レクサス・LFA

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レクサス・LFA
LFA10がた
フロント
リア
概要がいよう
製造せいぞうこく 日本の旗 日本にっぽん
販売はんばい期間きかん 2010ねん12月 - 2012ねん12月生産せいさん終了しゅうりょう
設計せっけい統括とうかつ 棚橋たなはし晴彦はるひこ
ボディ
乗車じょうしゃ定員ていいん 2めい
ボディタイプ 2ドアクーペ
駆動くどう方式ほうしき こう駆動くどう
パワートレイン
エンジン 1LR-GUEかた 4.8L Vがた10気筒きとう
最高さいこう出力しゅつりょく 標準ひょうじゅんしゃ
412kW (560PS) /8,700rpm
スペシャルエディション
419kW (570PS)
最大さいだいトルク 470N·m (48.9kgf·m) /6,800rpm
変速へんそく 6そくセミAT(ASG)
まえ まえ: ダブルウィッシュボーン
: マルチリンク
のち まえ: ダブルウィッシュボーン
: マルチリンク
車両しゃりょう寸法すんぽう
ホイールベース 2,605mm
全長ぜんちょう 4,505 mm
全幅ぜんぷく 1,895 mm
ぜんこう 1,220 mm
車両しゃりょう重量じゅうりょう 1,480-1,580 kg
その
生産せいさん工場こうじょう トヨタ自動車とよたじどうしゃ 元町もとまち工場こうじょう
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室内しつない

LFA(エルエフエー、Lexus LFA)は、トヨタ自動車とよたじどうしゃ展開てんかいする高級こうきゅうしゃブランド「レクサス」が、2010ねん12月から2012ねん12月にかけて限定げんてい500だい生産せいさん販売はんばいした2人ふたりりのスーパーカーである。

IS F」(2007ねん発売はつばい)にはじまったレクサスのプレミアムスポーツ「F」シリーズ("F"は富士ふじスピードウェイ頭文字かしらもじ由来ゆらい)の頂点ちょうてんつと同時どうじに、「世界せかいちょういちきゅうレベルの運動うんどう性能せいのうちょう一流いちりゅう感性かんせい官能かんのうわせるスーパースポーツカー」としておくすべく開発かいはつされた、レクサスはつスーパーカーである。莫大ばくだい開発かいはつをかけたため、3750まんえんという価格かかくにもかかわらず赤字あかじであったという。しかしLFAの開発かいはつによってつちかわれた現代げんだいFRスポーツカーのノウハウおよ素材そざい技術ぎじゅつ思想しそうはそののレクサスしゃおおきな影響えいきょうあたえており、生産せいさん終了しゅうりょう現在げんざい公式こうしきウェブサイトではレクサス・Fシリーズの頂点ちょうてん君臨くんりんするものとして紹介しょうかいされている。

2005ねん2007ねんプロトタイプコンセプトカーである「LF-A」が公開こうかいされたのち2009ねん東京とうきょうモーターショー市販しはんモデル「LFA」が発表はっぴょうされた。途中とちゅうリーマン・ショックによりトヨタの経営けいえい赤字あかじかたむいたものの開発かいはつ続行ぞっこうされ、2010ねん12月15にちから愛知あいちけんトヨタ自動車とよたじどうしゃ元町もとまち工場こうじょう「LFA工房こうぼう」にて生産せいさん開始かいしされた。ほぼすべてを職人しょくにんによるハンドメイドにより1にち1だいのペースで、2012ねん12月14にちまでの25かげつをかけて500だい生産せいさんおこなわれた。

歴史れきし[編集へんしゅう]

開発かいはつ計画けいかく試作しさく試験しけん車両しゃりょう製作せいさく[編集へんしゅう]

2000ねんふゆ北海道ほっかいどう社内外しゃないがいくるま恒例こうれい冬季とうきテストをおこなっていただいいち開発かいはつセンター第一企画だいいちきかく棚橋たなはし晴彦はるひこは、よるでセンターちょう服部はっとり哲夫てつおにスポーツカーをつくりたいと直訴じきそし、有志ゆうしによってLFAの開発かいはつはじまった。開始かいし当初とうしょはエンジンを「LS」などに採用さいようされているVがた8気筒きとうエンジンをベースにすることをかんがえていた。しかし技術ぎじゅつ担当たんとうふく社長しゃちょう加藤かとう伸一しんいちが、「2ねんったらF1にるんだぞ。V8じゃさびしいからV10にしろ[※ 1]」とあおり、棚橋たなはし役員やくいん味方みかたにつけるためその提言ていげんれた。トヨタで「れないくるまつくるな」とうるさいのは基本きほんてき部長ぶちょうクラスで、役員やくいん以上いじょうからはとく反対はんたいこえかったという[1]

2003ねん6がつ最初さいしょ試作しさくしゃ完成かんせいした。「世界一せかいいち過酷かこくサーキット」としてられるドイツニュルブルクリンクにおけるはじめての走行そうこうテストがおこなわれた。この時点じてんで「フロント・ミッドシップエンジン+こう駆動くどう+トランスアクスル+V10エンジン」という基本きほんてきなパッケージングにおいては市販しはん仕様しようしゃわらない構成こうせいかためられていたが、トランスミッションやエンジンの排気はいきりょうをはじめホイールベースまでことなっており、さらにボディの骨格こっかくにはアルミ採用さいようされていた。この車両しゃりょう社内しゃない役員やくいんたちに試乗しじょうさせていたころ、テストドライバーの成瀬なるせひろし直訴じきそにより、味付あじつけは成瀬なるせ一任いちにんされることになった。

2005ねん5月ふく社長しゃちょう岡本おかもと一雄かずおの「中途半端ちゅうとはんぱにはやるな」という助言じょげんから、軽量けいりょうとボディ剛性ごうせい向上こうじょうのためにシャーシとボディ骨格こっかくおよびそとばんをアルミ素材そざいからカーボン素材そざい(CFRP)に変更へんこうすることがまり、しん製法せいほうもちいたカーボン素材そざい豊田自動織機とよたじどうしょっき共同きょうどう開発かいはつすることもあわせて決定けっていした。

なおこの時点じてんにおいても一般いっぱんけに商品しょうひんするかかということはまっていなかった。どう2005ねん11月の商品しょうひん企画きかく会議かいぎにおいて、ふく社長しゃちょう岡本おかもと豊田とよだ章男あきおが「自動車じどうしゃ金儲かねもうけだけでくこういうくるまつくれるべきだ」「トヨタにはゆめあこがれを喚起かんきする商品しょうひんけている」という強力きょうりょく後押あとおしをしたこともあって、トヨタ自動車とよたじどうしゃより正式せいしきなプロジェクトとして認可にんかされ、2007ねん4がつになってようやく商品しょうひん許可きょかりたという[2]

コンセプトカー発表はっぴょうから市販しはんまで[編集へんしゅう]

2005ねん1がつアメリカデトロイト開催かいさいされた北米ほくべい国際こくさいオートショーにてコンセプトカー「LF-A」がはつ公開こうかいされた。くるまめいのLF-Aとは「Lexus Future Advance」の頭字かしらじであり、当時とうじまだ本格ほんかくてきなスポーツカーをラインアップにたなかったレクサスにおける「フラグシップスポーツカーのコンセプト」として提示ていじされたものにぎなかったが、搭載とうさいされるエンジンはトヨタ自動車とよたじどうしゃヤマハ発動機やまははつどうきとの共同きょうどう開発かいはつによるもので、排気はいきりょうは5.0 L以下いか最高さいこう出力しゅつりょくは500 PS以上いじょう、そしてさい高速度こうそくどは320 km/h(200 mph)以上いじょうたっするとアナウンスされていた。

スタイリングは、前年ぜんねんニュルブルクリンク走行そうこうテストされた試験しけん車両しゃりょうとほぼ同一どういつのフォルムであったが、この時点じてんで「ロングノーズ・ショートデッキ」というFRスポーツカーの伝統でんとうてきなスタイリングや、前後ぜんご重量じゅうりょう配分はいぶん均等きんとうのためラジエーターをボディ後部こうぶ搭載とうさいするという斬新ざんしんなレイアウトがられ、市販しはんモデルにつづ基本きほんてきなパッケージングが完成かんせいしていた。

また、同年どうねん開催かいさいされた東京とうきょうモーターショーにも展示てんじされ、搭載とうさいエンジンはVがた10気筒きとう動力どうりょく伝達でんたつはリアにトランスアクスルいたFRとされることがかされた。またどうエンジンのモックアップ展示てんじされるなど、徐々じょじょにその詳細しょうさいかされてきた[3]

そして2007ねん、2ねんまえおな北米ほくべい国際こくさいオートショーにてレクサスはプレミアムスポーツ「F」シリーズの展開てんかい正式せいしき発表はっぴょう。そのだいいちだんとして、4ドアDセグメントセダンの「IS」をベースに5.0 L Vがた8気筒きとうエンジン(2UR-GSEがた)を搭載とうさいしたスポーツモデル「IS F」が正式せいしき発表はっぴょうされ、それと同時どうじに「LF-A」コンセプトカーも発展はってんがたへと進化しんかした。

デザインは、発展はってん途上とじょうであった2005ねんモデルのイメージをぎながらもまるみをびたものに変更へんこうされ、また搭載とうさいエンジンがVがた10気筒きとう自然しぜん吸気きゅうきかたであることがあらためて公表こうひょうされたほか、ボディはCFRPで構成こうせいされることがあきらかになるなど、メーカーみずからが正式せいしき発売はつばいけてより詳細しょうさいなスペックをあきらかにした。なお、この「LF-A 2007」は同年どうねん開催かいさい東京とうきょうモーターショーにも参考さんこう出品しゅっぴんされた。

よく2008ねん北米ほくべい国際こくさいオートショーでは、ルーフをったロードスターモデルが出展しゅってんされた。基本きほんてきなスペックは前年ぜんねんモデルとわらないものの、あらたに車速しゃそく感応かんおうしきリアウイングを搭載とうさいすることを公表こうひょうし、またパドルシフト(シーケンシャルマニュアルトランスミッション)を装備そうびすることがわせて公表こうひょうされるなど、LF-AにトヨタF1ゆずりの技術ぎじゅつ数多かずおお投入とうにゅうされていることがアピールされた。そのほか、2009ねん東京とうきょうオートサロンには、当時とうじニュルブルクリンク24あいだレース仕様しようしゃが「GAZOO Racing」ブースに出品しゅっぴんされている。

そのもドイツのニュルブルクリンクを中心ちゅうしん世界せかい各国かっこくでの試験しけん走行そうこう実施じっしされ、そのたびに自動車じどうしゃメディアがこぞってスクープするなど、確実かくじつ市販しはんけてコンセプトカー「LF-A」は進化しんかげていった。

全長ぜんちょう 全幅ぜんぷく ぜんこう ホイールベース
LF-A 2005 4,400 mm 1,860 mm 1,220 mm 2,580 mm
LF-A 2007 4,460 mm 1,895 mm 1,220 mm 2,600 mm
LF-A ロードスター 4,460 mm 1,895 mm 1,219 mm 2,606 mm

正式せいしき発表はっぴょう[編集へんしゅう]

2009ねん10月21にち日本にっぽんにて開催かいさいされただい41かい東京とうきょうモーターショー開幕かいまく初日しょにちにて、市販しはん仕様しようしゃ世界せかいはつ公開こうかいされた。正式せいしきくるまめいはこれまでのコンセプトカー「LF-A(Lexus Future Advance)」に敬意けいいはらってハイフンをのぞいた「LFA」と命名めいめいされたが、のちに「F」シリーズの本格ほんかく展開てんかいによって同車どうしゃが「F」シリーズの頂点ちょうてんとシンボルであることをアピールするため、正式せいしきくるまめいを「Lexus F Sports Apex(LFA)」として改称かいしょうしている。0-100km/h加速かそくは3.7びょう最高さいこう速度そくどは325km/h以上いじょう[※ 2]

世界せかい56かこくで500だい限定げんてい販売はんばいとなり、日本にっぽん国内こくないぶん当初とうしょ165だい予定よていであったが、最終さいしゅうてきにはやく200だい販売はんばいされた。販売はんばい価格かかく日本円にほんえんで3,750まんえんで、これは日本にっぽんしゃ量産りょうさんモデルとしては従前じゅうぜんレクサス・LS600hL(リアセパレートシート仕様しようで1,510まんえん)をおおきく上回うわまわ過去かこ最高さいこうがく自動車じどうしゃとなった。限定げんてい販売はんばいのため通常つうじょうのレクサスしゃとは販売はんばい方式ほうしきことなり、発表はっぴょう当日とうじつより予約よやくつのられ、2010ねん4がつ抽選ちゅうせんにより購入こうにゅうしゃ決定けっていされた。当初とうしょ発表はっぴょう当日とうじつからよく2010ねん3月21にちまでの半年はんとしあいだわたって予約よやくつの予定よていとなっていたが、反響はんきょう予想よそうおおきく上回うわまわり、日本にっぽん市場いちばでは販売はんばい予定よてい台数だいすうたいしてそのすうばいとなる予約よやくあつまったため、当初とうしょ予定よていよりも2かげつはやい2010ねん1がつ13にちをもって予約よやくられた。また、同年どうねん1がつちゅうには購入こうにゅう希望きぼう台数だいすう世界せかい総計そうけいで500だいえたが、日本にっぽん国外こくがいにおいては3がつなかばまで予約よやくけられた[4]。12月より市販しはんしゃ生産せいさん開始かいしされ、順次じゅんじ納車のうしゃされた。

2011ねんジュネーブモーターショー出展しゅってんされたニュルブルクリンクパッケージ

ぜん500だいのうちやく50だいは、サーキットでの走行そうこう重視じゅうしした高性能こうせいのう仕様しようニュルブルクリンクパッケージ[5]として、2012ねん初頭しょとうより生産せいさんされた。生産せいさん開始かいしおくれたのは、期限きげんぎりぎりまで開発かいはつおよびテストを継続けいぞくしたためであり、その成果せいか2011ねん8がつまつ、ニュルブルクリンク(きたコース)での確認かくにん走行そうこうにおいて、飯田いいだあきらのドライブにより、量産りょうさんしゃメーカーの市販しはんFRしゃとしては当時とうじ世界せかい最速さいそくの7ふん14びょう64の記録きろくとして結実けつじつした。タイヤ標準ひょうじゅん仕様しようしゃとサイズは共通きょうつうであるが、グリップりょく一層いっそうたかめた専用せんよう設計せっけいブリヂストンせいPOTENZA RE070を装着そうちゃくする。

2012ねん12月17にち当初とうしょ予定よてい500だい生産せいさんが12月14にち完了かんりょうしたと発表はっぴょうされた[6]

なお、正式せいしき生産せいさん開始かいしよりまえ製作せいさくされたいわゆるごうこころみ生産せいさん試作しさく車両しゃりょうのうち27だいが、イベントようとしてライセンス(いわゆる車検しゃけん)を取得しゅとくした公道こうどう走行そうこう可能かのう状態じょうたい日本にっぽん国内外こくないがいトヨタ自動車とよたじどうしゃ拠点きょてん保管ほかんされている。シリアルナンバーのあたまごうためし車両しゃりょうあらわす「P」がいているのが特徴とくちょうであるが、外観がいかんじょう左右さゆうフロントフェンダー装着そうちゃくされている「F」エンブレムのいろがくすんだゴールドにされているのが容易ようい識別しきべつてんである[※ 3]

またこれ以外いがいに、ライセンスが取得しゅとくされていない[※ 4]展示てんじ専用せんよう車両しゃりょうすうだい存在そんざいする。2013ねん4がつ時点じてんでは、トヨタ会館かいかん展示てんじのイエロー、トヨタ博物館はくぶつかん展示てんじのホワイトまたはパールブルー、レクサスギャラリー高輪たかなわ展示てんじのブラック、ヤマハ・コミュニケーションプラザ展示てんじのホワイト、トヨタテクノクラフト所有しょゆう常設じょうせつ展示てんじなし、「TRD試験しけん車両しゃりょう」と公称こうしょう)のマットブラックがられている。これらはごうためしよりさらにふる試作しさく段階だんかい個体こたいアップデートしたものであり、くるま室内しつないシリアルナンバープレートがいていないほか、「F」エンブレムが通常つうじょうのチタンシルバーひんである場合ばあいもある。

メカニズム[編集へんしゅう]

パッケージング[編集へんしゅう]

エンジンのレイアウトの決定けってい開発かいはつ過程かてい最初さいしょおこなわれ、リアミッドシップエンジンとフロントミッドシップエンジンの2方式ほうしき検討けんとうされた。リアミッドシップエンジンの場合ばあい、トラクションの確保かくほというてんにおいては有利ゆうりだが、旋回せんかい、タイヤのグリップが限界げんかいえた時点じてんでの車両しゃりょう制御せいぎょむずかしく、いたずらに電子でんしデバイスにたよることもしたくないというかんがえから、フロントミッドシップ方式ほうしき採用さいよう決定けっていされた。

リアミッドシップをえる運動うんどう性能せいのうたか操縦そうじゅう安定あんていせい両立りょうりつさせるべく、重量じゅうりょうぶつとなるエンジンをはじめとしたすべてのパーツを車両しゃりょう中央ちゅうおう部分ぶぶんせることを目標もくひょうにパッケージングされた。まずエンジンとトランスミッションをはなし、エンジンは前輪ぜんりんよりも後方こうほう搭載とうさいし、トランスミッションとデファレンシャルギア一体化いったいかしたトランスアクスルこう直前ちょくぜん搭載とうさいするレイアウトが採用さいようされた。そしてラジエーターおよびファンもリアタイヤの後方こうほう左右さゆう1ずつ配置はいちされ、トランスアクスルようオイルクーラーASSYみぎ前部ぜんぶに、フロントウインドウウォッシャータンクをひだり前部ぜんぶに、バッテリー車両しゃりょう後方こうほう搭載とうさいした[※ 5]。これらにより前後ぜんご重量じゅうりょう配分はいぶんは48:52と、FRとしてはやや後方こうほうりとなっている。 ひく重心じゅうしん設計せっけい徹底てっていされた結果けっか、2めい乗車じょうしゃ状態じょうたいでの重心じゅうしんたかさは508mmと、通常つうじょうのフロントエンジンしゃ[※ 6]をはるかにしのぎ、リアミッドシップに匹敵ひってきするひくさとなっている。

また、乗車じょうしゃ人数にんずうによる慣性かんせいモーメント変化へんかすくなくし、ドライブフィールを向上こうじょうするため、シートは車両しゃりょう重心じゅうしん付近ふきんとなるホイールベース中間ちゅうかん位置いち左右さゆう座席ざせき距離きょりを720mmまでちぢめて配置はいちされている。左右さゆう座席ざせきあいだ距離きょりちぢめるためにはセンタートンネルのはばちぢめる必要ひつようがあり、そのためにもトランスアクスルレイアウトがられ、くわえて排気はいきかんうえトルクチューブはいされる2かい構造こうぞう採用さいようされた。このトルクチューブは部位ぶいによってあつみが変化へんかしており(構造こうぞう最適さいてき)、無垢むく鋼管こうかんから切削せっさく加工かこう製造せいぞうされている。自動車じどうしゃ部品ぶひんとしては前例ぜんれいのない工法こうほうであり、航空機こうくうき降着こうちゃく装置そうち製造せいぞうけた工場こうじょう依頼いらいして実現じつげんした。

また、軽量けいりょう剛性ごうせい確保かくほ両立りょうりつはかるため、ボディの65%をトヨタテクノクラフトと共同きょうどう開発かいはつした[7]CFRPせいとし、35%をアルミ合金ごうきんせいとしたことで[8]車両しゃりょう重量じゅうりょうは1,480kg におさえられている[※ 7]

なお、このCFRPボディはトヨタ自動車とよたじどうしゃ元町もとまち工場こうじょうないのLFA工房こうぼう製造せいぞうされる[9]。カーボン素材そざいについてはブレーキディスクローターやルーフ、車体しゃたい下部かぶにも採用さいようされている[10]

カーボン素材そざい多用たようすることから、元町もとまち工場こうじょうには自動車じどうしゃのボディサイズのドライカーボンを加熱かねつできる大型おおがたのオートクレーブやカーボン繊維せんい対応たいおうした3次元じげんへん導入どうにゅうされ、LFA工房こうぼうないはクリーンルームされている。

なお、カーボン素地そじむきし(クリア塗装とそう仕様しようは、耐久たいきゅうせいなどを理由りゆう基本きほんてきにはオーダーをけていない。

パワートレイン[編集へんしゅう]

エンジンには、最高さいこう出力しゅつりょく412kW(560PS/552bhp)、最大さいだいトルク480N·m(48.9kgf·m)を発揮はっきする専用せんよう開発かいはつヤマハ発動機やまははつどうきせいVがた10気筒きとう4.8L1LR-GUEがた搭載とうさいされ、トランスミッションにはアイシンAI(げんアイシンせい[11]のRB60Mがた(アイシン社内しゃないめい: SA6がた)6そくオートメーテッドシーケンシャルギアボックスASG:Automated Sequential Gearbox)がわせられる。変速へんそくパドルシフトによりおこなわれ、変速へんそくスピードは「シフトタイムスイッチ」により、0.2びょうから1.0びょうまでの7段階だんかい変更へんこうすることができる[12]かくギアボックスの潤滑じゅんかつ冷却れいきゃくは、フロントカウンターギアはエンジンオイル共用きょうようし、リアトランスアクスルは専用せんよう電動でんどうオイルポンプをち、みぎリアフェンダーないオイルクーラーとのあいだ循環じゅんかんさせる[13]

同年代どうねんだい開発かいはつされたメーカーのスーパーカー(フェラーリ・458イタリアなど)で採用さいようれいのあるデュアルクラッチトランスミッション(DCT)については、レイアウトじょう搭載とうさいむずかしいこと、また湿式しっしきいたクラッチもちいるDCTではダイレクトな変速へんそくフィールを実現じつげんできないなどの理由りゆうにより採用さいよう見送みおくられ、対応たいおうトルクのりに小径しょうけいΦふぁい240)で軽量けいりょう乾式かんしきたんいたクラッチを採用さいようするASGが採用さいようされた。また、ギアセットのかず変速へんそく段数だんすうまるMTをベースとするASGは(レクサス・IS Fなどに搭載とうさいされるトルクコンバータしきAT=プラネタリーギアの制御せいぎょかくだんのステップ動作どうさおこなう8そくではなく)、空間くうかんてき制約せいやくから一般いっぱんてきな6そくとなっている[14]。これについて、福野ふくの礼一れいいちろう設計せっけい開始かいし時点じてん(2000年代ねんだい初頭しょとう)がふるく、その当時とうじはDCTの潜在せんざい能力のうりょく未知数みちすうだったことを指摘してきしている(DCTの市販しはんしゃへの実用じつようは2003ねんフォルクスワーゲンによる)。「ニュルブルクリンクパッケージ」では変速へんそくスピードが最速さいそく0.15びょうまではやめられている[15]

エンジン出力しゅつりょくは、クラッチ→フロントカウンタギア→トルクチューブないのプロペラシャフト→リアトランスアクスル(ASGおよびリアデフ)へと伝達でんたつされる。カウンタギアにより入力にゅうりょくじくからうえへ85mmオフセットするかたちでトルクチューブないのプロペラシャフトに出力しゅつりょくされ、これによりエンジンのてい配置はいちとトルクチューブ排気はいきかんスペースが確保かくほされた。トルクチューブでエンジンとトランスアクスルがつよしゆいされているため、ドライブトレイン全体ぜんたい剛性ごうせいたかい。デファレンシャルギアアセンブリにはトルセンLSD内蔵ないぞうしトラクション性能せいのう向上こうじょうさせている。エンジンおんのチューニングにはヤマハ参画さんかく[16]サージタンクおと放射ほうしゃたいとして利用りようしているほか、ダッシュボード形状けいじょう材質ざいしつ吟味ぎんみすることで、ざつあじのない倍音ばいおんがドライバーのみみとど設計せっけいがなされている。そのクリアなサウンドは“天使てんし咆哮ほうこう”と形容けいようされる。軽量けいりょうし、運動うんどう性能せいのうおもきをいているため、のレクサスしゃのような静粛せいしゅくせいはない。

なお、ニュルブルクリンク24あいだレース参戦さんせん車両しゃりょう同一どういつギヤのトランスミッション(通常つうじょうひんより2 - 6そく若干じゃっかんローギヤード)車両しゃりょう少量しょうりょう存在そんざいするが、入手にゅうしゅはきわめて困難こんなんであった。

電子でんしデバイスとしては、横滑よこすべ防止ぼうし装置そうち(VSC)、アンチロックブレーキシステム(ABS)、電子でんし制御せいぎょブレーキシステム(EBD)、トラクションコントロールシステム(TRC)などを統合とうごう制御せいぎょする「スポーツモードづけ車両しゃりょう姿勢しせい安定あんてい制御せいぎょシステム」(VDIM)が搭載とうさいされ、“オート”、“ノーマル”、“スポーツ”、“ウェット”の4つの走行そうこうモードをドライバーが選択せんたくすることができる。

シャシ[編集へんしゅう]

軽量けいりょうこうつよしせい両立りょうりつ追求ついきゅうし、カーボンモノコックシャシ採用さいようしている。これもトヨタ自動車とよたじどうしゃ元町もとまち工場こうじょう「LFA工房こうぼう」での製作せいさくとなる。レーシングカーてき構造こうぞう製造せいぞう方法ほうほうたんなる踏襲とうしゅうではなく、将来しょうらいてき量産りょうさんしゃへの適用てきよう見越みこした様々さまざま生産せいさんしん技術ぎじゅつためされている。

サスペンション形式けいしきは、フロント:ロワアーム分割ぶんかつがた ダブルウィッシュボーンしき、リア:5リンクしき マルチリンクしきである。てい重心じゅうしんのため、最低さいてい地上ちじょうだかは115mmとなっているが、それを維持いじするために専用せんよう開発かいはつカヤバ工業かやばこうぎょうげんKYBせい[17]くるまだか調整ちょうせいショックアブソーバー採用さいようされた[18]圧力あつりょくしつべつタンクとすることで、たんつつしきでありながらみじか全長ぜんちょうわり有効ゆうこうストロークは140mmとながい。

ブレーキにはカーボンセラミックディスクブレーキ採用さいようされ、フロント対向たいこうみち6ピストン、リア対向たいこうみち4ピストンのアルミモノブロックキャリパー採用さいようされた。また、キャリパーは重量じゅうりょう配分はいぶん最適さいてきのために前後ぜんごども車両しゃりょう中央ちゅうおうがわ配置はいちされている。ブレーキの冷却れいきゃくについては、フロントバンパー設置せっちされたダクトとアンダーカバーから冷却れいきゃくふうれている[12]

タイヤにはブリヂストンせいPOTENZA S001が採用さいようされ[19]、サイズはフロント: 265/35ZR20(95Y)、リア: 305/30ZR20(99Y)となった。ホイールにはBBSせいの20インチ鍛造たんぞうアルミホイール(フロント: 20×9 1/2J、リア: 20×11 1/2J)が採用さいようされた[9]。なお、スペアタイヤおよび車載しゃさいジャッキ搭載とうさいされていない。

そらりょく性能せいのう[編集へんしゅう]

そらりょく性能せいのう向上こうじょうのため、設計せっけいには数値すうち流体りゅうたい力学りきがく風洞ふうどう実験じっけん駆使くしし、エクステリアデザインやエアロパーツ設計せっけいがなされた。床下ゆかした可能かのうかぎ平坦へいたんになるよう設計せっけいされており、車両しゃりょうはし車両しゃりょう底面ていめんダウンフォース発生はっせいさせるためにディフューザー形状けいじょうとされた[18]

リアスポイラーには車速しゃそくおうじて上下じょうげ可動かどうする格納かくのうしきの「アクティブリアウイング」[※ 8][※ 9]採用さいようされ、上昇じょうしょうCL-0.16、格納かくのうCdは0.31となる[9]。なお、ウイングが状態じょうたいでのCd公表こうひょうされていないが、ドイツSport Auto風洞ふうどう計測けいそくによれば格納かくのう0.36、上昇じょうしょう0.39であった。

なお、2012ねん生産せいさんされた「ニュルブルクリンクパッケージ」オプション装着そうちゃくしゃには、CFRPせい固定こていしき大型おおがたリヤスポイラー、およびカナード装着そうちゃくした専用せんようフロントバンパーが採用さいようされた。

インテリア[編集へんしゅう]

インパネ各種かくしゅ計器けいき表示ひょうじには、TFT液晶えきしょうディスプレイ(LCD)を中央ちゅうおう配置はいちしたグラスコックピット「コンビネーションメーター」を採用さいようし、スピードメータータコメーター・ギアだん表示ひょうじ・タイヤ空気圧くうきあつ警報けいほうなどの情報じょうほうをLCD画面がめんじょう統合とうごう表示ひょうじする[20]

また、インパネ中央ちゅうおうには7インチだか精細せいさいLCDのマルチディスプレイを装備そうびし、カーナビゲーションほかエアコンオーディオ画面がめんじょう操作そうさできるほか、レクサスでは「RX(3代目だいめモデル)」から採用さいようされている「リモートタッチ」を搭載とうさいし、パソコンマウスのような感覚かんかく手元てもと操作そうさすることができる。

その、12スピーカー+12chアンプの「マークレビンソン英語えいごばん・プレミアムサラウンドシステム」(DVD再生さいせいBluetoothUSBAUえーゆーX外部がいぶ入力にゅうりょくHDDサウンドライブラリ機能きのうづけ)や左右さゆう独立どくりつ温度おんど調整ちょうせいしきエアコン、シートヒーターき8Wayパワーシートといった快適かいてき装備そうびけい5エアバッグ運転うんてんせき助手じょしゅせきデュアルステージエアバッグ、運転うんてんせきニーエアバッグ、運転うんてんせき助手じょしゅせきシートベルトエアバッグ)やバックモニターなどの安全あんぜん装備そうび搭載とうさいされている。

最適さいてきなエンジンおん車内しゃないひびかせるためヤマハの音響おんきょう技術ぎじゅつかした設計せっけいおこなわれた。

モータースポーツ[編集へんしゅう]

レクサス・LF-A/LFA
2009ねんモデル
ボディ
乗車じょうしゃ定員ていいん 2人ふたり
ボディタイプ 2ドアクーペ
駆動くどう方式ほうしき FR
パワートレイン
エンジン 4.8L V10
最高さいこう出力しゅつりょく 367kW (500PS) 以上いじょう
変速へんそく シーケンシャルMT
車両しゃりょう寸法すんぽう
ホイールベース 2,605mm
全長ぜんちょう 4,530mm(LF-A)
4,855mm(LFA)
全幅ぜんぷく 1,880mm(LF-A)
1,950mm(LFA)
ぜんこう 1,200mm
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ニュルブルクリンク24あいだレース[編集へんしゅう]

2008ねん[編集へんしゅう]

2008ねんには、コンセプトカー段階だんかいのLF-Aの開発かいはつ一環いっかんとして、1だいがニュルブルクリンク24あいだレースに参戦さんせんした。マシンはロールケージ安全あんぜんタンクなどのレースよう装備そうび装着そうちゃくした以外いがいはほぼ市販しはんしゃ同様どうようのスペックとされている。ドライバーは中谷なかたに明彦あきひこ清水しみず和夫かずお飯田いいだあきら木下きのした隆之たかゆき日本人にっぽんじんドライバーでかためられた。予選よせんはSP8クラス5総合そうごう27)と健闘けんとうしたものの、決勝けっしょうではオイルクーラーからのオイルれ、こうハブボルトの破損はそんなどのトラブルが多発たはつし、総合そうごう121という成績せいせきわった。

2009ねん[編集へんしゅう]

2009ねんモデル(リア)

2009ねんどうレースに参戦さんせん。マシンは2だい体制たいせいで「あらたにコースにわせたチューニングの変更へんこうほどこし、戦闘せんとうりょくアップをねらった」としている。プレスリリースではエンジンしょもと詳細しょうさい公開こうかいされ、エンジン排気はいきりょうが4,805ccであることがあきらかとなった[21]。ドライバーは1号車ごうしゃ(No.15)が成瀬なるせひろしトヨタ自動車とよたじどうしゃ・マスタードライバー)、アルミン・ハーネ、ヨッヘン・クランバッハ、アンドレ・ロッテラー。2号車ごうしゃ(No.14)がモリゾウ(豊田とよだ章男あきお[※ 10])、ハビエル・キュロス、木下きのした隆之たかゆき飯田いいだあきら[22]

同年どうねんはニュル24あいだ先立さきだち、4がつ4にち同所どうしょおこなわれたニュルブルクリンク4あいだ耐久たいきゅうレースに参戦さんせんし、飯田いいだあきら/モリゾウ/ハビエル・キュロスのトリオでクラス優勝ゆうしょう総合そうごう39)をかざるなど[23]事前じぜんテストをおこなったうえでの参戦さんせんだったが、最終さいしゅうてきにNo.15はリタイア、No.14は総合そうごう87という結果けっかわった。

2010ねん[編集へんしゅう]

2010ねんモデル

2010ねんからは市販しはんばんをベースとした車両しゃりょう変更へんこうし、くるまめい市販しはんばんおなじく「LFA」にあらため、ニュルブルクリンク24あいだ耐久たいきゅうレースに2だい体制たいせい参戦さんせん市販しはんばん車両しゃりょうをベースにエアロパーツが装着そうちゃくされたほか、あしまわりにチューニングがほどこされ、ブレーキ、タイヤ・ホイールが変更へんこうされている。装着そうちゃくされるタイヤサイズは前後ぜんごどもLF-Aの305/30R20から330/40R18に変更へんこうされた[24]。ドライバーは50号車ごうしゃ木下きのした隆之たかゆき飯田いいだあきらわきばん寿一ひさいち大嶋おおしま和也かずやという日本人にっぽんじんカルテット、51号車ごうしゃがアーミン・ハーネ、ヨッヘン・クルンバッハ、アンドレ・ロッテラーという前年ぜんねんの15号車ごうしゃトリオ。51号車ごうしゃ途中とちゅうエンジンオイルに異物いぶつ混入こんにゅうしエンジン交換こうかんおこなったため規定きてい周回しゅうかいすうたっせず完走かんそうあつかいにはならなかったが、50号車ごうしゃはSP8クラスのクラス優勝ゆうしょう総合そうごう18)をたした[25]

2011ねん[編集へんしゅう]

88号車ごうしゃ飯田いいだあきら/石浦いしうら宏明ひろあき/大嶋おおしま和也かずやのドライブでSP8クラス3総合そうごう41)、87号車ごうしゃ木下きのした/ロッテラー/わきばんどうクラス8総合そうごう134)で完走かんそうした。

2012ねん[編集へんしゅう]

クラス優勝ゆうしょうたした83号車ごうしゃ

83号車ごうしゃ木下きのした/わきばん/飯田いいだぐみ参戦さんせん。SP8クラスで優勝ゆうしょう総合そうごう15)をたした。

2013ねん[編集へんしゅう]

2013ねんは79号車ごうしゃの1だい体制たいせいで、影山かげやま正彦まさひこ/石浦いしうら宏明ひろあき/大嶋おおしま和也かずや/モリゾウにより参戦さんせん。SP8クラス2総合そうごう37)で完走かんそうした。

2014ねん[編集へんしゅう]

2014ねん通常つうじょうのLFAにくわえ、エンジン排気はいきりょうを5.3Lに拡大かくだい・フルカーボンフレームを採用さいようするなど大幅おおはば改良かいりょうくわえた「LEXUS LFA Code X」を投入とうにゅうする。ドライバーはLFA(48号車ごうしゃ)が木下きのした隆之たかゆき/石浦いしうら宏明ひろあき/大嶋おおしま和也かずや、Code X(53号車ごうしゃ)が飯田いいだあきら/わきばん寿一ひさいち/井口いぐちたくじん[26]発表はっぴょうされていたが、レースウィークになって48号車ごうしゃのドライバーにモリゾウが追加ついかされた。最終さいしゅうてきに48号車ごうしゃがSP8クラス優勝ゆうしょう総合そうごう13)、53号車ごうしゃがSP-PROクラス優勝ゆうしょう総合そうごう11)となり、SP3クラスをせいした86わせて3クラス制覇せいは達成たっせいした[27]

2015ねん[編集へんしゅう]

2015ねん前年度ぜんねんどつづき「LEXUS LFA Code X」を53号車ごうしゃとして投入とうにゅうする。ドライバーは影山かげやま正彦まさひこ/石浦いしうら宏明ひろあき/大嶋おおしま和也かずや/井口いぐちたくじん。レース終盤しゅうばんにミッショントラブルのため6そくうしなうが、そのまま走行そうこうつづけフィニッシュし、SP-PROクラス優勝ゆうしょう総合そうごう14)をたした。

OTG Motor Sports LF-A
ボディ
乗車じょうしゃ定員ていいん 2人ふたり
ボディタイプ 2ドアクーペ
駆動くどう方式ほうしき FR
パワートレイン
エンジン 5.8L V8ターボ
変速へんそく シーケンシャルMT
車両しゃりょう寸法すんぽう
ホイールベース 2,605mm
テンプレートを表示ひょうじ

D1グランプリ[編集へんしゅう]

2015ねんから2016ねんにかけて、大阪おおさかトヨペットグループを母体ぼたいとしたチームからD1グランプリ参戦さんせんした。ドライバーはどうチーム所属しょぞく今村いまむら陽一よういち。なおエンジンはオリジナルのV10ではなく、NASCARようVがた8気筒きとうかわそうされている[28]。エキシビジョンマッチですうかい走行そうこうがあったが、高額こうがく修理しゅうり費用ひよう問題もんだいもあり本戦ほんせんへはいち出場しゅつじょうしていない。

2015ねん[編集へんしゅう]

だい1せん台場だいばのエキシビジョンマッチでデビュー。初戦しょせんうた和也かずや180SX互角ごかくはしりをせるもDOSS判定はんてい敗退はいたい。そのビデオオプションとうげドリフト企画きかく最中さいちゅうにリアのあしまわりを破損はそんしてしまう。

だい5せんまいしゅう翌日よくじつ同地どうち開催かいさいされたエキシビジョンでは、「角度かくど番長ばんちょう決定けっていせん」をトラブルで棄権きけん、「ついはし番長ばんちょう決定けっていせん」では末永すえなが正雄まさお[※ 11]FD3S敗北はいぼく。「団体だんたい番長ばんちょう決定けっていせん」では「チーム高級こうきゅうしゃ[※ 12]」の先頭せんとう担当たんとう、2となった。

最終さいしゅうせん台場だいばでは、本戦ほんせんくわえて2にちのワールドチャンピオンズにも出場しゅつじょう今回こんかいからターボされており、ベスト8までがった。

2016ねん[編集へんしゅう]

だい1せん台場だいばのエキシビジョンマッチに出場しゅつじょう。「団体だんたいドリフト」には「チーム1000馬力ばりき」として、高橋たかはし邦明くにあきマークX)、斎藤さいとうふとしわれマークII)、川畑かわはた真人まさとGT-R)とともに団体だんたいドリフトにいどんだが、D1ストリートリーガル出身しゅっしん選手せんしゅ中心ちゅうしん結成けっせいされた「チーム下剋上げこくじょう」に敗北はいぼくした。また、「ついはしバトル」では初戦しょせん高橋たかはし邦明くにあきやぶれた[29]

その[編集へんしゅう]

  • コンセプト時代じだい発表はっぴょうされたロードスターモデルは量産りょうさんモデルには設定せっていされていないが、特別とくべつモデルとして『LFA スパイダー』が2だいのみ製造せいぞうされており(ホワイトとイエローが存在そんざい)、イベントで披露ひろうされている[30]
  • トヨタしゃ辛辣しんらつなことでられる自動車じどうしゃジャーナリストのジェレミー・クラークソンはLFAを絶賛ぜっさんしており、「わたしがこれまで運転うんてんしたクルマのなか最高さいこうだ」とかたっている[31]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 当時とうじのF1のレギュレーションは、Vがた10気筒きとうエンジンの搭載とうさい義務付ぎむづけられていた。
  2. ^ 国内こくない仕様しようでは日産にっさん・GT-Rホンダ・NSXおなじく、ナビ連動れんどうしてリミッター解除かいじょできる機能きのうがある。
  3. ^ 長期ちょうき納車のうしゃちの顧客こきゃくから「自分じぶんより自社じしゃ広報こうほうしゃへの生産せいさんてを優先ゆうせんした」と誤解ごかいされないための配慮はいりょである。
  4. ^ フレームナンバーこくがなく車検しゃけん取得しゅとくができないもの。モックアップではないためはし可能かのう
  5. ^ なお、エンジンオイル冷却れいきゃくは、Vバンクあいだ水槽すいそううち設置せっちした大型おおがた水冷すいれいオイルクーラーと、左右さゆうフロントタイヤまえ装備そうびする空冷くうれいオイルクーラーの併用へいようである。
  6. ^ 一般いっぱんてきにセダン:550mm以上いじょう高性能こうせいのうスポーツカー:500mm程度ていどである
  7. ^ これは装備そうび簡略かんりゃく徹底てっていしたさい軽量けいりょう仕様しようでの状態じょうたいであり、標準ひょうじゅんてき装備そうび状態じょうたいでは1,580kgとなる。
  8. ^ ノーマル、スポーツ、ウェットモードのときは80km/h、オートモードのときは130km/hで上昇じょうしょうし、車速しゃそくが40km/h以下いかになると格納かくのうする。停車ていしゃちゅうにマニュアルモードで上昇じょうしょう格納かくのうさせることができる。
  9. ^ Webastoしゃせい
  10. ^ 当時とうじトヨタ自動車とよたじどうしゃふく社長しゃちょう
  11. ^ LFAがあまりにも高額こうがくなマシンのため、「あんな高級こうきゅうしゃはしるのはいやです」とこぼしている。
  12. ^ メンバーは本来ほんらい高山たかやま健司けんじ(GS)、上野うえの高広たかひろ(320i)、時田ときた雅義まさよし(クラウン)、川畑かわはた真人まさと(R35)の予定よていであったが、川畑かわはた直前ちょくぜんついはしりでクラッシュしたため今村いまむら代理だいり参加さんか

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 豊田とよだ章男あきおあいしたテストドライバー』 稲泉いないずみれんちょ 2018ねん3がつ7にち 小学館しょうがくかんかん
  2. ^ 「LEXUS LFA」棚橋たなはし晴彦はるひこチーフエンジニア インタビュー
  3. ^ 「LEXUS LFA」2005ねんデトロイトショーから市販しはんプロジェクトまで
  4. ^ レクサスLFA、世界せかい購入こうにゅう希望きぼうしゃ予定よてい台数だいすう上回うわまわ ホビダス・オート
  5. ^ レクサス LFA にニュルブルクリンクパッケージ Response.
  6. ^ LEXUS、LFA 500だい生産せいさん完了かんりょうLEXUS プレスリリース
  7. ^ トヨタテクノクラフトのCFRP技術ぎじゅつがレクサスLFAに採用さいよう ホビダス・オート
  8. ^ First Drive: 2011 Lexus LFA is wicked and this way comes autoblog英語えいご
  9. ^ a b c 「LEXUS LFA」LFAのメカニズム解剖かいぼう Handling
  10. ^ 東京とうきょうモーターショー2009】 レクサスブースにスーパースポーツ「LFA」プロトタイプが登場とうじょう Car Watch
  11. ^ 東京とうきょうモーターショー】トヨタ自動車とよたじどうしゃ、CFRPせいボディのレクサス「LFA」は世界せかい限定げんてい500だいで3750まんえん Tech-On!
  12. ^ a b 「LEXUS LFA」LFAのメカニズム解剖かいぼう Response
  13. ^ トヨタ企業きぎょうサイト|トヨタ自動車とよたじどうしゃ75ねん|技術ぎじゅつ開発かいはつ|ドライブトレイン
  14. ^ カーグラフィック 2011ねん7がつごう
  15. ^ レクサス LFA にサーキットスペシャル…最大さいだい出力しゅつりょく570PS Response.
  16. ^ ヤマハ、スーパースポーツカー「LEXUS LFA」のエンジンおんのサウンドデザインを担当たんとう
  17. ^ ホリデーオート 2010ねん 5がつごう
  18. ^ a b 「LEXUS LFA」LFAのメカニズム解剖かいぼう Packaging
  19. ^ レクサス LFA、ポテンザ S001を装着そうちゃく Response.
  20. ^ LFAのメーターの意匠いしょう3代目だいめレクサスISRCのF SPORT仕様しよう踏襲とうしゅうされている。
  21. ^ LEXUS、開発かいはつちゅうのLF-Aでニュル24あいだレースに参戦さんせん(2009ねん4がつ21にち
  22. ^ ニュルブルクリンクへの挑戦ちょうせん2009・チーム紹介しょうかい - gazoo.com
  23. ^ GAZOO RacingのLF-Aが、ニュル4あいだ耐久たいきゅうでクラス優勝ゆうしょう - gazoo.com 2009ねん4がつ5にち
  24. ^ GAZOO Racing LEXUS LFA 車両しゃりょう紹介しょうかい GAZOO.com
  25. ^ GAZOO Racing、ニュル24あいだレースでLEXUS LFAがクラス優勝ゆうしょう - TOYOTA MOTOR SPORTS 2010ねん5がつ17にち
  26. ^ トヨタ自動車とよたじどうしゃ、2014ねんのモータースポーツ活動かつどうおよび支援しえん計画けいかく発表はっぴょう - トヨタ自動車とよたじどうしゃ・2014ねん1がつ30にち
  27. ^ ニュル24あいだは4号車ごうしゃせいす! アウディ24あいだ連勝れんしょう - オートスポーツ・2014ねん6がつ22にち
  28. ^ ついはしりてられたら相手あいてから修理しゅうりだいもらう」── D1の今村いまむら陽一よういち選手せんしゅ今期こんき愛車あいしゃはレクサスLFAなの? - cliccar・2015ねん2がつ17にち
  29. ^ D1クロスは高山たかやまついはし川畑かわはた優勝ゆうしょう D1 OFFICIAL WEBSITE、2022ねん2がつ15にち閲覧えつらん
  30. ^ 県民けんみん栄誉えいよしょうしゅに エアレース総合そうごう室屋むろや義秀よしひで選手せんしゅ - 福島ふくしまみんほう
  31. ^ あのジェレミー・クラークソンが、「レクサス LFAは最高さいこうのクルマだ!」と告白こくはく

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]