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QUALIA

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
QUALIA 016

QUALIA(クオリア)は、かつてソニー展開てんかいしていたAV機器きき高級こうきゅうブランドである。「感覚かんかく質感しつかん」という意味いみ学術がくじゅつ用語ようごクオリア」に由来ゆらいする。

概要がいよう

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原則げんそくとして下記かき限定げんてい販売はんばいする(後述こうじゅつ例外れいがいのぞく)。

2003ねん6月24にち発売はつばいから2ねん2005ねん6月22にち開発かいはつ停止ていし発表はっぴょうして2006ねん3がつにプロジェクトは終了しゅうりょうした。

内容ないよう

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当時とうじのソニーは2003ねん4がつ株価かぶか暴落ぼうらく[1](いわゆる「ソニーショック」)の後遺症こういしょうあえいでおり、薄型うすがたテレビへのみのおく[2]などで、エレクトロニクス事業じぎょうの「技術ぎじゅつりょく低下ていか」「商品しょうひん開発かいはつりょく低下ていか」を指摘してきされていた。その最中さいちゅうである2003ねん6がつ10日とおか、「モノづくり」復活ふっかつかかげてQUALIAプロジェクトが発表はっぴょうされ[3]、6月24にちだいいちごう製品せいひん発売はつばいされた。プロジェクトは2000ねんごろ出井でい伸之のぶゆき会長かいちょう当時とうじ)が発案はつあんし、やく2ねん開発かいはつ期間きかんをかけたという[4]

しん製品せいひん発表はっぴょうかい出井でいは、ソニーコンピュータサイエンス研究所けんきゅうじょ上級じょうきゅう研究けんきゅういんである茂木もき健一郎けんいちろうが、日本にっぽんひろめた「クオリア」の概念がいねん触発しょくはつされて、プロジェクト開始かいしおもったことをあきらかにしている[3]出井でい伸之のぶゆきは2004ねん1がつ12にち発売はつばいべいビジネスウィークで「世界せかい最悪さいあく経営けいえいしゃ」に選定せんていされている[5]

完全かんぜん受注じゅちゅう生産せいさんうえ極限きょくげんまでつくりにかかわっているため」(ソニーだん)、QUALIAラインナップは、いずれも非常ひじょう値段ねだん高額こうがくであった。QUALIA東京とうきょうでは顧客こきゃくごとに1にんずつ説明せつめいいん(ソニーはコンシェルジュんでいた)がいて、納得なっとくゆくまで製品せいひん説明せつめいいたり、試聴しちょうしつ個別こべつしきることができるなど、高級こうきゅうブランドショップの雰囲気ふんいき演出えんしゅつしていた。

2003ねん12月にQUALIA 016で、ストロボ正常せいじょう動作どうさしない、液晶えきしょう正常せいじょう表示ひょうじされない、ロゴに変色へんしょくられるなど製品せいひん品質ひんしつじょう不具合ふぐあいあきらかになった。ロゴの変色へんしょくは「みがみの処理しょりりない」ことに起因きいんした。ソニーは2003ねん8がつごろまつにユーザーからの指摘してき不具合ふぐあい認知にんちしており、あきらかになった時点じてんでは販売はんばいされた133だいすべてのユーザーたくをコンシェルジュが直接ちょくせつ訪問ほうもんしてすべての点検てんけん修理しゅうり完了かんりょうしていた。ソニーはこの不具合ふぐあい世間せけん公表こうひょうしておらず、今後こんご公表こうひょうしないことを明言めいげんした[6][7]

2005ねん6がつ22にちに、以前いぜんからの業績ぎょうせき不振ふしん責任せきにんかたち出井でい伸之のぶゆき会長かいちょう退任たいにんし、同時どうじ事業じぎょう不振ふしんからの再生さいせい計画けいかく一環いっかんとして、QUALIAの開発かいはつ停止ていし発表はっぴょうされた。2ねん短命たんめいなブランドであった。2006ねん1がつ26にち業績ぎょうせき説明せつめいかい正式せいしきにQUALIAは中止ちゅうしされ[8]、2006ねんの3がつまつ(2005年度ねんどまつ)の時点じてんほとんどの製品せいひん生産せいさん終了しゅうりょう、その一部いちぶ流通りゅうつう在庫ざいこ終了しゅうりょうともな完全かんぜん撤退てったいした。

QUALIAシリーズのために、あらたに開発かいはつされた技術ぎじゅつは、のちにソニー製品せいひん上位じょうい機種きしゅ開発かいはつにフィードバックされた。インナーイヤーヘッドフォンMDR-EX90や液晶えきしょうテレビBRAVIALEDバックライトモデルとうがそれにあたる。

ラインナップ

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定価ていかはいずれも消費しょうひ税込ぜいこみである。

  • QUALIA 001 (Q001-CB01)
    • 2005ねん1がつ29にち受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか525,000えん
    • アナログテレビDVDなどのSD映像えいぞうハイビジョン映像えいぞう変換へんかんするアップコンバーター別名べつめい「QUALIA クリエーションボックス」。画像がぞう処理しょり信号しんごう処理しょり技術ぎじゅつ「DRC-MFv2」を搭載とうさいし、当時とうじとしては最高さいこうの1080iまでのアップコンバートが可能かのうであった。チューナーは搭載とうさいされていない。入出力にゅうしゅつりょくはアナログのみで、HDMI端子たんしはない。画面がめん一部いちぶ拡大かくだい表示ひょうじするなどの機能きのうもあった。てんばんにはアップグレードようのスロットがあり、将来しょうらいてきにはHDMI端子たんし追加ついかや1080p出力しゅつりょく可能かのうになることを同社どうしゃ執行しっこう役員やくいん当時とうじ)が示唆しさしていたが[9]結局けっきょく提供ていきょうされずにわった。
    • 「DRC-MFv2」は当時とうじすでに画像がぞうエンジン「ベガエンジンHD」の一部いちぶとして、「プラズマベガHVXシリーズ」および「液晶えきしょうベガHVXシリーズ」のぜん機種きしゅ内蔵ないぞうされていた(2004ねん9がつ20日はつか発売はつばい定価ていか399,000えん-1,029,000えん)。ソニーは、手持てもちのテレビにQUALIA 001を追加ついかすることで、テレビをえることなく最新さいしん技術ぎじゅつ恩恵おんけいけられるとアピールしていた[10]。2010ねん現在げんざい、アップコンバーターは「ちょうかいぞう技術ぎじゅつ」などとばれ、ほとんどのハイビジョンテレビに内蔵ないぞうされるようになっている。
  • QUALIA 002 (Q002-HDR1)
    • 2005ねん4がつ21にち受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか598,500えん
    • HDVハイビジョンビデオカメラ。中身なかみは2004ねん10がつ15にち発売はつばいのハイビジョンハンディカム「HDR-FX1」(じつうれ40まんえん前後ぜんこう)とおなじであるが、マイクロフォンが業務ぎょうむようのECM-672(定価ていか69,195えん)にかわそうされたほか、レンズ研磨けんま精度せいどたかめているという。
  • QUALIA 004
    • 2003ねん8がつ1にち受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか2,520,000えん(フルハイビジョン液晶えきしょうプロジェクターQ004-R1)
      • 定価ていか105,000えん(取付とりつけ金具かなぐPSS-100)
    • フルハイビジョン液晶えきしょうプロジェクター。「DRC-MFv1」によるアップコンバーター内蔵ないぞう。ランプにこう輝度きどキセノンランプ採用さいようした、民生みんせいようはつのフルハイビジョンプロジェクター。1080iまでの入力にゅうりょく対応たいおう。0.78インチ622まん画素がそSXRD液晶えきしょうの3いたしきHDMI入力にゅうりょくあり。設置せっちもソニーのコンシェルジュがおこなう。
    • 後継こうけいとして2005ねん12がつ10日とおかにフルハイビジョン液晶えきしょうプロジェクター「ブラビア VPL-VW100」(定価ていか1,365,000えん)が発売はつばいされた。SXRD液晶えきしょうが0.61がたになり、キセノンランプの輝度きど低下ていかしているが、1080p入力にゅうりょく対応たいおうし、アップコンバーターが「DRC-MFv2」になっている。
  • QUALIA 005
    • 2004ねん11がつ20日はつか受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか1,102,500えん(フルハイビジョン46がた液晶えきしょうテレビKDX-46Q005)
    • 定価ていか840,000えん(ハイビジョン40がた液晶えきしょうテレビKDX-40Q005)
      • 定価ていか315,000えん(フロアスタンドSU-XFQ005)
      • 定価ていか84,000えん壁掛かべかけユニット SU-XWQ005)
      • 定価ていか52,500えん(テーブルトップスタンドSU-XTQ005)
      • 定価ていか52,500えん(ロングディスプレイケーブルVMC-X10)
    • やく400米国べいこくルミレッズ・ライティングしゃ(:en:)せいLEDバックライト搭載とうさいしたハイビジョン液晶えきしょうテレビ。2008ねんまつになってようやく一般いっぱんけに販売はんばいはじまった「LEDテレビ」のはしりである。いろ表現ひょうげんりょくたかく、とく赤色あかいろ追随ついずいゆるさなかったが、倍速ばいそく駆動くどう実用じつようまえ製品せいひんであるため液晶えきしょうテレビ特有とくゆう残像ざんぞうもあり、また液晶えきしょうテレビとしては消費しょうひ電力でんりょくたかこう発熱はつねつであった。46インチは1920x1080フルハイビジョンだが、40インチは1366x768ハイビジョンである。地上波ちじょうはデジタルBSデジタルCSデジタル地上波ちじょうはアナログかくチューナーを2つずつ搭載とうさいしており、どのわせでも裏番組うらばんぐみることができた。HDMI入力にゅうりょくあり。QUALIA製品せいひんなかでは唯一ゆいいつ一部いちぶ家電かでん量販りょうはんてんでも販売はんばいされた。
    • 後継こうけいとしては、それぞれおな画素がそすうで46がた液晶えきしょうブラビアKDL-46X1000(2005ねん11がつ20日はつか発売はつばいじつうれ65まんえん前後ぜんこう)と40がた液晶えきしょうブラビアKDL-40V1000(2005ねん10がつ20日はつか発売はつばいじつうれ43まんえん前後ぜんこう)が登場とうじょうしている。40がたフルハイビジョンKDL-40X1000(2005ねん11がつ20日はつか発売はつばいじつうれ55まんえん前後ぜんこう)も発売はつばいされている。いずれもバックライトはLEDではない。
  • QUALIA 006
    • 2005ねん3がつ15にち受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか1,680,000えん(リアプロジェクションテレビKDS-70Q006)
      • 定価ていか210,000えん(テレビスタンドSU-SX10)
      • 定価ていか31,500えん(交換こうかんようランプユニットXL-5000)
    • 70Vがたフルハイビジョンリアプロジェクションテレビ。ソニー独自どくじのであるSXRD液晶えきしょうとキセノンけいランプを搭載とうさいし、こうコントラストあざやかな色合いろあい、高速こうそく応答おうとう速度そくどほこる。「DRC-MFv2」によるアップコンバーター内蔵ないぞう地上波ちじょうはデジタル、BSデジタル、CSデジタル、地上波ちじょうはアナログのかくチューナーを2つずつ搭載とうさいしたメディアレシーバーが付属ふぞくしており、どのわせでも裏番組うらばんぐみることができた。HDMI入力にゅうりょくあり。
    • 類似るいじ製品せいひんとしてソニーはすでに2004ねん9がつ9にち時点じてんで70Vがたフルハイビジョンリアプロジェクションテレビ「グランドベガ KDS70XBR100」を発表はっぴょうしており、どう9がつ16にちには日本にっぽんでも販売はんばいてんけイベントで実機じっき展示てんじされている[11]。ランプが水銀すいぎんけいであること以外いがい外観がいかんふくめてQUALIA 006とほぼおなじものである。この発表はっぴょう時点じてんでは北米ほくべいでの先行せんこう販売はんばいのみ告知こくちされ、日本にっぽんでの発売はつばい時期じき未定みていとしていた。そして告知こくちどおり北米ほくべい限定げんていで2005ねん初頭しょとうじつうれ1まんドルじゃく販売はんばい開始かいしされ、日本にっぽんではすこおくれてQUALIA 006が販売はんばいされることとなった。
    • この機種きしゅ平行へいこうしてソニーブランドでリアプロジェクションテレビが販売はんばいされている。2002ねん11月25にち発売はつばいのKDF-60HD900(60Vがたじつうれ60まんえん前後ぜんこう)や、2006ねん9がつ15にち発売はつばいのSXRD液晶えきしょう搭載とうさいKDS-60A2500(60Vがたじつうれ60まんえん前後ぜんこう)などである。その液晶えきしょうやプラズマにされ、ソニーは2008ねん3がつまつでリアプロジェクションテレビから撤退てったいした。
  • QUALIA 007
    • 2003ねん8がつ11にち受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか800,000えん(メインユニットQ007-SCD)
    • 定価ていか700,000えん(スピーカーシステムQ007-SSS)
    • Q007-SCDはS-Masterデジタルアンプを内蔵ないぞうしたSACDプレーヤーであり、それにスピーカーQ007-SSSをわせてシステムオーディオとして使つかう。B&Oにもつうじる薄型うすがたのスタイリッシュなデザイン。最大さいだいりは熟練工じゅくれんこうひとひと加工かこうしててるディスクのローディングシステムで、すりばちじょう湾曲わんきょくしたしょにディスクを無造作むぞうさくだけで自動的じどうてきにディスクがセットされる。スピーカーにはスーパーツイーターが6搭載とうさいされており、ちょう高音こうおんいきひろ指向しこうせい再生さいせいできるという。類似るいじした製品せいひん存在そんざいしない。
  • QUALIA 010 (Q010-MDR1)
    • 2004ねん7がつ1にち受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか262,500えん
    • 開放かいほうがたヘッドフォン。1988ねん発売はつばいされたMDR-R10(定価ていか360,000えん物品ぶっぴんぜいこみ)の後継こうけいとみなすものもいる。天然てんねん皮革ひかくによるすぐれた装着そうちゃくかんと5Hzへるつ-120kHzきろへるつ広帯域こうたいいき再生さいせい特徴とくちょう注文ちゅうもんしゃ頭部とうぶのサイズを計測けいそくしオーダーメイドでつくられる。2004ねん12がつ10日とおかには、これとほぼおな内容ないよう磁気じき回路かいろ使用しようせんざい外部がいぶフレームをコストダウンしたMDR-SA5000(定価ていか77,700えん)が発売はつばいされた。
  • QUALIA 015
    • 2003ねん6がつ24にち受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか840,000えん(36がたトリニトロンカラーモニターQ015-KX36)
      • 定価ていか210,000えん専用せんようスピーカーSS-Q015)
      • 定価ていか315,000えん専用せんようフロアスタンドSU-Q015)
    • 36がたスーパーファインピッチFDトリニトロンブラウン管ぶらうんかんハイビジョンカラーモニター。チューナーは搭載とうさいされていない。ソニーの得意とくい分野ぶんやであるブラウン管ぶらうんかん技術ぎじゅつ集大成しゅうたいせいで、サイズはブラウン管ぶらうんかんとしては最大さいだいきゅうの36がたワイド。カラーフィルターを工夫くふうすることでくろあか表現ひょうげん改善かいぜんされているという。当初とうしょ専用せんようスピーカー、専用せんようだいとセットでのみ販売はんばいされたが、2003ねん10がつ1にちから単品たんぴん販売はんばいになった。HDMI入力にゅうりょくくアナログ入力にゅうりょくD4など)のみである。
    • 類似るいじ製品せいひんとして、KD-36HD900(2002ねん9がつ20日はつか発売はつばいじつうれ32まんえん前後ぜんこう)や、KD-36HR500(2003ねん10がつ10日とおか発売はつばいじつうれ30まんえん前後ぜんこう)がある。いずれもQUALIA 015とおなじ36がたスーパーファインピッチFDトリニトロンブラウンかん搭載とうさいしており、こちらは地上波ちじょうはデジタル、BSデジタルチューナー、CSデジタルチューナー(HR500のみ)を内蔵ないぞうしている。HR500以降いこう後継こうけいなかった。
    • 2003ねんブラウン管ぶらうんかんから薄型うすがたテレビへの移行いこうにあたるが、プラズマは画素がそすう液晶えきしょう残像ざんぞうやコントラストのめん課題かだいのこしており、画質がしつではブラウン管ぶらうんかんいちにちちょうがあるとかんがえられていた。当時とうじソニーは液晶えきしょうテレビの開発かいはつおくれをっており、2003ねん10月28にちサムスン電子でんし液晶えきしょうパネル分野ぶんや合弁ごうべん会社かいしゃ設立せつりつすることで合意ごういしている[12]。トリニトロンは2008ねん3がつをもってぜん世界せかい生産せいさん終了しゅうりょうしている[13]
  • QUALIA 016
    • 2003ねん6がつ24にち受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか399,000えん(デジタルカメラQ016-WE1)※WE-NP1とWE-AC2は付属ふぞく
      • 定価ていか10,500えん追加ついかバッテリーWE-NP1)
      • 定価ていか12,600えん追加ついかバッテリーチャージャーWE-AC2)
    • 親指おやゆびサイズのちょう小型こがたデジタルカメラ。1/2.7がたCCD総画そうかく素数そすう210まん画素がそ有効ゆうこう画素がそすう200まん画素がそ搭載とうさい記録きろく画素がそすう1600x1200、露出ろしゅつ補正ほせい可能かのう。レンズはオートフォーカスづけたん焦点しょうてん本体ほんたいは69.1x24.0x16.8mm、50g(バッテリー、メモリースティックDuoこみ)の極小きょくしょうサイズで、小型こがたストロボや0.55がた18まん画素がそ液晶えきしょうモニタ、テレコンバージョンレンズ、ワイドコンバージョンレンズなどを装着そうちゃくできる。これらのシステムはアタッシュケースにれられ、必要ひつようおうじてえる。ミノックス代表だいひょうされるスパイカメラのイメージである。ちょう小型こがたであるというてんにのみとくしており、カメラとしての性能せいのうだけならどう時代じだいのデジタルカメラとどう程度ていどであった。前述ぜんじゅつ品質ひんしつ管理かんり問題もんだいもあって市場いちばれられず、QUALIA失敗しっぱい象徴しょうちょうとされることもおおい。この時期じきのコンパクトデジタルカメラの画素がそすうは200まんじつうれ3まんえん前後ぜんこう)から400まんじつうれ5まんえん前後ぜんこう)が主流しゅりゅうで、100まん画素がそ携帯けいたい電話でんわ登場とうじょうしたのもこのころである。
    • ソニーは2000ねん7がつ26にちにこれの原型げんけいとなるちょう小型こがたデジタルカメラを本社ほんしゃ発表はっぴょうしている。62.6x21.5x13mm、26g(バッテリー7gふくめず)でQUALIA 016よりちいさいが、液晶えきしょうモニタのスペック(0.55がた18まん画素がそ)やメモリースティックDuoスロットもおなじで、デザインもほぼおなじである。33まん画素がそCCDを搭載とうさい記録きろく画素がそすうは640x480であった。また、液晶えきしょうモニタ以外いがいのオプションるいはなかった。また、市販しはん予定よていがないことを強調きょうちょうしていた[14]
  • QUALIA 017 (Q017-MD1)
    • 2004ねん4がつ24にち受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか189,000えん
    • 再生さいせい専用せんようポータブルMDプレーヤー(Hi-MDではい)。真鍮しんちゅうけずのボディにパラジウムメッキをほどこして高級こうきゅうかんしている。本体ほんたいかねおよびぎんのメッキをほどこすオーダーもできた。インナーイヤーがたヘッドホンMDR-EX070が付属ふぞくする。
    • このモデルの中身なかみは、MZ-E10(2002ねん11月10日とおか発売はつばいじつうれ3まんえんじゃく)というMD発売はつばい10周年しゅうねん記念きねん発売はつばいされたマグネシウム合金ごうきんによる世界せかい最小さいしょうさい軽量けいりょうのMDプレーヤーとおなじである。MZ-E10は2004ねん9がつごろ販売はんばい終了しゅうりょうしている。このMZ-E10は表面ひょうめんきずがつきやすく、メカの故障こしょうおおいこと、HOLDスイッチが本体ほんたい内部ないぶ配置はいちされておりHOLDして使用しようする場合ばあいはリモコンが必須ひっすとなることなどから評判ひょうばんけっしてくなかった。なお、この時期じきiPod mini(2004ねん1がつ6にち発売はつばい)やiPod nano(2005ねん9がつ7にち)がだいヒットするなどデジタルオーディオプレーヤーへの移行いこうすすんでいた[15]。2010ねん現在げんざい、ポータブルがたはソニーから1機種きしゅ販売はんばいされているのみである。
  • MDR-EXQ1
    • 2004ねん8がつ31にち受注じゅちゅう開始かいし
    • 定価ていか21,000えん
    • 017に付属ふぞくされているインナーイヤーがたヘッドホンMDR-EX070が単体たんたい販売はんばいされたもの。金属きんぞくせいのハウジングと強力きょうりょく磁気じき回路かいろ手作業てさぎょうによる音質おんしつ調整ちょうせいなどが特徴とくちょう生産せいさん時期じきによって製造せいぞうラインが韓国かんこく中国ちゅうごく日本にっぽん移動いどうしたが、海外かいがいせい個体こたい最終さいしゅう調整ちょうせい国内こくないでソニーの技術ぎじゅつしゃによっておこなわれた。金属きんぞくとゴムの接着せっちゃくがれたり、被膜ひまくれるなど品質ひんしつわるさを指摘してきされている。2007ねん10がつ20日はつかにはソニーブランドでさらに高価こうかなMDR-EX700SL(定価ていか36,750えん)が発売はつばいされた。

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ ソニーショック マルチメディア・インターネット辞典じてん
  2. ^ 薄型うすがたTV市場いちばでのソニーの復権ふっけんは、次世代じせだいディスプレイから?”. ITmedia News. (2002ねん8がつ21にち). https://www.itmedia.co.jp/news/0208/21/nj00_sony_tv.html 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  3. ^ a b しんうったえる“こだわりのモノづくり”――ソニー「QUALIA」”. ITmedia News. (2003ねん6がつ10日とおか). https://www.itmedia.co.jp/news/0306/10/nj00_qualia.html 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  4. ^ “ソニーが高級こうきゅうブランド「クオリア」発表はっぴょう--デジカメは38まんえん. Nikkei BP. (2003ねん6がつ10日とおか). http://www.nikkeibp.co.jp/archives/251/251578.html 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  5. ^ “The Best & Worst Managers Of The Year”. BusinessWeek Online. (2004ねん1がつ12にち). http://www.businessweek.com/magazine/toc/04_02/B38650402best.htm 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  6. ^ “ソニー、ちょう小型こがたデジカメ「QUALIA 016」に フラッシュが使つかえないなどの不具合ふぐあい. PC Watch. (2003ねん12月12にち). https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/1212/sony.htm 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  7. ^ “ソニー、「クオリア」に欠陥けっかん モノづく復活ふっかつ象徴しょうちょうはやくもきず. Nikkei BP. (2003ねん12月11にち). http://www.nikkeibp.co.jp/archives/281/281156.html 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  8. ^ “ソニー、AIBO、QRIO、QUALIA撤退てったい. PC Watch. (2006ねん1がつ27にち). https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0127/sony.htm 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  9. ^ “ソニーの「QUALIA 001」ってなに?”. ITmedia ライフスタイル. (2005ねん2がつ7にち). https://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0502/07/news017.html 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  10. ^ “「スペックだけでは表現ひょうげんできない」映像えいぞう機器きき,ソニーが「QUALIA 001」を発売はつばい. Tech-On!. (2005ねん1がつ12にち). http://tech-on.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20050112/100486/ 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  11. ^ “ソニー、ディーラー展示てんじかいでSXRDリアプロを展示てんじ. AV Watch. (2004ねん9がつ16にち). https://av.watch.impress.co.jp/docs/20040916/sony.htm 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  12. ^ サムスンとソニー、液晶えきしょうパネル合弁ごうべん会社かいしゃ「S-LCD」を4がつ設立せつりつ AV Watch 2004ねん7がつ16にち
  13. ^ “ソニー、トリニトロンの生産せいさん終了しゅうりょう. ITmedia News. (2008ねん3がつ3にち). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/03/news059.html 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  14. ^ “ソニー,100えんライターよりちいさいデジカメの試作しさく発表はっぴょう. ITmedia News. (2000ねん7がつ26にち). https://www.itmedia.co.jp/news/0007/26/sony.html 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 
  15. ^ “ミニディスクの需要じゅよう25%げん iPodに市場いちばうばわれる”. 47NEWS (共同通信社きょうどうつうしんしゃ). (2005ねん11月25にち). https://web.archive.org/web/20110924225323/http://www.47news.jp/CN/200511/CN2005112501003723.html 2011ねん2がつ16にち閲覧えつらん 

外部がいぶリンク

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