダーBDレコーダーひとしはこのマクロヴィジョン方式ほうしきのコピーガード信号しんごう検出けんしゅつしたら、自動的じどうてき録画ろくが停止ていしになるなどの動作どうさをするものもおおくなっているが、上記じょうきべた同期どうき信号しんごうえる一部いちぶ製品せいひん経由けいゆして、映像えいぞう信号しんごう入力にゅうりょくすることで、DVD-R/RW/RAMBD-R/REひとしのメディアへの録画ろくが可能かのう場合ばあいがある。波形はけいモニタで表示ひょうじさせたマクロヴィジョン信号しんごうを、みぎちゅうの1にしめす。

カラーストライプ[編集へんしゅう]

「カラーバーストコピーガード」ともばれる。マクロヴィジョン規格きかく一部いちぶで、急速きゅうそく変調へんちょうしたカラーバースト信号しんごうをビデオ信号しんごうくわえることによるコピーガード。前項ぜんこうの「マクロヴィジョン」と重複じゅうふくしてけられることがおおい。このコピーガードがかかったビデオソフトをVHSビデオデッキでダビングすると、録画ろくがした映像えいぞうにはほそ横線おうせんが15ほんから25ほん均等きんとう間隔かんかくはいる。「カラーストライプ」とばれるのは、いろっている部分ぶぶんにのみこのじま模様もようられるためである。波形はけいモニタで表示ひょうじさせたカラーストライプをみぎちゅうの2にしめす。 「松竹しょうちく方式ほうしき」「シナノ企画きかく方式ほうしき」もふくめた従来じゅうらいのマクロヴィジョン方式ほうしきまった通用つうようしなかったHi8・8ミリビデオも、このカラーストライプだけには作動さどうする。ただし、登場とうじょうはじめた時期じきおそかった(販売はんばい・レンタルどもにDVDソフトへの移行いこう本格ほんかくはじめた時期じきだった)こともあり、この方式ほうしきのコピーガードを映像えいぞう信号しんごう搭載とうさいしたビデオソフトはすくない(2003ねん公開こうかいされた映画えいがアドルフの画集がしゅう』のVHSばんソフトとう)。今後こんごいちそう、ビデオソフトばん製造せいぞう販売はんばいされないケースの顕著けんちょけられない以上いじょう、この方式ほうしき存在そんざいがますますうすくなり、まぼろしのコピーガード方式ほうしきあつかいされるものとおもわれる。

CGMS-A(Copy Generation Management System - Analog)[編集へんしゅう]

映像えいぞう信号しんごうにコピー世代せだい・コピー可否かひ管理かんり情報じょうほうをのせ、これに対応たいおうするレコーダーに相応そうおう動作どうさをさせるというもの。これには著作ちょさくしゃ意図いとしたがい「コピーフリー」「コピーワンス」「コピー禁止きんし」などの信号しんごう選択せんたくして付加ふかすることが出来できるようになっている。アナログの映像えいぞう信号しんごうではCGMS-Aとして使用しようされる。対応たいおうレコーダーの基本きほん動作どうさとしては、映像えいぞう入力にゅうりょくに「コピーワンス」の信号しんごうっていた場合ばあいには、媒体ばいたいたいし「コピー禁止きんし」の信号しんごうせて記録きろくするとうことである。これにより、「コピー禁止きんし」の段階だんかいにある映像えいぞうソースをHDD・DVD・BD・D-VHSレコーダー(これらに内蔵ないぞうされたVHSレコーダーをふくむ。通常つうじょうはコピー制御せいぎょ対応たいおう)などで録画ろくがしようとしても、レコーダーがわ自動的じどうてき停止ていしするなどして録画ろくがすることが出来できない。

ただし、あくまでレコーダーがわのみの機能きのう依存いぞんするため、相応そうおう動作どうさをしないレコーダーだったり、レコーダーとのあいだでその信号しんごう除去じょきょ、あるいは改竄かいざんされてしまうようことがあれば、事実じじつじょう無力むりょくになるよわさをつ。アナログ記録きろく方式ほうしき家電かでんレコーダー(従来じゅうらいから存在そんざいするアナログVHS(ノーマルVHS・S-VHSW-VHS)、8ミリビデオベータマックスなど)については、この方式ほうしきのコピーガード登場とうじょう以前いぜん規格きかくであるため原理げんりてきにこの影響えいきょうけるものは存在そんざいしない[よう出典しゅってん]が、アナログ入力にゅうりょくS端子たんしRCA端子たんし)のPCようキャプチャ・デバイス機器ききれいアイ・オあいお・デタ機器たききせい GV-MVPシリーズとう)や、後期こうきの8ミリ・Hi8ビデオカメラや、デジタルビデオカメラ(miniDV)、DVデッキ、およびアナログ入力にゅうりょくPDAようキャプチャー機器ききシャープせい MPEG-4ビデオレコーダー CE-VR1)では当該とうがい信号しんごう検知けんち次第しだい録画ろくが動作どうさ自動じどう停止ていしされる仕組しくみがれられている。

日本にっぽんにおいて地上波ちじょうは衛星えいせい放送ほうそうデジタル放送ほうそうISDB[ちゅう 4]実施じっしされているコピー制御せいぎょは、このCGMSにより制御せいぎょされている。放送ほうそう開始かいし当初とうしょは、一部いちぶ有料ゆうりょう放送ほうそうのぞき、CGMS-Aの内容ないようは、「コピーフリー」だったが、2004ねん4がつ5にちからは、すべてのチャンネルのすべての番組ばんぐみが「コピーワンス」に変更へんこうされた。これによって、おおくの視聴しちょうしゃから反発はんぱつこえがある(くわしくは、「B-CAS」の項目こうもく参照さんしょう)。

なお、ダビング10施行しこうにおいても、各種かくしゅ対応たいおう機器ききでのCGMS-Aによるコピー制御せいぎょ仕様しようには変更へんこうがなく、アナログ映像えいぞう入出力にゅうしゅつりょくかんしては従来じゅうらいどおりコピーワンス制御せいぎょかる。詳細しょうさいダビング10参照さんしょう

デジタル映像えいぞう信号しんごう[編集へんしゅう]

デジタル映像えいぞう信号しんごうにはさらに強力きょうりょくなコピーガードがかけられており、今後こんごともその種類しゅるい・バリエーションがえていくものとかんがえられる。代表だいひょうてきなものを以下いかしめす。

DTCP(Digital Transmission Content Protection)[編集へんしゅう]

DTCP(Digital Transmission Content Protection)は、日立ひたちインテルパナソニックソニー東芝とうしばの5しゃ共同きょうどう開発かいはつ1998ねん発表はっぴょうしたデジタル伝送でんそうようのための暗号あんごう技術ぎじゅつ。5しゃ開発かいはつしたことから「5C(Five Company、ファイブ・シー)」などともばれる。IEEE 1394(FireWire・i.LINK)ようのDTCP-1394やIPようのDTCP-IP(DLNA使用しよう)などがある。機器ききごとにIDをたせ、公開こうかいかぎ暗号あんごうまたは共通きょうつうかぎ暗号あんごう利用りようして相互そうご認証にんしょうし、双方そうほうコンテンツ保護ほごおこなえると認識にんしきしあえてはじめて録画ろくが再生さいせい可能かのうになるシステム。認証にんしょう出来できるとレコーダーがわ復号ふくごうようのカギをたせ、映像えいぞうデータなどを暗号あんごうして送信そうしんする。CCI(Copy Control Information)によって「Copy Free」「Copy Once」「Copy No More」「Copy Never」の4つのモードを指定していできる。また、SRM(System Renewability Message)により不正ふせい機器ききのリストを共有きょうゆうすることができ、不正ふせい機器ききのみを排除はいじょすることが可能かのう。CGMSやSCMSのようにレコーダーがわ機器きき依存いぞんすることはくコンテンツ保護ほご機能きのうたない機器きき排除はいじょ出来できる。ただし、きわめてまれではあるものの、なんらかの不具合ふぐあいでコピープロテクションが正常せいじょう機能きのうしない場合ばあいもある。

CSS(Content Scramble System)[編集へんしゅう]

CSS(Content Scramble System)は、おおくのDVD-Videoソフトで採用さいようされているコンテンツ暗号あんごうシステム。映像えいぞうコンテンツを暗号あんごうし、その暗号あんごうかぎ複製ふくせいできないエリアに記録きろくするもので、これがほどこされたソフトはパソコンなどで単純たんじゅんにコピーしても暗号あんごうかぎ自体じたい複製ふくせいできないため再生さいせいできない。リアルネットワークス子会社こがいしゃのDVD-Video再生さいせいソフトウェアにCSSの解除かいじょキーが暗号あんごうされずにまれ、これをノルウェー当時とうじ16さい少年しょうねんヨン・レック・ヨハンセン解析かいせき1999ねんにCSS回避かいひツールDeCSS開発かいはつ公開こうかいした。現在げんざいではDeCSSと同種どうしゅのソフトウェアが多数たすうインターネットなどで出回でまわり、容易よういにCSSを解除かいじょできるようになってしまっている。

なお、日本にっぽんにおいては、現在げんざいのところ、『CSSの位置いちづけは「アクセスコントロール技術ぎじゅつ」であり、著作ちょさくけんほう保護ほごされているコピーガードには該当がいとうしない』というのが、文化庁ぶんかちょう文化ぶんか審議しんぎかい見解けんかいである[3]。そのため、2012ねん6がつ20日はつかにDVDなどにもちいられる「CSS」などの暗号あんごうがた技術ぎじゅつを、著作ちょさくけんほうじょう対象たいしょうとなる「技術ぎじゅつてき保護ほご手段しゅだん」に追加ついかするDVDのリッピングの違法いほうんだ著作ちょさくけん改正かいせい法案ほうあん可決かけつされている。これにともない、CSSとう暗号あんごうがた保護ほご技術ぎじゅつ回避かいひしてのDVDのリッピングは私的してき複製ふくせい対象たいしょうがいとなり違法いほう行為こういとなる(ただし、CSSとう保護ほご技術ぎじゅつ使つかわれていないDVDのリッピングについては、改正かいせい従来じゅうらいわりはない)。CSSを回避かいひするプログラム・装置そうち提供ていきょうすることについても規制きせいされ、刑罰けいばつ対象たいしょうとなる[4]

著名ちょめいなCSS解除かいじょソフトをアップロードしていたもの著作ちょさくけんほう違反いはん検挙けんきょ、また出版しゅっぱんしゃ自社じしゃのウェブサイトにCSS解除かいじょソフトダウンロードさきリンクを掲載けいさいしていた、出版しゅっぱんしゃ従業じゅうぎょういん1めい編集へんしゅうプロダクションの従業じゅうぎょういん2めいも、著作ちょさくけんほう違反いはん幇助ほうじょ検挙けんきょされた[5]

AACS(Advanced Access Content System)[編集へんしゅう]

HD DVDBlu-ray Disc採用さいようされている。

ALPHA-DVD[編集へんしゅう]

韓国かんこくのセテックが開発かいはつしたコピーガード。Alpha-ROMのDVD-Videoバージョン。専用せんようデュプリケーターでの製作せいさく可能かのう。 Alpha-DVDはユーザーのPCにプログラムをインストールする必要ひつようがなく、ディスクじょう動作どうさするので作業さぎょうプロセスを最少さいしょう可能かのう

ARccOS[編集へんしゅう]

ソニーが開発かいはつした構造こうぞうプロテクト。ここ最近さいきんでこのコピーガードを採用さいようする映画えいがDVDがえてきている。一部いちぶのDVDプレイヤー(ソニーせいのものもふくむ)を使つかっていると正常せいじょう再生さいせいできない不具合ふぐあいこした[6]ため、廃止はいしするメーカーもてきている。

Cinavia[編集へんしゅう]

Blu-ray Disc採用さいようされている。

DVDMAGIC[編集へんしゅう]

視聴しちょうするにはインターネットで認証にんしょうおこなわなければならないプロテクト。起動きどうにDVDコピーソフトの起動きどう阻害そがいしようとする。ケータイDVDがおおい。

RipGuard[編集へんしゅう]

マクロヴィジョンしゃ開発かいはつしたプロテクト。ARccOS同様どうよう意図いとてきにエラーとなる領域りょういき記録きろくしておくことで、コピーみエラーを誘発ゆうはつさせる。ユニバーサルピクチャーズ、ディズニー(ブエナ・ビスタ)、パラマウントのDVDにおおい。ブエナ・ビスタせいのDVDで一部いちぶふるいDVDプレイヤーを使つかっていると正常せいじょう再生さいせいできない不具合ふぐあいこしたため、廃止はいしするメーカーもると期待きたいされていた。しかし、2011ねん段階だんかいでもブエナ・ビスタは廃止はいししておらず、2009ねん6がつ2にちのTBS導入どうにゅう、2011ねん1がつ18にちのフジテレビ導入どうにゅう、2010ねん6がつのポニーキャニオン導入どうにゅうなど、採用さいようするメーカーはつづけている。

JumpingBoy[編集へんしゅう]

コピーすると本編ほんぺんではなくジャンプする少年しょうねんうつされる。ユニバーサルやディズニー、ピクサーのDVDにほどこされている場合ばあいおおい。

UOPs[編集へんしゅう]

User Operation Prohibitionsのりゃくで、ユーザー操作そうさ禁止きんし意味いみする。これは、DVDの最初さいしょにある注意ちゅういきや予告よこくなどをユーザーがスキップしたり早送はやおくりしたりすることを禁止きんしする機能きのうである。

CPRM(Content Protection for Recordable Media)[編集へんしゅう]

CPRM(Content Protection for Recordable Media)は、コピーワンス番組ばんぐみ録画ろくがするときに使つかわれる方式ほうしきである。詳細しょうさい当該とうがい記事きじ参照さんしょうのこと。

CPPM(Content Protection for Prerecorded Media)[編集へんしゅう]

CPPM(Content Protection for Prerecorded Media)は、再生さいせい専用せんようメディアのコピープロテクト方式ほうしき原理げんりてきにはCPRMとおなじである。おもにDVDオーディオメディアに採用さいようされており、日本にっぽんにおいてはどう品質ひんしつ複製ふくせいは「コピー不可ふか」となっている(アメリカでは「コピーワンス」で決着けっちゃく。ただし日本にっぽんでも、CDレベルの品質ひんしつとして複製ふくせいする場合ばあいは「コピーワンス」である)。

Blu-ray DiscHD DVDでは、CPRMやCPPMにくらべ、より一層いっそう解除かいじょ困難こんなんにする、AACSなどのあたらしいコピーガードをパッケージソフトなどで採用さいようしている。

コピー禁止きんしフラグ[編集へんしゅう]

コピー禁止きんしフラグがててあるファイルや転送てんそうデータはコピーすることが技術ぎじゅつてき制限せいげんされていることを意味いみする。ただし、コピー禁止きんしフラグ、は反応はんのう反応はんのうソフトウェアによって無視むしされる傾向けいこうにある。また、規制きせいはあくまで民生みんせいへの実装じっそうのみであり、音楽おんがく映像えいぞう製作せいさく映像えいぞう編集へんしゅう使つかわれる業務ぎょうむよう放送ほうそうよう機材きざいにおいては、無視むしされるようにつくられている。前述ぜんじゅつのマクロヴィジョン方式ほうしきなどのアナログ方式ほうしき信号しんごう検知けんちしたらそれをコピー禁止きんしフラグとしてあつか機器ききもある。

  • SCMS管理かんり情報じょうほう
  • CD-DA (一般いっぱんてき音楽おんがくCD)のトラック情報じょうほう(TOC)
  • MP3のフレームヘッダの著作ちょさくけんビット (CD-DAのTOCにあるビットとおなじもの)
  • デジにおけるダビング10のCCIフラグ
  • S/PDIFのステータスビット
  • au携帯けいたいちゃくうたファイルにおけるuuidcpgd ATOM
  • デジレコーダーの保存ほぞんファイル(SROファイル)における東芝とうしばヘッダ
  • 前述ぜんじゅつのマクロヴィジョン方式ほうしきなどのアナログ方式ほうしきをフラグとして使つか方法ほうほう
リージョンコード[編集へんしゅう]

リージョンコードとは、DVDおよびBlu-ray Discを再生さいせいすることが出来でき地域ちいき制限せいげんする地域ちいきコードのことで、再生さいせいしたいディスクとプレイヤーのコードが一致いっちしなければ再生さいせいすることは出来できない。日本にっぽんのリージョンコードはDVDでは2、Blu-ray DiscではAとなっており、特定とくてい地域ちいきでないと再生さいせい出来できないことからプロテクトの一種いっしゅえる。ただし、一部いちぶのメーカーからはリージョンフリーのプレイヤーが発売はつばいされていることも事実じじつで、海外かいがい旅行りょこうなどがおお映画えいがファンや海外かいがい転勤てんきんする日本人にっぽんじんなどがそのような製品せいひん購入こうにゅうする場合ばあいがあるという。PCがわのソフトウェアけいDVDプレイヤーはリージョンコードを無視むしする傾向けいこうおおい。また、DVDの場合ばあい映像えいぞう記録きろく方式ほうしきNTSCPALのどちらかに設定せっていすることで物理ぶつりてき一部いちぶのプレイヤーで視聴しちょう制限せいげんさせることも可能かのう

なお、かく地域ちいきごとのリージョンコードはつぎとおりである。

  • DVD
    • 0 (ALL) ぜん世界せかい再生さいせい
    • 1 アメリカ・カナダ・世界せかいべいりょう島嶼とうしょ
    • 2 西欧せいおう諸国しょこく中近東ちゅうきんとう諸国しょこくみなみアフリカ・レソト・スワジランド・日本にっぽん・グリーンランド
    • 3 東南とうなんアジア諸国しょこく香港ほんこん・マカオ・韓国かんこく台湾たいわん・カンボジア・フィリピン・ミャンマー
    • 4 オーストラリア・ニュージーランド・大洋たいようしゅう諸国しょこく・メキシコ・中南米ちゅうなんべい諸国しょこく西にしサモア・ミクロネシア
    • 5 ロシア・きゅうソ連それん諸国しょこく・エストニア・リトアニア・ラトビア・北朝鮮きたちょうせん・モンゴル・アフガニスタン・みなみアジア諸国しょこく・アフリカ諸国しょこく
    • 6 中国ちゅうごく
    • 7 設定せってい
    • 8 国際こくさい航空こうくう航路こうろなど特殊とくしゅ用途ようと
  • Blu-ray Disc
    • (リージョンフリー) ぜん世界せかい再生さいせい
    • A 北米ほくべい南米なんべい日本にっぽん朝鮮半島ちょうせんはんとう台湾たいわん東南とうなんアジア
    • B ヨーロッパ・アフリカ・中近東ちゅうきんとう・オセアニア
    • C 中国ちゅうごく中央ちゅうおうアジア・みなみアジア・ロシア・モンゴル
  • S/PDIF (カテゴリーコード)
    • 20 日本にっぽん
    • 22 電子でんしソフトウェア送出そうしゅつ
    • 26 アメリカ
    • 30 ヨーロッパ
HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)[編集へんしゅう]

HDTV対応たいおうしたデジタルAV機器ききのなかには、HDMI(High Definition Multimedia Interface)端子たんし搭載とうさいされているものが存在そんざいする。このHDMIは元々もともとパソコンとディスプレイ接続せつぞくするための標準ひょうじゅん規格きかくとしてひろ採用さいようされたDVI(Digital Visual Interface)がベースとなっており、広帯域こうたいいきデジタル信号しんごう伝送でんそうすること可能かのうで、伝送でんそう速度そくど十分じゅうぶん余裕よゆうっており、HDTVをささえる重要じゅうよう規格きかく位置いちづけられた。

それまでにもHD信号しんごう伝送でんそうようとしてD端子たんしがあったが、伝送でんそうできるのは映像えいぞう信号しんごうのみで音声おんせいについては別途べっとケーブルが必要ひつようだった。それにたいし、HDMIなら1ほんのケーブルで映像えいぞう信号しんごう音声おんせい信号しんごう・コントロール信号しんごう伝送でんそうできるてんがメーカー各社かくしゃ商品しょうひん開発かいはつにおいて評価ひょうかされた。HDMIは2004ねん5がつにはVer.1.1となり、DVDオーディオ伝送でんそう可能かのうになり、さら2005ねん8がつには、SACD伝送でんそう可能かのうなVer.1.2となった。

しかし、著作ちょさくけん保護ほご観点かんてんから鮮明せんめい情報じょうほうをデジタル信号しんごうのまま伝送でんそうできることが問題もんだいとされた。そこで、HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)[7]という方法ほうほう採用さいようされた。HDCPは、映像えいぞう再生さいせい機器ききからディスプレイなどの表示ひょうじ機器ききにデジタル信号しんごう送受信そうじゅしんする経路けいろ暗号あんごうし、コンテンツが不正ふせいにコピーされるのを防止ぼうしする著作ちょさくけん保護ほご技術ぎじゅつ(コピーガード)のひとつである。しかし、2010ねん9がつにマスターキーが漏洩ろうえいしており[8][9]暗号あんごう自体じたい非常ひじょうよわいものである[10]ため、研究けんきゅうしゃらはHDCPにもはや効力こうりょくはなく崩壊ほうかいしていると警告けいこくしている[9][10]。そのため、4kTV対応たいおう機種きしゅ必須ひっすとなるHDCP ver.2.2に規格きかくがアップデートするまでの過程かていで、キーの更新こうしんやセキュリティの強化きょうかはかられている。ゲームではPS4 ProXBOX ONE SでHDCP 2.2が強制きょうせいてき採用さいようされた。一部いちぶのゲームでは部分ぶぶんてきにHDCPをることも可能かのうだが、DVD,BD,UHDBDおよび有償ゆうしょうストリーミングビデオの再生さいせいはHDCPが強制きょうせいてき有効ゆうこうされ、コンソールの電源でんげんケーブルを直接ちょくせつ遮断しゃだんしないかぎりはずっとHDCPがはいりっぱなしになる傾向けいこうにある。

HDCPは、各社かくしゃのDVIやHDMIなどのデジタルインターフェースの暗号あんごうもちいられているものの、D端子たんしといったコンポーネント映像えいぞうS端子たんしひとしのコンポジット映像えいぞうから出力しゅつりょくされるアナログ信号しんごうでは、デジタル信号しんごうのような暗号あんごう原理げんりてき不可能ふかのうであり、また、コピーガードをくわえたとしても除去じょきょ容易よういであると推測すいそくされ、アナログ端子たんしからの出力しゅつりょく作品さくひん海賊版かいぞくばんなどがつくられると懸念けねんされた。そこで、BDやHD DVDでは、AACSというあたらしい規格きかくで、HD信号しんごう出力しゅつりょく制限せいげんした。これにより、HD画質がしつ映像えいぞうをアナログ出力しゅつりょくできる機器きき製造せいぞう新規しんき販売はんばい全面ぜんめん禁止きんしされた。

ところが1990年代ねんだいまでに発売はつばいされたアナログハイビジョンテレビや、旧式きゅうしきビデオプロジェクターなどにはHDMI端子たんし搭載とうさいされていないため、これらの機器ききではHDTV対応たいおうであるにもかかわらずHDのこう精細せいさい映像えいぞうではたのしめないことになってしまう。このため、旧来きゅうらいのAVファンから反発はんぱつこえがった。そこで、対象たいしょう機器きき一般いっぱんてきに5〜6ねん程度ていどで、あたらしい機能きのうなどをもとめてしん機種きしゅえられるなど、消費しょうひしゃ動向どうこう根拠こんきょとして、AACSではHD画質がしつでのアナログ出力しゅつりょく規制きせい段階だんかいてき実施じっしすることとした。まず2011ねんからアナログ出力しゅつりょくはSD画質がしつのみに限定げんていされ(2012ねんからは規格きかく制定せいていまえ製品せいひん継続けいぞく販売はんばい対象たいしょう)、そして2014ねんからは、既存きそん製品せいひん中古ちゅうこひんのぞき、アナログ出力しゅつりょく端子たんし設置せっちされた機器きき製造せいぞう/販売はんばい全面ぜんめん禁止きんしになる。

なお、映像えいぞう視聴しちょう目的もくてきであってもHDCPに対応たいおうしていないHDMI(またはDVI-D)入力にゅうりょく端子たんしづけテレビやモニターでは映像えいぞううつらないことから、消費しょうひしゃ一部いちぶのクリエイターのなかには、HDCPの位置いちづけは「アクセス制御せいぎょ技術ぎじゅつ」ではないかという見方みかたもあったが、日本にっぽんでは2012ねん著作ちょさくけんほう改正かいせいで、暗号あんごうともな技術ぎじゅつてき保護ほご手段しゅだんとして、これを回避かいひしての複製ふくせい私的してき複製ふくせい対象たいしょうがいとして違法いほう行為こういたるということが明文化めいぶんかされた。

COPP(Certified Output Protection Protocol)[編集へんしゅう]

マイクロソフト開発かいはつした著作ちょさくけん制御せいぎょ技術ぎじゅつで、著作ちょさくけん制御せいぎょおこなうアプリケーションとGPUドライバとのあいだ暗号あんごうかぎ交換こうかんおこなう。不正ふせいなGPUドライバの利用りようができないようにしている。

Hyper-Vを有効ゆうこうにしている場合ばあい、AMDのGPUでCOPPがエラーとなる[11]

スカパー![編集へんしゅう]

正確せいかく名称めいしょう不明ふめい。2011ねんより順次じゅんじ導入どうにゅうされ、AT-Xディスカバリーチャンネルとう発生はっせいする、任意にんい視聴しちょう可能かのう映像えいぞうフォーマットへの変換へんかんやその視聴しちょう妨害ぼうがいする技術ぎじゅつ手法しゅほうとしては、画像がぞうES、音声おんせいESにまれている同期どうき信号しんごうとPCR同期どうき信号しんごう関係かんけい意図いとてき妨害ぼうがいし、MPEG2 TSデコーダにバッファーアンダーフローをこすこと録画ろくが視聴しちょう妨害ぼうがいする。ARIB TR-B14/B15のみに準拠じゅんきょしたチューナーでは、スカパー!がこの妨害ぼうがいくわえた番組ばんぐみ録画ろくが視聴しちょう妨害ぼうがいされる。放送ほうそうきょく識別しきべつからスカパー!であること検出けんしゅつしPCR同期どうきからDTS同期どうきえる市販しはんのチューナーはこの妨害ぼうがいけない。この問題もんだい反応はんのうなされる、ハードウエア・ソフトウエアで顕著けんちょである。ARIB TR-B15の規定きていがあるBSなみのスカパー!ではこの妨害ぼうがいは2014ねん現在げんざいられない。アップリンク・ダウンリンクのぜん資産しさん単独たんどくいちしゃ負担ふたんするCS NDチャネルのみであり、またすべてのチャンネルで妨害ぼうがいされているわけではない。

音楽おんがくメディアなどに使用しようされているもの[編集へんしゅう]

前述ぜんじゅつ映像えいぞう信号しんごうとはことなり、音声おんせい信号しんごう場合ばあいは、アナログケーブルを使用しようしての複製ふくせい現在げんざいのところ無制限むせいげんである。ここではひかりファイバーケーブルをもちいたり、パソコンなどをもちいておこなうデジタル方式ほうしきでの録音ろくおん複製ふくせいについて紹介しょうかいする。

SCMS(Serial Copy Management System)[編集へんしゅう]

SCMS(Serial Copy Management System)は、民生みんせいようのデジタルオーディオ機器きき(MD・DATなど)が装備そうびするデジタルコピーの制御せいぎょ機構きこうの1つ。詳細しょうさい当該とうがい記事きじ参照さんしょうのこと。

HCMS(Hi-Speed Copy Management System)[編集へんしゅう]

HCMS(Hi-Speed Copy Management System)は、民生みんせいよう高速こうそく録音ろくおん可能かのうなデジタルオーディオ機器きき(MD・CD-Rなど)が装備そうびするデジタルコピーの制御せいぎょ機構きこう詳細しょうさい当該とうがい記事きじ参照さんしょうのこと。

コピーコントロールCD[編集へんしゅう]

コピーコントロールCD項目こうもく参照さんしょうのこと。

ALPHA-AUDIO[編集へんしゅう]

Alpha-Audioは音楽おんがくCDにはいっている音源おんげんファイルの流出りゅうしゅつ、ディスク自体じたい複製ふくせい防止ぼうしするために開発かいはつされたソリューション。 セキュリティ強度きょうどによってタイプの設定せってい可能かのう

フロッピーディスクに使用しようされているもの[編集へんしゅう]

NECPC-8800シリーズからPC-9800シリーズ全盛ぜんせいのころ、ゲームディスクなどでコピーガードが採用さいようされていた。ゲーム開発かいはつメーカーが独自どくじにコピーガードを開発かいはつする場合ばあいもあれば、コピーガード開発かいはつメーカーやメディア複製ふくせい会社かいしゃがその業務ぎょうむ一部いちぶとして開発かいはつする場合ばあいもあった。初期しょきころはガードもゆるく、ユーザーもコンピュータの知識ちしきのあるひとかぎられていたことから、自前じまえでガードを解除かいじょするひとた。初期しょきころ使つかわれた代表だいひょうてき方法ほうほうとしては以下いかのようなものがある。

  • トラックあたりのセクタすうやセクタサイズ、ギャップちょうなどを標準ひょうじゅんてきでないものにする
  • 故意こいにエラーセクタを挿入そうにゅうする
  • 通常つうじょう使つかえる最終さいしゅうシリンダよりさらにうしろにあるトラック(オーバートラックとぶ)に情報じょうほう記録きろくする

OSに付属ふぞくするディスクコピーコマンドでは標準ひょうじゅんてきなフォーマットのみがサポートされており、このような初期しょきころのコピーガードでもコピーできなかった。そのため、コピーガード解除かいじょとそれをサポートする専用せんようソフトウェアが開発かいはつされ、パソコンソフトの販売はんばいてん一部いちぶ販売はんばいされることとなった。当初とうしょのコピーガード解除かいじょソフトのメーカーは、コピーガードもそのままコピーすることで複製ふくせいするオートモードの強力きょうりょくさで競争きょうそうおこなっていたが、次第しだいにガードはきつくなり、パソコンのフロッピーディスクドライブでは再現さいげん不可能ふかのうなコピーガードが登場とうじょうすると、個々ここのガードの性質せいしつわせたファイラーあるいはパラメータとばれるサブプログラムを配布はいふする形式けいしきへと変化へんかしていった。

日本にっぽんでは単一たんいつメーカーで開発かいはつ製造せいぞうされていたNEC PC-9800シリーズ(PC-98)がパソコンの主流しゅりゅうであったことから、フロッピーディスクによるコピーガードがひろおこなわれていた。上述じょうじゅつ手法しゅほう以外いがいにも、不正ふせいコピーをふせぐため、PC-98はんのポピュラスのれいでは、マニュアルに記載きさいされた特殊とくしゅ記号きごう英数字えいすうじひもけるリストを参照さんしょうせねば、起動きどう認証にんしょう通過つうかできない仕組しくみが導入どうにゅうされたが、認証にんしょう自体じたいおこなわないようにプログラム本体ほんたい改変かいへんする仕組しくみのコピーツール(ファイルマスターなど)が登場とうじょうし、この方法ほうほう意味いみをなさなくなった。それと前後ぜんごする時期じきに、日本にっぽんファルコムが、コピーツールが物理ぶつりフォーマット自体じたい認識にんしきできないようディスクめん特殊とくしゅ加工かこうほどこしたあらたなコピーガードを採用さいようしたが、それも京都きょうとメディアしゃ開発かいはつした自動じどう周期しゅうき計測けいそく制御せいぎょシステム(Cバスよう拡張かくちょうボード)と、それを応用おうようした玲於奈れおな98(ハードウェア・デュプリケータ)によって突破とっぱされた。玲於奈れおな98の仕組しくみはあらゆるコピーガードにたいして万能ばんのうであり、この登場とうじょうにより、フロッピーディスクにおける不正ふせいコピーをふせぐことは、事実じじつじょう不可能ふかのうとなった。

海外かいがいでは最低限さいていげん互換ごかんせいだけでっているIBM PC/AT互換ごかん市場いちばだい部分ぶぶん占有せんゆうしており、きわめて高度こうど互換ごかんせいすき利用りようしていたコピーガードそのものがはや時期じきりたなくなった。また、消費しょうひしゃ意識いしきたかさから正当せいとうなユーザーに不便ふべんいるコピーガードに批判ひはんおおく、ディスクメディアにコピーガードをほどこすことはあまり普及ふきゅうしなかった。また、当初とうしょハードウェアの差異さい垣根かきねはずすことを目的もくてきとしていたWindowsそのものもコピーガードとの相性あいしょうわるく、日本にっぽんでもPC/AT互換ごかんとWindowsの普及ふきゅうともにフロッピーディスクへのコピーガードはっていった。

最終さいしゅうてきに、フロッピーディスクのコピーガードを解除かいじょするソフトウェアが改正かいせい不正ふせい競争きょうそう防止ぼうしほう施行しこうにより違法いほうなものとなったが、フロッピーディスクそのものが市場いちば全体ぜんたいから敬遠けいえんされはじめ、事実じじつじょう終息しゅうそくした。

CD-Rドライブなどは大変たいへん高価こうか(50まんえん前後ぜんこう)で、一般いっぱん消費しょうひしゃ入手にゅうしゅしにくかった。このため、ゲームメーカーが、コピー防止ぼうしのためCD-ROMなどを積極せっきょくてき採用さいようしていたこともある。しかし1998ねんころからのCD-Rドライブの急速きゅうそく普及ふきゅうによる価格かかく低下ていかにより、価格かかくによるコピー抑止よくしかぎられた時期じきだけのものとなった。

なお、ゲームディスクのコピーガードが作動さどうした場合ばあい最初さいしょからがらない、オープニング画面がめんからすすまない、途中とちゅう強制きょうせいてきゲームオーバーになるなどのほかに、ゲームちゅうNPCからコピーしたことを指摘してきされたりコピー行為こうい非難ひなんされる、てき絶対ぜったいにダメージをあたえられずゲームがすすまないひとし開発かいはつしゃあそごころおもえるようなものもある。

ゲーム使用しようされているもの[編集へんしゅう]

セガサターン[編集へんしゅう]

セガサターンでは、外周がいしゅう記録きろくされたコピーできない特殊とくしゅフォーマット部分ぶぶんることで正規せいきひんかどうかを判別はんべつする。特殊とくしゅフォーマット部分ぶぶんより外側そとがわ記録きろくめんSEGAのロゴがあったため、この方式ほうしきはサターンリングとばれた。

プレイステーション[編集へんしゅう]

プレイステーションのゲームディスクには、CD-Rなどではコピーできない領域りょういきうちしゅう記録きろくされており、これをることで正規せいきひんかどうかを判別はんべつしている。

この機構きこう判明はんめいすると、このデータのパターンをつね送出そうしゅつするチップを装備そうびする手法しゅほう出回でまわるようになった。そのためソニー・コンピュータエンタテインメントは、正規せいきひんだと判別はんべつりに関係かんけいなく正規せいきひんであるという信号しんごうながつづけると、今度こんどはその信号しんごう正規せいきのものではないと判断はんだんする機構きこう追加ついか導入どうにゅうした。このパターンが発生はっせいすると、ゲームソフトの起動きどう停止ていしし、画面がめんじょうに『強制きょうせい終了しゅうりょうしました。本体ほんたい改造かいぞうされているおそれがあります。』の文字もじ斜線しゃせんマークがバックに表示ひょうじされる。初期しょきバージョンでは、強制きょうせい終了しゅうりょうされるとあかのマークのみが画面がめん表示ひょうじされていたことから、この方式ほうしきはレッドハンドプロテクト(RHP)とばれた。

なお、初期しょきのプレイステーション本体ほんたいには、改造かいぞうにもかかわらずプロテクトにかる不具合ふぐあいがある。

ファミコン/スーパーファミコン/NINTENDO64[編集へんしゅう]

ファミコンやスーパーファミコンやNINTENDO64には、海賊版かいぞくばん防止ぼうしするためのCIC英語えいごばんチップが搭載とうさいされていた。ファミコンやスーパーファミコンのCICには特殊とくしゅなアーキテクチャのSharp SM590/SM595が使つかわれていた。

スーパーファミコンでも後期こうきのソフトを中心ちゅうしんにコピーガードが存在そんざいした(『スーパーマリオコレクション』など)。起動きどう、コピーひんであると判定はんていされると、「ビデオゲームのコピーは法律ほうりつきんじられています」といったメッセージが表示ひょうじされ起動きどうできない。ただし、まれにコピーひんでなくても不具合ふぐあい表示ひょうじされることがある(『スーパードンキーコング』など)。

アーケード[編集へんしゅう]

専用せんようチップやPROM汎用はんようプロセッサを使つかったROMの復号ふくごうおこなわれている。

ゲームソフトに使用しようされているもの[編集へんしゅう]

これらディスクメディアがたのプロテクト方法ほうほうは、あらたなメディアの出現しゅつげんと、ソフトウェアのダウンロード販売はんばい普及ふきゅうにより、今後こんごえていく傾向けいこう見受みうけられる。

ProRingが適用てきようされているCD-ROM。せんじょう領域りょういき確認かくにんできる

ProRing[編集へんしゅう]

イーディーコントライブ開発かいはつした日本にっぽんさんのプロテクト技術ぎじゅつで、コンピュータソフトウェア倫理りんり機構きこう公認こうにんしている技術ぎじゅつ。かつて「リングプロテクト(正式せいしきにはリングプロテック)」とばれていたものとほぼ同様どうようである。ディスクの記録きろくめんにあらかじめ信号しんごう部分ぶぶん作成さくせいし、エラーセクタとして認識にんしきさせることで不正ふせいコピーをふせぐ。信号しんごう部分ぶぶんくろせんとして視認しにんできるのが特徴とくちょうである。誤動作ごどうさはほとんどいが若干じゃっかんコピーされやすい。また、プロテクト領域りょういきには有用ゆうようなデータをめず、信号しんごうは1ほんにつき40MBであるため、メディアちゅう使用しようできる容量ようりょう信号しんごう1ほんあたり40MBってしまうのも問題もんだいである。(信号しんごう部分ぶぶんが2ほん、または4ほんのものも存在そんざいするため、2ほんなら80MB、4ほんなら160MBが使つかえなくなる)。

SafeDisc[編集へんしゅう]

米国べいこく・Macrovision(げんロヴィ)が開発かいはつしたパソコンけCD-ROMようプロテクト。ディスクじょう故意こいにエラーセクタ挿入そうにゅうし、にそれをチェックすることにより正規せいきひん見分みわける(ディスクのコピーにはもっぱらエラーセクタを補正ほせいしようとするのを利用りよう)。CDのATIP情報じょうほうみ、CD-ROMとCD-R/RWを判別はんべつする仕組しくみも途中とちゅうまれた。複製ふくせい防止ぼうしする能力のうりょくたかいが、正規せいきひんをコピーひん間違まちがえる、いわゆる誤動作ごどうさ発生はっせいりつもややたかい。プロテクト解除かいじょ技術ぎじゅつ向上こうじょうわせバージョンアップをかさねている。

セキュリティじょう問題もんだいがあり、Windows 10じょうでは、SafeDiscを採用さいようしたタイトルは動作どうさしない[12]

Alpha-ROM[編集へんしゅう]

韓国かんこく・SETTECしゃ開発かいはつしたパソコンけCD-ROMようプロテクト。ディスクじょう故意こい重複じゅうふくしたセクタを設置せっちし、そのセクタがあるかどうかで正規せいきひん見分みわける(重複じゅうふくしたセクタのアドレスや内容ないようはコピーされない)。セクタの重複じゅうふくがなければデータとしても破損はそんしている。2003ねん1がつ日本にっぽん導入どうにゅう以前いぜんのバージョンは一部いちぶドライブメーカーのドライブでたか誤動作ごどうさりつした(この誤動作ごどうさは、開発元かいはつもと韓国かんこく、および日本にっぽん国内こくない研究けんきゅうしつではほとんど使用しようされていなかったメーカーのドライブで発生はっせいした。とくにパナソニックせい発生はっせいし、ピックアップ開始かいしエリアが丁度ちょうどエラーセクタの場所ばしょから開始かいししていたため)。しかしそれ以降いこうのバージョンはさほどおおくなく強度きょうどつよい。このため美少女びしょうじょゲームさかいではもっとも普及ふきゅうしている。しかしこのプロテクトを採用さいようしたCDは構造こうぞうじょうCD-ROM規格きかくからはずれているのではないかとの指摘してきもある。

2012ねん12月、Windows Vistaの32bitばんのセキュリティアップデートにより、Alpha-ROM採用さいようタイトルの一部いちぶ実行じっこうエラーをこすようになったため、SETTECはWindowsUpdateの更新こうしんプログラムであるKB2779030、KB2758857、KB2753842、KB2761465の4つを削除さくじょすることで動作どうさすると解決かいけつ方法ほうほう提示ていじした。これによりゲームは動作どうさするが、リモートからのシステム制御せいぎょをされる可能かのうせいのある脆弱ぜいじゃくせい修正しゅうせいされない。とくにMS12-077(KB2761465)をアンインストールするとJapan Vulnerability Notes(JVN)のCommon Vulnerability Scoring System(CVSS)評価ひょうかにおいて最大さいだいが10のところ、9.3という深刻しんこく脆弱ぜいじゃくせいのこすことになりセキュリティめん問題もんだいのこ[13][14][15][16]

また特許とっきょ保有ほゆうによりプロテクトを再現さいげん可能かのう状態じょうたいでバックアップしたりプロテクトを回避かいひしたりするのは違法いほうとされてきたが、2014ねん特許とっきょ権利けんり抹消まっしょうずみ[17]となったことにより、違法いほうではなくなった。

SafeDisc同様どうよう、セキュリティリスクになりるためWindowsでは動作どうさ不能ふのうとなった。

Tagès[編集へんしゅう]

MPOとthe Thales Groupによって開発かいはつされた、Alpha-ROMのもとになったプロテクト。Alpha-ROMとちがじゅうセクタしかない。

ROOT[編集へんしゅう]

ハドソン日本にほんビクター共同きょうどう開発かいはつした国産こくさんプロテクト[18]重複じゅうふくセクタと、断続だんぞくてき配置はいちされた欠落けつらくセクタをもちいることで不正ふせいコピーをふせぐ。

CD-Cops[編集へんしゅう]

Suncarlaが開発かいはつしたコピープロテクト。ディスクの記録きろく密度みつどをチェックし正規せいきひんであるかを判定はんていする。

Star Force[編集へんしゅう]

Star Forceしゃ開発かいはつしたパソコンけCD-ROM/DVD-ROMようコピープロテクト。そのほとんどは起動きどうもしくはインストールにシリアルIDを入力にゅうりょくする。起動きどうにディスクの記録きろく密度みつどにより、正規せいきひんであるかチェックする。ドライブに負荷ふかあたえることや誤作動ごさどうおおく、問題もんだいてんおおい。競合きょうごう技術ぎじゅつおおくがWindowsのセキュリティリスク対策たいさくとして使用しよう不可ふかとなるなかで、Star ForceはWindows 10まで対応たいおうしている[19]

SecuROM[編集へんしゅう]

Sony DADCが開発かいはつしたプロテクトシステム。データトラックのサブチャネルへの認証にんしょうようデータのみや、データ領域りょういき記録きろく密度みつど変更へんこうによる特殊とくしゅ構造こうぞう生成せいせいなど、複数ふくすうのテクニックがわせて使用しようされている。最新さいしんバージョンでは、オンラインによる認証にんしょうシステムにも対応たいおうしている。

ただし、バージョンによっては実装じっそう非常ひじょうざつでプロテクトの動作どうさそのものにたいする考慮こうりょあまく、SCSIやIEEE1394a接続せつぞくのドライブを使用しようしている場合ばあいに、バスロックをこしてOSやHDDをんでクラッシュをこす場合ばあいがある。たとえばSecuROM5-DVDが使つかわれているelf下級生かきゅうせい2Windowsばんにおいて、その挙動きょどう確認かくにんされている[20]

セキュリティじょう問題もんだいがあるため、Windows 10じょうでは、2003ねんから2008ねんのSecuROMを採用さいようしたタイトルは動作どうさしない[12]

コンピュータソフトウェアにおお使用しようされているもの[編集へんしゅう]

ソフトウェア自体じたいは、プロダクトIDなどでインストール制限せいげんしても、ハードディスクにコピーされたソフトウェアはコピーすることが可能かのうであるため、いまでは、バックアップコピーも考慮こうりょして、インストールの制限せいげん、プログラムファイル自体じたいのメディアのコピー制限せいげんおこなわない。

ソフトウェアが正当せいとうなユーザーに使用しようされているかどうか確認かくにんするために、ソフトウェアを起動きどうするときに複製ふくせい困難こんなんなライセンス(ドングル・アクティベーションコード)で認証にんしょうする。ソフトウェア本体ほんたいにそのライセンスが正当せいとうなものであるかをチェックするルーチンをそなえているため、そのプログラムをソースコード解析かいせき(クラッキング)により、改変かいへんすることでその認証にんしょう無効むこうすることが可能かのうである。そのためBtoBけに使用しようされる有名ゆうめいなドングル(アラジンしゃ HASP など)では、アンチクラッキング技術ぎじゅつ提供ていきょうするバイナリレベルでのプログラムラッピングツールを提供ていきょうしている(いわゆるコピープロテクト仕様しよう変換へんかんする)。これを使用しようすれば、プログラムの改変かいへん検知けんち可能かのうであり、デバッガ、メモリダンプなど一般いっぱんてきなクラッキング手法しゅほうからもまもられる。

ドングル[編集へんしゅう]

USBADBパラレルポートなどに『ドングル』とばれる専用せんようのハードウェアを装着そうちゃくすることにより、保護ほご対象たいしょうのプログラムの使用しよう許可きょかする方法ほうほうである。この方法ほうほうも、ソフトウェアのコピー・インストールを可能かのうとしたうえで、ドングルによりライセンスを認証にんしょうすることで、ソフトウェアの無制限むせいげん使用しよう利用りよう阻止そしすることができる。ただし、ドングルが故障こしょう破損はそんしたり、ドングルそのものを紛失ふんしつしてしまった場合ばあいには起動きどう不可能ふかのうになる。ソフトウェアベンダーごとにことなる複製ふくせい困難こんなんなライセンス(ハードウェア)であることに価値かちがあるため、専用せんようハードウェアの設計せっけい製造せいぞうにおけるセキュリティ技術ぎじゅつりょく必要ひつようで、ハードウェアの費用ひよう比較的ひかくてきたかい。またソフトウェア開発かいはつキットに付属ふぞくのラッピングツールは、クラッキングにたいするたいせい強化きょうかする機能きのう提供ていきょうしている。

アクティベーション[編集へんしゅう]

アクティベーションとは、ソフトウェア導入どうにゅう、ソフトウェアの初回しょかい起動きどうなどにシリアルナンバー導入どうにゅうマシンのハードウェア情報じょうほうから一意いちい特定とくていできるナンバーを発行はっこうし、そのナンバーにしたがったコードをインターネットや電話でんわ経由けいゆつたえることによって、特定とくていのマシンのみでソフトウェアの使用しよう許可きょかするプロテクトのことである。Windows XPWindows Vistaなどがその代表だいひょうれいである。ライセンス取得しゅとく、ソフトウェアが起動きどうすると、保護ほごされたプログラムは、使用しよう許可きょかしたPCで実行じっこうされているかを確認かくにんする。従来じゅうらい電話でんわ・FAX・メールなどで、ライセンスの発行はっこうおこなっていたが、ダウンロード販売はんばい・ライセンスのみの販売はんばいなどCD・DVDなどを使つかわないメディアレスなソフトウェア提供ていきょうえていることを背景はいけいに、最近さいきんではインターネットをつうじたライセンス認証にんしょう主流しゅりゅう

マニュアルプロテクト[編集へんしゅう]

取扱とりあつかい説明せつめいしょ(マニュアル)などを参照さんしょうし、そこに印刷いんさつされている文字もじ(シリアルナンバーなどとばれるすうけた英数字えいすうじおおい)の入力にゅうりょくもとめ、ただしい入力にゅうりょくがない場合ばあいには動作どうさ制限せいげんするという、取扱とりあつかい説明せつめいしょ複製ふくせいコストめんでコピー意欲いよくぐものである。PC黎明れいめいにはいくつもられた[21]

取扱とりあつかい説明せつめいしょそのものにコピーガードをほどこしたものもある(れい白黒しろくろコピー判別はんべつ困難こんなんになるいろわせを使用しようする)が、そうしたプロテクトが正常せいじょう作用さようするかは、そのコピー次第しだいである。ただし、カラーコピーした場合ばあいや、入力にゅうりょくでその文字もじをインターネットに流出りゅうしゅつさせた場合ばあいには、そういった工夫くふう意味いみさない。オンラインソフトシェアウェアでもひろもちいられ、この場合ばあい電子でんしメールとおして入力にゅうりょくすべき文字もじつたえるようになっている。

ライセンス違反いはんであることを明示めいじする方式ほうしき[編集へんしゅう]

起動きどうにライセンス違反いはんであることを明示めいじし、心理しんりてき使用しよう意欲いよくことこころみたり、正規せいきユーザーへの転換てんかん喚起かんきするもの。

キー・ディスク[編集へんしゅう]

特定とくていのディスクを挿入そうにゅうしないと、ソフトウェアが起動きどうできないようにする方式ほうしき。ソフトウェアのインストールディスクを流用りゅうようする場合ばあいおおい。

一部いちぶ機能きのう制限せいげん[編集へんしゅう]

本来ほんらい機能きのう一部いちぶあるいは全部ぜんぶ利用りようできなくすることで、正規せいきユーザーへの転換てんかん喚起かんきするもの。

むかしのゲームには、ストーリーがある程度ていどすすんだ段階だんかい村人むらびとが「改造かいぞうだろ」としかわなくなりはなしすすまなくなったり、もしくはバッドエンドのひとつとして「主人公しゅじんこう不正ふせいコピーをしていることがばれる」といった展開てんかいがあったり、さらには本編ほんぺんがクリア不可能ふかのうなほどにむずかしくなる(てきかくミサイルを乱射らんしゃしてくるひとし)などといったおあそてき要素ようそふくまれていることもある。

かみメディアなどに使用しようされているもの[編集へんしゅう]

紙幣しへい一部いちぶ公文書こうぶんしょ定期ていきけんなど、複製ふくせい走査そうさ(スキャン)などでんでの偽造ぎぞう問題もんだいになりえるかみメディアには、ホログラム特定とくていのパターン(せんはばこまかいため意図いとてきモアレやすい、コントラストが変化へんかすると潜在せんざいしていた模様もよう顕在けんざいするなど)をはいすることによって、偽造ぎぞう困難こんなんにさせる機構きこう導入どうにゅうされている。とく紙幣しへいには、かみあつさやしつえてひかりにかざすと特定とくてい模様もようがうかびあがる「かし」という偽造ぎぞう防止ぼうし技術ぎじゅつ使つかわれている。また、スキャナでは検出けんしゅつしにくい特定とくてい蛍光けいこうしょくインクを使つかった印刷いんさつ技術ぎじゅつが、日本にっぽんすべての紙幣しへい導入どうにゅうされている。その詳細しょうさい紙幣しへい#偽造ぎぞう防止ぼうし技術ぎじゅつこう参照さんしょうのこと。

印刷物いんさつぶつ人間にんげんにはえない、またはにならない程度ていど特定とくていのパターンをみ、コピーがわでそれをることでコピーを禁止きんしする技術ぎじゅつなどもある。もととなる偽造ぎぞう検出けんしゅつ技術ぎじゅつオムロン開発かいはつした、ユーリオンばれる紋様もんようは5つのてん配置はいちパターンから構成こうせいされ、おもに各種かくしゅ紙幣しへいなどこの紋様もんようふくまれている画像がぞうをスキャンしようとすると、コピー動作どうさ停止ていしする。またAdobe Photoshopなどの画像がぞう編集へんしゅうソフトにおいては、印刷いんさつ動作どうさ禁止きんしされるなどの制限せいげんがかかる。

かみメディアのコピーガードのいちれいとして、コンビニエンスストアなどで発券はっけんされる乗車じょうしゃけん入場にゅうじょうけん一部いちぶ自治体じちたい発行はっこうする書類しょるいなどには、複写ふくしゃでコピーをると、コピーのほうに“複写ふくしゃ”や“無効むこう”などの文字もじあらわれるような仕掛しかけをもうけている場合ばあいがある。これはしろくろ表現ひょうげんしたなかあいだ調ちょうしろくろ中間色ちゅうかんしょく文字もじんでも(ぎゃくわせでもい)、人間にんげんでは識別しきべつできないが、一般いっぱんのコピーγがんま特性とくせい人間にんげん視覚しかくとはちがためにコピーをとるとんだ文字もじえるようになるためである。したがって、厳密げんみつγがんま特性とくせい管理かんりしている複写ふくしゃや、スキャナとカラープリンタのわせではんだ文字もじあらわれない場合ばあいがある(この脆弱ぜいじゃくせい消費しょうひしゃ金融きんゆう業者ぎょうしゃにはひろわたっており、住民じゅうみんひょう偽造ぎぞうおこなったとして摘発てきはつされた業者ぎょうしゃもある)。

技術ぎじゅつてき保護ほご手段しゅだん回避かいひ禁止きんし[編集へんしゅう]

現在げんざい著作ちょさくけんほう規定きてい[編集へんしゅう]

先述せんじゅつのようなコピーガードを回避かいひ消去しょうきょする装置そうちかりつくることが出来できたとしても、それを販売はんばい配布はいふすることは著作ちょさくけんほうおよ不正ふせい競争きょうそう防止ぼうしほう禁止きんしされている。なお著作ちょさくけんほうにおいては、当該とうがいコピーガードは下記かき技術ぎじゅつてき保護ほご手段しゅだん要件ようけんたしている場合ばあいのみ適用てきようされる。

また、その著作ちょさくぶつとう著作ちょさくけんゆうしていないにもかかわらず、これらの装置そうち使つかってコピーガード(下記かき技術ぎじゅつてき保護ほご手段しゅだん要件ようけんたしているものにかぎられる)を消去しょうきょ回避かいひによって可能かのうとなる複製ふくせいを、その事実じじつりながらおこなうことは、著作ちょさくけんほうじょう私的してき使用しよう範囲はんいから明文めいぶん除外じょがいされており(どうほうだい30じょうだい1こうだい2ごう)、そのような私的してき使用しよう範囲はんいがい複製ふくせい著作ちょさくけん侵害しんがい行為こういとなる。なお、その著作ちょさくぶつとう保護ほご期間きかん満了まんりょうした場合ばあいは、パブリックドメインとなるため、コピーガードを消去しょうきょ回避かいひして録音ろくおん録画ろくがおこなったとしても、合法ごうほうとなる。しかし、パブリックドメインになっても、その著作ちょさくぶつとういちじるしく改変かいへん権利けんり管理かんり情報じょうほう除去じょきょ改変かいへんふくまれる)したりすると、著作ちょさくしゃ人格じんかくけんまたは実演じつえん人格じんかくけん侵害しんがいするおそれがある。

技術ぎじゅつてき保護ほご手段しゅだん
電子でんしてき方法ほうほう磁気じきてき方法ほうほうそのひと知覚ちかくによつて認識にんしきすることができない方法ほうほうにより、著作ちょさくしゃ人格じんかくけんしくは著作ちょさくけん[ちゅう 5]また実演じつえん人格じんかくけんわかしく著作ちょさく隣接りんせつけん侵害しんがいする行為こうい防止ぼうしまた抑止よくし著作ちょさくけんとう侵害しんがいする行為こうい結果けっかいちじるしい障害しょうがいしょうじさせることによる当該とうがい行為こうい抑止よくしをいう)をする手段しゅだん著作ちょさくけんとうゆうするもの意思いしもとづくことなくもちいられているものをのぞく。)であつて、著作ちょさくぶつとう[ちゅう 6]利用りよう著作ちょさくしゃまた実演じつえん同意どういないでくだりつたとしたならば著作ちょさくしゃ人格じんかくけんまた実演じつえん人格じんかくけん侵害しんがいとなるべき行為こうい[ちゅう 7]ふくむ。)にさいし、これにもちいられる機器きき特定とくてい反応はんのうをする信号しんごう著作ちょさくぶつとう[ちゅう 6]かかおとしくは影像えいぞうとともに記録きろく媒体ばいたい記録きろくし、しくは送信そうしんする方式ほうしきまた当該とうがい機器きき特定とくてい変換へんかん必要ひつようとするよう著作ちょさくぶつとう[ちゅう 6]かかおとしくは影像えいぞう変換へんかんして記録きろく媒体ばいたい記録きろくし、しくは送信そうしんする方式ほうしきによるものをいう。(主旨しゅしほう2じょう1こう20ごう

コピーガードへの批判ひはん[編集へんしゅう]

複製ふくせい・コピーがコピーガードにより制限せいげんされるなか一方いっぽうで「わたしのおり」といったかたちでベストばんつくったり、テレビCMの部分ぶぶんだけをカットして編集へんしゅうするなど、音楽おんがく映画えいがソフトを自分じぶんこのみにわせてたのしみたいとおもうことはごく自然しぜんなことであり、CDDVDなどのメディアが破損はそんしたときのバックアップをりたいとかんがえるユーザーすくなくない。このほかきゅう世代せだい規格きかくあらそでの敗退はいたいにより、その規格きかく対応たいおうする機器ききとう次第しだい入手にゅうしゅ修理しゅうりしにくくなることをかんがえて、よりあたらしい規格きかくなどにデータを移行いこうさせたいとかんがえるユーザーもすくなからず存在そんざいしている。

それゆえ、合法ごうほうてきにおかね代金だいきんはらっている利用りようしゃたいしても過剰かじょう使用しよう制限せいげんをかけているのではないかと問題もんだいする意見いけんおおい。アメリカの「フェア・ユース規定きてい」にあたるものが日本にっぽんにはいため、今後こんご著作ちょさくけんしゃとう権利けんり過剰かじょう保護ほごされ、ユーザが経済けいざいてき負担ふたんいられるとともユーザビリティうしなわれていくのではないかと懸念けねんするこえもある。 かり正規せいき手段しゅだんでコピーガードを回避かいひする方法ほうほう発見はっけんされた場合ばあい、もはや不正ふせい利用りよう対策たいさくとしての効果こうか期待きたいできない一方いっぽうで、正規せいき利用りようしゃつづ不便ふべんいられることとなる。

しかし、2004ねんまつごろからかく音楽おんがくメディア会社かいしゃはユーザーからのはげしい批判ひはんけたコピーコントロールCD販売はんばい縮小しゅくしょうする方向ほうこうはいった(一部いちぶ会社かいしゃ著作ちょさくしゃは、その効果こうか疑問ぎもんていして当初とうしょからどう技術ぎじゅつ採用さいようしない方針ほうしんっている)。

行過いきすぎた著作ちょさくけん保護ほご技術ぎじゅつは、ユーザーの不信ふしんかんまねき、放送ほうそう記録きろくメディアなどにおけるしん技術ぎじゅつも、コピーガードがあしかせとなって普及ふきゅうさまたげかねない。たとえば、DVDレコーダーは2006ねん日本にっぽん国内こくない出荷しゅっか台数だいすう前年ぜんねんまでとくらいちじるしく低下ていかしたが[22][23]、この原因げんいんの1つに過剰かじょう著作ちょさくけん保護ほご技術ぎじゅつ搭載とうさいによって、従来じゅうらいからのVHSやS-VHSとうのアナログ規格きかくくらべて使つか勝手がって悪化あっかしたことがげられている[24][25]過去かこには、デジタル記録きろく方式ほうしきのメディアについて、著作ちょさくけん管理かんり団体だんたいからの過剰かじょう著作ちょさくけん保護ほご要求ようきゅうがネックとなって、結局けっきょくほとんど普及ふきゅうせず短命たんめいわった製品せいひんおおくある。

デジタルテレビ放送ほうそうかんしても、2004ねん4がつ5にちよりはじまった「コピーワンス」規制きせいが、普及ふきゅう阻害そがい原因げんいんひとつにげられ、コピー制御せいぎょ緩和かんわすうかいまでのコピーを可能かのうとするなど)を検討けんとうはいり、2008ねんには「ダビング10」という規制きせい緩和かんわさくまれた。しかし、暗号あんごうともな著作ちょさくけん保護ほごほどこされているため、合法ごうほうてきにメディアのまごコピーが作成さくせいできないなど依然いぜんとして使つか勝手がってわるく、おおくの消費しょうひしゃあいだ不満ふまんこえがある[26]

なお、日本にっぽんのデジタルテレビ放送ほうそうにおけるコピーガードについては、「B-CAS」の項目こうもくで、くわしく解説かいせつしているので、そちらを参照さんしょうのこと。

リージョンコードとうについて[編集へんしゅう]

電機でんきメーカーやコンテンツメーカーがビデオソフトなどを利用りようできる地域ちいき制限せいげんすることは、消費しょうひしゃ財産ざいさんけん権利けんり幸福こうふく追求ついきゅうけんはんするとかんがえられる。Blu-ray Discでは、現在げんざい主流しゅりゅうDVDとはことなり、リージョンコードこそあるものの日本にっぽんのリージョンコードがアメリカおなじになっている。これからは、アメリカ国内こくないでのみ販売はんばいされているコンテンツを、日本にっぽんけの機器きき視聴しちょう可能かのうになる可能かのうせいもある。また、現在げんざい主流しゅりゅうのDVDについても、一部いちぶのメーカーからはリージョンコードフリーのプレーヤーも販売はんばいされている。日本にっぽんは2かALLとなる。

攻撃こうげきてきなコピーガード[編集へんしゅう]

上記じょうきとおり、他人たにん著作ちょさくぶつとうほどこされているコピーガードを回避かいひしてコピーを作成さくせいすること違法いほう行為こういであるが、違法いほうであることりながらコピーガードを回避かいひする一般いっぱん消費しょうひしゃ依然いぜんとしてたない。そうしたなか許可きょかでの複製ふくせいふせぐために、ユーザーにことわ秘密裏ひみつり監視かんしソフトをユーザーのパソコンにんだり、不正ふせいおこなった場合ばあいにユーザーのパソコンのデータを消去しょうきょするような、攻撃こうげきてきなコピーガードも登場とうじょうした。前者ぜんしゃ方法ほうほうおおくの正規せいき利用りようしゃにも影響えいきょうおよぶ。自己じこ権益けんえき保護ほごのために他者たしゃ権利けんり損害そんがいあたえるような手段しゅだん自己じこ防衛ぼうえいのためといえども自力じりき救済きゅうさいきんじた近代きんだいほう理念りねんはんし、そのような行為こうい電子でんし計算けいさん損壊そんかいとう業務ぎょうむ妨害ぼうがいざい電磁でんじてき記録きろく毀棄ききざいなどにわれる可能かのうせいがある。2011ねん刑法けいほう改正かいせいで、このような攻撃こうげきてきなコピーガードの作成さくせいおよび提供ていきょう不正ふせい指令しれい電磁でんじてき記録きろくかんするつみわれることとなり、ほう世論せろんいついたことで、すくなくとも日本にっぽんにおいてはこのようなコピーガードはほぼ姿すがたした。

WinGroove事件じけん [1][2]
シェアウェアソフトウェアシンセサイザWinGroove」に、不正ふせい流通りゅうつうしている特定とくていのIDとパスワードを入力にゅうりょくすると、ハードディスクのFATを消去しょうきょしデータをせなくしてしまうトラップが仕掛しかけられていた事件じけん。なお、作者さくしゃ試験しけんてきつくってんだトラッププログラムをのぞかずにあやまって公開こうかいしてしまった事故じこ主張しゅちょうしている。そののバージョンのWinGrooveにはこのルーチンは実装じっそうされていない。
Vocal Cancel事件じけん [3]
シェアウェアの音声おんせいファイル変換へんかんソフト「Vocal Cancel」に、不正ふせい流出りゅうしゅつしていた特定とくていのIDとパスワードを入力にゅうりょくすると、トロイの木馬もくばとしての活動かつどう開始かいしするというトラップが仕掛しかけられていた事件じけん作者さくしゃ意図いとてきにこの機能きのう実装じっそうしたことをみとめている。
ソニーBMG rootkit事件じけん [4]
ソニー・ミュージックエンタテインメント (米国べいこく)のCDにはいっていた、著作ちょさくけん管理かんりソフトウェアXPCにマルウェア一種いっしゅルートキットまれていた事件じけんアメリカでは訴訟そしょう騒動そうどうにもなった。
EAによるSecuROM問題もんだい [5][6]
ビデオゲーム開発かいはつ大手おおてのエレクトロニック・アーツしゃ自社じしゃ製品せいひんとその体験たいけんばんにSecuROM技術ぎじゅつみ、それを利用りようするパソコンにおいてインストール回数かいすうが3かいまでに制限せいげんされたり、製品せいひん同時どうじにインストールされたSecuROMソフトウェア自体じたい削除さくじょ不能ふのうになったり、ポータブルデバイスおよびリムーバブルデバイスへのアクセスが出来できなくなったというもの。また、訴状そじょうによればSecuROMはコンピュータの基幹きかん部分ぶぶんにインストールをされ、当該とうがいコンピュータ端末たんまつ動作どうさ監視かんし一定いっていじょうきょうでの動作どうさ制限せいげんしたりコンピュータの処理しょり能力のうりょく情報じょうほうをエレクトロニック・アーツしゃ送信そうしんしているとしている。

その[編集へんしゅう]

デジタル放送ほうそうにおける、いわゆるコピーワンス(B-CASを利用りようしたスクランブル放送ほうそうとう[編集へんしゅう]

BS 110CS 地上ちじょうデジタル共用きょうようB-CASカード

放送ほうそう録画ろくが制限せいげんする法令ほうれいはないが、制御せいぎょ信号しんごうのエンフォースメントを理由りゆうとして無料むりょう放送ほうそう実施じっしされているB-CASカードをもちいたスクランブル放送ほうそうは、結果けっかてき受信じゅしん(TVや録画ろくが装置そうちとう市場いちば大手おおて家電かでんメーカーによる独占どくせんまねいており、私的してき独占どくせん禁止きんしおよ公正こうせい取引とりひき確保かくほかんする法律ほうりつ独占どくせん禁止きんしほう違反いはんであるとの指摘してきがある。また、スクランブル放送ほうそう開始かいし(いわゆるコピーワンス開始かいし)は株式会社かぶしきがいしゃB-CASと契約けいやく締結ていけつしなければ一切いっさい放送ほうそう視聴しちょう不可能ふかのう(シュリンクラップ契約けいやく締結ていけつにより開封かいふうされたB-CASカードを機器きき挿入そうにゅうしなければ、スクランブルが解除かいじょされない)であり、あまねく受信じゅしん義務付ぎむづけた放送ほうそうほうへの抵触ていしょくなど、数々かずかず法令ほうれい違反いはん可能かのうせい指摘してきされている。くわしくは、B-CAS参照さんしょうされたい。

ストリーミング配信はいしん[編集へんしゅう]

ストリーミングでは、ファイルをダウンロードしながら再生さいせいおこなうため、基本きほんてき受信じゅしんしたファイルは保存ほぞんされない。おもにダウンロード完了かんりょう再生さいせいではおおきな支障ししょうるライブ配信はいしんなどでもちいられるが、コピーガード目的もくてきでストリーミング配信はいしん限定げんていとするケースも見受みうけられる。ただし、ちょう低速ていそく回線かいせん(〜1Mbps)では再生さいせいすらできない場合ばあいがある、フリーソフトなどによる回避かいひ手段しゅだん存在そんざいするなど、十分じゅうぶんではないてんおおい。

創作そうさくコピーガード画面がめんのインターネット・ミーム[編集へんしゅう]

マリオパーティDS』のコピーガードをうつしたと主張しゅちょうする動画どうが投稿とうこうされ、2020ねんまつより話題わだいんでいる。これはほぼ創作そうさく動画どうがであると結論けつろんけられているが、このけんをきっかけに、任天堂にんてんどうタイトルに海賊版かいぞくばん対策たいさく警告けいこくする架空かくうのホラー演出えんしゅつ導入どうにゅうするネタはインターネット・ミームしてきており、アンチパイレシースクリーンばれる。一方いっぽう、このたねのミームの存在そんざいから、過去かこのコピーガードについて実在じつざいするかどうかの裏付うらづけの有無うむ沙汰ざたされ、そのすくなからずについてユーザーが面白おもしろがって創作そうさくしたという疑念ぎねんいだかれるようになった[27]

コピーガードに関連かんれんする日本にっぽん法律ほうりつ[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 著作ちょさくしゃしくは著作ちょさくけんものまた実演じつえんしく著作ちょさく隣接りんせつけんもの以下いかおな
  2. ^ 著作ちょさくしゃ人格じんかくけんしくは著作ちょさくけんまた実演じつえん人格じんかくけんしくは著作ちょさく隣接りんせつけん以下いかおな
  3. ^ 著作ちょさくぶつ実演じつえん、レコード、放送ほうそうまた有線ゆうせん放送ほうそう以下いかおな
  4. ^ なお、デジアナ変換へんかんされる一部いちぶCATVアナログさい放送ほうそうにおいても仕様しようじょうコピーガードかるものがある。
  5. ^ 2018ねん平成へいせい30ねん)12月30にち施行しこうのTPP11改正かいせいで、これに「出版しゅっぱんけん」が追加ついかされる。
  6. ^ a b c 著作ちょさくぶつ実演じつえん、レコード、放送ほうそうまた有線ゆうせん放送ほうそう
  7. ^ 著作ちょさくしゃ解散かいさんもしくは死後しご、または実演じつえん死後しご人格じんかくてき利益りえき保護ほごほう60、ほう101の3)

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ Apple and Adobe: The Roots and Reasons Behind Today's Situation
  2. ^ Some Windows Apps Make GRUB 2 Unbootable
  3. ^ 音楽おんがく配信はいしんメモ - なんでDVDコピーは「違法いほう」なの!(日経にっけいクリック 2003ねん10がつごう
  4. ^ 平成へいせい24ねん通常つうじょう国会こっかい 著作ちょさくけんほう改正かいせいとうについて 文化庁ぶんかちょう見解けんかい”. 文化庁ぶんかちょう. 2012ねん7がつ13にち閲覧えつらん
  5. ^ リッピングソフトをアップロードしていたもの著作ちょさくけんほう違反いはんはじめて検挙けんきょおよび、出版しゅっぱんしゃ従業じゅうぎょういんとう著作ちょさくけんほう違反いはん幇助ほうじょでも検挙けんきょ”. JVA. 2015ねん8がつ19にち閲覧えつらん
  6. ^ ソニー、自社じしゃせいプレーヤでも再生さいせいできないプロテクトでDVDを保護ほご Engadget Japanese 2007ねん4がつ20日はつか
  7. ^ Digital Content Protection(HDCP公式こうしきサイト)
  8. ^ Intel: Leaked HDCP copy protection code is legit (cnet news - 2010ねん9がつ16にち(英文えいぶん)、2010ねん9がつ20日はつか閲覧えつらん)
  9. ^ a b 不正ふせいコピー防止ぼうし技術ぎじゅつ「HDCP」のマスターキー流出りゅうしゅつ、Intelが調査ちょうさ (ITmedia News - 2010ねん9がつ20日はつか同日どうじつ閲覧えつらん)
  10. ^ a b 「HDMIやDVIの著作ちょさくけん保護ほご使つかわれているHDCPは完全かんぜん崩壊ほうかいしている」と専門せんもん指摘してき GIGAZINE 2013ねん2がつ20日はつか
  11. ^ COPPが対応たいおうしているはずのドライバが、Hyper-Vがきていると Microsoft
  12. ^ a b Windows 10ではSecuROMなど従来じゅうらいのDRM採用さいようゲームがサポートされないため一部いちぶ人気にんきタイトルがプレイできないと判明はんめい GIGAZINE 2015ねん8がつ19にち
  13. ^ Windows 32bit UPDATEによるプロテクトエラー解決かいけつ方法ほうほう SETTEC
  14. ^ Windows Vista ようセキュリティ更新こうしんプログラム (KB2779030)
  15. ^ Windows Vista よう Internet Explorer 9 の累積るいせきてきなセキュリティ更新こうしんプログラム (KB2761465)
  16. ^ JVNDB-2012-005687 Microsoft Internet Explorer 6 から 10 における任意にんいのコードを実行じっこうされる脆弱ぜいじゃくせい
  17. ^ 記録きろく媒体ばいたい複製ふくせいよう複製ふくせい装置そうち、その方法ほうほうおよびそのコンピュータプログラム SETTEC
  18. ^ ROOT - Copy Protection Technology - ウェイバックマシン(2004ねん4がつ14にちアーカイブぶん
  19. ^ CD/DVD copy protection solutions”. StarForce. 2022ねん5がつ18にち閲覧えつらん
  20. ^ 下級生かきゅうせい2の検証けんしょう”. ベクターの作者さくしゃページ(Feldlotos). 2014ねん1がつ8にち閲覧えつらん
  21. ^ きみは「マニュアルプロテクト」をっているか? 小島こじま秀夫ひでお監督かんとくのゲーム作品さくひんる“認証にんしょうなぞき”:架空かくう世界せかいで「認証にんしょう」をる(2/2 ページ)”. ITmedia NEWS (アイティメディア). (2019ねん5がつ7にち). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1905/07/news011_2.html 2022ねん9がつ12にち閲覧えつらん 
  22. ^ JEITA - 民生みんせいよう電子でんし機器きき国内こくない出荷しゅっか統計とうけい 2006ねん・2005ねん比較ひかく
  23. ^ JEITA - 民生みんせいよう電子でんし機器きき国内こくない出荷しゅっか統計とうけい 2007ねん・2006ねん比較ひかく
  24. ^ <DVDレコーダー>普及ふきゅうすすまず 操作そうさむずかしさなどで敬遠けいえん毎日新聞まいにちしんぶん
  25. ^ 販売はんばい急落きゅうらくDVDレコーダー 本当ほんとうに「必要ひつようなの」? J-CAST
  26. ^ なぜか日本にっぽんよりゆるいアメリカのデジタルTVコピー規制きせい
  27. ^ 任天堂にんてんどうが『マリオパーティDS』にて“おそろしい海賊版かいぞくばん対策たいさく”をほどこしていたといううわさひろまる。システムが海賊版かいぞくばんユーザーをののしりまくる AUTOMATON (2021ねん1がつ12にち) 2021ねん3がつ22にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]