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カレッジ

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カレッジラテン語らてんご: collēgium, 英語えいご: college イギリス英語えいご発音はつおん: [ˈkɒlɪd͡ʒ] ( 音声おんせいファイル) アメリカ英語えいご発音はつおん: [ˈkɑlɪd͡ʒ] ( 音声おんせいファイル))は、教育きょういく機関きかんまたはその一部いちぶである。カレッジは、学位がくい授与じゅよするだい3教育きょういく機関きかん、カレッジせい大学だいがく連邦れんぽう大学だいがく一部いちぶ職業しょくぎょう教育きょういく機関きかん中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこうなどがある。

現在げんざい日本にっぽんでは、短期大学たんきだいがく専門せんもん学校がっこう高等こうとう専門せんもん学校がっこうおおくと単科大学たんかだいがく女子じょし大学だいがく比較的ひかくてき小規模しょうきぼ総合大学そうごうだいがく一部いちぶで、その英名えいめいとしてもちいられるほか、これらを模倣もほうした教育きょういく講座こうざ名称めいしょうもちいられている。

ダラム大学だいがくのユニバーシティカレッジ

語源ごげん

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アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくリベラル・アーツ・カレッジであるウィリアムズ大学だいがくのチャピン・ホール

「カレッジ」という言葉ことばは、ラテン語らてんご動詞どうしlego, legere, legi, lectumひろあつめる)」に、前置詞ぜんちしcumとも)」をくわえたもので、「一緒いっしょえらばれた」という意味いみである[1]古代こだいローマでは「collegium」とは、「判事はんじプラエトルまもるみんかん司祭しさいぼくうらないかんからなる団体だんたいギルド同僚どうりょう関係かんけいむすばれた企業きぎょう政治せいじクラブ、貿易ぼうえきギルド」のことだった[2]。このように、カレッジは法人ほうじん法人ほうじん組織そしきいち形態けいたいであり、ほう法的ほうてき契約けいやく締結ていけつし、訴訟そしょう提起ていきしたり、うったえられたりする能力のうりょくっていた。中世ちゅうせいのイングランドには、聖職せいしょくしゃのカレッジがあったが、現代げんだいのこっているのは、イングランド王立おうりつ外科げか医師いしかい、ロンドンの紋章もんしょういん紋章もんしょうほう施行しこうする紋章もんしょう組織そしき)、選挙せんきょじんだん代表だいひょうしゃ選出せんしゅつする)などで、特定とくてい機能きのうたすために「共通きょうつうしてえらばれた」にんのグループで、君主くんしゅ創始そうししゃなどの権力けんりょくしゃによって任命にんめいされた。たとえば、イートン・カレッジは、1440ねんヘンリー6せい特許とっきょじょうにより、「フェロー司祭しさい書記官しょきかん聖職せいしょくしゃ貧乏びんぼう奨学生しょうがくせい年老としおいた貧乏人びんぼうにん」からなるカレッジを設立せつりつするために設立せつりつされたもので、1人ひとりのマスターまたはガバナーをようし、これらの奨学生しょうがくせいおよびイングランドのどこからでもこの可能かのうせいのあるものに、文字もじ知識ちしきとく文法ぶんぽう知識ちしき報酬ほうしゅう指導しどうすることを任務にんむとしている[3]

概要がいよう

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高等こうとう教育きょういく

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高等こうとう教育きょういく大学だいがくなど)のなかでは、以下いかのことを[4]

継続けいぞく教育きょういく

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シックス・フォーム・カレッジや継続けいぞく教育きょういくは、イングランドウェールズきたアイルランドベリーズカリブ海かりぶかい地域ちいきマルタノルウェーブルネイ、または南部なんぶアフリカ、とりわけ、16さいから19さい学生がくせいは、通常つうじょう一般いっぱん教育きょういく修了しゅうりょう上級じょうきゅうレベル商業しょうぎょう技術ぎじゅつ教育きょういく委員いいんかい、または国際こくさいバカロレア、または義務ぎむ教育きょういく修了しゅうりょう試験しけん(GCSE)などの資格しかく勉学べんがくする教育きょういく機関きかんである。シンガポールインドでは短期大学たんきだいがくJunior College)とばれている。パリ自治体じちたいでは、リセ英語えいごめいとして「シックス・フォーム・カレッジ」という言葉ことば使つかっている[5]

中等ちゅうとう教育きょういく

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くに教育きょういく制度せいどによっては、中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこう中学校ちゅうがっこう高校こうこう相当そうとう)が「カレッジ」とばれたり、「カレッジ」が肩書かたがきの一部いちぶふくまれていたりする場合ばあいがある。

オーストラリアでは、「カレッジ」という用語ようごは、私立しりつまたは独立どくりつした(政府せいふの)初等しょとう教育きょういく機関きかんとく州立しゅうりつ学校がっこうとはことなる中等ちゅうとう教育きょういく機関きかん適用てきようされる。メルボルン・グラマー・スクール(Melbourne Grammar School)、クランブルック・スクール(Cranbrook School)、パラマタ・キングス・スクール(The King's School, Parramatta)はカレッジとみなされている。

また、最近さいきんでは、政府せいふけい中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこう名称めいしょうを「カレッジ」と改称かいしょうしたり、創設そうせつしたりする傾向けいこうがある。ビクトリアしゅうでは、一部いちぶ州立しゅうりつ高等こうとう学校がっこうが「セカンダリー・カレッジ」とばれているが、メルボルンにある男子だんし生徒せいと対象たいしょうとした公立こうりつ中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこう代表だいひょうかくであるメルボルン高等こうとう学校がっこうMelbourne High School)は、現在げんざいでもその名称めいしょう継続けいぞくしている。西にしオーストラリアしゅうみなみオーストラリアしゅうノーザンテリトリーでは、1990年代ねんだい後半こうはん以降いこう建設けんせつされたすべての州立しゅうりつ高等こうとう学校がっこう名前なまえに「カレッジ」が使つかわれている。ニューサウスウェールズしゅうでは、一部いちぶ高等こうとう学校がっこうとく合併がっぺいによってできた複数ふくすうのキャンパスを学校がっこうは、「セカンダリー・カレッジ(Secondary College)」とばれている。クイーンズランドしゅうでは、小学生しょうがくせい高校生こうこうせいれるあたらしい学校がっこう一部いちぶは「ステート・カレッジ(State College)」とばれているが、中等ちゅうとう教育きょういくのみをおこな州立しゅうりつ学校がっこうは「ステート・ハイスクール(State High School)」とばれている。タスマニアしゅうオーストラリア首都しゅと特別とくべつ地域ちいきでは、「カレッジ」とは高校こうこう最後さいごの2年間ねんかん(11年生ねんせいと12年生ねんせい)と、その教育きょういく機関きかんのことをす。ここでいう「カレッジ」とは、高等こうとう学校がっこうほか学年がくねんとは独立どくりつした制度せいどであり、「Matriculation College」の短縮たんしゅくばんのような表現ひょうげんになっている。

カナダおおくの都市としでは、政府せいふ運営うんえいするおおくの中等ちゅうとう教育きょういく機関きかんが「Collegiates」または「Collegiate Institutes」とばれているが、これは「College」という言葉ことば複雑ふくざつかたちをしており、通常つうじょうの「中等ちゅうとう教育きょういくPost-Secondary)」という意味合いみあいをけている。これは、中等ちゅうとう教育きょういく機関きかん伝統でんとうてき職業しょくぎょうてき科目かもく能力のうりょくレベルよりも学問がくもんてきなことに重点じゅうてんいてきたからである。私立しりつ中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこう(アッパー・カナダ・カレッジ、バンクーバー・カレッジなど)のなかには、「カレッジ」という言葉ことば名前なまえ使用しようしているところもある[6]国内こくないには、中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこうとくセパレート・スクールなかにある中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこうでは、「College」または「Collegiate」という言葉ことば名前なまえ使つか場合ばあいもある[7]

ニュージーランドでは、「カレッジ」という言葉ことば通常つうじょう、13さいから17さいまでの中等ちゅうとう教育きょういく機関きかんし、「カレッジ」はとく私立しりつ学校がっこう統合とうごうされた学校がっこう名称めいしょう一部いちぶとして使つかわれていり。「ハイスクール(High School)」は南島なんとうでより一般いっぱんてきであるのにたいし、「カレッジ」は北島きたじまもっと頻繁ひんぱん使用しようされている。

オランダでは「カレッジ」は高等こうとう職業しょくぎょう教育きょういく機関きかん相当そうとうする。科学かがくてき志向しこう大学だいがくとはことなり、明確めいかく職業しょくぎょうかんった職業しょくぎょう訓練くんれん志向しこうしている[8]

みなみアフリカでは、数々かずかず中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこうとくえい公立こうりつ学校がっこうモデルの私立しりつ学校がっこうでは、学校がっこうめいに「カレッジ」がはいっている。そのため、みなみアフリカのエリート7こうのうち、6こう以上いじょう高校こうこうが「カレッジ」と名乗なのっている。典型てんけいてきれいとしては、セント・ジョンズ・カレッジがげられる。

その

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教育きょういく機関きかんだけでなく、「カレッジ」はその語源ごげんならって、法令ほうれい規制きせいした設立せつりつされた正式せいしき仲間なかまのグループをすこともあり、おおくの場合ばあい王室おうしつ憲章けんしょうした設立せつりつされる。れいとしては、選挙せんきょじんだん紋章もんしょういんなどがげられる。そののカレッジ機関きかんには、とく医学いがく関連かんれん専門せんもんしょく専門せんもんしょく団体だんたいがある。イギリスでは、英国えいこく看護かんご協会きょうかいRoyal College of Nursing)や内科ないか医師いしかいRoyal College of Physicians)などがある。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくれいとしては、アメリカ内科ないか学会がっかいAmerican College of Physicians)、 アメリカ外科げか学会がっかいAmerican College of Surgeons)、 アメリカ歯科しか審美しんび学会がっかいAmerican College of Dentists)などがある。オーストラリアれいとしては、オーストラリア家庭かてい学会がっかいRoyal Australian College of General Practitioners)がある。

くにべつのカレッジ

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日本にっぽん

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学寮がくりょう

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むかし日本にっぽんでカレッジにあたる学寮がくりょう(がくりょう)は、西洋せいようおなじく、僧侶そうりょ養成ようせい学校がっこう貴族きぞく公家くげ)の子弟してい対象たいしょうとした官僚かんりょう養成ようせい学校がっこうとして発達はったつした。興福寺こうふくじ東大寺とうだいじなどは、仏教ぶっきょう寺院じいんであるととも僧侶そうりょ養成ようせい学校がっこうとして、すで奈良なら時代じだいには成立せいりつしている。平安へいあん時代じだいには、最澄さいちょう比叡山ひえいざん延暦寺えんりゃくじを、空海くうかい高野山こうのやま金剛峯寺こんごうぶじひらいた。また、律令制りつりょうせいした国立こくりつ教育きょういく機関きかんであるだい学寮がくりょう中心ちゅうしんに、貴族きぞく一族いちぞく子弟してい対象たいしょうとした寄宿舎きしゅくしゃとして大学だいがくべつ創設そうせつする。藤原ふじわら勧学かんがくいんみなもと奨学しょうがくいん和気わけ弘文こうぶんいんたちばながくかんいんなどが、代表だいひょうてき大学だいがくべつ曹である。

江戸えど時代じだいはいると、江戸えど幕府ばくふ漢学かんがく奨励しょうれい政策せいさくともに、仏教ぶっきょうかく宗派しゅうはごとに学寮がくりょうもうけられ、幕府ばくふ昌平しょうへいともに、学問がくもん発展はってん寄与きよし、明治めいじには専門せんもん学校がっこうとして、大正たいしょうには旧制きゅうせい大学だいがくとして、今日きょういたっては新制しんせい大学だいがくとして、寺院じいん後継こうけいしゃ一般いっぱん子弟してい教育きょういく貢献こうけんしている。

学寮がくりょう起源きげんとする仏教ぶっきょうけい大学だいがくとしては、駒澤大学こまざわだいがく1592ねん創立そうりつ曹洞宗そうとうしゅう)、龍谷大りゅうこくだいがく1639ねん創立そうりつ浄土真宗じょうどしんしゅう本願寺ほんがんじ)、大谷大学おおたにだいがく1665ねん創立そうりつ真宗しんしゅう大谷おおや)、花園大学はなぞのだいがく1872ねん創立そうりつ臨済宗りんざいしゅう)などがある。

現代げんだい学校がっこう教育きょういく

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現在げんざい日本にっぽんでは、短期大学たんきだいがく専門せんもん学校がっこうは「college」、高等こうとう専門せんもん学校がっこうは「college of technology」のようによんねんせい大学だいがくじゅんする高等こうとう教育きょういく機関きかんや、単科大学たんかだいがく女子じょし大学だいがく比較的ひかくてき小規模しょうきぼ総合大学そうごうだいがく一部いちぶは「college」を、それぞれのその英名えいめい使用しようしている。奈良ならけんにはさとしべん学園がくえん奈良ならカレッジ小学しょうがく中学ちゅうがく高等こうとうという小中しょうちゅうだか一貫いっかん教育きょういくおこなっている機関きかん存在そんざいする。

現代げんだい生涯しょうがい学習がくしゅう

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前節ぜんせつ高等こうとう教育きょういく機関きかん模倣もほうして、行政ぎょうせい民間みんかん団体だんたいが「市民しみんカレッジ」などの名称めいしょうおこな市民しみん大学だいがく講座こうざ全国ぜんこくられる。これらはおも生涯しょうがい学習がくしゅう目的もくてきとしたものである。

現代げんだい職業しょくぎょう訓練くんれん

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職業しょくぎょう訓練くんれん学校がっこう教育きょういくとは性格せいかくことなるものであるが、職業しょくぎょう能力のうりょく開発かいはつ促進そくしんほう規定きていされる高度こうど職業しょくぎょう訓練くんれん実施じっしする職業能力開発大学校しょくぎょうのうりょくかいはつだいがくこうおよび職業しょくぎょう能力のうりょく開発かいはつ短期大学たんきだいがくこうは、施設しせつめい愛称あいしょう英名えいめいとして、「カレッジ」(→ポリテクニック#日本にっぽん)や「college」(→職業しょくぎょう能力のうりょく開発かいはつ短期大学たんきだいがくこう#都道府県とどうふけんによる設置せっち)をもちいるれいがある。また、普通ふつう職業しょくぎょう訓練くんれん実施じっしする施設しせつでも「カレッジ」が使つかわれる場合ばあいがある。たとえば、情報処理じょうほうしょり技能ぎのうしゃ養成ようせい施設しせつ名称めいしょうとして使つかわれる「コンピュータ・カレッジ」や、職業しょくぎょう能力のうりょく開発かいはつこう名称めいしょう愛称あいしょうとしても「カレッジ」が使つかわれるれいがある(→職業しょくぎょう能力のうりょく開発かいはつこう一覧いちらん)。

アイルランド

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ダブリン大学だいがくトリニティ・カレッジ

アイルランドにおける「カレッジ」は、通常つうじょう高等こうとう教育きょういく機関きかんのことをして使つかわれる。大学生だいがくせいは「大学だいがく」ではなく「カレッジ」にかよっているとうことがおおい。1989ねんまでは、大学だいがく直接ちょくせつ教育きょういく研究けんきゅうをしているところはなく、正式せいしきには大学だいがく構成こうせいするカレッジがしていた。伝統でんとうてきに「カレッジ」という言葉ことば名前なまえ使つかっている中等ちゅうとう教育きょういく機関きかんはいくつかある。これらは、ふる私立しりつ学校がっこう、または以前いぜん特定とくてい種類しゅるい中等ちゅうとう教育きょういく機関きかんだった。これらの中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこうは、以前いぜんは「テクニカル・カレッジ」としてられており、「コミュニティ・カレッジ」と改名かいめいされたが、中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこうであることにわりはない。

アイルランドで唯一ゆいいつ古代こだい大学だいがくダブリン大学だいがくである[9]エリザベス1せい治世ちせいちゅう設立せつりつされ、イギリスケンブリッジ大学けんぶりっじだいがくオックスフォおっくすふぉド大学どだいがくをモデルにしている。しかし、設立せつりつされたカレッジは1こうのみであり、現在げんざいトリニティ・カレッジはその不思議ふしぎ位置いちめている。通常つうじょう、ダブリン大学だいがくとトリニティ・カレッジはおなじものとかんがえられているが、大学だいがくとカレッジはべつたいであり、統治とうち機構きこう別個べっこ平行へいこうしている[10]

アイルランド国立こくりつ大学だいがく1908ねん設立せつりつされ、1997ねんまでは構成こうせいカレッジと認定にんていカレッジで構成こうせいされていた。前者ぜんしゃ現在げんざいでは構成こうせい大学だいがくばれており、実質じっしつてきにはそれ自体じたい大学だいがくである。アイルランド国立こくりつ大学だいがく起源きげんは、1850ねんのクイーンズ大学だいがく創設そうせつ1854ねんのカトリック大学だいがく創設そうせつにまでさかのぼることができる。1880ねん以降いこう、2つの大学だいがく学位がくい授与じゅよ役割やくわりは、アイルランド王立おうりつ大学だいがくがれ、1908ねんのアイルランド国立こくりつ大学だいがくクイーンズ大学だいがくベルファスト創設そうせつまで存続そんぞくした[11]

国内こくない技術ぎじゅつ教育きょういくは、1970年代ねんだい地域ちいき技術ぎじゅつカレッジ(Regional Technical College)として設立せつりつされた技術ぎじゅつ学院がくいんInstitute of Technology)でおこなわれてきた。これらの機関きかんには委任いにんされた権限けんげんあたえられており、それぞれの機関きかんみずからの名前なまえ品質ひんしつ資格しかく認定にんていアイルランド(QQI)の学位がくいやディプロマを授与じゅよする権利けんりゆうしている[12]

ダブリン・ビジネススクールなどの私立しりつカレッジ(単科大学たんかだいがく)が多数たすう存在そんざいし、QQIや大学だいがく認証にんしょうけた学部がくぶ大学院だいがくいんのコースを提供ていきょうしている場合ばあいもある。

のタイプのカレッジには、アイルランドせい公会こうかい教育きょういく大学だいがくChurch of Ireland College of Education)のような教育きょういく大学だいがく存在そんざいする。これらは専門せんもん機関きかんおおくの場合ばあい総合大学そうごうだいがく連携れんけいしており、教師きょうしとしての訓練くんれん希望きぼうする人々ひとびとのために、学部がくぶ大学院だいがくいん両方りょうほう学位がくい提供ていきょうしている。

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく

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ニューヨーク市立しりつ大学だいがくシティカレッジ

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくには7021こう以上いじょうのカレッジと大学だいがくがある[13]。アメリカの「カレッジ」とは、正式せいしきには大学だいがく一部いちぶすが、一般いっぱんてきには中等ちゅうとう教育きょういく学部がくぶ教育きょういく総称そうしょうとして使つかわれている。すなわち、日本語にほんごでの大学だいがく学部がくぶ相当そうとうすることがおおい。なかには、高校こうこう在学ざいがくちゅうにカレッジの授業じゅぎょうけることで、デュアル・エンロールを選択せんたくする学生がくせいもいる。この言葉ことばとその派生はせいは、アメリカの中等ちゅうとう教育きょういく学部がくぶ教育きょういく関連かんれんする機関きかん経験けいけん説明せつめいするために使つかわれる標準ひょうじゅんてき用語ようごである。

カレッジは、規模きぼ学位がくい滞在たいざい期間きかんなどのてんことなる。2ねんせい大学だいがく短期大学たんきだいがくコミュニティ・カレッジ)では通常つうじょう短期大学たんきだいがくを、4ねんせい大学だいがくでは通常つうじょう学士がくしごう取得しゅとくすることができる。おおくの場合ばあい、これらのカレッジは完全かんぜん学部がくぶ教育きょういく機関きかんだが、なかには大学院だいがくいんゆうしている場合ばあいもある。

リベラル・アーツのカリキュラムを重視じゅうしするアメリカの4ねんせい大学だいがくリベラル・アーツ・カレッジばれている。20世紀せいきまで、アメリカではリベラル・アーツ、法学ほうがく医学いがく神学しんがく神学しんがく高等こうとう教育きょういく唯一ゆいいつ形態けいたいだった[14]

オクシデンタル大学だいがく

国家こっかてき基準きじゅんはないが、「University」という用語ようごは、おも学部がくぶおよび大学院だいがくいん教育きょういくをしている機関きかんしている。「University」は一般いっぱんてきに、リベラル・アーツのカリキュラムを提供ていきょうしている学部がくぶ大学だいがく中核ちゅうかくとし、その内部ないぶ最大さいだい部門ぶもんつ。「University」の特徴とくちょうは、大学院だいがくいん授業じゅぎょう研究けんきゅう両方りょうほう従事じゅうじする1つまたは複数ふくすう大学院だいがくいん併設へいせつしていることである。おおくの場合ばあい、これらの大学院だいがくいん法学部ほうがくぶSchool of Law)や医学部いがくぶSchool of Medicine)とばれている。インディアナしゅうのヴィンセンヌ大学だいがく例外れいがいで、ほとんどすべての学術がくじゅつプログラムが2ねんせいじゅん学士がくしごうしか取得しゅとくできないにもかかわらず、「University」としょうされている。ダートマス大学だいがくウィリアム・アンド・メアリー大学だいがくなど、いま複数ふくすう大学院だいがくいん完全かんぜん総合大学そうごうだいがくだが、歴史れきしてき経緯けいいからあえて「カレッジ」という名称めいしょう使つかつづけている。ボストンカレッジボストン大学だいがくは、前者ぜんしゃマサチューセッツしゅうチェスナット・ヒルにあり、後者こうしゃはマサチューセッツしゅうボストンにあるが、完全かんぜんべつ機関きかんである。

University」と「College」という用語ようごは、アメリカの高等こうとう教育きょういく機関きかんのすべての称号しょうごう網羅もうらしているわけではなく、「インスティチュート(Institute)」(ウースター工科こうか大学だいがくマサチュまさちゅセッツ工科大学せっつこうかだいがく)、「アカデミー(Academy)」(陸軍りくぐん士官しかん学校がっこう)、「ユニオン(Union)」(クーパー・ユニオン)、「コンサバトリー(Conservatory)」(ニューイングランド音楽おんがくいん)、「スクール(School)」(ジュリアード音楽おんがくいん)などがある。口語こうごでは、これらの機関きかん学部がくぶ課程かてい場合ばあいは、いまでも「カレッジ」とばれている。

レジデンシャル・カレッジ

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プリンストン大学ぷりんすとんだいがくライス大学だいがくイェール大学だいがくなどの大学だいがくでは、オックスフォおっくすふぉド大学どだいがくケンブリッジ大学けんぶりっじだいがくならって、レジデンシャル・カレッジ(全寮ぜんりょうせい大学だいがく)が設立せつりつされている[15]。これらのレジデンシャル・カレッジは、オックスブリッジのカレッジとはことなり、ダラム大学だいがく同様どうように、独立どくりつした法人ほうじんではなく、教育きょういくそのものにはあまり関与かんよしておらず、おも部屋へや食事しょくじ社会しゃかい生活せいかつかかわっているのが一般いっぱんてきである。しかし、ミシガン大学だいがくカリフォルニア大学だいがくサンディエゴこうカリフォルニア大学だいがくサンタクルーズこうでは、それぞれのレジデンシャル・カレッジが独自どくじ教育きょういくおこなっており、卒業そつぎょう要件ようけん独自どくじ設定せっていされている。

アメリカのおおくの大学だいがくでは近年きんねん、レジデンシャル・カレッジを重視じゅうしする傾向けいこうつよまっている。これは、イェール大学だいがく[16]プリンストン大学ぷりんすとんだいがく[17]などのアイビー・リーグでのあたらしいカレッジの創設そうせつや、2016ねんプリンストン大学ぷりんすとんだいがくおこなわれたレジデンシャル・カレッジにかんするタスクフォースをはじめとする学生がくせい教育きょういくへのレジデンシャル・カレッジの貢献こうけん強化きょうかするためのみに例証れいしょうされている[18]

カレッジの利点りてん

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高等こうとう学校がっこう成績せいせき平均へいきんがC+で、SATのスコアが800てんだいなかばのような限界げんかいのある学生がくせいであっても、2ねんせい短期大学たんきだいがくくらべて4ねんせい大学だいがく選択せんたくすることは、卒業そつぎょう可能かのうせいたかめ、経済けいざいてき社会しゃかいてきおおきな利益りえきをもたらす[19][20][21]

イギリス

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ロンドン大学だいがくキングス・カレッジ

イギリスにおいてカレッジは、以下いかのような意味いみつ。

学校がっこう」「大学だいがく」の意味いみでのカレッジは、そもそもキリスト教きりすときょう教会きょうかいきの全寮ぜんりょうせい修道しゅうどう養成ようせい学校がっこうにその起源きげんち、敷地しきちない教員きょういん学生がくせい寄宿舎きしゅくしゃ食堂しょくどう講堂こうどう図書館としょかん礼拝れいはいどう庭園ていえんなどをゆうする組織そしきであった。イギリスのオックスフォおっくすふぉド大学どだいがくケンブリッジ大学けんぶりっじだいがくダラム大学だいがく構成こうせいするカレッジはこの伝統でんとうぐものであり、現在げんざいでもそれぞれのカレッジが独自どくじに、学部がくぶなま入学にゅうがくしゃ選抜せんばつ権限けんげん入学にゅうがく卒業そつぎょう事務じむ仕切しき権限けんげんっている。そのため、これらの大学だいがくでは、かくカレッジごと団結だんけつしんつよく、ボートレガッタ)・ラグビーサッカーなどのカレッジ対抗たいこうせんでは、選手せんしゅ応援おうえんとも非常ひじょうねつはいっている。なお、この意味いみでのカレッジの正式せいしき構成こうせいいん教員きょういん)を「フェローfellow)」とぶことがある。

中等ちゅうとう教育きょういく継続けいぞく教育きょういく

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継続けいぞく教育きょういくカレッジおよびシックス・フォーム・カレッジは、16さい以上いじょう学生がくせい継続けいぞく教育きょういく提供ていきょうする機関きかんである。これらのなかには、高等こうとう教育きょういくコースを提供ていきょうする機関きかんもある(下記かき参照さんしょう[22]中等ちゅうとう教育きょういく文脈ぶんみゃくでは、イートン・カレッジウィンチェスター・カレッジなど、一部いちぶパブリックスクール名称めいしょうに「カレッジ」が使つかわれている。

高等こうとう教育きょういく

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ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンロンドン大学だいがく

高等こうとう教育きょういくにおいては、カレッジは通常つうじょう大学だいがく地位ちいたない教育きょういく機関きかんであるが、カレッジや連邦れんぽう大学だいがく構成こうせい部分ぶぶんや、大学だいがくない学部がくぶ学科がっかのグループをすこともある。従来じゅうらい、カレッジと大学だいがく区別くべつは、大学だいがく学位がくい授与じゅよするのにたいし、カレッジは学位がくい授与じゅよしないというものであったが、NCGがカレッジにわって教職きょうしょく学位がくい授与じゅよけん一部いちぶ大学だいがく同様どうよう)をたことや、ロンドン大学だいがくおおくのカレッジが完全かんぜん学位がくい授与じゅよけんゆうし、実質じっしつてき大学だいがくとなったことから、現在げんざいではそうではなくなっている。しかし、ほとんどのカレッジは独自どくじ学位がくい授与じゅよけんたず、大学だいがく学位がくい授与じゅよすることができるほか機関きかん認証にんしょうけた高等こうとう教育きょういくコースを提供ていきょうつづけている。

イングランドでは、2016ねん8がつ時点じてんで、イングランド高等こうとう教育きょういく財政ざいせい会議かいぎ(HEFCE)が直接ちょくせつ資金しきん提供ていきょうおこなっている高等こうとう教育きょういく機関きかん(208/340)のうち60%以上いじょうが、6ねんせいまたは継続けいぞく教育きょういくカレッジであり、継続けいぞくおよび高等こうとう教育きょういくカレッジ(Colleges of Further and Higher Education)とばれることがおおいが、ロンドン大学だいがくの17カレッジ、1つのユニバーシティ・カレッジ、100の大学だいがく、その14の機関きかん(うち6つは名称めいしょうに「カレッジ」を使用しようしている)がある。全体ぜんたいでは、イングランド政府せいふ支援しえんする高等こうとう教育きょういく機関きかんの3ぶんの2以上いじょうがカレッジであることになる[23][24]私立しりつ高等こうとう教育きょういく機関きかんおおくはカレッジともばれている。

オックスフォおっくすふぉド大学どだいがくベリオール・カレッジ

大学だいがくないのカレッジは、その責任せきにん所在しょざいおおきくことなっている。ロンドン大学だいがくだい規模きぼ構成こうせいカレッジは、実質じっしつてきにそれ自体じたい大学だいがくであり、ロンドン芸術げいじゅつ大学だいがくなどの小規模しょうきぼなカレッジは、独自どくじ学位がくいコースを運営うんえいしているが、学位がくい授与じゅよしていない。ローハンプトン大学だいがくのカレッジは、教育きょういく研究けんきゅうおこなうだけでなく、宿泊しゅくはく施設しせつパストラルケア提供ていきょうしている。オックスフォおっくすふぉド大学どだいがくケンブリッジ大学けんぶりっじだいがくのカレッジも同様どうよう教育きょういく研究けんきゅうおこなうだけでなく、宿泊しゅくはく施設しせつやパストラルケアを提供ていきょうしている。これらのカレッジの法的ほうてき地位ちいおおきくことなり、ロンドン大学だいがくのカレッジは独立どくりつした法人ほうじんであり公認こうにん団体だんたいであること、オックスブリッジのカレッジ、ハイランズ・アンド・ アイランズ大学だいがく(UHI)のカレッジ、ダラム大学だいがく一部いちぶのカレッジは独立どくりつした法人ほうじんであり上場じょうじょう団体だんたいであること、ダラム大学だいがくのカレッジのだい部分ぶぶん大学だいがく所有しょゆうであるが上場じょうじょう団体だんたいであること、のカレッジせい大学だいがくのカレッジは正式せいしき認可にんかけていないことなどがある。UCAS(大学だいがく・カレッジ出願しゅつがん手続てつづきの窓口まどぐち業務ぎょうむ)をつうじて学部がくぶ課程かてい出願しゅつがんする場合ばあい、ロンドン大学だいがくのカレッジは独立どくりつした大学だいがくとしてあつかわれ、オックスフォおっくすふぉド大学どだいがくケンブリッジ大学けんぶりっじだいがく、ダラム大学だいがく、UHIのカレッジは、大学だいがく選択せんたくくわえて「キャンパス・コード」を指定していすることで選択せんたくできる大学だいがくない場所ばしょとしてあつかわれ、大学だいがくのカレッジはみとめられていない[25][26]

UHIとウェールズ大学だいがくトリニティ・セント・デイビットこう(UWTSD)は、ともに継続けいぞく教育きょういくカレッジをようしている。しかし、UHIのカレッジは、継続けいぞく教育きょういく高等こうとう教育きょういく提供ていきょう統合とうごうしているのにたいし、UWTSDは大学だいがくのキャンパスと2つのカレッジとのあいだ分離ぶんりしている[27][28]

ユニバーシティ・カレッジとは、教職きょうしょく学位がくい授与じゅよする権限けんげんつが、大学だいがくとしての地位ちいあたえられていない独立どくりつした機関きかんのことである。ただし、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)、ユニバーシティ・カレッジ・オックスフォード、ユニバーシティ・カレッジ・ダラムはそれぞれの大学だいがくないのカレッジであり、ユニバーシティ・カレッジではない(UCLの場合ばあい学位がくい授与じゅよけんつため、ユニバーシティ・カレッジよりもうえ位置いちしている)こと、ユニバーシティ・カレッジ・バーミンガムはそれ自体じたい大学だいがくであり、ユニバーシティ・カレッジではないことに注意ちゅうい必要ひつようである。

その

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さらには、「学校がっこう以外いがいにも、一部いちぶ職業しょくぎょう団体だんたいスコットランドにおける裁判所さいばんしょ名称めいしょうとうとしてももちいられることがある。

英国えいこく由来ゆらい歴史れきしゆうするカナダアイルランドでも、英国えいこくしきのカレッジ制度せいどゆうする大学だいがくがある(れいトロント大学だいがくダブリン大学だいがく)。また、おなじくインドにもデリー大学だいがくがある。

イスラエル

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イスラエルでは、大学だいがく以外いがい高等こうとう教育きょういく施設しせつをカレッジとぶ。イスラエル高等こうとう教育きょういく評議ひょうぎかい(CHE)により学士がくしごう授与じゅよすることがみとめられている教育きょういく機関きかんは、「アカデミック・カレッジ」とばれている[29]。2012ねん時点じてんすくなくとも4こうは、修士しゅうしごう授与じゅよしたり、研究けんきゅう施設しせつとして機能きのうすることもある。また、20以上いじょう教員きょういん養成ようせいカレッジや神学校しんがっこうがあり、そのほとんどは教育きょういく学士がくし学位がくいのみを授与じゅよすることができる。

  • アカデミック・カレッジ:学士がくしごう以上いじょう学位がくい提供ていきょうすることがみとめられた教育きょういく施設しせつは、CHEによって「アカデミック・カレッジ」という用語ようご使用しようする権利けんりあたえられている。
  • 工学こうがくけいアカデミック・カレッジ:すくなくとも学士がくし学位がくい提供ていきょうしている学術がくじゅつ施設しせつで、ほとんどの学部がくぶ工学こうがく学位がくい提供ていきょうしている。
  • 教育きょういくけいアカデミック・カレッジ:「教員きょういんゼミ」の資格しかくみとめられていた教育きょういく施設しせつが、教育きょういく学士がくし資格しかくみとめられたのち、「教育きょういくアカデミック・カレッジ」に改称かいしょうした施設しせつ
  • 高等こうとう専門せんもん学校がっこう体育たいいく学位がくい技術ぎじゅつしゃ卒業そつぎょう証書しょうしょ免許めんきょしょう提供ていきょうすることができるように認可にんかされた教育きょういく施設しせつのことをす。
  • トレーニング・カレッジ:代替だいたい医療いりょう料理りょうり芸術げいじゅつ機械きかい電気でんき、その職業しょくぎょうなどの分野ぶんや労働ろうどう許可きょかしょう取得しゅとくするための基本きほんてき訓練くんれん提供ていきょうする教育きょういく施設しせつのことである。訓練くんれんせいは、見習みならいとして特定とくてい職業しょくぎょうはたら権利けんりることができる。

近代きんだいてき教育きょういく制度せいどは、1835ねんはじまったイギリス影響えいきょうおおきくけている[30]

インドでは、「カレッジ」という用語ようごは、12ねん高校こうこう卒業そつぎょう証書しょうしょ日本にっぽん高等こうとう学校がっこうた「ジュニア・カレッジ」)を授与じゅよする機関きかんや、学士がくしごう授与じゅよする機関きかんすのが一般いっぱんてきであるが、なかには博士はかせごうまでのプログラムを提供ていきょうするカレッジもある。一般いっぱんてきに、カレッジはしゅうないのさまざまな場所ばしょにあり、すべて地域ちいき大学だいがく所属しょぞくしている。カレッジはその大学だいがく学位がくいにつながる教育きょういく担当たんとうしている。カレッジには自律じりつがた自律じりつがたがある。自律じりつがたカレッジは、独自どくじのシラバスを作成さくせいし、独自どくじ試験しけん実施じっし評価ひょうかする権限けんげんあたえられている。かずひゃく大学だいがくがあり、かく大学だいがくには系列けいれつのカレッジがあり、おおくの場合ばあいはそのかずおおい。

オーストラリア

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オーストラリアにおける「カレッジ」とは、大学だいがくよりも小規模しょうきぼで、独立どくりつして運営うんえいされているか、大学だいがく一部いちぶとして運営うんえいされている高等こうとう教育きょういく機関きかんのことである。1980年代ねんだい改革かいかくにより、以前いぜん独立どくりつして運営うんえいされていたカレッジのおおくは、現在げんざいではだい規模きぼ大学だいがくぞくしている。

サーティフィケートディプロマ職業しょくぎょう訓練くんれんコースを提供ていきょうするほとんどの技術ぎじゅつ継続けいぞく教育きょういく(TAFE)は、「TAFEカレッジ」または「TAFEのカレッジ」とばれている。

一部いちぶ高等こうとう学校がっこうもカレッジとばれている。

トロント大学だいがくのヴィクトリア・カレッジ

カナダ英語えいごでは、カレッジという用語ようご通常つうじょう技術ぎじゅつけい貿易ぼうえきけい応用おうよう芸術げいじゅつけい応用おうよう技術ぎじゅつけいのカレッジ、または応用おうよう科学かがくけい学校がっこうす。これらは、見習みならい、証明しょうめいしょ卒業そつぎょう証書しょうしょじゅん学士がくしごう授与じゅよする中等ちゅうとう教育きょういく機関きかんである。

大学だいがく附属ふぞく機関きかんとして活動かつどうする別個べっこ組織そしきにも適用てきようされ、正式せいしきには連合れんごうカレッジまたは附属ふぞくカレッジとばれている。また、大学だいがくには複数ふくすう構成こうせいカレッジがあり、英国えいこくしきのカレッジせい大学だいがく形成けいせいしている場合ばあいもある。カナダのカレッジせい大学だいがくれいとしては、トレント大学だいがくトロント大学だいがくなどがある。これらのカレッジは独立どくりつして活動かつどうしているが、実際じっさい学位がくい授与じゅよしている大学だいがく提携ていけいまたは連合れんごうしている。

また、連合れんごうカレッジや附属ふぞくカレッジのように自律じりつてき運営うんえいされていない特定とくてい科目かもく学部がくぶすこともある。

カレッジという言葉ことばは、オンタリオしゅう公立こうりつ別個べっこ中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこう名前なまえ使用しようされつづけている[31]

ギリシャ

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ギリシャのコレッギオ(Κολλλέγιο)は、ギリシャの中等ちゅうとう教育きょういく制度せいどぞくするおも私立しりつのポスト・リセウム教育きょういくセンター(Κέντρο Μεταλυκειακής Εκπαίδευσης)のことである。これらのなかには、欧州おうしゅう連合れんごうアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく高等こうとう教育きょういく機関きかんニューイングランド学校がっこう大学だいがく協会きょうかいなどの認定にんてい機関きかん連携れんけいしているものもある[32]。コレッギオは、アテネ・カレッジのような私立しりつ高等こうとう教育きょういく機関きかんすこともある。

シンガポール

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シンガポールにおける「カレッジ」という言葉ことばは、一般いっぱんてきに「ジュニア・カレッジ」とばれる中等ちゅうとう教育きょういく最後さいごの2年間ねんかん日本にっぽん高校こうこう2・3年生ねんせい)を提供ていきょうする教育きょういく機関きかんのみに使つかわれている。2005ねん1がつ1にちからは、「カレッジせい」の導入どうにゅうともない、技能ぎのう教育きょういく学院がくいん(ITE)の3キャンパスをすようになり、それぞれITEカレッジ・イースト、ITEカレッジ・セントラル、ITEカレッジ・ウェストとばれるようになった。

大学だいがく」という用語ようごは、現地げんち学位がくい授与じゅよされる高等こうとう教育きょういく機関きかんあらわすために使用しようされる。ディプロマ授与じゅよする機関きかんは「ポリテクニック(高等こうとう専門せんもん学校がっこう)」とばれ、その機関きかんは「インスティテュート」などとばれることがおおい。

ジンバブエ

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ジンバブエにおける「カレッジ」という用語ようごは、おも私立しりつまたは独立どくりつした中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこう上級じょうきゅうレベル(6年生ねんせい以上いじょう)のものと、卒業そつぎょう証書しょうしょのみを授与じゅよするポリテクニック・カレッジで使用しようされている。16さい中等ちゅうとう教育きょういく国際こくさい中等ちゅうとう教育きょういく一般いっぱん証明しょうめいしょ、IGCSE)を修了しゅうりょうし、そのままポリテクニック・カレッジに進学しんがくすることができる。上級じょうきゅうレベル(16~19 さい)に進学しんがくして一般いっぱん教育きょういく証明しょうめいしょ(GCE)を取得しゅとくし、成績せいせきければ大学だいがく入学にゅうがくできるようにすることもできる。ジンバブエの学校がっこうなかには、IGCSEやGCEのわりに国際こくさいバカロレア提供ていきょうする学校がっこうもある。

スリランカ

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スリランカにおける「カレッジ」は、学位がくいあたえない中等ちゅうとう教育きょういく提供ていきょうするせんもん職業しょくぎょう教育きょういく機関きかんのことをす。

チリにおける「カレッジ」は、通常つうじょう、サンティアゴ・カレッジ、セント・ジョージズ・カレッジなどのようなバイリンガル学校がっこう名前なまえ使用しようされている。2009ねんからチリ・カトリック大学だいがくは、自然しぜん科学かがく数学すうがく学士がくしごう社会しゃかい科学かがく学士がくしごう芸術げいじゅつ人文じんぶん科学かがく学士がくしごうをカレッジでおこなっている。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく大学だいがくおなじシステムで、専攻せんこうふく専攻せんこうわせている。また、一度いちど卒業そつぎょうした学生がくせいは、おな大学だいがくでよりうえ学位がくい継続けいぞくして取得しゅとくすることができる。

ニュージーランド

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オタゴ大学だいがく

きゅうニュージーランド大学だいがく構成こうせいカレッジは独立どくりつした大学だいがくとなった。

カンタベリー大学だいがくのように、大学だいがく構成こうせいする「カレッジ」に分割ぶんかつしている大学だいがくもある。これは、上述じょうじゅつケンブリッジ大学けんぶりっじだいがくのモデルをおおきく踏襲とうしゅうしたものである。

イギリス同様どうように、ニュージーランドにもいくつかの専門せんもん機関きかんが「カレッジ」として運営うんえいされているが、たとえば、オーストラリア外科げか医師いしかいRoyal Australasian College of Surgeons)、 オーストラリア内科ないか医師いしかいRoyal Australasian College of Physicians)などがある。

ニュージーランドの一部いちぶ地域ちいきでは、中等ちゅうとう学校がっこうをカレッジとぶことがおおく、この用語ようご高校こうこう互換ごかんてき使つかわれている。これは時々ときどきニュージーランドのほか部分ぶぶんからの人々ひとびと混乱こんらんさせる。しかし、ニュージーランド最大さいだい中等ちゅうとう教育きょういく機関きかんであるランギトト・カレッジ(Rangitoto College)のように、おおくの中等ちゅうとう教育きょういく機関きかん名前なまえに「カレッジ」がはいっているところもある。

フィリピン

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フィリピンでは一般いっぱんてき学位がくい授与じゅよする教育きょういく機関きかんすが、法律ほうりつ専門せんもんとするサンベダ大学だいがくのように、学問がくもん分野ぶんや多様たようではない教育きょういく機関きかんせいトマス大学だいがくフィリピン大学だいがく)をすことがおおい。

ポルトガル

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現在げんざいポルトガルでは、コレジオ(colégio)という用語ようごは、基礎きそ教育きょういくから中等ちゅうとう教育きょういくまでの私立しりつ政府せいふ学校がっこう総称そうしょうとして使つかわれているのが普通ふつうである。いくつかの特別とくべつ公立こうりつ学校がっこう通常つうじょう全寮ぜんりょうせい学校がっこう)では、コレジオ・ミリタールばれている。コレジオ・インテルノは、ボーディングスクール総称そうしょうとして使つかわれている。

19世紀せいきまでは、コレジオは通常つうじょう公立こうりつまたは宗教しゅうきょうてき中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこうで、学生がくせい共同きょうどう生活せいかつをしていた。モデルとなったのは、1542ねんポルトガル国王こくおうジョアン3せいによってコインブラ設立せつりつされた王立おうりつ芸術げいじゅつ人文じんぶん大学だいがくである。

香港ほんこん

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香港ほんこんにおける「カレッジ」という用語ようごは、香港ほんこんちゅうぶん大学だいがくのカレッジのように大学だいがく構成こうせいカレッジを場合ばあいや、香港ほんこん大学だいがくせいやく翰学いんSt. John's College)のように大学だいがく学生がくせいりょう場合ばあい使用しようされている。また、おおくのふる中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこうでは、「カレッジ」という言葉ことばこうめい一部いちぶとして使用しようしている。

みなみアフリカ

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みなみアフリカ大学だいがくでも「カレッジ」という言葉ことばはほとんど使つかわれていないが、大学だいがく以外いがい高等こうとう教育きょういく機関きかんなかには「カレッジ」と名乗なのるものもある。これには、教員きょういん養成ようせいカレッジ、ビジネスカレッジ、野生やせい動物どうぶつ管理かんりカレッジなどがふくまれる。

脚注きゃくちゅう

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出典しゅってん

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関連かんれん項目こうもく

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