松平まつだいら武たけし元もと

凡例はんれい 松平まつだいら 武たけし元もと
時代じだい	江戸えど時代じだい中期ちゅうき
生誕せいたん	享とおる保ほ4年ねん1月がつ11日にち（1719年ねん3月1日にち）
死没しぼつ	安永やすなが8年ねん7月がつ25日にち（1779年ねん9月5日にち）
改名かいめい	源みなもと之の進すすむ→松平まつだいら武たけし元もと
戒名かいみょう	大だい超ちょう院いん勇山ゆうざん
墓所はかしょ	東京とうきょう都と荒川あらかわ区く東日暮里ひがしにっぽりの関せき妙たえ山善やまぜん性せい寺てら
官位かんい	従したがえ四よん位い下か・侍従じじゅう、右みぎ近衛このえ将すすむ監かん
幕府ばくふ	江戸えど幕府ばくふ寺社じしゃ奉行ぶぎょう、老中ろうじゅう
主君しゅくん	徳川とくがわ吉宗よしむね→家重いえしげ→家治いえはる
藩はん	上野うえの国こく館林たてばやし藩はん藩主はんしゅ→陸奥みちのく国こく棚倉たなぐら藩はん藩主はんしゅ
氏族しぞく	石岡いしおか松平まつへい家か→越智おち松平まつへい家か
父母ちちはは	父ちち：松平まつだいら頼よりゆき明あきら、母はは：婉（林はやし氏し） 養父ようふ：松平まつだいら武たけ雅みやび
兄弟きょうだい	頼よりゆき永ひさし、遠山とおやま友明ともあき、武たけ元はじめ、頼よりゆき幸こう、亀井かめい茲胤、織田おだ信しん右みぎ正室せいしつ、松平まつだいら信友のぶとも正室せいしつ
妻つま	正室せいしつ：松平まつだいら忠ただし雅みやびの娘むすめ 側室そくしつ：石井いしい氏し、種村たねむら氏し
子こ	武たけ寛ひろし、戸田とだ氏し教きょう、松平まつだいら忠ただし泰やすし正室せいしつ、房ぼう姫ひめ、 安藤あんどう信成のぶなり正室せいしつ、松平まつだいら忠ただし済ずみ正室せいしつ、森もり忠興ただおき正室せいしつ、泰やすし、侶姫ら

松平まつだいら 武たけし元もと（まつだいら たけちか）は、江戸えど時代じだい中期ちゅうきの大名だいみょう。上野うえの国こく館林たてばやし藩はん藩主はんしゅ、陸奥みちのく国こく棚倉たなぐら藩はん藩主はんしゅ。官位かんいは従したがえ四よん位い下か・侍従じじゅう、右みぎ近衛このえ将すすむ監かん。越智おち松平まつへい家か3代だい。親藩しんぱん（御ご家門かもん）ながら江戸えど幕府ばくふの寺社じしゃ奉行ぶぎょう、老中ろうじゅうを務つとめた。

略歴りゃくれき

常陸ひたち国こく府中ふちゅう藩はんの第だい3代だい藩主はんしゅ・松平まつだいら頼よりゆき明あきらの四よん男おとことして誕生たんじょうした。母ははは婉（林はやし氏し）。 寛政かんせい重じゅう修おさむ諸家しょか譜ふによれば正徳まさのり3年ねん（1713年ねん）生うまれであるが、系譜けいふ集しゅう「源流げんりゅう綜貫」では享とおる保ほ4年ねん（1719年ねん）1月がつ11日にちと記しるされており、幕府ばくふには実じつ年齢ねんれいより年長ねんちょうに届とどけられたとみられる。

享とおる保ほ13年ねん（1728年ねん）、上野うえの国こく館林たてばやし藩はん2代だい藩主はんしゅ・松平まつだいら武たけ雅みやびの養嗣子ようししとなり家督かとくを相続そうぞく、その直後ちょくごに陸奥みちのく棚倉たなぐらに移うつり封ふうされた。稲葉いなば迂まが齋とき（稲葉いなば正義まさよし、稲葉いなば正ただし誼よしみとも）に師事しじする。延のべ享とおる3年ねん（1746年ねん）に西丸にしまる老中ろうじゅうに就任しゅうにんし、上野うえの館林たてばやしに再さい封ふうされる。延のべ享とおる4年ねん（1747年ねん）に老中ろうじゅう、明和めいわ元年がんねん（1764年ねん）に老中ろうじゅう首座しゅざに就ついた。

徳川とくがわ吉宗よしむね、家重いえしげ、家治いえはるの3代だいの将軍しょうぐんに仕つかえ、家治いえはるからは「西丸にしまる下かの爺じい」と呼よばれ信頼しんらいされた。老中ろうじゅう在任ざいにん時じ後半こうはん期きは田沼たぬま意次おきつぐと協力きょうりょく関係かんけいにあった。老中ろうじゅう首座しゅざは安永やすなが8年ねん（1779年ねん）死去しきょまでの15年間ねんかん務つとめた。武たけ元もと死後しごは、四よん男なんの武たけ寛ひろしが家督かとくを継ついだ。

年譜ねんぷ

日付ひづけはすべて旧暦きゅうれきによる。

• 享とおる保ほ13年ねん（1728年ねん）
  • 7月がつ、松平まつだいら武たけし雅みやびの継子けいしとなる。
  • 9月、武たけ雅みやび死去しきょに伴ともない越智おち松平まつへい家か相続そうぞく。陸奥みちのく国こく棚倉たなぐら5万まん4,000石せきに転てん封ふう。
• 享とおる保ほ14年ねん（1729年ねん）12月16日にち、従したがえ五ご位い下か・右みぎ近衛このえ将すすむ監かんに叙任じょにん。
• 元もと文ぶん4年ねん（1739年ねん）9月がつ1日にち、奏者そうしゃ番ばんに就任しゅうにん。
• 延のべ享とおる元年がんねん（1744年ねん）5月がつ15日にち、寺社じしゃ奉行ぶぎょうを兼帯けんたい。
• 延のべ享とおる2年ねん（1745年ねん）5月がつ28日にち、主計しゅけい頭あたまに転任てんにん。
• 延のべ享とおる3年ねん（1746年ねん）
  • 5月15日にち、西丸にしまる老中ろうじゅう（徳川とくがわ家治いえはる付つき）となり、上野うえの国こく館林たてばやし5万まん4,000石せきに国替くにがえ。右みぎ近衛このえ将すすむ監かんに遷任。
  • 9月1日にち、従したがえ四よん位い下かに昇叙しょうじょ。右みぎ近衛このえ将すすむ監かんは元もとの如ごとし。
• 延のべ享とおる4年ねん（1747年ねん）
  • 7月がつ21日にち、侍従じじゅうを兼任けんにん。
  • 9月3日にち、西丸にしまる老中ろうじゅうから本丸ほんまる老中ろうじゅうに転てんじる。
• 宝たから暦れき11年ねん（1761年ねん）5月がつ16日にち、老中ろうじゅう首座しゅざとなる。
• 明和めいわ6年ねん（1769年ねん）12月1日にち、7000石せき加増かぞう、都合つごう6万まん1000石せき
• 安永やすなが8年ねん（1779年ねん）7月がつ25日にち死去しきょ。享年きょうねん61。法名ほうみょうは大だい超ちょう院いん勇山ゆうざん。墓所はかしょは東京とうきょう都と荒川あらかわ区く東日暮里ひがしにっぽりの関せき妙たえ山善やまぜん性せい寺てら。

系譜けいふ

• 正室せいしつ：松平まつだいら忠ただし雅みやびの娘むすめ
• 室しつ：石井いしい氏し
  • 四男よつお：松平まつだいら武たけ寛ひろし（1754年ねん - 1784年ねん）
• 室しつ：種村たねむら氏し
  • 五男いつお：戸田とだ氏し教きょう（1756年ねん - 1806年ねん） - 戸田とだ氏し英えいの養子ようし、老中ろうじゅう
• 生母せいぼ不明ふめいの子女しじょ
  • 女子じょし：松平まつだいら忠ただし泰やすし正室せいしつ
  • 女子じょし：房ぼう姫ひめ - 松平まつだいら光和みつかず正室せいしつ、のち松平まつだいら乗じょう完かん継室けいしつ
  • 女子じょし：安藤あんどう信成のぶなり正室せいしつ
  • 女子じょし：松平まつだいら忠ただし済ずみ正室せいしつ
  • 女子じょし：森もり忠興ただおき正室せいしつ
  • 七なな女じょ：泰やすし - 久世くぜ広ひろ誉ほまれ正室せいしつ
  • 女子じょし：侶姫、観かん如院 - 溝口みぞぐち直信なおのぶ正室せいしつ

外部がいぶリンク

『松平まつだいら武たけし元もと』 - コトバンク