日にち歯ぱ連れん闇やみ献金けんきん事件じけん

日にち歯ぱ連れん闇やみ献金けんきん事件じけん（にっしれんやみけんきんじけん）とは、日本にっぽん歯科しか医師いし連盟れんめいが自由民主党じゆうみんしゅとう所属しょぞくの国会こっかい議員ぎいんに闇やみ献金けんきんした事件じけん。

経緯けいい

発端ほったん

平成へいせい研けん所属しょぞくの中原なかはら爽が再選さいせんを目指めざした第だい19回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょを直前ちょくぜんに控ひかえた2001年ねん 7月がつ2日にち、東京とうきょう都内とないの料亭りょうていで平成へいせい研けん（橋本はしもと派は）会長かいちょうの自民党じみんとう総裁そうさい及および総理そうり大臣だいじん経験けいけん者しゃ橋本はしもと龍太郎りゅうたろう、野中のなか広務ひろむ元もと自民党じみんとう幹事かんじ長ちょう、青木あおき幹雄みきお自民党じみんとう参院さんいん幹事かんじ長ちょうの3人にんが日本にっぽん歯科しか医師いし会かいの臼田うすだ貞夫さだお会長かいちょうから1億おく円えんの小切手こぎってを受うけ取とる。この1億おく円えんの政治せいじ献金けんきんに対たいして、臼田うすだは領収りょうしゅう書しょの発行はっこうを要求ようきゅうしたが、橋本はしもと派は側がわは2002年ねん 3月13日にちの橋本はしもと派は幹部かんぶ会かいで、領収りょうしゅう書しょを出ださず収支しゅうし報告ほうこく書しょに記載きさいしないことを決きめた（政治せいじ資金しきん規正きせい法ほう違反いはん）。

2004年ねん7月がつ、日にち歯ぱ連れん事件じけんに絡からんで発覚はっかくした。橋本はしもと派はは政治せいじ収支しゅうし報告ほうこく書しょを訂正ていせいし、橋本はしもとは橋本はしもと派は会長かいちょうを辞任じにんした。

捜査そうさ

橋本はしもと派はの会計かいけい責任せきにん者しゃの証言しょうげんでは当時とうじ入院にゅういんしていた橋本はしもと龍太郎りゅうたろう会長かいちょうを除のぞいた2002年ねん 3月13日にちの橋本はしもと派は幹部かんぶ会かいで、村岡むらおか兼けん造みやつこ橋本はしもと派は会長かいちょう代理だいり、野中のなか広務ひろむ事務じむ総長そうちょう、青木あおき幹雄みきお、上杉うえすぎ光弘みつひろ元もと自治じち相しょうの4人にんが出席しゅっせき、その席上せきじょうで選挙せんきょの年としなので多額たがくの献金けんきんが目立めだつので領収りょうしゅう書しょを不ふ発行はっこうとすることを村岡むらおかが主導しゅどうで決定けっていしたとした。

橋本はしもと派は幹部かんぶからは村岡むらおかが在宅ざいたく起訴きそされたが、橋本はしもと、青木あおきは証拠しょうこ不十分ふじゅうぶんで不ふ起訴きそとなり、野中のなかは関与かんよしているが積極せっきょく的てきでないとして起訴きそ猶予ゆうよとなった。これについて検察けんさつ審査しんさ会かいで「起訴きそ猶予ゆうよは不当ふとうである」とする議決ぎけつを行おこなった（検察けんさつ審査しんさ会かいから議決ぎけつされただけなので再度さいど起訴きそされることは無ないとされる）。

裁判さいばん

その後ご、臼田うすだ貞夫さだおと橋本はしもと派はの会計かいけい責任せきにん者しゃが逮捕たいほされ、起訴きそ。臼田うすだは懲役ちょうえき3年ねん、執行しっこう猶予ゆうよ5年ねんの有罪ゆうざい判決はんけつとなった。橋本はしもと派はの会計かいけい責任せきにん者しゃについては禁固きんこ10月がつ、執行しっこう猶予ゆうよ4年ねんの有罪ゆうざい判決はんけつとなった。

村岡むらおかの第だい一いち審しんの東京とうきょう地方裁判所ちほうさいばんしょ一いち審しんでは青木あおき、野中のなか、橋本はしもとが証人しょうにんとして出廷しゅっていし、村岡むらおかと対峙たいじした。3人にんとも、小切手こぎって授受じゅじゅの現場げんばに居合いあわせた記憶きおくはないと主張しゅちょうした。特とくに橋本はしもとが出廷しゅっていした時ときにはかつて橋本はしもとが首相しゅしょう時代じだいに村岡むらおかが首相しゅしょうの女房にょうぼう役やくである官房かんぼう長官ちょうかんであったことから、首相しゅしょうと官房かんぼう長官ちょうかんという関係かんけいだった2人ふたりがこの事件じけんで法廷ほうていで対立たいりつしている様子ようすが取とり上あげられた。村岡むらおかは「幹部かんぶ会かいでヤミ献金けんきんの話はなしが出でたことはなく、1億おく円えんについては報道ほうどうで初はじめて知しった」と全面ぜんめん無罪むざいを主張しゅちょう。また弁護べんご側がわは、村岡むらおかは当時とうじ派閥はばつの会長かいちょう代理だいりの職しょくにあったものの、同職どうしょくは常設じょうせつのポストではなく、村岡むらおかが同どう事件じけんを主導しゅどうしたとする検察けんさつの主張しゅちょうには疑問ぎもんが残のこると主張しゅちょう。

2006年ねん 3月30日にち、東京とうきょう地方裁判所ちほうさいばんしょ（川口かわぐち政明まさあき裁判さいばん長ちょう）は村岡むらおかに無罪むざい判決はんけつをい渡いわたした。判決はんけつでは、「橋本はしもと龍太郎りゅうたろう元もと首相しゅしょうや幹部かんぶ、自民党じみんとう全体ぜんたいに累るいが及およばないように虚偽きょぎの証言しょうげんをした可能かのう性せいがある」「元もと会計かいけい責任せきにん者しゃの供述きょうじゅつ内容ないようも一貫いっかん性せいがなかったり矛盾むじゅん点てんがあるとして、とうてい信用しんようすることはできない」と断だんじた。検察けんさつは控訴こうそ。

2007年ねん 5月がつ10日とおか、東京とうきょう高等こうとう裁判所さいばんしょ（須田すだ贒裁判ばん長ちょう）では禁固きんこ10ヶ月かげつ、執行しっこう猶予ゆうよ3年ねんの逆転ぎゃくてん有罪ゆうざい判決はんけつを下くだした。元もと会計かいけい責任せきにん者しゃの供述きょうじゅつ内容ないようの評価ひょうかは第だい一いち審しんとは正せい反対はんたいに「自然しぜんで合理ごうり的てき」、「根幹こんかん部分ぶぶんで逮捕たいほ直後ちょくごから一貫いっかんしている」と、証言しょうげんの信用しんよう性せいを認みとめた。なお、この判決はんけつで野中のなかのアリバイが偽証ぎしょうであると認定にんていされた。

2008年ねん7月がつ14日にち、最高裁さいこうさいは上告じょうこくを棄却ききゃくし、村岡むらおかの有罪ゆうざい判決はんけつが確定かくていした。

その他た

2004年ねんにこの事件じけんが発覚はっかくしたことがきっかけとなって、2005年ねんに政治せいじ資金しきん規正きせい法ほうが改正かいせいされて、政治せいじ資金しきん団体だんたいに関かんする寄附きふの出入でいりについては原則げんそく銀行ぎんこうや郵便ゆうびん振込ふりこみ等とうで行おこなうことが義務ぎむづけられるようになった。