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サイバーセックス

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ウェブカメラによるサイバーセックス

サイバーセックスえい: cybersex)は、コンピュータネットワークおもチャット)をかいしてべつ場所ばしょにいる2人ふたり以上いじょう参加さんかしゃたがいに官能かんのうてきなメッセージを送信そうしんい、性的せいてき興奮こうふんことコンピュータセックスインターネットセックスネットセックスチャットHチャHうらクチュメッセックスなどともばれる。一種いっしゅロール・プレイングであり、参加さんかしゃはまるで本当ほんとう性行為せいこういおこなっているかのような文章ぶんしょうう。まず一方いっぽう自分じぶんがどのような行為こういをしているかべ、それにたいして他方たほう反応はんのうかえすというかたちでチャットが進行しんこうし、たがいのエロティックな妄想もうそうてることで性的せいてきたかみにたっしていく。マルチユーザー環境かんきょうではロール・プレイのためにアバター使用しようされることもある。

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

サイバーセックスは一般いっぱんてきウェブサイトうえのチャットルーム、IRCインスタントメッセージかいしておこなわれる。ウェブカメラを使用しようした動画どうが送信そうしんSkypeのような音声おんせいチャットシステム、あるいは『World of Warcraft』や『Second Life』のようなバーチャル世界せかいじょうのシステムがもちいられることもある。サイバーセックスの定義ていぎ、あるいはオナニーとの区別くべつ明確めいかくになされていないため、若干じゃっかん論争ろんそうこっている[1]

テキストベースのサイバーセックスはすうじゅうねんまえから存在そんざいしていた[2]ものの、最近さいきんはウェブカメラの普及ふきゅうによりその通信つうしん機能きのう利用りようして自分じぶんたち姿すがたたがいにさら参加さんかしゃえており、行為こういはより視覚しかくうったえるものとなっている。このような目的もくてきのためにオナニーする姿すがたをウェブカメラで他人たにんにリアルタイム公開こうかいできる商業しょうぎょうサイトもいくつか登場とうじょうしており、人気にんきはくしている[3]

サイバーセックスにおける行為こうい演出えんしゅつ現実げんじつのセックスをしており、参加さんかしゃ交互こうご性的せいてき情動じょうどうあおるような文章ぶんしょうおくい、なるべくリアルな経験けいけんができるように工夫くふうする。また、ロール・プレイングという要素ようそはカップルが現実げんじつではられないような性的せいてき経験けいけんるための手段しゅだんとなりうる。よりマニアックな参加さんかしゃながいプロットを用意よういすることもあり、配偶はいぐうしゃ恋人こいびと同士どうしというキャラクターや、レイプといったシチュエーションを設定せっていしたりする。このような創作そうさくでは、プロットのはサイバーセックスをおこなっているキャラクターとはべつ存在そんざいであるとかんがえる場合ばあいおおい(ちょうど三人称さんにんしょう視点してん小説しょうせつ作者さくしゃがそのなか登場とうじょうするキャラクターと完全かんぜんにシンクロした存在そんざいでないのとおなじ)。

サイバーセックスは相手あいてかんしてられる情報じょうほうすくなく、性別せいべつすらも明確めいかくにされないことがおおいので揶揄やゆ侮蔑ぶべつ対象たいしょうとされることがすくなくない。しかし、愛好あいこうしゃにとってはサイバーセックスは現実げんじつ性行為せいこうい模倣もほうでしかなく、そのような情報じょうほうかならずしも重要じゅうようなものではない。

メリットとデメリット[編集へんしゅう]

メリット[編集へんしゅう]

サイバーセックスは肉体にくたいてき社会しゃかいてき制約せいやくによって現実げんじつ世界せかいでは不可能ふかのう性行為せいこうい妄想もうそうによって可能かのうらしめるため、日常にちじょうてき高揚こうようかんあじわうことができる。そのような行為こういにはBDSM同性愛どうせいあい近親きんしん相姦そうかんししかん、レイプなどがふくまれる。一方いっぽう性病せいびょう感染かんせん妊娠にんしんといったリスクをおかすことなく性的せいてき情動じょうどう満足まんぞくさせることができるため、若年じゃくねんそう性行為せいこういともなしんうごきを擬似ぎじてき体験たいけんするためにはてきした方法ほうほうである。さらにHIVのような治療ちりょう困難こんなん感染かんせんしょう患者かんじゃ相手あいて感染かんせん危険きけんさらすことなく性的せいてき充足じゅうそくかんることができる。

また、サイバーセックスは物理ぶつりてきはなれた位置いちにいるパートナーとの破局はきょくふせぐための手段しゅだんともなりうる。なぜならかおわせる機会きかいすくないカップルはおたがいの性的せいてき関係かんけい意識いしきつづけることが重要じゅうようだからであるが、サイバーセックスはそのような意識いしき喚起かんきすることが可能かのうだからである。

MUDMMORPGにおいては参加さんかしゃえんじるキャラクターのリアリティをよりたかめることに一役ひとやくっている。とく性的せいてき話題わだいなしでは現実味げんじつみのある人間にんげん関係かんけい構築こうちくできないというプレイヤーにはうってつけの要素ようそである。ただし、オンラインゲームでサイバーセックスを容認ようにんしているかどうかはゲームごとにことなる。『Red Light Center』に代表だいひょうされるいくつかのゲームではサイバーセックスをはじめとする仮想かそうてき性行為せいこういひろみとめられており、ゲームちゅうでは"TinySex"、りゃくして"TS"という用語ようごがよく使つかわれる。また、サイバーセックスは第三者だいさんしゃがゲームの創作そうさく同人どうじん作品さくひん共同きょうどう執筆しっぴつするさいにモチーフを提供ていきょうし、単独たんどく執筆しっぴつしゃがよりリアルなセックスシーンをきたい場合ばあいにもアイデアをるのために利用りようされている。

なお、人見知ひとみしりがはげしく異性いせいデート性行為せいこういへうまくさそ方法ほうほうがわからないというひとのため、心理しんり療法りょうほう分野ぶんやでもサイバーセックスがれられている。療法りょうほうなかにはチャットルームで異性いせい口説くどかた性行為せいこういへの誘導ゆうどう仕方しかた患者かんじゃ指南しなんするものもいる。

デメリット[編集へんしゅう]

基本きほんてきだれでも参加さんか可能かのう匿名とくめいせいたかいという性質せいしつじょうらし被害ひがいにもいやすい。サイバーセックスは特定とくてい多数たすうひと親密しんみつ関係かんけいきづけることが魅力みりょくひとつであったが、らし行為こうい増加ぞうかによってそのようなメリットがうしなわれてしまったケースもある[4]。サイバーセックスにさそっておいて、のちにそのログを公衆こうしゅうさらすことを目的もくてきとしたようならしもおり、ネチケット違反いはん懸念けねんされている。なお、一部いちぶ心理しんり療法りょうほうインターネット依存いぞんしょうせい依存いぞんしょうというかたちをとってサイバーセックス依存いぞんおちいいる患者かんじゃ増加ぞうかちゅうであることを報告ほうこくしている[5]

また一部いちぶひとたちはサイバーセックスは不貞ふていなものであるとかんがえる。肉体にくたいてき接触せっしょくともなわずにおっとつま以外いがい人間にんげん性的せいてき行為こういたのしむことができるので、現実げんじつ結婚けっこん生活せいかつでは性的せいてきフラストレーションがまり、とくにインターネットをかいした仮想かそうてき不倫ふりんおこなわれた場合ばあいにはそのストレスが最大さいだいになるのではないかと批判ひはんするひとたちもいる。実際じっさい、インターネットじょうでの不倫ふりん原因げんいん離婚りこんしたケースもなんけんかある。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

参考さんこう文献ぶんけん関連かんれん書籍しょせき[編集へんしゅう]

  • Deuel, Nancy R. 1996. Our passionate response to virtual reality. Computer-mediated Communication: Linguistic, Social, and Cross-Cultural Perspectives, p. 129-146. Ed. by Susan C. Herring. John Benjamins Publishing Company, Philadelphia.
  • Godson, Suzi 2002. The Sex Book. Cassell Illustrated, London.

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]