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トヨタ・クラシックとはトヨタ自動車が1996年から1997年まで限定受注生産したクラシックカー風(パイクカー)の乗用車である。
トヨタの市販車生産60周年記念車として、トヨタテクノクラフト(現・トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)の手によりトヨダ・AA型乗用車をモチーフにしたクラシックモデルとして100台が製作されたが、その中でもブラック塗装は希少価値の高い5台。
生産工程の多くが手作業のため、800万円という非常に高価なモデルとなっている。
ベースとなったのはピックアップトラックの5代目ハイラックスのダブルキャブ仕様車。車体の前後や屋根を中心にカーボンファイバーで製作されており、元車種の判別が難しいほどに手を加えセダン型の外観に仕立てられている。各ピラーとドアパネルなど、キャビン周りは辛うじてハイラックスピックアップの面影を残しており、AA型と比べてフロントウインドシールドが大きく寝ており、ドアウインドウも大きい。車台型式は「YN86 改」となる。
パワートレインはハイラックスのラインナップにある3Y-E型 2.0L 直列4気筒 OHVガソリンエンジンと、フロア4速ATの組み合わせとなっているが、乗用車の排出ガス規制に適合している。パーキングブレーキは、ハイラックス同様ステッキタイプである。
5台が埼玉県秩父郡長瀞町の小さなホテルセラヴィ、長崎県佐世保市のハウステンボス、山口県下関市の関門の宿源平荘、佐賀県武雄市の大正浪漫の宿 京都屋、兵庫県神戸市のフレンチレストラン 北野クラブ(希少な黒)で送迎用として活躍している。
旧トヨタテクノクラフトでは、この2年後、改造部位を減らして外観をピックアップのままとし、価格の低廉化を図った「TCピックアップ」も発売した。これは主にフロント周りのみの改装で、より原形のハイラックスピックアップに近い。特に生産台数は限定されていない受注生産車だったが希少価値は高い。