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BP (企業きぎょう)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
BP(ビーピー)
BP plc
ロンドンのセント・ジェームズ・スクウェア本社ほんしゃ
種類しゅるい 株式会社かぶしきがいしゃ
市場いちば情報じょうほう ロンドン証券しょうけん取引とりひきしょニューヨーク証券しょうけん取引とりひきしょフランクフルト証券しょうけん取引とりひきしょ
本社ほんしゃ所在地しょざいち イギリス、ロンドン
設立せつりつ 1909ねん4がつ14にち
業種ぎょうしゅ 石油せきゆ石油せきゆ化学かがく、ガス、再生さいせい可能かのうエネルギー
事業じぎょう内容ないよう

石油せきゆ天然てんねんガスの探査たんさ採掘さいくつ輸送ゆそう精製せいせい販売はんばい 石油せきゆ化学かがく製品せいひん生産せいさん輸送ゆそう販売はんばい

再生さいせい可能かのうエネルギーの生産せいさん輸送ゆそう販売はんばい
代表だいひょうしゃ

Helge Lund (Chairman)

Barnard Looney (Chief Executive)
資本しほんきん 111,465 Million US$[1]
発行済はっこうずみ株式かぶしき総数そうすう 374,500,712 かぶ[2]
売上うりあげだか 連結れんけつ:375,517 Million US$[3]
営業えいぎょう利益りえき 連結れんけつ:39,817 Million US$[4]
じゅん利益りえき 連結れんけつ:26,097 Million US$[5]
純資産じゅんしさん 連結れんけつ:112,482 Million US$[6]
そう資産しさん 連結れんけつ:293,068 Million US$[7]
従業じゅうぎょう員数いんずう 83,400にん[8]
決算けっさん 12月末日まつじつ
特記とっき事項じこう資本しほんきんから従業じゅうぎょう員数いんずうまでのデータは2011ねん12月時点じてんのもの
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BP(ビーピー えい: BP plcきゅうブリティッシュ・ペトロリアム えいThe British Petroleum Company plc)は、イギリスロンドン本社ほんしゃき、石油せきゆ・ガスとうエネルギー関連かんれん事業じぎょう展開てんかいする国籍こくせき企業きぎょう現在げんざい世界せかい石油せきゆ関連かんれん企業きぎょうなかでもとく巨大きょだい規模きぼ国際こくさい石油せきゆ資本しほん、いわゆる「スーパーメジャー」と総称そうしょうされる6しゃうちの1しゃである。

ロンドン証券しょうけん取引とりひきしょ(LSE:BP)、ニューヨーク証券しょうけん取引とりひきしょ(NYSE:BP)、フランクフルト証券しょうけん取引とりひきしょ(FWB:BPE)へ上場じょうじょうしており、ロンドン証券しょうけん取引とりひきしょにおいてはFTSE100構成こうせい銘柄めいがらになっている。

概要がいよう

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BPのガソリンスタンド
BPのオイルトレイン

だい世界せかい大戦たいせんから1970年代ねんだいまで、世界せかい石油せきゆ生産せいさんをほぼ独占どくせん状態じょうたいいたセブン・シスターズ7しゃうちいちしゃである。BPは油田ゆでんガス探査たんさ採掘さいくつ事業じぎょう精製せいせい事業じぎょう輸送ゆそう・マーケティング石油せきゆ化学かがく事業じぎょう電力でんりょく事業じぎょう、トレーディング事業じぎょうなど、石油せきゆ・ガス関連かんれん事業じぎょう上流じょうりゅうから下流かりゅうまで垂直すいちょく統合とうごう一括いっかつおこなっており、2018ねん12月31にち時点じてん世界せかいやく80かこくにおいてにちりょう3,700まんバレルの原油げんゆ生産せいさんし、およそ200おくバレルの埋蔵まいぞうりょう保有ほゆうしている。

バイオ燃料ねんりょう風力ふうりょく発電はつでんスマートグリッド太陽光たいようこう発電はつでんなどの再生さいせい可能かのうエネルギー事業じぎょうへも積極せっきょくてき投資とうしし、事業じぎょう拡大かくだいつづけている。

また、毎年まいとし発表はっぴょうするBP統計とうけい (BP Statistical Review of World Energy) [9]世界せかい石油せきゆ天然てんねんガスにかんする統計とうけい資料しりょうとしてひろ利用りようされている。

ロシア最大さいだい国営こくえい石油せきゆ会社かいしゃであるロスネフチえい:Rosneft)かぶを2006ねんIPOときに1.25%取得しゅとくし、2013ねんに18.5%を追加ついかして19.75%までたかめたが、2022ねんロシアによるウクライナ侵攻しんこう抗議こうぎするかたち同年どうねん2がつ27にち株式かぶしき売却ばいきゃくするほか、ロシア国内こくないでの合弁ごうべん事業じぎょうすべ解消かいしょうする意向いこう表明ひょうめいした[10]。2020ねんフォーチュン・グローバル500[11]ではそう収益しゅうえき世界せかい8にランクインしている。

日本にっぽんでの事業じぎょう

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日本にっぽんでは下記かきのような事業じぎょう展開てんかいしている。

  • インダストリアル(金属きんぞく加工かこう油剤ゆざい高性能こうせいのう潤滑じゅんかつざい販売はんばい
  • グローバル マリン&エナジー(船舶せんぱくよう潤滑油じゅんかつゆ販売はんばい
  • 石油せきゆ化学かがく事業じぎょう
  • サプライ&トレーディング
  • 再生さいせい可能かのうエネルギー

潤滑油じゅんかつゆ販売はんばいについては2法人ほうじんBPジャパン株式会社かぶしきがいしゃBPカストロール株式会社かぶしきがいしゃ)で事業じぎょう展開てんかいしており、自動車じどうしゃようエンジンオイル事業じぎょうはBPカストロール株式会社かぶしきがいしゃおこなっている。

かつてはベイシアグループとともに「BP EXPRESS」としてセルフ方式ほうしきのガソリンスタンドをベイシアグループのショッピングモールで21箇所かしょ展開てんかいしていた(ガソリンそのものは、ジャパンエナジーげんENEOS)が供給きょうきゅう)。しかし、業績ぎょうせき不振ふしんのために2002ねん8がつ1にち、ジャパンエナジーがどう業態ぎょうたい専門せんもんてき運営うんえいするしん会社かいしゃ株式会社かぶしきがいしゃジェイ・クエスト」(2020ねん10がつ1にちに「株式会社かぶしきがいしゃENEOSジェイクエスト」に改称かいしょう)を設立せつりつし、ガソリン販売はんばいからは撤退てったいした。

沿革えんかく

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  • 1901ねん - ウィリアム・ノックス・ダーシー (William Knox D'Arcy) がペルシャ政府せいふイラン)から石油せきゆ採掘さいくつけん取得しゅとく[12]
  • 1908ねん - 5月26にち、ダーシーがマスジェデ・ソレイマーン地下ちか1,200フィート(366メートル)で石油せきゆてる[12]
  • 1909ねん - ダーシーがアングロ・ペルシャン・オイル・カンパニー (APOC) を英国えいこく設立せつりつ、イランの油田ゆでん操業そうぎょう開始かいし
  • 1915ねん - イギリス石油せきゆ業界ぎょうかい全体ぜんたいで、年間ねんかん輸入ゆにゅうりょうが4,700まんガロンと飛躍ひやくてき増加ぞうか[13]
  • 1932ねん - 年間ねんかん4,500まんバレルを生産せいさんするようになったものの、ペルシャ政府せいふは11月、APOCがけんりょう同社どうしゃ年間ねんかん利益りえきの16%)の支払しはらいをおこたったとして石油せきゆ事業じぎょう協定きょうてい破棄はき発表はっぴょう[注釈ちゅうしゃく 1]。イギリス政府せいふは12月、ペルシャ湾ぺるしゃわん艦隊かんたいけ、破棄はき撤回てっかいしない場合ばあい国際司法裁判所こくさいしほうさいばんしょ損害そんがい賠償ばいしょう請求せいきゅううったえるむね通告つうこく一方いっぽう、ペルシャ政府せいふは12月14にち問題もんだいはペルシャ政府せいふとAPOCとのあいだ協定きょうていでありイギリス政府せいふ無関係むかんけいとして撤回てっかい拒絶きょぜつし、イギリス政府せいふ威嚇いかくてき行為こうい国際こくさい連盟れんめいうったえた[14]
  • 1933ねん - 4がつ29にち、ペルシャ政府せいふとのあいだでしん協定きょうてい締結ていけつ[15]
  • 1935ねん - アングロイラニアン・オイル・カンパニーに改称かいしょう
  • 1951ねん - イラン石油せきゆ国有こくゆうほう施行しこう
  • 1952ねん - イギリス政府せいふが、イラン石油せきゆ国有こくゆうほうは1933ねんのアングロ・ペルシャ石油せきゆ会社かいしゃとのしん協定きょうてい違反いはんしているとして、イラン政府せいふ国際司法裁判所こくさいしほうさいばんしょうったえた。ICJは和解わかいあん提案ていあんしたが、イラン政府せいふおうじなかった(アングロイラニアン・オイル・カンパニー訴訟そしょうThe Anglo-Iranian Oil Co. case)。イギリス政府せいふ安全あんぜん保障ほしょう理事りじかいにもうったえたが、十分じゅうぶんひょう獲得かくとくできず敗退はいたいした。
  • 1953ねん - イラン首相しゅしょうモハンマド・モサッデクが、アングロ・イラニアン石油せきゆ会社かいしゃ所有しょゆうするイラン国内こくない権益けんえき国有こくゆう宣言せんげんし、アーバーダーン危機きき発生はっせい。アングロ・イラニアン石油せきゆ会社かいしゃかぶ会社かいしゃ分割ぶんかつされる。
  • 1954ねん - 後継こうけい会社かいしゃのザ・ブリティッシュ・ペトロリアム・カンパニー・リミテッド(The British Petroleum Co Ltd.) が設立せつりつされ、コンソーシアム最大さいだいの40%がてられる。
  • 1960ねん - BPの子会社こがいしゃBPファーイースト・リミテッドが東京とうきょう駐在ちゅうざいいん事務所じむしょ設立せつりつ
  • 1964ねん - BPマリン、日本にっぽん事業じぎょう活動かつどう開始かいし
  • 1979ねん - BPエクスプロレーション、BPケミカルズ、BPファイナンスが東京とうきょう事務所じむしょくわわる。
  • 1984ねん - BPジャパン・トレーディングが営業えいぎょう開始かいし。ペトロルブインターナショナルの株式かぶしき20%を取得しゅとく。(2019ねん時点じてん持分もちぶん33.78%)
  • 1987ねん - 英国えいこく政府せいふがBPにたいするかぶの31.5%を放出ほうしゅつし、完全かんぜん民営みんえい実現じつげん東京とうきょう証券しょうけん取引とりひきしょ外国がいこく株式かぶしき上場じょうじょう
  • 1991ねん - 日本にっぽんにおけるケミカル製品せいひん販売はんばいのため、BPケミカルズ株式会社かぶしきがいしゃあらたに設立せつりつ
  • 1993ねん - BPケミカルズ株式会社かぶしきがいしゃ名称めいしょうをBPジャパン株式会社かぶしきがいしゃあらため、BPファーイースト・リミテッドの業務ぎょうむぐ。これにともない、BPファーイースト・リミテッドを閉鎖へいさ
  • 1999ねん - アメリカ石油せきゆ会社かいしゃアモコ (Amoco) と合併がっぺいし、英国えいこく本社ほんしゃ社名しゃめいがBPアモコ (BP Amoco plc.) となる。これにより世界せかいだい3石油せきゆ企業きぎょうグループとなる。
  • 2000ねん - 4がつにアトランティック・リッチフィールド(ARCO)を、7がつカストロール買収ばいしゅうし、あたらしい統一とういつブランド「BP」を発表はっぴょう
  • 2001ねん - 英国えいこく本社ほんしゃ名称めいしょうBP plc.(ビーピー・ピーエルシー)に変更へんこう
  • 2003ねん - ロシアと出資しゅっし折半せっぱんTNK-BP設立せつりつ世界せかい金融きんゆう危機ききのときに紛争ふんそうたねとなる。
  • 2004ねん - BPの日本にっぽん国内こくないにおける自動車じどうしゃよう潤滑油じゅんかつゆ事業じぎょう統合とうごう先立さきだち、BPジャパン株式会社かぶしきがいしゃを(a)自動車じどうしゃよう潤滑油じゅんかつゆ事業じぎょうと(b)それ以外いがい事業じぎょう分割ぶんかつし、(b)を分離ぶんり。(a)をBPジャパン・ルブリカンツ株式会社かぶしきがいしゃ変更へんこうし、(b)をBPジャパン株式会社かぶしきがいしゃ変更へんこうし、自動車じどうしゃよう潤滑油じゅんかつゆ事業じぎょう以外いがい事業じぎょう継承けいしょう
  • 2005ねん - ペトロルブ・インターナショナル株式会社かぶしきがいしゃとBPジャパン・ルブリカンツ株式会社かぶしきがいしゃがペトロルブを存続そんぞく会社かいしゃとする合併がっぺいおこない、自動車じどうしゃ潤滑油じゅんかつゆ事業じぎょう統合とうごう社名しゃめいBPカストロール株式会社かぶしきがいしゃ変更へんこう
  • 2010ねん - メキシコわん原油げんゆ流出りゅうしゅつ事故じこ発生はっせい被害ひがい回復かいふくのため、200おくドル拠出きょしゅつすることで、オバマ大統領だいとうりょう合意ごうい
  • 2022ねん - ロシアによるウクライナ侵攻しんこうともない、ロシア国内こくない事業じぎょうから撤退てったい前述ぜんじゅつ)。同年どうねん1~3がつ実質じっしつてき最終さいしゅう利益りえきは62おくドル(やく8000おくえん)だったが、ロシア石油せきゆ大手おおてロスネフチかぶ(19.75%)の価値かちをゼロにした場合ばあい損失そんしつ見積みつもりがくやく255おくドル[16]。 そのの10がつ17にち、アメリカの再生さいせい可能かのう天然てんねんガス企業きぎょうアーキア・エナジー(本社ほんしゃ:テキサスしゅうヒューストン)を買収ばいしゅうすると発表はっぴょうした[17]

社会しゃかいへの影響えいきょう

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関連かんれん項目こうもく

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく
  1. ^ アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく企業きぎょうもペルシャの油田ゆでんへの進出しんしゅつこころみてペルシャ政府せいふ接触せっしょくしていた[14]
出典しゅってん
  1. ^ BP>Investors>Annual Reporting>Annual Report and Form 20-F 2011>180Page>Group balance sheet>BP shareholders equity
  2. ^ BP>Investors>Annual Reporting>Annual Report and Form 20-F 2011>247Page>40. Share-based payments continued>Outstanding at 31 December
  3. ^ BP>Investors>Annual Reporting>Annual Report and Form 20-F 2011>178Page>Group income statement>Sales and other operating revenues
  4. ^ BP>Investors>Annual Reporting>Annual Report and Form 20-F 2011>178Page>Group income statement>Profit (loss) before interest and taxation
  5. ^ BP>Investors>Annual Reporting>Annual Report and Form 20-F 2011>178Page>Group income statement>Profit (loss) for the year
  6. ^ BP>Investors>Annual Reporting>Annual Report and Form 20-F 2011>180Page>Group balance sheet>Net Assets
  7. ^ BP>Investors>Annual Reporting>Annual Report and Form 20-F 2011>180Page>Group balance sheet>Total Assets
  8. ^ BP>Investors>Annual Reporting>Annual Report and Form 20-F 2011>73Page>Employees
  9. ^ Statistical Review of World Energy | Energy economics | Home” (英語えいご). bp global. 2020ねん9がつ10日とおか閲覧えつらん
  10. ^ えいBP、ロスネフチかぶ売却ばいきゃくへ ロシアから事実じじつじょう撤退てったい. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん. (2022ねん2がつ28にち). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR275DA0X20C22A2000000/ 2022ねん2がつ28にち閲覧えつらん 
  11. ^ Fortune Global 500 2020 | Full list of rankings” (英語えいご). Fortune. 2020ねん9がつ10日とおか閲覧えつらん
  12. ^ a b T. C. Barger 1977.
  13. ^ 帝国石油ていこくせきゆ 1916, p. 7.
  14. ^ a b 帝国石油ていこくせきゆ 1933, p. 55.
  15. ^ 日本石油にほんせきゆ秘書ひしょ 1933, p. 793.
  16. ^ ロシアから撤退てったいえいBP、3ちょう3000おくえん損失そんしつ…ロスネフチかぶぜんそん処理しょり”. 読売新聞よみうりしんぶん (2022ねん5がつ3にち). 2022ねん5がつ3にち閲覧えつらん
  17. ^ えいBP、べいバイオガスのアーキアを41おくドルで買収ばいしゅうへ(ロイター)”. LINE NEWS. 2022ねん10がつ18にち閲覧えつらん
  18. ^ “Obituary: Sir Christophor Laidlaw” (英語えいご). The Daily Telegraph (London). (2010ねん12月12にち). ISSN 0307-1235. https://www.telegraph.co.uk/news/obituaries/finance-obituaries/8197816/Sir-Christophor-Laidlaw.html 2020ねん7がつ30にち閲覧えつらん 

参考さんこう文献ぶんけん

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外部がいぶリンク

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