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侮蔑ぶべつ

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軽蔑けいべつから転送てんそう

侮蔑ぶべつ(ぶべつ、英語えいご: Insult)は、他者たしゃあなどり、さげすみ、馬鹿ばかにしたり[1]ののしったり[1]、ないがしろにすること。侮蔑ぶべつ使つかわれる語句ごく侮蔑ぶべつという[2]侮蔑ぶべつは、言葉ことば態度たいどあらわれるものにかぎらず、「かれ表現ひょうげんには侮蔑ぶべつ意図いとがあったのか」などの用法ようほうられるように、侮蔑ぶべつ感情かんじょうふくめて考察こうさつ記述きじゅつされなければならない。

意義いぎ

侮蔑ぶべつ類義語るいぎご現象げんしょう形態けいたい多数たすうあり、侮蔑ぶべつ類義語るいぎごとしては、悪態あくたい悪口わるぐち罵倒ばとう、卑罵、にくまれぐち雑言ぞうごん、そしり、ののしり、皮肉ひにく、あだ侮辱ぶじょく蔑視べっし毒舌どくぜつ罵詈ばり罵倒ばとう揶揄やゆ非難ひなん皮肉ひにく風刺ふうし陰口かげぐちなどがある[3]

学術がくじゅつ研究けんきゅうでは卑罵表現ひょうげんという言葉ことばもちいられる[3][4]

浜田はまだ1989[だれ?]は、言語げんご行動こうどうとしてのののしりを「対象たいしょうつマイナスめん言及げんきゅうするか、あるいは、マイナスの評価ひょうかし、対象たいしょう攻撃こうげきする言語げんご行動こうどう」と定義ていぎしている[3]

金田一きんだいち春彦はるひこは「日本語にほんご百科ひゃっかだい事典じてん」で「喧嘩けんか口論こうろん、もしくは制裁せいさいなどので、悪行あくぎょう暴露ばくろして非難ひなんびせ、あるいは弱点じゃくてん指摘してきして畏縮いしゅくさせるなど、相手あいてをおとしめ、自己じこ優位ゆうい確立かくりつしようとする攻撃こうげきてきないいまわし」として、悪口わるぐち悪態あくたい皮肉ひにく、あてつけ、あてこすり、厭味いやみ陰口かげぐち諷刺ふうしなどを列挙れっきょした[3]

他方たほうで、堀内ほりうち1978[だれ?]は、「罵倒ばとうには敵意てきい悪意あくいのあるものと、したしみを裏返うらがえしにあらわすものがある」と指摘してきしている[3]

敵対てきたいというよりいち距離きょりをおいてあわれんで見下みさげている場合ばあい軽蔑けいべつばれることがおおい。軽蔑けいべつ意図いとうす敵対てきたいてき意図いとつよ場合ばあい侮辱ぶじょくばれることがおおい。風刺ふうし意図いとつよ場合ばあい揶揄やゆともばれる。

つよ侮蔑ぶべつ罵詈ばり(ばり)といい、罵詈ばり雑言ぞうごん(ばりぞうごん)をびせるなどと表現ひょうげんがあり[5]侮蔑ぶべつよりも誹謗ひぼう中傷ちゅうしょうつよまる。場合ばあいによっては暴言ぼうげんなされたりする。

侮蔑ぶべつ対象たいしょうのいないところで侮蔑ぶべつする場合ばあい陰口かげぐちかげごとばれる[5]

侮蔑ぶべつ使つかわれる言葉ことば侮蔑ぶべつ

侮蔑ぶべつ人種じんしゅ差別さべつ使つかわれるかたり侮蔑ぶべつ蔑視べっし憎悪ぞうお不快ふかい[2]ののし悪態あくたいという[6]

中国ちゅうごくでは「ののしひとばなし」「下流かりゅうばなし」、罵詈ばり罵詈ばりののしはなしなどとあらわす[3]

英語えいごではpejorative[7] またはスラー(slur)[8]かげでこそこそと中傷ちゅうしょう意味いみ)と[2]。ロシアけんではマット (mat) という罵倒ばとうがある[9]

侮蔑ぶべつはしばしばおおやけ場所ばしょからは排除はいじょされ、俗語ぞくごとなっている。

また、卑語ひご (Swear Words) 、卑罵 (profanity) などもあり、卑罵宗教しゅうきょうてき冒涜ぼうとくかたりとしても使用しようされる。

特定とくてい人物じんぶつや、特定とくてい特徴とくちょうをもつひと物事ものごとさげすんで(馬鹿ばかにして、見下みくだして)言葉ことばとく正式せいしき名称めいしょうのある場合ばあい別名べつめい蔑称べっしょう(べっしょう)といい、英語えいごでは差別さべつてき蔑称べっしょうをネーム・スラー (name slur) 、また人種じんしゅ差別さべつてき蔑称べっしょうはエスニック・スラー (ethnic slur) という[2]

代表だいひょうてき日本にっぽん侮蔑ぶべつ馬鹿ばか阿呆あほうあいだけ、古語こごの「たわけ」などがある。英語えいごではビッチ (bitch) 、マザーファッカー (motherfucker)〔臆病者おくびょうもの〕、アスホール (asshole) など、韓国かんこくではセッキ새끼、ガキ)、ケーセッキ개새끼いぬころ)、シッパル씨팔性器せいき)などの侮蔑ぶべつ語彙ごいがある。

ほう侮蔑ぶべつ

日本にっぽん刑法けいほうでは、侮辱ぶじょくざい名誉めいよ毀損きそんざいなどで規定きていされている。言語げんごによる侮辱ぶじょく表現ひょうげん悪口わるぐちともばれ、ふるくは武家ぶけほう成敗せいばい式目しきもくだい12じょうなどで犯罪はんざいとされた[10]

ロシアソ連それんでは罵倒ばとう(マット)への検閲けんえつきびしく、小説しょうせつ学術がくじゅつ研究けんきゅう禁止きんしされて、使用しようした場合ばあい名誉めいよ毀損きそんざいわれた[9]。ロシア刑法けいほうでは「屈辱くつじょくてき発言はつげん」が使用しようした場合ばあい禁止きんしし、インターネットでも禁止きんしされている[9]

ロシアでは、信者しんじゃ感情かんじょう侮辱ぶじょくする(ロシア連邦れんぽう刑法けいほうの148)、裁判官さいばんかん侮辱ぶじょくする(ロシア連邦れんぽう刑法けいほうの297)、当局とうきょく代表だいひょうしゃ(ロシア連邦れんぽう刑法けいほうの319)および公務こうむ遂行すいこうする軍人ぐんじん(ロシア連邦れんぽう刑法けいほう336)、のこりは2012ねん12月8にちからの行政ぎょうせい犯罪はんざい(ロシア連邦れんぽう行政ぎょうせい犯罪はんざいほうだい5.61じょう)(45こう参照さんしょう) 2011ねん12月7にち連邦れんぽうほうだい1じょうのN420-FZ「ロシア連邦れんぽう刑法けいほうおよびロシア連邦れんぽう特定とくてい立法りっぽうほう改正かいせいについて」)。

宗教しゅうきょう侮蔑ぶべつ

日本にっぽんでは、神道しんとう仏教ぶっきょう関連かんれんした「けが」という概念がいねんがあり、宗教しゅうきょうてき精神せいしんてき意味いみ嫌悪けんお表現ひょうげんする場合ばあい、「けがらわしい」(けがらわしい、けがらわしい)という表現ひょうげん使つかわれる場合ばあいがある。

侮蔑ぶべつ、卑罵表現ひょうげんはん社会しゃかいてきに、タブーとされていることをやぶるのではないかともいわれる[3]

キリスト教きりすときょうけんなどで侮蔑ぶべつする場合ばあいつみ概念がいねんもちいることがおおい。

宗教しゅうきょう戦争せんそうでは相手あいて宗教しゅうきょう冒涜ぼうとくし、罵倒ばとうすることがおこなわれる。

ロシア正教せいきょうでは罵倒ばとう(マット)の根絶こんぜつ目指めざしている[9]

社会しゃかいにおける侮蔑ぶべつ

卑罵表現ひょうげん機能きのう

じゅう機能きのう

もん瑜によれば、卑罵表現ひょうげん直接ちょくせつ顕在けんざいてき機能きのう間接かんせつ潜在せんざいてき機能きのうじゅう機能きのうがあるとされる[3]直接ちょくせつ顕在けんざいてき機能きのうでは、敵意てきい憎悪ぞうお嫌悪けんおなどの感情かんじょう直接ちょくせつ表出ひょうしゅつし、カタルシス[3]間接かんせつ潜在せんざいてき機能きのうでは親愛しんあい表出ひょうしゅつがある[3]たとえば、したしいものに「アホ」とぶことなど。このように、卑罵表現ひょうげん人間にんげんたがいに敵対てきたいさせる機能きのうがある一方いっぽうで、連帯れんたいあいめんもあるとされる[3]

また、ロシアでの罵倒ばとう研究けんきゅうでは、V・ジェルビスが『罵倒ばとう戦場せんじょう 社会しゃかい問題もんだいとしての悪態あくたい』(2001ねん) において、儀礼ぎれい抑圧よくあつ悪態あくたいさんこうから説明せつめいし、抑圧よくあつされた気持きもちが表現ひょうげんされたものとした[9]。またモキエンコは「悪態あくたいをつくひとむかしながらの伝統でんとうてき方法ほうほう自分じぶんのロシアてきしんいて、人生じんせい人々ひとびと、そして政府せいふたいする不満ふまんあらわしている」とのべた[9]

冗談じょうだん関係かんけいにおける卑罵表現ひょうげん

世界せかい各地かくちでみられる冗談じょうだんをいいあう冗談じょうだん関係かんけいにおいては、卑罵表現ひょうげん使つかわれ、どのような悪態あくたいでからかわれても、それにはらをたてないものとされる[11][12]

北部ほくぶカメルーンフルベぞくとカヌリぞく冗談じょうだん関係かんけいにあるが、通常つうじょう冗談じょうだんだけでなく、悪態あくたい罵倒ばとうなどもふくみ、「こいつはわたしの奴隷どれい」「無用むようしゃ」「いぬ」「ハイエナのもの」「偽善ぎぜんしゃ」「えないくせに」といった言葉ことば使つかわれ、さらにはなぐったり、たたいたり、ぬすみ、ふくやぶることなどの儀礼ぎれいてき暴力ぼうりょくもおこなわれる[11]

また、ポライトネス理論りろんによれば、おな言語げんご行動こうどうでも、相手あいてとの関係かんけいによって言語げんご行動こうどう心地ここちよさは変化へんかしていくので、攻撃こうげきてき冗談じょうだんであっても許容きょようされる[12]普通ふつう友人ゆうじんであれば侮辱ぶじょくられる行動こうどうも、親友しんゆうであればたがいにたのしみうる冗談じょうだんとみなされる[12]

葉山はやま大地だいち櫻井さくらい茂男しげおによれば、「冗談じょうだん関係かんけい認知にんち」という関係かんけいスキーマ(相互そうご関係かんけいについての知識ちしき枠組わくぐみ)によって、こうした冗談じょうだん関係かんけい変化へんかしていく[12]

差別さべつ侮蔑ぶべつ

侮蔑ぶべつ差別さべついじめ家庭かていない暴力ぼうりょくにおいてもおこなわれる。

社会しゃかいてき立場たちばよわひとたいする差別さべつ使つかわれる蔑称べっしょう侮蔑ぶべつ差別さべつ用語ようご放送ほうそう問題もんだい用語ようご放送ほうそう禁止きんし用語ようごとされ、おおやけ場所ばしょでの使用しよう禁止きんしされたり、排除はいじょ対象たいしょうになることがある。しかし、差別さべつ排除はいじょ過剰かじょうである場合ばあい言葉ことばとして批判ひはんされることもある。社会しゃかいてき立場たちば平均へいきんてきないしつよひとたいして使つかわれる蔑称べっしょう揶揄やゆとしてあつかわれる場合ばあいおおい。近年きんねん差別さべつてき侮蔑ぶべつ発言はつげんヘイトスピーチ憎悪ぞうお表現ひょうげん)として制限せいげんするうごきがある。

コミュニケーションの暴力ぼうりょく

社会しゃかいがくもの中村なかむらただしは、家族かぞくなどの親密しんみつ関係かんけいにおける暴力ぼうりょくには「心理しんりてき言語げんごてき感情かんじょうてき暴力ぼうりょく」やネグレクト行為こういなどがあり、これらは「個人こじん尊厳そんげんきずつけるようにした卑下ひげ降格こうかく侮蔑ぶべつ罵倒ばとう無視むし、つまりコミュニケーションの暴力ぼうりょくとしてある。ひと尊厳そんげんきずつけるような儀式ぎしきのようにして機能きのうするいじめののしり、はずかし行為こういがある」と指摘してきし、侮蔑ぶべつ罵倒ばとう卑下ひげといった行為こういを「コミュニケーションの暴力ぼうりょく」としてろんじた[13]

動物どうぶつ行動こうどうがく人間にんげん行動こうどうがくから侮蔑ぶべつ

ダーウィンは『ひとおよ動物どうぶつ表情ひょうじょうについて』において軽蔑けいべつ侮蔑ぶべつ嫌悪けんお感情かんじょう味覚みかく嗅覚きゅうかくとの連合れんごうがあるとしている[14]

また、動物どうぶつ行動こうどうがく人間にんげん行動こうどうがくものデズモンド・モリスによれば、言語げんご行動こうどう不適切ふてきせつ状況じょうきょうとき場所ばしょおこなわれると侮蔑ぶべつ表現ひょうげんになりうると指摘してきしている[15]

侮蔑ぶべつ表現ひょうげん言語げんごてき特徴とくちょう

セマンティック・チェンジ

侮蔑ぶべつ侮辱ぶじょくとらえるかかは所属しょぞくする社会しゃかい集団しゅうだんによって変化へんかする。たとえばハッカーはマスメディアなどでほうじられることにより一般いっぱん社会しゃかいではコンピュータ破壊はかいするもの、コンピュータ社会しゃかい秩序ちつじょみだもの言葉ことばとしてもちいられるため侮辱ぶじょくといえるが、もとのハッカー・コミュニティー内部ないぶではコンピュータのエキスパートというとらかたをするためけっして侮辱ぶじょくではない(コンピュータ社会しゃかい秩序ちつじょ紊乱びんらんしゃあらわ侮蔑ぶべつとしてクラッカー使つかけをしている)。またぎゃくに、ある社会しゃかい集団しゅうだんでは侮蔑ぶべつであったものが、べつ社会しゃかい集団しゅうだんれられる、もしくは社会しゃかい集団しゅうだんえてひろ一般いっぱん社会しゃかい全体ぜんたい使用しようされるようになると侮蔑ぶべつではなくなる場合ばあいもある(れい: もとは「チンピラ」を意味いみする「パンク」)[16]。この現象げんしょう言語げんごがくにおける意味いみ変化へんか意味いみ変質へんしつ、セマンティック・チェンジ)のひとつである。

同音どうおん異義いぎ

日本語にほんごでは、漢字かんじ輸入ゆにゅうしたさい同音どうおん異義いぎおおしょうじたが、文字もじ表記ひょうきにおいてこの特性とくせいかし、ダブルミーニングによる同音どうおん異義いぎ語呂合ごろあわせ蔑称べっしょうとしてよくもちいられている。ふるくは奈良なら時代じだい平安へいあん時代じだい和歌わか落首らくしゅで、掛詞かけことばという修辞しゅうじ技法ぎほう侮辱ぶじょく応用おうようしたものがある。江戸えど時代じだいのものはおお記録きろくのこっており、もっと代表だいひょうてきなものは鳥居とりい耀蔵ようぞう甲斐かいまもりの耀甲斐がい妖怪ようかいをかけたものがある。現代げんだいでは新聞しんぶんいちコマ漫画まんがなどの風刺ふうしインターネットスラングおおもちいられる。

風刺ふうしてきつづちが

英語えいごではスペルえや、おな発音はつおんでも単語たんご境目さかいめえる、などの方法ほうほう同音どうおん異義いぎ侮辱ぶじょく風刺ふうしおこなうことがあり、風刺ふうしてきスペルちが風刺ふうしてきつづちがい、英語えいごSatiric misspelling)という。

接辞せつじ付加ふか

日本語にほんごでの侮蔑ぶべつ呼称こしょうには、罵倒ばとうしめ接辞せつじをつけて表現ひょうげんするものがある[17]罵倒ばとうしめ接辞せつじには、「くそ…」「…すけ」「くされ…」などがある[17]ぜんおけされる「くそ」「ぐされ」などは、排泄はいせつ腐敗ふはい意味いみし、ネガティブな意味いみ付加ふかする。

侮辱ぶじょくまえ接頭せっとうとして「ど」または「どん」をつけることによって侮辱ぶじょく意味いみつよめることがある。下手へた田舎いなかどん百姓ひゃくしょうなど。ほか、「きゅう」「下等かとう」「三流さんりゅう」「たいら」などの接頭せっとうけて、程度ていど価値かちひくいことを表現ひょうげんしたり(きゅう国家こっか下等かとう人種じんしゅ三流さんりゅう商社しょうしゃひら社員しゃいんなど)、「まんねん」をけて、いつまでも地位ちい技能ぎのう向上こうじょうしないことを表現ひょうげんすることもある(まんねん係長かかりちょうまんねん補欠ほけつまんねんバイエル[ちゅう 1]まんねんヒラなど)。技術ぎじゅつおとることを意味いみする下手へた下手糞へたくそ下手へたっぴ接尾せつびくわえることもある。

ロシアけんでは、男性だんせい性器せいき(フイ)、女性じょせい性器せいき(ピズダ)、性交せいこう(イェバチ)をあらわ単語たんご接頭せっとう接尾せつびをつけたマットという罵倒ばとうつくられ、悪態あくたい侮蔑ぶべつおこなわれる[9]。たとえば、性交せいこう(イェバチ)に接頭せっとうポドを付加ふかした「ポドイェバチ」は「からかう」という意味いみになる[9]罵倒ばとうマットは、動詞どうし名詞めいし形容詞けいようし副詞ふくし感嘆かんたんなどおおくの品詞ひんしにわたって表現ひょうげんがなされる[9]

比喩ひゆによる侮蔑ぶべつ

ゴミクズカスクソ・くそ・ウンコなどは、それぞれ一般いっぱんてき価値かちひくいとされるもので、それをひとぶつたいする代名詞だいめいしとして使つかうことで、それらへの侮蔑ぶべつ表現ひょうげんとして通用つうようする。日本語にほんご以外いがいでもほぼ同様どうようである。たとえば、英語えいごShitくそ)は侮蔑ぶべつてき要素ようそつよ卑語ひごである。

動物どうぶつめいちなんで、動物どうぶつたとえて、性格せいかくてき特徴とくちょう身体しんたいてき特徴とくちょう表現ひょうげんする侮蔑ぶべつがある[17]英語えいごけんとく米国べいこく)にいては、ニワトリチキン)は臆病者おくびょうものあらわし、相手あいてをチキンとぶことは臆病者おくびょうものとののしる意味いみがある。中南米ちゅうなんべいけるヤギ同様どうようである。

日本語にほんごでは、野菜やさい名前なまえ侮蔑ぶべつ表現ひょうげんとして機能きのうすることがある。たとえばあしふとひとたいしての大根だいこん(もともと色白いろじろあしめる言葉ことばだったが、のちふとあし侮辱ぶじょくする言葉ことばになったとされる)・侮辱ぶじょくひとつであるおたんこなす(「オタンコナス」で1つの言葉ことば江戸えど時代じだい花魁おいらん符牒ふちょうで「お短小たんしょう茄子なすび(=ちいさな男性だんせい)」という侮辱ぶじょくから発生はっせいした、というせつがある)・色白いろじろ細身ほそみおとこへのモヤシ(っ[5] などがある。

存在そんざいうとましくかんじるもの、または見下みくだすときに、有害ゆうがいなもの、病気びょうきこしたり汚染おせん公害こうがい原因げんいんとなるものにたとえることがある。2003ねん水戸みと家裁かさい下妻しもづま支部しぶでの裁判さいばんで、裁判官さいばんかんが「いぬのうんこも肥料ひりょうとして使つかえるのに、暴走ぼうそうぞくはリサイクルできない産業さんぎょう廃棄はいきぶつ以下いか」という発言はつげんがあった[18]

敬語けいご侮蔑ぶべつ

敬語けいご侮蔑ぶべつ対立たいりつ関係かんけいにあるが、佐久間さくまかなえらは敬語けいご研究けんきゅう侮蔑ぶべつ表現ひょうげん視野しやれる必要ひつようがあるとした[3]

また、尊大そんだいもちいたり、場面ばめんにそぐわないおおげさな敬語けいご使つかうことであん相手あいて侮蔑ぶべつすることもある。

造語ぞうご

俗語ぞくごスラングとしての侮蔑ぶべつのなかにはあらたにつくられた造語ぞうごもある。漫画まんがアニメのファンを蔑称べっしょうオタクは、中森なかもり明夫あきお造語ぞうごである[19]。しかし、アニメや漫画まんが日本にっぽん文化ぶんかとして一定いってい地位ちいきずいている現在げんざいでは「オタク」が蔑称べっしょうとしての用法ようほううすれつつある。

侮蔑ぶべつ表現ひょうげん分類ぶんるい種類しゅるい

分類ぶんるい方法ほうほう

侮蔑ぶべつ表現ひょうげん分類ぶんるい非常ひじょうむずかしいが重要じゅうよう作業さぎょうであるともん瑜は指摘してきしている[3]作家さっか筒井つつい康隆やすたか悪口わるぐち分類ぶんるい必要ひつようだが、とてもむずかしい、と指摘してきしている[3]

筒井つつい康隆やすたか分類ぶんるい

筒井つつい康隆やすたか分類ぶんるいでは、動機どうきによる分類ぶんるい目的もくてきによる分類ぶんるいがあり、積極せっきょくてき悪口わるぐち面罵めんば)と消極しょうきょくてき悪口わるぐち陰口かげぐち)などをあげている[3]。また、形容詞けいようし分類ぶんるいとして、架空かくう動物どうぶつ悪魔あくまおに魔女まじょおばけなど)、人間にんげん野郎やろう、デカ、チビ、小人こどもなど)、職業しょくぎょうピエロ坊主ぼうず芸人げいにんなど)、身体しんたい老体ろうたいミイラ太鼓腹たいこばら、デブ、へっぴりごしなど)、動物どうぶつ野獣やじゅう、ゴリラ、さる、こうもりなど)、とりさかなむし植物しょくぶつ鉱物こうぶつ加工かこうひん自然しぜん現象げんしょう生死せいし病気びょうき精神せいしん障害しょうがい身体しんたい障害しょうがいなどの項目こうもくをあげている[3]

星野ほしのいのち分類ぶんるい

星野ほしのいのちは、品詞ひんしべつ文体ぶんたい文型ぶんけいによる分類ぶんるいをあげている[3]

  • 品詞ひんしべつ分類ぶんるい[3]
  • 文体ぶんたい文型ぶんけいによる分類ぶんるい[3]
    • 命令めいれいぶん:け、くたばれ
    • 否定ひていぶん:ばかにするな、ひっこめ
    • ぶん馬鹿ばかげ、あほ、ドジ、おたんこなすかぼちゃ
    • 名詞めいしめ:なんてへたくそ、こんちくしょう、さいてー
    • 接頭せっとうをつけた動詞どうし名詞めいし:ぼろ学校がっこう、くそまじめ、おっね、バカチョンカメラ
    • 接尾せつびをつけた表現ひょうげん:いっちまった、いきやがった

また星野ほしのいのちは、場面ばめん対象たいしょうによる分類ぶんるいをあげている[3]場面ばめん個人こじんてきにつくもの、集団しゅうだんのなかで第三者だいさんしゃ意識いしきしながらつくもの。対象たいしょうでは自分じぶん自身じしん相手あいて、そのにいないひと、相手あいて集団しゅうだんなどをあげている[3]

大石おおいし初太郎はつたろう分類ぶんるい

また大石おおいし初太郎はつたろうは、相手あいて人格じんかくへの侮蔑ぶべつ暴力ぼうりょく誇示こじかえ言葉ことば台詞ぜりふ相手あいて行動こうどうへの侮蔑ぶべつ外見がいけんなどをあげている[3]

堀内ほりうち克明かつあき分類ぶんるい

堀内ほりうち克明かつあきは、排泄はいせつぶつ、のろい言葉ことば肛門こうもん性器せいきおや、あだ悪口わるぐちごっこなどをあげている[3]

もん瑜の分類ぶんるい

もん瑜の分類ぶんるいでは、直接ちょくせつ相手あいて対象たいしょうとしたものと直接ちょくせつ相手あいて対象たいしょうとしないものをあげ、身体しんたいてき欠陥けっかん外観がいかん動物どうぶつ比喩ひゆ性格せいかく行為こうい国民こくみん人種じんしゅ精神せいしん障害しょうがい年齢ねんれい職業しょくぎょう排泄はいせつぶつなどをあげた[3]

また、もん瑜によれば、アメリカの表現ひょうげん特徴とくちょうはキリストにかんするもの、性行為せいこうい排泄はいせつぶつかんするものである[3]中国ちゅうごく表現ひょうげん特徴とくちょうおや祖先そせんかんするものである[3]もん瑜は、これらの背景はいけいにはタブー文化ぶんかちがいがあると指摘してきしている[3]

職業しょくぎょう社会しゃかいてき地位ちいたいする蔑称べっしょう

社会しゃかいてき地位ちい職業しょくぎょうたいする蔑称べっしょうには、その属性ぞくせいそのものが侮蔑ぶべつ対象たいしょうとなるものと、個人こじん職業しょくぎょうおとしめる目的もくてきもちいられるものに大別たいべつされる。また、本来ほんらい蔑視べっし意図いとのない言葉ことばでも、旧称きゅうしょうもちいることで侮蔑ぶべつられる場合ばあいもあるので注意ちゅうい必要ひつようである。

とく本来ほんらい」がつかない名称めいしょう職業しょくぎょうを「**」とぶことがあり、特定とくてい職業しょくぎょうやすっぽくかるんじて場合ばあいと、私利しり私欲しよくのためにっているとの非難ひなんめて場合ばあいがある。

  • 政治せいじ」は政治せいじ蔑称べっしょう[20] で、とく金権きんけん政治せいじたいする揶揄やゆとしてもちいられる。英語えいごでもstatesman(だい政治せいじ)と、そのかぎりの駆引かけひきに終始しゅうしするポリティシャンpolitician(政治せいじ)を区別くべつされることがあるが、この区別くべつ自体じたい政治せいじてき党派とうはてき主観しゅかんてきであるともいわれる[21]。「選挙せんきょ」は選挙せんきょ活動かつどう蔑称べっしょう
  • ブン」は新聞しんぶん記者きしゃなどにたいする蔑称べっしょうである[ちゅう 2]。ほかにマスコミ蔑称べっしょうとして「マスゴミ」がある[22]。また、週刊しゅうかんのトップニュースを仕事しごとにしている記者きしゃトップという[20]

このほか、診察しんさつ治療ちりょうしつひく医者いしゃ藪医者やぶいしゃヤブ医者いしゃ筍医者たけのこいしゃ[20])、れない役者やくしゃ大根だいこん役者やくしゃ(英語えいごでHam actor)、歌舞伎かぶき俳優はいゆう河原かわはら乞食こじき[20]、 タクシー運転うんてんしゅ運送うんそう業者ぎょうしゃたいする蔑称べっしょう雲助くもすけ蜘蛛助くもすけ)[20]弁護士べんごし蔑称べっしょう三百代言さんびゃくだいげん[20][ちゅう 3]公務員こうむいんを「役人やくにん」(中国ちゅうごくではしょう官吏かんり、胥吏[23]英語えいごでa petty official[24])、税金ぜいきん泥棒どろぼう[25]パワーハラスメントなどで使つかわれる業績ぎょうせきひくサラリーマンたいする給料きゅうりょう泥棒どろぼう[26] という蔑称べっしょうなどがある。戒律かいりつまもらないそう生臭坊主なまぐさぼうずとする表現ひょうげんもある[20]

欧米おうべいけんでは、白人はくじん貧困ひんこんそうたいしホワイト・トラッシュという侮蔑ぶべつ表現ひょうげんがある。

特定とくてい集団しゅうだん嗜好しこうたいする蔑称べっしょう

ギャル
快活かいかつおんなであるが、1990年代ねんだい以降いこうはどちらかというと尻軽しりがるおんな、またはあそへきのある女子じょしへと変化へんかしていった。
ヤンキー
もとはアメリカ東北とうほくにすむひと、ないしアメリカじん全体ぜんたい自称じしょうまたは他称たしょうであるが、日本にっぽんでは不良ふりょう少年しょうねん不良ふりょう青年せいねん暴走ぼうそうぞく蔑称べっしょうとしてもちいられることがおおい。
現在げんざいではネットじょう中心ちゅうしんDQNという単語たんごもある。

地域ちいきたいする蔑称べっしょう

部落ぶらく」は元々もともと集落しゅうらく意味いみする単語たんごだが、差別さべつ地域ちいきかんする部落ぶらく問題もんだいにおいて蔑称べっしょうとされたことがある。

また、うら日本にっぽん日本海にほんかいがわ地方ちほう地理ちりがく用語ようごであったが、蔑称べっしょうとされることもある[27]

欧米おうべいけんでは南部なんぶ出身しゅっしんしゃたいして「レッドネック」という侮蔑ぶべつがある。

人種じんしゅ民族みんぞくたいする蔑称べっしょう

以下いか人種じんしゅ差別さべつかんする代表だいひょうてき語彙ごいであり、ヘイトスピーチとみなされ公共こうきょうでの発言はつげんいちじるしくきらわれる。戦争せんそうちゅうにはプロパガンダ敵国てきこく侮蔑ぶべつする表現ひょうげんおお使つかわれる[2]

欧米おうべい

英語えいごけんではアフリカけいアメリカじんたいする侮蔑ぶべつとしてニガー、ニグロ、カラードがある[2]。また、ユダヤじんたいする蔑称べっしょうジュー (Jew)、カイク (Kike)、Heebがある[2]日本人にっぽんじんすJapがユダヤじん金持かねもちのどら息子むすこ(Jewish American Prince) をすこともある[2]。ドイツじんへの蔑称べっしょうは「クラウツ(ザワークラウトから)」「ボッシュ[ちゅう 4] 」「フリッツ」「フン(フンぞく)」[2] があり、フランスじんたいしては「サレンダーモンキー」「フロッグ」[28]イタリアじんたいしては「ウォップ」がある[2]北米ほくべいにおけるヨーロッパひと蔑称べっしょうにはユーロトラッシュがある(トラッシュはゴミの意味いみ)。ヒスパニック蔑称べっしょうとしてグリースボール (Greaseball) またはグリーザー (Greaser) がある。またこれはイタリアひとギリシャひと蔑称べっしょうでもあり、おもにアメリカない使用しようされる。アラブじんへの蔑称べっしょうムハンマド、その略称りゃくしょうのモ (Mo) などがある[2]日本人にっぽんじん蔑称べっしょうとしてはジャップ、あるいはニップ、「トージョー」がある[2]。ただしこれはもともとはジャパニーズの省略形しょうりゃくけい蔑称べっしょうではなかった[2]。ほか、日本人にっぽんじん経済けいざいてき利益りえきばかりをもとめる姿すがた皮肉ひにくったかたりとしてエコノミックアニマルがある。中国人ちゅうごくじんへの侮蔑ぶべつチンク[29]韓国かんこくじん朝鮮ちょうせんじん蔑称べっしょうにはグックがある[30]

中南米ちゅうなんべい

グリンゴおも中南米ちゅうなんべいでアメリカじんさげすむときにもちいられる。チンチャンチョンは、中南米ちゅうなんべいにおいて東洋とうようじん全般ぜんぱんさげすむときにもちいられる。チーノは、ラテンけい言語げんご中国人ちゅうごくじん意味いみする一般いっぱん語彙ごいであるが、中南米ちゅうなんべいでは中国人ちゅうごくじん蔑称べっしょうとして使用しようされている。

中国ちゅうごく

中国語ちゅうごくごけん中国ちゅうごく台湾たいわん香港ほんこんシンガポールなど)では日本にっぽん日本人にっぽんじんへの最大さいだい蔑称べっしょうとして「日本にっぽん鬼子おにご」(リーベンクイズ 日本にっぽんぐんが“日本にっぽんおに(リーベンクイ)”とばれていたことから)がある[31]。イギリスじんたいして「英国えいこく鬼子おにご」ともんだ[31]。「よしみかど鬼子おにご」はアメリカをす。ほか「しょう日本にっぽん」(シャオリーベン)、「やまと」などがある[31]韓国かんこく朝鮮ちょうせんじん蔑称べっしょうとして高麗こうらいぼうがある[32]広東かんとんでは黒人こくじんたいする侮蔑ぶべつとして「くろおに」(ハッグワイ)がある。また、モンゴルじんこうむふるは「無知むち古臭ふるくさい」という意味いみかん民族みんぞくによる蔑称べっしょうであると主張しゅちょうした[33]。ロシアじんたいする蔑称べっしょうとして「ホッキョクグマ」がある。

韓国かんこく

韓国かんこく北朝鮮きたちょうせんでは「チョッパリ」(쪽발이ぶたあし野郎やろう足袋たびぶたの蹄に見立みたてた表現ひょうげん)や「ウェノム」(왜놈やまとやつ)[34]使つかわれる。

日本にっぽん

日本語にほんごにおける欧米おうべいじんたいする蔑称べっしょうとしては「毛唐けとう」(毛深けぶか唐人とうじん語源ごげん[35])がある。

このほか、アメリカじんたいする蔑称べっしょうとしてアメこうがある。戦争せんそうちゅう日本にっぽんでは「鬼畜きちくえいべい」が使つかわれた[36]黒人こくじんを「クロンボくろぼう)」[37]、ロシアじんたいするロスケ[37] といったものがある。

朝鮮ちょうせん民族みんぞくへの蔑称べっしょうとしてチョンチョンこう・チョンコ)がある[38]戦前せんぜんには「不逞ふてい鮮人」などの使つかかたもあった。

中国人ちゅうごくじんへの蔑称べっしょうとしては明治めいじ時代じだいにちしん戦争せんそう前後ぜんごチャンチャン坊主ぼうずぶた(とんび)などがあり、1918ねんごろにはチャンコロという侮蔑ぶべつ使つかわれた[39]。ほか兵隊へいたいシナポコペンなどがある。このほか、太平洋戦争たいへいようせんそう蔣介せきが「ささえ」を侮蔑ぶべつとして使用しよう禁止きんしもうたが、英語えいごChinaとどうみなもとであるとするせつもあり、蔑称べっしょうかどうか日本にっぽん国内こくない意見いけんかれている。また、GHQ朝鮮ちょうせん台湾たいわんなど日本にっぽんきゅう植民しょくみんひとを「Third Nations(敗戦はいせんこくでも戦勝せんしょうこくでもないもないだい3のくに)」とんだことからまれた呼称こしょうさん国人くにびと第三国だいさんごくじん)を蔑称べっしょうとする主張しゅちょうもある。

近年きんねんでは、韓国かんこく北朝鮮きたちょうせん中国ちゅうごくをひとまとめに表現ひょうげんするかたりとして「特定とくていアジアとくア、とく」がある[40]

特定とくてい個人こじん組織そしきから派生はせいした侮蔑ぶべつ表現ひょうげん

当時とうじ有名人ゆうめいじんにちなんで蔑称べっしょうけられることもある。英語えいごけんではのぞ行為こうい代名詞だいめいしとしてピーピング・トム日本にっぽんでは出歯亀でばかめ(池田いけだ亀太郎かめたろう語源ごげん)などがあり、江戸えど時代じだい力士りきし成瀬川なるせがわ土左衛門どざえもん」の体格たいかく水死すいしたいのようであったことが語源ごげんとされる土左衛門どざえもんなどがある[41]

居振いふいや身体しんたいてき精神せいしんてき変化へんかをして侮蔑ぶべつつくられることもある。

人気にんき女優じょゆう宮沢みやざわりえたかはな当時とうじ)との破局はきょく心労しんろうのためいちじるしく体重たいじゅう減少げんしょうしたことを女性じょせい週刊しゅうかんりえしょう[ちゅう 5]、これが女性じょせい有名人ゆうめいじんげきヤセにももちいられた。

朝日新聞あさひしんぶんうえコラムニスト石原いしはらたけし一郎いちろうが、2007ねん安倍晋三あべしんぞう首相しゅしょう辞任じにん表明ひょうめいから「仕事しごと責任せきにんげてしまいたい心情しんじょう」をあらわ流行りゅうこうとして「アベする」という言葉ことばげた[42]。しかし、当時とうじインターネット検索けんさくしても件数けんすうすくなく流行りゅうこうとはえないのではないかとされた[43]。そこでその記事きじ掲載けいさいした朝日新聞あさひしんぶんの「流行りゅうこう捏造ねつぞうしてまでもおとしめる行為こうい」などにたいして、アサヒるという言葉ことばがつくられた(アサヒる問題もんだい[44]

動物どうぶつたとえる

いぬ)にかんするもの

いぬは、だれかの忠実ちゅうじつ従者じゅうしゃであるようなひと、または他者たしゃ秘密ひみつをかぎつけようとする人間にんげんさげすむときに、比喩ひゆてきもちいられる蔑称べっしょうである。

英語えいごdogは「いやなやつ、裏切うらぎもの信用しんようならないやつ」という意味いみになる[45]他方たほうで、親愛しんあいじょうをこめて、おたがいが自然しぜんあくだとみとめたうえで「はだかのつきあい」における「同僚どうりょうてき用法ようほう (hearty use)」で使つかわれることもある[45]。また、もの対象たいしょうであると、失敗しっぱいさく商品しょうひん価値かちがないという意味いみになり、複合語ふくごうごでは「偽物にせもの」という意味いみになる[45]。まためすけんbitchは「いやなおんなみだらなおんな」、猟犬りょうけんhoundは「卑劣ひれつかん」を意味いみする[45]

日本にっぽんでは警察官けいさつかんを「権力けんりょくいぬ」とする表現ひょうげんもある[45]接頭せっとうとしていぬ付加ふかされると「無用むようの」という意味いみになり、「犬侍いぬざむらい」「犬死いぬじに」「いぬ医者いしゃ薮医者やぶいしゃのこと)」などがあり、いぬ接頭せっとう有用ゆうようせいしめすとされる[45][46]敗者はいしゃ未婚みこんしゃのことを意味いみするいぬという表現ひょうげんもある[47]に「だれかについてまわる」という意味いみでは、スパイ探偵たんていたいしても使つかわれる[45]罵倒ばとう表現ひょうげんとしては「いぬ畜生ちくしょう」、臆病者おくびょうもの意味いみする「いぬ遠吠とおぼえ」という表現ひょうげんもある[45]いぬのメタファー表現ひょうげんは「やくにたず、おとっていて、それでいて自分じぶん利益りえきのために権力けんりょくしゃにすりよる臆病者おくびょうもの」という意味いみ[45]

聖書せいしょでもいぬたとえて罵倒ばとう表現ひょうげんをする発言はつげん記録きろくされており、詩編しへん22-16ではダビデがてきして「いぬどもがわたしき、あくものどものれが、わたしき、わたし手足てあしきました」とある[45]

類似るいじ表現ひょうげんとしてコバンザメ腰巾着こしぎんちゃく寄生虫きせいちゅう場合ばあいもある。

身体しんたいてき特徴とくちょう風貌ふうぼう指摘してきする

身体しんたいいちじるしい特徴とくちょう侮蔑ぶべつ対象たいしょうとなることがある。障害しょうがいしゃ関連かんれんするものは差別さべつであり放送ほうそう禁止きんし用語ようごとして使用しようされなくなっている。

家族かぞく家族かぞく構成こうせい)にかんする表現ひょうげん

本人ほんにん直接ちょくせつ侮辱ぶじょくするのではなく、家族かぞくとく母親ははおや)を侮辱ぶじょくすることによってつよ侮蔑ぶべつしめすことがある。日本にっぽんでは「おまえのかあちゃんデベソ」が子供こども喧嘩けんか常套句じょうとうくとされる。

  • 英語えいごではマザーファッカー、"you bastard"(私生児しせいじ野郎やろう)、"son of a bitch"(売女ばいた子供こども)がある。
  • こぶ(こぶ - 子供こども同伴どうはんしていることにたいする侮蔑ぶべつ[48]
  • かつては未婚みこん男性だんせい朝鮮ちょうせんから借用しゃくようして「チョンガー」とった[49]
  • 女性じょせい未婚みこんのままであることを侮辱ぶじょくすることがある。近年きんねん、『いぬ遠吠とおぼ』のヒットにより、平均へいきんてき結婚けっこん年齢ねんれい(いわゆる“適齢てきれい”)をぎてなお未婚みこんである女性じょせいいぬぶようになった。

価値かちかん言動げんどうなどを否定ひていする

相手あいて感性かんせい価値かちかん言動げんどうなどを否定ひていしたり嘲笑ちょうしょうすることにより侮蔑ぶべつすることがある。

はじかんするものでは「恥知はじしらず」がある[5]英語えいごでShame on you。

忘八蛋
北京ぺきんただしこうれいしんよしれん・悌・さとしはち徳目とくもくわすれたもの、“馬鹿ばか野郎やろう”の

その学歴がくれきかんするものとしては、 大宅おおたく壮一そういち戦後せんご新制しんせい大学だいがく駅弁えきべん大学だいがく侮蔑ぶべつ揶揄やゆしたことがある[50]

人称にんしょう尊称そんしょう

尊敬そんけいする気持きもちがいことがあきらかなのにあえて尊称そんしょう使つかうこと(いわゆる「慇懃無礼いんぎんぶれい」)により侮蔑ぶべつしめすことがある。しかし、対象たいしょうめんかわがあまりにも分厚ぶあつ場合ばあい侮蔑ぶべつとしてのやくをなさないという難点なんてんがある。

  • 貴様きさま - もと武家ぶけ書簡しょかん使つかわれていた敬称けいしょう(あなたさま同等どうとう)であるが、江戸えど時代じだいごろから口語こうごでももちいられるようになるにつれて尊敬そんけい意味いみうすまり、近世きんせい後期こうきごろから蔑称べっしょうになった。きゅう日本にっぽんぐんにおいて上官じょうかん部下ぶかてるためにもちいたことで、現代げんだいでは相手あいてののしって蔑称べっしょうとなった。なお、きゅう日本にっぽんぐんでの用法ようほうもと天皇てんのうであるへい国民こくみんあずかるという名目めいもくじょうへいたいして尊称そんしょうもちいる必要ひつようがあったことに由来ゆらいする。ただし、大正たいしょう昭和しょうわにおいても貴様きさま同輩どうはいたいする敬称けいしょうとしての意味いみち、その様子ようす映画えいが軍歌ぐんかにおいても描写びょうしゃされている。
  • 御前ごぜん(おまえ、ごぜん) - もとは「御前ごぜんにおわすほう」、つまり自分じぶんよりたか人物じんぶつたいする尊称そんしょうであったが、現代げんだいでは相手あいてさげすんだり、したしみのめてさいもちいられる[51]。「おめえ」「てめえ」(手前てまえがなまったものとも)は、自分じぶんへりくだって言葉ことばである「手前てまえ」がなまった相手あいてののし罵詈ばり雑言ぞうごん。これに匹敵ひってきする言葉ことばとして「われ」もある(おも関西かんさいなどでつかわれる)。『宇治うじ拾遺しゅうい物語ものがたり』では「おのれ(ら)」としてあずまじんいぬさるへの卑罵として、ほか「おれ」「わたう(わがとう)」などが卑罵表現ひょうげんとして使つかわれている[4]

幼児ようじ言葉ことば使つか

幼児ようじたいする言葉ことばづかい(「でちゅね」など)を大人おとなにすることで、相手あいて無分別むふんべつ嘲笑ちょうしょうすることがある。例外れいがいとして、カナダのヌートカじんあいだでは、ひくひとたいして幼児ようじ言葉ことば使つか場合ばあい、「あなたはひくいが、それはずべきことではない」という意味いみ一種いっしゅ敬意けいい表現ひょうげんだという[52]

インターネットにおける侮蔑ぶべつ

ネットでは文字もじベースの通信つうしんさかんになったため、ネットないコミュニティ通用つうようするスラングをインターネットスラングにおいて、#同音どうおん異義いぎ使つかった侮辱ぶじょくなどが数多かずおおてはえている。2ちゃんねる用語ようご辞典じてん2てんPlusでは、集団しゅうだん企業きぎょう学校がっこうなどにたいする多数たすう侮蔑ぶべつ掲載けいさいされている[53]たとえば、女性じょせいオタクたいして使つかわれる腐女子ふじょし[54]幼稚ようちなものを意味いみする蔑称べっしょうとして厨房ちゅうぼうきこもり意味いみする自宅じたく警備けいびいん[55] などがある。

動作どうさによる侮蔑ぶべつ表現ひょうげん

  • 日本にっぽん国内こくないにおいて(とく子供こどもあいだで)おこなわれる動作どうさに、あかんべえ(あっかんべー)がある。これは、した相手あいてかってすことで相手あいて侮蔑ぶべつする表現ひょうげんである。また片方かたがたしもまぶたをゆびげる動作どうさくわわることもある。やや子供こどもっぽい印象いんしょうあたえる。
  • こう相手あいてけてにぎり、中指なかゆびのみをしてせる(男性だんせい性器せいき)という方法ほうほう代表だいひょうてき侮蔑ぶべつ表現ひょうげんである。英語えいごけんにおいてはファックサインとみなされ、The Finger,The Birdともよぶ[56]米国べいこく文化ぶんか世界せかいひろられているため、世界せかいおおくの場所ばしょ通用つうようする。敵対てきたいてきで、周囲しゅういにもきわめて不愉快ふゆかい感情かんじょうあたえる表現ひょうげんである。
  • わら侮蔑ぶべつ表現ひょうげん手段しゅだんとなることもあり、このわらいは嘲笑ちょうしょう(する)せせらわらあざけるなどともばれる。わらいが侮蔑ぶべつてき意味いみふくむかどうかはおおくの場合ばあい前後ぜんご文脈ぶんみゃくなどに依存いぞんする。嘲笑ちょうしょう文章ぶんしょう表現ひょうげんする場合ばあい中立ちゅうりつてきわらいの表現ひょうげん流用りゅうようすることがおおい。日本語にほんごでは文末ぶんまつ(笑)をつけるなどの方法ほうほう表現ひょうげんする。より直接的ちょくせつてきに(苦笑くしょう)(嘲笑ちょうしょう)などと場合ばあいもある。日本にっぽんインターネットスラングでは(笑)のわりにwもちいることもある[57]英語えいごではインターネットスラングとしてlol (laughing out loud) がもちいられ、lolololol..とつづけてくことで表現ひょうげんする。

侮蔑ぶべつ文学ぶんがく

侮蔑ぶべつ表現ひょうげん古今ここん文学ぶんがく格言かくげんなどでも記載きさいされている。

格言かくげん

古来こらいからいいつたえられていることわざ格言かくげん故事こじにも、侮蔑ぶべつまたは差別さべつとらえられたり、侮蔑ぶべつ物語ものがたるものもある。

西洋せいよう文学ぶんがく

北欧ほくおう神話しんわエッダではロキの口論こうろんというエピソードがあり、ロキかみ々と侮蔑ぶべつ合戦かっせん毒舌どくぜつ合戦かっせんおこなう。

5世紀せいきから16世紀せいきにかけては儀式ぎしきてき文学ぶんがくてき侮蔑ぶべつ合戦かっせんおこなフライティング英語えいごばんおこなわれた。

ほか、口論こうろんという種類しゅるいもある。

日本にっぽん文学ぶんがく

宇治うじ拾遺しゅうい物語ものがたり[4]、『枕草子まくらのそうし』、『東海道とうかいどうちゅう膝栗毛ひざくりげ』、『浮世うきよ風呂ふろ』などは罵倒ばとう豊富ほうふであるとされる[58]。『宇治うじ拾遺しゅうい物語ものがたり』では卑罵として「かたい・かつたい(乞食こじき)」「(し)れぶつしろぶつ)」「くさりおんな(くさおんな)」などが使つかわれている[4]

近代きんだい小説しょうせつでは夏目なつめ漱石そうせきっちゃん』に「ハイカラ野郎やろうの、ペテン師ぺてんしの、イカサマの、ねこ(ねこっかぶ)りの、香具師こうぐし(やし)の、モモンガーの、おかきの、わんわんけばいぬ同然どうぜんやつとでもうがいい」とある。

中国ちゅうごく文学ぶんがく

  • 金瓶かなかめうめ』は罵倒ばとう豊富ほうふである[59]

脚注きゃくちゅう

注釈ちゅうしゃく

  1. ^ 「バイエル」はおおくの日本にっぽん年少ねんしょうしゃもちいる初歩しょほしゃようピアノ教則きょうそくほんで、フェルディナント・バイエル作曲さっきょくした。ただし、一般いっぱんてきには医薬品いやくひんメーカーのバイエルられ、とくにサッカーの世界せかいではバイエル・レバークーゼン長年ながねん在籍ざいせきし、または応援おうえんしたもののこととられるので、通常つうじょう使用しようしない。
  2. ^ タイトルに使用しようした漫画まんが作品さくひんに『あばれブン集英社しゅうえいしゃ、1996ねん-2001ねんがある。
  3. ^ 江戸えど時代じだい代言だいげんじん(現在げんざい弁護士べんごし)がいちかいさんひゃくぶん代言だいげんけていたことから
  4. ^ 「ボッシュ」の用法ようほうは、時代じだいてき社会しゃかい背景はいけいてき前述ぜんじゅつ「ジャップ」とならんで多用たようされた経緯けいいから、だい世界せかい大戦たいせんけてもたいナチスドイツ戦線せんせんをテーマとする映画えいがにおいてしばしば見受みうけられる。
  5. ^ 当時とうじの4だい女性じょせい週刊しゅうかん週刊しゅうかん女性じょせい女性じょせい自身じしん女性じょせいセブン微笑びしょう現在げんざい廃刊はいかん〕)がこぞってげ、表題ひょうだいりえしょうした。

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  • 星野ほしのいのち現代げんだい悪口わるぐちろん言語げんご生活せいかつ321ごう、1978
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  • 養老ようろう孟司たけしバカのかべ新潮しんちょう新書しんしょ2003ねん
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