遠軽えんがる町まち

えんがるちょう ; 遠軽えんがる町まち
	瞰望岩がんと石北本線せきほくほんせんの特急とっきゅう「オホーツク」
; 正せい旗はた; ; 略りゃく旗はた
遠軽えんがる町まち旗はた 2005年ねん10月1日にち制定せいてい	遠軽えんがる町まち章あきら 2005年ねん10月がつ1日にち制定せいてい
国くに	日本にっぽん
地方ちほう	北海道ほっかいどう地方ちほう
都道府県とどうふけん	北海道ほっかいどう（オホーツク総合そうごう振興しんこう局きょく）
郡ぐん	紋別もんべつ郡ぐん
市町村しちょうそんコード	01555-5
法人ほうじん番号ばんごう	1000020015555
面積めんせき	1,332.45km2; （境界きょうかい未定みてい部分ぶぶんあり）
総そう人口じんこう	17,814人ひと [編集へんしゅう]; （住民じゅうみん基本きほん台帳だいちょう人口じんこう、2024年ねん6月がつ30日にち）
人口じんこう密度みつど	13.4人ひと/km2
隣接りんせつ自治体じちたい	紋別もんべつ市し、北見きたみ市し、常呂ところ郡ぐん佐呂間さろま町まち、紋別もんべつ郡ぐん滝上たきのうえ町まち、湧別ゆうべつ町まち、上川かみかわ郡ぐん上川かみかわ町まち
町まちの木き	エゾヤマザクラ・藤ふじ
町まちの花はな	コスモス
遠軽えんがる町まち役場やくば
町長ちょうちょう	[編集へんしゅう]佐々木ささき修一しゅういち
所在地しょざいち	〒099-0492; 北海道ほっかいどう紋別もんべつ郡ぐん遠軽えんがる町まち1条じょう通どおり北きた3丁目ちょうめ1-1; 北緯ほくい44度ど03分ふん43秒びょう東経とうけい143度ど31分ふん39秒びょう / 北緯ほくい44.06208度ど東経とうけい143.52758度ど座標ざひょう: 北緯ほくい44度ど03分ふん43秒びょう東経とうけい143度ど31分ふん39秒びょう / 北緯ほくい44.06208度ど東経とうけい143.52758度ど;
外部がいぶリンク	公式こうしきウェブサイト
	■ ― 政令せいれい指定してい都市とし / ■ ― 市し / ■ ― 町まち・村むら
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遠軽えんがる市街地しがいち（西町にしまち1丁目ちょうめより南町みなみまち・豊里とよさと方面ほうめん、2016年ねん9月がつ）

遠軽えんがる町まち（えんがるちょう）は、北海道ほっかいどうオホーツク総合そうごう振興しんこう局きょく管内かんない、紋別もんべつ郡ぐんにある町まち。

なお現在げんざいの自治体じちたいとしての遠軽えんがる町まちは、2005年ねん（平成へいせい17年ねん）に当時とうじの遠軽えんがる町まち、生田原いくたはら町まち、丸瀬布まるせっぷ町まち、白滝しらたき村むらの紋別もんべつ郡ぐん3町まち1村むらが対等たいとう合併がっぺいして新あらたに設置せっちされた自治体じちたいであるが、本ほん項こうでは便宜上べんぎじょう合併がっぺい以前いぜんの旧きゅう・遠軽えんがる町まち、およびその前身ぜんしんの旧きゅう・遠軽えんがる村むらについても述のべる。

概要がいよう

オホーツク管内かんない中部ちゅうぶに位置いちする内陸ないりくの町まちで、上川かみかわ管内かんないと接せっしている。人口じんこうは、市部しぶを除のぞいたオホーツク管内かんない15町村ちょうそんの中なかで最もっとも多おおく（2017年ねん9月がつ末まつ現在げんざい^[1]）、北海道ほっかいどう全体ぜんたいの町村ちょうそんの中なかでも6番目ばんめである（2017年ねん1月がつ現在げんざい^[2]）。面積めんせきの広ひろさは「市町村しちょうそん」としては全国ぜんこく9位い・道内どうない5位い（北方領土ほっぽうりょうど内うちの留別りゅうべつ村むらを含ふくむ）、市しを除のぞいた「町村ちょうそん」としては留別りゅうべつ村むら・足寄あしょろ町まち（いずれも道内どうない）に次つぐ全国ぜんこく3位いである。

町まちの西端せいたんに道みち央ひさし圏けんとオホーツク海かい側がわとを結むすぶ主要しゅようルートの1つ・北見きたみ峠とうげがあり、中心ちゅうしんの遠軽えんがる地区ちくは道みち央ひさし方面ほうめんと紋別もんべつ・北見きたみ・網走あばしりの各かく方面ほうめんとの交通こうつうの結節けっせつ点てんとして栄さかえた。また西部せいぶの白滝しらたき地区ちくは旧石器時代きゅうせっきじだいには国内こくない有数ゆうすうの黒曜石こくようせきおよびそれを原材料げんざいりょうにした石器せっきの産地さんちであり（白滝しらたきジオパーク）、大正たいしょう時代じだいには合気道あいきどう創始そうし者しゃの植芝うえしば盛もり平ひらたが入植にゅうしょくし武術ぶじゅつの道みちに入はいったゆかりの地ちとしても知しられる。

1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）に、当時とうじの上湧別かみゆうべつ村むらから分村ぶんそんして二に級きゅう町村ちょうそん・遠軽えんがる村むらが設置せっちされた後のち、生田原いくたはら村むら（のちに町まち）、丸瀬布まるせっぷ村むら（のちに町まち）、白滝しらたき村むらがそれぞれ遠軽えんがる村むら（→町まち）から分村ぶんそんされたが、前述ぜんじゅつのとおり2005年ねん（平成へいせい17年ねん）に4町村ちょうそんが新設しんせつ合併がっぺいして（新しん）遠軽えんがる町まちが誕生たんじょう。現在げんざいの遠軽えんがる町まち域いきは、1919年ねんの遠軽えんがる村むら設置せっち当初とうしょの領域りょういきと同おなじになっている。なお旧きゅう遠軽えんがる町まちは過疎かそ地域ちいきの適用てきようを受うけていなかったが、他たの3町村ちょうそんがいずれも過疎かそ地域ちいきの指定してい自治体じちたいだったことから、新町しんまち発足ほっそく後ごは基準きじゅんによりすべての地域ちいきで過疎かそ地域ちいきに指定していされている。

町名ちょうめいの由来ゆらい

現在げんざいの瞰望岩がん（がんぼういわ）を指さしていたアイヌ語ごの「インカルシ（inkar-us-i）」（眺ながめる・いつもする・所しょ）に由来ゆらいする^[3]^[4]。かつてはここで見張みはりをしたという^[4]。

湧別ゆうべつ村むら時代じだいの1901年ねん、郵便ゆうびん路線ろせん整備せいびにともなう新しん郵便ゆうびん局きょく設置せっちのため現地げんち視察しさつした札幌さっぽろ郵便ゆうびん局きょく管理かんり課員かいんが、瞰望岩がんを示しめすアイヌ語ご名称めいしょうを意義いぎ深ふかいとして、学田がくでん農場のうじょう付近ふきんに設置せっちした新しん局きょくに「遠軽えんがる郵便ゆうびん局きょく」と名付なづけたことが始はじまりで、のち新設しんせつされた官公庁かんこうちょうや学校がっこうなどもこれにならい、地名ちめいとして定着ていちゃくした^[5]。

地理ちり

上川かみかわ管内かんない・上川かみかわ町まちとの町まち境さかいにそびえる北大ほくだい雪山ゆきやま系けい東麓ひがしふもとから、湧別川ゆうべつがわおよびその支流しりゅうの流域りゅういきにあたる東西とうざい47km、南北なんぼく46kmの広ひろい町まち域いきを持もち、その大半たいはんは山林さんりんであるものの河川かせん沿ぞいには農業のうぎょう・酪農らくのうに適てきした平地ひらちも多おおくある。最高さいこう所しょは上川かみかわ町まちとの境界きょうかいに位置いちする武利岳むりいだけ（標高ひょうこう1,876m）で、これはオホーツク管内かんないの最高峰さいこうほうでもある。市街地しがいちは旧きゅう4町村ちょうそん（遠軽えんがる、生田原いくたはら、丸瀬布まるせっぷ、白滝しらたき）のそれぞれにあり、市街地しがいちの標高ひょうこうはもっとも低ひくい遠軽えんがる（町まち役場やくば本所ほんじょ）で74m、もっとも高たかい白滝しらたき（白滝しらたき総合そうごう支所ししょ）で357mである。

山やま: 武利岳むりいだけ (1,876m) 、支湧別岳しゆうべつだけ (1,688m)、平山ひらやま (1,771m)、チトカニウシ山ちとかにうしやま (1,446m)、北見富士きたみふじ (1,306m)、六郷ろくごう山さん (416m)
河川かせん: 瀬戸瀬川せとせがわ、生田原川いくたらがわ、湧別川ゆうべつがわ、社名淵しゃなふち川がわ、武利川むりいがわ、丸瀬布川まるせっぷがわ
滝たき: 山彦やまびこの滝たき、鹿しか鳴なの滝たき、十じゅう三さんの滝たき、白滝しらたき
その他た: 瞰望岩がん（がんぼういわ） - 約やく700万まん年ねん前まえの新生代しんせいだい新しん第だい三紀みき中新ちゅうしん世よ後期こうき、海底かいてい火山かざんから噴出ふんしゅつした安山岩あんざんがん質しつの水中すいちゅう溶岩ようがん（ハイアロクラスタイト）と火山かざん性せいの砂岩さがん礫つぶて岩がんの堆積たいせき物ぶつで形成けいせいされた遠軽えんがる市街地しがいちの岩いわ丘おか^[6]。標高ひょうこう160.8m。断崖だんがい頂いただき部ぶから地表ちひょうまではおよそ78mの高たかさがある。アイヌ人じんの古戦場こせんじょうとなった伝説でんせつがある。北海道ほっかいどう自然しぜん百ひゃく選せん選出せんしゅつ。国くにの名勝めいしょうに指定してい（名勝めいしょう地ち群ぐん「ピリカノカ」の一部いちぶとして）^[7]。

六郷ろくごう山さん（2019年ねん9月がつ）
湧別川ゆうべつがわ（2019年ねん8月がつ）
山彦やまびこの滝たき（2017年ねん8月がつ）

気候きこう

ケッペンの気候きこう区分くぶんでは亜寒帯あかんたい湿潤しつじゅん気候きこう（Dfb）に属ぞくする。夏なつは晴天せいてんの日ひが多おおく、内陸ないりく部ぶのため日にち中ちゅうの最高さいこう気温きおんが30℃を超こえることもよくみられるが、日にち平均へいきん気温きおんは比較的ひかくてき低ひくく湿度しつども低ひくい。冬ふゆは最低さいてい気温きおんが-20℃を下回したまわることが多おおいが、降雪こうせつ量りょうは道みち央ひさしの日本海にほんかい側がわより少すくなく、雪ゆき質しつは軽かるい。

町内ちょうないの気象庁きしょうちょうアメダス観測かんそく地点ちてんは遠軽えんがる（東町あずままち、1977年ねん 10月24日にち観測かんそく開始かいし）、白滝しらたき（白滝しらたき北支湧別きたしゅうべつ、1993年ねん 1月がつ27日にち観測かんそく開始かいし^[8]）、生田原いくたはら（生田原いくたはら、1977年ねん 10月25日にち観測かんそく開始かいし）、丸瀬布まるせっぷ（丸瀬布まるせっぷ武利むり、1984年ねん 10月5日にち観測かんそく開始かいし）の4か所しょ。いずれも有線ゆうせんロボット気象きしょう計けいによる観測かんそくで、遠軽えんがる、白滝しらたき、生田原いくたはらは4種目しゅもく（遠軽えんがる、白滝しらたきは積雪せきせつの深ふかさも観測かんそく）、丸瀬布まるせっぷは降水こうすい量りょうのみ観測かんそくしている。以下いかは1981年ねんから2010年ねんまでの30年間ねんかんの観測かんそくデータに基もとづく遠軽えんがるの気候きこう表ひょうである。

遠軽えんがる（1981年ねん - 2010年ねん平均へいきん）の気候きこう
月つき	1月がつ	2月がつ	3月がつ	4月がつ	5月	6月がつ	7月がつ	8月がつ	9月	10月	11月	12月	年とし
最高さいこう気温きおん記録きろく °C （°F）	9.2 (48.6)	12.0 (53.6)	17.1 (62.8)	30.9 (87.6)	32.7 (90.9)	35.3 (95.5)	36.4 (97.5)	36.6 (97.9)	33.3 (91.9)	27.8 (82)	22.8 (73)	16.6 (61.9)	36.6 (97.9)
平均へいきん最高さいこう気温きおん °C （°F）	−2.7 (27.1)	−2.1 (28.2)	2.4 (36.3)	10.6 (51.1)	17.0 (62.6)	20.3 (68.5)	23.7 (74.7)	25.5 (77.9)	21.3 (70.3)	15.3 (59.5)	7.3 (45.1)	0.3 (32.5)	11.6 (52.8)
日にち平均へいきん気温きおん °C （°F）	−8.3 (17.1)	−8.1 (17.4)	−2.9 (26.8)	4.6 (40.3)	10.4 (50.7)	14.3 (57.7)	18.2 (64.8)	19.9 (67.8)	15.3 (59.5)	8.9 (48)	2.1 (35.8)	−4.7 (23.5)	5.81 (42.45)
平均へいきん最低さいてい気温きおん °C （°F）	−15.1 (4.8)	−15.4 (4.3)	−9.1 (15.6)	−1.4 (29.5)	4.0 (39.2)	9.0 (48.2)	13.6 (56.5)	15.3 (59.5)	9.9 (49.8)	3.0 (37.4)	−3 (27)	−10.5 (13.1)	0 (32.0)
最低さいてい気温きおん記録きろく °C （°F）	−29.2 (−20.6)	−29.5 (−21.1)	−26.2 (−15.2)	−18.1 (−0.6)	−5 (23)	−0.6 (30.9)	3.7 (38.7)	5.6 (42.1)	0.7 (33.3)	−5.2 (22.6)	−16.6 (2.1)	−23.9 (−11)	−29.5 (−21.1)
降水こうすい量りょう mm （inch）	49.5 (1.949)	32.1 (1.264)	34.4 (1.354)	40.9 (1.61)	54.8 (2.157)	58.2 (2.291)	97.7 (3.846)	114.5 (4.508)	113.7 (4.476)	80.5 (3.169)	51.1 (2.012)	52.9 (2.083)	794.5 (31.28)
降雪こうせつ量りょう cm （inch）	162 (63.8)	135 (53.1)	120 (47.2)	30 (11.8)	2 (0.8)	0 (0)	0 (0)	0 (0)	0 (0)	0 (0)	24 (9.4)	117 (46.1)	596 (234.6)
平均へいきん月間げっかん日照ひでり時間じかん	92.4	110.2	155.2	166.2	182.9	167.0	144.9	151.1	152.2	143.6	109.8	91.2	1,671
出典しゅってん1：気象庁きしょうちょう^[9]
出典しゅってん2：気象庁きしょうちょう^[10]

観測かんそく史上しじょう1位い

気温きおん
- 日にち最低さいてい気温きおん -33.8℃（2020年ねん 2月がつ9日にち、生田原いくたはら）
- 日にち最高さいこう気温きおん 37.7℃（2019年ねん 5月26日にち、遠軽えんがる）
降水こうすい量りょう
- 日にち降水こうすい量りょう 206mm（2006年ねん 10月8日にち、遠軽えんがる）
積雪せきせつの深ふかさ
- 最深さいしん積雪せきせつ 156cm（2004年ねん 1月がつ16日にち、遠軽えんがる）

歴史れきし

日本にっぽんキリスト教会きょうかい遠軽えんがる教会きょうかい会堂かいどう。札幌さっぽろ北一条きたいちじょう教会きょうかい旧きゅう会堂かいどうの意匠いしょうを採とって建設けんせつされた^[11]（1931年ねん建設けんせつ、大通南おおどおりみなみ二に丁目ちょうめ）

遠軽えんがる町まちは1896年ねん（明治めいじ29年ねん）、プロテスタントの日本基督教会にほんきりすときょうかい（現げん・日本にっぽんキリスト教会きょうかい）が、札幌さっぽろで活動かつどうしていた宣教師せんきょうしの信太しだ壽之としゆきら東北学院とうほくがくいん（仙台せんだい市し）の神学しんがく部ぶ出身しゅっしん者しゃを中心ちゅうしんに創設そうせつした北海道ほっかいどう同志どうし教育きょういく会かいのキリスト教徒きりすときょうとによって開拓かいたくが始はじまった道内どうないでも珍めずらしい歴史れきしを持もつ^[12]。

当地とうちにキリスト教きりすときょう主義しゅぎの私立しりつ大学だいがくを設立せつりつすることをめざして1897年ねん、学田がくでん地ちと名付なづけた湧別ゆうべつ村むら湧別ゆうべつ原野げんや第だい四よん小作こさく地ち（のちの遠軽えんがる市街地しがいち周辺しゅうへん）に最初さいしょの集団しゅうだん入植にゅうしょくを行おこない、現在げんざいの岩見通南いわみどおりみなみ二に丁目ちょうめ1番地ばんち付近ふきんに「学田がくでん農場のうじょう事務所じむしょ」を設置せっちしたが、翌年よくねんにかけて冷害れいがいや大だい水害すいがいに見舞みまわれ、最終さいしゅう目的もくてきの大学だいがく建けん学がくは果はたせなかった。

しかし学田がくでん農場のうじょう事務じむ主任しゅにんでのち遠軽えんがる郵便ゆうびん局きょく初代しょだい局長きょくちょうを務つとめた野口のぐち芳太郎よしたろうと入植にゅうしょく者しゃらが築きずいた基盤きばんを元もとに1902年ねん、日本基督教会にほんきりすときょうかい遠軽えんがる教会きょうかいが創設そうせつされた。遠軽えんがる教会きょうかいは1922年ねんには国内こくない純じゅん農村のうそんの教会きょうかいとしては初はつの独立どくりつ自給じきゅう教会きょうかいとなった。現在げんざいも日本にっぽんキリスト教会きょうかい遠軽えんがる教会きょうかいとして伝道でんどう活動かつどうを行おこなっている^[13]。

また学田がくでんの入植にゅうしょく者しゃらが基礎きそを築きずき、1913年ねんに設立せつりつされた救世きゅうせい軍ぐん北海道ほっかいどう連隊れんたい遠軽えんがる小隊しょうたいは国内こくない最さい北きたの小隊しょうたいである。学田がくでんの名なは今いまも地名ちめい（遠軽えんがる町まち学田がくでん）として残のこっている。

縄文じょうもん時代じだい（約やく3万まん年ねん前まえ）は世界せかい最大さいだい級きゅうの黒曜石こくようせき産地さんちであったとされる。
1869年ねん - 北見きたみ国こく紋別もんべつ郡ぐんと命名めいめいされ、和歌山わかやま藩はんの支配しはい地ちとなる。
1875年ねん（明治めいじ8年ねん） - 紋別もんべつ郡ぐん湧別ゆうべつ村むらの一部いちぶとなる。
1893年ねん（明治めいじ26年ねん） - 湧別ゆうべつ原野げんや植民しょくみん地ち解放かいほう。
1896年ねん（明治めいじ29年ねん） - 北海道ほっかいどう同志どうし教育きょういく会かいが結成けっせいされ、湧別ゆうべつ原野げんや第だい四よん小作こさく地ちを学田がくでん農場のうじょう予定よてい地ちとして認可にんかを受うける。
1897年ねん（明治めいじ30年ねん） 5月7日にち、北海道ほっかいどう同志どうし教育きょういく会かいの入植にゅうしょく団だん30世帯せたい（新潟にいがた県けん・山形やまがた県けん出身しゅっしん）が湧別ゆうべつ海岸かいがんに到着とうちゃく。学田がくでん農場のうじょうに最初さいしょの入植にゅうしょく。
1901年ねん（明治めいじ34年ねん）2月がつ1日にち - 遠軽えんがる郵便ゆうびん局きょく開設かいせつ（遠軽えんがるの地名ちめいの起おこり）。
1910年ねん（明治めいじ43年ねん） - 紋別もんべつ郡ぐん湧別ゆうべつ村むらから紋別もんべつ郡ぐん上湧別かみゆうべつ村むら（後のちに上湧別かみゆうべつ町まち、現げん湧別ゆうべつ町まち）が分村ぶんそん。現げん町まち域いきの全域ぜんいきが上湧別かみゆうべつ村むらの一部いちぶとなる。
1919年ねん（大正たいしょう8年ねん） - 紋別もんべつ郡ぐん上湧別かみゆうべつ村むらから紋別もんべつ郡ぐん遠軽えんがる村むらとして分村ぶんそん、二に級きゅう町村ちょうそん制せい施行しこう。
1925年ねん（大正たいしょう14年ねん） - 遠軽えんがる村むらから生田原いくたはら村むらが分村ぶんそん。
1934年ねん（昭和しょうわ9年ねん） - 遠軽えんがる村むらが町制ちょうせい施行しこう、一級いっきゅう町村ちょうそん制せい施行しこうし遠軽えんがる町まちとなる。
1946年ねん（昭和しょうわ21年ねん） - 遠軽えんがる町まちから丸瀬布まるせっぷ村むら、白滝しらたき村むらが分村ぶんそん。
1953年ねん（昭和しょうわ28年ねん） - 丸瀬布まるせっぷ村むらが町制ちょうせい施行しこう、丸瀬布まるせっぷ町まちとなる。
1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん） - 生田原いくたはら村むらが町制ちょうせい施行しこう、生田原いくたはら町まちとなる。
2005年ねん（平成へいせい17年ねん）10月がつ1日にち - 遠軽えんがる町まち、生田原いくたはら町まち、丸瀬布まるせっぷ町まち、白滝しらたき村むらの3町まち1村むらが対等たいとう合併がっぺい。（新しん）遠軽えんがる町まちとなる。

経済けいざい

主おもな産業さんぎょうは商業しょうぎょうと農業のうぎょう、林業りんぎょう、木材もくざい加工かこう業ぎょうである。開拓かいたく期きに学田がくでん農場のうじょう入植にゅうしょく者しゃの手てで始はじめられたハッカ栽培さいばいが戦後せんごにかけて盛さかんだったほか、1935年ねんには農林省のうりんしょう北見きたみ種馬たねうま所しょ（のち遠軽えんがる種畜しゅちく牧場ぼくじょう）が設置せっちされた。1950年ねんに設置せっちされた北海道ほっかいどう農業のうぎょう試験場しけんじょう遠軽えんがる試験しけん地ち（遠軽えんがる町まち福路ふくろ、1997年ねん廃止はいし）では寒かん地ち向むけニホンハッカ8品種ひんしゅが開発かいはつされ、寒冷かんれい地ちのハッカ産業さんぎょうに貢献こうけんした。

遠軽えんがる駅えきはかつて、旧きゅう名寄本線なよろほんせんと石北本線せきほくほんせんの接続せつぞく駅えきとして栄さかえ、国鉄こくてつ遠軽えんがる機関きかん区くなどの現業げんぎょう機関きかんが多おおく設置せっちされていた。1951年ねんには町まちが旧きゅう農林省のうりんしょう遠軽えんがる種畜しゅちく牧場ぼくじょう跡あとに警察けいさつ予備よび隊たい駐屯ちゅうとん地ちを誘致ゆうちし、陸上りくじょう自衛隊じえいたい遠軽えんがる駐屯ちゅうとん地ちが置おかれている。

産業さんぎょう分類ぶんるい別べつ就業しゅうぎょう者しゃ数すう

2010年ねん国勢調査こくせいちょうさにおける産業さんぎょう分類ぶんるい別べつ就業しゅうぎょう者しゃ数すうの上位じょうい区分くぶん（500人にん以上いじょう）は次つぎの通とおりである。

区分くぶん	人数にんずう
医療いりょう・福祉ふくし	1,497人にん
卸売おろしうり業ぎょう・小売こうり業ぎょう	1,344人にん
公務こうむ	1,234人にん
建設けんせつ業ぎょう	1,008人にん
製造せいぞう業ぎょう	858人にん
農業のうぎょう・林業りんぎょう	844人にん
サービス業ぎょう	548人にん
教育きょういく・学習がくしゅう支援しえん業ぎょう	506人にん

立地りっち企業きぎょう

ヤマハミュージッククラフト北海道ほっかいどう（旧きゅう・北見きたみ木材もくざい） - ヤマハが製造せいぞうするグランドピアノ用木ようぼく製せい部材ぶざいの生産せいさん・供給きょうきゅうを行おこなう。
王子おうじ木材もくざい緑化りょくか北海道ほっかいどう支店してん遠軽えんがる営業えいぎょう所しょ
ベル食品しょくひん遠軽えんがる工場こうじょう - 旧きゅう・エヌケイフーズ。レトルト食品しょくひん製造せいぞう。レトルトスープカレー商品しょうひんを初はじめて開発かいはつした。2007年ねん、主要しゅよう取引とりひき先さきだった加ト吉かときち（香川かがわ県けん観音寺かんおんじ市し）が循環じゅんかん取引とりひき発覚はっかくに伴ともなう手形てがた不渡ふわたりを起おこしたあおりを受うけて倒産とうさん。ベル食品しょくひんが買収ばいしゅうして子会社こがいしゃ化かし、2014年ねんに遠軽えんがる工場こうじょうとして統合とうごう。
ノルディックファーム
イト電でん商事しょうじ - 家電かでん・電材でんざい・建材けんざい販社はんしゃ。家電かでんを取とり扱あつかっている岩見通南いわみどおりみなみ2丁目ちょうめの本社ほんしゃ所在地しょざいちは遠軽えんがるの開基かいきとなった北海道ほっかいどう同志どうし教育きょういく会かい学田がくでん農場のうじょうの事務所じむしょ跡地あとちで、敷地しきち内ないに記念きねん碑ひが建たつ。

農協のうきょう・共済きょうさい組合くみあい

えんゆう農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあい（JAえんゆう） - 本所ほんじょは湧別ゆうべつ町まちに所在しょざい。
- 遠軽えんがる支所ししょ
- 生田原いくたはら支所ししょ
- 丸瀬布まるせっぷ支所ししょ
- 白滝しらたき支所ししょ
北海道ほっかいどう農業のうぎょう共済きょうさい組合くみあい（NOSAI北海道ほっかいどう）
- 遠軽えんがる家畜かちく診療しんりょう所しょ

JAえんゆう遠軽えんがる支所ししょ
JAえんゆう生田原いくたはら支所ししょ

金融きんゆう機関きかん

遠軽信用金庫えんがるしんようきんこ
- 本店ほんてん、本店ほんてん西町にしまち出張所しゅっちょうしょ
- 南町みなみまち支店してん
- 生田原いくたはら支店してん
- 丸瀬布まるせっぷ支店してん、丸瀬布まるせっぷ支店してん白滝しらたき出張所しゅっちょうしょ
北洋銀行ほくようぎんこう遠軽えんがる支店してん
北海道労働金庫ほっかいどうろうどうきんこ遠軽えんがる出張所しゅっちょうしょ

遠軽信用金庫えんがるしんようきんこ本店ほんてん
遠軽信用金庫えんがるしんようきんこ生田原いくたはら支店してん
北洋銀行ほくようぎんこう遠軽えんがる支店してん
北海道労働金庫ほっかいどうろうどうきんこ遠軽えんがる出張所しゅっちょうしょ

商業しょうぎょう

ショッピングセンター

渡辺わたなべ興産こうさん
- 遠軽えんがるショッピングタウン（コープさっぽろ･ダイソーほか）

遠軽えんがるショッピングタウン

商業しょうぎょう施設しせつ

Aコープえんゆう（遠軽えんがる店てん、生田原いくたはら店てん）
コープさっぽろ北見きたみ地区ちく（プラザ店てん、遠軽えんがるみなみ店てん）
北きた雄ゆうラッキー（シティえんがる店みせ）
DZマート（遠軽えんがる店てん）
マツヤデンキ（遠軽えんがる店てん）
イト電でん商事しょうじ（家電かでん部ぶ）
坂本さかもとホーマ（遠軽えんがる店てん）
DCMニコット（遠軽えんがる店てん）
サツドラ（遠軽えんがる店てん）
ツルハドラッグ（遠軽えんがる店てん、遠軽えんがる南町みなみまち店てん）
ファッションセンターしまむら（遠軽えんがる店てん）
ファッション市場いちばサンキ（プラザコープ店てん）
プロノ（遠軽えんがる店てん）
ゲオ（遠軽えんがる店てん）

Aコープえんゆう遠軽えんがる店てん
Aコープえんゆう生田原いくたはら店てん
コープさっぽろプラザ店てん
北きた雄ゆうラッキーシティえんがる店みせ
DZマート遠軽えんがる店てん
マツヤデンキ遠軽えんがる店てん
坂本さかもとホーマ遠軽えんがる店てん
ホーマックニコット遠軽えんがる店てん
サッポロドラッグストアー遠軽えんがる店てん
ツルハドラッグ遠軽えんがる店てん
ツルハドラッグ遠軽えんがる南町みなみまち店てん
ゲオ遠軽えんがる店てん

電力でんりょく

北海道電力ほっかいどうでんりょく
- 遠軽えんがるネットワークセンター
- 湧別川ゆうべつがわ水力すいりょく発電はつでん所しょ - 出力しゅつりょく690kW（湧別川ゆうべつがわダム、1924年ねん運転うんてん開始かいし）
- 瀬戸せと瀬水せみず力つとむ発電はつでん所しょ - 出力しゅつりょく25,000kW（武利むりダム、1980年ねん運転うんてん開始かいし）
工こう営エナジー
- 白滝しらたき発電はつでん所しょ - 出力しゅつりょく270kW。村内むらうち電化でんか促進そくしんのため白滝しらたき村むらと白滝しらたき村むら農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあいが湧別川ゆうべつがわに1952年ねん設置せっち。白滝しらたき・旧白滝きゅうしらたき地籍ちせき境界きょうかい付近ふきんの湧別川ゆうべつがわ右岸うがんに、数すう百ひゃくメートル上流じょうりゅうの取水しゅすい堰せきと導水どうすい管かんで結むすばれた発電はつでん機きを設もうけている。白滝しらたき村営そんえい（白滝しらたき村むら電気でんき事業じぎょう委員いいん会かい）、のち遠軽えんがる町営ちょうえいの遠軽えんがる町まち白滝しらたき発電はつでん所しょ（出力しゅつりょく220kW）として運転うんてんし、後年こうねんは北海道電力ほっかいどうでんりょくに売うれ電でんしていたが、2011年ねんの台風たいふう被害ひがいで運転うんてんを停止ていし。2014年ねんに日本工営にほんこうえい関連かんれん会社かいしゃの工こう営エナジー子会社こがいしゃ・NK北海道ほっかいどう水力すいりょく発電はつでんが無償むしょう譲受じょうじゅし、設備せつびの更新こうしん工事こうじを行おこなったのち、工こう営エナジーがNK北海道ほっかいどう水力すいりょく発電はつでんを吸収きゅうしゅう合併がっぺいして直営ちょくえい化かし^[14]2016年ねん 7月がつ2日にちに運転うんてんを再開さいかいした。固定こてい価格かかく買かい取とり制度せいどを利用りようして発電はつでん全量ぜんりょうを売うれ電でんしている^[15]。

白滝しらたき発電はつでん所しょ

メディア

新聞しんぶん社しゃ
- 北海道新聞社ほっかいどうしんぶんしゃ遠軽えんがる支局しきょく
- 山脈さんみゃく（やまなみ）文化ぶんか協会きょうかい - 遠軽えんがる町内ちょうない唯一ゆいいつの地域ちいき新聞しんぶん『山脈さんみゃく』（月つき3回かい刊かん）を丸瀬布まるせっぷ地域ちいきで発行はっこうする地元じもと住民じゅうみん有志ゆうしの任意にんい団体だんたい。1948年ねん、丸瀬布まるせっぷ村むらの地域ちいき紙しとして、のちに松浦まつうら武四郎たけしろう研究けんきゅうの第一人者だいいちにんしゃとして知しられた秋葉あきば實みのる（1926年ねん - 2015年ねん）ら丸瀬布まるせっぷ連合れんごう青年せいねん団だんの団員だんいんが中心ちゅうしんとなり、連合れんごう青年せいねん団だん機関きかん紙しの形かたちで創刊そうかん。
  - 遠軽えんがる新聞しんぶん - 前身ぜんしんは遠軽えんがる町議会ちょうぎかい副ふく議長ぎちょうや遠軽えんがる商工しょうこう会議かいぎ所しょ副ふく会頭かいとうを歴任れきにんした寺戸てらと軍一ぐんいち（1905年ねん - 1997年ねん）が1946年ねんに創刊そうかんした『北東ほくとう民みん報ほう』で、創刊そうかん年ねん不ふ詳しょうの個人こじん紙しを合併がっぺいして1976年ねん創刊そうかん。のち個人こじん紙し一家いっかが経営けいえい権けんを掌握しょうあくするも経営けいえい難なんに陥おちいり2015年ねん廃刊はいかん。

テレビ・ラジオ中継ちゅうけい所しょ
- 遠軽えんがる中継ちゅうけい局きょく
- 丸瀬布まるせっぷ中継ちゅうけい局きょく
- 生田原いくたはら中継ちゅうけい局きょく（生田原いくたはら中継ちゅうけい施設しせつ・社名淵しゃなふち中継ちゅうけい施設しせつ）

商工しょうこう団体だんたい・観光かんこう協会きょうかい

遠軽えんがる商工しょうこう会議かいぎ所しょ（岩見通南いわみどおりみなみ二に丁目ちょうめ）
えんがる商工しょうこう会かい（丸瀬布まるせっぷ中町なかまち） - 生田原いくたはら支所ししょ・白滝しらたき支所ししょ
えんがる町まち観光かんこう協会きょうかい（南町みなみまち三さん丁目ちょうめ） - 丸瀬布まるせっぷ地域ちいき委員いいん会かい・白滝しらたき地域ちいき委員いいん会かい・生田原いくたはら地域ちいき委員いいん会かい

郵便ゆうびん

郵便ゆうびん局きょく

遠軽えんがる郵便ゆうびん局きょく（集配しゅうはい局きょく･ゆうゆう窓口まどぐち設置せっち局きょく）

丸瀬布まるせっぷ郵便ゆうびん局きょく（集配しゅうはい局きょく）
白滝しらたき郵便ゆうびん局きょく（集配しゅうはい局きょく）

生田原いくたはら郵便ゆうびん局きょく
遠軽えんがる大通だいつう郵便ゆうびん局きょく

遠軽えんがる南町みなみまち郵便ゆうびん局きょく
瀬戸せと瀬せ郵便ゆうびん局きょく

安国やすくに郵便ゆうびん局きょく

簡易かんい郵便ゆうびん局きょく

遠軽えんがる社名しゃめい渕ふち簡易かんい郵便ゆうびん局きょく

遠軽えんがる豊里とよさと簡易かんい郵便ゆうびん局きょく

遠軽えんがる西町にしまち簡易かんい郵便ゆうびん局きょく

神居かむい滝たき簡易かんい郵便ゆうびん局きょく

遠軽えんがる郵便ゆうびん局きょく
生田原いくたはら郵便ゆうびん局きょく

宅配たくはい便びん

ヤマト運輸やまとうんゆ：道北みちきた主管しゅかん支店してん

遠軽えんがる北きたセンター･遠軽えんがる南みなみセンター

佐川急便さがわきゅうびん：紋別もんべつ営業えいぎょう所しょ（紋別もんべつ市し）

官公庁かんこうちょう