RS-25 は、エアロジェット・ロケットダイン 社 しゃ が設計 せっけい ・生産 せいさん する再 さい 使用 しよう 型 がた 液体 えきたい 燃料 ねんりょう ロケットエンジン である。スペースシャトル のオービタ に使用 しよう されていたことから、SSME (スペースシャトルメインエンジン)の通称 つうしょう でも知 し られる。初期 しょき 設計 せっけい は1972年 ねん [4] 。
スペースシャトル計画 けいかく では計 けい 46基 き のRS-25があり、3基 き が1回 かい の打 う ち上 あ げで使用 しよう された[5] 。シャトル退役 たいえき 後 ご もNASAは14基 き から16基 き のブロックIIのRS-25Dを保有 ほゆう しており[6] 、これは後継 こうけい 機 き であるスペース・ローンチ・システム (SLS) で利用 りよう される[7] 。RS-25Dを使 つか い切 き った後 のち は、改良 かいりょう 型 がた のRS-25Eが生産 せいさん される[8] 。
RS-25は液体 えきたい 水素 すいそ と液体 えきたい 酸素 さんそ を燃焼 ねんしょう する事 こと で推力 すいりょく を発生 はっせい させる。スペースシャトルでは外部 がいぶ 燃料 ねんりょう タンク から液体 えきたい 水素 すいそ と液体 えきたい 酸素 さんそ を3基 き のRS-25に供給 きょうきゅう して推力 すいりょく を得 え て、更 さら に固体 こたい 燃料 ねんりょう ロケットとオービタルマニューバリングシステム からも推力 すいりょく を得 え る。それぞれのエンジンは離陸 りりく 時 じ におよそ1.8MNまたは400,000lbfの推力 すいりょく を発生 はっせい する。エンジンの比 ひ 推力 すいりょく (I sp ) は真空 しんくう 中 ちゅう で453秒 びょう 、海面 かいめん 高度 こうど で363秒 びょう で噴出 ふんしゅつ 速度 そくど はそれぞれ4440 m/sと3560 m/sである。
RS-25の質量 しつりょう は全体 ぜんたい で約 やく 3.2 t (7,000lb) である。RS-25は極端 きょくたん な温度 おんど 差 さ の下 した で運転 うんてん される。液体 えきたい 水素 すいそ は-253℃で液体 えきたい 酸素 さんそ と燃焼 ねんしょう すると鉄 てつ の沸点 ふってん よりも高 たか い3300℃に達 たっ する。それぞれのエンジンは毎秒 まいびょう 1340ℓの推進 すいしん 剤 ざい を消費 しょうひ する。もしエンジンが液体 えきたい 酸素 さんそ と液体 えきたい 水素 すいそ の代 か わりに水 みず を消費 しょうひ したら平均 へいきん 的 てき な水泳 すいえい プールに相当 そうとう する量 りょう を75秒 びょう (3基 き の場合 ばあい は25秒 びょう )で排出 はいしゅつ する。
外部 がいぶ 燃料 ねんりょう タンクからの燃料 ねんりょう と酸化 さんか 剤 ざい は3系統 けいとう のラインによってそれぞれのエンジンに供給 きょうきゅう される。RS-25の燃焼 ねんしょう の際 さい の水素 すいそ と酸素 さんそ の質量 しつりょう 混合 こんごう 比 ひ は1対 たい 6となっている。酸素 さんそ +水素 すいそ =水 みず の化学 かがく 反応 はんのう を完全 かんぜん に行 おこな わせる場合 ばあい の水素 すいそ と酸素 さんそ の質量 しつりょう 混合 こんごう 比 ひ は1対 たい 8であり、RS-25の質量 しつりょう 混合 こんごう 比 ひ は水素 すいそ が多 おお い(燃料 ねんりょう リッチ)。これには2つ理由 りゆう がある。一 ひと つは完全 かんぜん 燃焼 ねんしょう させてしまうと、燃焼 ねんしょう 室 しつ の温度 おんど が上 あ がり過 す ぎて耐 た えられなくなるので、水素 すいそ を余分 よぶん に供給 きょうきゅう することにより温度 おんど を下 さ げるためである。二 ふた つ目 め は、推進 すいしん 剤 ざい としては排出 はいしゅつ されるガスを100%水蒸気 すいじょうき ではなく、水素 すいそ ガスを混 ま ぜて軽 かる くした方 ほう が噴射 ふんしゃ 速度 そくど が高 たか くなる(比 ひ 推力 すいりょく が大 おお きくなる)ためである。特 とく にスペースシャトルの構成 こうせい は、固体 こたい ロケットブースター を第 だい 1段 だん 、RS-25を持 も つ本体 ほんたい を第 だい 2段 だん と見 み ることができ、そういった構成 こうせい では2段 だん 目 め を比 ひ 推力 すいりょく 重視 じゅうし としたほうが有利 ゆうり である。
RS-25は、初期 しょき 型 がた 以降 いこう 、Phase-II(1988年 ねん : チャレンジャー事故 じこ 後 ご の改良 かいりょう 型 がた )、Block-I(1995年 ねん )、Block-IIA(1998年 ねん )、Block-IIと信頼 しんらい 性 せい ・整備 せいび 性 せい を向上 こうじょう するための改良 かいりょう が行 おこな われており、2001年 ねん からはBlock-IIが使 つか われるようになっている。帰還 きかん 後 ご 、3基 き のエンジンは機体 きたい から外 はず されてSpace Shuttle Main Engine Processing Facility (SSMEPF) で整備 せいび され、分解 ぶんかい 、検査 けんさ 、必要 ひつよう な部材 ぶざい は交換 こうかん され、再 さい 組 く み立 た て、燃焼 ねんしょう 試験 しけん が行 おこな われ、次 つぎ のフライトに備 そな えられた。
液体 えきたい 酸素 さんそ 供給 きょうきゅう 系 けい [ 編集 へんしゅう ]
エンジンの主要 しゅよう な部材 ぶざい
低圧 ていあつ 酸化 さんか 剤 ざい ターボポンプ (LPOTP) は6段 だん のタービンで駆動 くどう される液体 えきたい 酸素 さんそ を送 おく る軸 じく 流 りゅう 式 しき ポンプである。液体 えきたい 酸素 さんそ の圧力 あつりょく を0.7から2.9 MPa (100から420psia) に加圧 かあつ する。LPOTPから高圧 こうあつ 酸化 さんか 剤 ざい ポンプ (HPOTP) へ供給 きょうきゅう する。エンジンの運転 うんてん 中高 なかだか 圧 あつ 酸化 さんか 剤 ざい タービンはキャビーテーションを発生 はっせい せずに高速 こうそく で運転 うんてん され加圧 かあつ する。LPOTPはおよそ5,150 rpm で運転 うんてん される。LPOTPはおよそ450x450 mm (18x18 インチ)で推進 すいしん 剤 ざい の配管 はいかん に接続 せつぞく されオービターの構造 こうぞう 体 たい によって所定 しょてい の位置 いち に支持 しじ される。
高 こう 圧 あつ 酸化 さんか 剤 ざい ポンプ (HPOTP) は2台 だい の単 たん 段 だん の遠心 えんしん ポンプ (主 しゅ 燃焼 ねんしょう 室 しつ 用 よう ポンプとプリバーナー用 よう ポンプ) が共通 きょうつう の軸 じく に設置 せっち され2段 だん の高温 こうおん ガスタービンで駆動 くどう される。主 しゅ ポンプは液体 えきたい 酸素 さんそ を2.9から30 MPa (420から4,300 psi) まで加圧 かあつ し約 やく 28,120 rpmで運転 うんてん される。HPOTPから吐出 としゅつ した流 なが れは複数 ふくすう に分岐 ぶんき する。一方 いっぽう はLPOTPのタービンの駆動 くどう へ、もう一方 いっぽう は主 しゅ 酸化 さんか 剤 ざい 弁 べん を通過 つうか して主 しゅ 燃焼 ねんしょう 室 しつ へ、別 べつ に酸化 さんか 剤 ざい 熱 ねつ 交換 こうかん 器 き へ間欠 かんけつ 的 てき に少量 しょうりょう が送 おく られる。液体 えきたい 酸素 さんそ の流 なが れは対 たい フロー弁 べん を通過 つうか して熱 ねつ 交換 こうかん 器 き へ入 はい り、液体 えきたい 酸素 さんそ が気化 きか するように加熱 かねつ される。熱 ねつ 交換 こうかん 器 き はHPOTPタービンからの排出 はいしゅつ ガスによる熱 ねつ を使用 しよう して液体 えきたい 酸素 さんそ からガスに変 か える。生成 せいせい した酸素 さんそ ガスはマニホールドへ送 おく られ外部 がいぶ 燃料 ねんりょう タンクの液体 えきたい 酸素 さんそ タンクの加圧 かあつ に用 もち いられる。またHPOT二 に 段式 だんしき プリバーナーポンプを経 へ て液体 えきたい 酸素 さんそ は30から51 MPa (4,300 psiaから7,400 psia) へ加圧 かあつ される。そして酸化 さんか 剤 ざい プリバーナーの酸化 さんか 剤 ざい 弁 べん を経 へ て酸化 さんか 剤 ざい プリバーナーへ送 おく られ、もう一方 いっぽう は燃料 ねんりょう プリバーナーの酸化 さんか 剤 ざい 弁 べん を経 へ て燃料 ねんりょう プリバーナーへ送 おく られる。HPOTPは約 やく 600x900 mm (24x36インチ) で高温 こうおん ガスマニホールドにフランジで設置 せっち される。
HPOTPタービンとHPOTPポンプは共通 きょうつう の軸 じく に設置 せっち されている。タービン部 ぶ の燃料 ねんりょう リッチの高温 こうおん ガスと主 しゅ ポンプ内 ない の液体 えきたい 酸素 さんそ が混 ま ざる事 こと は事故 じこ に繋 つな がる。これを防 ふせ ぐ為 ため にエンジンの運転 うんてん 中 ちゅう は2つの区画 くかく は常時 じょうじ MPSエンジンによって供給 きょうきゅう されるヘリウムで加圧 かあつ された空洞 くうどう によって分離 ぶんり される。二 ふた つのシールによって空洞 くうどう 内 ない への漏 も れを最小 さいしょう に抑 おさ える。一 ひと つのシールがタービン部 ぶ と空洞 くうどう の間 あいだ にあり、他方 たほう がポンプ部 ぶ と空洞 くうどう の間 あいだ にある。この空洞 くうどう のヘリウムの加圧 かあつ が喪失 そうしつ した場合 ばあい 、自動的 じどうてき にエンジンが停止 ていし する。
液体 えきたい 水素 すいそ 供給 きょうきゅう 系 けい [ 編集 へんしゅう ]
オービター主 ぬし 推進 すいしん システム
燃料 ねんりょう の液体 えきたい 水素 すいそ は遮断 しゃだん 弁 べん からオービター内 ない に供給 きょうきゅう される。3基 き のそれぞれのエンジンへ向 む けて供給 きょうきゅう 系統 けいとう は並行 へいこう する3系統 けいとう に分 わ かれる。それぞれの液体 えきたい 燃料 ねんりょう 供給 きょうきゅう 系 けい から予 よ 弁 べん が開 ひら くと低圧 ていあつ ターボポンプへ送 おく られる。低圧 ていあつ 燃料 ねんりょう ターボポンプ (LPFTP) はプリバーナーからの水素 すいそ リッチガスによって二 に 段式 だんしき タービンによって駆動 くどう される軸 じく 流 りゅう ポンプである。液体 えきたい 水素 すいそ を30から276 psia (0.2から1.9 MPa) に加圧 かあつ して高 こう 圧 あつ 燃料 ねんりょう ターボポンプ (HPFTP) へ送 おく る。エンジンの運転 うんてん 中 ちゅう はLPFTPによる加圧 かあつ 圧力 あつりょく はHPFTPがキャビテーションを起 お こさず高速 こうそく で運転 うんてん するように供給 きょうきゅう される。LPFTPは約 やく 16,185 rpmで回転 かいてん する。LPFTPは大 おお きさが450mmx600mmである。機体 きたい の推進 すいしん 剤 ざい 供給 きょうきゅう 系統 けいとう に接続 せつぞく されLPOTPから180°の位置 いち に設置 せっち される。
高 こう 圧 あつ 燃料 ねんりょう ターボポンプ (HPFTP) は3段式 だんしき の遠心 えんしん 式 しき ポンプで2段式 だんしき のタービンで駆動 くどう される。LPFTPから送 おく られる液体 えきたい 燃料 ねんりょう を1.9から45 MPa (276から6,515 psia) へ加圧 かあつ する。HPFTPは約 やく 35,360 rpmで回転 かいてん する。ターボポンプから吐出 はきだ された液体 えきたい 水素 すいそ はメインバルブを通過 つうか して3系統 けいとう に分離 ぶんり される。1系統 けいとう は主 しゅ 燃焼 ねんしょう 室 しつ の壁面 へきめん を通 とお り、液体 えきたい 水素 すいそ は冷却 れいきゃく に使用 しよう される。主 しゅ 燃焼 ねんしょう 室 しつ からLPFTPへ送 おく られ、LPFTPのタービンの駆動 くどう に用 もち いられる。LPFTPからの一部 いちぶ はコモンマニホールドへ繋 つな がり外部 がいぶ 燃料 ねんりょう タンクの加圧 かあつ に用 もち いられる。内壁 ないへき と外壁 がいへき の間 あいだ を流 なが れる事 こと で高温 こうおん のマニホールドの冷却 れいきゃく に用 もち いられた液体 えきたい 水素 すいそ は気化 きか して主 しゅ 燃焼 ねんしょう 室 しつ へ噴射 ふんしゃ される。2番目 ばんめ の系統 けいとう の液体 えきたい 水素 すいそ の流 なが れは主 しゅ 燃料 ねんりょう 弁 べん を通過 つうか してエンジンノズルへ冷却 れいきゃく の為 ため に送 おく られる。3番目 ばんめ の主 しゅ 燃焼 ねんしょう 室 しつ の冷却 れいきゃく 弁 べん からの液体 えきたい 水素 すいそ の流 なが れと合流 ごうりゅう する。合流 ごうりゅう した流 なが れはプリバーナーで燃料 ねんりょう と酸化 さんか 剤 ざい が混合 こんごう される。HPFTPの大 おお きさは約 やく 550 X 1100 mmである。高温 こうおん ガスマニホールドにフランジで固定 こてい される。
プリバーナーと推力 すいりょく 制御 せいぎょ 装置 そうち [ 編集 へんしゅう ]
オービター整備 せいび 施設 しせつ (OPF)で1番 ばん エンジンが搭載 とうさい される様子 ようす 。
酸化 さんか 剤 ざい と燃料 ねんりょう プリバーナーは高温 こうおん ガスマニホールドに溶接 ようせつ される。燃料 ねんりょう と酸化 さんか 剤 ざい はプリバーナーに入 はい り、効率 こうりつ よく燃焼 ねんしょう する比率 ひりつ で混合 こんごう される。電気 でんき 火花 ひばな 点火 てんか 器 き はそれぞれのプリバーナーの中心 ちゅうしん 部 ぶ に小 しょう 燃焼 ねんしょう 室 しつ が位置 いち する。二 に 重 じゅう 系統 けいとう の電 でん 弧 こ 式 しき 点火 てんか 器 き はエンジン制御 せいぎょ 装置 そうち によって作動 さどう し、エンジン始動 しどう からそれぞれのプリバーナーが燃焼 ねんしょう するまで使用 しよう される。燃焼 ねんしょう が自律 じりつ 運転 うんてん に移行 いこう するので約 やく 3秒 びょう 後 ご に停止 ていし する。プリバーナーは燃料 ねんりょう リッチの高温 こうおん ガスを生成 せいせい しタービンを駆動 くどう して高 こう 圧 あつ ターボポンプを駆動 くどう する力 ちから を生 う み出 だ す。酸化 さんか 剤 ざい プリバーナーで生成 せいせい したガスはHPOTPと酸化 さんか 剤 ざい プリバーナーのポンプを駆動 くどう するタービンへ送 おく られる。燃料 ねんりょう プリバーナーで生成 せいせい したガスはHPFTPを駆動 くどう するタービンへ送 おく られる。
HPOTPとHPFTPのタービンの速度 そくど は酸化 さんか 剤 ざい と燃料 ねんりょう プリバーナーの酸化 さんか 剤 ざい の弁 べん の開 ひらき 度 ど に依存 いぞん する。これらの弁 べん はエンジン制御 せいぎょ 装置 そうち によって開 ひらき 度 ど が制御 せいぎょ され、プリバーナーへの液体 えきたい 酸素 さんそ の流量 りゅうりょう を加減 かげん する事 こと でエンジンの推力 すいりょく を制御 せいぎょ する。酸化 さんか 剤 ざい と燃料 ねんりょう プリバーナーの酸化 さんか 剤 ざい 弁 べん は液体 えきたい 酸素 さんそ の流量 りゅうりょう を加減 かげん する事 こと によりプリバーナーの圧力 あつりょく を加減 かげん し、それによりHPOTPとHPFTPのタービンの速度 そくど を加減 かげん して主 しゅ 燃焼 ねんしょう 器 き へ送 おく る液体 えきたい 酸素 さんそ と水素 すいそ ガスの流量 りゅうりょう を加減 かげん する事 こと によってエンジンの推力 すいりょく を加減 かげん する。
酸化 さんか 剤 ざい と燃料 ねんりょう のプリバーナーの弁 べん は共 とも にいかなるエンジンの出力 しゅつりょく 時 じ でも常 つね に推進 すいしん 剤 ざい が6対 たい 1の混合 こんごう 比 ひ になるようになっている。主 しゅ 酸化 さんか 剤 ざい 弁 べん と主 しゅ 燃料 ねんりょう 弁 べん はエンジンへ送 おく られる液体 えきたい 酸素 さんそ と液体 えきたい 水素 すいそ の流量 りゅうりょう を加減 かげん し、それぞれエンジン制御 せいぎょ 装置 そうち によって制御 せいぎょ される。エンジン運転 うんてん 中 ちゅう は主 おも 弁 べん は完全 かんぜん に開 ひら く。
冷却 れいきゃく 制御 せいぎょ 装置 そうち [ 編集 へんしゅう ]
STS-117 での打 う ち上 あ げで運転 うんてん 中 ちゅう のアトランティス号 ごう の主 しゅ エンジン。
冷却 れいきゃく 材 ざい 制御 せいぎょ 弁 べん はそれぞれのエンジンの冷却 れいきゃく 材 ざい バイパス管 かん に設置 せっち される。エンジン制御 せいぎょ 装置 そうち はノズルの温度 おんど を制御 せいぎょ する為 ため に冷却 れいきゃく 系 けい 等 とう への水素 すいそ ガスの大半 たいはん を調整 ちょうせい する。
燃焼 ねんしょう 室 しつ の冷却 れいきゃく 材 ざい 弁 べん はエンジンの始動 しどう 前 まえ に100%開 ひら かれる。エンジンの運転 うんてん 中 ちゅう は開 ひらけ 度 ど 100 %から出力 しゅつりょく の設定 せってい に応 おう じて100から最大 さいだい 冷却 れいきゃく 時 じ の109 %まで開 ひら かれる。出力 しゅつりょく の設定 せってい は65から100 %の間 あいだ で冷却 れいきゃく 材 ざい の開 ひらき 度 ど は66.4から100 %である。
燃焼 ねんしょう 室 しつ とノズル[ 編集 へんしゅう ]
それぞれの燃焼 ねんしょう 室 しつ には燃料 ねんりょう リッチの高温 こうおん ガスが高温 こうおん ガスマニホールド冷却 れいきゃく 系 けい から送 おく られる。水素 すいそ と液体 えきたい 酸素 さんそ ガスは噴射 ふんしゃ 装置 そうち から燃焼 ねんしょう 室 しつ に送 おく られ混合 こんごう される。燃焼 ねんしょう 室 しつ の噴射 ふんしゃ 装置 そうち の中心 ちゅうしん に点火 てんか 燃焼 ねんしょう 室 しつ がある。2重 じゅう 冗長 じょうちょう 系 けい 点火 てんか 器 き はエンジン始動 しどう 時 じ から燃焼 ねんしょう を開始 かいし するまで使用 しよう される。自立 じりつ 的 てき な燃焼 ねんしょう プロセスに入 はい るので点火 てんか 器 き は約 やく 3秒 びょう 後 ご に停止 ていし する。主 しゅ 噴射 ふんしゃ 装置 そうち はドーム状 じょう に組 く み立 た てられており高温 こうおん ガスマニホールドと溶接 ようせつ されている。主 しゅ 燃焼 ねんしょう 室 しつ も同様 どうよう に高温 こうおん ガスマニホールドとボルトで接合 はぎあわ されている。
それぞれの燃焼 ねんしょう 室 しつ の内部 ないぶ の表面 ひょうめん はそれぞれのノズルの内面 ないめん の表面 ひょうめん と同様 どうよう に液体 えきたい 水素 すいそ が流 なが れるロウ付 づ けされたステンレス管 かん による壁面 へきめん 冷却 れいきゃく 管 かん によって冷却 れいきゃく される。鐘 かね 状 じょう に広 ひろ がるノズルは主 しゅ 燃焼 ねんしょう 室 しつ とボルトで接合 せつごう される。ノズルは全長 ぜんちょう 2.9mで直径 ちょっけい は2.4mである。ノズルの前 ぜん 端 はし と溶接 ようせつ で接合 はぎあわ されている支持 しじ 環 たまき はオービターによって熱 ねつ 防御 ぼうぎょ されている。熱 ねつ 防御 ぼうぎょ は打 う ち上 あ げ時 じ におけるノズルの露出 ろしゅつ 部分 ぶぶん からの熱 ねつ 放射 ほうしゃ と軌道 きどう から帰還 きかん 時 じ に必要 ひつよう である。絶縁 ぜつえん 材 ざい は金属 きんぞく 箔 はく とスクリーンによる4層 そう 構造 こうぞう になっている。
RS-25のノズルは燃焼 ねんしょう 圧 あつ 力 りょく に対 たい して海面 かいめん 高度 こうど で作動 さどう できるノズルとしては一般 いっぱん 的 てき ではない高 こう 膨張 ぼうちょう 比 ひ (約 やく 77) である。ノズルが大 おお きい場合 ばあい 、噴流 ふんりゅう の流 なが れの剥離 はくり が生 しょう じて制御 せいぎょ が困難 こんなん になり機体 きたい に損傷 そんしょう を与 あた える可能 かのう 性 せい がある。それに対 たい してロケットダインの技術 ぎじゅつ 者 しゃ は出口 いでぐち 付近 ふきん のノズルの角度 かくど を変化 へんか させることで対処 たいしょ した。リム周辺 しゅうへん の圧力 あつりょく は4.6から5.7付近 ふきん に上昇 じょうしょう する事 こと によって流 なが れの剥離 はくり を防止 ぼうし した。内部 ないぶ の低圧 ていあつ の部分 ぶぶん ではおよそ2psi以下 いか である[9] 。
5基 き の推進 すいしん 剤 ざい の弁 べん がそれぞれのエンジンにある。(酸化 さんか 剤 ざい プリバーナー 酸化 さんか 剤 ざい 弁 べん 、燃料 ねんりょう プリバーナー 酸化 さんか 剤 ざい 弁 べん 、主 しゅ 酸化 さんか 剤 ざい 弁 べん 、主 しゅ 燃料 ねんりょう 弁 べん と燃焼 ねんしょう 室 しつ 冷却 れいきゃく 弁 べん )それらは油圧 ゆあつ で作動 さどう し、エンジン制御 せいぎょ 装置 そうち からの電気 でんき 信号 しんごう で制御 せいぎょ される。それらはMPSエンジンヘリウム供給 きょうきゅう システムをバックアップアクチュエーションシステムとして使用 しよう する事 こと で全 すべ て遮断 しゃだん できる。
主 しゅ 酸化 さんか 剤 ざい 弁 べん と燃料 ねんりょう ブリード弁 べん はエンジンの停止 ていし 後 ご に使用 しよう される。主 しゅ 酸化 さんか 剤 ざい 弁 べん は残 のこ った液体 えきたい 酸素 さんそ 推進 すいしん 剤 ざい を機外 きがい へ排出 はいしゅつ する為 ため に開 ひら かれ、燃料 ねんりょう ブリード弁 べん は残 のこ った液体 えきたい 水素 すいそ 燃料 ねんりょう を機外 きがい へ排出 はいしゅつ する為 ため に使用 しよう される。排出 はいしゅつ 後 ご 弁 べん は閉 と じられる。
ジンバル軸受 じくう けは主 しゅ 噴射 ふんしゃ 器 き とドームアッセンブリーにボルトで固定 こてい されエンジンとオービターの間 あいだ で推力 すいりょく を伝達 でんたつ する。軸受 じくう けは約 やく 290x360mm (11.3 x 14 インチ) である。
低圧 ていあつ 酸素 さんそ と低圧 ていあつ 燃料 ねんりょう ターボポンプはオービターの尾 お 部 ぶ の推力 すいりょく 構造 こうぞう 物 ぶつ に180°の間隔 かんかく で固定 こてい される。
低圧 ていあつ ターボポンプから高圧 こうあつ ターボポンプへの配管 はいかん は低圧 ていあつ ポンプが固定 こてい されていて推力 すいりょく 偏向 へんこう 時 じ にエンジンがジンバルで首 くび を振 ふ る事 こと に対応 たいおう する為 ため に柔軟 じゅうなん 性 せい のある蛇腹 じゃばら を使用 しよう している。低圧 ていあつ 燃料 ねんりょう ターボポンプ (LPFTP) から高圧 こうあつ 燃料 ねんりょう ターボポンプ (HPFTP) への液体 えきたい 水素 すいそ の配管 はいかん は空気 くうき の液化 えきか を防止 ぼうし する為 ため に断熱 だんねつ されている。
重要 じゅうよう な技術 ぎじゅつ 革新 かくしん は統合 とうごう 型 がた 制御 せいぎょ 装置 そうち がエンジン自体 じたい に含 ふく まれることである。このデジタルコンピューター(原型 げんけい はハネウェルHDC-601[10] を2台 だい 冗長 じょうちょう 系 けい として構成 こうせい される)と後 のち にモトローラ 68000プロセッサ [11] による2台 だい の冗長 じょうちょう 系 けい に更新 こうしん されたシステムは2つのタスクを持 も つ。一 ひと つはエンジンと燃焼 ねんしょう プロセスの制御 せいぎょ と自身 じしん を監視 かんし する事 こと である。全 すべ てのセンサーとアクチュエーターが制御 せいぎょ 装置 そうち だけに直接 ちょくせつ 接続 せつぞく されるようになった事 こと によりエンジンとシャトル間 あいだ の配線 はいせん が大幅 おおはば に簡略 かんりゃく 化 か された。このシステムを使用 しよう することにより同様 どうよう にソフトウェアも簡略 かんりゃく 化 か され信頼 しんらい 性 せい が向上 こうじょう した。2台 だい の独立 どくりつ したコンピューターA・Bによって冗長 じょうちょう 系 けい のある制御 せいぎょ 装置 そうち を構成 こうせい する。システムAが故障 こしょう した場合 ばあい は運用 うんよう 上 じょう の能力 のうりょく を損 そこ ねずに自動的 じどうてき にシステムBに切 き り替 か わる。システムBが故障 こしょう した場合 ばあい は正常 せいじょう にエンジンを停止 ていし する。
推力 すいりょく の仕様 しよう [ 編集 へんしゅう ]
RS-25の推力 すいりょく (または出力 しゅつりょく レベル) は当初 とうしょ は67から109%まで可変 かへん であった。のちの打 う ち上 あ げでは104.5%から106または109%が可能 かのう である。真空 しんくう 中 ちゅう の方 ほう が大気 たいき 圧 あつ による影響 えいきょう が無 な いので高 こう 推力 すいりょく が得 え られる。
海面 かいめん 高度 こうど
真空 しんくう 中 ちゅう
100% 推力 すいりょく
1670 kN
2090 kN
104.5% 推力 すいりょく
1750 kN
2170 kN
109% 推力 すいりょく
1860 kN
2280 kN
スペースシャトル引退 いんたい 後 ご の用途 ようと [ 編集 へんしゅう ]
シャトルのメインエンジン
スペースシャトルの引退 いんたい 後 ご はRS-25の利用 りよう 案 あん が複数 ふくすう 検討 けんとう された。一 いち 例 れい として2008年 ねん 頃 ごろ 、NASAは1基 き あたり$400,000—800,000で売却 ばいきゃく しようとした[12] 。2010年 ねん 初頭 しょとう にはNASAは無料 むりょう で譲渡 じょうと することを計画 けいかく した[12] 。これらのエンジンは最終 さいしゅう 的 てき にシャトル後継 こうけい ロケットであるスペース・ローンチ・システム (SLS) で使用 しよう されることとなった[7] 。
コンステレーション計画 けいかく [ 編集 へんしゅう ]
2000年代 ねんだい のコンステレーション計画 けいかく において、RS-25はスペースシャトルの技術 ぎじゅつ を使用 しよう した無人 むじん の超 ちょう 大型 おおがた ロケットのアレスV ならびに有人 ゆうじん のアレスI のエンジンとして使用 しよう されるかに見 み えた。RS-25の使用 しよう は一見 いっけん 良 よ さそうだったが、シャトルの技術 ぎじゅつ を2010年 ねん のシャトルの引退 いんたい 後 ご に使用 しよう することには幾 いく つかの欠点 けってん があった。
それらは使 つか い捨 す てロケットに搭載 とうさい され再 さい 使用 しよう 型 がた ではなかった。
搭載 とうさい 前 まえ にNASAがそれぞれの新 あたら しいオービターとSTS-26 の前 まえ に実施 じっし した「主 しゅ エンジン試験 しけん 」と呼 よ ばれる飛行 ひこう 準備 じゅんび 燃焼 ねんしょう 試験 しけん (FRF) を行 おこな う必要 ひつよう がある。
コンステレーション計画 けいかく は2010年 ねん 10月 がつ に中止 ちゅうし されたが、同年 どうねん 11月 がつ にNASAは超 ちょう 大型 おおがた ロケットの研究 けんきゅう を13社 しゃ と再 さい 交渉 こうしょう した[13] [14] 。
2011年 ねん 、NASAは再 ふたた びスペースシャトルの技術 ぎじゅつ を使用 しよう した新 あたら しい超 ちょう 大型 おおがた ロケットであるスペース・ローンチ・システム (SLS) の開発 かいはつ を発表 はっぴょう した。RS-25DはSLSの1段 だん 目 め として採用 さいよう され、2021年 ねん の初 はつ 打 う ち上 あ げを目指 めざ して開発 かいはつ が進 すす められている[7] 。SLSは使 つか い捨 す てロケットであり、1度 ど の打 う ち上 あ げで4基 き のRS-25Dを使用 しよう する[7] 。
RS-25のノズルの直径 ちょっけい は根元 ねもと が10.3 in (0.26 m)で末端 まったん が90.7 in (2.30 m)で全長 ぜんちょう は121 in (3.1 m)である[15] 。
開発 かいはつ 開始 かいし : 1972年 ねん
推進 すいしん 剤 ざい : 液体 えきたい 酸素 さんそ /液体 えきたい 水素 すいそ
推力 すいりょく (真空 しんくう 中 ちゅう ): 2,278 kN
推力 すいりょく (海面 かいめん 高度 こうど ): 1,817 kN
比 ひ 推力 すいりょく (真空 しんくう 中 ちゅう ): 453 s
比 ひ 推力 すいりょく (海面 かいめん 高度 こうど ): 363 s
燃焼 ねんしょう 時間 じかん : 480秒 びょう
質量 しつりょう : 3,177 kg
直径 ちょっけい : 1.63 m
全長 ぜんちょう : 4.24 m
燃焼 ねんしょう 室 しつ : 1
燃焼 ねんしょう 室 しつ 圧力 あつりょく : 18.94 MPa (100%出力 しゅつりょく 時 じ )
ノズル開口 かいこう 比 ひ : 77.50
酸化 さんか 剤 ざい 、燃料 ねんりょう 比 ひ : 6.00
推力 すいりょく 質量 しつりょう 比 ひ : 73.12
国 くに : アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく
状態 じょうたい : 保管 ほかん 中 ちゅう
初 はつ 飛行 ひこう : 1981年 ねん
設計 せっけい 高度 こうど = 18,300 m
ノズルのマッハ数 すう = 6.55 (理想 りそう 的 てき 膨張 ぼうちょう ) -- 値 ね が正 ただ しくない可能 かのう 性 せい (膨張 ぼうちょう 比 ひ が4.7で計算 けいさん した場合 ばあい 、ガンマ値 ち =1.20)
燃焼 ねんしょう 室 しつ 出口 でぐち 面積 めんせき = 600 cm2
ノズル面積 めんせき = 4.6698 m2
燃焼 ねんしょう 室 しつ 圧力 あつりょく = 18,940 kPa (100%出力 しゅつりょく 時 じ )
外部 がいぶ 圧力 あつりょく = 7.23 kPa (計算 けいさん 値 ち ) -- 値 ね が正 ただ しくない可能 かのう 性 せい (低 ひく すぎる,結果 けっか 的 てき に衝撃 しょうげき 分離 ぶんり する)
燃焼 ねんしょう 時間 じかん = 520 s
真 ま 空中 くうちゅう 比 ひ 推力 すいりょく I sp = 452.5 s
真空 しんくう 中 ちゅう での1基 き あたりの推力 すいりょく = 222,650 kgf 設計 せっけい 推力 すいりょく 104.5%時 とき
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中心 ちゅうしん 項目 こうもく 構成 こうせい 要素 ようそ オービター オービター拡張 かくちょう 機能 きのう クルー ミッション 試験 しけん 事故 じこ 支援 しえん 系 けい 射場 しゃじょう ・着陸 ちゃくりく 場 じょう 特別 とくべつ プログラム派生 はせい 物 ぶつ 関連 かんれん 項目 こうもく その他 た