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造船ぞうせん

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造船ぞうせんぎょうから転送てんそう

造船ぞうせん(ぞうせん、えい:boat buildingあるいはshipbuilding)とは、ふねつくることである。

ブリガンティンをつくっている船大工ふなだいくたち。(1541ねん
船大工ふなだいく道具どうぐ。(1627ねん
1815ねん絵画かいが
クリンカー(clinker)というプランクをかさねて方法ほうほう、およびカーヴェル(carvel)とばれる、プランクをかさねず隙間すきまなく方法ほうほう比較ひかく
造船ぞうせんについて記述きじゅつしているページ。Charles Knight's Pictorial Gallery of Arts, England,(1858ねん
ハイチ建造けんぞうちゅう帆走はんそうしき漁船ぎょせん。(2006ねん

概説がいせつ

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広義こうぎには、どのようなふねつくるのかめる段階だんかいからふくめて造船ぞうせんとされ、あらたな技術ぎじゅつ開発かいはつふくまれることがある。1人ひとりりのボートをつくこと広義こうぎには造船ぞうせんといえるが、オールでぐようなちいさなボート(ぎボート)ではたんに「ふねつくる」と表現ひょうげんすることが普通ふつうであり、「造船ぞうせん」とえば通常つうじょうは、甲板かんぱんそなえるような(あるいは船室せんしつそなえるような)ある程度ていど以上いじょうおおきさのふねを「つくる」ことをしている。プレジャーボートるいレジャーようのセーリング・クルーザーやモーターボート)や漁船ぎょせんつくることも造船ぞうせんぶ。

木造もくぞうふねFRPふね、(アルミなど)軽金属けいきんぞくせいふね鋼鉄こうてつせいふねひとしはその素材そざいによってそれぞれつくかたことなる。

木造もくぞうせん場合ばあい基本きほんてきでできた構造こうぞうぶつつく作業さぎょうであり、作業さぎょう内容ないようおおくは木工もっこうすなわち大工だいく仕事しごとであり、作業さぎょうおこなひと船大工ふなだいくばれる。おおまかにうと、(ちょうど人間にんげん背骨せぼね肋骨あばらぼね構造こうぞうた)キール(竜骨りゅうこつ)、肋骨あばらぼねなどのふね骨格こっかくみ、そこにプランクplank)とばれるよこばんける作業さぎょう(プランキング)をおこなうことで曲面きょくめんでできた船底ふなそこ出来できる。上面うわつら甲板かんぱんつくる。そして様々さまざま艤装ぎそうおこなう。木造もくぞうせん造船ぞうせん歴史れきしながくその起源きげん不明ふめいである。現在げんざいでも世界せかい各国かっこくおこなわれている。

FRPふね造船ぞうせんすうじゅうねんまえ[いつ?]からさかんになった。しょう中型ちゅうがた船舶せんぱくおこなわれている造船ぞうせんほうである。おおまかに説明せつめいすると、FRPせん場合ばあい基本きほんてきには、設計せっけいもとづいてあらかじめふねのかたちをしたメスがたをつくり、そのメスがたなかぬのじょうのガラス繊維せんい配置はいちし、そこにプラスチックを浸透しんとうさせかためることでふくあい材料ざいりょう船体せんたいつくり、メスがたからく。FRPせん場合ばあい自動車じどうしゃのように、メーカーが同一どういつのモデルで複数ふくすうあるいは大量たいりょう生産せいさんし、それをカタログに掲載けいさいしたり展示てんじじょう展示てんじし、購入こうにゅうしゃ出来合できあいのそれをえらんで購入こうにゅうするということもおこなわれている。受注じゅちゅう生産せいさんつくられる場合ばあいもある。

中型ちゅうがた大型おおがた鋼鉄こうてつせい船舶せんぱくは、21世紀せいき現在げんざい海運かいうん会社かいしゃなどの船主せんしゅからの注文ちゅうもんけて造船ぞうせん会社かいしゃ個別こべつ設計せっけいし、建造けんぞうすることが基本きほんとなっている(つまり受注じゅちゅう生産せいさんである)。受注じゅちゅうから引渡ひきわたしまで、最短さいたんで1ねん通常つうじょうは2-3ねんかかるため船主せんしゅがわ海運かいうんたいする将来しょうらい需要じゅよう予測よそくだけでなく、造船ぞうせん会社かいしゃがわでも将来しょうらい必要ひつようとされる機能きのう装備そうび性能せいのう船主せんしゅとも研究けんきゅうしてじつふね建造けんぞう反映はんえいさせる能力のうりょくもとめられるようになっている[1]

ふねおおきさと価格かかくはおおまかにうと指数しすう級数きゅうすうてき関係かんけいにある。したがって、金額きんがくベースで造船ぞうせんぎょう統計とうけいをとると、結果けっかとして大型おおがたせん統計とうけい目立めだつことになる。だが、造船ぞうせんかず、というてんでは、ちゅう小型こがた船舶せんぱく重要じゅうようである。ほん記事きじでは、小型こがたせんから大型おおがたせんまで、総合そうごうてき造船ぞうせんあつかう。

木造もくぞうせん造船ぞうせん

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FRPせん造船ぞうせん

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アルミニウムせん造船ぞうせん

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中型ちゅうがた以上いじょう鋼鉄こうてつせん場合ばあい

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受注じゅちゅうから引渡・支払しはらいまでのなが

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中型ちゅうがた以上いじょうの)ふね自動車じどうしゃとうとはちが受注じゅちゅう生産せいさん基本きほんであり、受注じゅちゅうから引渡まで最低さいていでも1ねん[1]通常つうじょうは2-3ねんようする。かく造船ぞうせんメーカーは標準ひょうじゅんてき設計せっけいっているが、たとえ連続れんぞく建造けんぞうであってもまったくの同一どういつふね事実じじつじょう存在そんざいしない。以下いか鋼鉄こうてつせい大型おおがた船舶せんぱく工程こうていである。

造船ぞうせんしょ

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21世紀せいき初頭しょとう現在げんざい鋼鉄こうてつせい大型おおがた船舶せんぱく建造けんぞううみかわみずうみめんした造船ぞうせんしょにおいておこなわれる。造船ぞうせん必要ひつよう鋼板こうはんなどの鋼材こうざい艤装ぎそう必要ひつようなさまざまな機械きかい装置そうち設備せつびるいはこむのに都合つごういように陸運りくうん海運かいうん要衝ようしょう造船ぞうせんしょがあることがおおく、歴史れきしてき製鉄せいてつしょ大口おおぐち顧客こきゃくであったことや、元々もともとだったなどの理由りゆうで、製鉄せいてつしょちかくにあることがおおい。

引合ひきあい

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  1. 引合ひきあい
    • 船主せんしゅ造船ぞうせん会社かいしゃ造船ぞうせんしょ)にたいしてもとめるふね概要がいよう仕様しようしょとしてしめし、見積みつもりをもとめる。
      • おおくの場合ばあい複数ふくすう造船ぞうせん会社かいしゃたいして見積みつもりをもとめる。
      • コンテナせんタンカーバルクキャリアなどの商船しょうせん海運かいうんきょう海上かいじょう輸送ゆそう運賃うんちん)の影響えいきょうけ、ふね上下じょうげする性質せいしつつ。ドルてでの契約けいやく普通ふつうである。
      • 大型おおがた鉄鋼てっこうせんは、受注じゅちゅうから完成かんせいまで1-6ねん程度ていどかかるため、そのあいだ為替かわせ材料ざいりょう調達ちょうたつたとえば鋼材こうざい価格かかく)のリスクのかた利益りえき影響えいきょうする。
    • 造船ぞうせん会社かいしゃ仕様しようしょから概略がいりゃくでの基本きほん設計せっけいおこない、建造けんぞうようする鋼材こうざい装置そうちるい加工かこうちん人件じんけんなどすべてのコストを概算がいさんして、それに利益りえきくわ見積みつもせんす。そこで算出さんしゅつされた見積みつもせん船台せんだいとうのスケジュールと建造けんぞう工程こうていかるときあいだとうから見積みつも納期のうきす。見積みつもったふね納期のうき船主せんしゅ回答かいとうする[2]。これが「引合ひきあい」である[ちゅう 1]引合ひきあい見積みつもりであるため、発注はっちゅうがなされなければ船主せんしゅおおまかな基本きほん設計せっけいふくめたあらゆる費用ひよう支払しはら必要ひつようはない。

基本きほん設計せっけい受注じゅちゅう

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    • おおくの場合ばあい船主せんしゅ複数ふくすう造船ぞうせん会社かいしゃ引合ひきあいしているので、それらの回答かいとう会社かいしゃ財務ざいむ内容ないよう技術ぎじゅつレベル、納期のうき確実かくじつせいなどを考慮こうりょして造船ぞうせん会社かいしゃめ、「レター・オブ・インテント」とばれる契約けいやくしょ発行はっこうによって「発注はっちゅう」する。造船ぞうせん会社かいしゃは「受注じゅちゅう」する。
  1. くわしい)基本きほん設計せっけい
    • まずは船型せんけいめていく。船型せんけい搭載とうさいりょう燃費ねんぴ最高さいこう速度そくど安全あんぜんせい影響えいきょうするもっと重要じゅうよう要素ようそである。商船しょうせん大量たいりょう荷物にもつ安価あんかはこぶことができることもとめられるため、積載せきさいりょう燃費ねんぴ重要じゅうようである。軍艦ぐんかん最高さいこう速度そくど堅牢けんろうせいもとめられる。船主せんしゅのぞ性能せいのうそなえた船型せんけい理想りそうである。
    • しゅ機関きかんしょもとめるのもこの段階だんかいである。
    • 細長ほそなが船体せんたいでは推進すいしん抵抗ていこうすくなくなるが復原ふくげんせい犠牲ぎせいになり重心じゅうしんげなければ安全あんぜんがおびやかされ、旋回せんかい性能せいのう悪化あっかする。
    • この船型せんけい具体ぐたいてきにどのような構造こうぞうつくるかを図面ずめんする。なるべくすくない鋼材こうざい必要ひつよう強度きょうど使つかいやすい船内せんない配置はいちにするには、20mm前後ぜんこう軟鋼なんこうせいふねそとばんささえる構造こうぞう部材ぶざい構成こうせい主要しゅよう具体ぐたいてき設計せっけい段階だんかいでの課題かだいである。
    • あたらしい船型せんけい標準ひょうじゅんせん船型せんけい変更へんこうする場合ばあいは、有限ゆうげん要素ようそほうなどのマトリックスほう使つかった数値すうちシミュレーションによる構造こうぞう解析かいせき模型もけいせん実験じっけん水路すいろはしらせてじつ計測けいそくおこなうなどの手法しゅほうかえして設計せっけいおこなう。
    • 基本きほん設計せっけいのアウトプットは上記じょうき3てん図面ずめんした せん (Lines)・中央ちゅうおう断面だんめん (Midship Section)・概略がいりゃく配置はいち (GA, General Arrangement)、およきゃくさきとのわせによる仕様しようしょである。
    • ふね機器ききるいをどのように配置はいちするかを図面ずめんして、コンパクトで無駄むだ配置はいちおこなう。

詳細しょうさい設計せっけい

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    • 基本きほん設計せっけいが「どんなふねつくるか」を設計せっけいするのにたいし、詳細しょうさい設計せっけいは「仕様しようしょをどう具現ぐげんするか」を設計せっけいする。
    • 具体ぐたいてきには、そとばん展開てんかい荷役にやく展開てんかい機関きかんしつ全体ぜんたい配置はいち装置そうちかじ構造こうぞうじくじょうプロペラしょかん系統けいとう電路でんろ系統けいとうなどの比較的ひかくてきおおまかな図面ずめん作成さくせい据付すえつけ取付とりつけ製作せいさくなどの比較的ひかくてきこまかい図面ずめん作成さくせいしょう組立くみたて要領ようりょうだい組立くみたて要領ようりょう船台せんだい搭載とうさい要領ようりょう[3]外注がいちゅうひんちゅう文書ぶんしょ作成さくせい鋼板こうはん加工かこうデータの作成さくせいなどである。
    • 船主せんしゅ船級せんきゅう提出ていしゅつした図面ずめんについたコメント(要求ようきゅう)や、艤装ぎそういんのコメントの処理しょりおこなう。
    • 比較的ひかくてきこまかい設計せっけいについては、子会社こがいしゃ協力きょうりょく会社かいしゃまかせている場合ばあいおおい。

場所ばしょ

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ふねてる場所ばしょは、以下いかのようにいくつか種類しゅるいがある。いずれの場所ばしょも、おおきなはがねせいのブロックやエンジンとうげて設置せっちするためのおおきなクレーンそなえられている。

船台せんだい
造船ぞうせんの「船台せんだい」は、水面すいめんたいして2-3程度ていどゆるく傾斜けいしゃした陸上りくじょうひろ斜面しゃめんげられたふね台座だいざのことである。ふね通常つうじょう水面すいめんたいしてうしきにてられ、船体せんたい完成かんせいはあらかじめすべるようにつくられた台座だいざうえ滑走かっそうして斜面しゃめんつづ水面すいめんいきお進水しんすいする。うしきにてるのは、かじスクリュープロペラといったよわ突出とっしゅつを、船体せんたいかびかけた不安定ふあんていとき斜面しゃめん台座だいざてないためである。また、水面すいめんせま造船ぞうせんしょではふね横向よこむきにまれて、横滑よこすべりされる船台せんだいもある。進水しんすいしきふね水面すいめんすべ派手はで光景こうけい人々ひとびとよろこびをあたえるが、大型おおがたせんはドックで建造けんぞうされることがおおくなり、船台せんだい使つかった進水しんすいしきりつつある。
ドック
岸壁がんぺき一部いちぶふね収容しゅうようできるほどおおきくげ、水域すいいきとのさかい巨大きょだい障壁しょうへきもうけることでみず排出はいしゅつしてかわいた作業さぎょう空間くうかんつくす。この水面すいめんよりひくりくよりげられた場所ばしょが「ドック」、または「いぬいドック」である。ドックはゆかめん水平すいへいなため、かたむいた船台せんだいより組立くみたて作業さぎょう都合つごうがいい。ドックないふねてられ、船体せんたい完成かんせいするとみず導入どうにゅうされて水面すいめんかべられ、障壁しょうへきのぞかれるとドックからそと水面すいめんへとされる。
うわきドック
ポーランドのうわきドック(フローティングドック)での造船ぞうせん
比較的ひかくてき小型こがたふねは、うわきドック方式ほうしきによってつくられることがある。これは、うわきドックない建造けんぞうしたふね建造けんぞうにこのうわきドックのタンクに注水ちゅうすいしてしずめ、ふね進水しんすいさせるものである。
陸上りくじょう建造けんぞう
大型おおがたせんでも水面すいめんよりたか陸上りくじょう建造けんぞうしたのちで、レールや台車だいしゃによって岸壁がんぺきまで水平すいへい移動いどうさせ、きしかべたバージにえてからこのバージをうみしずめて進水しんすいさせる陸上りくじょう建造けんぞう工法こうほうがある。韓国かんこくでは2006ねん現代げんだい重工業じゅうこうぎょう世界せかいはじめてドック(船渠せんきょ)を使用しようせず陸上りくじょう建造けんぞうする「陸上りくじょう建造けんぞう方式ほうしき」に成功せいこうして以来いらい、この方式ほうしきでの造船ぞうせんおこなわれている。陸上りくじょう建造けんぞう方式ほうしきはドックの整備せいび必要ひつよう巨額きょがく設備せつび投資とうしおさえ、はげしい需要じゅよう変動へんどう対応たいおうすることが可能かのうである。

製造せいぞう工程こうてい

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米国べいこくでの造船ぞうせん風景ふうけい1943ねん
ポーランドでの造船ぞうせん風景ふうけい2006ねん

鋼鉄こうてつせい大型おおがた船舶せんぱく建造けんぞうすべてが溶接ようせつブロック建造けんぞうほうといわれる方法ほうほう建造けんぞうされている。これは造船ぞうせん所内しょないのブロック組立くみたて工場こうじょう鋼材こうざいから切断せつだん加工かこうしょう組立くみたてだい組立くみたてじゅんて、最終さいしゅうてきには部分ぶぶんてき船体せんたいのかたまりであるブロックをあらかじめ製作せいさくし、ドック、または船台せんだいかくブロックをつないでてて工法こうほうである。もっとも工数こうすうがかかり、精度せいどもとめられて、各種かくしゅ大型おおがた工作こうさく機械きかい必要ひつよう工程こうてい屋内おくないのブロック組立くみたて工場こうじょうないおこなえるため、コンピュータ制御せいぎょのガスプラズマ・トーチなどを使つかったなが作業さぎょうによる効率こうりつと、管理かんりされた環境かんきょうでの再現さいげんせいのある作業さぎょう確実かくじつせい実現じつげん出来でき工法こうほうである。

だい規模きぼなが作業さぎょうであるため、ドックでのブロックの組立くみたて作業さぎょうとはべつに、ブロック組立くみたて工場こうじょうではつぎふねのブロックの製作せいさくにかかれる。ドックが1つの場合ばあいや2つ以上いじょうでも生産せいさんりょうもとめる場合ばあいには、ドックない完成かんせいしつつある船体せんたいすこしずつ出口でぐち方向ほうこうへとしてき、いたドックないつぎふね船尾せんびのブロックの組立くみたてをはじめるという「セミ・タンデム工法こうほう」がとられる。

ブロックの段階だんかい配管はいかんなどの艤装ぎそうひんるいけられることがおお[1]

  1. 生産せいさん設計せっけい鋼材こうざい発注はっちゅう
    • 工場こうじょうでいかに効率こうりつよくふね建造けんぞうしていくか、すなわち、どこまでをひとつのブロックとするか、どの順番じゅんばんでブロックにてていくか、どの艤装ぎそうひんをいつけるかなどの設計せっけい、または、クレーンや加工かこう機械きかいなどの工場こうじょう設備せつび計画けいかくする。また、鋼板こうはんりょう見積みつもる「そとばん展開てんかい」(がいはんてんかい)をおこない、必要ひつよう鋼材こうざいるい艤装ぎそうひんをスケジュールにもとづいて鉄鋼てっこう会社かいしゃ発注はっちゅうする。
  2. 水切みずき
    • 通常つうじょうふねはこばれて鋼材こうざいは、鋼材こうざい桟橋さんばしられ、この受領じゅりょうは「水切みずきり」、桟橋さんばし岸壁がんぺきは「水切みずきじょう」とばれる。納品のうひんされた鋼板こうはん鋼材こうざいヤードにかれたのち工場こうじょうはこばれる。加工かこうじょうではまず、加工かこうまえさびるため、1-2mmほどちいさなてつだま鋼板こうはん表面ひょうめんにぶつけるショットブラストとばれる方法ほうほうできれいにされ、ぼうさび塗装とそうおこなわれる。加工かこう準備じゅんび出来でき鋼材こうざいは1まいずつ切断せつだんステージへとはこばれる。
  3. 加工かこう
    • 切断せつだんステージでは、いたほねかたこう)などのふねから構造こうぞうよう鋼材こうざい配管はいかんざいようかんざいを、事前じぜん設定せっていされたカッティング・プランに沿ってコンピュータ制御せいぎょによる自動じどう罫書けが(けがき)をおこない、無駄むだはぶいたきりもとづく切断せつだんせん部材ぶざい番号ばんごうなどが直接ちょくせつ鋼板こうはんとうえがかれる。つぎに、コンピュータ制御せいぎょ自動じどうトーチ(フレーム・プレーナー)が必要ひつようかたちってゆく。平面へいめんでの切断せつだんはコンピュータ制御せいぎょガス切断せつだんプラズマ切断せつだん設計せっけいどおりのおおきさに切断せつだんされる。プラズマ切断せつだんほう高速こうそくねつ変形へんけいすくないが、あつばん切断せつだんはガス切断せつだんおこなわれ、必要ひつようおうじて穿孔せんこう加工かこうおこなう。単純たんじゅん曲面きょくめんはプレスによる機械きかいりょくひやあいだ加工かこうされ、一部いちぶには完全かんぜん自動じどうでのきょく加工かこう導入どうにゅうされている[4]船首せんしゅ船尾せんびのような複雑ふくざつ球面きゅうめん形状けいじょうつくきょく加工かこうとくに「たわわてつ」(ぎょうてつ)とばれる、せんもん作業さぎょうしゃおこな熟練じゅくれんわざによってねつあいだ加工かこうされる。熟練じゅくれん作業さぎょうしゃがバーナーとみずホースをってなん加熱かねつ冷却れいきゃくかえして微妙びみょう曲面きょくめんつくしてゆく。
  4. しょう
    • しょうてからは溶接ようせつ作業さぎょうおこなわれる。加工かこうされたいたかんうちぎょう工場こうじょう一部いちぶしょう工場こうじょうはこばれ、たがいを溶接ようせつによってちいさなブロックをつくげていく。場合ばあいによっては溶接ようせつ利便りべん精度せいどのために、ブロックを保持ほじして回転かいてんさせ自動じどう溶接ようせつによって部材ぶざいけてゆく。しょうてのうしろないぎょう工場こうじょうだい工場こうじょうはこばれ、ちいさなブロックはたがいに溶接ようせつによってだいブロックへとてられる。配水はいすいかん電線でんせんかん浴室よくしつ調理ちょうりだいとう必要ひつようおうじてけられ、基本きほんてき塗装とそうはこの段階だんかいおこなわれる。加工かこう組立くみたてのことを「うちぎょう」とい、うちぎょう工場こうじょうでの工程こうていである。
  5. ブロック搭載とうさい
    • うちぎょう工場こうじょうつくられただいブロックをドック(船渠せんきょ)または船台せんだいうえ電気でんき溶接ようせつしてふねのかたちに仕上しあげていく工程こうていである。「そう組立くみたて」ともばれる。巨大きょだいなクレーンを使つかってだいブロックをげて過程かていで、あと船体せんたい搭載とうさいすること困難こんなんしゅ機関きかんおおきなるいプロペラ・シャフトとうけられる。この工程こうてい屋外おくがいおこなわれるため「そとぎょう」とばれる。
    • 1つめのだいブロックは「基準きじゅんブロック」とばれ、この最初さいしょ設置せっち作業さぎょうを「起工式きこうしき」として式典しきてんおこなうことがある。だいブロックがいくつかわさって区画くかく完成かんせいするたびに、ふね会社かいしゃ検査けんさ機関きかんによる検査けんさける[5]
塗装とそう工程こうてい
造船ぞうせん工程こうていなかでの塗装とそうだけをれば以下いか工程こうていおこなわれている。
造船ぞうせん工程こうてい 塗装とそう工程こうてい
鋼板こうはん受領じゅりょう
= ショットブラスト処理しょり
ショッププライマー塗装とそう
鋼板こうはん切断せつだん加工かこう
ブロック組立くみたて = ブラスト処理しょり
ブロック塗装とそう
艤装ぎそう工事こうじ1 = 船内せんない塗装とそう
そとばん塗装とそう
進水しんすい
艤装ぎそう工事こうじ2
最終さいしゅうドック
= 船内せんない塗装とそう
そとばん仕上しあ塗装とそう
海上うながみこうためし
= 引渡ひきわたぜん補修ほしゅう塗装とそう
引渡ひきわた
[6]

進水しんすい

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ハンブルクにおける進水しんすい様子ようす(2006ねん
    • いちとおだいブロックがじょうがりせんかたちになるとつぎ段階だんかいではふね水上すいじょうかべて作業さぎょうおこなわれるため、ドックか船台せんだいからふね水上すいじょうかべる作業さぎょう必要ひつようとなる。その作業さぎょう進水しんすいしきという式典しきてんいわうことがおおい。船台せんだいしきでは船首せんしゅ着水ちゃくすいした瞬間しゅんかん船渠せんきょしきでは船体せんたいがドックから完全かんぜんそと瞬間しゅんかん進水しんすいという。進水しんすいした瞬間しゅんかんから「ふね」としてみとめられる。進水しんすいしきには船主せんしゅなども立会たちあい、はなやかな儀式ぎしきおこなわれ、ドックしきではおこなわれないこともある。

艦艇かんてい特定とくてい用途ようとふねまたは商船しょうせん一番いちばんせんでは船台せんだいしき同様どうよう儀式ぎしきおこなわれるが、その場合ばあい命名めいめいしきのみであったり、とくなにおこなわれない場合ばあいもある[ちゅう 2]

艤装ぎそう

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    • 進水しんすいしたばかりのふねは、いわば、棟上とうじょうしきえたばかりのいえであり、かく機器きき艤装ぎそうひん)の工事こうじがまだのこっている。これらを取付とりつけ据付すえつけするのが艤装ぎそう(ぎそう)である。進水しんすい岸壁がんぺき艤装ぎそうつづおこなわれる。工期こうき短縮たんしゅく工程こうてい削減さくげん目的もくてきに、進水しんすいまえうちぎょう組立くみたて・ブロック組立くみたて)やそとぎょう(ブロック搭載とうさい)の段階だんかい先行せんこう艤装ぎそうおこなわれ、船内せんない配管はいかん居住きょじゅう設備せつびおおくがあらかじめブロックにつくけられるようになっている。
      • 船体せんたい艤装ぎそう操船そうせん設備せつび操舵そうだ装置そうちとう)、航海こうかい設備せつび係船けいせん設備せつび救命きゅうめい設備せつび消防しょうぼう設備せつび荷役にやく設備せつび通風つうふう空調くうちょう設備せつびしょ配管はいかん居住きょじゅう設備せつび、など
      • 機関きかん艤装ぎそうしゅ機関きかんるいかん系統けいとう、など
      • 電気でんき艤装ぎそう電気でんき配線はいせん照明しょうめい電気でんき機器ききるいけ、など

検査けんさ

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    • 船主せんしゅ検査けんさ船級せんきゅう検査けんさおこなわれる。船主せんしゅ検査けんさでは艤装ぎそう工事こうじ段階だんかいから監督かんとくしゃ派遣はけんされて契約けいやくどおりの工事こうじおこなわれているか検査けんさおこなう。船級せんきゅう検査けんさでもかく段階だんかいでの検査けんさおこなわれる。各国かっこく政府せいふ船級せんきゅう検査けんさ船級せんきゅう協会きょうかい代行だいこう権限けんげんあたえている。ただし日本にっぽんでは日本にっぽんせき客船きゃくせん場合ばあいには、日本にっぽん政府せいふ自身じしんおこなっている。進水しんすい岸壁がんぺき係留けいりゅうされたまま作動さどう検査けんさとうおこなわれる。
    1. 重心じゅうしん査定さてい試験しけん
      • ふね重量じゅうりょう重心じゅうしん位置いち測定そくていする。
    2. 係留けいりゅう運転うんてん
      • 係留けいりゅうしたまましゅ機関きかんてい出力しゅつりょく運転うんてんして動作どうさ確認かくにんする。[3]
    3. 公海こうかい試運転しうんてん
      • 艤装ぎそうがほぼわった段階だんかいで「公海こうかい試運転しうんてん」によって性能せいのう確認かくにんされる。仕様しようしょ満足まんぞくしているかどうかを、実際じっさいうみ計測けいそく確認かくにんおこなう。航海こうかい計器けいきをはじめかく機器きき動作どうさ確認かくにんし、速力そくりょく試験しけん旋回せんかいりょく試験しけん前進ぜんしん惰力だりょく試験しけんしゅ機関きかん始動しどう試験しけんなどをおこな[ちゅう 3]

建造けんぞう段階だんかいからつづ船級せんきゅう協会きょうかい検査けんさけて合格ごうかくける[7]公海こうかい試運転しうんてん造船ぞうせん会社かいしゃ船長せんちょうである「ドックマスター」が操船そうせんする。2-5日間にちかんかかることがおおい。

      1. 速力そくりょく試験しけん
        • 従来じゅうらいはマイルポストを使つかったが、いまではGPSを利用りようした位置いち測定そくていおおく、一定いってい区間くかん往復おうふく時間じかんはかり、潮流ちょうりゅうふう影響えいきょう出来できるだけ排除はいじょして[ちゅう 4]最高さいこう速度そくどもとめる。
      2. 操縦そうじゅう性能せいのう
        • 一定いってい速度そくどかじったとき旋回せんかい航跡こうせき直径ちょっけいってからどれくらい前進ぜんしんするかを計測けいそくする。
      3. 緊急きんきゅう停止ていし試験しけん
      4. 試験しけん
        • ふねをジグザグにはしらせる
      5. アンカー・テスト
      6. 振動しんどう騒音そうおん計測けいそく
  1. 引渡ひきわた
    • 船主せんしゅ検査けんさ船級せんきゅう検査けんさ問題もんだいがなく、ふねすべての機能きのう支障ししょうがなければ引渡ひきわたしきによって造船ぞうせん会社かいしゃから船主せんしゅふね会社かいしゃ)へ引渡ひきわたされる[ちゅう 5]

完成かんせいしたふね造船ぞうせんしょ岸壁がんぺきはなれ、乗組のりくみいん旅立たびだって[ちゅう 6]進水しんすいしきなどで命名めいめいされていなければ引渡ひきわたしき命名めいめいされる。引渡ひきわたしきもっと感慨深かんがいぶかいという造船ぞうせんしょ関係かんけいしゃおおい。

    • 以前いぜん保証ほしょう技師ぎし処女しょじょ航海こうかい同乗どうじょうすることがおおかったが、最近さいきんっている。引渡ひきわたされてから1年間ねんかん保障ほしょう期間きかんであり、不具合ふぐあい造船ぞうせん会社かいしゃ修理しゅうりされる。最初さいしょのドックりは「保証ほしょうドック」とばれる[8][9]

支払しはら

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  1. はがねせい大型おおがた船舶せんぱく場合ばあい製造せいぞう原価げんかおおきながくとなるため、一般いっぱんてき契約けいやくでは契約けいやく締結ていけつ起工きこう進水しんすい、引渡という受注じゅちゅうから引渡ひきわたしまでの節目ふしめ基準きじゅんとして、よん分割ぶんかつして支払しはらいがおこなわれる。分割ぶんかつ比率ひりつかく契約けいやくによってことなることもあるが、金利きんり為替かわせレートの影響えいきょうけるため、支払しはらいの基準きじゅんとなる節目ふしめ時刻じこく厳密げんみつ記録きろくされる。
ふねれい
  • 貨客船かきゃくせん:20-100そうトン - 410まんえん/そうトン
  • 貨客船かきゃくせん:100-500そうトン - 210まんえん/そうトン
  • じゅん客船きゃくせん:20-1,000そうトン - 430まんえん/そうトン
  • カーフェリー:20-100そうトン - 160まんえん/そうトン
  • カーフェリー:100-500そうトン - 110まんえん/そうトン
  • カーフェリー:500-1,000そうトン - 110まんえん/そうトン
  • カーフェリー:1,000-5,000そうトン - 65まんえん/そうトン
  • カーフェリー:5,000そうトン以上いじょう - 36まんえん/そうトン

平成へいせい3ねんのデータ)[2]

また、やく6,100だい自動車じどうしゃはこ大型おおがた自動車じどうしゃ運搬船うんぱんせんを3せきつくった場合ばあい投資とうしがくは、合計ごうけいで150おくえん程度ていどとみられる。

世界せかい造船ぞうせん

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古代こだいエジプトつくられていたふね。(当時とうじつくられた模型もけい

古代こだいエジプト遺物いぶつによって、紀元前きげんぜん3000ねんころにすでに、骨格こっかくにプランクをける方法ほうほう造船ぞうせんおこなわれていたことがられている。

イスラームけん

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スペイン

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イギリス

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中国ちゅうごく

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日本にっぽん

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7世紀せいきから9世紀せいきごろにかけて使用しようされた遣唐使けんとうしふね復元ふくげん

日本にっぽんでは630ねんから894ねんあいだに、じゅうすうかいないし20かいほど(※)(※学者がくしゃによりせつことなる)、とうけて遣唐使けんとうし船団せんだん派遣はけんされたが、この遣唐使けんとうしせん瀬戸内海せとないかい倉橋島くらはしじまの「長門ながと」という場所ばしょ建造けんぞうされた、とされている。(この長門ながと付近ふきんに1992ねんに「長門ながと造船ぞうせん歴史れきしかん」が開館かいかんした。1200ねん以上いじょうまえ使つかわれていた遣唐使けんとうしせん実物じつぶつだい復元ふくげんされ、水上すいじょう展示てんじされている。)

日本にっぽんではふるくから水上すいじょうでのたたかいもおこなわれており、各地かくち水軍すいぐんもおり、ぐん用船ようせんもさまざまなものがつくられつづけたが、室町むろまち時代じだい後期こうきころからは安宅あたかせんという大型おおがたぐん用船ようせんつくられた。

織田おだ信長のぶなが天正てんしょう4ねん(1576ねん)ころ、伊勢いせ志摩しま豪族ごうぞくであり水軍すいぐんひきいた九鬼くき嘉隆よしたかめいじて安宅あたかせん鉄板てっぱんおおったてつかぶとせんつくらせた。(信長のぶなが石山いしやま本願寺ほんがんじ包囲ほうい攻略こうりゃくしようと水軍すいぐんおくんだが瀬戸内海せとないかいとく因島いんのしま能島のしまなどの村上むらかみ水軍すいぐん掌握しょうあくした毛利もうりにはかなわず敗北はいぼくきっし(だいいち木津川きづがわこうたたかい)、劣勢れっせい挽回ばんかいすべくてつかぶとせんつくらせたのだった。)

1592ねん豊臣とよとみ秀吉ひでよし朝鮮ちょうせん出兵しゅっぺいさいし「御座船ござぶね」として九鬼くき嘉隆よしたかめいじて伊勢いせこく (現在げんざい三重みえけん) の大湊おおみなと大型おおがた安宅あたかせん建造けんぞうさせた。

江戸えど時代じだい初期しょきには仙台せんだいはんガレオンせんサン・ファン・バウティスタごう建造けんぞうされた。これはスペインの技術ぎじゅつ日本にっぽん職人しょくにんたち技術ぎじゅつ、および日本にっぽん材料ざいりょうによって建造けんぞうされた。建造けんぞうたっては、仙台せんだいはんとスペインじんのセバスティアン・ビスカイノのあいだ契約けいやくむすばれ、せいむね造船ぞうせん費用ひよう船員せんいん俸給ほうきゅう負担ふたんすること、ビスカイノがふね指揮しきること、などがさだめられていた。仙台せんだいはんの「ふね奉行ぶぎょう」として秋保あきうよりゆきじゅう刑部おさかべ)と河東田かとうだちかしあきらぬい殿どの)が造船ぞうせんたずさわり、幕府ばくふふね奉行ぶぎょう向井むかい忠勝ただかつ将監しょうげん)もこれに協力きょうりょくし、ふね建材けんざい気仙けせんぐん磐井いわいぐん江刺えさしぐん本吉もとよしぐんから調達ちょうたつされた。(慶長けいちょうおう使節しせつ同行どうこうしたシピオーネ・アマチによれば)ふね建造けんぞうには大工だいく800にん鍛冶たんや700にん雑役ざつえき3000にんかかわり、45にちようしたという。このサン・ファン・バウティスタごう支倉はせくら常長つねなが慶長けいちょうおう使節しせつ太平洋たいへいよう横断おうだんするために使用しようされた。

江戸えど時代じだい幕府ばくふは、日本人にっぽんじんふねしょ外国がいこくかけて交流こうりゅうすることを原則げんそくきんじた。海外かいがいからふね特定とくてい場所ばしょにやってくることはみとめていたが、日本人にっぽんじんしょ外国がいこくくことはきんじたのである。とはいえ古代こだい以来いらい、そして江戸えど時代じだいでも、日本にっぽん運送うんそう主力しゅりょく水運すいうんであったわけであり、水運すいうんえずおこなわれ、水運すいうんのためのふね建造けんぞうえずおこなわれていた。またりょうおこなうために漁船ぎょせんつくられつづけていた。

たとえば北前きたまえせん基地きちのひとつが佐渡さどとう宿根木しゅくねぎであり、ここに造船ぞうせんにたずさわる優秀ゆうしゅう船大工ふなだいく鍛冶たんやあつまる集落しゅうらくまち)ができていて、さかんに北前きたまえせん建造けんぞう修繕しゅうぜんおこなわれていた。

北前きたまえせん復元ふくげん
1853ねん江戸えど末期まっき若狭湾わかさわんでかなりのおおきさの漁船ぎょせんで「かれいもう」とばれるもう海中かいちゅうれ、けたふうちからでそれを様子ようす。(『ろくじゅうしゅう名所めいしょ図会ずえ 若狭わかさ 漁船ぎょせん かれいもう』)

江戸えど幕府ばくふは、日本人にっぽんじんしょ外国がいこくへと航海こうかいおこなうことを禁止きんしするために、海外かいがいへの渡航とこうこころみたひと処罰しょばつし、また外洋がいよう航行こうこうするのに有利ゆうりなあるしゅふね建造けんぞう制限せいげんもうけた。 日本人にっぽんじんしょ外国がいこくへと航海こうかいすることをふせぐために江戸えど幕府ばくふ採用さいようした施策しさくというのは、竜骨りゅうこつそなえた大型おおがたふね建造けんぞうすることの禁止きんしである。 竜骨りゅうこつとは船体せんたい側面そくめん部材ぶざいのことである。沿岸えんがん航行こうこうする程度ていどならば、竜骨りゅうこつしのふねでも一応いちおう安全あんぜん航行こうこうできるが、外洋がいようではなみふうつよれがちで、しっかりした竜骨りゅうこついと構造こうぞうてきにも脆弱ぜいじゃくであり、帆走はんそうするじょうでも竜骨りゅうこついことはおおきな困難こんなんともなう。帆走はんそうするじょう竜骨りゅうこつがわかたへの横滑よこすべりをふせ抗力こうりょく発生はっせいさせ、かぜけたちから抗力こうりょく合力ごうりょく前進ぜんしん方向ほうこうへの推力すいりょく効率こうりつてき変換へんかんするじょう必須ひっすである。

幕末ばくまつ1800年代ねんだい前後ぜんごから黒船くろふね来航らいこうするようになった。

ジョン万次郎じょんまんじろう(1827-1898)は土佐とさまずしい漁師りょうしだったが、りょう最中さいちゅう遭難そうなんしアメリカの船舶せんぱく救助きゅうじょされ、アメリカでさまざまな教育きょういくけさせてもらう幸運こううんめぐまれたのだが、けた教育きょういくのなかには英語えいご数学すうがくなどといった一般いっぱんてき科目かもく以外いがいに、米国べいこく一流いちりゅう航海こうかいじゅつ造船ぞうせん技術ぎじゅつなどもふくまれていた。1851ねん琉球りゅうきゅう帰国きこくよしみなが6ねん(1853ねん)に土佐とさもどり「漂客だん」をしるし、土佐とさ藩主はんしゅ 山内やまうち容堂ようどうや、家臣かしんたち、幕末ばくまつ志士ししたちも万次郎まんじろう知識ちしきろうと訪問ほうもんえず、高知こうち城下じょうか藩校はんこう教授きょうじゅかん」の教授きょうじゅになる。後藤ごとう象二しょうじろう岩崎いわさき弥太郎やたろうなども万次郎まんじろう直接ちょくせつ指導しどうけたといわれている。万次郎まんじろう幕府ばくふ招聘しょうへいされ江戸えどき、幕府ばくふ直参じきさんとなり江川えがわ英龍ひでたつもと翻訳ほんやく通訳つうやくなどの仕事しごとをするだけでなく、造船ぞうせん指揮しきもとった。

尊皇そんのう攘夷じょういとなえる水戸みとはん海防かいぼうつよ主張しゅちょう水戸みと藩主はんしゅ徳川とくがわ斉昭なりあき腹心ふくしん安島あじま帯刀たてわきに「日本にっぽんはつ西洋せいようしき軍艦ぐんかん」ともわれる旭日きょくじつまる建造けんぞうさせ1855ねん進水しんすい幕府ばくふ献上けんじょうした。しかし、この旭日きょくじつまる進水しんすいするとき座礁ざしょうするなど、当時とうじ日本にっぽん船舶せんぱく建造けんぞう技術ぎじゅつはまだ不十分ふじゅうぶんであった。江戸えど幕府ばくふのほうは、小栗おぐり忠順ただまさ進言しんげんにより横須賀よこすか製鉄せいてつしょおよび造船ぞうせんしょとなる予定よていのもの(のち横須賀造船所よこすかぞうせんじょとなるもの)の建設けんせつ着手ちゃくしゅしたが、その完成かんせいないままに幕府ばくふ瓦解がかいし、明治めいじ政府せいふがそれをいだ。

建造けんぞうちゅう防護ぼうご巡洋艦じゅんようかん音羽おとわ
1900年代ねんだい建造けんぞうされたはつ日本にっぽんせい戦艦せんかん薩摩さつま

明治めいじ政府せいふ富国強兵ふこくきょうへい政策せいさく脱亜入欧だつあにゅうおう政策せいさくなどをとり、ちいさな国土こくど島国しまぐに地下ちか資源しげんとぼしい日本にっぽん貿易ぼうえきによる経済けいざいエネルギー供給きょうきゅうささえたのは海運かいうんぎょうであり造船ぞうせんであった。当時とうじ政商せいしょうとしてさかえた三井みつい財閥ざいばつ三菱みつびし財閥ざいばつなどのだい企業きぎょうが、国策こくさく事業じぎょうとして支援しえんけながら海運かいうん造船ぞうせん業界ぎょうかい成長せいちょうさせた。

当時とうじ西欧せいおう列強れっきょうによる植民しょくみん拡大かくだい政策せいさく脅威きょうい帝国ていこく主義しゅぎ時代じだいであったため、国防こくぼうじょう海軍かいぐん役割やくわり一層いっそう重要じゅうようとなった。造船ぞうせん業界ぎょうかい海運かいうんぎょうだけでなく軍艦ぐんかん建造けんぞうでもおおきな需要じゅようた。その日本にっぽんはさらに軍備ぐんび増強ぞうきょうみちあゆみ、太平洋戦争たいへいようせんそういたるまでそうした時代じだいつづいた。太平洋戦争たいへいようせんそう日本にっぽん保有ほゆう船舶せんぱく大半たいはん喪失そうしつしたが、戦後せんご傾斜けいしゃ生産せいさん政策せいさく朝鮮ちょうせん戦争せんそうでの特需とくじゅによって早期そうき造船ぞうせんぎょう海運かいうんぎょうとともに回復かいふくするとともに成長せいちょう路線ろせんもどり、戦後せんご日本にっぽん経済けいざい成長せいちょうささえた。

日本にっぽん高度こうど経済けいざい成長せいちょう時代じだいには「造船ぞうせんぎょう日本にっぽんのお家芸いえげい」とまでわれたが、オイルショック以降いこうなやみ、そのあいだちゅうかんの2かこくちからをつけてきた。2015ねん世界せかいシェアは中国ちゅうごくが40%、日本にっぽんが30%、韓国かんこくが20%程度ていどひがしアジア3かこくで90%をめているため、「三国志さんごくし」と形容けいようされている[10]

低迷ていめいしていた日本にっぽん造船ぞうせんぎょうも2000ねん前後ぜんこうからの世界せかい貿易ぼうえき増加ぞうかともな船舶せんぱく不足ふそくによりいきかえし、こう付加ふか価値かち船舶せんぱく中心ちゅうしん受注じゅちゅうえている。ただし、どう時期じきはじまった鋼材こうざい高騰こうとうにより高騰こうとう以前いぜん受注じゅちゅう案件あんけん軒並のきな利益りえき確保かくほできない状況じょうきょうであること、典型てんけいてき労働ろうどう集約しゅうやくがた産業さんぎょうであるため、2007ねん問題もんだいといった優秀ゆうしゅう職工しょっこう大量たいりょう退職たいしょくへの対応たいおうせまられるなど、各社かくしゃともくるしい経営けいえいいられている。また、2000年代ねんだい後半こうはんリーマン・ショックひとし契機けいきとする世界せかいてき景気けいき減退げんたい急激きゅうげきえんだかドルやす進行しんこうは、さらに日本にっぽん造船ぞうせん業界ぎょうかい競争きょうそうりょく低下ていかさせ、2014ねんには受注じゅちゅうざんすらくなるのではないかとする2014ねん問題もんだい懸念けねんされることとなった。日本にっぽん造船ぞうせん業界ぎょうかいでは合併がっぺいなどでのこりをはかるようになったほか、2012ねんまつ成立せいりつしただい2安倍あべ内閣ないかくアベノミクス提唱ていしょうするとえん相場そうばが100えんだい急落きゅうらくし、2013ねん後半こうはんには各社かくしゃ徐々じょじょ競争きょうそうりょくもどし、新規しんき受注じゅちゅう成功せいこうするなどのうごきがられるようになった。韓国かんこく造船ぞうせんぎょうは2010年代ねんだい以降いこう構造こうぞうきょうおちいっているため[11]相対そうたいてき日本にっぽん造船ぞうせんぎょう復権ふっけんすすんでいる。

韓国かんこく

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1972ねん近代きんだいてき造船ぞうせん会社かいしゃとして現代げんだい重工業じゅうこうぎょう設立せつりつされると、以後いごハンファオーシャンサムスン重工業じゅうこうぎょうなど財閥ざいばつけい造船ぞうせん会社かいしゃ次々つぎつぎ設立せつりつされた。1990年代ねんだい後半こうはんになると受注じゅちゅうりょう日本にっぽん匹敵ひってきはじめ、2000年代ねんだいはいるとおなじく新興しんこう勢力せいりょくとして台頭たいとうした中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく企業きぎょうとのあいだ競合きょうごう状態じょうたいとなった[12]。2000年代ねんだい後半こうはんにリーマン・ショックなどをきっかけにはじまった景気けいき減速げんそくなみは、受注じゅちゅうから完成かんせいまでに時間じかんがかかる造船ぞうせん業界ぎょうかい特有とくゆうのタイムラグをもって2010年代ねんだい初頭しょとう顕在けんざいした。STX造船ぞうせん海洋かいようなどの造船ぞうせん会社かいしゃ法定ほうてい管理かんりいやられたほか、2015ねんには現代げんだい重工業じゅうこうぎょう、サムスン重工業じゅうこうぎょう大宇だいう造船ぞうせん海洋かいよう韓国かんこく造船ぞうせん大手おおて3しゃ過去かこ最大さいだい赤字あかじおちいった[13]

2018ねん現在げんざい韓進かんしん重工業じゅうこうぎょう、STX造船ぞうせん海洋かいよう城東じょうとう造船ぞうせん海洋かいよう大韓たいかん造船ぞうせん、SPP造船ぞうせんだい造船ぞうせん韓国かんこくヤナセ、ヨンス、マステック、サムガンS&Cといった中堅ちゅうけん造船ぞうせんぎょう依然いぜんとして不振ふしんおちいっているが、現代げんだい重工業じゅうこうぎょう大宇だいう造船ぞうせん海洋かいよう、サムスン重工業じゅうこうぎょう上位じょうい3メーカーの受注じゅちゅうりょう回復かいふくきざしがみられている[14]

2019ねん現代げんだい重工業じゅうこうぎょう大宇だいう造船ぞうせん海洋かいようとの経営けいえい統合とうごう発表はっぴょう同年どうねん5がつ31にち臨時りんじ株主かぶぬし総会そうかい開催かいさいして承認しょうにんた。ただし内部ないぶ問題もんだいとして統合とうごう余剰よじょう人員じんいん削減さくげんけられないとして労働ろうどう組合くみあいつよ反発はんぱつしているほか、外部がいぶ問題もんだいとして日本にっぽん中国ちゅうごく欧州おうしゅう独占どくせん禁止きんしほう所掌しょしょうする当局とうきょく許可きょか必要ひつようがあり、なが時間じかんがかかる見込みこ[15]。しかし、欧州おうしゅう連合れんごう当局とうきょく許可きょかさなかったことで現代げんだい重工業じゅうこうぎょうによる買収ばいしゅう頓挫とんざ。2022ねん9がつ大宇だいう造船ぞうせんハンファグループ条件じょうけん投資とうし合意ごういしょ締結ていけつしたと発表はっぴょうされた[16]

日本にっぽん造船ぞうせん産業さんぎょう

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造船ぞうせんさかんにおこなわれている地域ちいき

などがある。

ふね最後さいご

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かい

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使用しようされないふね除籍じょせきしてはいせんとすることは「かい撤」とばれる[4]

船舶せんぱく解体かいたい

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造船ぞうせん反対はんたいに、船体せんたい木造もくぞうからてつはがねなどへ変化へんかしたことにともなって船舶せんぱく解体かいたい工程こうていおおがかりになっている。日本にっぽんでは大型おおがたせん解体かいたい専門せんもん業者ぎょうしゃおこなっている。平成へいせい以降いこう造船ぞうせんしょでの解体かいたい実績じっせきはない。60m以上いじょうはがねせん解体かいたいできる業者ぎょうしゃ国内こくないに6しゃある。熊本くまもとけん八代やしろしんはがね商事しょうじ北九州きたきゅうしゅう若松わかまつ久屋ひさや産業さんぎょう香川かがわけん多度津たどつまち宮地みやじサルベージなど。

造船ぞうせんこう不況ふきょう

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造船ぞうせん世界せかいでは2ねん好況こうきょうつづくとふねあまはじめ、その7-8ねんきょうつづくというサイクルをかえしている。2003ねんからはじまったこうきょうは5ねんほどつづいたが、2008ねんからの世界せかいてききょうによって造船ぞうせん市況しきょう一気いっきくずれた。

造船ぞうせん会社かいしゃでは新規しんき造船ぞうせん受注じゅちゅうがないあいだ社員しゃいん設備せつびあそばせることをけて、独自どくじふねつくことがある。こうしてつくられたふねは「ストックボート」とばれ、船主せんしゅとなる販売はんばいさきつのられる。ストックボートの造船ぞうせんふねがれば造船ぞうせんしょ利益りえきとなるが、ふねがれば損失そんしつとなるおそれがある[8]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 近年きんねんでは、船主せんしゅ最初さいしょ造船ぞうせん会社かいしゃ基本きほん設計せっけい引合ひきあいもとめるのではなく、ふね設計せっけい事務所じむしょ基本きほん設計せっけい依頼いらいして、それによってされる基本きほん設計せっけいふねもとづいて、造船ぞうせん会社かいしゃ引合ひきあいつの方法ほうほうられる。
  2. ^ 進水しんすいしきではしき参加さんかしゃに、図版ずはんなどが美麗びれいえがかれた「進水しんすい絵葉書えはがき」が土産みやげとしてくばられることが通例つうれいで、このコレクターが存在そんざいする。
  3. ^ 公海こうかい航路こうろ就航しゅうこうする船舶せんぱくは、公海こうかいじょうでの試験しけん公海こうかい試験しけんおおやけためし)が必須ひっすである。
  4. ^ 潮流ちょうりゅうふう影響えいきょうがあれば、それを修正しゅうせいする場合ばあいもある。
  5. ^ 日本にっぽんせんでは、引渡ひきわたしきまえ船橋ふなばしなどに神棚かみだなつくられ、うみまもがみである金毘羅こんぴらみやまつ入魂じっこんしきおこなわれることがある。
  6. ^ 最初さいしょ営業えいぎょう航海こうかいは「処女しょじょ航海こうかい」(Maiden voyage)とばれる。

出典しゅってん

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  1. ^ a b c よし恒夫つねおちょ 『造船ぞうせん技術ぎじゅつ進展しんてん』 成山なりやまどう書店しょてん 2007ねん10がつ8にち初版しょはん発行はっこう ISBN 978-4-425-30321-2
  2. ^ a b 池田いけだ良穂よしほちょうちこう客船きゃくせんとカーフェリー』 成山なりやまどう書店しょてん 平成へいせい20ねん7がつ18にちしんてい初版しょはん発行はっこう ISBN 9784425770724
  3. ^ a b ふねうみ研究けんきゅうかい編著へんちょ 『海洋かいよう船舶せんぱく科学かがく』 日刊工業新聞社にっかんこうぎょうしんぶんしゃ 2008ねん4がつ30にち初版しょはんだい1さつ発行はっこう ISBN 9784526060533
  4. ^ a b 野沢のざわ和夫かずおちょ 『ふね この巨大きょだい力強ちからづよ輸送ゆそうシステム』 大阪大学おおさかだいがく出版しゅっぱんかい 2006ねん9がつ10日とおか初版しょはんだいいちさつ発行はっこう ISBN 4-87259-155-0
  5. ^ 成美せいびどう出版しゅっぱん編集へんしゅうへん 『モノができる仕組しく事典じてん』 成美せいびどう出版しゅっぱん ISBN 9784415301020
  6. ^ 中道なかみち敏彦としひこ坪田つぼたみのるちょ 『塗料とりょうほん』 日刊工業新聞社にっかんこうぎょうしんぶんしゃ 2008ねん4がつ15にち初版しょはん1さつ発行はっこう ISBN 9784526060526
  7. ^ 徳光とくみつやすしちょ 『The 船客せんきゃくさんしいしゃ 2002ねん5がつ27にち発行はっこう ISBN 4063399834
  8. ^ a b 池田いけだ良穂よしほちょ 『ふね最新さいしん知識ちしき』 ソフトバンク クリエイティブ(株)かぶしきがいしゃ 2008ねん11月24にち初版しょはんだいいちさつ発行はっこう ISBN 9784797350081
  9. ^ 池田いけだ良穂よしほちょ 『ふねのすべてがわかるほん』 ナツメしゃ 2009ねん2がつ9にち発行はっこう ISBN 9784816346408
  10. ^ 打倒だとう韓国かんこく日本にっぽん造船ぞうせんぎょうおもった合併がっぺい復活ふっかつ朝鮮日報ちょうせんにっぽう日本語にほんごばん 2016ねん4がつ26にち
  11. ^ きょう韓国かんこく造船ぞうせんぎょう構造こうぞう調整ちょうせいうったえる下請したう企業きぎょう朝鮮日報ちょうせんにっぽう日本語にほんごばん 2016ねん4がつ28にち
  12. ^ 韓国かんこく造船ぞうせん業界ぎょうかいにチャンスさい到来とうらいまえ”. データマックス (2018ねん3がつ19にち). 2018ねん11がつ10日とおか閲覧えつらん
  13. ^ にちちゅう挟撃きょうげき韓国かんこく造船ぞうせん業界ぎょうかいはもはや沈没ちんぼつ寸前すんぜん技術ぎじゅつりょくをおざなりにしたツケがまわった”. 産経新聞さんけいしんぶん (2016ねん2がつ7にち). 2018ねん11がつ10日とおか閲覧えつらん
  14. ^ かんけい韓国かんこく造船ぞうせんぎょう陽光ようこう?…中小ちゅうしょう造船ぞうせん会社かいしゃは「酷寒こっかん”. 中央日報ちゅうおうにっぽう (2018ねん11月12にち). 2018ねん11月17にち閲覧えつらん
  15. ^ 現代げんだいじゅう大宇だいう統合とうごう承認しょうにん 臨時りんじ株主かぶぬし総会そうかい”. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん (2019ねん5がつ30にち). 2019ねん10がつ19にち閲覧えつらん
  16. ^ 大宇だいう造船ぞうせん海洋かいようがハンファ傘下さんかに 2せんおくえん買収ばいしゅうへ=韓国かんこく”. 聯合れんごうニュース (2022ねん9がつ26にち). 2023ねん12月19にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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