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CD Projekt

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
CD Projekt S.A.
種類しゅるい
公開こうかい会社かいしゃ
市場いちば情報じょうほう WSECDR
ISIN PLOPTTC00011
業種ぎょうしゅ ビデオゲーム
設立せつりつ 1994ねん (30ねんまえ) (1994)
創業そうぎょうしゃ
  • マーチン・イウィンスキ
  • ミヒャール・キシンスキ
本社ほんしゃ
事業じぎょう地域ちいき
世界せかい
主要しゅよう人物じんぶつ
  • アダム・キシンスキ (社長しゃちょう共同きょうどうCEO)
  • マーチン・イウィンスキ (共同きょうどうCEO)
  • Piotr Nielubowicz (CFO)
製品せいひん
売上うりあげだか 増加 798 million (2015)[1]
営業えいぎょう利益りえき
1,157,077,000 ズウォティ (2020ねんウィキデータを編集
利益りえき
増加 342.4 million zł (2015)[1]
そう資産しさん 2,894,478,000 ズウォティ (2020ねんウィキデータを編集
純資産じゅんしさん 増加 513.6 million zł (2015)[1]
従業じゅうぎょう員数いんずう
600 (2016)[2]
部門ぶもん CD Projekt RED
子会社こがいしゃ GOG Limited
ウェブサイト www.cdprojekt.com

CD Projekt S.A. (ポーランド発音はつおん[ˌt̻͡s̪ɛˈdɛ ˈprɔjɛkt̪]旧称きゅうしょうCD Projekt Sp. z o.o.) は、ポーランドワルシャワ拠点きょてんくビデオゲーム開発かいはつ企業きぎょう。1994ねんに、ビデオゲームの小売こうり業者ぎょうしゃだったマーチン・イウィンスキとミヒャール・キシンスキによって設立せつりつされた。CD Projektはウィッチャーシリーズと同社どうしゃのダウンロード販売はんばいサービス「GOG.com」でもっともよくられている。

同社どうしゃは、ヨーロッパで人気にんきのあるビデオゲームをポーランド翻訳ほんやくすることからはじまり、2つの『バルダーズ・ゲート』ゲームでInterplay Entertainmentと共同きょうどう作業さぎょう開始かいしした。CD Projektは、Interplayが財政難ざいせいなん状態じょうたいであったときに『バルダーズ・ゲート:ダークアライアンス』のPCばん作業さぎょうしていた。ゲームの開発かいはつ中止ちゅうしされたが、同社どうしゃ自分じぶんたちのビデオゲームのコードをさい利用りようすることにめ、アンドレイ・サプコフスキ小説しょうせつウィッチャー』を原作げんさくとするゲーム『The Witcher』が制作せいさくされた。

The Witcherのリリース、CD Projektは家庭かていようゲームけゲーム『The Witcher:White Wolf』を開発かいはつしていたが、開発かいはつ難航なんこうとコストの上昇じょうしょうにより会社かいしゃ倒産とうさん危機ききおちいった。CD Projektはのちに『ウィッチャー2 おう暗殺あんさつしゃ』を2011ねんに、『ウィッチャー3 ワイルドハント』を2015ねん発売はつばいし、後者こうしゃ様々さまざまGame of the Yearしょう受賞じゅしょうした。同社どうしゃ今後こんごのプロジェクトはTRPGサイバーパンク2.0.2.0.』を原作げんさくとするオープンワールドRPGサイバーパンク2077』である。

プレイヤーがふるいゲームをれやすくするために、CD Projektはビデオゲーム配信はいしんサービス「GOG.com」を設立せつりつした。その使命しめいはプレイヤーにデジタル著作ちょさくけん管理かんり(DRM)のないゲームを提供ていきょうすることであり、あたらしいAAA(大作たいさくきゅう)作品さくひん独立どくりつゲームを提供ていきょうするまでに成長せいちょうした。同社どうしゃはビデオゲームのDRMに反対はんたいしており、無料むりょうのダウンロードコンテンツが業界ぎょうかい標準ひょうじゅんになることをのぞんでいる。CD Projektは企業きぎょう独立どくりつせいさい重要じゅうよう戦略せんりゃくひとつとかんがえている。

歴史れきし[編集へんしゅう]

創業そうぎょう[編集へんしゅう]

Young man in a T-shirt giving a talk
CD Projektの共同きょうどう設立せつりつしゃのマーチン・イウィンスキ

CD Projektは1994ねんにマーチン・イウィンスキとミヒャール・キシンスキによって設立せつりつされた。イウィンスキーによると、かれ子供こどもときはビデオゲームをたのしんでいたが、ポーランド(当時とうじはソビエト連邦れんぽう影響えいきょうにあった)では不足ふそくしていた。当時とうじはポーランドに著作ちょさくけんほうはなく、高校こうこう時代じだいにイウィンスキはワルシャワ市場いちば西洋せいようのビデオゲームの海賊版かいぞくばん販売はんばいした[3]高校こうこうでは、イウィンスキはのビジネスパートナーとなるキシンスキにった。当時とうじキシンスキもビデオゲームを販売はんばいしていた[4]

合法ごうほうてきにビジネスをおこないたいとかんがえていたイウィンスキとキシンスキは、米国べいこく小売こうり業者ぎょうしゃからゲームを輸入ゆにゅうはじめ、CD-ROMゲームの最初さいしょ輸入ゆにゅう業者ぎょうしゃとなった[5]。1990年代ねんだいはじめにポーランドがおも市場いちば経済けいざい移行いこうしたのち、イウィンスキとキシンスキは1994ねんだい2四半期しはんきにCD Projektを設立せつりつした。資金しきんは2000ドルのみで、友人ゆうじんのアパートを賃料ちんりょう無料むりょうのオフィスとして利用りようした

ローカライゼーション[編集へんしゅう]

CD Projektが設立せつりつされたとき、かれらの最大さいだい課題かだいはビデオゲームの著作ちょさくけん侵害しんがい克服こくふくすることだった。同社どうしゃはポーランドでゲームをローカライズした最初さいしょ企業きぎょうの1つだった。イウィンスキによれば、その製品せいひんのほとんどは「mom-and-pop shops」にられた。CD Projektは、1996ねんに「Seven Stars」や「Leryx-LongSoft」などの開発かいはつしゃけに部分ぶぶんローカライズを開始かいしし、1ねん本格ほんかくてきなローカライゼーションを開始かいしした[6]かれらのゲームをるために、かれらは『バルダーズ・ゲート』のポーランドばんのローカライゼーションのためにBioWareとInterplay Entertainmentに接触せっしょくした。かれらはポーランドでタイトルが普及ふきゅうすることを期待きたいしていたが、テキストを英語えいごばんからポーランド翻訳ほんやくできる小売こうり業者ぎょうしゃ過去かこにいなかった。ポーランドでのタイトルの人気にんきたかめるため、CD Projektはゲームのパッケージにアイテムを追加ついかし、ちょあかりなポーランドの俳優はいゆうやとってそのキャラクターをえた。かれらの最初さいしょこころみは成功せいこうし、ゲームの発売はつばいには1まん8000ほん出荷しゅっかされた(当時とうじほかのゲームの平均へいきん出荷しゅっかすうよりもたかい)。

同社どうしゃは、『バルダーズゲート』の発売はつばいもInterplayと仕事しごとつづ続編ぞくへんの『バルダーズゲート:ダークアライアンス』PC移植いしょく作品さくひん協力きょうりょくしており、移植いしょくばん開発かいはつするために、CD Projektはセバスチャン・ジエリンスキ(『Mortyr 2093-1944』の開発かいはつしゃ)とアダム・バドウスキを雇用こようした。開発かいはつ開始かいしから6ヶ月かげつ、Interplayは財政難ざいせいなんおちいり、PCばん開発かいはつ中止ちゅうしされた。CD Projektは『ダークアライアンス』のキャンセルつづのゲームをローカライズし、2003ねんと2004ねんにはBusiness Gazelleしょう受賞じゅしょうした[7]

ゲーム開発かいはつ[編集へんしゅう]

ダークアライアンスの中止ちゅうし、CD Projektの創業そうぎょうしゃたち配信はいしんしゃやゲーム開発かいはつしゃとして継続けいぞくすべきかどうか疑問ぎもんおもった。ゲームはキャンセルされたがそのコードがCD Projektによって所有しょゆうされていたため、同社どうしゃ最初さいしょのオリジナルゲームを開発かいはつするためにそれらを使用しようした。かれらは、アンドレイ・サプコフスキの小説しょうせつ『Wiedźmin』(ポーランドで人気にんきのある書籍しょせき)にもとづいたゲームシリーズを開発かいはつしようとしており、作者さくしゃ同社どうしゃ開発かいはつ提案ていあんれた。フランチャイズけんはポーランドのモバイルゲームスタジオにられていたが、スタジオはフランチャイズに関連かんれんするものはなにがけておらず、CD Projektは『Wiedźmin』フランチャイズの権利けんり買収ばいしゅうした。イウィンスキによると、かれとキシンスキは当時とうじビデオゲームを開発かいはつする方法ほうほうらなかった。このゲームを開発かいはつするために、同社どうしゃは2002ねん3がつ6にちウッチにゲーム開発かいはつスタジオ「CD Projekt RED Sp. z o.o.」(セバスチャン・ジエリンスキ代表だいひょう)を設立せつりつした。スタジオはデモゲームを制作せいさくしたが、アダム・バドウスキが回想かいそうで「クソ」とんだこのデモは、ダークアライアンスやディアブロのようなトップダウンの視点してんからなるRPGであり、『Mortyr』をうごかすゲームエンジンを使用しようした[8]。イウィンスキとキシンスキは、おおくのパブリッシャーにデモを提供ていきょうしたが成功せいこうわった。ウッチの事務所じむしょ閉鎖へいさされ、スタッフはジエリンスキをのぞいてワルシャワ本社ほんしゃ移動いどうした。

ジエリンスキは会社かいしゃめ、キシンスキはプロジェクトにんだ。ゲームの開発かいはつつづけられたが、デモは破棄はきされた。CD Projektによると、開発かいはつチームはゲームのかんがかたことなり、全体ぜんたいてき方向ほうこうせいけていた。その結果けっか、2003ねん製図せいずボードの段階だんかいまでもどった[9][10]。ビデオゲームの開発かいはつ精通せいつうしていなかったチームは、2ねんちかくの製作せいさく作業さぎょうついやした。2004ねんE3で、ジェイド エンパイアのブースよこにCD Projektのスペースを提供ていきょうすることでゲームのプロモーションに貢献こうけんしたBioWareの支援しえんけた。BioWareしゃもAuroraのゲームエンジンを同社どうしゃにライセンス供与きょうよした[11]

ゲームの予算よさん想定そうていえ、もとの15にん開発かいはつチームは100にん拡大かくだいし、2000まんズウォティ費用ひようようした。イウィンスキによると、コンテンツは予算よさんじょう理由りゆうからゲームから削除さくじょされたが、キャラクターの性格せいかく保持ほじされていた。しかし、ゲームのポーランドのテキストを英語えいご翻訳ほんやくするのが困難こんなんだった[12]。アタリがゲームを販売はんばいすることで同意どういした[13]開発かいはつから5ねん 『Wiedźmin』を世界せかいのユーザーにけて発売はつばいした。そのさいに『Wiedźmin』の英語えいごめい『Witcher(ウィッチャー)』がつけられた。2007とし発売はつばいされたウィッチャーはおおむ肯定こうていてきなレビューをけた[14]

げは満足まんぞくしていて、ウィッチャーの発売はつばい直後ちょくご続編ぞくへん開発かいはつはじまった。チームはウィッチャー2のデザイン作業さぎょう開始かいしし、ウィッチャー3のあたらしいエンジンを開発かいはつするためにゲームためした。ウィッチャーのゲームばん『The Witcher:White Wolf』にかんする作業さぎょう開始かいしした時点じてん開発かいはつ中止ちゅうしされた。かれらはフランスのスタジオ「Widescreen Games」とゲームばん開発かいはつ協力きょうりょくしていたが、開発かいはつ地獄じごくおちいった。Widescreen Gamesは作品さくひん開発かいはつするためによりおおくの人手ひとで資金しきん時間じかん要求ようきゅうし、報酬ほうしゅうはらわれていないと主張しゅちょうした[15]。イウィンスキによると、CD Projektはかれ自身じしんのスタッフよりもおおくの報酬ほうしゅう支払しはらったとしている。チームは開発かいはつ中止ちゅうししプロジェクトをキャンセルした[16]。Atariはこの決定けってい不満ふまんいており、CD Projektにたいしゲームばん作品さくひん開発かいはつ資金しきん返済へんさいすることを要求ようきゅうし、イウィンスキはAtariがウィッチャー2の続編ぞくへん北米ほくべい販売はんばい企業きぎょうであることに同意どういした。CD Projektは2008ねんにメトロポリス・ソフトウェアを買収ばいしゅうした[17]

『White Wolf』についての論争ろんそう犠牲ぎせいおおきかった。企業きぎょう倒産とうさん危機きき直面ちょくめん[18]世界せかい金融きんゆう危機ききもそのいち要因よういんだった。倒産とうさん回避かいひするため、チームはウィッチャー3エンジンを使用しようした「ウィッチャー2」に専念せんねんすることにめた。REDエンジンの開発かいはつ終了しゅうりょうし、ゲームをのゲーム移植いしょくすることが可能かのうになった[19]。ウィッチャー2開発かいはつするため、企業きぎょうはメトロポリスのFPSゲーム『They』の開発かいはつ中断ちゅうだんした[20]開発かいはつさんねんはんかけ、『ウィッチャー2 おう暗殺あんさつ』が2011ねん発売はつばいされた。ウィッチャー2は批評ひひょうから称賛しょうさんて 170まんほん以上いじょうのセールスを記録きろくした[21]

ウィッチャー2ののち、CD Projektはのゲームと同様どうようのクオリティーでオープンワールドゲームを開発かいはつしたいとかんがえていたが、ウィッチャー2.5という批判ひはんけるためにしん機能きのう追加ついかのぞんだ。かれらはゲームのグラフィックスを向上こうじょうさせるためにPCとだい8世代せだいのゲーム(PS4、Xbox oneとう)のみにリリースしたいとかんがえた。これによりチームないでの議論ぎろんはじまり、メンバーの一部いちぶ収益しゅうえき最大さいだいするためにふるいゲームようのゲームを発売はつばいしたいとかんがえていた。ウィッチャー3 ワイルドハントは開発かいはつさんねんはん歳月さいげつようし、開発かいはつは8100まんドル以上いじょうになっていた[22]度重たびかさなる遅延ちえんのち、2015ねん5がつ発売はつばいされたどうさく批評ひひょうから称賛しょうさんされた[23]ワイルドハントは商業しょうぎょうてき成功せいこうし、最初さいしょ6週間しゅうかん600まんほん販売はんばいし、2015とし上半期かみはんきにスタジオに2おく3600まんズウォティ(6250まんドル)の利益りえきをもたらした[24][25]開発かいはつチームは15種類しゅるいのダウンロードコンテンツと2種類しゅるい拡張かくちょうコンテンツ『無情むじょうなるしん』『血塗ちぬられた美酒びしゅ』を発売はつばいした[26]。CD Projektはほかにも種類しゅるいのウィッチャーゲームを発売はつばいした。PC、AndroidiOSけボードゲーム『The Witcher Adventure』[27] と、Android、iOSマルチプレイヤーオンラインバトルアリーナゲームの『The Witcher: Battle Arena』である[28]

2015ねん12月、CD Projekt REDはThe Game Awards 2015で「最優秀さいゆうしゅうゲーム開発かいはつ企業きぎょうしょう受賞じゅしょうした[29]。2016ねん3がつには、CD Projektは同社どうしゃ開発かいはつちゅうべつのRPGがあり、2017ねんから2021ねんあいだ発売はつばいされる予定よていであると発表はっぴょうした。また、RED部門ぶもんを2ばい拡大かくだいする計画けいかく発表はっぴょうした[30]。E3 2016で、同社どうしゃはウィッチャー3ない人気にんきカードゲーム「グウェント」にもとづいた『グウェント ウィッチャーカードゲーム』を発表はっぴょうした[31]

ゲームのダウンロード販売はんばい[編集へんしゅう]

Stylised GOG.com lettering
GOG.comのロゴ

2008ねん企業きぎょうはDRMフリーのダウンロード販売はんばいサービス「Good Old Games」を導入どうにゅうした。このサービスは、ふるいゲームを保存ほぞんして、プレイヤーが「ふるきゲーム」をつけるのをたすけることを目的もくてきとしている。そうするために、チームは閉鎖へいさされた開発かいはつ企業きぎょうのライセンス問題もんだい解明かいめいするか、パブリッシャーと交渉こうしょう配布はいふけん必要ひつようがあった。最新さいしんのプラットフォームへの変換へんかんふるいコードを回収かいしゅうするために小売こうりばんまたは中古ちゅうこゲームを使用しようする必要ひつようがあった[32]。CD Projektは、小規模しょうきぼ開発かいはつしゃやアクティビジョン、エレクトロニック・アーツUbisoftなどの大手おおてパブリッシャーと提携ていけいし、サービスの掲載けいさい作品さくひんをAAA(大作たいさく)作品さくひんおよび独立どくりつしたビデオゲームに拡大かくだいした[33]。マネージングディレクターのギョーム・ランブールによると、それは「絶望ぜつぼうてきなプロジェクト」とうたがわれているにもかかわらず、導入どうにゅう以来いらい拡大かくだいしている[34]。GOG.com(内部ないぶではCD Projekt Blueとしてられている)からの収入しゅうにゅうはCD Projekt REDにしょうじる。

子会社こがいしゃ[編集へんしゅう]

社名しゃめい 場所ばしょ 設立せつりつねん 買収ばいしゅうねん 注記ちゅうき
GOG.com ワルシャワ 2008 コンピュータゲーム配信はいしんプラットフォーム
CD Projekt Red 2002
CD Projekt Red Wrocław ヴロツワフ 2018
CD Projekt Red Cracow クラクフ 2013
CD Projekt Red Vancouver バンクーバー 2012 2021 旧称きゅうしょう:Digital Scapes Studios[35]
Spokko ワルシャワ 2018
The Molasses Flood ボストン 2014 2021

プロジェクト[編集へんしゅう]

ウィッチャーさんさく[編集へんしゅう]

CD Projektは、3つのウィッチャー作品さくひん開発かいはつしたが、ウィッチャー3はゲラルト最後さいご物語ものがたりであるとされた[21][36]

ウィッチャーシリーズの将来しょうらいについて2016ねん5がつにウィッチャー3ディレクターのKonrad Tomaszkiewiczは「将来しょうらいてきにはウィッチャーシリーズの制作せいさくんでいきたいが、現時点げんじてんではなにまってない」とべた[37]

サイバーパンク2077[編集へんしゅう]

CD ProjektのつぎのプロジェクトはテーブルトークRPG『サイバーパンク2.0.2.0.』(マイク・ポンスミスさく)にもとづくオープンワールドのロールプレイングゲーム『サイバーパンク2077』である。2012ねん5がつ国際こくさい開発かいはつチームととも紹介しょうかいされ[38]、CD Projektによればウィッチャー3より「はるかにだい規模きぼ」だと表現ひょうげんされた。CD Projektの過去かこのゲームの開発かいはつ支援しえんしていたクラクフのべつのCD Projektオフィスは、今後こんご独自どくじのゲームを開発かいはつする予定よていである。

2017ねん6がつ匿名とくめい人物じんぶつがCD Projektにたいしゲームに関連かんれんするデータファイルを公開こうかいすると脅迫きょうはくした[39]

開発かいはつゲーム[編集へんしゅう]

とし 作品さくひんめい プラットフォーム 注記ちゅうき
2007 ウィッチャー Microsoft Windows, OS X 2008ねんにEnhanced Editionが発売はつばい
2011 ウィッチャー2 おう暗殺あんさつしゃ Microsoft Windows, OS X, Linux, Xbox 360 2012ねんにEnhanced Editionが発売はつばい
2014 The Witcher Adventure Game Microsoft Windows, OS X, iOS, Android Can Explodeとの共同きょうどう開発かいはつ[40]
2015 The Witcher Battle Arena iOS, Android Fuero Gamesとの共同きょうどう開発かいはつ[41]
ウィッチャー3 ワイルドハント
Microsoft Windows, PlayStation 4, Xbox One, Nintendo Switch, PlayStation 5, Xbox Series X/S
ウィッチャー3 ワイルドハント - 無情むじょうなるしん ウィッチャー3の拡張かくちょうパック
2016 ウィッチャー3 ワイルドハント - 血塗ちぬられた美酒びしゅ
2018 グウェント ウィッチャーカードゲーム Microsoft Windows, PlayStation 4, Xbox One,iOS, Android ウィッチャー3のカードゲームのスピンオフ作品さくひん
うばわれし玉座ぎょくざ:ウィッチャーテイルズ Microsoft Windows, PlayStation 4, Xbox One, Nintendo Switch, iOS, Android スタンドアロンのシングルプレイヤーゲーム。元々もともとは『Gwent: Thronebreaker』として『グウェント ウィッチャーカードゲーム』に収録しゅうろくされる予定よていだった[42]
2020 サイバーパンク2077 Microsoft Windows, PlayStation 4, Stadia, Xbox One,PlayStation 5, Xbox Series X/S
2021 The Witcher: Monster Slayer Android,iOS

企業きぎょう哲学てつがく[編集へんしゅう]

わたしたちが保守ほしゅてきになり創造そうぞうてきなリスクとビジネスリスクをるのをめ、わたしたちがやっていることに誠実せいじつではなくなるようになるときには心配しんぱいする必要ひつようがあります。そして、わたし心配しんぱいしていません。わたしたちの価値かちかんと、わたしたちがやっていることへのあいと、ゲーマーが同意どういしてくれることをねがっていますが、ゲーマーへのあいは、この会社かいしゃ推進すいしんするものです。ゲーム開発かいはつやパブリッシングなどのなん特徴とくちょうもないきょじんになるのはわたし個人こじんてき恐怖きょうふです。わたしがここにいるかぎり、それがこらないようにたたかいます。
— CD Projekt RED創業そうぎょうしゃのマーチン・イウィンスキ、独立どくりつせい維持いじについて[43]

かれらはいくつかの側面そくめん焦点しょうてんて、機能きのう価値かち評価ひょうかすることにめた。このアプローチは、ゲームの品質ひんしつ維持いじ役立やくだつとのぞんでいた[44]同社どうしゃはロールプレイングゲームの開発かいはつ専念せんねんし、チームはファンベースの既存きそんのフランチャイズにみ、おおくの人達ひとたち知名度ちめいどひくいフランチャイズを紹介しょうかいした[45]開発かいはつチームがオープンワールドゲームを開発かいはつしたさい、プレイヤーがゲームに没頭ぼっとうできるように、クエストの推奨すいしょうレベルを設定せっていしている[46]

イウィンスキによれば開発かいはつチームはプレイヤーをさい優先ゆうせんとし、プレイヤーからのサポートが企業きぎょうを「うごかす」としている[47] (かれ自身じしんを「反抗はんこうしゃ」とかんがえている)[48]開発かいはつチームはビジネス戦略せんりゃく以上いじょう制作せいさく戦略せんりゃく重視じゅうししている。CD Projekt REDはビデオゲームやソフトウェアに著作ちょさくけん管理かんり技術ぎじゅつ(DRM)を導入どうにゅうすることに反対はんたいしている。企業きぎょうは『ウィッチャー2 おう暗殺あんさつ』の販売はんばいデータにもとづきDRMはソフトウェアの海賊かいぞく行為こうい阻止そしには効果こうかてきでないとしている。CD Projekt REDはDRMを搭載とうさいした初期しょきのウィッチャー2は450まんほん以上いじょうられたが、DRMフリーでさい発売はつばいしたところはるかにすくないかずとなった[49]。また、ウィッチャー3ではDRMフリーで販売はんばいされている[50]開発かいはつチームは無料むりょうのダウンロードコンテンツが業界ぎょうかい標準ひょうじゅんになるべきだとかんがえており、業界ぎょうかいへのれいとして実際じっさいにワイルドハントようの15種類しゅるい無料むりょうDLCを公開こうかいした[51]

CD Projekt REDのトップのアダム・バドウスキによれば、独立どくりつせい保持ほじ企業きぎょう優先ゆうせん事項じこうであるという。かれらは、財務ざいむてきかつ創造そうぞうてき自由じゆうとプロジェクトの所有しょゆうけんのために、べつ会社かいしゃ子会社こがいしゃになることをけた[52]。エレクトロニック・アーツがCD Projektの買収ばいしゅうこころみているとうわさされたが、すぐにイウィンスキによって否定ひていされ、企業きぎょう独立どくりつせい維持いじのために「たたかう」とべた [43]企業きぎょう基本きほんてき価値かちかんひとつがひらかれたコミュニケーションである。開発かいはつにおいての財政ざいせい状況じょうきょう、マーケティングおよ発売はつばいコストは自由じゆう公開こうかいされている[53]

この企業きぎょうはかつてだい規模きぼなチームでひとつのプロジェクトにみ、同時どうじ複数ふくすうのプロジェクトにたずさわらないRockstar Gamesのモデルを採用さいようしていたが[54]、2021ねん3がつ戦略せんりゃく変更へんこうし、2022ねんからは複数ふくすうのAAAゲームを並行へいこうして開発かいはつすることになる[55]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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外部がいぶリンク[編集へんしゅう]