射精しゃせい

射精しゃせい
精子せいしは精巣せいそう上体じょうたいから精せい管かんを通とおって移動いどうし、尿道にょうどうに入はいるときに男性だんせい副ふく腺せんからの液体えきたいと混合こんごうする。リズミカルな収縮しゅうしゅくにより精液せいえきが尿道にょうどう口こうに向むかって押おし出だされ、数すう回かいに分わけて陰茎いんけいから精液せいえきが排出はいしゅつされる。
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解剖かいぼう学がく用語ようご [ウィキデータを表示ひょうじ]

射精しゃせい（しゃせい、英えい: Ejaculation）は、オス（男性だんせい）の生殖せいしょく器き（陰茎いんけい）から体外たいがいへ精液せいえきを放出ほうしゅつすることである。魚類ぎょるいや両生類りょうせいるいなどの水生すいせい動物どうぶつの射精しゃせいについては「放ひ精せい（ほうせい）」と呼よぶこともある。

ヒトの射精しゃせい

主おもに性的せいてき刺激しげき、または陰茎いんけいに対たいする物理ぶつり刺激しげきに対たいする反射はんしゃとして性的せいてき快感かいかんであるオーガズムを伴ともない、尿道にょうどうから精液せいえきが放出ほうしゅつされる。射精しゃせいが起おきる瞬間しゅんかんの陰茎いんけいは、通常つうじょうは勃起ぼっきしている状態じょうたいである。

概おおむね11〜16歳さいくらいの第だい二に次じ性徴せいちょう期きという段階だんかいで射精しゃせいが可能かのうになり、初はじめての射精しゃせいを「精通せいつう」と呼よぶ。性行為せいこういの際さいに予想よそうより早期そうきに射精しゃせいしてしまうことを「早漏そうろう」、反対はんたいに中なか々射精しゃせいしないことを「遅おそ漏も」という。ちなみに、概おおむね10歳さい未満みまんでオナニーを行おこなうとオーガズムを感かんじる事ことまではできるが、精液せいえきは出でてこないため、射精しゃせいは不可能ふかのうである。

睡眠すいみん中なかに射精しゃせいすることもあり、その現象げんしょうを「夢精むせい」と呼よぶ。前立腺ぜんりつせんへの直接ちょくせつの刺激しげきによって起おこったり、稀まれではあるが前立腺ぜんりつせんの疾患しっかんが原因げんいんで引ひき起おこされることもある。

通常つうじょうはペニスの刺激しげきが射精しゃせいにつながるものの、勃起ぼっき中ちゅうのペニス以外いがいの部位ぶいでの刺激しげきも前駆ぜんく体たいである性的せいてき興奮こうふんにおよび射精しゃせいにつながる。自慰じい行為こうい中なかの陰茎いんけいの性的せいてき刺激しげきまたは膣ちつや肛門こうもん、口腔こうくうまたは非ひ挿入そうにゅう時じの性的せいてき活動かつどうは、男性だんせいがオーガズムと射精しゃせいをするために必要ひつような刺激しげきとなるが、膣ちつ内ない射精しゃせい潜伏せんぷく時間じかんに関かんしては通常つうじょう、性交せいこう開始かいし後ごの約やく5〜7分ふんでオーガズムに達たっし、彼かれらの欲求よっきゅうとパートナーの欲求よっきゅうを考慮こうりょし、10分ふんが一般いっぱん的てきな膣ちつ内ない射精しゃせい潜伏せんぷく時間じかんであるとされる。前ぜん戯おどけ（性交せいこう中ちゅうに陰茎いんけいを膣ちつに挿入そうにゅうする前まえのキスやふれあい、性感せいかん帯たいの直接ちょくせつ刺激しげき）またはマスターベーション中なかのいずれかによる長時間ちょうじかんの刺激しげきは、十分じゅうぶんな量りょうの覚醒かくせいおよび射精しゃせい前ぜん液えきの産さん生せいをもたらす。射精しゃせい前ぜん液えき中ちゅうの精子せいしの存在そんざいはまれであると考かんがえられているが、尿道にょうどう内ないに以前いぜんの射精しゃせいから存在そんざいする精子せいしは、射精しゃせい前まえ液えきによって拾ひろわれる可能かのう性せいがある。さらに、感染かんせん性せい物質ぶっしつ（HIVを含ふくむ）が射精しゃせい前ぜん液えきに存在そんざいすることがよくある。

早漏そうろうは、希望きぼうの時間じかんよりも前まえに射精しゃせいが行おこなわれることである。反対はんたいに長時間ちょうじかんの性的せいてき刺激しげきを与あたえたにもかかわらず、男性だんせいが適時てきじに射精しゃせいすることができない場合ばあい、それは遅おそ漏もまたは無むオーガズム症しょうと呼よばれている。射精しゃせいを伴ともなわないオーガズムは、ドライオーガズムとして知しられている。

精液せいえきは生産せいさんされるものの、先天せんてん性せいの異常いじょうによって射精しゃせい反射はんしゃ機能きのうの不全ふぜんをもつ者ものも稀まれにおり、出生しゅっしょう時じに超ちょう低てい体重たいじゅう児じであったり、仮死かし状態じょうたいで生うまれた者ものにその割合わりあいが高たかい傾向けいこうがある。思春期ししゅんき以降いこうでは治療ちりょう困難こんなんであり、幼少ようしょう期きでテストステロンのレベルが一時いちじ的てきに高たかまる5歳さい頃ごろまでに治療ちりょうを行おこなうことで射精しゃせい能力のうりょくを獲得かくとくすることが可能かのうであるとの研究けんきゅう結果けっかもある。

メカニズム

精子せいしは精巣せいそう内うちにある多数たすうの精細せいさい管かんで作つくられる。精子せいしの頭部とうぶの大おおきさは、人体じんたいでは最もっとも小ちいさな細胞さいぼうで0.005mm程度ていどしかない。性的せいてきな興奮こうふんが高たかまると、陰茎いんけい内ないの陰茎いんけい海綿かいめん体たいと尿道にょうどう海綿かいめん体たいの内部ないぶの動脈どうみゃくが弛緩しかんし、海綿かいめん体たいに多量たりょうの血液けつえきが流入りゅうにゅうすることで膨張ぼうちょう、そして海綿かいめん体たいを外側そとがわから包つつんでいる白しろ膜まくが、血圧けつあつを受うけて硬化こうかする。この状態じょうたいが勃起ぼっきである。勃起ぼっき時じには、精巣せいそうで作つくられた精子せいしは蠕動ぜんどう運動うんどうにより精せい管かんを通とおって前立腺ぜんりつせんまで運はこばれ、精せい嚢からの分泌ぶんぴつ液えきと混こん合ごうし精液せいえきとなる。同時どうじに精液せいえきの膀胱ぼうこうへの逆流ぎゃくりゅう防止ぼうしのため、膀胱ぼうこうの出口でぐちの内うち尿道にょうどう括約筋かつやくきんが収縮しゅうしゅくし、膀胱ぼうこうにつながる尿道にょうどうは閉鎖へいさされる。さらに外そと尿道にょうどう括約筋かつやくきんが収縮しゅうしゅくし前立腺ぜんりつせん内ないの尿道にょうどう内ない圧あつが高たかまり、外そと尿道にょうどう括約筋かつやくきんだけが弛緩しかんすると圧力あつりょくで精液せいえきが押おし出だされ、外そと尿道にょうどう口こうから射精しゃせいされる。

過程かてい

射精しゃせいの過程かていは大おおきく分わけて2つの段階だんかいからなり、精液せいえきが尿道にょうどう前立腺ぜんりつせん部ぶに集あつめられる過程かてい（エミッション:emission）と、精液せいえきが尿道にょうどうを経由けいゆして外そと尿道にょうどう口こうから放出ほうしゅつされる過程かてい（イジャキュレーション:ejaculation）とに分わけられる。通常つうじょう「射精しゃせい」と呼よんでいるものは後者こうしゃを指さす。なお、前者ぜんしゃは「射出しゃしゅつ」と呼よばれる。

1. 前ぜん段階だんかい

性的せいてき興奮こうふんが高たかまると、勃起ぼっきしつつ尿道にょうどう球だま腺せん液えきが分泌ぶんぴつされ、あらかじめ酸性さんせいに傾かたむいている男性だんせい尿道にょうどう内ないを中和ちゅうわする（興奮こうふんの安定あんてい期きが持続じぞくした場合ばあいにも分泌ぶんぴつされる）。精巣せいそう（睾丸こうがん）が少すこしずつ陰茎いんけいの根本こんぽんの方ほうにせり上あがる。そして陰嚢ふぐりが小ちいさく引ひき締しまり、精巣せいそうは陰茎いんけい側がわに大おおきく寄よる。一部いちぶではこの状態じょうたいになると精液せいえきの放出ほうしゅつまで勃起ぼっきが治おさまらないという説せつがあるが、これは間違まちがいである（この時点じてんで行為こういを中断ちゅうだんするなどして性的せいてき興奮こうふんが収おさまると生殖せいしょく器き周辺しゅうへんの充血じゅうけつが緩和かんわし勃起ぼっきが治なおる）。

2. 移動いどうの段階だんかい

さらに性的せいてきな興奮こうふんが高たかまると、精巣せいそう上体じょうたい（副ふく睾丸こうがん）尾お部ぶに蓄たくわえられていた精子せいしは少量しょうりょうの分泌ぶんぴつ液えきとともに精せい管かんの蠕動ぜんどう運動うんどうによって精せい管かん末まつ端はし部ぶにある精せい管かん膨大ぼうだい部ぶまで順次じゅんじ運はこばれ、精子せいしはここで射精しゃせいの瞬間しゅんかんまで待機たいきする。性的せいてきな興奮こうふんが頂点ちょうてんに達たっする（オーガズム）と、脊髄せきずい内ないにある射精しゃせい中枢ちゅうすうが反応はんのうし射精しゃせい反射はんしゃが発生はっせいする。脳のうが関与かんよできない反射はんしゃのため、この段階だんかいに入はいると男性だんせい自身じしんの意思いしの力ちからで射精しゃせいを抑おさえるのは困難こんなんである。

膀胱ぼうこう括約筋かつやくきんが固かたく収縮しゅうしゅくするとともに前立腺ぜんりつせん液えきが「尿道にょうどう前立腺ぜんりつせん部ぶ」に排出はいしゅつされ、精せい管かん膨大ぼうだい部ぶに蓄たくわえられていた精子せいしも射精しゃせい管かんを通とおって尿道にょうどう前立腺ぜんりつせん部ぶに押おし出だされる。この過程かていがエミッション（射出しゃしゅつ）である。このとき膀胱ぼうこうの出口でぐちは固かたく閉とじられているので、精液せいえきが膀胱ぼうこうに逆流ぎゃくりゅうすることはない。一方いっぽう、尿道にょうどう括約筋かつやくきんも固かたく収縮しゅうしゅくしているので精液せいえきは行いき場ばを失うしない、前立腺ぜんりつせん内ないで内圧ないあつが非常ひじょうに高たかまる。これがいわゆる射精しゃせい直前ちょくぜんの感覚かんかくである。性交せいこう中ちゅう及および自慰じい中ちゅうにこの状態じょうたいになると、快感かいかんが急きゅうに強つよくなってくる。この時とき、精液せいえきを出だそうとする直前ちょくぜんのムズムズ、またはゾクゾクしたような射精しゃせい管かんの感覚かんかくの快感かいかんを感かんじ始はじめる。この快感かいかんは射精しゃせい直前ちょくぜんに近ちかづくにつれて強つよく気持きもちよく感かんじ、また男性だんせい特有とくゆうの感覚かんかくである。

3. 放出ほうしゅつの段階だんかい

第だい二に段階だんかい（イジャキュレーション）は尿道にょうどう括約筋かつやくきんが弛緩しかんすることから始はじまり、前立腺ぜんりつせん内ないに充満じゅうまんした精液せいえきの内圧ないあつによって一気いっきに押おし出だされ、尿道にょうどうの球たま海綿かいめん体からだ筋すじなどの働はたらきによって陰茎いんけい先端せんたんの外そと尿道にょうどう口こうから勢いきおいよく放出ほうしゅつされる。同時どうじに精しらげ嚢の平滑へいかつ筋すじも収縮しゅうしゅくを繰くり返かえし、精液せいえきの約やく7割わりを占しめる精せい嚢液が少すこし遅おくれて律動りつどう的てきに放出ほうしゅつされる。そのとき肛門こうもん括約筋かつやくきんもまた、収縮しゅうしゅくを繰くり返かえす。この時とき、男性だんせいはオーガズムに達たっする。

射精しゃせいの律動りつどうは、1秒びょう内外ないがいの間隔かんかくで数すう回かいにわたって連続れんぞくして発生はっせいする。回数かいすうが進すすむに連つれて次第しだいに間隔かんかくが開ひらいて射精しゃせいの勢いきおいも減少げんしょうし、急速きゅうそくに勃起ぼっきが解とけていく。

回数かいすう

詳細しょうさいは「性交せいこう後ご憂鬱ゆううつ」を参照さんしょう

ひとたび射精しゃせいすると、性欲せいよくが急激きゅうげきに減退げんたいし、性的せいてき刺激しげきに対たいしても鈍感どんかんになるなどして、次回じかいの勃起ぼっきおよび射精しゃせいまでの時間じかんは、間隔かんかくを置おかなくてはならない。また、パートナーからの性的せいてき誘さそいに対たいして嫌悪けんお感かんを抱いだく場合ばあいもある。これは脳下垂体のうかすいたい前ぜん葉はホルモンであるプロラクチンの作用さようによるもので、医学いがく用語ようごでは「無む反応はんのう期き」と呼よぶ。

射精しゃせいの繰くり返かえし能力のうりょくには幅はばがあり、通常つうじょうは1 - 2時じ間あいだに1回かい位いとされるが、2回かい以上いじょう、希有けうな例れいでは3 - 4回かいに達たっすることもあり、米国べいこくの性せい科学かがく者しゃアルフレッド・キンゼイの記録きろくによれば、1度どのセックスで射精しゃせい回数かいすうが6 - 8回かいに及およんだものもあった。

精液せいえきの量りょう

精液せいえきの液えき量りょうは平均へいきん3.5ミリリットル、ティースプーン程度ていどだが個人こじん差さも大おおきく、約やく0.2 - 6.6ミリリットルと幅はばがある。数すう滴てきしか出でない場合ばあいや逆ぎゃくにこれを超こえる例れいもあり、長期間ちょうきかん射精しゃせいしなかった場合ばあい13ミリリットルに達たっすることもある。射精しゃせい後ご、精せい嚢に精液せいえきが満みたされるのに2 - 3日間にちかんかかるため、前回ぜんかいとの射精しゃせい間隔かんかくが2 - 3日にち未満みまんだとその液えき量りょうは少すくなくなる。

個人こじん差さはあるが、4日にち以上いじょう経たつと精液せいえきは夢精むせいとして自然しぜん排出はいしゅつされるか、体内たいないでタンパク質たんぱくしつとして吸収きゅうしゅうされる。3日にち目めまで蓄積ちくせきされた精子せいしは、精液せいえきの量りょうに反はんして活性かっせいが低ひくい。精子せいしの生存せいぞん期間きかんは温度おんどなど条件じょうけんにより約やく1 - 21日間にちかんである。

射精しゃせいの勢いきおい　

精液せいえきの出でる勢いきおいについては、立たって真横まよこに射精しゃせいした場合ばあい、数すう十じゅうセンチから1メートル近ちかくにも及およぶ。通常つうじょうは17.5 - 25センチメートル、長期ちょうきの禁欲きんよく後ごでは90センチメートル以上いじょうに達たっすることもある。ただし、前回ぜんかいの射精しゃせいからの間隔かんかくが短みじかい場合ばあいには、陰茎いんけいから沁しみ出だすようにして射精しゃせいする例れいもある。

ピークを迎むかえる年齢ねんれい

造みやつこ精せい能力のうりょくがピークを迎むかえるのは15歳さい 〜 16歳さい頃ごろ、性欲せいよくの強つよさに影響えいきょうするとされるテストステロンのレベルがピークを迎むかえるのは19歳さい頃ごろであり、この時期じきには射精しゃせい量りょうも特とくに多おおい。

また、運動うんどう部ぶなどに所属しょぞくしている人ひとは他たの年代ねんだいと比較ひかくして一いち日にちの運動うんどう量りょうも多おおい傾向けいこうにあるので、尿道にょうどう括約筋かつやくきんも強つよくなる。そのため、エミッションの段階だんかいでより多おおくの精液せいえきを溜ためることで圧力あつりょくも高たかくなり、射精しゃせいの勢いきおいも良よくなる。

産さん生せい能力のうりょくは20歳さいを超こえる頃ころから徐々じょじょに低下ていかしていき、35歳さいや40歳さいを超こえる頃ころから急激きゅうげきに低下ていかする。

射精しゃせいにより排出はいしゅつされる精子せいし数すう

射精しゃせい一いち度どあたりの射精しゃせい液えきが含ふくむ精子せいし数すうもまた個人こじん差さが大おおきいが、通常つうじょう1億おく - 4億おく程ほどである。また、1日にちに作つくられる精子せいしの数かずは5000万まん - 1億おく程ほどである。この数かずに影響えいきょうを与あたえる因子いんしは数多かずおおくあり、最後さいごの射精しゃせいからどのくらいの時間じかんが経過けいかしたか、睾丸こうがんの置おかれた温度おんど環境かんきょう、射精しゃせいまでに要ようした性的せいてき興奮こうふんの時間じかん、年齢ねんれい、テストステロンのレベル、個人こじん差さ、精液せいえきの量りょうなどに依存いぞんする。無む精子せいし症しょうや乏とぼし精子せいし症しょうなどの疾患しっかんでは精液せいえき中ちゅうに精子せいしが全まったく見みられなかったり少すくないために不妊症ふにんしょう（男性だんせい不ふ妊にんという）の原因げんいんとなる。

健康けんこう

ハーバード大学だいがくの射精しゃせい研究けんきゅうによると、生涯しょうがいにわたって月つきに4 〜 7回かいの射精しゃせいを報告ほうこくした男性だんせいと比較ひかくして、月つきに21回かい以上いじょう射精しゃせいした男性だんせいは、前立腺ぜんりつせんがんのリスクが31％低ひくくなった。2,338人にんの男性だんせいを対象たいしょうとしたオーストラリアの研究けんきゅうでは、週しゅうに平均へいきん4.6〜7回かいの射精しゃせいを行おこなった男性だんせいは、平均へいきんして週しゅうに2.3回かい未満みまんの射精しゃせいを行おこなった男性だんせいよりも、70歳さいより前まえに前立腺ぜんりつせんがんと診断しんだんされる可能かのう性せいが36％低ひくくなった。週しゅうに3回かい以上いじょう射精しゃせいを報告ほうこくした男性だんせいは、射精しゃせいの頻度ひんどが少すくない男性だんせいよりも死亡しぼう率りつが50％低ひくかった。

他たの生物せいぶつの射精しゃせい

ミナミハンドウイルカの射精しゃせい（Morisaka T., et al.（2013））

哺乳類ほにゅうるいや鳥類ちょうるいにおいては、複ふく数すう回かいの射精しゃせいが一般いっぱん的てきである。

種たね牡馬ぼばでは、射精しゃせい時じにtail flaggingと呼よばれる特殊とくしゅな尾おの動うごきをすることが知しられている。また、オスのオオカミの場合ばあいでは、射精しゃせい時じに繁殖はんしょく行為こういの腰こしを突つき出だす動うごきがわずかに長ながくなるという観察かんさつ結果けっかがある。

2012年ねん、日本にっぽんの御蔵島みくらじま付近ふきんで野生やせいのミナミハンドウイルカが自発じはつ的てきな射精しゃせいを行おこなう報告ほうこくと映像えいぞうが記録きろくされた。これは水生すいせい哺乳ほにゅう動物どうぶつにおける自発じはつ的てきな射精しゃせいとしては、学術がくじゅつ雑誌ざっしに投稿とうこうされた世界せかい初はつの記録きろくである。

ミニチュア豚ぶたの射精しゃせい時間じかんは平均へいきん5分ふん52秒びょうであり、一般いっぱん豚ぶたよりも1 〜 2分ふん短みじかい。興味深きょうみぶかい例れいでは、ハリモグラのペニスは先端せんたんが複数ふくすうに分わかれており、そのうちの半分はんぶんは交尾こうび中ちゅうに閉とじられていて、射精しゃせいの度たびに交互こうごに使用しようされている。

参考さんこう文献ぶんけん

• ダイヤグラム・グループ著ちょ／池上いけがみ千寿子ちずこ・根岸ねぎし悦子えつこ訳わけ 『マンズ・ボディー』 鎌倉かまくら書房しょぼう、1980年ねん。
• 徳和とくわ, 泉いずみ (1980-12-25). “牛うしにおける射精しゃせい反射はんしゃ機構きこうの神経しんけい解剖かいぼう学がく的てき研究けんきゅう”. 石川県農業短期大学いしかわけんのうぎょうたんきだいがく特別とくべつ研究けんきゅう報告ほうこく 9 (a-85). NAID 110000044801. 
• 猪瀬いのせ 優ゆう理り「中学生ちゅうがくせい・高校生こうこうせいの月経げっけい観かん・射精しゃせい観かんとその文化ぶんか的てき背景はいけい」『現代げんだい社会しゃかい学がく研究けんきゅう』第だい23巻かん第だい0号ごう、北海道ほっかいどう社会しゃかい学会がっかい、2010年ねん、1-18頁ぺーじ、doi:10.7129/hokkaidoshakai.23.1、NAID 130003377579。 
• 中越なかごえ, 利佳りか、草薙くさなぎ, 康かん城しろ、宇都宮うつのみや, 温子あつこ、今村いまむら, 朋子ともこ、永江ながえ, 真弓まゆみ「高校生こうこうせいの性せい知識ちしきと性情せいじょう報ほうについての調査ちょうさ報告ほうこく」『愛媛えひめ県立けんりつ医療いりょう技術ぎじゅつ大学だいがく紀要きよう』第だい7巻かん第だい1号ごう、公立大こうりつだい学がく法人ほうじん愛媛えひめ県立けんりつ医療いりょう技術ぎじゅつ大学だいがく、31-12月-2010、37-44頁ぺーじ、NAID 110008507518。 

関連かんれん書籍しょせき

• 今井いまい伸しん『射精しゃせい道どう』光文社こうぶんしゃ〈光文社こうぶんしゃ新書しんしょ1219〉、2022年ねん9月がつ14日にち。ISBN 978-4-334-04626-2。 （電子でんし版ばんあり）

関連かんれん項目こうもく

• オナニー
• 遺精いせい
• タナー段階だんかい

外部がいぶリンク

• 射精しゃせいのメカニズムを知しろう～射精しゃせいは「自然しぜんにできる」こと？（2020-1-20） - 心しんとからだを幸しあわせにする性せい知識ちしきイミダス（imidas）
• 『射精しゃせい』 - コトバンク
• 『放ひ精せい』 - コトバンク
• 射精しゃせい後ごの精液せいえき - セイシル
• 精液せいえきが赤あかくなった、精液せいえきに血ちが混こんじる - 日本にっぽん泌尿器ひにょうき科か学会がっかい
• ウィキメディア・コモンズには、射精しゃせいに関かんするカテゴリがあります。（性器せいきを含ふくんだ画像がぞうがあります）