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対戦型格闘ゲーム - Wikipedia コンテンツにスキップ

対戦たいせんがた格闘かくとうゲーム

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対戦たいせん格闘かくとうゲームから転送てんそう

対戦たいせんがた格闘かくとうゲーム(たいせんがたかくとうゲーム)とは、プレイヤーコンピュータ、あるいはプレイヤー同士どうし操作そうさするキャラクターが、おもに1たい1の格闘技かくとうぎ(もしくはそれにるいする形式けいしき)でたたか対戦たいせんがたコンピュータゲームである。コンピュータゲームのジャンルひとつであり、対戦たいせんアクションゲーム派生はせいぶつのジャンルである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

コンピュータゲームのジャンルにおいてはアクションゲーム一種いっしゅとして分類ぶんるいできる。たん格闘かくとうゲーム対戦たいせんゲームかくゲーりゃくされることや、格闘かくとうアクションゲーム格闘かくとうアクション対戦たいせん格闘かくとうゲーム対戦たいせん格闘かくとうという別称べっしょうばれることもある。大別たいべつして、上下じょうげ左右さゆううごきだけで奥行おくゆきのないもの(2D)と、奥行おくゆきのあるもの(3D)の2種類しゅるいがある。格闘技かくとうぎだけでなく、弾丸だんがんなどの道具どうぐけん登場とうじょうする作品さくひんもある。

プレイヤーは多数たすうのキャラクターのなかから自分じぶん使用しようするキャラクターをえらび、たがいに攻撃こうげきしあい相手あいて体力たいりょく [注釈ちゅうしゃく 1]をなくしたほう勝利しょうりとなるシステム一般いっぱんてきである。

歴史れきし[編集へんしゅう]

1984ねんの『カラテカ』や『スパルタンX』、テクノスジャパンの『対戦たいせん空手からてどう』、任天堂にんてんどうの『アーバンチャンピオン』、セガ(セガ・インタラクティブ)の『アッポー』、1985ねんバンダイの『キン肉マンきんにくまん マッスルタッグマッチ』、コナミ(コナミデジタルエンタテインメントならびにコナミアミューズメント)の『イー・アル・カンフー』、1987ねんカプコンの『ストリートファイター』など、格闘技かくとうぎ武道ぶどう題材だいざいとしたゲームが1980年代ねんだいなかばから後半こうはんにかけてはじめた。

1991ねんのカプコンの『ストリートファイターII』により、複雑ふくざつきのできる対戦たいせん前提ぜんていとしたゲームシステムが完成かんせい。この作品さくひん世界中せかいじゅうでの爆発ばくはつてきなヒットにより、1990年代ねんだい前半ぜんはんからなかばにかけて、対戦たいせん格闘かくとうゲームはひとつのおおきなブームこした。また、それまで一般いっぱんてきに「不良ふりょうまり」と做されていたゲームセンターてい年齢ねんれいそう要因よういんとなった。数々かずかず亜流ありゅうゲームがつくられた以外いがいに、格闘かくとうゲームを原作げんさくとする実写じっしゃ映画えいがアニメ多数たすうつくられ、1993ねんはじまった「K-1」などの現実げんじつ格闘技かくとうぎ人気にんきや、『ひじりりゅう伝説でんせつ』といったテレビドラマや、『機動きどう武闘ぶとうでんGガンダムとうテレビアニメにもおおきく寄与きよした。また、アーケードゲームとして人気にんきだった格闘かくとうゲームは家庭かていようゲーム移植いしょくされ、キラーソフトとして家庭かていようゲーム普及ふきゅうおおきく貢献こうけんした。

対戦たいせん格闘かくとうゲームは当初とうしょ爆発ばくはつてきブームとなったが、かくシリーズ新作しんさくとともにシステムが複雑ふくざつし、ポリゴン技術ぎじゅつによる3Dのぞいておおきな革新かくしんがなかったことも手伝てつだい、徐々じょじょマニアけなジャンルとなっていった。近年きんねん[いつ?]ではカードシステムによる戦績せんせきデータの閲覧えつらんや、アイテムによるプレイヤーキャラクターのカスタマイズなどの蓄積ちくせき要素ようそれている。

2D対戦たいせん格闘かくとうゲーム[編集へんしゅう]

ゲームとして2人ふたりのキャラが対戦たいせんして相手あいてかすという形式けいしき1984ねん稼動かどう開始かいししたアーケードゲームの『対戦たいせん空手からてどう』などからはじまったものである。1991ねん日本にっぽんにおいてカプコンの『ストリートファイターII』(略称りゃくしょう『ストII』)がアーケードゲームとして登場とうじょうしてから、ジャンプやしゃがみなどの基本きほん行動こうどう攻撃こうげきガードコマンド入力にゅうりょく方式ほうしき必殺ひっさつわざなどを駆使くしする形式けいしき確立かくりつされ、どうジャンル成長せいちょうのきっかけをんだ。これらはCPUとの対戦たいせんくわえ、プレイヤー同士どうし対戦たいせんによるきが人気にんきかぎとなり、全国ぜんこくてき対戦たいせんブームをし、各地かくち大会たいかいなどもひらかれ、ブームは日本にっぽん国外こくがいにもひろがりをせた。

この『ストII』人気にんきじょうじ、中堅ちゅうけん以上いじょうのメーカーは大抵たいていいち作品さくひん以上いじょう格闘かくとうゲームを市場いちば投入とうにゅうするほどの過剰かじょう供給きょうきゅうともえる状況じょうきょうした。それにしたがってかくメーカーはきそうようにグラフィックを向上こうじょうさせ、しんシステムや追加ついか要素ようそみ、どんどん高度こうど複雑ふくざつした格闘かくとうゲームをすようになり、1990年代ねんだい前半ぜんはんにはピークをむかえた。しかし、やがてかくメーカーはおなじゲームの改良かいりょうばん次々つぎつぎさざるをない状況じょうきょうおちいり、市場いちば飽和ほうわし、それに並行へいこうしてユーザーのマンネリ化まんねりかしていった。また、ブームにかげりがはじめた1990年代ねんだい後半こうはんになると、『コロコロコミック』や『コミックボンボン』とのタイアップられ、それにともないブームをささえていた子供こどもそうからの人気にんきも、『ポケットモンスター』や『デジモンとうといった育成いくせいゲームや、『遊戯ゆうぎおうとうトレーディングカードゲームすべうばわれてしまい、ブームは過渡かとむかえ、収束しゅうそくしていった。1999ねんには、NINTENDO64けに『ニンテンドウオールスター!だい乱闘らんとうスマッシュブラザーズ』が発売はつばい。コアけがいちじるしくなった2D格闘かくとうゲームのアンチテーゼとしてされ、国内こくないで197まんほんげた[1]

2001ねんころになるとカプコンがアーケードけの対戦たいせん格闘かくとうゲーム開発かいはつ凍結とうけつ発表はっぴょうし、カプコンとならどうジャンルを牽引けんいんしていたSNK倒産とうさん(のちに関連かんれん会社かいしゃがSNKプレイモアとしてさい出発しゅっぱつし、2016ねんきゅうしゃおなじ「SNK」へ社名しゃめい変更へんこう)などもあり、ブームは完全かんぜん終了しゅうりょうした。

しかし、市場いちば下降かこう傾向けいこうにありながらも、『ギルティギア』シリーズ、『メルティブラッド』など定期ていきてきにヒットさく出現しゅつげんしている。ここ最近さいきん[いつ?]ではNESiCAxLiveのコンテンツ(『BLAZBLUE』シリーズ、『AQUAPAZZA』など)が市場いちば中心ちゅうしんである。


3D対戦たいせん格闘かくとうゲーム[編集へんしゅう]

1993ねんにセガ(セガ・インタラクティブ)の『バーチャファイター』がアーケードに登場とうじょうして以降いこうは、ポリゴンえがかれたキャラクターを使用しようして3次元じげん空間くうかんでのたたかいを表現ひょうげんした格闘かくとうゲームが増加ぞうか。これによって格闘かくとうゲームに2D、3Dとばれる区別くべつまれることとなった。『バーチャファイター』が独特どくとくなシステムを数多かずおおっていたためか、それ以降いこうの3D対戦たいせん格闘かくとうゲームでも『バーチャファイター』を踏襲とうしゅうしたとおもわれる要素ようそつものがおおい。

そのさいたるものがしゃがみガードができない中段ちゅうだん攻撃こうげき導入どうにゅう後述こうじゅつ)である。中段ちゅうだん攻撃こうげき自体じたいは『バーチャファイター』の発明はつめいではないが、大抵たいていの3D対戦たいせん格闘かくとうゲームでは、ほとんどのキャラクターに基本きほんわざとして中段ちゅうだん攻撃こうげきつ。そのため2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでありがちな「しゃがみガードをしていれば安定あんていして相手あいて攻撃こうげきふせぐことができるため、相手あいて攻撃こうげきしのぎながらスキを反撃はんげきする」という状態じょうたいがなくなったことがおおきい。中段ちゅうだん攻撃こうげき存在そんざいにより、状況じょうきょうおうじてのちガードとしゃがみガードの使つかけや通常つうじょうわざ連係れんけい重視じゅうしした対戦たいせんとなり、必殺ひっさつわざ重視じゅうししたそれまでの2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームとはまったちがうゲームせいとなった。ネットワーク対応たいおうおよびカードシステムの普及ふきゅうにより、近年きんねん[いつ?]作品さくひんでは海外かいがい展開てんかいがされなくなったタイトルもある。

2Dと3Dのちが[編集へんしゅう]

かつては人間にんげん手作業てさぎょうえがいたドットのキャラクターが登場とうじょうする作品さくひんが2D格闘かくとうゲーム、ポリゴンによるキャラクターによる作品さくひんが3D格闘かくとうゲームとされていた。しかし技術ぎじゅつ進歩しんぽし、トゥーンレンダリングとう手描てがきと遜色そんしょくがないポリゴン描写びょうしゃができるようになったことから、『ストリートファイターIV』のようにポリゴンキャラクターを使用しようしながらかつての2D格闘かくとうゲームのシステムを踏襲とうしゅうするゲームも登場とうじょうするようになった[注釈ちゅうしゃく 2]

このため、『ストリートファイターIV』以降いこう作品さくひんでキャラクターの描写びょうしゃ方法ほうほうではなく、試合しあいちゅう視点してんがほぼ真横まよこ固定こていされ、奥行おくゆきへの移動いどうともなわない[注釈ちゅうしゃく 3]ゲームが2D格闘かくとうゲーム、キャラクターの移動いどうともな視点してん角度かくど変更へんこうされるゲームが3D格闘かくとうゲームとされる場合ばあいおおい。

左右さゆう反転はんてん問題もんだい[編集へんしゅう]

2D格闘かくとうゲームではキャラクターがかいってたたか都合つごうから、1Pまたは2P(作品さくひんまたはキャラごとにどちらが基準きじゅんになるかことなる)がわにいるキャラクターが反対はんたいいた場合ばあいグラフィック左右さゆう反転はんてんさせている。そのため、左右さゆう非対称ひたいしょうえがかれたキャラクターは武器ぶきつききて傷痕きずあと位置いちなどもかがみうつしのグラフィックになり、本来ほんらい設定せっていとはぎゃく方向ほうこうになる。ただし、この矛盾むじゅんを2Dうえ解決かいけつしようとすると開発かいはつ手間てまえる、グラフィックに容量ようりょうばいになってしまう、攻撃こうげきたり判定はんてい差異さいるなどの問題もんだいこってしまうためゲームの操作そうさじょうではとく問題もんだいはされていない。また、衣服いふくかれた文字もじ文字もじタトゥーなど、反転はんてんすることあきらかな違和感いわかんしょうじるグラフィックは反転はんてんせずに2Pようのグラフィックがこされる。 なお、この問題もんだいはジャンルをわず左右さゆうきの概念がいねんがあるほぼすべての2Dゲームにえるため、2D格闘かくとうゲーム特有とくゆうはなしではない。

たいして3D格闘かくとうゲームではおおくの場合ばあい左右さゆう反転はんてんおこなわず、キャラクターが対戦たいせん相手あいてをジャンプでえるなどしてきをえるさいに、キャラクターが回転かいてんして自然しぜんきがわるようになっている。このとき攻撃こうげきするききてやアクションなども反転はんてんされない。また、キャラクターによってはかまえの都合つごうじょうおもに2Pがわはプレイヤーに背中せなかけた状態じょうたいになってしまうこともある。

こうした左右さゆう反転はんてん描写びょうしゃあらたな表現ひょうげんれたのが『バトルファンタジア』で、3Dグラフィックでありながら2Dのシステムをベースにしたどうさくでは2Pがわ位置いちにいるキャラクターのグラフィックの反転はんてんおこなわず、アクションとアクションにかかわる要素ようそ(ききて武器ぶきしゅなど)だけを反転はんてんさせている。以降いこうどうさっからの影響えいきょう公言こうげんしている『ストリートファイターIV』などでも同様どうよう反転はんてんれている。

ステージ領域りょういき[編集へんしゅう]

2D格闘かくとうゲームの試合しあいステージは基本きほんてき左右さゆう後退こうたいするとこれ以上いじょうすすめなくなる領域りょういき存在そんざいし、画面がめんはしばれる。このとき画面がめんのフレームそのものが左右さゆうかべ役割やくわりたすことになり、キャラクターによっては三角さんかくなど画面がめんはし足場あしばにしてアクションをおこなれいもある。これにたいし3Dでのステージのはしは、

  1. 文字通もじどおかべさえぎられている」(『ファイティングバイパーズ』、『鉄拳てっけん4』)
  2. 相撲すもう土俵どひょうのように段差だんさ仕切しきられており、ステージから転落てんらくするとリングアウトけとなる」(『バーチャファイター』)
  3. 「ステージ境界きょうかい存在そんざいせず、(対戦たいせん相手あいて距離きょりたもっているかぎり)無限むげんループする」(『鉄拳てっけん』)

のいずれかとなる傾向けいこうにある。1ではかべにぶつけることによってダメージ増加ぞうかや、バウンド利用りようして連続れんぞくわざたたむなどの要素ようそふくまれる。1、2のふくごうがた存在そんざいし、一定いってい回数かいすう対戦たいせん相手あいてかべにぶつけることによってかべ破壊はかいされリングアウトが成立せいりつする。2Dにも『REAL BOUT かつえおおかみ伝説でんせつ』のようにかべやリングアウトをれたゲームも存在そんざいする。

勝敗しょうはい[編集へんしゅう]

とくアーケードゲームでは3ラウンドちゅう2ラウンドを先取せんしゅすることで勝利しょうりとするラウンドせいをとった作品さくひんおおい。乱入らんにゅうしたプレイヤーと対戦たいせんする場合ばあい、5ラウンドちゅう3ラウンドを先取せんしゅすることで勝利しょうりとする制度せいどれたり、一部いちぶ作品さくひんではそれにくわえて特定とくてい状況じょうきょうにおいてひとつの必殺ひっさつわざめることでラウンド先取せんしゅすう関係かんけいなくその一方いっぽう勝利しょうり確定かくていするというルールの作品さくひんもある。

ノックアウト
対戦たいせんがた格闘かくとうゲームの基本きほんてき勝敗しょうはいかた。キャラクターの体力たいりょくはゲージで表現ひょうげんされており、てき攻撃こうげきたるたびにそれがっていく。体力たいりょくきてしまうとノックアウトとなり、そのラウンドをとしたことになる。まえのラウンドの終了しゅうりょう状況じょうきょうかかわらず最大さいだいまで体力たいりょく回復かいふくした状態じょうたいつぎのラウンドがはじまるという作品さくひんおおいが、『ザ・キング・オブ・ファイターズシリーズ』のようまえのラウンドの結果けっか反映はんえいされる作品さくひん存在そんざいする。また、一定いってい条件下じょうけんかにおいて、対戦たいせんちゅうでも若干じゃっかん体力たいりょく回復かいふくできる要素ようそれた作品さくひんもある。
タイムオーバー
設定せっていされている制限せいげん時間じかんが0になった場合ばあいのこっている体力たいりょくおおほうがラウンドをせいしたことになる(いわゆる判定はんていち)。アーケードゲームでは基本きほんてき制限せいげん時間じかん設定せっていされているが、家庭かていようゲームへの移植いしょくさくではオプションで制限せいげん時間じかんをなくすことができるのもある。
リングアウト
基本きほんてき対戦たいせん格闘かくとうゲームではステージのはしまでくとそれ以上いじょうすすめなくなっているが、なかにはそこからさらすすむ、あるいはてきされるなどするとリングアウトとなり、ラウンドをられてしまうルールのものもある。『Rivals of Aether』ではリングアウトはおも勝敗しょうはいかたとなっている。

キャラクター[編集へんしゅう]

それまでのかくジャンルのゲームに登場とうじょうするキャラクターは、名前なまえ簡単かんたん動機どうきひめたすけにく、ひとし)が解説かいせつされてはいるものの、情報じょうほうとしてはそれ以外いがいはほぼ皆無かいむだった。しかしジャンルとはちがうエポックメイキングなファクターとして、詳細しょうさいなプロフィールが設定せっていされたことにより、キャラクターの個性こせいをよりてることになった。プロフィールは身長しんちょう体重たいじゅう国籍こくせきなど、あそぶにはさほど影響えいきょうしない情報じょうほうち、さらには趣味しゅみ嗜好しこう、スリーサイズ、恋人こいびと有無うむなども設定せっていされるものもある。

キャラクター設定せっていには業界ぎょうかい全体ぜんたいとおして傾向けいこうられる。ある作品さくひんんだ設定せっていがヒットしたことがライバルしゃ影響えいきょうをもたらしているためとされている。以下いかはそのいちれいである。

主人公しゅじんこうとライバル
動作どうさわざにクセが操作そうさしやすい、キャラクター選択せんたく最初さいしょにカーソルがわさっているキャラクターと、大抵たいてい場合ばあい外見がいけんのみちがうほぼどう性能せいのうのライバルキャラクター。黎明れいめい作品さくひんどうキャラ対戦たいせんおこなえなかったための救済きゅうさい処置しょち名残なごり代表だいひょうれいであるリュウとケンからリュウケンキャラリュウケンタイプともばれる。
れい:『ストリートファイター』のリュウケン、『龍虎りゅうここぶし』のリョウ・サカザキロバート・ガルシアかくワールドヒーローズ』のハンゾウフウマなど。八神はっしんあん(『ザ・キング・オブ・ファイターズ』)やきばしんまぼろしじゅうろう(『サムライスピリッツ』)などだい1さくには登場とうじょうせずだい2さく以降いこうにライバルキャラとして追加ついかされるキャラクターもおり、その場合ばあい性能せいのう差別さべつおおきい傾向けいこうにある。
暴走ぼうそうキャラ
自分じぶんでも制御せいぎょ不能ふのうなんらかのちからうごかされ、暴走ぼうそう状態じょうたいとなったキャラクター。しんキャラクターではなく既存きそんのキャラクターの派生はせいとして登場とうじょうすることがおおい。こういったキャラは通常つうじょう状態じょうたいよりも攻撃こうげきりょくたかい、移動いどうスピードがはやいなどの特徴とくちょうをもつ場合ばあいおおい。
れいツキノヨルオロチノチニクルフイオリ(『ザ・キング・オブ・ファイターズ』)、殺意さつい波動はどう目覚めざめたリュウ(『ストリートファイターZERO』)、デビルいちはち鉄拳てっけん』シリーズ)、暴走ぼうそうアルクェイド(『MELTY BLOOD』)など。
さいじゃくキャラ
意図いとてき性能せいのうひく設定せっていされているキャラクターや、公式こうしきのキャラと比較ひかくしてよわいという設定せっていがあるキャラクター。わざ主人公しゅじんこうわざをデチューンしたもの(道具どうぐ距離きょり威力いりょくなど)であることがおおく、グラフィックも主人公しゅじんこうのものを流用りゅうようしたものがおおい。
れい引弾(『ストリートファイターZERO』)、ネコアルク(『MELTY BLOOD』)、矢吹やぶきしんわれ(『ザ・キング・オブ・ファイターズ』)など。ただしわれ場合ばあいキャラ性能せいのう自体じたいけっしてひくくはない。
キャラのわざ使用しようするキャラ
のキャラクターのわざなんらかのかたちでコピーして使用しようするキャラクター。大別たいべつして2とおりのタイプがあり、あらかじめ一定いっていわざをコピーしているものと、完全かんぜんランダムでわざをコピーするものがいる。前者ぜんしゃおおくのキャラクターの様々さまざまわざみ、少数しょうすうながらオリジナルのわざわせている、後者こうしゃはランダムで決定けっていされた一人ひとりのキャラクターのわざだけをすべてコピーする傾向けいこうつよい。どちらの場合ばあいでも、ボスにおおられるキャラクターである。
れい:ギガス(『ワールドヒーローズ』)、じん、オーガ、アンノウン、コンボット(いずれも『鉄拳てっけん』シリーズ)、サイクロイドβべーた、サイクロイドγがんま(『ストリートファイターEX』シリーズ)、セス(『ストリートファイターIV』)など

また、CPUせん最終さいしゅうステージで登場とうじょうするてきキャラクターのことをボス(または最終さいしゅうボス、ラストボス、ラスボス)キャラクターとぶ。作品さくひんによってはCPUせん途中とちゅうでいわゆるちゅうボスキャラクターが登場とうじょうする場合ばあいや、一定いってい条件じょうけんたすとボスせん前後ぜんこうかくしボスキャラクターとの対戦たいせん移行いこうすることもある。『ザ・キング・オブ・ファイターズXII』のように、ストーリー設定せっていのない一部いちぶ作品さくひんなかにはボスキャラクターが存在そんざいしないケースもある。

なお、ボスキャラクターをプレイヤーが使用しようできるかどうかは作品さくひんによってまちまちで、のキャラクターより性能せいのうたかすぎるなどの理由りゆうでアーケードばん・コンシューマばんともに使用しようできない場合ばあいや、アーケードばんでは使用しようできないがコンシューマばんなら一定いってい条件じょうけんたせば使用しようできる場合ばあいなど、様々さまざまなケースがある。なかにははじめからプレイヤーが使用しようできるキャラクターのなかにボスがじっている(作品さくひんによっては性能せいのう通常つうじょうバージョンよりアップしていたり、ボスバージョン専用せんようわざ搭載とうさいされているキャラクターも存在そんざいする)こともある。

操作そうさけい[編集へんしゅう]

例外れいがい多々たたあるが、上下じょうげ左右さゆう方向ほうこうキー(アーケードゲームではレバー、コンシュマーでは十字じゅうじキー)と3~6のボタンで入力にゅうりょくおこなうものがおおい。それらでは方向ほうこうキーでキャラクターを移動いどうやコマンドの入力にゅうりょくをし、ボタンで攻撃こうげきする。以下いか一般いっぱんてきれい説明せつめいする。

移動いどう[編集へんしゅう]

ひだりみぎ入力にゅうりょくすることで前後ぜんご移動いどうし、うえでジャンプ、そして移動いどうではないがした入力にゅうりょくするとそのでキャラはしゃがむ、というのが方向ほうこうキーにかんするもっと一般いっぱんてき仕様しようえる。作品さくひんやキャラクターによってはなな入力にゅうりょくするとしゃがんだ状態じょうたい移動いどうする「しゃがみあるき」とばれる行動こうどうっている場合ばあいもある。

おおくの場合ばあい、2D格闘かくとうゲームでのジャンプはあしばらいなどのひく位置いちへの攻撃こうげき回避かいひでき、さらにジャンプキックなどの攻撃こうげきを(とくには連続れんぞくわざ始点してんになる通常つうじょうわざを)しながらよこ方向ほうこう移動いどうできるというてん重要じゅうよう行動こうどうである。ただしアッパーカットなど上向うわむきの攻撃こうげきにはてきにされてしまうことがある。しゃがむことには相手あいて打点だてんたか攻撃こうげきけることができるという利点りてんがある。

3D格闘かくとうゲームのジャンプは事情じじょうちがっている。ジャンプの軌道きどうがゆるやかで距離きょり極端きょくたんたかいかひくいのどちらかがおおく、またジャンプちゅう攻撃こうげき強力きょうりょくなものはすくないため、あくまで回避かいひ手段しゅだんとしてもちいられることがおおい。

歩行ほこうやジャンプのほかにダッシュとばれる移動いどうかたがある作品さくひんおおい。これはたいていの作品さくひんではおな方向ほうこうつづけて素早すばやく2かい入力にゅうりょくするというコマンドですことができる。ダッシュの性能せいのう一様いちようではなく、作品さくひんによってちがうし、またおな作品さくひんなかでもキャラによって差別さべつされている場合ばあいがあるが、いちてき距離きょりむステップタイプと、はしつづけるランタイプがおおい。積極せっきょくてきてき接近せっきんするための前方ぜんぽうへのダッシュにくらべると、後退こうたいてきからはなれるためのバックダッシュの性能せいのうひくおさえられていることがおおいが、無敵むてき時間じかん設定せっていされているゲームもある(『かつえおおかみ伝説でんせつSPECIAL』など。ただし、空中くうちゅうげにたいしては無力むりょく)。3D対戦たいせん格闘かくとうゲームではレバー入力にゅうりょくおうじた自然しぜんあしうごきを再現さいげんすることがむずかしく、キャラクターによっては通常つうじょう移動いどうきわめておそものもいるため、素早すばや移動いどうするには大抵たいていこのダッシュを使つかうことになる。

ダッシュは、かならずしも前後ぜんごのそれがそろっているとはかぎらず、まえ、どちらかへのダッシュしかない作品さくひん存在そんざいする。また作品さくひんのシステムじょうダッシュはあるが、鈍重どんじゅう移動いどう能力のうりょく極端きょくたんひくいという設定せっていのキャラクターだけダッシュできないようにされている場合ばあいもある。たとえば、作品さくひんちゅう唯一ゆいいつまえへのダッシュができない『ヴァンパイア』のビクトルや、作品さくひんちゅう唯一ゆいいつまえにものちにもダッシュができない『北斗ほくとこぶし』のハートさまなどが該当がいとうする。

特殊とくしゅれいとして『サイキックフォース』のように360ぜん方位ほうい移動いどうできる作品さくひんもある。

3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでのじく移動いどう[編集へんしゅう]

3Dでは上下じょうげ左右さゆうのほかにおく手前てまえ(キャラクターにとって左右さゆう)の概念がいねん付加ふかされる。この方向ほうこうへの移動いどうおもじく移動いどうばれる。キャラクター同士どうし中心ちゅうしんてんむす直線ちょくせんじくび、このじく移動いどうするためである。

一般いっぱんにレバーをした方向ほうこうないしじょう方向ほうこう素早すばやく2かい入力にゅうりょくすることでおこなえ、直線ちょくせんてき攻撃こうげき回避かいひすることができる。しかし、内部ないぶ処理しょり方法ほうほう多種たしゅ多様たようであり、『バーチャファイター』では直線ちょくせん攻撃こうげきたて攻撃こうげき)と回転かいてん攻撃こうげきよこ攻撃こうげき)を明確めいかくけ、直線ちょくせん攻撃こうげきたいしてのみ有効ゆうこう無敵むてき時間じかんもち時間じかんてき回避かいひ成否せいひ決定けっていしている。一方いっぽう鉄拳てっけん』や『ソウルキャリバー』ではたり判定はんていうごかし、相対そうたいてき位置いち回避かいひ成否せいひ決定けっていしている。そのため、タイミングや位置いちければ回転かいてん攻撃こうげきでも回避かいひすることができるし、システムじょう直線ちょくせん攻撃こうげきであっても回避かいひしきれない場合ばあいてくる。

特殊とくしゅれいとして、『ソウルキャリバー』では通常つうじょうのレバー操作そうさで、俯瞰ふかん視点してんにおける前後ぜんご左右さゆう動作どうさおこなえ、ジャンプやしゃがみはガードボタンとレバーを同時どうじもちいておこなう。

攻撃こうげき[編集へんしゅう]

攻撃こうげきおもにボタンひとつだけで発生はっせいする通常つうじょうわざとボタンとレバーの操作そうさわせることで発生はっせいする必殺ひっさつわざ分類ぶんるいされる。通常つうじょうわざ攻撃こうげきりょくしたボタンによってことなっており、一般いっぱんてきじゃく→(なか)→きょうとダメージがたかくなると同時どうじすきおおきくなる(わざ前後ぜんこう予備よび動作どうさながくなる)。

2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでのボタン操作そうさ[編集へんしゅう]

2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームの最大手さいおおてだったカプコン制作せいさくしたゲームのおおくは『ストリートファイターII』に代表だいひょうされる6ボタン入力にゅうりょくけい採用さいようしている。これは元々もともとは、前作ぜんさくストリートファイター』の汎用はんよう筐体きょうたいけのコンパネ仕様しようである。上段じょうだんの3つをひだりからじゅんじゃくなかつよ威力いりょくのパンチに、下段げだんの3つを同様どうようにキックにてている。この入力にゅうりょく体系たいけいをカプコンとアリカせいのゲーム以外いがい採用さいようしたゲームは『カイザーナックル』『ファイターズヒストリー』など『ストリートファイターII』ブームにかたちしたゲームがおおい。

2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでおなじくおお使用しようされたのは4ボタン入力にゅうりょくけいである。これは格闘かくとうゲームをおおおくしたネオジオ使用しようできる最大さいだいボタンすうが4までだったこともある。4ボタンと一括いっかつしてもその使用しようほうはバリエーションがおおく、ちゅう攻撃こうげき削除さくじょし、パンチ、キックのじゃくつよしてるもの(『かつえおおかみ伝説でんせつスペシャル』『ザ・キング・オブ・ファイターズ』など)、じゃくなかてて強攻きょうこうげきじゃくなかのボタンを同時どうじすことで発生はっせいさせるもの(『サムライスピリッツ』『ワールドヒーローズパーフェクト』など)、3ボタンを攻撃こうげきき(じゃくなかつよし、パンチ、キック、強攻きょうこうげきじゃく攻撃こうげきなど)、4ボタンなんらかの特殊とくしゅ行動こうどうてるもの(『サムライスピリッツ べにろう無双むそうけん』『龍虎りゅうここぶし』『ジョジョの奇妙きみょう冒険ぼうけん』『MELTY BLOOD』『GUILTY GEARシリーズ』など)、等々とうとう様々さまざまなものが存在そんざいする。

同時どうじしで強攻きょうこうげき発生はっせいさせるタイプの場合ばあい店舗てんぽがわで5、6ボタンけてじゃくちゅうボタンの同時どうじしになるように改造かいぞうし、6ボタン入力にゅうりょく仕様しようにした筐体きょうたい散見さんけんされた。また、4ボタンでは特殊とくしゅ動作どうさをするさい同時どうじしを要求ようきゅうされることもおおく、『かつえおおかみ伝説でんせつ3』など格闘かくとうゲームが進化しんかしていくにつれ直感ちょっかんてきかりづらい煩雑はんざつ同時どうじしを要求ようきゅうされることもおおかった。近年きんねんでは、『北斗ほくとこぶし』のように攻撃こうげきボタンの4ボタンにくわえ、特殊とくしゅ動作どうさに1ボタンをくわえ5ボタンにした作品さくひんおおい。

対戦たいせんがた格闘かくとうゲームの元祖がんそとされる作品さくひん『ストリートファイター』では、かんあつしきのボタンが使用しようされていた。『ワールドヒーローズ』『龍虎りゅうここぶし2』など、ボタンの具合ぐあいによって強弱きょうじゃく使つかける方式ほうしきもある。

上段じょうだんおよび下段げだんのパンチ、キックと、それらの中央ちゅうおうにガードボタンを配置はいちしたもの(『モータルコンバット』)、3ボタンの構成こうせいがパンチ、キック、ジャンプとなっているもの(『ナックルヘッズ』)とうがある。

3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでのボタン操作そうさ[編集へんしゅう]

バーチャファイター』に代表だいひょうされる3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームは、ガード・パンチ・キックの3ボタンで構成こうせいされるものがおおい。パンチ・キックは1種類しゅるいずつしかないが、ボタンを特定とくてい順番じゅんばん・タイミングです、特定とくていわせで同時どうじす、レバー入力にゅうりょくわせるなどの操作そうさ様々さまざまわざ派生はせいさせられる。「キックの威力いりょくはパンチの2ばい」にしたがってか、全体ぜんたいてきにキックのほう威力いりょくたかい。ガードボタン単体たんたいでは攻撃こうげきにはかかわらないが、ボタンを攻撃こうげきのバリエーションとして使用しようすることもある。

これの操作そうさけいをアレンジしたものとして、ドリームファクトリーせいのゲームはパンチ・キックのわりに上段じょうだん攻撃こうげき下段げだん攻撃こうげきとし(上下じょうげ同時どうじしで中段ちゅうだん攻撃こうげき)、わざ属性ぞくせい直感ちょっかんてきかりやすいようになっている。

その特徴とくちょうてきなものに、左右さゆう手足てあしに4つのボタンをてたもの(『鉄拳てっけん』)、キャラクターが武器ぶきち、縦横じゅうおう武器ぶき方向ほうこう構成こうせいされたもの(『ソウルキャリバー』『スターグラディエイター』など)、まえのボタンで移動いどう、レバーで攻撃こうげきする『武力ぶりょく 〜BURIKI ONE〜』がある。

ガード[編集へんしゅう]

ガードは相手あいて攻撃こうげき防御ぼうぎょし、ダメージを完全かんぜんふせぐか最小限さいしょうげん被害ひがいめる防御ぼうぎょ行動こうどうであるが、げにたいしてはもろい(後述こうじゅつ)。わざによる攻撃こうげきおなじぐらい重要じゅうよう行動こうどうである。

2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでのガード[編集へんしゅう]

2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームのほとんどと3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームの一部いちぶは、進行しんこう方向ほうこうぎゃくにレバーを入力にゅうりょくすることでガードする。たとえばキャラクターがみぎいている場合ばあいひだり入力にゅうりょくするとガードになる。また、足下あしもとねら攻撃こうげきにはひだりれてガードすることはできず(下段げだんわざ)、左下ひだりした入力にゅうりょくしてガードする。また、ジャンプちゅう攻撃こうげき左下ひだりした入力にゅうりょくではガードできず、ひだりれてガードする。

2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームにおいてはしゃがみわざ強力きょうりょくなものがおおく、わざ下段げだんガード可能かのうでジャンプ攻撃こうげき下段げだんガード不能ふのうだがえは比較的ひかくてき容易よういなため、しゃがみガードが防御ぼうぎょ基本きほんとなる。地上ちじょうでの中段ちゅうだんわざ後述こうじゅつ)をっているキャラもいるが、そのほとんどがガードくずしのバリエーションにすぎないため、相手あいてうごきにおうじて中段ちゅうだんわざ意識いしきはしつつ、ガードはしゃがみガードを中心ちゅうしんとすれば基本きほんてきには安全あんぜんである。だが、空中くうちゅうダッシュなどでキャラクターが空中くうちゅう機敏きびんうごけるゲームではジャンプ攻撃こうげき擬似ぎじてき中段ちゅうだんわざとして機能きのうすることもあるため、一概いちがいにそうとはれない。

3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでのガード[編集へんしゅう]

3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームのほとんどは、レバー入力にゅうりょく方向ほうこうおうじず地上ちじょうにいるときガードボタンをすことでガードする。っているときにガードボタンをすとちガードになり、しゃがんでいるときにガードボタンをすとしゃがみガードになる。ただ鉄拳てっけん』シリーズではレバーでガード動作どうさおこなう。

2D格闘かくとうゲームとことなるてんは、しゃがみガードできない「中段ちゅうだんわざ」とばれるわざおおくあること(この中段ちゅうだんわざ元祖がんそは2D格闘かくとうゲームの『龍虎りゅうここぶし』)で、それにくらべしゃがみ攻撃こうげきよわく、下段げだんわざ中段ちゅうだんわざくらべるとリスクやリターンではおとっているものがおおいため、3D格闘かくとうゲームではちガードが基本きほんとなる。しかし、すきすくない上段じょうだん攻撃こうげきはしゃがみでけることができ、下段げだんわざ多用たようできる性能せいのうのため、2D格闘かくとうゲームにくらべて相手あいてうごきにわせてちとしゃがみを使つかける機会きかいはるかにおおい。また、先述せんじゅつのように2D格闘かくとうゲームでもこのボタンガードを採用さいようしているゲームもある。

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げはちかくにいる相手あいてつかみ、名前なまえとおばしたり至近しきん距離きょりからの打撃だげきあたえる攻撃こうげき行動こうどうで、基本きほんてき防御ぼうぎょつよく、打撃だげきよわい(後述こうじゅつ。)

2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでの[編集へんしゅう]

通常つうじょうげ、コマンドげ、移動いどうげ、対空たいくうげ、空中くうちゅうげ、打撃だげきげ、かえげなどが存在そんざいする。

最大さいだい特長とくちょうはほとんどのわざ条件じょうけん成立せいりつしていればそく可能かのうで、通常つうじょう攻撃こうげきよりだしはや前述ぜんじゅつのガードを無効むこうできるてんであるが、相手あいてとの距離きょりがきわめてちかくないとげられない、相手あいて攻撃こうげきけているモーションちゅうげられないなどの条件じょうけん存在そんざいする。これは2D対戦たいせん格闘かくとうでは攻撃こうげきすることのリスクはひくく、なんらかのわざしている・移動いどうちゅう状態じょうたいおおいため、密着みっちゃく状態じょうたいにすること自体じたいのリスクがたかいからである。すなわち、2D対戦たいせんがた格闘かくとうでのげはガードをくずうら選択肢せんたくしといえる。ただし、いわゆるげキャラは打撃だげきわざとうこんひとつである反面はんめん、コマンドげがだいダメージの場合ばあいもあるため、主流しゅりゅう選択肢せんたくしとなる。

げられる条件じょうけんたさないままわざ入力にゅうりょくをしたり、入力にゅうりょくから実際じっさいにつかむまでに条件じょうけんけたりすると、べつわざたり失敗しっぱいのモーションになり、すきをさらすことになるゲームもおおい。とくに「失敗しっぱいモーション」は昨今さっこん格闘かくとうゲームにはもはや一般いっぱんてきなものになっている。

1990年代ねんだい後半こうはんに「け」というげられたタイミングに特定とくてい入力にゅうりょくをすることでづかみをさばくことができるシステムが導入どうにゅうされはじめ、昨今さっこん格闘かくとうゲームのほとんどに採用さいようされている。2D格闘かくとうゲームの場合ばあい相手あいて使用しようしたのげのコマンドとたボタン入力にゅうりょくもとめられることがおおい([Pげ]にたいして[P]、[→Kげ]にたいして[→K]など)。また、一部いちぶのコマンドげや通常つうじょう以外いがいを「不可ふか」としている格闘かくとうゲームもおお存在そんざいする。

3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでの[編集へんしゅう]

3D対戦たいせん格闘かくとうにおけるげは、ガードは無効むこうできるが、打撃だげきわざ比較ひかくしてもはや部類ぶるい同等どうとう程度ていどで、ダメージも単発たんぱつとしてはたかめな程度ていどでしかない。しかし打撃だげきわざが、ある程度ていど接近せっきんしないとヒットさせられず、ガードされると基本きほんてきには不利ふりである。このガードにたいする存在そんざいとして、げが存在そんざいする。そしてそのげも攻撃こうげきわざとかちうと一方いっぽうてきつぶされる羽目はめになる。すなわち、打撃だげき<ガード<げ<打撃だげき…という基本きほんの「さんすくみ」を構成こうせいする、重要じゅうよう要素ようそ選択肢せんたくしといえる。

さらち・しゃがみガードの使つかけから、状態じょうたいげるげ、しゃがみ状態じょうたいげるしゃがみげを区分くぶん。これをふくめて細分さいぶんすると、中段ちゅうだん攻撃こうげきちガード<げ<中段ちゅうだん攻撃こうげき主流しゅりゅうさんすくみに、さら下段げだん攻撃こうげき<しゃがみガード<しゃがみげ・中段ちゅうだん攻撃こうげきさらげ<しゃがみガード、しゃがみげ<ちガードとうという複雑ふくざつなすくみ関係かんけいのループが構成こうせいされている(ただ、基本きほんてきにしゃがみげをつキャラはすくない。だしはや中段ちゅうだんわざでもしゃがみガードくずしはじゅうふんできるためである)。

これにより、どの行為こういにも有利ゆうり不利ふり相性あいしょうがあり、すくなくないメリットとリスクがあるようになるため、相手あいてがどう行動こうどうするのかのみにつことが重要じゅうようとなるのである。これらは開祖かいそである『バーチャファイター』が基本形きほんけい構築こうちくしており、のゲームもおおきな影響えいきょうけている。

まれに、打撃だげきわざだしがかりをもげられる「キャッチげ」があったり、げをしゃがみ・状態じょうたい共通きょうつうにするゲームも存在そんざいする。

けにかんしては、げのほとんどがコマンドげであるため、すべてできるようにしているのが一般いっぱんてき。ただし対応たいおうするけコマンド(相手あいてげコマンドの最後さいご方向ほうこうおなじレバー+げなど)でなければけられないという制限せいげんし、ここにもいの要素ようそれていることがある。 また失敗しっぱいモーションがあるゲームも一般いっぱんてき。これはみの失敗しっぱい明確めいかくにする効果こうかもある。これも『バーチャファイター2』において、失敗しっぱいがなくコマンドの重複じゅうふく可能かのうだったため、いわゆる「自動じどう」(げられなければ、自動じどう中段ちゅうだん攻撃こうげきる)がリスクが非常ひじょうひくつよかったことの反省はんせいから導入どうにゅうされている。

レバーとボタンのわせ[編集へんしゅう]

2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームのほとんどと3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームの一部いちぶは、特定とくていのレバー操作そうさコマンド入力にゅうりょくぶ)ののちにボタンをすことで必殺ひっさつわざ発動はつどうさせられる。必殺ひっさつわざはガードすると体力たいりょくがわずかに減少げんしょうする(けずり)。特定とくてい操作そうさとは、たとえばボタンの連打れんだ、レバーをしたからみぎ方向ほうこうに4ぶんの1回転かいてんさせたのちパンチボタンをす(波動はどうけんコマンド)、といったもの。比較的ひかくてき簡単かんたんなものから、レバーを1回転かいてんさせるようなむずかしいものまで様々さまざまなものが存在そんざいする。

レバー操作そうさのコマンド入力にゅうりょく歴史れきし初代しょだいストリートファイターから存在そんざいしているが当初とうしょこのシステムは他社たしゃ対戦たいせん格闘かくとうゲームでは浸透しんとうしていなかったが『ストリートファイターII』のだいヒット以降いこう標準ひょうじゅんされてったものである。

龍虎りゅうここぶし』において必殺ひっさつわざえるちょう必殺ひっさつわざ登場とうじょうし、すぐに作品さくひんでも採用さいようされた。性能せいのう必殺ひっさつわざよりもたかいものの、のこ体力たいりょくやゲージなど、一定いってい条件じょうけんたす必要ひつようがある。さらに必殺ひっさつわざ以上いじょうにコマンドが複雑ふくざつなものがおおく、『龍虎りゅうここぶし』ではじめて採用さいようされたボタン同時どうじはじめ、当時とうじのプレイヤーに「かくしコマンドさがし」[注釈ちゅうしゃく 4]というやりみをうなが方向ほうこうすすんでいった。1990年代ねんだい中盤ちゅうばんまでは複雑ふくざつ一途いっと辿たどり、せること自体じたい能力のうりょくとなっていためんもあったが、その単純たんじゅんなものへと回帰かいきしていった。これは格闘かくとうゲーム自体じたいがマニアックになりすぎ、プレイヤーの新規しんき参入さんにゅうはばんだことへの反動はんどうわれる。

レバーを前方ぜんぽう後方こうほうなどにれながらボタンをすと、通常つうじょうとはちが攻撃こうげきせる場合ばあいもある。たとえばレバーを進行しんこう方向ほうこうれながらちゅうパンチボタンをすと、通常つうじょうフックるところを、うえからろすようなパンチに変化へんかする、といったもの(『スーパーストリートファイターIIX』、リュウ:鎖骨さこつり)。これらは通常つうじょうわざではないが必殺ひっさつわざうほど特別とくべつではない、という意味いみ特殊とくしゅわざもしくはたんレバーわざなどとばれる。レバーをした方向ほうこうれた場合ばあい攻撃こうげきはしゃがんだ状態じょうたい通常つうじょうわざなされ、特殊とくしゅわざとはされない。同様どうよううえ方向ほうこうれた場合ばあいも、ジャンプちゅう通常つうじょうわざなされる。ただし、たとえば進行しんこう方向ほうこうななにレバーをれた場合ばあいのみわざ変化へんかする場合ばあい特殊とくしゅわざとされる。

3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームについては、前述ぜんじゅつとおりボタン入力にゅうりょくとレバー入力にゅうりょくわせで様々さまざまわざ派生はせいする。2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームではひとつのボタンでは状態じょうたいによってまったひとつの通常つうじょうわざしかなかったが、3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームは通常つうじょうパンチボタンをしたさいジャブほかに、レバーをまえたおしながらボタンをすことでまったことなるわざひじちをすことができる。このように2D格闘かくとうゲームのようなボタンのちがいによる使つかけではなく、ボタンとレバーとのわせでわざ使つかけるようになっている。また「パンチ・パンチ・パンチ・キック」のようにじゅんにボタンをしていくことで固有こゆうのコンビネーションわざすことができるキャラクターもおおい。また、2D格闘かくとうゲームの必殺ひっさつわざのようなコマンド入力にゅうりょく要求ようきゅうされることもある(レバーを←←→とたおしてパンチとキックを同時どうじしなど)。

このレバーとボタンのわせによるわざ入力にゅうりょくは、非常ひじょう簡便かんべん使つかけやすいが、一方いっぽう人気にんきシリーズでは新作しんさくかさねるとともわざ追加ついかされつづけ、結果けっかてきにはそのわざおおさが複雑ふくざつさをまねいた。

コマンドのれい[編集へんしゅう]

代表だいひょうてきなコマンドと通称つうしょう以下いかげる。以下いかれいはキャラクターがみぎいているとき(左側ひだりがわにいるとき)の場合ばあい左向ひだりむきの場合ばあいぎゃくになる)。

通常つうじょうわざ - ボタン1つ
もっと基本きほんてきなパターン。ほとんどは普通ふつう攻撃こうげきだがゲームや操作そうさ設定せっていによっては必殺ひっさつわざなどの特殊とくしゅ行動こうどうをすることがある。
レバーわざ - 一方向いちほうこう + ボタン
ボタン入力にゅうりょく同時どうじおこなうレバーだおしの方向ほうこうわざによって様々さまざま。ほぼすべての対戦たいせんがた格闘かくとうゲームで採用さいようされており対戦たいせんアクションゲームでも採用さいようされる。
波動はどうけんコマンド - ↓ ↘ → + ボタン
『ストリートファイター』シリーズのリュウの必殺ひっさつわざ波動はどうけん由来ゆらいする。波動はどうけん同様どうように、なんらかの道具どうぐはなわざにこのコマンドがてられることがおおい。
波動はどうコマンド」、「波動はどう」とも。英語えいごけんではQCFQuarter Circle Frontりゃく)とばれる。
昇龍しょうりゅうけんコマンド - → ↓ ↘ + ボタン
おなじくリュウの必殺ひっさつわざ昇龍しょうりゅうけん由来ゆらいする。昇龍しょうりゅうけん同様どうように、上昇じょうしょうしつつ攻撃こうげきはなわざにこのコマンドがてられることがおおい。波動はどうけんコマンドにくらべややむずかしい。「昇龍しょうりゅうコマンド」、「昇龍しょうりゅう」とも。英語えいごけんではDPDragon Punchりゃく米国べいこくばん初代しょだいにおける昇龍しょうりゅうけん名称めいしょう)やSRKShoryukenりゃく昇龍しょうりゅうけん英字えいじ表記ひょうき)とばれる。
竜巻たつまき旋風せんぷうあしコマンド - ↓ ↙ ← + ボタン
おなじくリュウの必殺ひっさつわざ竜巻たつまき旋風せんぷうあし由来ゆらいする。竜巻たつまき旋風せんぷうあし同様どうように、相手あいてかって突進とっしんするわざにこのコマンドがてられることがおおい。
竜巻たつまきコマンド」、「竜巻たつまき」、「ぎゃく波動はどう」とも。英語えいごけんではQCBQuarter Circle Backりゃく)とばれる。
ためわざ - レバーを←方向ほうこうにしばらくれ、→ + ボタン
わざタメわざめコマンドタメコマンドともわれる[2][3][4][5]。『ストII』のインストカードで「ためる」という表現ひょうげんをしていたためこうばれる。ためる時間じかんはゲームや必殺ひっさつわざによって様々さまざまだが、おおくは1びょう前後ぜんこう。『ストII』のガイル必殺ひっさつわざ、ソニックブームが代表だいひょうてき
ほとんどは「←にためて→」か、「↓にためて↑」だが、変則へんそくてきなものも存在そんざいする。[注釈ちゅうしゃく 5]
ホールドボタンわざ - ボタンをしばらくしたままにして、そのボタンをはな
1つのボタンを使用しようするタイプもあれば複数ふくすうのボタンを使用しようするタイプもある。「ホールドボタンわざ」という名称めいしょうは『ストリートファイターV』で使用しようされている[4]
ヨガフレイムコマンド - ← ↙ ↓ ↘ → + ボタン
『ストII』のダルシム必殺ひっさつわざ、ヨガフレイムに由来ゆらいする。
省略しょうりゃくして「ヨガ」「前半ぜんはん回転かいてん」とも。英語えいごけんではHCFHalf Circle Frontりゃく)とばれる。『バーチャファイター』などの3D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでは強力きょうりょくわざジャイアントスイングなど)でもちいられることがおおい。
このぎゃくに、前方ぜんぽうから後方こうほうはん回転かいてんさせる場合ばあい→ ↘ ↓ ↙ ←)は「ぎゃくヨガ」、「うしはん回転かいてん」とばれる。英語えいごけんではHCBHalf Circle Backりゃく)となる。ヨガフレイムのコマンド自体じたいのちに『ストリートファイターZERO2』などで「ぎゃくヨガ」に変更へんこうされたが、用語ようごとしての「ヨガフレイムコマンド」の意味いみわらずにいる。
スクリューコマンド - レバー1回転かいてん + ボタン
『ストII』のザンギエフ必殺ひっさつわざ、スクリューパイルドライバーに由来ゆらいする。
2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでは、スクリューパイルドライバーのように強力きょうりょく必殺ひっさつわざすときのコマンドでもちいられることおおく、大概たいがいいちげき必殺ひっさつ威力いりょくほこる。ボタンはパンチボタンがてられることがほとんどだが、まれにキックボタンでげることもあり、『ストZERO』のソドムのようにパンチとキック、それぞれに必殺ひっさつわざがあるキャラも存在そんざいする(のちにザンギエフにもキックでげる必殺ひっさつわざ追加ついかされた)。また、ちょう必殺ひっさつわざがた必殺ひっさつわざではレバーを2回転かいてんさせるものが大半たいはんである。
必殺ひっさつわざ性質せいしつじょう相手あいて接近せっきんしなければならず、しかも普通ふつうにレバーを回転かいてんさせようとするとジャンプしてしまうことおおため使つかいこなすにはある程度ていどれと工夫くふう必要ひつようになる。しかし『ストリートファイターIV』では従来じゅうらいさくよりもしやすくなっている。
現在げんざいアルカナハート』シリーズの大道寺だいどうじきら、『BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT』のテイガーの2キャラクターがレバー3回転かいてんコマンドのわざっている。

これらのコマンドは2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームの典型てんけいとなっており、のゲームやキャラクターのコマンドを説明せつめいするさいにも用語ようごとしてもちいられることがおおい。たとえば『かつえおおかみ伝説でんせつ』のテリー必殺ひっさつわざ「パワーウェーブ」は「波動はどう + A」、『ストリートファイターZERO』のごうおにの「めつころせごう波動はどう」は「ぎゃくヨガ×2 + P」とう説明せつめいできる。

なお、プレイヤーそうやゲームによってかたことなる場合ばあいがある。たとえば「→ ← ↙ ↓ ↘ → + ボタン」というコマンドを、おもにSNKけい格闘かくとうゲームにしたしむものは「覇王はおうコマンド」(『龍虎りゅうここぶし』のちょう必殺ひっさつわざ覇王はおうしょうほえけん」に由来ゆらい)とぶが、おもにカプコンけい格闘かくとうゲームにしたしむものは「まえ + ヨガ」とうぶ。

コマンドの表記ひょうきほう[編集へんしゅう]

かくゲームのインストカードや、アーケードゲームゲーメストとうでは、上記じょうきのようにレバー入力にゅうりょく方向ほうこう矢印やじるし表記ひょうきしている。また、末期まっきのカプコンのゲームとうではレバーの軌跡きせき昇龍しょうりゅうけんコマンドではレバーをZじょううごかすなど)を図示ずししたものがある。

パソコン通信つうしんのフォーラムやウェブページ電子でんし掲示板けいじばんひとしではコマンドを「623 + P」のように表記ひょうきすることがおおい(このれい昇龍しょうりゅうけんコマンド)。これは、キーボードテンキーまたは電卓でんたく数字すうじをレバーに見立みたてて、1を左下ひだりした、2を真下ました、3をみぎ、4をひだり……のように表現ひょうげんしたもの。なな方向ほうこう矢印やじるしJIS X 0208ふくまれず、表現ひょうげんしにくい理由りゆうからされた。

れるまではかりづらいが、文字もじベースで簡潔かんけつ表現ひょうげんできるという利点りてんがある。ただし、携帯けいたい電話でんわ普及ふきゅうにより、電卓でんたくではなく電話でんわのテンキー表記ひょうき上下じょうげぎゃく)と勘違かんちがいされることもおおい(たとえば、春日野かすがのさくらさきさくらけんのコマンドを623Pと表記ひょうきした場合ばあいに、みぎうえみぎじょう・パンチと解釈かいしゃくされるなど。もちろんさきさくらけんなどず、ジャンプ攻撃こうげきる)。

そのなな方向ほうこう入力にゅうりょく全角ぜんかくスラッシュ(/)およびバックスラッシュ(\)で表現ひょうげんする方法ほうほうもあるが、左下ひだりしたみぎじょうみぎ左上ひだりうえ区別くべつかないという欠点けってんのため主流しゅりゅうではない。昇龍しょうりゅうけんコマンドなら「→↓\ + P」のように表記ひょうきし、ヨガフレイムコマンドなら「←/↓\→」のように表記ひょうきする。Unicode対応たいおうウェブブラウザ普及ふきゅうによってなな方向ほうこう矢印やじるし表示ひょうじ可能かのうになっているが(れい:↘ - ↘)、入力にゅうりょく手間てまがかかることなどから主流しゅりゅうとはなっていない。

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さんすくみ[編集へんしゅう]

2D格闘かくとうゲームにおいても3Dとおなじく打撃だげき<ガード<げ<打撃だげき…だが、キャラ特性とくせい個性こせいつよあらわれるので基本きほんてきさんすくみ関係かんけい存在そんざいしない。こちらから仕掛しかける攻撃こうげき以下いか集約しゅうやく

ジャンプ攻撃こうげき
ジャンプによる攻撃こうげき一番いちばん基本きほん攻撃こうげき。あえてジャンプ攻撃こうげきをせずに相手あいてのガードをねらって地上ちじょうげるなどバリエーションは豊富ほうふ
牽制けんせい
地上ちじょう空中くうちゅうてきねらっててる攻撃こうげきとく道具どうぐなどをつキャラは強力きょうりょく牽制けんせいができる。相手あいてうごきをはやめにふうじたいときなどに。相手あいてのジャンプしはじめに攻撃こうげきてるジャンプ防止ぼうしわざなどもふくまれる。
対空たいくう
空中くうちゅうてきとす攻撃こうげき基本きほんてきにジャンプをてから対空たいくうわざ使つかう。はじめに無敵むてき時間じかんがあるのがおおく、相手あいてじゃくキック連打れんだなどの牽制けんせいわせたり、がりに攻撃こうげき仕掛しかけようとする相手あいてつぶしたいとき使用しようする。このわざたないキャラも多数たすういる。

3D格闘かくとうゲームにおける基本きほんてき選択肢せんたくしは、打撃だげき・ガード・げに集約しゅうやくされることおおい。基本きほんてき下記かきのような優劣ゆうれつ関係かんけいがあり、攻防こうぼうかくになるこの仕組しくみをさんすくみという。概念的がいねんてきには『バーチャファイター』で成立せいりつしていたものだが、板垣いたがきばんしん雑誌ざっしインタビューでかたって以来いらい、このかた定着ていちゃくした。近年きんねんでは例外れいがいてき性能せいのうわざや、わざ方向ほうこう属性ぞくせいなどでさんすくみを拡張かくちょうし、攻防こうぼう要素ようそ作品さくひんごとに細分さいぶん多様たようしている。

打撃だげきわざ
地上ちじょうにおける攻撃こうげき全般ぜんぱん。ガードされると基本きほんてき不利ふり大技おおわざだと反撃はんげき確定かくていわざつぶすことができる。
ガード
打撃だげきわざ無効むこうする。げには防備ぼうび
ガード状態じょうたい無視むしして攻撃こうげきできる。打撃だげきわざとかちうと一方いっぽうてきつぶされる。

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広義こうぎてきには地上ちじょうにおける牽制けんせいによるきのことをす。相手あいてわざしたところに判定はんていつよわざ対応たいおうしカウンターヒットをねらったり、間合まあいを調整ちょうせいして相手あいてわざ空振からぶりしたところ攻撃こうげきするのが代表だいひょうてき。『サムライスピリッツ』シリーズはそうじて単発たんぱつ攻撃こうげきりょくたかく、連続れんぞくわざがほとんど存在そんざいしないため、いがすべてとってもいゲームせいになっている。

択一たくいつ攻撃こうげき[編集へんしゅう]

相手あいてがなんらかの行動こうどうおもにガード)をることを前提ぜんていに、対処たいしょほうことなる複数ふくすう攻撃こうげきのどれかをえらんで攻撃こうげきする。れいとしては「下段げだん攻撃こうげき中段ちゅうだん攻撃こうげきのどちらかをえらんで攻撃こうげきする攻撃こうげき」など。この場合ばあい大雑把おおざっぱえば2ぶんの1のかくりつ打撃だげきがヒットすることになる。攻撃こうげきがわ選択肢せんたくしを3・4やせばヒットかくりつはさらに3ぶんの2・4ぶんの3と増加ぞうかしていく。想定そうていがい行動こうどう(いわゆる「あばれ」や「げ」など)にたいしては案外あんがいよわかったりする場合ばあいもある。

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ダウンさせられたがわは、がり相手あいて出方でかた対処たいしょする必要ひつようがある。相手あいて通常つうじょうめとおなじだけの選択肢せんたくしがあるが、ダウンさせられたがわれる行動こうどう非常ひじょう限定げんていされたものとなるため、状態じょうたいのときよりも非常ひじょう不利ふり状態じょうたいえる。ダウンをったがわ相手あいて択一たくいつ攻撃こうげき仕掛しかけたり、なが硬直こうちょくするわざてるなどして有利ゆうり状況じょうきょうかした攻撃こうげき仕掛しかけるのがベター。ぎゃくまもがわがりちゅうせる攻撃こうげきすか、防御ぼうぎょ行動こうどうをとって相手あいてめを回避かいひするかを選択せんたくする必要ひつようがある(ゲームによっては、「なにもしない」という選択せんたく無敵むてき時間じかんなどの関係かんけいじょう有効ゆうこう場合ばあいもある。がりモーションちゅう無敵むてきだがなんらかの行動こうどうった瞬間しゅんかん無敵むてきけるなど)。

きからの逸脱いつだつ[編集へんしゅう]

ゲームによっては、正常せいじょうな、もしくはまったきが発生はっせいしない状況じょうきょう発生はっせいする。たとえばハメがそれである。正常せいじょうきが発生はっせいしない状況じょうきょうからことなるきが発生はっせいすることもある(さきにハメの始動しどうわざめたほう了解りょうかいとしてつうじる)が、アーケードにおいてこうなった場合ばあい大抵たいてい新規しんきユーザーが介入かいにゅうすることができなくなる。

キャラクター性能せいのう[編集へんしゅう]

リーチタイプ
そうじてわざのリーチがながいキャラクター。
げキャラ
なにかしらの理由りゆうげにとくしているキャラクター。
一人ひとりやくタイプ
人形にんぎょううごかすキャラクターや二人ふたりいちくみとなっているキャラクター。
めキャラ / タメキャラ
必殺ひっさつわざがタメコマンドが中心ちゅうしんのキャラクター。元々もともとめキャラ(タメキャラ)でもべつ作品さくひん必殺ひっさつわざがタメコマンドでなくなることもありそうなったキャラクターは後述こうじゅつのコマンドキャラとばれる。
2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームで必殺ひっさつわざめが必要ひつようかどうかはすごくおおきな要素ようそめキャラ(タメキャラ)は自分じぶんからうごいでゲームメイクをするのがむずかしく能動のうどうてきめはコマンドキャラにおとるがガードしながらほぼワンボタンで必殺ひっさつわざせ、むずかしいコマンドを入力にゅうりょくする必要ひつようがないため相手あいて攻撃こうげき反応はんのうしやすいというメリットが存在そんざいする[6]
コマンドキャラ
必殺ひっさつわざがタメコマンドではないキャラクターでおも元々もともとめキャラ(タメキャラ)だったがべつ作品さくひん必殺ひっさつわざがタメコマンドでなくなったキャラクターにたいしてう。
2D対戦たいせんがた格闘かくとうゲームで必殺ひっさつわざめが必要ひつようかどうかはすごくおおきな要素ようそ能動のうどうてきめはめキャラ(タメキャラ)よりも有利ゆうりである[6]
スタンダードキャラクター / スタンダードキャラ
2種類しゅるいのキャラクターのひとつで基本きほん忠実ちゅうじつのキャラクター[7]。スタンダードタイプとは意味いみことなる。
たたかかた枠組わくぐみが出来できてしまい自由じゆうきにくい部分ぶぶんてくるがどのキャラクターでも比較的ひかくてき使つかいやすいキャラクターがおお対戦たいせんがた格闘かくとうゲームの基本きほんさえおぼえればどのキャラクターもそこそこ使つかえるようになりほぼすべての対戦たいせんがた格闘かくとうゲームでつうじる性能せいのうになっている[7]
テクニカルキャラクター / テクニカルキャラ
2種類しゅるいのキャラクターのひとつで性能せいのう特殊とくしゅでそのキャラクターにしかない特性とくせいっている[7]
なにかにとくしており性能せいのうがピーキーでかたにハメれるほど基本きほんてき性能せいのうがない[7]。しっかりとキャラクターを理解りかいしてないと使つかものにならなくゲームにれているひとでも使つかいこなすには結構けっこう時間じかんかるがやれることおお自分じぶんかんがえる自由じゆうたたかいになっていきそのキャラにしか出来できないことかなら存在そんざいする[7]

用語ようご[編集へんしゅう]

対戦たいせんがた格闘かくとうゲームにはプレイヤーのあいだ使つかわれる用語ようご存在そんざいする。これらは格闘かくとうゲームにとどまらず、派生はせいしてのジャンルで使つかわれることもある。用語ようご数多かずおお存在そんざいするが、そのなかでも代表だいひょうてきなもののみ以下いかげる。

当身あてみ
格闘かくとうゲームではおおむね「相手あいて攻撃こうげき自動じどう反撃はんげきするわざ」の総称そうしょうとして使用しようされている。『かつえおおかみ伝説でんせつ』のギース・ハワード必殺ひっさつわざ身投みなげ」を『ゲーメスト』が省略しょうりゃくして「」と略称りゃくしょうしていたが、本来ほんらい意味いみからえば誤謬ごびゅうである。
実際じっさいの「当身あてみ」とは、打撃だげき突技(すなわちきやり)の総称そうしょうであり、「身投みなげ」とは「相手あいてめてばすわざ」という意味いみである。名前なまえ省略しょうりゃくしたこと語意ごいあやまりがしょうじている。
いなし / さばき / なが
おもに『バーチャファイター』に代表だいひょうされる3D格闘かくとうゲームでもちいられ、どの表現ひょうげんであっても「ダメージをうばわずに仕切しきなおしたり、位置いちえる効果こうかわざ」を意味いみしている。
キャンセル
行動こうどう最中さいちゅうつぎ行動こうどう入力にゅうりょく完成かんせいし、まえおこなわれていた行動こうどう中断ちゅうだん即座そくざつぎ行動こうどううつすテクニック。たとえばパンチののちにはこぶしもど動作どうさがあるわけだが、その動作どうさ中断ちゅうだん(とうより消滅しょうめつ)してつぎ動作どうさはいることにより、本来ほんらいつながらないはず連続れんぞく攻撃こうげきおこなえる。
元々もともとはバグだったが、これが存在そんざいすることによりゲームが面白おもしろくなるということで正式せいしきにシステムとして使つかわれることになった。現在げんざいの2D対戦たいせん格闘かくとうゲームにおいて、ほぼすべてのものに導入どうにゅうされているシステム。
キャンセルは無条件むじょうけんでできることはまずなく、相手あいてたらないとできない、通常つうじょうわざ必殺ひっさつわざだがぎゃく不可ふか、ゲージ使用しようわざのみ可能かのうなどの制限せいげんがかかっていることがおおい。
また、特殊とくしゅなキャンセルにはスーパーキャンセル、ロマンキャンセルなど、名前なまえいている場合ばあいおおい。
硬直こうちょく
格闘かくとうゲームでは、移動いどう以外いがいのほぼすべての行動こうどう行動こうどうに、行動こうどうれない時間じかん硬直こうちょく時間じかん』が存在そんざいする。作品さくひんによってことなるが、一般いっぱんてき攻撃こうげき動作どうさえた瞬間しゅんかんやジャンプ攻撃こうげきしたのち地面じめん着地ちゃくちした瞬間しゅんかんなどに設定せっていされていることがおおい。
けず
2D格闘かくとうゲームのおおくはガードによって通常つうじょうわざのダメージは無効むこうできるが、必殺ひっさつわざはわずかにダメージをけてしまう。その性質せいしつ利用りようして、わずかなダメージをかさねていって相手あいて体力たいりょくゲージを減少げんしょうさせていく行為こういで、「けずる」ともいう。けずりによって相手あいてをKOすることを「けずち」という。
コンボ(combo)
連続れんぞくわざえい俗語ぞくごで「combination」のりゃく英語えいごけんでは当初とうしょからコンボとばれていたが、日本にっぽんでは『スーパーストリートファイターII』で「3 HIT COMBO」のように画面がめん表示ひょうじがされるようになってから急速きゅうそく一般いっぱんした。格闘かくとうゲームだけでなく、「プレイヤーの操作そうさによって継続けいぞくされるパターン」を用語ようごとして、後年こうねんシューティングゲームや『ビートマニア』などの音楽おんがくゲームにも使つかわれるようになっている。ゲーム用語ようごとしては、元々もともとピンボール使つかわれていた用語ようご
相手あいて攻撃こうげきてると、のけぞって短時間たんじかん行動こうどう不能ふのう状態じょうたいとなるが、そこへさらに攻撃こうげきてることでコンボとなる。コンボをめたさい爽快そうかいさをこのむプレイヤーはおおく、メーカーも需要じゅようけてコンボをたのしませるためのシステムを次々つぎつぎ導入どうにゅうし、またコンボにとくしたゲームデザインのゲームもあり、そういったものはコンボゲーばれている。なかにはA→B→C→A(A、B、Cはそれぞれちが攻撃こうげき)のよう特定とくてい攻撃こうげきがループでつながってしまうものもあり、これは永久えいきゅうコンボ(または永久えいきゅうパターンからえい)とばれるハメになるが、意図いとしてれられたものすくない。
またもの即死そくしコンボというものがあり、これは名前なまえとお体力たいりょく最大さいだいだったとしても1かいのコンボで体力たいりょくが0になってしまうコンボで、永久えいきゅうコンボとおなじで対戦たいせん使つかうのはマナー違反いはんられる場合ばあいおおい。
初期しょきはコンボにより一瞬いっしゅん勝負しょうぶいてしまうこともあったが、後年こうねん格闘かくとうゲームのおおくはヒットすうえるほど1はつあたりのダメージがひくくなるよう補正ほせいし、ゲームバランス調整ちょうせいするような設定せっていがなされるようになった。また、ゲームによってはコンボすう制限せいげんもうけられ、制限せいげんたっした場合ばあいその時点じてん無敵むてき状態じょうたいともなうダウンとなり、強制きょうせいてきにコンボを終了しゅうりょうさせることもある。
コンボのなかにはチェーンコンボという種類しゅるいがある。
CPU
原義げんぎはコンピュータの中央ちゅうおう処理しょり装置そうちCentral Processing Unit)の略称りゃくしょうであるが、格闘かくとうゲームではコンピュータがプログラムしたが操作そうさするノンプレイヤーキャラクターのことをぶ。プレイヤーが操作そうさするキャラクターとの対人たいじんせんたいして、「たいCPUせん」のようにばれる。なお格闘かくとうゲーム以外いがい場合ばあいは、Computerの頭文字かしらもじをとって「COM」「COM操作そうさ」などのようにぶことがおおい。
コンピュータの反応はんのう速度そくど人間にんげんのそれをはるかに上回うわまわるので、したわざにことごとく反撃はんげきするようなプログラムも作成さくせいできる(人間にんげん不可能ふかのう確定かくてい反撃はんげきとうおこなさい反応はんのう速度そくどについては、ちょう反応はんのうばれる)。ちょう反応はんのう対人たいじんせんでの、人間にんげん反応はんのう速度そくど前提ぜんていとしたセオリーが通用つうようせず、プレイヤーの不平ふへい不満ふまんかんおおきい。一方いっぽうでCPUはプログラムされていない状況じょうきょうよわいため、それを利用りようした攻略こうりゃく(CPUのうごきをさそう→撃墜げきついする→さそう…といった、いわゆるパターンハメ)が可能かのうなこともおおい。
また人間にんげんがプレイしたさい制限せいげん無視むしした行動こうどう(タメなし、コマンド入力にゅうりょく時間じかんほぼゼロなど)をおこなうと、不平ふへい不満ふまんかん増大ぞうだいさせることになる。ぎゃく一部いちぶのゲームでは、高次こうじめんにおいて1たい2(プレイヤー1にんたいしてCPU2にん)の対戦たいせんをさせるなどの方法ほうほうでCPUのよわさを補完ほかんする場合ばあいもある(『モータルコンバット』、『ナックルヘッズ』、『ピットファイター』、『ストリートファイターZERO3』など)。
スーパーアーマー
特定とくてい条件下じょうけんかにおいて、相手あいて攻撃こうげきによって自身じしん行動こうどうがキャンセルされずに継続けいぞくされる状態じょうたい。ただしおおくの場合ばあい、ダメージはけてしまう。
対戦たいせんダイアグラム
キャラクターの相性あいしょう有利ゆうり不利ふり)を数値すうちしたひょう。ここからぜんキャラクターのつよさの順列じゅんれつ、いわゆるキャラランクまる。
挑発ちょうはつ
名前なまえとおり、相手あいて挑発ちょうはつしたり、見栄みえ行為こういおおくの作品さくひんでは、スタートボタンで発動はつどうすることができる。初出しょしゅつは『龍虎りゅうここぶし』シリーズ。相手あいてのゲージをらす、防御ぼうぎょりょく向上こうじょうさせるなどの有意義ゆういぎ効果こうかがある行動こうどうである作品さくひんもあるが、ほとんどの作品さくひんでは(相手あいてめる気持きもちをこさせる、といった心理しんりせんてき作戦さくせんなどでないかぎり)メリットがく、それどころか相手あいて攻撃こうげきけてしまうほどのすきさらことになることがおおいが、その通例つうれいたいするネタとして挑発ちょうはつ動作どうさそのものにダメージ極小きょくしょう攻撃こうげき判定はんていもうけているものもある。
挑発ちょうはつ一般いっぱんてき相手あいて心象しんしょうわるくする可能かのうせいおおいにある行動こうどうだが、引弾ちょう必殺ひっさつわざとして発動はつどうさせる「挑発ちょうはつ伝説でんせつ」、霧島きりしま恭子きょうこのランダムパターンでセリフが複数ふくすうしゅ存在そんざいするトリビア挑発ちょうはつ、その霧島きりしま恭子きょうこ友人ゆうじん関係かんけいにある増田ますだ千穂ちほたい恭子きょうこせんのときのみ変化へんかする特定とくていキャラクター専用せんよう挑発ちょうはつ、SNKけいによくられるレバーとわせることで披露ひろうする特殊とくしゅ挑発ちょうはつなど、キャラクターせい一種いっしゅ愛嬌あいきょう表現ひょうげんする手段しゅだんとしてもちいられているケースも存在そんざいする。
ディレイ
おもに『バーチャファイター』に代表だいひょうされる3D格闘かくとうゲームでもちいられる。連続れんぞくわざコマンドの入力にゅうりょくをわざとおくらせて、時間じかんをつけるテクニックの
相手あいて判断はんだんまよわせる、ガード方向ほうこうさぶる、などの手段しゅだんとしてもちいられる。
道具どうぐ
『ストリートファイター』シリーズにおける「波動はどうけん」などに代表だいひょうされる攻撃こうげき判定はんていのある物体ぶったい射出しゃしゅつするわざ総称そうしょう
ハメ
一方いっぽう特定とくてい行動こうどうつづけてもう一方いっぽう脱出だっしゅつ不可能ふかのう、または脱出だっしゅつ非常ひじょう困難こんなん状況じょうきょうむことで、一方いっぽうてき展開てんかい相手あいてたおれるまで継続けいぞくするテクニック。狭義きょうぎには脱出だっしゅつ不可能ふかのうなもののみをし、一般いっぱんてきデバッグけなかった既知きちないし未知みちバグ利用りようするケースがおおい。
げハメ代表だいひょうてきで、じゃくパンチとうすきすくない攻撃こうげきをガードさせてから即座そくざげるというもの。多用たようすることでゲームとして面白おもしろくない一方いっぽうてき試合しあいになってしまい、使つかわれたがわ顰蹙ひんしゅくとうトラブルのもとになることもままある。『ストII』稼動かどう当初とうしょゲームセンターにはまだ「不良ふりょうのたまりてき側面そくめんのこっており、ハメを使つかったがわ逆恨さかうらみされた挙句あげく犯罪はんざいまれるといった事件じけん頻発ひんぱつしたとわれる。
後述こうじゅつの「ち」とあわせて非難ひなん対象たいしょうになりやすく、とくげハメは後期こうきのゲームほど成立せいりつしづらいゲームデザイン(ガード成立せいりつげられ判定はんてい一定いってい時間じかん消失しょうしつするなど)がなされる傾向けいこうにある。また、以上いじょうにプレイヤーの立場たちば様々さまざまであり、完全かんぜん否定ひていするものザンギエフの「スクリューハメ(詳細しょうさいはザンギエフのこう参照さんしょう)」のような"その状況じょうきょうってくのが困難こんなんなもの"のみ許容きょようするもの狭義きょうぎのハメのみを否定ひていするもの完全かんぜん肯定こうていするものなどがいる。
なお、対抗たいこう手段しゅだんがちゃんと存在そんざいする(知識ちしきがあれば操作そうさ次第しだいかなら脱出だっしゅつできる)場合ばあい後述こうじゅつの「わからんころし」が類似るいじとして存在そんざいする。
ピヨる
なんらかの攻撃こうげきけて、キャラクターが一時いちじてき気絶きぜつしたり朦朧もうろうとした状態じょうたいになること。このあいだキャラクターは操作そうさ不能ふのうおちいり、完全かんぜん無防備むぼうびであるため非常ひじょう危険きけん状態じょうたいである(通常つうじょうはいらない、「わざてからガードや回避かいひうほどすきおおきい攻撃こうげき」をめられる可能かのうせいがあるなど)。作品さくひんによってシステムとして採用さいようされていないものもあるため一概いちがいにはれないが、短時間たんじかんにダメージを連続れんぞくしてけたりするとこの状態じょうたいになることがおおく、ピヨってしまったさいにはボタンやレバーを連打れんだまたは高速こうそくうごかすこと(レバガチャ)で、復帰ふっきはやめることができる場合ばあいおおい。
名前なまえ由来ゆらいは『ストII』で、気絶きぜつしたときにあたまうえひよこがピヨピヨまわようから。ひよこ以外いがいほしなどがまわ場合ばあいもこうぶ。表現ひょうげんとしてはディズニー作品さくひんなどでふるくからもちいられているが、『ストII』をさかい表現ひょうげん使用しようするゲームが増加ぞうかした(『ロマンシング サ・ガ』など)。無防備むぼうびなだけでなく、この状態じょうたい攻撃こうげきけた場合ばあいにすべて「カウンターヒット」あつかいとされて通常つうじょうよりもおおきなダメージをけるようなゲームもある。
フレーム
おおくの格闘かくとうゲームではフレームレートは60fps(びょうあいだ60フレーム)である。格闘かくとうゲームにおいてはわざをヒット・ガードさせたときのおたがいの硬直こうちょくでフレーム(60ぶんの1びょう単位たんい有利ゆうり不利ふり発生はっせいしたり、わざ硬直こうちょくよりそのわざ発生はっせい速度そくどはやければ確定かくていして相手あいてにヒットする(確定かくてい反撃はんげき)など、とく上級じょうきゅうしゃあいだでフレーム単位たんい攻防こうぼうひろげられる。
自分じぶんからは接近せっきんなどの行動こうどうこさず、ちかづいてきた相手あいて行動こうどう対応たいおうして攻撃こうげきする、といういわゆるカウンターてきたたかかた。『ストII』のガイルが有名ゆうめいで、あるいてちかづいてきた相手あいてはリーチのなが下段げだんキックではらい、ジャンプでんできた相手あいて対空たいくう必殺ひっさつわざ迎撃げいげきし、近付ちかづかず道具どうぐ使つかってくる相手あいてには道具どうぐかえすというスタイルは「ちガイル」とばれる。
ゲームやキャラクターの相性あいしょうにもよるが、自分じぶんむよりもらくであったり一方いっぽうてき展開てんかいになることもある(上記じょうきのガイルでえばどうゲームのザンギエフとのそれが有名ゆうめい)など、しばしば安易あんいであるとか「格闘かくとう」として画面がめんてきがる戦法せんぽうであるとして非難ひなん対象たいしょうになる。このためか、後年こうねん発表はっぴょうされたタイトルほどちが成立せいりつしにくいようなゲームデザインがなされる傾向けいこうにある(『ストZERO3』ガードゲージの導入どうにゅう、『GGX』ネガティブペナルティ導入どうにゅうなど)。一方いっぽうで、ゲームないれる行動こうどう制限せいげんすべきでないとする立場たちばから、ちを積極せっきょくてきあるいは消極しょうきょくてきみとめるものもいる。
ち』とているがタイムアップ寸前すんぜん体力たいりょくちしているがわがガードをかため、距離きょりをとりつづける戦法せんぽうは『げ』とばれ、これも賛否さんぴ両論りょうろんあるが『ち』とは明確めいかく区別くべつされる。
無敵むてき
アクションゲームでう「相手あいてからのダメージを一切いっさいけない状態じょうたい」とほぼ同義語どうぎごであるが、アイテムなどで意図いとてき発生はっせいしたなが時間じかんすうじゅうびょうすうふん程度ていど)の無敵むてき状態じょうたいではなく、格闘かくとうゲームではわざのモーションちゅうすうフレーム〜すうじゅうフレーム程度ていど、キャラクターからダメージ判定はんていえた状態じょうたいす。初期しょき格闘かくとうゲームではダメージ判定はんてい優先ゆうせん順位じゅんい設定せっていする過程かてい偶発ぐうはつてき設定せっていされたものであるが、現在げんざい意図いとてき無敵むてき時間じかん設定せっていされたり調整ちょうせいされたりすることがおおい。ザンギエフの「ハイスピードダブルラリアット」のように特定とくてい部位ぶいのみに無敵むてき判定はんてい設定せっていされているわざ存在そんざいする。
めくり
ガードは「自分じぶんうしがわにレバー入力にゅうりょく」であるゲームで、これをぎゃく利用りようし、前方ぜんぽうジャンプなどで相手あいてえて、相手あいてきをえるまで、またはガードコマンドをさい入力にゅうりょくするまでのタイムラグを利用りようして攻撃こうげきをヒットさせること。ガード方向ほうこう通常つうじょうのものとは反対はんたいきになるため、幻惑げんわく効果こうかもある。ゲームによっては通常つうじょうなのにまえこう判定はんてい内部ないぶ処理しょり(セルフディレクション)じょうではぎゃく状態じょうたいなどもある。当然とうぜんボタンしきのガードを採用さいようするゲームや手動しゅどうきをおこなうゲーム(背後はいご方向ほうこうからの攻撃こうげき完全かんぜん無防備むぼうびなゲームをのぞく)では成立せいりつしない。
また、攻撃こうげきにより防御ぼうぎょがわうしろに間合まあいがはなれるため、連続れんぞく攻撃こうげきてられる回数かいすう制限せいげんされるわけだが、めくり攻撃こうげきでは防御ぼうぎょがわった方向ほうこう攻撃こうげきがわ着地ちゃくちするため、連続れんぞく攻撃こうげきやせるというメリットもある。
呼称こしょう由来ゆらいは『ゲーメスト誌上しじょうで『背中せなかかわめくり』を語源ごげんとしてつくられた。システムとしては『ストII』からあったが、スタッフが意図いとしてれたものではなかった。プレイヤーの研究けんきゅうによって発見はっけんされ、以降いこうのゲームではとくにジャンプからのめを重視じゅうししたゲームで意図いとしてれられることがおおくなっている。
乱入らんにゅう
接続せつぞくされた2だい筐体きょうたい片方かたがただれかがプレイしているときに、もう1だい筐体きょうたいへクレジットを投入とうにゅうして挑戦ちょうせんすること。けたほうはゲームオーバーとなり、ったほうはプレイを継続けいぞくできる。『ストII』で対戦たいせん人気にんきはじめたころ筐体きょうたい1だい2人ふたりでプレイするためか、相手あいてにおうかがいをててから対戦たいせんおこなったが、筐体きょうたい2だい使つかうようになってからは、かおずにのぞめるようになり「乱入らんにゅう」とばれるようになった。
上手じょうずもの長時間ちょうじかんプレイはインカム低下ていかまねくが、乱入らんにゅう対戦たいせんなら乱入らんにゅうこるたびにインカムがえるというみせがわ事情じじょうがある。
当初とうしょはその目的もくてきのため、乱入らんにゅうされたがわ拒否きょひできない仕様しようであった。しかし「乱入らんにゅうされる = そくゲームオーバー」では「初心者しょしんしゃり」(ある程度ていど実力じつりょくがあるプレイヤーが、練習れんしゅうちゅう初心者しょしんしゃ相手あいて乱入らんにゅうする行為こうい極端きょくたん場合ばあい初心者しょしんしゃわかった相手あいてがプレイをはじめると間髪かんぱつれずに乱入らんにゅうするものる)とうによりプレイヤー人口じんこうえなくなるため『ワールドヒーローズ2』では拒否きょひ可能かのうになった(ただしいちでも対人たいじんせんをするとゲームオーバーまで拒否きょひができなくなる)。には乱入らんにゅうされない「ビギナーモード」を用意よういしている場合ばあいもあるが、ビギナーモードは通常つうじょうモードよりたいCPUせん回数かいすうらすことによりインカムの低下ていかふせいでいる。『ストリートファイターIV』のビギナーモードのよう最初さいしょの3試合しあいだけ乱入らんにゅうされないというのもある。
ぎゃくに、すで片方かたがたがプレイしている状態じょうたい乱入らんにゅうせずに最初さいしょからプレイすることは不可能ふかのううのも一般いっぱんてきである。しかし、(対戦たいせんがた格闘かくとうゲームではないが)『機動きどう戦士せんしガンダム 連邦れんぽうvsジオン』で「乱入らんにゅうしない」をえらぶことも可能かのうになった。
乱舞らんぶわざ
龍虎りゅうここぶし』シリーズにおける「龍虎りゅうこ乱舞らんぶ」などに代表だいひょうされるコンボけいわざ総称そうしょう
リバーサル
キャラクターが操作そうさ不能ふのう状態じょうたいから操作そうさ可能かのう状態じょうたいになった瞬間しゅんかんに、最速さいそくのタイミングでわざすテクニックのこと。狭義きょうぎでは、キャラクターがダウンからがった瞬間しゅんかんわざすことをす。おも相手あいて攻撃こうげきをガードした直後ちょくご反撃はんげきや、「」にたいする対抗たいこう手段しゅだんとしてもちいられる。作品さくひんによっては、成功せいこう画面がめんにエフェクトが表示ひょうじされたり、得点とくてんにボーナスが加算かさんされる場合ばあいもある。
略称りゃくしょうは「リバサ」。語源ごげんの「reversal」は「反転はんてん逆転ぎゃくてん」を意味いみする。
わからんころ
はつ見殺みごろワカランごろなどともきされる。格闘かくとうゲームにおいては、初心者しょしんしゃやセオリーの知識ちしきいプレイヤーが特定とくていつよわざ難解なんかいめのながれに対処たいしょできずに「なにをして回避かいひないし反撃はんげきすればいいのかからない」まま防戦ぼうせん一辺倒いっぺんとうになってしまい、大概たいがいはそのままK.O.されてしまうのでこうばれる。
この一連いちれんのパターンがプログラムじょうやプレイヤーの意志いし操作そうさ)でだっせなくなっている、あるいは強制きょうせいてきつづ場合ばあいは、まえ後述こうじゅつハメへとつながっていくこともある。

ち・ハメ論争ろんそう[編集へんしゅう]

前述ぜんじゅつち・ハメにかんしては、ふるくは雑誌ざっし投稿とうこうらんから、パソコン通信つうしん電子でんし掲示板けいじばんなどにわたって現在げんざいでも論争ろんそうかえされている。おおまかにって、ち・ハメ否定ひていは「相手あいてたたかうこと」を至上しじょうとし、「ひとにされていやだとおもうことはするべきでない」「バグ利用りようするのは制作せいさくしゃ意図いとするものではない」との立場たちばから主張しゅちょうし、ち・ハメ肯定こうていは「みずからが勝利しょうりすること」を至上しじょうとし、「ルール(ゲームないにおいて操作そうさ可能かのう行為こうい)の範囲はんいない最善さいぜんくすのは当然とうぜんである」「バグではない仕様しようであれば、制作せいさくしゃ意図いとしたものだから、問題もんだいない」とする立場たちばから、それぞれ主張しゅちょうしている。前提ぜんていちがうままに主張しゅちょううので議論ぎろんがかみわず、不毛ふもう論争ろんそうになりがちである。現実げんじつてき問題もんだいげれば、『北斗ほくとこぶし』におけるレイの「バグ昇竜しょうりゅう」(特定とくてい条件じょうけん上昇じょうしょうわざてるとヒットしつづけながらどこまでも画面がめんがいのぼつづけるバグ)などは、これまたゲージなど特定とくてい条件じょうけんそろわないと解除かいじょ出来できず、最終さいしゅうてきにゲームの筐体きょうたい自体じたい停止ていししてしまう。このようなゲーム自体じたい不成立ふせいりつになったりゲームセンターの財産ざいさんである機械きかい損害そんがいあたえかねないケースもあるため、最終さいしゅうてき円滑えんかつ運営うんえいのためにはゲームセンター運営うんえいしゃ裁定さいていを以ってハウスルールとするのがもっと無難ぶなんである。

興味深きょうみぶかてんとして、ブームがりプレイヤーが減少げんしょうし、マニアそうこえ相対そうたいてきおおきくなった2000年代ねんだい中盤ちゅうばんでは、肯定こうていする立場たちば意見いけん優勢ゆうせいであり、バグを利用りようしたハメまで肯定こうていされる傾向けいこうつよくなりつつある。なぜなら、もともとちやハメ行為こうい問題もんだいとして、極端きょくたんなまでのバランス調整ちょうせい要求ようきゅうしていたのはマニアそうであり、立場たちば逆転ぎゃくてんしているからである。インターネット掲示板けいじばんなどではモラルの問題もんだいとして自主じしゅ規制きせいするき(ち・ハメプレイヤーを嘲笑ちょうしょうするなどもふくむ)であるが、これも強制きょうせいりょくたないものであるため、かくプレイヤーやローカルレベルで周知しゅうち規制きせいされているほどではない。

3D対戦たいせん格闘かくとうゲームの場合ばあいめのリスクはひくくなく、まもりはかならくず手段しゅだんがあるため、まもりもめも極端きょくたんなバランスにはなっておらず、「ちをくずせないほうわるい」というかんがかた一般いっぱんてきである。試合しあい内容ないようかんしても、ちやハメにたいしての是非ぜひうよりも、いかに面白おもしろいができたか、いのやりりができる相手あいてだったかどうかでかたられることがおおい。そういう意味いみでは、ハメは論外ろんがいとしても、一方いっぽうてき試合しあい内容ないようになりがちな対戦たいせんスタイル、おな行動こうどうばかりるスタイルは、いになっていないため敬遠けいえんされる傾向けいこうにある。

メーカーがわとしては、『初心者しょしんしゃり』による対戦たいせん人口じんこう減少げんしょう不公平ふこうへいかん増大ぞうだい対戦たいせん陳腐ちんぷするというち・ハメの害悪がいあく重視じゅうしし、ゲージを消費しょうひするが無敵むてきかえわざぜんキャラ装備そうびさせる、受身うけみなどれる行動こうどう選択肢せんたくしやす、わざち・ハメが成立せいりつしないような性能せいのうにするなど、最初さいしょからできないようにする方向ほうこうすすんでいる。しかし、調整ちょうせいしすぎると、爽快そうかいかんやキャラクターの特色とくしょくなどがなくなってしまうほかかたらない相手あいてにのみ成立せいりつするハメができ初心者しょしんしゃりの原因げんいんとなってしまうなど、製作せいさくがわにはむずかしいさじ加減かげん要求ようきゅうされるところである。

なお、これらの論争ろんそうはいずれも対人たいじんせんにおいてのものであり、たいCPUせんにおいてのいわゆる「パターンハメ」については事情じじょうことなっている(前述ぜんじゅつのCPUの項目こうもく参照さんしょう)。

現状げんじょう[編集へんしゅう]

1990年代ねんだい後半こうはんたりまで、格闘かくとうゲームはアーケードでは主役しゅやくだった。しかしそのかず次第しだい減少げんしょうしていくことになった。

これは「最初さいしょれていても続編ぞくへんがどんどんマニアけになって一般いっぱんきゃくはなれ、最後さいごにはマニアもついていけなくなってべつジャンルにながれてしまう」という、1980年代ねんだい前半ぜんはんのボードウォー・シミュレーションゲーム以来いらい対人たいじん目的もくてきとした玩具おもちゃ全般ぜんぱんかえしてきた歴史れきし踏襲とうしゅうするものであり、対戦たいせん格闘かくとうもこれらと同様どうよう衰退すいたいみちあゆみゲームばなれの原因げんいんのひとつともえる。

現在げんざいでは、対戦たいせん格闘かくとうゲームとならんでアーケードゲームの花形はながたジャンルだったシューティングゲーム同様どうよう衰退すいたいしているジャンルの代表だいひょうとしてげられる。任天堂にんてんどう岩田いわたさとし社長しゃちょう当時とうじ)は、この2ジャンルを東京とうきょうゲームショウ2003の講演こうえんで「普通ふつうひとあそべない、重厚じゅうこう長大ちょうだいして飽和ほうわしてしまった」とべた。のちに、『ストリートファイター』シリーズを担当たんとうした小野おの義徳よしのりも「こえおおきくて開発かいはつしゃがわ意見いけん気持きもちよくかんじる熱心ねっしんなファンを、ユーザーすべての感想かんそうおもんでしまっていた。それ以外いがいひとにはまったくひびいていないということには、4~5ねんまえ(2000年代ねんだいなかば)までづかなかった」とこれをみとめている[8]。『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』の製作せいさくじんは、「格闘かくとうゲームとくだけで拒否きょひ反応はんのうるような閉塞へいそくかんがある」と窮状きゅうじょう指摘してきしたうえで「もとがアーケードゲームである以上いじょう上手うまひと尊敬そんけいされるのは当然とうぜんであるがライトユーザーもたのしめるよう追求ついきゅうするべき」とし、そのバランスをいかにしてるかを今後こんご課題かだいとしている。また、その打開だかいさくひとつとして格闘かくとうゲーム以外いがいのオマケモードの充実じゅうじつげている[9]

また、各地かくち筐体きょうたいをブロードバンドでむすび、どうレベルの対戦たいせん相手あいてえらべるなどのシステムを導入どうにゅうし、さらにはデータの保存ほぞんができるカードで、キャラクターの服装ふくそうとうをカスタマイズできるといった要素ようそ導入どうにゅうされている。しかしこれらの対策たいさくも、マニアそう以上いじょう効果こうかられておらず、ユーザーばなれがつづいている。

かくメーカーはグラフィックのしつ向上こうじょう同人どうじんそうみや「え」との接近せっきん操作性そうさせいわる極端きょくたん複雑ふくざつぎゃく簡略かんりゃく(『アカツキ電光でんこう戦記せんきとう)など、様々さまざまなアプローチで格闘かくとうゲーム人気にんき復権ふっけんみち模索もさくしている。 ほかにも格闘かくとうゲームの全国ぜんこく大会たいかいであるたたかえげき開催かいさいや、その大会たいかい観戦かんせんチケットがされたり対戦たいせん模様もようをDVDするなど、観戦かんせん目的もくてき格闘かくとうゲームをたのしむというユーザーもすくなからず存在そんざいしている。 また、2019ねん世界せかいてきにはeスポーツとして対戦たいせんがた格闘かくとうゲームがスポーツの一種いっしゅとして見直みなおされる風潮ふうちょうてきているが、日本にっぽんにおいてはいま途上とじょうである。

対戦たいせんがた格闘かくとうゲーム一覧いちらん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ なお、『ストリートファイターII』では、インストラクションカードのルール説明せつめい体力たいりょくではなく「精神せいしんりょく」と表記ひょうきされていた。
  2. ^ どう作品さくひんでは試合しあいちゅう基本きほんてき視点してん真横まよこ固定こていされているが、ちょう必殺ひっさつわざ演出えんしゅつ試合しあい名乗なの演出えんしゅつでは視点してん変更へんこうによる演出えんしゅつ導入どうにゅうされている。
  3. ^ かつえおおかみ伝説でんせつ』シリーズのラインバトルシステムのような簡易かんいてき奥行おくゆ移動いどうはこれにふくまれない
  4. ^ SNK自身じしんが、リリース当初とうしょから『ちょう必殺ひっさつわざさがせ!』というイベントをおこなっていた。
  5. ^ れいとして、『ファイターズヒストリー』のキャラクター、ジャン・ピエールの「ロンダート」(→タメ↓ ↙ ← + K)など。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 社長しゃちょうく『だい乱闘らんとうスマッシュブラザーズX』”. www.nintendo.co.jp. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  2. ^ つのはやめた」ガイル、めてるあいだあるけるようになって「ストV」に帰還きかん - ねとらぼ
  3. ^ スイッチ新作しんさく『ウルトラストリートファイターII』発売はつばい直前ちょくぜんハンズオン―しんキャラや「はなて ! なみDoこぶし」モードのざわ心地ごこちは ? | インサイド
  4. ^ a b 「ストリートファイターV」、Ver.02.000をプレイかんから解説かいせつ ! - GAME Watch
  5. ^ ちガイルが青春せいしゅんだった時代じだいがたしかにあった『ハイスコアガール』- エキレビ ! (1/3)
  6. ^ a b カプコンカップ歴代れきだい王者おうじゃかたる『ストV』の魅力みりょく―sakoへん― - 『ストリートファイターV』特設とくせつサイト"挑戦ちょうせんしゃしるべ" | ファミ通ふぁみつう.com
  7. ^ a b c d e かくゲーで"テクニカルキャラ"を使つかうときのアドバイス | ワンコインゲームズ !
  8. ^ くわしくは 任天堂にんてんどうホームページ 『ニンテンドー3DS』ソフトメーカークリエーター だい5かい:『スーパーストリートファイターIV 3D EDITION』参照さんしょう
  9. ^ 電撃でんげきオンライン』2012ねん3がつ15にち つぎにカプコンがたたかいたいお相手あいては? 『ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3』の開発かいはつじんにロングインタビュー!!

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]