(Translated by https://www.hiragana.jp/)
アイルランドの教育 - Wikipedia コンテンツにスキップ

アイルランドの教育きょういく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
アイルランド教育きょういく
アイルランド教育きょういく技能ぎのうしょう英語えいごばん
教育きょういく技能ぎのう大臣だいじん ジョー・マクヒュー
くに教育きょういく予算よさん (2017ねん)
予算よさんがく: 95おく2700まんユーロ
詳細しょうさい
主要しゅよう言語げんご: 英語えいご
アイルランド
管轄かんかつ: 中央ちゅうおう集権しゅうけん
義務ぎむ教育きょういく 1922ねん
識字しきじりつ (2003ねん)
総計そうけい: 99 %
男性だんせい: 99 %
女性じょせい: 99 %
入学にゅうがくしゃすう
総計そうけい: 1,091,632にん
プライマリー: 544,696にん
セカンダリー: 372,296にん
ポストセカンダリー: 174,640にん
卒業そつぎょうりつ
中等ちゅうとう教育きょういく 89%
だい3教育きょういく 47%

アイルランド教育きょういく(アイルランドのきょういく)は、西にしヨーロッパ諸国しょこく同様どうよう教育きょういく段階だんかいは3段階だんかい初等しょとう教育きょういく中等ちゅうとう教育きょういく高等こうとう教育きょういくまたはだい3教育きょういく)にけられている。また、中等ちゅうとう教育きょういく前期ぜんき後期こうきにもけられる。1960年代ねんだいからのアイルランド経済けいざい発展はってんはんかげして近年きんねんこれ以外いがい教育きょういく課程かてい整備せいびされつつある。

アイルランド政府せいふ教育きょういく技能ぎのうしょうおよび教育きょういく技能ぎのう大臣だいじん教育きょういく行政ぎょうせい仕切しきっており、資金しきん配分はいぶん行政ぎょうせい指導しどうなどをおこなっている。ほかにもアイルランド国家こっか資格しかく機関きかん高等こうとう教育きょういく機関きかん地方自治体ちほうじちたいがある。教育きょういくシステムの機能きのうほか法定ほうていおよび法定ほうてい組織そしきもある。2020ねん現在げんざい教育きょういく技能ぎのう大臣だいじんはジョー・マクヒューである。

歴史れきし

[編集へんしゅう]

16世紀せいきテューダーあさ君主くんしゅがアイルランドで最初さいしょ教育きょういく機関きかん設立せつりつし、最初さいしょ印刷いんさつがヘンリーのした登場とうじょうした[1]エリザベス1せいダブリン大学だいがくトリニティ・カレッジ設立せつりつし、最初さいしょアイルランドほん印刷いんさつ承認しょうにんし、ラテン語らてんご使用しようしない学校がっこうかく教区きょうく設立せつりつされた[2]

17世紀せいきステュアートあさ君主くんしゅは、教育きょういくほう(1695ねん)がアイルランドのカトリック教徒きょうと1782ねん廃止はいしするまで海外かいがいでのカトリック教育きょういくもとめること、またはアイルランドでカトリック学校がっこう運営うんえいすることを禁止きんしした[3]わりに、「ヘッジ・スクール」とばれる個人こじんいえ非公式ひこうしき教育きょういくをしてきた[4]歴史れきしがいして、1820年代ねんだいなかばまでに、9000こう学校がっこうで、40まんにんまでの生徒せいとに、ときには高等こうとうレベルの教育きょういくをしていたことに同意どういしている[5]。J・R・R・アダムスは、ヘッジ・スクールは「子供こどもたちがなんらかの教育きょういくけるのをたいというアイルランドの普通ふつう人々ひとびとつよ願望がんぼうこたえた」という。アントニア・マクマナスは、「アイルランドの両親りょうしんがヘッジ・スクールの教育きょういくたか価値かちき、子供こどもたちのために確保かくほするために莫大ばくだい犠牲ぎせいはらったことはほとんどうたがいの余地よちがない」と主張しゅちょうしている[6]。1782ねんの1682ねん刑法けいほう廃止はいしにより、ヘッジ学校がっこう合法ごうほうされたが、アイルランド議会ぎかいからの資金しきん提供ていきょうはまだけていなかった。

エドマンド・イグナティウス・ライス(1762ねん〜1844ねん)は、「キリストきょう兄弟きょうだいかい」と「聖職せいしょく推薦すいせん兄弟きょうだいかい」の2つを設立せつりつした。合法ごうほう標準ひょうじゅんされたおおくの学校がっこうひらき、規律きりつとくいかめしかった[7]

1811ねんから、アイルランド貧困ひんこんしゃ教育きょういく促進そくしん協会きょうかい(キルデア・プレイス・ソサエティ)は、教科書きょうかしょ制作せいさく販売はんばいつうじて資金しきん提供ていきょうされた、営利えいり教養きょうよう学校がっこう全国ぜんこくてきなネットワークの確立かくりつ開始かいしした[8]1831ねんまでに、1,621こう初等しょとう教育きょういく学校がっこう運営うんえいし、やく14まんにん生徒せいと教育きょういくしていた[9]

1831ねんエドワード・スミス=スタンリー手紙てがみは、国家こっか教育きょういく委員いいんかい公立こうりつ学校がっこうのシステムの設立せつりつにつながった。イギリス政府せいふは、初等しょとう教育きょういく学校がっこう建設けんせつ教師きょうし訓練くんれん教科書きょうかしょ作成さくせい教師きょうしへの資金しきん提供ていきょう支援しえんすることを目的もくてきとした国家こっか教育きょういく委員いいん任命にんめいした[8]

あたらしい学校がっこうおもカトリック教会きょうかい管理かんりにあり、カトリック教義きょうぎおしえをよりよく管理かんりできるようになる。カトリック司教しきょうがこれをこのんだため、ヘッジ・スクールは1831ねん以降いこう終了しゅうりょうした[10]

1966ねん9がつ10日とおかフィアナ・フォイルとう教育きょういく技能ぎのう大臣だいじんであるドノ・オマリーは、無料むりょう中等ちゅうとう教育きょういく計画けいかく発表はっぴょうした。1967ねん9月最終さいしゅうてき導入どうにゅうされ、現在げんざいでもつづいている[11]

教育きょういく段階だんかい

[編集へんしゅう]

生徒せいとは6さいから16さい、または中等ちゅうとう教育きょういく前期ぜんき修了しゅうりょうするまでが義務ぎむ教育きょういくとされている[12]。すなわち、日本にっぽんでいう中学ちゅうがく3年生ねんせいまでが義務ぎむ教育きょういくである。アイルランド憲法けんぽうしたでは、おやは「良心りょうしんはんし、合法ごうほうてき選好せんこう違反いはんして、どもがくにによって設立せつりつされた学校がっこう、またはくにによって指定していされた特定とくてい種類しゅるい学校がっこうかようこと」を義務付ぎむづけていない[13]くにさだめた教育きょういく基準きじゅん憲法けんぽう規定きていがない場合ばあいどもをホームスクールするおや権利けんりは、最低さいてい基準きじゅんえて法的ほうてき抗議こうぎとなった。

1973ねん中等ちゅうとう教育きょういくたいするアイルランド要件ようけん放棄ほうきされた[14]。ただし、アイルランド依然いぜんとしてすべての公立こうりつ学校がっこうおしえられている必修ひっしゅう科目かもくであり、免除めんじょ学習がくしゅう困難こんなん、または海外かいがい長期間ちょうきかんんでいた生徒せいとなどができる。

国内こくないのほとんどの学校がっこうでは、英語えいご教育きょういくされているが、ゲールスコイル(Gaelscoileanna)は、従来じゅうらいからあるゲールタハト地域ちいき以外いがいではますます人気にんきたかまっている。ゲールスコイルでは、すべてがアイルランドおこなわれ、英語えいごだい2言語げんごとしておしえられている。

高等こうとう教育きょういくでは、ほとんどの大学だいがく英語えいごおこなわれている。一部いちぶ大学だいがくでは、フランス語ふらんすご、ドイツ、またはスペインおこなわれている。

教育きょういく技能ぎのうしょう所管しょかんする教育きょういく機関きかんについては、以下いか国家こっか資格しかくフレームワークもとづいて分類ぶんるいされている。

※ ISCED:国際こくさい標準ひょうじゅん教育きょういく分類ぶんるい

※ EFQ:欧州おうしゅう資格しかくフレームワーク

※ EHEAサイクル:欧州おうしゅう高等こうとう教育きょういく地域ちいき

※ NFQ:アイルランド国家こっか資格しかくフレームワーク

アイルランド国家こっか資格しかくフレームワーク(NQF)[15]
ISCEDレベル EFQレベル EHEAサイクル NFQレベル 主要しゅよう資格しかく
1 1   1 レベル1 サーティフィケート
2 2 レベル2 サーティフィケート
2 3 レベル3 サーティフィケート

ジュニア・サーティフィケート

3 3 4 レベル4 サーティフィケート

リービング・サーティフィケート

4 5 レベル5 サーティフィケート

リービング・サーティフィケート

4 5 6 上級じょうきゅう資格しかく
5 ショート・サイクル 高等こうとうサーティフィケート
6 6 だい1サイクル 7 普通ふつう学士がくし
8 名誉めいよ学士がくし

高等こうとうディプロマ

7 7 だい2サイクル 9 修士しゅうし

ポストグラデュエート・ディプロマ

8 8 だい3サイクル 10 博士はかせ

生徒せいとは6さいから16さい、または中等ちゅうとう教育きょういく前期ぜんき修了しゅうりょうし、ジュニア・サーティフィケート(中学ちゅうがく卒業そつぎょう国家こっか統一とういつ試験しけん)をけるまでが義務ぎむ教育きょういくとされている。初等しょとう教育きょういく一般いっぱんてきに4・5さいはじまる。どもは通常つうじょうおや希望きぼうおうじて、4さいまたは5さいのジュニア幼児ようじクラスに登録とうろくする。一部いちぶ学校がっこう入学にゅうがくポリシーには、特定とくてい日付ひづけまでに4さい最低さいてい年齢ねんれい要件ようけんがある。

保育ほいく学校がっこう

[編集へんしゅう]

アイルランドのほとんどの保育ほいく学校がっこう民間みんかんである。はたらおやどもが年々ねんねん増加ぞうかしている。事業じぎょうとして運営うんえいされており、おおくの場合ばあい保育ほいくりょうがかかる場合ばあいがある。2009ねん以降いこう、より手頃てごろ価格かかく保育ほいくたいする公衆こうしゅう需要じゅようこたえて、子供こどもは「早期そうき保育ほいく教育きょういく制度せいど」にもとづいて小学校しょうがっこう開始かいしするまえとしに2年間ねんかん無料むりょう保育ほいく教育きょういくけることができる[16]

アイルランドイマージョン・プログラム、ナイオンライ(Naíonraí)はやく4,000にん保育ほいく児童じどうが278こう保育ほいく学校がっこう参加さんかしている。

初等しょとう教育きょういく機関きかん

[編集へんしゅう]

初等しょとう教育きょういく機関きかんは、日本にっぽんにあたる幼稚園ようちえん小学校しょうがっこうである。

  • 年少ねんしょう(4〜6さい
  • 年長ねんちょう(5〜7さい
  • 1年生ねんせい(6〜8さい
  • 2年生ねんせい(7〜9さい
  • 3年生ねんせい(8〜10さい
  • 4年生ねんせい(9〜11さい
  • 5年生ねんせい(10〜12さい
  • 6年生ねんせい(11〜13さい

生徒せいと通常つうじょう午前ごぜん830ふんから午前ごぜん920ふんまでにはじまり、ジュニア・シニア幼児ようじでは、午後ごご110ふんから午後ごご2までにわり、それ以降いこうは、午後ごご210ふんから午後ごご3までに終了しゅうりょうする。

中等ちゅうとう教育きょういく

[編集へんしゅう]

1967ねん以来いらい中等ちゅうとう学校がっこう教育きょういくはアイルランド政府せいふ資金しきん提供ていきょうけている[17]日本にっぽんでいう中高なかだか一貫いっかんこうである。

中等ちゅうとう教育きょういく前期ぜんき

[編集へんしゅう]

中等ちゅうとう教育きょういく前期ぜんき(ジュニア・サイクル、Junior Cycle)は、1年生ねんせいからはじまる3ねん教育きょういく課程かていである。ジュニア・サーティフィケート(中学ちゅうがく卒業そつぎょう国家こっか統一とういつ試験しけん)は、3年生ねんせい修了しゅうりょう直後ちょくごの6がつ上旬じょうじゅんにすべての科目かもく通常つうじょうは10・11科目かもく)でおこなわれる。

  • 1年生ねんせい(12〜14さい
  • 2年生ねんせい(13〜15さい
  • 3年生ねんせい(14〜16さい

トランジション・イヤー

[編集へんしゅう]

トランジション・イヤー(Transition Year; TY)は、ジュニア・サーティフィケートをけた翌年よくねん学年がくねんであり、4年生ねんせいともばれる。日本にっぽんでいう高校こうこう1年生ねんせいにあたるが、教育きょういく内容ないよう通常つうじょうの「授業じゅぎょう」とはことなる。実務じつむ経験けいけんんで、学生がくせい生活せいかつ技術ぎじゅつあたえることを中心ちゅうしん設計せっけいされており、職業しょくぎょう体験たいけん音楽おんがく演劇えんげき、スポーツ、図工ずこう家庭かてい外国がいこく、ボランティア活動かつどうなど、幅広はばひろ学習がくしゅうする[18]学校がっこうによっては、この学年がくねん必須ひっす任意にんい、またはもうけていない場合ばあいがある[19]

中等ちゅうとう教育きょういく後期こうき

[編集へんしゅう]

中等ちゅうとう教育きょういく後期こうき(シニア・サイクル、Senior Cycle)は、5年生ねんせい日本にっぽんでいう高校こうこう2年生ねんせい)からはじまる2ねん教育きょういく課程かていで、リービング・サーティフィケート(高校こうこう卒業そつぎょう国家こっか統一とういつ試験しけん)にけて準備じゅんびする。この試験しけんは6年生ねんせい日本にっぽんでいう高校こうこう3年生ねんせい)の終了しゅうりょう直後ちょくごおこなわれ、最初さいしょ試験しけんは6がつ祝日しゅくじつつづ水曜日すいようび(6がつ最初さいしょ月曜日げつようび)におこなわれる。

  • 5年生ねんせい(16〜18さい、TYをきゅうした場合ばあいは15〜17さい
  • 6年生ねんせい(17〜19さい、TYをきゅうした場合ばあいは16〜18さい

リービング・サーティフィケートとジュニア・サーティフィケートにけて学生がくせい準備じゅんびするために、おおくの学校がっこう毎年まいとし2がつごろ模擬もぎ試験しけん別名べつめい事前じぜん試験しけん)をおこなっている。国家こっか試験しけんではなく、独立どくりつした会社かいしゃ試験しけん用紙ようし採点さいてん方式ほうしき提供ていきょうしているため、すべての学校がっこう必須ひっすというわけではない。

初等しょとう教育きょういく

[編集へんしゅう]

1999ねん規定きていされた初等しょとう教育きょういくカリキュラムがぜん学校がっこう施行しこうされている。国立こくりつカリキュラム・評価ひょうか委員いいんかいにより制定せいていされたこの文書ぶんしょでは、宗教しゅうきょう関連かんれん授業じゅぎょう教会きょうかい主導しゅどうでおこなうてん特色とくしょくられる。カリキュラム生徒せいと個性こせい尊重そんちょうする教育きょういくこころがけている[20]

1929ねんから1967ねんにかけておこなわれていた初等しょとう教育きょういく終了しゅうりょう試験しけん1971ねん初等しょとう教育きょういくカリキュラムが導入どうにゅうされるにあたり廃止はいしされたが、現在げんざいでも非公式ひこうしき標準ひょうじゅんテストがおこなわれている。初等しょとう教育きょういくは8ねんせいであり、だい部分ぶぶん生徒せいとは4さいから12さいにかけて初等しょとう教育きょういくをうけている。

97%の国営こくえい初等しょとう教育きょういく学校がっこう教会きょうかい管理かんりにある。アイルランドの法律ほうりつにより、教会きょうかい管理かんりにある学校がっこうは、入学にゅうがくおも要因よういんとして宗教しゅうきょう考慮こうりょすることができる。募集ぼしゅう超過ちょうかされた学校がっこうは、カトリック教徒きょうとよりもカトリック教徒きょうと選択せんたくすることがおおく、カトリック教徒きょうと家族かぞく困難こんなんをもたらした状況じょうきょうである。ジュネーブどもの権利けんりかんする国連こくれん委員いいんかいは、当時とうじどもの大臣だいじんであるジェームズ・ライリーに、宗教しゅうきょうもとづく国営こくえい学校がっこうへの優先ゆうせん継続けいぞくについて説明せつめいするようもとめた。法律ほうりつ変更へんこう必要ひつようであるとべたが、アイルランドの憲法けんぽう宗教しゅうきょう施設しせつ保護ほごするため、国民こくみん投票とうひょう必要ひつようになる可能かのうせいがあると指摘してきした。ダブリン弁護士べんごしパディ・モナハンがはじめた請願せいがんは、カトリックのどもたちにあたえられたこのみをくつがえすことを支持しじし、ほぼ2まんにん署名しょめいった。最近さいきん形成けいせいされた「Education Equality教育きょういく平等びょうどう)」グループは、法的ほうてき挑戦ちょうせん計画けいかくしている[21]

学校がっこう種類しゅるい

[編集へんしゅう]

初等しょとう教育きょういくはおもにゲールスコイル(Gaelscoil)、宗派しゅうは学校がっこう国民こくみん学校がっこうなどでおこなわれている。生徒せいと両親りょうしんはそれぞれの児童じどうにあった学校がっこう選択せんたくすることができる。

  • 国民こくみん学校がっこうNational School1831ねん導入どうにゅうされたもっと歴史れきしふる学校がっこうである。地区ちくカトリック司教しきょう教区きょうくメセナのもとで構成こうせいされる委員いいんかいにより運営うんえいされている[22][23]。アイルランドでは国民こくみん学校がっこうという言葉ことば初等しょとう教育きょういく意味いみする場合ばあいもある[24]
  • ゲールスコイル(Gaelscoilは20世紀せいき後半こうはんにはいってから発展はってんしてきた学校がっこうである。アイルランド授業じゅぎょうおこなわれるこれらの学校がっこうは、全国ぜんこく設立せつりつされている。アイルランドけんのアイルランド国民こくみん学校がっこうとはことなり、ほとんどが教区きょうくメセナではなく、ボランティア組織そしき支援しえんけている[25]
  • 宗派しゅうは学校がっこうMultidenominational school比較的ひかくてきあたらしい制度せいどである。有限ゆうげん教育きょういく法人ほうじんにより経営けいえいされている。しばしばおや要求ようきゅうのために設立せつりつされ、あらゆる宗教しゅうきょう背景はいけい学生がくせい歓迎かんげいされる。おおくは、自発じはつてき組織そしき後援こうえんけている[26]

2010ねん現在げんざい学校がっこう種類しゅるいべつ割合わりあい以下いかとお[27]

学校がっこう種類しゅるい 生徒せいとすう 合計ごうけい割合わりあい
カトリックローマン 2,884 91.1%
アイルランドせい公会こうかい 180 5.7%
宗派しゅうは 73 2.3%
長老ちょうろう 14 0.4%
宗派しゅうはあいだ 8 0.3%
イスラム教いすらむきょう 2 <0.1%
メソジスト 1 <0.1%
ユダヤきょう 1 <0.1%
クエーカー 4 0.1%
その/不明ふめい 1 <0.1%
合計ごうけい 3165 100%

中等ちゅうとう教育きょういく

[編集へんしゅう]

全体ぜんたいの80%ほどの児童じどう初等しょとう教育きょういく機関きかん卒業そつぎょうしたのち中等ちゅうとう教育きょういく期間きかん進学しんがくする。学校がっこう以下いか大別たいべつされる[28][29]

  • 中等ちゅうとう学校がっこうVoluntary Secondary Schoolは、宗教しゅうきょう団体だんたいまたは民間みんかん組織そしき所有しょゆうおよび管理かんりしている。政府せいふ教師きょうし給与きゅうよの90%をまかなっている。その運営うんえい費用ひようについては、学校がっこうだい部分ぶぶんが95%をくにまかなっており、のこりはおも生徒せいと家族かぞくからの自発じはつてき寄付きふによってまかなわれている。進学しんがく割合わりあいは57%。
  • 総合そうごう学校がっこうComprehensive Schools / Community Schoolsは、は1960年代ねんだい設立せつりつされた。政府せいふから出資しゅっしされ、地元じもと管理かんり委員いいんかいによって運営うんえいされている。進学しんがく割合わりあいやく15%。
  • 専修せんしゅう学校がっこうVocational Schoolは、教育きょういく訓練くんれん委員いいんかい英語えいごばん所管しょかんし、学費がくひの93%は政府せいふ負担ふたん進学しんがく割合わりあいは28%。
  • グラインド学校がっこうGrinds Schoolは、5・6年生ねんせい日本にっぽんでいう高校こうこう2・3年生ねんせい)の中等ちゅうとう教育きょういく後期こうき教科きょうか課程かていだけでなく、1年間ねんかんさいリービング・サーティフィケート(高校こうこう卒業そつぎょう国家こっか統一とういつ試験しけん教科きょうか内容ないよう運営うんえいする傾向けいこうのある、私立しりつ学校がっこう
  • ゲールスコイル(Gaelcholáiste英語えいご圏内けんないにある学校がっこう中等ちゅうとう学校がっこう専修せんしゅう学校がっこう、または総合そうごう学校がっこう)だが、アイルランド教育きょういくすすめられている。進学しんがく割合わりあいやく3%。

都市としにおいては以上いじょう学校がっこうから自由じゆう選択せんたくできる。60%ほどの生徒せいとは、教会きょうかいにより運営うんえいされていることのおお中等ちゅうとう学校がっこうへと入学にゅうがくしている。中等ちゅうとう教育きょういくでは社会しゃかい訓練くんれん職業しょくぎょう教育きょういく重点じゅうてんがおかれており、スコットランド制度せいどかよっている。2012ねんに、OECD生徒せいと学習がくしゅう到達とうたつ調査ちょうさは、15さい世界せかい調査ちょうさでアイルランドが読書どくしょで7数学すうがくで20であることが発表はっぴょうされた[30]

教育きょういく種類しゅるい

[編集へんしゅう]

教育きょういく技能ぎのうしょうによって発行はっこうされた文書ぶんしょ、「中等ちゅうとう学校がっこうのための規則きそく教育きょういく内容ないよう」は、この中等ちゅうとう教育きょういく必要ひつよう教育きょういく最低さいてい基準きじゅんさだめている。審査しんさ国家こっか試験しけん委員いいんかいによって監督かんとくされている。

  • 中等ちゅうとう教育きょういく前期ぜんきJunior Cycleは、通常つうじょう12さいまたは13さいからはじまり、初等しょとう教育きょういくけた教育きょういくもとづいて構築こうちくされ、ジュニア・サーティフィケート(中学ちゅうがく卒業そつぎょう国家こっか統一とういつ試験しけん)を最後さいごける。この試験しけんは、3年間ねんかん教育きょういくのちで、14さいのちけることとなっている。英語えいご、アイルランド数学すうがく科学かがく試験しけん(これらの1つを免除めんじょしていない場合ばあい)と、選択せんたく科目かもく構成こうせいされている。選択せんたく科目かもくには、美術びじゅつ、ドイツフランス語ふらんすご、スペイン、イタリアラテン語らてんご古代こだいギリシャ古典こてん音楽おんがく、ビジネス、技術ぎじゅつ家政学かせいがく材料ざいりょう技術ぎじゅつ木工もっこう金属きんぞく細工ざいく)、歴史れきし地理ちり市民しみん社会しゃかい政治せいじ教育きょういく(CSPE)、宗教しゅうきょう教育きょういくなどがある。選択せんたく科目かもく必修ひっしゅう科目かもく選択せんたく学校がっこうによってことなる[31]。ほとんどの学生がくせいは、全体ぜんたいやく10科目かもくっている。試験しけん対象たいしょうとなっていない科目かもくは、体育たいいく保健ほけん体育たいいく(SPHE)がある。
  • トランジション・イヤー(Transition Year、TY)は、通常つうじょう15・16さいける学年がくねんであり、日本にっぽんでいう高校こうこう1年生ねんせいにあたる。教育きょういく内容ないようは、通常つうじょう学年がくねんちがい、地域ちいきのニーズをモデルするために学校がっこうゆだねられている。一部いちぶ学校がっこうでは必須ひっすだが、では任意にんいである。また、一部いちぶ学校がっこうにはこの学年がくねんもうけておらず、きゅうつぎ学年がくねんとなる。学生がくせい体系たいけいされたクラスに参加さんかするが、中等ちゅうとう教育きょういく後期こうきやリービング・サーティフィケート(高校こうこう卒業そつぎょう国家こっか統一とういつ試験しけん)に関連かんれんする内容ないようはない。したがって、学年がくねんきゅうをすることを選択せんたくした学生がくせいは、学問がくもんてき不利ふりになることはない。TYの活動かつどう範囲はんい学校がっこうによっておおきくことなるが、おおくの場合ばあい職業しょくぎょう体験たいけん音楽おんがく演劇えんげき、スポーツ、図工ずこう家庭かてい外国がいこく、ボランティア活動かつどうなどの活動かつどうふくまれる。創造そうぞうてき作文さくぶん帆走はんそう映画えいが制作せいさく雄弁ゆうべんじゅつなどへの参加さんかや、科学かがく、ファッション、モータースポーツなど、通常つうじょう学年がくねんおこなうには時間じかんがかかりすぎるコンテストに参加さんかしたりできる。また、中等ちゅうとう教育きょういく後期こうきけての勉強べんきょうほう将来しょうらいについてかんがえさせられる目的もくてきもある[18]
  • 中等ちゅうとう教育きょういく後期こうきSenior Cycleは、5年生ねんせい日本にっぽんでいう高校こうこう2年生ねんせい)からはじまる2ねん教育きょういく課程かていで、リービング・サーティフィケート(高校こうこう卒業そつぎょう国家こっか統一とういつ試験しけん)にけて準備じゅんびする。この試験しけんは6年生ねんせい日本にっぽんでいう高校こうこう3年生ねんせい)の終了しゅうりょう直後ちょくごおこなわれ、最初さいしょ試験しけんは6がつ祝日しゅくじつつづ水曜日すいようび(6がつ最初さいしょ月曜日げつようび)におこなわれる。

したがって、典型てんけいてき中等ちゅうとう学校がっこうは、1年生ねんせいから3年生ねんせい任意にんいのTY(一部いちぶ学校がっこうでは必須ひっす)、5年生ねんせいと6年生ねんせい構成こうせいされる。

学生がくせいのほとんどは中等ちゅうとう教育きょういく前期ぜんきから後期こうきすすみ、前期ぜんき修了しゅうりょうするのは18〜24さい人口じんこうの5%である(日本にっぽんでいう中卒ちゅうそつ)。これは、欧州おうしゅう連合れんごう(EU)の11%を下回したまわり、4番目ばんめひくい。また、20〜24さい人口じんこうの94%が中等ちゅうとう教育きょういく後期こうき修了しゅうりょうしている。これは、欧州おうしゅう連合れんごうなかで2番目ばんめおおく、クロアチア相次あいつ[32]

アイルランドの中等ちゅうとう教育きょういくけている学生がくせい学業がくぎょう成績せいせきかんして、経済けいざい協力きょうりょく開発かいはつ機構きこうとEUの両方りょうほうでは、読書どくしょリテラシー、数学すうがくリテラシー、科学かがくリテラシーのいずれも平均へいきんよりも上回うわまわっている。アイルランドは、EUの青年せいねんしゃとして3番目ばんめすぐれた能力のうりょくっている[33]

高等こうとう教育きょういく

[編集へんしゅう]

高等こうとう教育きょういくは、中等ちゅうとう教育きょういくつづ過程かていである。アイルランド高等こうとう教育きょういく機関きかんへの進学しんがくりつたかく、25〜64さい人口じんこうの47%が高等こうとう教育きょういく学位がくい取得しゅとくしており[34]人口じんこう女性じょせいの43%、男性だんせいの40%が高等こうとう教育きょういくけている[35]。また、アイルランドの25〜34さい人口じんこうの56.17%が高等こうとう教育きょういく学位がくい取得しゅとくしており、日本にっぽんの60.73%に相次あいついでいる[36]通常つうじょう英語えいご教育きょういくおよび研究けんきゅうおこなわれているが、一部いちぶアイルランドおこなわれている。

アイルランドには以下いか高等こうとう教育きょういく機関きかん存在そんざいする。

総合大学そうごうだいがく

[編集へんしゅう]

アイルランドにおいて、大学だいがくほう(1997ねん)にもとづいた総合大学そうごうだいがくUniversity)はおも教育きょういく学術がくじゅつ研究けんきゅう科学かがくてき調査ちょうさつうじて知識ちしき進歩しんぽさせ、研究けんきゅう成果せいか一般いっぱん社会しゃかい普及ふきゅうさせるためことを目的もくてきとしている[37]。また、学生がくせい団体だんたいおよび社会しゃかい全体ぜんたいでの学習がくしゅう促進そくしん独立どくりつした批判ひはんてき思考しこう能力のうりょく育成いくせい、アイルランドと文化ぶんか言語げんご促進そくしんくに経済けいざいてきおよび社会しゃかいてき発展はってん実現じつげん支援しえん貢献こうけんこうレベルの専門せんもん技術ぎじゅつしゃ教育きょういく訓練くんれんさい訓練くんれんするため、生涯しょうがい学習がくしゅう促進そくしんすること、ジェンダーバランスと平等びょうどう促進そくしんふくまれている[38]基本きほんてき国公立こっこうりつだが、2019ねん資格しかくしつ保証ほしょう教育きょういく)(修正しゅうせいほうにより、私立しりつ単科大学たんかだいがくPrivate College)とはべつ私立しりつ大学だいがくPrivate University)の設立せつりつ可能かのうになった[39]。2020ねん現在げんざいアイルランド王立おうりつ外科げか医学いがくいん医学いがく保健ほけん大学だいがく唯一ゆいいつ私立しりつ大学だいがくである[40]

工科こうか大学だいがく

[編集へんしゅう]

工科こうか大学だいがくほう(2018ねん)にもとづいた工科こうか大学だいがく総合大学そうごうだいがく同様どうよう目的もくてきくわえ、技術ぎじゅつ重点じゅうてんいている[41][42]。アイルランドの工科こうか大学だいがくTechnological University)は、ヨーロッパのデルフト工科こうか大学だいがく同様どうように、いくつかの技術ぎじゅつ学院がくいんInstitute of Technology)を統合とうごうしてより高度こうど高等こうとう教育きょういく機関きかん形成けいせいするという政治せいじてき欲求よっきゅう結果けっかである[43][44][45]。また、日本にっぽん短期大学たんきだいがく制度せいどっている[46]

技術ぎじゅつ学院がくいん

[編集へんしゅう]

アイルランドにおいて、技術ぎじゅつ学院がくいんほう(2006ねん)にもとづいた技術ぎじゅつ学院がくいんInstitute of Technology)は、大学だいがく大学院だいがくいんおな国家こっか資格しかくおよび教育きょういくレベルをけることができ、技術ぎじゅつ応用おうよう重点じゅうてんいているが、上述じょうじゅつ工科こうか大学だいがくとはことなる。また、日本にっぽん短期大学たんきだいがく制度せいどっている。2000年代ねんだいなか以降いこう、コーク技術ぎじゅつ学院がくいん、ウォーターフォード技術ぎじゅつ学院がくいんなどが工科こうか大学だいがくとしての認可にんか申請しんせいしている。

単科大学たんかだいがく

[編集へんしゅう]

単科大学たんかだいがくCollege)には、私立しりつ単科大学たんかだいがくPrivate College)、私立しりつ教育きょういく大学だいがく大学だいがく附属ふぞく大学だいがくなどが存在そんざいする。カレッジともやくされる。附属ふぞく大学だいがくとは、附属ふぞくもと学位がくい授与じゅよ機関きかんとなる教育きょういく機関きかんす。たとえば、アート&デザイン国立こくりつ大学だいがく(NCAD)はユニバーシティ・カレッジ・ダブリン(UCD)認可にんかこうであり、教育きょういくはNCADがおこない、学位がくい授与じゅよはUCDがおこな[47]

その資格しかくしつ保証ほしょうきょく(QQI)より認定にんていされた専門せんもん学校がっこう・カレッジも存在そんざいする[48]

入学にゅうがく

[編集へんしゅう]

中央ちゅうおう出願しゅつがんきょく(CAO)

[編集へんしゅう]

ほとんどの場合ばあい高等こうとう教育きょういく機関きかんへの入学にゅうがく個々ここ大学だいがくではなく、中央ちゅうおう出願しゅつがんきょく(CAO)をつうじておこなわれる。出願しゅつがん、またはオンラインで出願しゅつがんをすることになっている。中等ちゅうとう教育きょういく終了しゅうりょうしたものには、リービング・サーティフィケート高校こうこう卒業そつぎょう国家こっか統一とういつ試験しけん)、またはその同等どうとう結果けっかもとづいて入学にゅうがくまる。

かく大学だいがくには最低限さいていげん入学にゅうがく要件ようけんがあり、英語えいごまたはアイルランド合格ごうかく最低さいていてん数学すうがく合格ごうかく最低さいていてん必要ひつようである。また、ヨーロッパ大陸たいりく外国がいこくフランス語ふらんすご、ドイツ、スペイン、イタリア)での合格ごうかく最低さいていてん必要ひつよう場合ばあいもあり、数学すうがくこうレベル試験しけんで40%をえると総合そうごう点数てんすうに25てん加算かさんされる[49]

個々ここ学部がくぶ・コースにはさらに入学にゅうがく要件ようけんがある。たとえば、理系りけい学部がくぶ通常つうじょう、1つ以上いじょう科学かがく科目かもく特定とくてい点数てんすう以上いじょう必要ひつようとなる。リービング・サーティフィケートの科目かもく試験しけんにはこうレベル(Higher Level)、普通ふつうレベル(Ordinary Level)があり、入学にゅうがく条件じょうけんにレベルを指定していする場合ばあいもある[注釈ちゅうしゃく 1]。また、試験しけん総合そうごう点数てんすう学部がくぶ・コースに必要ひつよう総合そうごう点数てんすう達成たっせいする必要ひつようもある。総合そうごう点数てんすうは、通常つうじょうリービング・サーティフィケートでは625てん満点まんてんであるが、美術びじゅつ学校がっこう医学部いがくぶなど一部いちぶ学部がくぶ・コースはべつ試験しけんける必要ひつようがあり、必要ひつよう最低さいてい点数てんすうが625てんえることもある[50]

たとえば、2020年度ねんどダブリン大学だいがくトリニティ・カレッジ法学部ほうがくぶは、合格ごうかく最低さいてい総合そうごう点数てんすうは566てんである[51]どう大学だいがく物理ぶつり学部がくぶ理論りろん物理ぶつり学科がっかでは、最低さいてい総合そうごう点数てんすう 543てん必要ひつよううえ数学すうがくこうレベル)と物理ぶつりこうレベル)の最低さいてい得点とくてんが7わり以上いじょう必要ひつようである[注釈ちゅうしゃく 2][52]。この入学にゅうがく必要ひつよう条件じょうけんは、とく最低さいてい総合そうごう点数てんすうは、希望きぼう受験じゅけんしゃすうによって変化へんかする[53]志望校しぼうこう学部がくぶ学科がっか優先ゆうせん順位じゅんい記入きにゅうするため、事前じぜんにどの志望校しぼうこう志望しぼう学部がくぶ学科がっか優先ゆうせんてき入学にゅうがくしたいかを把握はあくする必要ひつようがある。

23さい以上いじょう学生がくせいや、ポスト・リービング・サーティフィケートや継続けいぞく教育きょういく上級じょうきゅう資格しかく取得しゅとくした学生がくせいれる制度せいどもある[15]

海外かいがいからの入学にゅうがく

[編集へんしゅう]

中央ちゅうおう出願しゅつがんきょくは、リービング・サーティフィケートだけではなく、イギリスAレベルフランスバカロレアなどのヨーロッパの類似るいじ試験しけん、または国際こくさいバカロレアなどの類似るいじ試験しけんをアイルランドの点数てんすう換算かんさんしてくれる[54]たとえば、フランスのバカロレアの総合そうごう平均へいきん点数てんすうが20てん満点まんてんちゅう16てん場合ばあい、アイルランドでは620てん満点まんてんちゅう518てん換算かんさんされる[54]

高等こうとう教育きょういく必要ひつよう英語えいごりょくがない留学生りゅうがくせいけて、1年間ねんかんのファンデーションプログラムをもうけている。これには、論文ろんぶん討論とうろん質疑しつぎ応答おうとう学習がくしゅう姿勢しせいなどの方法ほうほうふくまれており、アイルランドの高等こうとう教育きょういくへの準備じゅんびがなされる[55][56]

学費がくひ

[編集へんしゅう]

手数料てすうりょう無料むりょう政策せいさく」では、アイルランド政府せいふは、政策せいさくさだめられた関連かんれんコース、国籍こくせき居住きょじゅう要件ようけんたす学生がくせい学費がくひ支払しはらう。要件ようけん以下いかのとおり[57]

また、入学にゅうがくに「登録とうろくりょう」を支払しはら必要ひつようがある。これらの料金りょうきんには、機器きき使用しようりょう管理かんり試験しけんりょうなどの費用ひようふくまれる。2008/09年度ねんど料金りょうきんは、学生がくせいいちにんあたり平均へいきん850ユーロだったが、2009/10年度ねんどでは、学生がくせいいちにんあたり1,500ユーロにげられた[58]。これらの料金りょうきんは「非公式ひこうしき料金りょうきん」として分類ぶんるいされており、だい学長がくちょうは「学生がくせい登録とうろく料金りょうきんめいによる料金りょうきん」であることをみとめている[59]2011ねん年間ねんかん大幅おおはば値上ねあげののち登録とうろくりょう廃止はいしされ、学生がくせい寄付きふきんえられた。2019/2020年度ねんど場合ばあい、この料金りょうきんは3,000ユーロである。

私立しりつ単科大学たんかだいがくなどの場合ばあい学費がくひ年間ねんかん4,000ユーロから6,000ユーロとなっている[60]

休日きゅうじつ

[編集へんしゅう]

初等しょとう教育きょういくでは、学校がっこう最低さいてい183日間にちかん初等しょとう教育きょういくでは167日間にちかん開校かいこうする必要ひつようがある。イースタークリスマス中期ちゅうき休暇きゅうかは、教育きょういく技能ぎのうしょうによって公開こうかいされている[61]正確せいかく日付ひづけ学校がっこうによってことなる。通常つうじょう初等しょとう教育きょういく中等ちゅうとう教育きょういく同様どうよう休日きゅうじつゆうしている。とし以下いかの3つの用語ようごけられる。

  • 9月1にちはじまるしゅうからクリスマスまえしゅうまで
  • 元日がんじつ翌週よくしゅうからイースターの日曜日にちようび前週ぜんしゅうまで
  • イースターの日曜日にちようび翌週よくしゅうから、6がつはじまる国家こっか試験しけん円滑えんかつにするために、初等しょとう教育きょういく場合ばあいは6がつわり、それ以降いこう場合ばあいは5月のわり、または6がつはじめまで

10がつまつ祝日しゅくじつには中間ちゅうかん休憩きゅうけい(1学期がっきなかばで1週間しゅうかんやすみ)があり、クリスマスは2週間しゅうかんやすみとなる。2がつべつ中期ちゅうき休暇きゅうかがあり、イースターは2週間しゅうかん夏休なつやすみが3ヶ月かげつほどある。祝日しゅくじつ休業きゅうぎょうとなる[62]

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく

[編集へんしゅう]
  1. ^ アイルランド数学すうがくなどの一部いちぶ科目かもくには基本きほんレベル(Foundation Level)もある。
  2. ^ 中央ちゅうおう出願しゅつがんきょく点数てんすう記載きさいでは、H3に相当そうとうする。また、イギリスのAレベルでは、Bに相当そうとうする。

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ Printing of Ireland's first book, the `Book of Common Prayer', to be commemorated” (英語えいご). The Irish Times. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  2. ^ New catalogue of books printed in Irish from 1571 to 1871 - RTE
  3. ^ Crowley, Tony; Editor), Dr Tony Crowley (S (2002-09-11) (英語えいご). The Politics of Language in Ireland 1366-1922: A Sourcebook. Routledge. ISBN 978-1-134-72902-9. https://books.google.co.uk/books?id=enSGAgAAQBAJ&pg=PA91&lpg=PA91&dq=No+person+of+the+popish+religion+shall+publicly+or+in+private+houses+teach+school,+or+instruct+youth+in+learning+within+this+realm'+upon+pain+of+twenty+pounds+fine+and+three+months+in+prison+for+every+such+offence&source=bl&ots=SJtYTQs0k3&sig=ACfU3U0MRPI_dXlKDFuymNApkGJpt4W-yg&hl=en&sa=X&ved=2ahUKEwj4pemy9YLjAhXHX8AKHaLiAt8Q6AEwC3oECAoQAQ#v=onepage&q&f=false 
  4. ^ Tony Lyons, "The Hedge Schools Of Ireland." History 24#6 (2016). pp 28-31 online
  5. ^ Antonia McManus (2002). The Irish Hedge School and Its Books, 1695-1831. Four Courts. p. 31. ISBN 978-1-85182-661-2. https://books.google.com/books?id=TeybAAAAMAAJ 
  6. ^ Historians Adams and McManus are quoted in Michael C. Coleman, American Indians, the Irish, and Government Schooling: A Comparative Study (2005) p 35.
  7. ^ Dáire Keogh, "Forged in the Fire of Persecution: Edmund Rice (1762–1844) and the Counter-Reformationary Character of the Irish Christian Brothers." in Brendan Walsh, ed., Essays in the History of Irish Education (2016) pp. 83-103.
  8. ^ a b THE DARING FIRST DECADE OF THE BOARD OF NATIONAL EDUCATION, 1831-1841, John Coolahan, University College Dublin, The Irish Journal of Education 1983 xvu 1 pp 35 54
  9. ^ National Schools in the 19th Century - Kildare Place Society,
  10. ^ Donald H. Akenson, The Irish Educational Experiment: The National System of Education in the Nineteenth Century (1970).
  11. ^ “Donogh O’Malley’s speech announcing free secondary education recreated by son”. The Irish Times. https://www.irishtimes.com/news/education/donogh-o-malley-s-speech-announcing-free-secondary-education-recreated-by-son-1.3835245 7 July 2019閲覧えつらん 
  12. ^ Education (Welfare) Act, 2000 (Section 17), archived
  13. ^ Article 42.3.1, Constitution of Ireland, 1937
  14. ^ Richard Burke, Minister for Education announced at press conference on 5 April 1973 Archived 26 September 2007 at the Wayback Machine.
  15. ^ a b アイルランドの教育きょういく”. 文部もんぶ科学かがくしょう. 2020ねん9がつ25にち閲覧えつらん
  16. ^ Citizensinformation.ie. “Early Childhood Care and Education Scheme”. citizensinformation.ie. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  17. ^ O'Brien, Carl (14 February 2017). “Fifty years after free secondary education, what big idea do we need in 2017?”. The Irish Times. https://www.irishtimes.com/news/education/fifty-years-after-free-secondary-education-what-big-idea-do-we-need-in-2017-1.2967984 18 November 2019閲覧えつらん 
  18. ^ a b 外務省がいむしょう: 世界せかい学校がっこうてみよう! アイルランド”. www.mofa.go.jp. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  19. ^ Transition Year Support Service Archived 2 April 2009 at the Wayback Machine.
  20. ^ Chapter 1, Primary School Curriculum Archived 10 February 2007 at the Wayback Machine., NCCA, 1999
  21. ^ Catholic Church’s Hold on Schools at Issue in Changing Ireland The New York Times, 21 January 2016
  22. ^ Minister Hanafin announces intention to pilot new additional model of Primary School Patronage” (press release). Department of Education and Skills (17 February 2007). 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  23. ^ Citizensinformation.ie. “Ownership of primary schools”. citizensinformation.ie. 9 April 2010てんオリジナルよりアーカイブ。16 January 2009閲覧えつらん
  24. ^ RTÉ News (31 January 2007) - Primary school principals gather in Dublin Archived 13 February 2008 at the Wayback Machine.
  25. ^ Citizensinformation.ie. “Ownership of primary schools”. citizensinformation.ie. 9 April 2010てんオリジナルよりアーカイブ。16 January 2009閲覧えつらん
  26. ^ Minister Hanafin announces intention to pilot new additional model of Primary School Patronage” (プレスリリース). 教育きょういく技能ぎのうしょう (17 February 2007). 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  27. ^ Mainstream National Primary Schools 2010-2011 School Year. Enrolment as on 30 September 2010, Statistic delivered by Department of Education and Skills website. Retrieved 29 March 2012. Archived 26 September 2013 at the Wayback Machine.
  28. ^ Choosing a post-primary school”. Citizens Information Board (30 July 2018). 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  29. ^ Education Provision in Ireland”. UNESCO International Board of Education (2001ねん). 7 September 2009閲覧えつらん
  30. ^ “Pisa tests: Top 40 for maths and reading” (英語えいご). BBC News. (2015ねん10がつ14にち). https://www.bbc.com/news/business-26249042 2016ねん11月30にち閲覧えつらん 
  31. ^ Ireland, Ecom. “State Examination Commission - Candidates”. examinations.ie. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  32. ^ Educational Attainment Thematic Report 2019 - CSO - Central Statistics Office” (英語えいご). www.cso.ie. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  33. ^ Major international study finds Ireland’s students among top performers in reading literacy” (英語えいご). www.gov.ie. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  34. ^ Educational Attainment Thematic Report 2019 - CSO - Central Statistics Office” (英語えいご). www.cso.ie. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  35. ^ Census of Population 2016 – Profile 10 Education, Skills and the Irish Language - CSO - Central Statistics Office” (英語えいご). www.cso.ie. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  36. ^ Education attainment - Population with tertiary education - OECD Data” (英語えいご). theOECD. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  37. ^ Book (eISB), electronic Irish Statute. “electronic Irish Statute Book (eISB)” (英語えいご). www.irishstatutebook.ie. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  38. ^ Book (eISB), electronic Irish Statute. “electronic Irish Statute Book (eISB)” (英語えいご). www.irishstatutebook.ie. 2020ねん6がつ12にち閲覧えつらん
  39. ^ Book (eISB), electronic Irish Statute. “electronic Irish Statute Book (eISB)” (英語えいご). www.irishstatutebook.ie. 2020ねん6がつ12にち閲覧えつらん
  40. ^ Royal College of Surgeons becomes State’s ninth university”. www.irishtimes.com. 2020ねん6がつ12にち閲覧えつらん
  41. ^ Book (eISB), electronic Irish Statute. “electronic Irish Statute Book (eISB)” (英語えいご). www.irishstatutebook.ie. 2020ねん6がつ16にち閲覧えつらん
  42. ^ Book (eISB), electronic Irish Statute. “Functions of technological university” (英語えいご). www.irishstatutebook.ie. 2020ねん6がつ12にち閲覧えつらん
  43. ^ O'Brien, Carl (24 January 2018). “Technological universities a step closer following passage of Bill”. 17 July 2018閲覧えつらん
  44. ^ McGuire, Peter (15 March 2016). “Technological universities: are they really such a good idea ?”. 18 July 2018閲覧えつらん
  45. ^ Smyth, Patrick (19 November 2017). “Varadkar wants Irish college to be part of 'European university'”. 17 July 2018閲覧えつらん
  46. ^ NFQ”. nfq.qqi.ie. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  47. ^ Why NCADきゃど? - National College of Art and Design” (英語えいご). www.ncad.ie. 2020ねん6がつ16にち閲覧えつらん
  48. ^ HET Private providers”. www.qqi.ie. 2020ねん9がつ25にち閲覧えつらん
  49. ^ Central Applications Office”. www.cao.ie. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  50. ^ Mooney, Brian. “CAO Q&A: Everything you need to know about the change of mind process” (英語えいご). The Irish Times. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  51. ^ From English Studies to Mathematics: How Trinity’s Points Have Changed” (英語えいご). www.universitytimes.ie. 2020ねん9がつ25にち閲覧えつらん
  52. ^ Theoretical Physics - Courses - Trinity College Dublin”. ダブリン大学だいがくトリニティ・カレッジ. 2019ねん10がつ29にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  53. ^ Editor, Carl O'Brien Education. “Will CAO points for my course go up or down? Here’s our best guess” (英語えいご). The Irish Times. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  54. ^ a b Entry requirements criteria for EU/EFTA Applicants (other than Irish Leaving Certificate). 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  55. ^ Trinity Foundation Programme, Trinity College, University of Dublin”. I.F.U (2015ねん11月9にち). 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  56. ^ アイルランド大学だいがく進学しんがく|ラストリゾート【公式こうしき”. アイルランド大学だいがく進学しんがく|ラストリゾート【公式こうしき. 2020ねん6がつ13にち閲覧えつらん
  57. ^ Undergraduate courses of not less than two years duration in colleges in List 1”. 25 January 2010てんオリジナルよりアーカイブ。2010ねん2がつ24にち閲覧えつらん Student Finance.ie, information for Undergraduate students
  58. ^ Fees FAQ”. 2010ねん2がつ24にち閲覧えつらん University College Dublin, Administrative Services - Fees & Grants
  59. ^ “Universities admit student charge is an unofficial fee”. Irish Independent. (29 January 2010). http://www.independent.ie/education/latest-news/universities-admit-student-charge-is-an-unofficial-fee-2038465.html 2010ねん2がつ24にち閲覧えつらん  Independent.ie - Universities admit student charge is an unofficial fee
  60. ^ McGuire, Peter. “A private route into third level” (英語えいご). The Irish Times. 2020ねん9がつ25にち閲覧えつらん
  61. ^ School Holiday Dates - Department of Education and Skills”. education.ie. 2019ねん7がつ26にち閲覧えつらん
  62. ^ Krimpen, Jeroen van. “School holidays Ireland”. schoolholidayseurope.eu. 2016ねん12月1にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん

[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク

[編集へんしゅう]