快感かいかん

快感かいかん（かいかん、希まれ: ἡδονή, ギリシア語ごラテン翻こぼし字じ: hēdonē、羅ら: voluptas、英えい: pleasure）は、気持きもち良よいと感かんじる事こと。快楽かいらく（かいらく）、享楽きょうらく（きょうらく）とも。喜よろこび・幸しあわせ・満足まんぞく等ひとしの感情かんじょうと密接みっせつに結むすびついている。

概要がいよう

脳のう科学かがく的まとには、報酬ほうしゅう系けいにおける神経しんけい伝達でんたつ物質ぶっしつを介かいした神経しんけい細胞さいぼう間あいだの活動かつどうで定義ていぎされる。食しょく・摂と水みず・睡眠すいみんなど、動物どうぶつとしての本能ほんのうに根ねざした行動こうどうは、快感かいかんという報酬ほうしゅうと不快ふかい感かんという罰ばっによりコントロールされる。食欲しょくよくなど欲求よっきゅうが満みたされれば快感かいかんを覚おぼえ、満みたされなければ不快ふかい感かんを覚おぼえる。欲求よっきゅうとは、不快ふかい感かんを解消かいしょうし、快感かいかんを得えることを（本能ほんのう的てきに）希求ききゅうする心しんのありかたと捉とらえる事ことも出来できるといえる。その他た、大脳だいのうの高次こうじ機能きのうの発達はったつした人間にんげんは、長期ちょうき的てきな目標もくひょうの達成たっせい等とう、動物どうぶつ的てき欲求よっきゅう以外いがいの状態じょうたいからも快感かいかんを得える事ことが可能かのうである。美よししいものを見みて、素晴すばらしい音楽おんがくを聴きき、楽たのしい時ときを過すごす事ことによって人ひとは快感かいかんを得える。

その達成たっせいまでの期間きかんの長短ちょうたんはあるが、人間にんげんの行動こうどうは何なんらかの快感かいかんを得える事ことを目指めざしたものが多おおく、人間にんげんの行動こうどう原理げんり、価値かち観かんの根本こんぽんを規定きていする脳のうの状態じょうたいである。

覚醒剤かくせいざいやアルコール飲料いんりょう、あるいはギャンブルなどは、強つよく直接的ちょくせつてきな快感かいかんをもたらし、これらがいくら健康けんこう面めんや社会しゃかい的てきに問題もんだい視しされても、それを求もとめる人ひとは少すくなからずいる。依存いぞん症しょうはこれらのもたらす快感かいかんに深ふかく囚とらわれた状態じょうたいであり、身体しんたい的てき依存いぞんは克服こくふくできても精神せいしん的てき依存いぞんを克服こくふくする事ことに困難こんなんを伴ともなう場合ばあいが多おおい。これらの事例じれいに快感かいかんの人ひとの行動こうどう、判断はんだんへの影響えいきょうを強つよくみてとる事ことが出来できる。

関連かんれん項目こうもく

• 快楽かいらく主義しゅぎ
• 報酬ほうしゅう系けい
• 欲よく
• 嗜癖 - 薬物やくぶつ中毒ちゅうどく
• 性感せいかん - 性的せいてき快感かいかん
• ランナーズハイ (生体せいたい)
• βべーた-エンドルフィン