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2006 ワールド・ベースボール・クラシック

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ワールド・ベースボール・クラシック > 2006 ワールド・ベースボール・クラシック
 2006 WBC優勝ゆうしょうこく 

日本にっぽん
はつ優勝ゆうしょう
2006 ワールド・ベースボール・クラシック
2006ねん3がつ13にちアメリカアナハイムのエンゼル・スタジアムでのWBCの試合しあい
概要がいよう
開催かいさいこく地域ちいき 日本の旗 日本にっぽん
プエルトリコの旗 プエルトリコ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく    
本選ほんせん日程にってい 2006ねん3月2にち - 3がつ20日はつか
本選ほんせん出場しゅつじょう 16チーム
結果けっか
優勝ゆうしょう
 日本にっぽん (はつ)
じゅん優勝ゆうしょう
 キューバ
統計とうけい
試合しあいすう 39試合しあい
そう入場にゅうじょうしゃすう 737,112にん (試合しあい平均へいきん18,900にん)
最高さいこう入場にゅうじょう試合しあい 3月12にち だい2ラウンド
メキシコの旗たい大韓民国の旗42,979にん
大会たいかい本塁打ほんるいだ 70ほん
大会たいかいMVP 日本の旗松坂まつさか大輔だいすけ
ワールド・ベースボール・クラシック
2009 > 
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だい1かい大会たいかい参加さんかこく順位じゅんい

2006 ワールド・ベースボール・クラシック英語えいご: 2006 World Baseball Classic)は、野球やきゅう世界一せかいいち決定けっていせん[1][2][3]ワールド・ベースボール・クラシック以下いかWBC)のだい1かい大会たいかいで、2006ねん3月3にちから3がつ20日はつかあいだおこなわれた。この大会たいかいでは日本にっぽん代表だいひょう優勝ゆうしょうげ、WBCの初代しょだい王者おうじゃとなった。

大会たいかい概要がいよう

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主催しゅさい
  • ワールド・ベースボースボール・クラシック・インク(WBCI)
日程にってい
開催かいさいこく地域ちいき
出場しゅつじょうこく地域ちいき
  • 16ヵ国かこく地域ちいき
試合しあいすう
  • 39試合しあい
大会たいかい収支しゅうし
  • 2006ねん5がつ12にちに、ニューヨークでひらかれた運営うんえい委員いいんかいにおいて、大会たいかい収支しゅうし黒字くろじであることが報告ほうこくされた。なお、詳細しょうさい公表こうひょうされていない。

大会たいかいルール

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  • だい1かい大会たいかい正式せいしき開催かいさい要項ようこうは2005ねんオールスターゲーム前日ぜんじつ発表はっぴょうされた。
  • 16の参加さんかこく地域ちいきを4チームずつ4くみけ、それぞれの地域ちいきだい1ラウンドをたたかう。さらに各組かくくみ上位じょうい2チーム、合計ごうけい8チームが4チームずつの2つのリーグにかれてアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくだい2ラウンドをたたかい、それぞれのリーグの上位じょうい2チームが決勝けっしょうトーナメントに進出しんしゅつ。その4チームで準決勝じゅんけっしょう決勝けっしょうおこな優勝ゆうしょうめる。3決定けっていせんおこなわれず準決勝じゅんけっしょう敗退はいたいの2チームが3
  • 投手とうしゅかんしては、投球とうきゅうすう制限せいげんなどがもうけられている。だい1かい大会たいかいでは、投球とうきゅうすうだい1ラウンドが65きゅうだい2ラウンドが80きゅう準決勝じゅんけっしょう決勝けっしょうは95きゅう制限せいげん投球とうきゅうちゅう制限せいげんすうむかえた投手とうしゅは、その投球とうきゅうすう関係かんけいなく、その対戦たいせん打者だしゃ打席だせきえるまで投球とうきゅうみとめられる。
  • 登板とうばん間隔かんかくは、50きゅう以上いじょうげた場合ばあいちゅう4にちとする。30きゅう以上いじょう50きゅう未満みまん場合ばあいと30きゅう未満みまんでも連投れんとうした場合ばあいにはちゅう1にち義務付ぎむづけられる。
  • だい2ラウンドまではコールドゲーム規定きてい(5・6かい15てん以上いじょう、7・8かい10てん以上いじょう)とする。
  • だい1かい大会たいかいにおいては、だい1・だい2ラウンドの試合しあいは、延長えんちょうせんは14かいまでとし、さい試合しあいおこなわず、その場合ばあい勝率しょうりつを0.5しょうなして計算けいさんする。だい1・だい2ラウンドのかくそうたりせんでチームの勝率しょうりつならんだ場合ばあい順位じゅんい以下いか優先ゆうせん順位じゅんい決定けっていされる[4]
  1. 直接ちょくせつ対決たいけつったチーム
  2. 当該とうがいチームあいだ試合しあいにおける1イニングあたりの得失点とくしってん最多さいたのチーム
  3. 当該とうがいチームあいだ試合しあいにおける1イニングあたりの自責じせきてんによる得失点とくしってん最多さいたのチーム
  4. 当該とうがいチームあいだ試合しあいにおける打率だりつたかいチーム
  5. コイントス
  • 各国かっこくのプロリーグの開幕かいまくせまっている状況じょうきょう考慮こうりょし、選手せんしゅたち可能かのうかぎはや所属しょぞく球団きゅうだんもどってシーズンの準備じゅんびができるように3決定けっていせんおこなわれない[5]

開催かいさい

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Aぐみ Bぐみ Bぐみ Cぐみ2くみ
日本の旗 東京とうきょう アメリカ合衆国の旗 フェニックス アメリカ合衆国の旗 スコッツデール プエルトリコの旗 サンフアン
東京とうきょうドーム チェイス・フィールド スコッツデール・スタジアム ヒラム・ビソーン・
スタジアム
Dぐみ 1くみ 決勝けっしょうトーナメント
アメリカ合衆国の旗 オーランド アメリカ合衆国の旗 アナハイム アメリカ合衆国の旗 サンディエゴ
クラッカー・ジャック・
スタジアム
エンゼル・スタジアム・
オブ・アナハイム
ペトコ・パーク

大会たいかい進行しんこう

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出場しゅつじょうこく地域ちいき日程にってい

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MLB機構きこうによって以下いかの16かこく地域ちいき招待しょうたいされた。はつ開催かいさいのため、出場しゅつじょうこくすべはつ出場しゅつじょうである。

出場しゅつじょうこく地域ちいき 所属しょぞく連盟れんめい 出場しゅつじょう回数かいすう
中華人民共和国の旗 中国ちゅうごく BFA はつ
チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ BFA はつ
日本の旗 日本にっぽん BFA はつ
大韓民国の旗 韓国かんこく BFA はつ
カナダの旗 カナダ COPABE はつ
メキシコの旗 メキシコ COPABE はつ
南アフリカ共和国の旗 みなみアフリカ共和きょうわこく ABSA はつ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく COPABE はつ
キューバの旗 キューバ COPABE はつ
オランダの旗 オランダ CEB はつ
パナマの旗 パナマ COPABE はつ
プエルトリコの旗 プエルトリコ COPABE はつ
オーストラリアの旗 オーストラリア BCO はつ
ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国どみにかきょうわこく COPABE はつ
イタリアの旗 イタリア CEB はつ
ベネズエラの旗 ベネズエラ COPABE はつ
だい1ラウンド だい2ラウンド 準決勝じゅんけっしょう 決勝けっしょう
Aぐみ (3/3 - 3/5)
日本の旗東京とうきょう
中華人民共和国の旗 中国ちゅうごく
チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ
日本の旗 日本にっぽん
大韓民国の旗 韓国かんこく
1くみ (3/12 - 3/16)
アメリカ合衆国の旗アナハイム
大韓民国の旗 韓国かんこく
日本の旗 日本にっぽん
メキシコの旗 メキシコ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
準決勝じゅんけっしょう1くみ (3/18)
アメリカ合衆国の旗サンディエゴ
大韓民国の旗 韓国かんこく
日本の旗 日本にっぽん
決勝けっしょう (3/21)
アメリカ合衆国の旗サンディエゴ
日本の旗 日本にっぽん
キューバの旗 キューバ
Bぐみ (3/7 - 3/10)
アメリカ合衆国の旗フェニックス
アメリカ合衆国の旗スコッツデール
カナダの旗 カナダ
メキシコの旗 メキシコ
南アフリカ共和国の旗 みなみアフリカ共和きょうわこく
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
Cぐみ (3/7 - 3/10)
プエルトリコの旗サンフアン
キューバの旗 キューバ
オランダの旗 オランダ
パナマの旗 パナマ
プエルトリコの旗 プエルトリコ
2くみ (3/12 - 3/15)
プエルトリコの旗サンフアン
プエルトリコの旗 プエルトリコ
キューバの旗 キューバ
ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国どみにかきょうわこく
ベネズエラの旗 ベネズエラ
準決勝じゅんけっしょう2くみ (3/18)
アメリカ合衆国の旗サンディエゴ
ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国どみにかきょうわこく
キューバの旗 キューバ
Dぐみ (3/7 - 3/10)
アメリカ合衆国の旗オーランド
オーストラリアの旗 オーストラリア
ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国どみにかきょうわこく
イタリアの旗 イタリア
ベネズエラの旗 ベネズエラ
  • ()ない日付ひづけすべ現地げんち時間じかん
  • 枠外わくがい開催かいさい都市としわくない出場しゅつじょうこく地域ちいき太字ふとじ各組かくくみ勝利しょうりこく地域ちいき
  • だい1ラウンド・だい2ラウンドはそうたりリーグせん試合しあいおこなう。
  • ほんページの各種かくしゅ表記ひょうき以下いか統一とういつして表記ひょうきする。
    • Xリーグ・ラウンドX → だいXラウンド
    • セミファイナル・ファイナル → 準決勝じゅんけっしょう決勝けっしょう
    • POOL X・Xブロック → Xぐみ

だい1ラウンド

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参加さんか16かこく地域ちいきかくグループ4かこく地域ちいきの4グループにけ、それぞれ3がつ3にちから3がつ10日とおかまでそうたりリーグせんおこない、上位じょうい2かこくだい2ラウンドへ進出しんしゅつ。(Aぐみのみアメリカでの2予選よせん遠征えんせい移動いどう都合つごうじょうで3がつ3にちから3がつ5にち、そのくみは3がつ7にちから3がつ10日とおか実施じっし

Aぐみ(アジアラウンド)

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順位じゅんい チームめい 大韓民国の旗 日本の旗 チャイニーズタイペイの旗 中華人民共和国の旗 かちすう はいすう 得点とくてん 失点しってん
1  韓国かんこく - ○3-2 ○2-0 ○10-1 3 0 15 3
2  日本にっぽん ●2-3 - ○14-3 ○18-2 2 1 34 8
3  チャイニーズタイペイ ●0-2 ●3-14 - ○12-3 1 2 15 19
4  中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく ●1-10 ●2-18 ●3-12 - 0 3 6 40
日程にってい 試合しあい開始かいし 先攻せんこう スコア こうおさむ かい 会場かいじょう 試合しあい時間じかん 観客かんきゃく動員どういん 試合しあい詳細しょうさい
2006ねん3がつ3にち 11:30 韓国かんこく  2–0  チャイニーズタイペイ   東京とうきょうドーム 3あいだ19ふん 5,193にん Boxscore
2006ねん3がつ3にち 18:30 日本にっぽん  18–2  中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく 8 東京とうきょうドーム 3あいだ04ふん 15,869にん Boxscore
2006ねん3がつ4にち 11:00 中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく  1–10  韓国かんこく   東京とうきょうドーム 2あいだ52ふん 3,925にん Boxscore
2006ねん3がつ4にち 18:00 日本にっぽん  14–3  チャイニーズタイペイ 7 東京とうきょうドーム 3あいだ10ふん 31,047にん Boxscore
2006ねん3がつ5にち 11:00 チャイニーズタイペイ  12–3  中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく   東京とうきょうドーム 3あいだ31ふん 4,577にん Boxscore
2006ねん3がつ5にち 18:00 韓国かんこく  3–2  日本にっぽん   東京とうきょうドーム 3あいだ02ふん 40,353にん Boxscore
  • 全勝ぜんしょう韓国かんこくと、チャイニーズタイペイと中国ちゅうごく大勝たいしょうした日本にっぽんだい2ラウンドに進出しんしゅつ

アジアグループはアサヒビール特別とくべつ協賛きょうさんにより「アサヒスーパードライ プレゼンツ・ワールド・ベースボール・クラシック アジアラウンド」の名称めいしょう開催かいさいされた。また大会たいかい直前ちょくぜん2がつ24にちから2がつ26にち福岡ふくおかYahoo!JAPANドームで、2がつ28にちから3月1にち東京とうきょうドームにて、日本にっぽん代表だいひょうふくむアジアラウンド出場しゅつじょう4カ国かこく日本にっぽんのプロ野球やきゅうチーム(12球団きゅうだん選抜せんばつ千葉ちばロッテマリーンズ読売よみうりジャイアンツなど)との練習れんしゅう試合しあいおこなわれた。

Bぐみ(アメリカAラウンド)

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順位じゅんい チームめい メキシコの旗 アメリカ合衆国の旗 カナダの旗 南アフリカ共和国の旗 かちすう はいすう 得点とくてん 失点しってん 得失点とくしってん
1  メキシコ - ●0-2 ○9-1 ○10-4 2 1 19 7 +6
2  アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく ○2-0 - ●6-8 ○17-0 2 1 25 8 0
3  カナダ ●1-9 ○8-6 - ○11-8 2 1 20 23 -6
4  みなみアフリカ共和きょうわこく ●4-10 ●0-17 ●8-11 - 0 3 12 38 -
日程にってい 試合しあい開始かいし 先攻せんこう スコア こうおさむ かい 会場かいじょう 試合しあい時間じかん 観客かんきゃく動員どういん 試合しあい詳細しょうさい
2006ねん3がつ7にち 14:00 メキシコ  0–2  アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく   チェイス・フィールド 2あいだ06ふん 32,727にん Boxscore
2006ねん3がつ7にち 19:00 カナダ  11–8  みなみアフリカ共和きょうわこく   スコッツデール・スタジアム 3あいだ38ふん 5,829にん Boxscore
2006ねん3がつ8にち 14:00 カナダ  8–6  アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく   チェイス・フィールド 3あいだ02ふん 16,993にん Boxscore
2006ねん3がつ8にち 19:00 みなみアフリカ共和きょうわこく  4–10  メキシコ   スコッツデール・スタジアム 3あいだ17ふん 7,937にん Boxscore
2006ねん3がつ9にち 18:00 メキシコ  9–1  カナダ   チェイス・フィールド 3あいだ00ふん 15,744にん Boxscore
2006ねん3がつ10日とおか 13:00 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく  17–0  みなみアフリカ共和きょうわこく 5 スコッツデール・スタジアム 1あいだ47ふん 11,975にん Boxscore
  • 3チームが2しょう1はいならび、大会たいかい規定きていによる当該とうがいチームあいだ失点しってんりつでメキシコとアメリカがだい2ラウンドに進出しんしゅつ

Cぐみ(プエルトリコラウンド)

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順位じゅんい チームめい プエルトリコの旗 キューバの旗 オランダの旗 パナマの旗 かちすう はいすう 得点とくてん 失点しってん
1  プエルトリコ - ○12-2 ○8-3 ○2-1 3 0 22 6
2  キューバ ●2-12 - ○11-2 ○8-6 2 1 21 20
3  オランダ ●3-8 ●2-11 - ○10-0 1 2 15 19
4  パナマ ●1-2 ●6-8 ●0-10 - 0 3 7 20
日程にってい 試合しあい開始かいし 先攻せんこう スコア こうおさむ かい 会場かいじょう 試合しあい時間じかん 観客かんきゃく動員どういん 試合しあい詳細しょうさい
2006ねん3がつ7にち 20:00 パナマ  1–2  プエルトリコ   ヒラム・ビソーン・スタジアム 2あいだ47ふん 19,043にん Boxscore
2006ねん3がつ8にち 14:00 キューバ  8–6  パナマ 11 ヒラム・ビソーン・スタジアム 4あいだ11ふん 6,129にん Boxscore
2006ねん3がつ8にち 20:30 プエルトリコ  8–3  オランダ   ヒラム・ビソーン・スタジアム 3あいだ29ふん 15,570にん Boxscore
2006ねん3がつ9にち 20:00 キューバ  11–2  オランダ   ヒラム・ビソーン・スタジアム 3あいだ19ふん 7,657にん Boxscore
2006ねん3がつ10日とおか 14:00 オランダ  10–0  パナマ 7 ヒラム・ビソーン・スタジアム 2あいだ18ふん 6,337にん Boxscore
2006ねん3がつ10日とおか 20:30 プエルトリコ  12–2  キューバ 7 ヒラム・ビソーン・スタジアム 3あいだ01ふん 19,736にん Boxscore
  • 全勝ぜんしょうのプエルトリコと2しょう1はいのキューバがだい2ラウンド進出しんしゅつ

Dぐみ(アメリカBラウンド)

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順位じゅんい チームめい ドミニカ共和国の旗 ベネズエラの旗 イタリアの旗 オーストラリアの旗 かちすう はいすう 得点とくてん 失点しってん
1  ドミニカ共和国どみにかきょうわこく - ○11-5 ○8-3 ○6-4 3 0 25 12
2  ベネズエラ ●5-11 - ○6-0 ○2-0 2 1 13 11
3  イタリア ●3-8 ●0-6 - ○10-0 1 2 13 14
4  オーストラリア ●4-6 ●0-2 ●0-10 - 0 3 4 18
日程にってい 試合しあい開始かいし 先攻せんこう スコア こうおさむ かい 会場かいじょう 試合しあい時間じかん 観客かんきゃく動員どういん 試合しあい詳細しょうさい
2006ねん3がつ7にち 13:00 ドミニカ共和国どみにかきょうわこく  11–5  ベネズエラ   クラッカー・ジャック・スタジアム 3あいだ16ふん 10,645にん Boxscore
2006ねん3がつ7にち 20:00 オーストラリア  0–10  イタリア 7 クラッカー・ジャック・スタジアム 2あいだ16ふん 8,099にん Boxscore
2006ねん3がつ8にち 19:00 イタリア  0–6  ベネズエラ   クラッカー・ジャック・スタジアム 2あいだ48ふん 10,101にん Boxscore
2006ねん3がつ9にち 13:00 イタリア  3–8  ドミニカ共和国どみにかきょうわこく   クラッカー・ジャック・スタジアム 2あいだ39ふん 9,949にん Boxscore
2006ねん3がつ9にち 20:00 ベネズエラ  2–0  オーストラリア   クラッカー・ジャック・スタジアム 2あいだ45ふん 10,111にん Boxscore
2006ねん3がつ10日とおか 19:00 オーストラリア  4–6  ドミニカ共和国どみにかきょうわこく   クラッカー・ジャック・スタジアム 2あいだ52ふん 11,083にん Boxscore
  • 全勝ぜんしょうドミニカ共和国どみにかきょうわこくと、イタリアとオーストラリアに完封かんぷうちのベネズエラがだい2ラウンド進出しんしゅつ

だい2ラウンド

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AぐみとBぐみ、CぐみとDぐみのそれぞれ上位じょうい2かこく地域ちいきおなぐみとなり、アメリカ・カリフォルニアしゅうアナハイムエンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムとプエルトリコ・サンフアンヒラム・ビソーン・スタジアム3月13にちから3月15にちまでの3日間にちかんそうたりリーグせんおこなった。上位じょうい2かこく準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつ

1くみ(アメリカラウンド)

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順位じゅんい チームめい 大韓民国の旗 日本の旗 アメリカ合衆国の旗 メキシコの旗 かちすう はいすう 得点とくてん 失点しってん 得失点とくしってん
1  韓国かんこく - ○2-1 ○7-3 ○2-1 3 0 11 5 -
2  日本にっぽん ●1-2 - ●3-4 ○6-1 1 2 10 7 +4
3  アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく ●3-7 ○4-3 - ●1-2 1 2 8 12 0
4  メキシコ ●1-2 ●1-6 ○2-1 - 1 2 4 9 -4
日程にってい 試合しあい開始かいし 先攻せんこう スコア こうおさむ かい 会場かいじょう 試合しあい時間じかん 観客かんきゃく動員どういん 試合しあい詳細しょうさい
2006ねん3がつ12にち 13:00 日本にっぽん  3–4  アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく   エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム 3あいだ09ふん 32,896にん Boxscore
2006ねん3がつ12にち 20:00 メキシコ  1–2  韓国かんこく   エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム 2あいだ57ふん 42,979にん Boxscore
2006ねん3がつ13にち 19:00 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく  3–7  韓国かんこく   エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム 3あいだ27ふん 21,288にん Boxscore
2006ねん3がつ14にち 16:00 日本にっぽん  6–1  メキシコ   エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム 2あいだ36ふん 16,591にん Boxscore
2006ねん3がつ15にち 19:00 韓国かんこく  2–1  日本にっぽん   エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム 2あいだ44ふん 39,679にん Boxscore
2006ねん3がつ16にち 16:30 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく  1–2  メキシコ   エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム 2あいだ50ふん 38,284にん Boxscore
  • 3かこくが1しょう2はいならび、大会たいかい規定きていによる当該とうがいチームあいだでの失点しってんりつ日本にっぽん準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつした。

だい1ラウンドではアメリカがカナダ、日本にっぽん韓国かんこくやぶれるという波乱はらんがあったが、アメリカと日本にっぽん準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつ有力ゆうりょくされていた。しかし、韓国かんこく代表だいひょうが3せん全勝ぜんしょう準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつ決定けっていした以外いがい混沌こんとんのリーグせんとなった。 アメリカは日本にっぽん辛勝しんしょうしたものの、韓国かんこくせんでは先発せんぱつドントレル・ウィリスがカナダせん同様どうよう乱調らんちょう最終さいしゅうせんのメキシコにもけて1しょう2はい日本にっぽんもアメリカせん韓国かんこくせん惜敗せきはいして1しょう2はい。メキシコはアメリカにのみ勝利しょうりしてやはり1しょう2はい戦績せんせきで3かこくならんだために、ルールによって当該とうがいチームあいだの(=それぞれ韓国かんこくせんのぞいた)失点しってんりつもっとかった日本にっぽん準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつとなった。日本にっぽんでは「アナハイムの奇跡きせき」とおおきくほうじられた。

2くみ(プエルトリコラウンド)

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順位じゅんい チームめい ドミニカ共和国の旗 キューバの旗 ベネズエラの旗 プエルトリコの旗 かちすう はいすう 得点とくてん 失点しってん
1  ドミニカ共和国どみにかきょうわこく - ○7-3 ○2-1 ●1-7 2 1 10 11
2  キューバ ●3-7 - ○7-2 ○4-3 2 1 14 12
3  ベネズエラ ●1-2 ●2-7 - ○6-0 1 2 9 9
4  プエルトリコ ○7-1 ●3-4 ●0-6 - 1 2 10 11
日程にってい 試合しあい開始かいし 先攻せんこう スコア こうおさむ かい 会場かいじょう 試合しあい時間じかん 観客かんきゃく動員どういん 試合しあい詳細しょうさい
2006ねん3がつ12にち 14:00 キューバ  7–2  ベネズエラ   ヒラム・ビソーン・スタジアム 2あいだ56ふん 13,697にん Boxscore
2006ねん3がつ12にち 21:00 プエルトリコ  7–1  ドミニカ共和国どみにかきょうわこく   ヒラム・ビソーン・スタジアム 3あいだ01ふん 19,692にん Boxscore
2006ねん3がつ13にち 14:00 ドミニカ共和国どみにかきょうわこく  7–3  キューバ   ヒラム・ビソーン・スタジアム 3あいだ48ふん 6,594にん Boxscore
2006ねん3がつ13にち 20:00 ベネズエラ  6–0  プエルトリコ   ヒラム・ビソーン・スタジアム 3あいだ09ふん 19,400にん Boxscore
2006ねん3がつ14にち 20:00 ベネズエラ  1–2  ドミニカ共和国どみにかきょうわこく   ヒラム・ビソーン・スタジアム 3あいだ02ふん 13,007にん Boxscore
2006ねん3がつ15にち 20:00 キューバ  4–3  プエルトリコ   ヒラム・ビソーン・スタジアム 3あいだ56ふん 19,773にん Boxscore
  • 2しょう1はいならんだドミニカ共和国どみにかきょうわこくとキューバが準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつ

ドミニカ共和国どみにかきょうわこく、ベネズエラ、キューバ、プエルトリコというちゅうべい強豪きょうごうこく集合しゅうごうしたいわゆるのグループとなった。このグループけは抽選ちゅうせんではなく事前じぜんめられていたために批判ひはんまととなった。

準決勝じゅんけっしょう決勝けっしょう

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だい2ラウンドで各組かくくみの1と2が、そのまま3月18にちにアメリカのカリフォルニアしゅうサンディエゴにあるペトコ・パーク準決勝じゅんけっしょう2試合しあいおこなった。勝利しょうりした日本にっぽんとキューバが決勝けっしょう進出しんしゅつとなった。

準決勝じゅんけっしょう 決勝けっしょう
           
   
  日本にっぽん 6
 大韓民国の旗 韓国かんこく 0  
 
  日本にっぽん 10
    キューバ 6
 
  キューバ 3
  ドミニカ共和国どみにかきょうわこく 1  
日程にってい 試合しあい開始かいし 先攻せんこう スコア こうおさむ かい 会場かいじょう 試合しあい時間じかん 観客かんきゃく動員どういん 試合しあい詳細しょうさい
2006ねん3がつ18にち 12:00 キューバ  3–1  ドミニカ共和国どみにかきょうわこく   ペトコ・パーク 3あいだ42ふん 41,268にん Boxscore
2006ねん3がつ18にち 19:00 日本にっぽん  6–0  韓国かんこく   ペトコ・パーク 2あいだ40ふん 42,639にん Boxscore
2006ねん3がつ20日はつか 18:00 日本にっぽん  10–6  キューバ   ペトコ・パーク 3あいだ40ふん 42,696にん Boxscore

準決勝じゅんけっしょう1くみ

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
 日本にっぽん 0 0 0 0 0 0 5 1 0 6 11 0
 韓国かんこく 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 0
  1. 勝利しょうり上原うえはらひろし 2しょう  
  2. 敗戦はいせんぜん炳斗 1はい  
  3. 本塁打ほんるいだ
    にち福留ふくとめ孝介こうすけ 2ごう2ラン(きむ炳賢)、多村たむら仁志ひとし 3ごうソロ(裵英洙
  4. 観客かんきゃく動員どういんすう: 42,639にん 試合しあい開始かいし: 1900ふん 試合しあい時間じかん: 2あいだ40ふん(中断ちゅうだん45ふん)

日本にっぽん韓国かんこく予選よせんリーグからかぞえて短期間たんきかんで3度目どめ対戦たいせんとなった。たい韓国かんこくせん2連敗れんぱい日本にっぽんはオーダーにおおきくくわえ、これまでリードオフマン(1ばん)として起用きようしてきたイチローを3ばんえた。先発せんぱつ上原うえはらひろしじょざいおう。6かいまでは単発たんぱつのヒットはるもののりょうぐんども得点とくてん過去かこ2かい対戦たいせん同様どうよう典型てんけいてき投手とうしゅせんとなった。

しかし、7かいひょう先頭せんとう打者だしゃの4ばん松中まつなか信彦のぶひこがライトせんへの二塁打にるいだはなち、試合しあいおおきくうごいた。ここで韓国かんこくきむ炳賢をマウンドにおくり、後続こうぞく多村たむら仁志ひとし凡退ぼんたいさせた。日本にっぽんは、これまで完全かんぜんおさえこまれていたためにスタメンちしていた福留ふくとめ孝介こうすけ代打だいだとしておくした。福留ふくとめ期待きたいこたえてライトスタンドへ2てん本塁打ほんるいだきむ炳賢はこれに動揺どうようしたか打者だしゃ小笠原おがさわらみちだい死球しきゅう審判しんぱんにより警告けいこくけ、さらに暴投ぼうとうで12るいとなったところでさとさき智也ともやエンタイトルツーベースたれ、3てん献上けんじょう。そのかわ﨑宗そくのセカンドゴロがすすむ塁打るいだとなったものの二死にし。しかし、ここから日本にっぽん宮本みやもと慎也しんや西岡にしおかつよしイチローさん連打れんだ打者だしゃいちじゅんで5てんげた。8かいひょうにも多村たむらのソロ本塁打ほんるいだ追加ついかてんげ、日本にっぽん上原うえはらが7かい失点しってん、8かい薮田やぶた安彦やすひこ、9かいには守護神しゅごじん大塚おおつかあきらのり投入とうにゅう完封かんぷうリレー。6-0と完勝かんしょう決勝けっしょうへとこますすめた。一方いっぽう韓国かんこく日本にっぽんに1、2りょうラウンドでは勝利しょうりしていたが、まさかの敗戦はいせんきっした。

準決勝じゅんけっしょう2くみ

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
 キューバ 0 0 0 0 0 0 3 0 0 3 12 3
 ドミニカ共和国どみにかきょうわこく 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 8 1
  1. 勝利しょうりペドロ・ラソ 1しょう  
  2. 敗戦はいせんオダリス・ペレス 2しょう1はい  
  3. 観客かんきゃく動員どういんすう: 41,268にん 試合しあい開始かいし: 1200ふん 試合しあい時間じかん: 3あいだ42ふん

アマチュア軍団ぐんだんとMLBのオールスターが中南米ちゅうなんべい最強さいきょうあらそうことになった。2予選よせんでは強力きょうりょく打線だせんのドミニカが7-3で勝利しょうりおさめているが、準決勝じゅんけっしょう予想よそうはんして投手とうしゅせんとなった。

キューバは、大会たいかい当初とうしょはリリーフながら失点しってん活躍かつやくせたヤデル・マルティ先発せんぱつ起用きようたいするドミニカは大黒柱だいこくばしらであるバートロ・コローン先発せんぱつりょう投手とうしゅはともに5かいまで0てんおさえるが、6かいうら二死にしから二塁手にるいしゅユリエスキー・グリエル失策しっさくでドミニカが先制せんせい。しかしキューバのおさえのふだペドロ・ラソ後続こうぞくち、逆転ぎゃくてんのぞみをつないだ。コローンは好投こうとうつづけていたが、ゆびマメができてしまい7かいからオダリス・ペレス継投けいとう。その7かいひょう、キューバはグリエルが内野ないや安打あんだ出塁しゅつるいし、失策しっさくいっをからめ内野ないやゴロのあいだ同点どうてん、さらに主砲しゅほうオスマニー・ウルティア適時てきじアレクセイ・ラミレス犠飛ぎひで3-1と逆転ぎゃくてん成功せいこうした。ラソは7かい以降いこうもドミニカ打線だせんふうじ、このリードをまもりきってキューバに勝利しょうりをもたらした。

りょうぐん投手とうしゅじん好投こうとうにより打線だせん寸断すんだんされるなか追加ついかてん好機こうきかせなかったドミニカとミスにつけんでしたたかに得点とくてんかさねたキューバ。数少かずすくない得点とくてんでの攻防こうぼう勝敗しょうはいける結果けっかになった。

決勝けっしょう

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準決勝じゅんけっしょう勝利しょうりした日本にっぽんとキューバが決勝けっしょうせん1試合しあいおこなった。メジャーリーガーが出場しゅつじょうするはじめてのくにべつ対抗たいこう野球やきゅう世界一せかいいち決定けっていせんとなったが、決勝けっしょうせんではメジャーリーガーは日本にっぽんのイチローと大塚おおつかあきらのりの2選手せんしゅのみとなった。試合しあいは10-6で日本にっぽん勝利しょうり初代しょだい王者おうじゃとなった。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
 日本にっぽん 4 0 0 0 2 0 0 0 4 10 10 3
 キューバ 1 0 0 0 0 2 0 2 1 6 11 1
  1. 勝利しょうり松坂まつさか大輔だいすけ 3しょう  
  2. セーブ大塚おおつかあきらのり 1S  
  3. 敗戦はいせんオルマリ・ロメロ 2しょう1はい  
  4. 本塁打ほんるいだ
    キ:エドゥアルド・パレ 1ごうソロ(松坂まつさか大輔だいすけ)、フレデリク・セペダ 2ごう2ラン(藤田ふじた宗一そういち
  5. 観客かんきゃく動員どういんすう: 42,696にん 試合しあい開始かいし: 1800ふん 試合しあい時間じかん: 3あいだ40ふん

キューバは準決勝じゅんけっしょうドミニカ共和国どみにかきょうわこくせんにおいて、まい看板かんばんといえるエースきゅうのマルティ、そしてラソがそれぞれ先発せんぱつ・ロングリリーフで登板とうばんしたために、WBC特別とくべつルールによって決勝けっしょうせんには登板とうばんできなかった。一方いっぽう日本にっぽん韓国かんこくせんにおいて上原うえはらが7かいまでおさえて中継なかつじん温存おんぞんできたため、投手とうしゅじん余裕よゆうたせていた。その投手とうしゅりょくちがいは1かいひょう日本にっぽん攻撃こうげきから明確めいかくあらわれた。

キューバは2ほん内野ないや安打あんだ四球しきゅうで1満塁まんるいとされたところで、はやくも先発せんぱつオルマリ・ロメロをあきらめてビショアンドリ・オデリン継投けいとう。しかし、オデリンも制球せいきゅうさだまらずに四球しきゅうとデッドボールで2てん献上けんじょうした。日本にっぽんこんこう敏晃としあきがセンターまえへの適時てきじはなってさらに2てん追加ついか初回しょかい一挙いっきょ4てんげた。

日本にっぽん先発せんぱつ松坂まつさか大輔だいすけは1かいうら先頭せんとう打者だしゃエドゥアルド・パレ本塁打ほんるいだびたものの、これでまったのか4かいまでをこの1失点しってんのみにおさえ、5だつ三振さんしん好投こうとう日本にっぽんは5かいひょうにもイチローの二塁打にるいだ口火くちびり、ヒット3ほん犠牲ぎせいバント、犠牲ぎせいフライで2てんうばった。5かい終了しゅうりょう時点じてんでキューバは5にんもの投手とうしゅをマウンドにおくった。

一方いっぽう日本にっぽんはやめの継投けいとうで5かいから渡辺わたなべ俊介しゅんすけをマウンドにおくった。じつ試合しあい開始かいし直前ちょくぜん投球とうきゅう練習れんしゅう松坂まつさかくびすじいためており、1かいひょう攻撃こうげきながかったおかげで、そのあいだにマッサージをほどこしてある程度ていど回復かいふくしていたものの、コンディションはけっして万全ばんぜんではなかった。このため渡辺わたなべ登板とうばんはかなりげられたものであったという。渡辺わたなべは6かいうらにエラーがらみで2てんうばわれたものの3かい0/3を好投こうとうした。しかし、このあたりから準決勝じゅんけっしょうまでは軽快けいかいうごきをせていた川崎かわさき内野ないやゴロをファンブルするなど、日本にっぽん内野ないやじん緊張きんちょうられるようになった。攻撃こうげきめんでも6、7、8かいは3かい連続れんぞくさんしゃ凡退ぼんたいわり精彩せいさいいた。

8かいうら、キューバの先頭せんとう打者だしゃ内野ないや安打あんだたところで渡辺わたなべ降板こうばん藤田ふじた宗一そういち投入とうにゅうされた。藤田ふじたは1アウトをるもののフレデリク・セペダに2てん本塁打ほんるいだび、スコアは6-5と1てん。ここでおう監督かんとくおさえの守護神しゅごじん大塚おおつかをマウンドにおくった。大塚おおつかはわずか4きゅうふたつのアウトを最終さいしゅうかいへ。

9かいひょう日本にっぽん途中とちゅう出場しゅつじょう金城きんじょう龍彦たつひこがエラーでるいるものの、川崎かわさきおくりバントがキューバの好守こうしゅはばまれて失敗しっぱい一死いっし一塁いちるい。しかし、西岡にしおかつよしのセーフティプッシュバントが成功せいこうして一死いっしいち二塁にるいとした。ここでつぎイチロー見事みごとにライトぜんヒットをはなち、二塁にるいから川崎かわさき本塁ほんるい突入とつにゅう捕手ほしゅのタッチをかいもぐ日本にっぽん貴重きちょう追加ついかてんた(くわしくはかみ右手みぎて参照さんしょう)。キューバはこののち一死いっし三塁さんるいのピンチから松中まつなか敬遠けいえんるいめた。ここでおう監督かんとく韓国かんこくせん代打だいだ本塁打ほんるいだはなった福留ふくとめ打席だせきおくった。福留ふくとめ今回こんかい期待きたいこたえてタイムリーヒット、日本にっぽんは2てん追加ついかした。さらに小笠原おがさわら犠牲ぎせいフライでこのかいだけで4てんげ、勝負しょうぶはほぼまった。

そのうら大塚おおつか二塁打にるいだ内野ないや安打あんだたれて1てん献上けんじょうするものの、最後さいごしゃ連続れんぞく三振さんしんでゲームセット。日本にっぽん世界一せかいいち初代しょだい王者おうじゃ栄冠えいかんった。

最終さいしゅう成績せいせき

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チャンピオントロフィー
成績せいせき くに地域ちいき 試合しあい かちすう はいすう 勝率しょうりつ 得点とくてん 失点しってん
優勝ゆうしょう 1 日本の旗 日本にっぽん 8 5 3 .625 60 21
じゅん優勝ゆうしょう 2 キューバの旗 キューバ 8 5 3 .625 44 43
ベスト4 3 大韓民国の旗 韓国かんこく 7 6 1 .857 26 14
4 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国どみにかきょうわこく 7 5 2 .714 36 26
ベスト8 5 プエルトリコの旗 プエルトリコ 6 4 2 .667 32 17
6 メキシコの旗 メキシコ 6 3 3 .500 23 16
7 ベネズエラの旗 ベネズエラ 6 3 3 .500 22 20
8 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 6 3 3 .500 33 20
だい1ラウンド敗退はいたい 9 カナダの旗 カナダ 3 2 1 .667 20 23
10 イタリアの旗 イタリア 3 1 2 .333 13 14
11 オランダの旗 オランダ 3 1 2 .333 15 19
12 チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ 3 1 2 .333 15 19
13 オーストラリアの旗 オーストラリア 3 0 3 .000 4 18
14 パナマの旗 パナマ 3 0 3 .000 7 20
15 中華人民共和国の旗 中国ちゅうごく 3 0 3 .000 6 40
16 南アフリカ共和国の旗 みなみアフリカ共和きょうわこく 3 0 3 .000 12 38

成績せいせきみぎれつは、IBAFによる順位じゅんい[6]

表彰ひょうしょう選手せんしゅ

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主催しゅさいしゃであるMLBは当初とうしょ個人こじんしょうもうける予定よていがなかったが、決勝けっしょう当日とうじつ最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅしょう(MVP)と優秀ゆうしゅう選手せんしゅしょう(12めい)を設定せっていすることを急遽きゅうきょ決定けっていした。選考せんこう各国かっこくメディア5しゃ投票とうひょうによっておこなわれた。この12にん選手せんしゅは、2006ねんWBCベストナインとしょうされることもある。

守備しゅび位置いち 選出せんしゅつ選手せんしゅ 所属しょぞく球団きゅうだん
最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅ(MVP)
日本の旗松坂まつさか大輔だいすけ 日本の旗 西武せいぶライオンズ
優秀ゆうしゅう選手せんしゅ
投手とうしゅ 日本の旗松坂まつさか大輔だいすけ 日本の旗 西武せいぶライオンズ
キューバの旗ヤデル・マルティ キューバの旗 レオネス・デ・インダストリアレス
大韓民国の旗ほおさんひろし アメリカ合衆国の旗 サンディエゴ・パドレス
捕手ほしゅ 日本の旗さとさき智也ともや 日本の旗 千葉ちばロッテマリーンズ
一塁いちるいしゅ 大韓民国の旗うけたまわ 日本の旗 読売よみうりジャイアンツ
二塁手にるいしゅ キューバの旗ユリエスキ・グリエル キューバの旗 ガジョス・デ・サンクティ・スピリトゥス
三塁手さんるいしゅ ドミニカ共和国の旗エイドリアン・ベルトレ アメリカ合衆国の旗 シアトル・マリナーズ
遊撃手ゆうげきしゅ アメリカ合衆国の旗デレク・ジーター アメリカ合衆国の旗 ニューヨーク・ヤンキース
外野がいやしゅ 日本の旗イチロー アメリカ合衆国の旗 シアトル・マリナーズ
大韓民国の旗鍾範 大韓民国の旗 起亜きあタイガース
アメリカ合衆国の旗ケン・グリフィー・ジュニア アメリカ合衆国の旗 シンシナティ・レッズ
指名しめい打者だしゃ キューバの旗ヨアンディ・ガルロボ キューバの旗 ココドゥリロス・デ・マタンサス

個人こじん記録きろく

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2006ねん大会たいかい終了しゅうりょう[7]

だい1かい大会たいかいにまつわる逸話いつわ

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開催かいさいまでの経緯けいい

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元々もともと2005ねん3がつ国際こくさい大会たいかいスーパーワールドカップ(仮称かしょう)が予定よていされていたが、日本にっぽん野球やきゅう機構きこう韓国かんこく野球やきゅう委員いいんかいの「MLB機構きこう主催しゅさいではなく、きちんと大会たいかい運営うんえい組織そしきつくるべきだ」などといった反対はんたい意見いけんによって1ねん延期えんきされたという経緯けいいがある。2006ねんにWBCが提唱ていしょうされたさいおな理由りゆうもと日本にっぽん韓国かんこくとう当初とうしょ反対はんたいしたが、利益りえき分配ぶんぱいりつさい検証けんしょうされた結果けっか韓国かんこく参加さんか決定けっていした。その日本にっぽん野球やきゅう機構きこう日本にっぽん市場いちば規模きぼたいして利益りえき分配ぶんぱいりつひくいと反発はんぱつつづけ、2005ねん6がつまで大会たいかい不参加ふさんかをチラつかせて協議きょうぎをしたが、MLB機構きこう参加さんか回答かいとう期限きげんを2005ねん6がつまつ区切くぎったことで、今後こんご大会たいかい運営うんえいについて協議きょうぎつづけるという方針ほうしんながら大筋おおすじ大会たいかい参加さんか同意どういした(「(野球やきゅうの)国際こくさいてき発展はってん目指めざすという大義たいぎがある」との説明せつめい機構きこうからなされている)。さらにオープンせんおこなわれている3がつ調整ちょうせい時期じき開催かいさい補償ほしょう問題もんだい最後さいごまで大会たいかい参加さんか拒否きょひしていた日本にっぽんプロ野球やきゅう選手せんしゅかいも、NPBがわ出場しゅつじょう手当てあて故障こしょう年俸ねんぽう補償ほしょうといった条件じょうけん見直みなおして説得せっとくしたことれ、最終さいしゅうてき日本にっぽん(NPB)の大会たいかい参加さんか決定けっていした。

だい1かい大会たいかい 日本にっぽん代表だいひょうチーム基本きほんてきにはプロ野球やきゅう選手せんしゅおもとした編成へんせいとし、監督かんとくには福岡ふくおかソフトバンクホークス監督かんとくけんゼネラルマネージャーおう貞治さだはる就任しゅうにんした。

参加さんか不参加ふさんかめぐ逸話いつわ

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参加さんか表明ひょうめいしたメジャーリーガー

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12月5にちMLB機構きこうはその時点じてん出場しゅつじょう合意ごういしたMLB所属しょぞくの177選手せんしゅ発表はっぴょうした。ドミニカ共和国どみにかきょうわこく代表だいひょうデビッド・オルティーズ内野ないやしゅボストン・レッドソックス)、アルバート・プホルス内野ないやしゅセントルイス・カージナルス)、ロビンソン・カノ内野ないやしゅニューヨーク・ヤンキース)ら29にんオランダアンドリュー・ジョーンズ外野がいやしゅアトランタ・ブレーブス)、プエルトリコイバン・ロドリゲス捕手ほしゅデトロイト・タイガース)、ベネズエラヨハン・サンタナ投手とうしゅミネソタ・ツインズ)らMLBかくチーム主力しゅりょく名前なまえならんだ。米国べいこく代表だいひょうにはバリー・ボンズ外野がいやしゅサンフランシスコ・ジャイアンツ)、ロジャー・クレメンス投手とうしゅニューヨーク・ヤンキース)らのほかに、オーナーが出場しゅつじょう消極しょうきょくてきつたえられているニューヨーク・ヤンキースデレク・ジーター内野ないやしゅら42にんつらねた。

不参加ふさんか表明ひょうめいしたメジャーリーガー

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アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
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プエルトリコ
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  • ホルヘ・ポサダ捕手ほしゅニューヨーク・ヤンキース)-- 所属しょぞく球団きゅうだん正式せいしき書簡しょかんでコミッショナー事務じむきょく怪我けがおそれを理由りゆう出場しゅつじょうさせないように要望ようぼう。ポサダは選手せんしゅかい使つかいこれに異議いぎとなえることもできたが、チームとあらそうことをのぞまず出場しゅつじょう見送みおくった。
ドミニカ共和国どみにかきょうわこく
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ベネズエラ
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  • メルビン・モーラ外野がいやしゅボルチモア・オリオールズ)-- 内野ないやしゅとしてではなく外野がいやしゅとして出場しゅつじょうさせるという首脳しゅのうじん方針ほうしんわず不参加ふさんか
チャイニーズタイペイ
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日本にっぽん
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  • 松井まつい秀喜ひでき外野がいやしゅニューヨーク・ヤンキース当時とうじ)-- 日本にっぽん代表だいひょうの4ばん候補こうほだったが、1かげつちかくの態度たいど保留ほりゅうて、2005ねん12月27にち出場しゅつじょう辞退じたい発表はっぴょう
  • 井口いぐちじん内野ないやしゅシカゴ・ホワイトソックス当時とうじ)-- 2006ねん1がつ7にち当初とうしょ参加さんか意欲いよくてきだったが松井まついのちうように一転いってんして出場しゅつじょう辞退じたい井口いぐちはWBC出場しゅつじょう表明ひょうめいテキサス・レンジャーズにトレードされていた大塚おおつかあきらのりたいしても「出場しゅつじょうしたいけど、きびしい」とはなしていたことをマスコミのまえつたえ、大塚おおつか辞退じたいかと報道ほうどうされたが、大塚おおつかすでにWBC.incに出場しゅつじょう合意ごういのサインをしていたため、球団きゅうだんがわはたらきかけはれられず、大塚おおつか希望きぼうどおりに出場しゅつじょう決定けっていした。

その参加さんか不参加ふさんかめぐ逸話いつわ

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当初とうしょはオーナーの意向いこうによって参加さんか消極しょうきょくてきなのではとわれていたニューヨーク・ヤンキースに所属しょぞくする前述ぜんじゅつ主砲しゅほうアレックス・ロドリゲスかれ辞退じたい理由りゆう当初とうしょから国籍こくせき問題もんだい)をはじめ、主力しゅりょく選手せんしゅであるデレク・ジーターバーニー・ウィリアムス移籍いせき初年度しょねんどジョニー・デイモンなどが相次あいついで参加さんか表明ひょうめいした。MLB選手せんしゅかいCOOであるジーン・オルザは不参加ふさんか表明ひょうめいした選手せんしゅたいして、「どの選手せんしゅ参加さんかするかしないかの選択せんたく自由じゆうはある。ただノーとこたえた選手せんしゅはこのトーナメントの意義いぎ参加さんかしないことによりこされる結果けっかをしっかり理解りかいしていることのぞむだけだ。ここにることもそしてかれあたらしい契約けいやく我々われわれ選手せんしゅかいなければこりえなかった。かれのような選手せんしゅならなおさらだ」とかたったほか、WBCの親善しんぜん大使たいしつとめるトミー・ラソーダ広報こうほうのために来日らいにちしたさい、「松井まつい井口いぐちまえにいたらわたしはこううだろう。『きみたちはここにまれて教育きょういくけ、給料きゅうりょうをもらっておいて、自分じぶんくに恩返おんがえしをしたらどうか』」とコメントした。

イチローの「30ねん発言はつげん

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日本にっぽんチームのキャプテンてき存在そんざいであるイチローが1リーグまえ公式こうしき会見かいけんで「対戦たいせんした相手あいてが、こう30ねん日本にっぽんにはせないな、というかんじでちたいとおもう」という発言はつげんをした。このイチローの発言はつげん特定とくていくにけっして名指なざししておらず、大会たいかいすうげつまえからこん大会たいかい並々なみなみならぬ情熱じょうねつせていたイチローが、日本にっぽんチームを鼓舞こぶする文脈ぶんみゃく発言はつげんしたものであるが、このことが韓国かんこくのマスコミにより「(韓国かんこくは)30年間ねんかん日本にっぽんてない」というふうったと報道ほうどうされたため、韓国かんこくのファンたちに「挑発ちょうはつてき発言はつげん」ととられ(韓国かんこく監督かんとく準決勝じゅんけっしょう終了しゅうりょう記者きしゃ会見かいけんでそのことをみとめる発言はつげんをした)[8][9]、その3かいおこなわれた日本にっぽんたい韓国かんこくせん韓国かんこく応援おうえんだんのイチローにたいするはげしいブーイング韓国かんこく選手せんしゅ日本にっぽん選手せんしゅ挑発ちょうはつするような行動こうどう再三さいさん出現しゅつげんした(そのれいとして準決勝じゅんけっしょうにおけるていしげるくん現代げんだい)のイチローへのボール事件じけん[10]きむ炳賢による小笠原おがさわらみちだいへのデッドボール[11]など)。

イチローは、韓国かんこくとの2度目どめ対戦たいせん敗北はいぼくしたのちにベンチで大声おおごえして激怒げきどし、そののインタビューで「ぼく野球やきゅう人生じんせい最大さいだい屈辱くつじょく」という発言はつげんをしたが、これは韓国かんこくチームが日本にっぽんった直後ちょくごにピッチャーマウンドに韓国かんこく国旗こっきしたのを目撃もくげきしたこと[12][13]おな相手あいてに2けたうえ準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつ絶望ぜつぼうてきおもわれたこと[14]主因しゅいんだったわけだが、これが前記ぜんき誤報ごほうもあり「韓国かんこくたいして2けたのが人生じんせい最大さいだい屈辱くつじょく」と発言はつげんしたと韓国かんこくファンにられてたいにち感情かんじょう拍車はくしゃをかけ、3度目どめ対戦たいせんとなる準決勝じゅんけっしょうまえ韓国かんこくのスポーツ新聞しんぶんでは「(日本にっぽんを)30年間ねんかんかせてやる」という見出みだしがるほど波紋はもんんだ[15]。しかし、準決勝じゅんけっしょう結果けっか日本にっぽんつという韓国かんこくにとっては皮肉ひにく結果けっかとなってしまった。

表彰ひょうしょうしきでの逸話いつわ

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だい1かい大会たいかい日本にっぽん優勝ゆうしょうし、表彰ひょうしょうしききんメダルをかけられたおう監督かんとくは、スタンドにかって両手りょうてをあげ挨拶あいさつをしてそのままかえろうとしていたが、優勝ゆうしょうトロフィーを贈呈ぞうていするバド・セリグコミッショナーからめられた。セリグコミッショナーは、トロフィーをかいほどかるくたたいて、まだこれがあるよというふうなジェスチャーをしていた。

決勝けっしょうせん先発せんぱつし、大会たいかい最多さいたとなる3しょうげて最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅ(MVP)にえらばれた松坂まつさかは、TVのインタビューで「MVPとったんですけど、これ(=トロフィー円盤えんばんじょうかざり)もうとれちゃったんですね。このあたりがアメリカっぽいですけど」と苦笑にがわらいしつつ、「あと自分じぶんアロンアルフアでくっつけてなおしますけど」と冗談じょうだんってのけた。その東亞とうあ合成ごうせいから実際じっさい松坂まつさかアロンアルフアおくられた。なお、アロンアルフアとは東亞とうあ合成ごうせい製造せいぞう販売はんばいしている瞬間しゅんかん接着せっちゃくざい商品しょうひんめいである。

やぶれたキューバ選手せんしゅたち一様いちよう落胆らくたんした表情ひょうじょうであったが、最後さいごには拍手はくしゅ初代しょだい王者おうじゃとなえた。また何人なんにんかのキューバ選手せんしゅはイチローに記念きねん写真しゃしんもとめ、イチローも笑顔えがおでそれにこたえていた。

その逸話いつわ

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  • キューバのベレス監督かんとくは、決勝けっしょう戦後せんご記者きしゃ会見かいけん審判しんぱんのせいでけたと不満ふまんあらわし、「みな試合しあいただろう、まったひどものだった」とトム・ハリオン球審きゅうしん非難ひなんした。
  • 毎日新聞まいにちしんぶんは、WBCを「野球やきゅうくに地域ちいきべつ対抗たいこうせん」という名称めいしょう報道ほうどうしていたほか、NHKでも極力きょくりょくWBCという言葉ことば使つかわず「ワールド・ベースボール・クラシック」と正式せいしき名称めいしょう使つかった。
  • 韓国かんこくぼくあきら投手とうしゅドーピング禁止きんし薬物やくぶつ使用しよう検査けんさ陽性ようせい反応はんのうがあったため、大会たいかいはじめての違反いはんしゃとなった。
  • 2006ねん10がつ24にち主催しゅさいしゃ大会たいかい収益しゅうえききんなかから120まんドル(やく1おく4,000まんえん)を、ハリケーン・カトリーナ被災ひさいであるメキシコわん沿岸えんがん地域ちいき住宅じゅうたく再建さいけん費用ひようとしてアメリカの慈善じぜん団体だんたい寄付きふ。この寄付きふきんで、16むね復興ふっこう住宅じゅうたく建設けんせつされた。16むねという数字すうじは、WBCに出場しゅつじょうした16かこく地域ちいきにちなんでいる。じゅん優勝ゆうしょうしたキューバも、その賞金しょうきん全額ぜんがくをハリケーン・カトリーナ被災ひさいへの寄付きふきんとした。
  • だい1かい大会たいかい収益しゅうえきから800まんドル(やく9おく4,400まんえん以上いじょう国際こくさい野球やきゅう連盟れんめい参加さんかこく地域ちいき分配ぶんぱいされている。
  • 1ラウンドの日本にっぽんたい台湾たいわんせんでは、台湾たいわん選手せんしゅ全員ぜんいん守備しゅびにつくさいに、日本にっぽん代表だいひょうおう監督かんとくかって脱帽だつぼう敬礼けいれいしていった。

だい1かい大会たいかい傾向けいこう問題もんだいてん

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傾向けいこう

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全体ぜんたいてきぜん評判ひょうばんひく国々くにぐに健闘けんとう目立めだ大会たいかいとなった。とくにオールアマチュアメンバーでじゅん優勝ゆうしょうかざったキューバ、リーグせんで6連勝れんしょう記録きろくした韓国かんこく、アメリカにったメキシコとう活躍かつやく目立めだち、強豪きょうごうこくとのレベルの戦前せんぜん予想よそうよりずっとちいさいと印象いんしょうけた。

一方いっぽう優勝ゆうしょうした日本にっぽんふくめ、強豪きょうごうこくかんがえられていた国々くにぐに苦戦くせん目立めだった。とく優勝ゆうしょう候補こうほとされたアメリカはだい2ラウンドで敗退はいたいし、だい1ラウンドでもカナダにやぶれるなど大会たいかいつうじて不振ふしん目立めだった。

また、準決勝じゅんけっしょうのこった4かこくちゅうドミニカ共和国どみにかきょうわこくのぞすべてのくにが、オリンピックなどの国際こくさい大会たいかい好成績こうせいせきのこした実績じっせきのある選手せんしゅ中心ちゅうしんとしたチーム編成へんせいであったこと注目ちゅうもくされる。

投球とうきゅう制限せいげん問題もんだい

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だい1かい大会たいかいではかくリーグせん試合しあいごとに投手とうしゅ投球とうきゅうすう制限せいげんさだめられた。この投球とうきゅうすうえた投手とうしゅ投球とうきゅうすうえた時点じてんにおける打者だしゃとの対戦たいせんえたのち強制きょうせいてき投手とうしゅ交代こうたいとなった。

  • だい1ラウンド 65きゅう
  • だい2ラウンド 80きゅう
  • 準決勝じゅんけっしょう決勝けっしょう 95きゅう

また投球とうきゅう回数かいすうによって登板とうばん間隔かんかくける制限せいげんさだめられた。

  • 50きゅう以上いじょうげた場合ばあい ちゅう4にち
  • 30きゅう以上いじょう50きゅう未満みまん場合ばあい ちゅう1にち
  • 30きゅう未満みまんでも連投れんとうした場合ばあい ちゅう1にち

この背景はいけいには莫大ばくだい年俸ねんぽう支払しはらうMLBの球団きゅうだんがわが、アメリカの保険ほけん会社かいしゃ大会たいかいちゅう所属しょぞく選手せんしゅ故障こしょうかんする補償ほしょう契約けいやくもとめたさい投球とうきゅうすう制限せいげんいと補償ほしょう出来できないと通告つうこくされたてんがある。これにたいして、世界一せかいいちめる大会たいかい制限せいげん必要ひつよういと主張しゅちょうする日本にっぽん唯一ゆいいつ反発はんぱつこえげた。その一方いっぽうで、この制限せいげん投手とうしゅ起用きよう継投けいとうさくなどで緊張きんちょうかん戦略せんりゃくせいしょうじさせ、結果けっかてきにはスリリングな試合しあい展開てんかい一助いちじょになったとするこえもある。決勝けっしょうせんでは主力しゅりょく2投手とうしゅ登板とうばんさせられなかったキューバと投手とうしゅ温存おんぞんしていた日本にっぽん明暗めいあんけた。

また、アメリカは投球とうきゅう制限せいげんから先発せんぱつ投手とうしゅながいイニングをげられないことを見越みこして、本職ほんしょく先発せんぱつ投手とうしゅを3にん(クレメンス、ピービー、ウィリス)に絞込しぼりこみ、それ以外いがいのほとんどをMLBかく球団きゅうだんのセットアッパー・クローザーでかためた。しかし、先発せんぱつ極端きょくたんしぼみすぎ、先発せんぱつだれかが不調ふちょうであっても、ロングリリーフをこなせる中継なかつぎがほとんどいないため、なかなか降板こうばんさせることが出来できずに、傷口きずぐちひろげても後手ごて後手ごてまわ状態じょうたいおちいった。しかも、3にんしか先発せんぱつがいないためローテーションもくずすことができず、あきらかに不調ふちょうなウィリスも最後さいごまでローテーションどおりに先発せんぱつさせる羽目はめになった。結局けっきょく、アメリカは豪華ごうかリリーフ投手とうしゅ軍団ぐんだん本領ほんりょう発揮はっきしないまま、2予選よせん敗退はいたいした。

失点しってんりつ

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失点しってんりつとは「失点しってんをそのまもったイニングすうったもの」で、グループにおける戦績せんせきおなじの場合ばあい順位じゅんい決定けってい方法ほうほう当該とうがいチームあいだ失点しってんりつによってまるとした。

しかし、これがグループでのおな勝敗しょうはいでの順位じゅんい決定けっていをわかりづらいものにした。たとえば、だい2ラウンドの1くみ(アメリカラウンド)の2はいだったメキシコは2準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつするためには、だい3せんのアメリカせん延長えんちょう13かいまでアメリカを失点しってんおさえたうえで3てん以上いじょうとって勝利しょうりすることが必要ひつようであった。つまり、すくなくとも延長えんちょう13かいまでアメリカを0てんおさえるとともみずからも意図いとてき得点とくてんらず、かつこうおさむのため13かい以降いこうに3てん本塁打ほんるいだまたは満塁まんるい本塁打ほんるいだつことが条件じょうけんであった。これを意図いとてき達成たっせいすることは現実げんじつてきには困難こんなんである。しかも、かりに0-0で延長えんちょう13かいうらむかえたとしても、アメリカが故意こい敬遠けいえん四球しきゅう連発れんぱつすれば1たい0の勝利しょうりとなってしまい、アメリカがこの条件じょうけんによってだい2ラウンドを突破とっぱできる状況じょうきょうにあった場合ばあい、メキシコがだい2ラウンドを通過つうかできる可能かのうせいはなくなる。もっともメキシコも故意こい四球しきゅう場合ばあい空振からぶりを連発れんぱつして三振さんしんをし、アメリカがボークによって走者そうしゃした場合ばあい守備しゅび妨害ぼうがいやベースコーチによる肉体にくたいてき援助えんじょ故意こいって走者そうしゃをアウトにし、イニングをつぎすすめることは可能かのうである。

そのため、だい2かいではダブルイリミネーション方式ほうしきトーナメントせん採用さいようされ、上位じょういラウンド進出しんしゅつにおいて前述ぜんじゅつのようなわかりづらさはくなった。

キューバ問題もんだい

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キューバ共和きょうわこく大会たいかい開催かいさいのアメリカと国交こっこうく、アメリカ政府せいふ対立たいりつするキューバにたいして禁輸きんゆ措置そちおこなっているため、WBCの利益りえき分配ぶんぱい禁輸きんゆ措置そち違反いはんするという理由りゆうによりアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく財務省ざいむしょう海外かいがい資産しさん管理かんり事務所じむしょがキューバ代表だいひょうチームの入国にゅうこく拒否きょひした。これよりキューバのWBC出場しゅつじょうあやぶまれていたが、MLB機構きこう選手せんしゅかいはキューバに利益りえき分配ぶんぱいきんはいらないという条件じょうけん入国にゅうこくさい申請しんせいおこない、また、キューバのカストロ議長ぎちょうも、WBCの分配ぶんぱいきんをアメリカのハリケーン被害ひがいしゃ全額ぜんがく寄付きふすると表明ひょうめい。こうした各所かくしょでのキューバ参加さんかけた積極せっきょくてきうごきによって、最終さいしゅうてきにはテキサス・レンジャーズのオーナーをつとめたこともあるブッシュ大統領だいとうりょうづる一声いっせいにより財務省ざいむしょうもキューバ代表だいひょう入国にゅうこく拒否きょひする理由りゆううしなわれ、れて正式せいしきにキューバの参加さんか可能かのうとなった。

台湾たいわん問題もんだい

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初期しょきにおいては台湾たいわんのエントリーめいは「台湾たいわん」とされ、青天白日せいてんはくじつ滿まんべにはた中華民国の旗)がその国旗こっきとして表記ひょうきされていた。しかし、中国ちゅうごくからのあつりょくによってチャイニーズ・タイペイ表記ひょうきされ、国旗こっき五輪ごりんはたチャイニーズタイペイの旗)に変更へんこうされた。

審判しんぱん問題もんだい

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開催かいさいこくチームが自国じこく審判しんぱんだんによって判定はんていするシステムにも問題もんだいがあるとわれている。だい1かい大会たいかいでは審判しんぱん総勢そうぜい32めい配備はいびされているが、そのうちの22めいがアメリカじんである。これにたいしても、日本にっぽんはWBC大会たいかい本部ほんぶ意見いけんしょ提出ていしゅつし、次回じかい大会たいかい(2009ねんおこなわれる予定よていだい2かい大会たいかい)では、参加さんかするすべてのくに地域ちいきから審判しんぱん運営うんえい委員いいん派遣はけんすることをもとめ、WBC大会たいかい本部ほんぶは「今後こんご検討けんとうする」との回答かいとうしめした。

またこの大会たいかい審判しんぱん当初とうしょ、MLBの審判しんぱんおこな予定よていであったが、プレシーズンのため契約けいやく不成立ふせいりつとなり、マイナーリーグの審判しんぱん採用さいようすることになった。このことも、一連いちれん誤審ごしんさわぎともあいまって問題もんだいてんとして指摘してきされている。サッカーのワールドカップの審判しんぱんいん各国かっこくのFIFAのトップクラスの審判しんぱんつどのチームとも関係かんけいのない中立ちゅうりつこく人間にんげん)とは対照たいしょうてきとなっている。

2006ねん 日本にっぽん-アメリカせん

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だい2ラウンド1くみ初戦しょせんでの日本にっぽん-アメリカせんの3-3の同点どうてんむかえたはちかいひょう一死いっし満塁まんるい西岡にしおかつよし三塁さんるいから本塁ほんるいへのタッチアップがたまよりはやかったとし、二塁にるい塁審るいしんはセーフとしたものの、バック・マルティネス監督かんとく抗議こうぎおうじ、球審きゅうしんボブ・デービッドソンはアウトと判定はんていくだして、事実じじつじょうのダブルプレーとなり3となった。その日本にっぽんきゅうかいうらにサヨナラ安打あんだゆるしてしまい、3-4でやぶれた。

これにたいしてテレビ中継ちゅうけい担当たんとうしたESPNの番組ばんぐみないでもアナウンサーや一部いちぶ解説かいせつしゃ球審きゅうしん判断はんだん疑問ぎもんていした。試合しあいおう監督かんとく記者きしゃ会見かいけんで「一番いちばんちかところている審判しんぱん二塁にるい塁審るいしん)のジャッジを、いくら抗議こうぎがあったからとはいえ、(球審きゅうしんが)えるというのは、たことがありません」、「審判しんぱん4にんは(球審きゅうしん塁審るいしん関係かんけいなく)おな権利けんりがあるとおもいます。責任せきにんってジャッジする立場たちば人間にんげんがしたものを、そういうかたち球審きゅうしん独断どくだん)でえるということはかんがえられない」と、判定はんていそのものよりも判定はんていいた過程かてい批判ひはんしたうえで、「とく野球やきゅうのスタートしたくにであるアメリカで、そういうことがあってはいけない」とコメントした。二宮にのみや清純せいじゅんは、判定はんていおおったさいにバック・マルティネス監督かんとくがガッツポーズしたシーンをげて「アメリカの野球やきゅうんだ」とひょうした[16]

韓国かんこく朝鮮日報ちょうせんにっぽうはこの判定はんていたいして「アメリカは厚顔無恥こうがんむち詐欺さぎげきひろげた」と掲載けいさい。アメリカメディアも誤審ごしんとの見解けんかいしめし、「Oh, What a bad call」(なんてひど判定はんていだ)と批判ひはんした。なお、「Oh」はおう監督かんとく名前なまえを、「What a bad call」はWBCをもじっている。

この問題もんだいかんして日本にっぽん提出ていしゅつした質問しつもんしょたいし、WBC大会たいかい本部ほんぶは「判定はんていへの権限けんげんがある主審しゅしん球審きゅうしん)は最初さいしょからアウトの判定はんていだった」として、「判定はんてい正当せいとうである」、つまり、二塁にるい塁審るいしん判定はんていはそもそも無効むこうであり、球審きゅうしんがアウトを宣告せんこくした時点じてんはじめてタッチアップにたいする判定はんていくだったものとかんがえるという見解けんかいしめした。日本にっぽん世界せかいでは「世紀せいきだい誤審ごしん」とばれている。また、この誤審ごしんはじめてWBCが世界中せかいじゅう認知にんちされたという皮肉ひにくかれた。

2006ねん メキシコ-アメリカせん

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だい2ラウンド1くみ最終さいしゅう試合しあいさんかいうら、メキシコのマリオ・バレンズエラがアメリカの先発せんぱつロジャー・クレメンスからはなった打球だきゅうはライトポールにあたった(本塁打ほんるいだとなる)ものの、前述ぜんじゅつボブ・デービッドソン二塁打にるいだ判定はんていした。メキシコのフランシスコ・エストラダ監督かんとくらがポールの黄色きいろ塗料とりょう付着ふちゃくしたボールを抗議こうぎしたものの、抗議こうぎ却下きゃっかされた。このけんかんしてメキシコの監督かんとくは「球場きゅうじょう全体ぜんたい本塁打ほんるいだだとおもったはずだが、審判しんぱんだけがそうおもっていなかった」、本塁打ほんるいだった選手せんしゅも、「あれ(ポール)がフェンスにえたんだろう」とコメントしている。試合しあいはメキシコが2-1と勝利しょうりし、当該とうがいチームあいだ失点しってんりつ日本にっぽん準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつ決定けっていした。

開催かいさい時期じき問題もんだい

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開催かいさい時期じき世界せかいのプロ野球やきゅうシーズン開幕かいまくまえ設定せっていされたため、プレイヤーが怪我けがをしてしまうとそのシーズンを丸々まるまるそこねかねないという危惧きぐがされている。このけんかんしてもだい2かい以降いこう検討けんとう項目こうもくとされているが、大会たいかい終了しゅうりょう次回じかいも3がつおこな方向ほうこう検討けんとうしていることが発表はっぴょうされた。

運営上うんえいじょうのその問題もんだいてん

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だい1かい大会たいかいにはアメリカ偏重へんちょうのシステムが多々たたられた。大会たいかい優勝ゆうしょう候補こうほとされる中南米ちゅうなんべい・カリブぜいがアメリカと決勝けっしょうまでたらないなど不均衡ふきんこうわせがまれており、またアメリカはかならちゅう1にちけての試合しあいで(日本にっぽん連戦れんせんときがあった)、しかもそれらは抽選ちゅうせんとうではなく主催しゅさいしゃ一存いちぞん決定けっていされている。このあからさまにアメリカが決勝けっしょうまでちあがりやすいよう意図いとされたわせの結果けっかどういちカードが準決勝じゅんけっしょうまでに最大さいだいで3せんおこなわれるという奇妙きみょう事態じたい発生はっせいしている(日本にっぽんたい韓国かんこくがそのれいである)。このようなリーグせんがったものによるトーナメントは、あらためてその時点じてん抽選ちゅうせんおこなうか、どういちカードがかさならないようにAぐみ1たいBぐみ2、Bぐみ1たいAぐみ2というようにクロスさせるのが普通ふつうである。韓国かんこくは1予選よせんから唯一ゆいいつ6しょう全勝ぜんしょうだったが、日本にっぽん準決勝じゅんけっしょうやぶれたため、とく韓国かんこくでは不満ふまんおおきかった(日本にっぽん準決勝じゅんけっしょうまでに韓国かんこくに2はいふくけい3はいしていた。ただし、韓国かんこくでは準決勝じゅんけっしょう試合しあいまえ、それまで2せん2しょうしていた日本にっぽん再戦さいせんすることを好都合こうつごうかんがえるこえおおきかったことや、だい1ラウンドでのにちかんせんは、勝敗しょうはい関係かんけいなく平等びょうどうだい2ラウンドに進出しんしゅつできる消化しょうか試合しあいであったことも勘案かんあんする必要ひつようがある)。

そもそも、国際こくさい野球やきゅう連盟れんめい(IBAF)が主催しゅさいするIBAFワールドカップという大会たいかいがあるにもかかわらず、WBCというあらたな大会たいかい開催かいさいされたのは、IBAFワールドカップがプロの参加さんかしたしん世界一せかいいちめる大会たいかいとなっていなかったためである。これは最大さいだい影響えいきょうりょく団体だんたいであるMLB機構きこうが、国際こくさい野球やきゅう連盟れんめい参加さんかしていなかったことが影響えいきょうしていた。したがって、MLB機構きこう音頭おんどをとってプロの参加さんかしたしん世界一せかいいちめる大会たいかいとしてWBCが創設そうせつされたことは非常ひじょうおおきな意義いぎつ。しかし、MLB機構きこう主催しゅさいしたためルールの設定せってい運営うんえいがMLB主導しゅどうでなされることとなった。そのため、参加さんかこくから不満ふまん噴出ふんしゅつすることとなった。

MLB機構きこうはかつて、2004ねんアテネオリンピックにMLB所属しょぞく選手せんしゅ出場しゅつじょうさせないこと決定けっていし、その結果けっか、アメリカのオリンピック地区ちく予選よせん敗退はいたいまねいてその責任せきにんわれたことがあった。WBCはその屈辱くつじょくらし、かつアメリカの野球やきゅう実力じつりょく世界せかいらしめる格好かっこうとなるはずであった。だが結果けっかとしては、アメリカ有利ゆうりのシステムを導入どうにゅうしたにもかかわらず、だい2ラウンド敗退はいたいわった。そのうえ、2予選よせんでは審判しんぱん判定はんてい問題もんだいこして、大会たいかいそのものの信頼しんらいせいらがせるものとなった。アメリカメディアはこの事態じたいおもて、だい2かい以降いこう運営うんえい公正こうせいするよう、報道ほうどうかたちでWBC大会たいかい本部ほんぶ要求ようきゅうした。

テレビ放送ほうそう

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日本にっぽん国内こくないでの放送ほうそう

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地上波ちじょうはでは日本にっぽんせんなま中継ちゅうけいした。またCS放送ほうそうの「J SPORTS」ではぜん試合しあい完全かんぜんせい中継ちゅうけいした。

またテレビのほかにも、準決勝じゅんけっしょうだい試合しあい日本にっぽん×韓国かんこく)ではTBSラジオ決勝けっしょう日本にっぽんたいキューバ)ではニッポン放送にっぽんほうそうなどというように、AMラジオでも放送ほうそうされた。

だい1ラウンド
  • 2006ねん3がつ3にちたい中国ちゅうごくせん) - TBS: 1825ふん
  • 2006ねん3がつ4にちたいチャイニーズタイペイせん) - 日本にほんテレビ: 18
  • 2006ねん3がつ5にちたい韓国かんこくせん) - テレビ朝日てれびあさひ : 18
だい2ラウンド
  • 2006ねん3がつ13にちたいアメリカせん) - 日本にほんテレビ: 545ふん
  • 2006ねん3がつ15にちたいメキシコせん) - テレビ朝日てれびあさひ: 855ふん
  • 2006ねん3がつ16にちたい韓国かんこくせん) - TBS: 1155ふん
    • TBSは午後ごごからの録画ろくが放送ほうそうをする予定よていであったが、この試合しあい日本にっぽん準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつがかかる試合しあいだったため、メキシコせんのち急遽きゅうきょ生放送なまほうそう変更へんこうした。
準決勝じゅんけっしょう
  • 2006ねん3がつ19にちたい韓国かんこくせん) - TBS: 1150ふん
    • あめで45分間ふんかん中断ちゅうだんした影響えいきょう試合しあいび、1530ふんまでには終了しゅうりょうせず、一部いちぶ地域ちいきでは延長えんちょうして放送ほうそうされた。関東かんとうのぞおおくの地域ちいきでは、1530ふんから『きん未來みらい通信つうしんクイーンズオープンゴルフトーナメント』(南日本放送みなみにほんほうそう制作せいさく)の中継ちゅうけいちゅう右上みぎうえわくちいさく中継ちゅうけいされた。なお、このゴルフ中継ちゅうけい生放送なまほうそうでなかったことから、一部いちぶ視聴しちょうしゃからは「何故なぜWBCを優先ゆうせんした編成へんせい出来できなかったのか」と当該とうがい地域ちいきかくテレビ局てれびきょくやゴルフ主催しゅさいしゃきん未來みらい通信つうしんたいして批判ひはんこえがった。また、どうゴルフはBS-i[17]でも放送ほうそうされたほか、WBCを優先ゆうせんしたきょくでも翌日よくじつ未明みめい放送ほうそうしたきょくがある。
決勝けっしょう
決勝けっしょうせん視聴しちょうりつ
地区ちく 平均へいきん
視聴しちょうりつ
瞬間しゅんかん最高さいこう
視聴しちょうりつ
関東かんとう 43.4% 56.0%
関西かんさい 40.3% 52.8%
名古屋なごや 35.6% 46.8%
札幌さっぽろ 49.2% 60.6%
北部ほくぶ九州きゅうしゅう 42.9% 58.3%
新潟にいがた 43.4% 58.3%
仙台せんだい 41.0% 55.1%
福島ふくしま 42.2% 54.8%
静岡しずおか 36.1% 50.5%
岡山おかやま香川かがわ 36.7% 49.5%
広島ひろしま 34.1% 48.2%
  • 2006ねん3がつ21にちたいキューバせん) - 日本にほんテレビ: 1045ふん
    • 中継ちゅうけいは、1355ふんまでだったが、試合しあいび、1515ふんまで延長えんちょうして放送ほうそうされた。1515ふんから『ザ・ワイド』のなかでもWBC関連かんれんのニュースが放送ほうそうされた。
    • そのほか、琉球放送りゅうきゅうほうそうTBS系列けいれつ)では視聴しちょうしゃ要望ようぼうけて急遽きゅうきょ深夜しんや録画ろくがしたものを放送ほうそうした。

日本にっぽん国外こくがいでの放送ほうそう

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アメリカ代表だいひょうチームはだい2ラウンド敗退はいたいわったため、準決勝じゅんけっしょう決勝けっしょうとも同国どうこくないあつかったのはESPNいちきょくだけで、その放送ほうそうNCAAほかのスポーツ中継ちゅうけい(レスリング=準決勝じゅんけっしょう、バスケットボール2予選よせん、ノートルダム-ミシガン大学だいがくせん延長えんちょうせん決勝けっしょう)のため試合しあい途中とちゅうからの放送ほうそうだった。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 朝日新聞社あさひしんぶんしゃ発行はっこう知恵ちえぞう」webばんhttp://kotobank.jp/dictionary/chiezo/
  2. ^ スポーツナビ WBCとは
  3. ^ 共同通信きょうどうつうしんニュース特集とくしゅう ワールド・ベースボール・クラシックみぎらん「WBCとは」参照さんしょう
  4. ^ World Baseball Classic Tournament Rules and Regulations "POOL PLAY AND TIE-BREAKING PROCEDURES"”. 2013ねん3がつ1にち閲覧えつらん
  5. ^ 鈴木すずき健一けんいち (March 19, 2023). “野球やきゅう】なぜ3決定けっていせんはないのか さむらいJが優勝ゆうしょうねらうWBC 主催しゅさいしゃいてみた”. デイリー. June 7, 2023閲覧えつらん
  6. ^ World Rankings ENG” (英語えいご). International Baseball Federation. 2010ねん6がつ13にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2024ねん3がつ4にち閲覧えつらん
  7. ^ mlb.com | World Baseball Classic 2006 Stats
  8. ^ 치로, ‘30년 발언’은 어떻게 된 거야? [リンク]東亜日報とうあにっぽう 2006ねん3がつ7にち
  9. ^ にち언론 '이치로 30년 발언에 かん 발끈' [リンク]、スポーツソウル 2006ねん2がつ28にち
  10. ^ 2006ねん3がつ19にち 準決勝じゅんけっしょう日本にっぽん韓国かんこく日本にっぽんの6てんリードでむかえた9かいひょうはイチロー外野がいやしゅ(シアトル・マリナーズ)の三塁さんるいよこしまにて攻撃こうげきえた。このさい途中とちゅう出場しゅつじょうした韓国かんこくていしげるくん三塁手さんるいしゅ現代げんだいユニコーンズ)がボールをキャッチしたのちにしばらくボールをったままはしり、ベンチにもどるイチローとすれちがうタイミングでその足元あしもとにボールをげた。これらの行動こうどう偶然ぐうぜん結果けっかだともかんがえられるが、ボールを保持ほじしたまま相当そうとう距離きょりはしっていること、試合しあいまえからの韓国かんこくサイドによるイチローへの敵対心てきたいしんとうから、故意こい行動こうどうだとの疑惑ぎわくたれた。WBCの公式こうしきメディアであるESPNの解説かいせつしゃ中継ちゅうけい、「高校生こうこうせいフットボール選手せんしゅのような行動こうどうだ」とつよ非難ひなんした。日本にっぽんのメディアのなかでは一部いちぶ新聞しんぶん翌日よくじつ朝刊ちょうかんげ、それまでの経緯けいいふくめて報道ほうどうした。
  11. ^ どう試合しあいで、福留ふくとめ孝介こうすけ先制せんせい2てん本塁打ほんるいだった直後ちょくご打席だせきについた小笠原おがさわらみちだいたいしてきむ炳賢がげた1きゅうがデッドボールとなり、審判しんぱんきむ炳賢にたい警告けいこくした。
  12. ^ 韓国かんこく「マウンド国旗こっきて」に「イチローさんもおこってた」多村たむら仁志ひとしかたる06ねんWBC「あれはない」 J-CASTニュース 2022ねん8がつ19にち
  13. ^ 【WBC】06ねん韓国かんこく選手せんしゅがマウンドに国旗こっき イチロー「もっと屈辱くつじょくてき」/過去かこおもにちかんせん 日刊にっかんスポーツ 2023ねん3がつ10日とおか
  14. ^ この翌日よくじつおこなわれるアメリカ-メキシコせんで、メキシコが2てん以上いじょうって勝利しょうりすればという可能かのうせいはあったが、とうのメキシコチームですら試合しあい前日ぜんじつにディズニーランドであそんでいたほど事前じぜん予想よそうでは圧倒的あっとうてきにアメリカ有利ゆうりられていた。
  15. ^ こじへい (2017ねん3がつ22にち). “イチローの「30ねん発言はつげん」からまれた因縁いんねん……激闘げきとうだっただい1かいWBCの韓国かんこくせん(2/3)”. エキサイトニュース. 2020ねん1がつ7にち閲覧えつらん
  16. ^ 『number』2006ねん4がつごうより
  17. ^ げん:BS-TBS

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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