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朱子語類 : 學四 - Chinese Text Project
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《學がく四よん》

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《讀書どくしょ法ほう上じょう》

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1 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ乃學者しゃ第だい二に事こと。方子のりこ

2 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ已やめ是ぜ第二義だいにぎ。蓋ぶた人生じんせい道理どうり合ごう下か完かん具ぐ，所以ゆえん要よう讀書どくしょ者しゃ，蓋ぶた是ぜ未み曾經歷れき見み許多きょた，聖人せいじん是ぜ經歷けいれき見み得え許多きょた，所以ゆえん寫うつし在ざい冊さつ上じょう與あずか人ひと看み。而今讀書どくしょ，只ただ是ぜ要よう見み得え許多きょた道理どうり。及理會得えとく了りょう，又また皆みな是ぜ自家じか合ごう下か元もと有ゆう底そこ，不ふ是ぜ外面がいめん旋添得どく來らい。至いたり

3 讀書どくしょ法ほう上じょう:
學問がくもん，就自家か身み己おのれ上じょう切要せつよう處理しょり會かい方かた是ぜ，那な讀書どくしょ底そこ已やめ是ぜ第二義だいにぎ。自家じか身上しんじょう道理どうり都と具ぐ，不ふ曾外面めん添得來らい。然しか聖人せいじん教きょう人じん，須要しゅよう讀這書しょ時じ，蓋ぶた為ため自家じか雖有這道理どうり，須是經歷けいれき過か，方ぽう得う。聖人せいじん說せつ底そこ，是ぜ他た曾經歷れき過か來らい。佐さ

4 讀書どくしょ法ほう上じょう:
學問がくもん，無む賢愚けんぐ，無む小しょう大だい，無む貴き賤，自じ是ぜ人じん合理ごうり會かい底そこ事ごと。且如聖賢せいけん不ふ生せい，無む許多きょた書冊しょさつ，無む許多きょた發明はつめい，不ふ成なり不ふ去さ理會りかい！也只當とう理會りかい。今こん有ゆう聖賢せいけん言語げんご，有ゆう許多きょた文字もじ，卻不去さ做。師友しゆう只ただ是ぜ發明はつめい得う。人ひと若わか不ふ自じ向こう前まえ，師友しゆう如何いか著ちょ得とく力りょく！謙けん

5 讀書どくしょ法ほう上じょう:
為ため學がく之の道みち，聖賢せいけん教きょう人じん，說得せっとく甚分曉あかつき。大抵たいてい學者がくしゃ讀書どくしょ，務つとむ要よう窮きゅう究きわむ。「道みち問とい學がく」是ぜ大事だいじ。要よう識得道理どうり去さ做人。大凡おおよそ看み書しょ，要よう看み了りょう又また看み，逐段、逐句、逐字ちくじ理會りかい，仍參諸しょ解かい、傳つて，說教せっきょう通どおり透とおる，使つかい道理どうり與あずか自家じか心しん相しょう肯，方ぽう得う。讀書どくしょ要よう自家じか道理どうり浹洽透徹とうてつ。杜もり元もと凱云：「優ゆう而柔之の，使つかい自じ求もとめ之の，厭いや而飫之の，使つかい自じ趨之。若江わかえ海かい之の浸ひた，膏あぶら澤之さわの潤じゅん，渙きよし然しか冰釋，怡然理り順じゅん，然しか後こう為ため得とく也。」椿つばき

6 讀書どくしょ法ほう上じょう:
今こん讀書どくしょ緊要きんよう，是ぜ要よう看み聖人せいじん教きょう人じん做工夫くふう處しょ是ぜ如何いか。如用藥やく治ち病びょう，須看這病是ぜ如何いか發はつ，合ごう用よう何方どなた治之はるゆき；方かた中ちゅう使つかい何なん藥くすり材ざい，何者なにもの幾いく兩りょう，何者なにもの幾いく分ふん，如何いか炮，如何いか炙あぶ，如何いか製せい，如何いか切きり，如何いか煎せんじ，如何いか喫，只ただ如此而已。淳あつし

7 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ以觀聖賢せいけん之の意い；因いん聖賢せいけん之の意い，以觀自然しぜん之の理り。節ふし

8 讀書どくしょ法ほう上じょう:
做好將はた聖人せいじん書しょ讀，見み得え他た意思いし如當面めん說話せつわ相似そうじ。賀が孫まご

9 讀書どくしょ法ほう上じょう:
聖賢せいけん之の言げん，須常將來しょうらい眼め頭あたま過か，口頭こうとう轉てん，心頭しんとう運うん。方子のりこ

10 讀書どくしょ法ほう上じょう:
開卷かいかん便びん有ゆう與あずか聖賢せいけん不ふ相似そうじ處しょ，豈あに可か不ふ自じ鞭むち策さく！祖そ道どう

11 讀書どくしょ法ほう上じょう:
聖人せいじん言語げんご，一いち重じゅう又また一いち重じゅう，須入深ふか去ざ看み。若わか只ただ要よう皮膚ひふ，便びん有ゆう差さ錯，須深沉方有ゆう得う。從したがえ周しゅう

12 讀書どくしょ法ほう上じょう:
人ひと看み文字もじ，只ただ看み得とく一いち重じゅう，更さら不ふ去さ討他第だい二に重じゅう。僩

13 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，須是看み著しる他た縫ぬい罅ひび處しょ，方ぽう尋ひろ得道とくどう理り透徹とうてつ。若わか不ふ見み得え縫ぬい罅ひび，無む由ゆかり入にゅう得とく。看み見み縫ぬい罅ひび時じ，脈絡みゃくらく自じ開ひらき。植うえ

14 讀書どくしょ法ほう上じょう:
文字もじ大だい節目ふしめ痛つう理會りかい三さん五ご處しょ，後ご當とう迎むかえ刃は而解。學者がくしゃ所しょ患，在ざい於輕浮，不ふ沉著痛快つうかい。方子のりこ

15 讀書どくしょ法ほう上じょう:
學者がくしゃ初はつ看み文字もじ，只見ただみ得とく箇渾淪物事ものごと。久久ひさびさ看み作さく三さん兩りょう片へん，以至於十じゅう數すう片へん，方ぽう是長これなが進すすむ。如庖丁ぼうちょう解かい牛うし，目視もくし無む全ぜん牛うし，是也これや。人傑じんけつ

16 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，須是窮きゅう究きわむ道理どうり徹底てってい。如人之の食くえ，嚼得爛ただれ，方ほう可か嚥下えんか，然しか後こう有ゆう補ほ。杞

17 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ，須逐字ちくじ看み得え無む去さ處しょ。譬たとえ如前後ぜんご門もん塞ふさが定てい，更さら去さ不ふ得え，方ほう始はじめ是ぜ。從したがえ周しゅう

18 讀書どくしょ法ほう上じょう:
關せき了りょう門もん，閉了戶ど，把わ斷だん了りょう四よん路頭ろとう，此正讀書どくしょ時じ也。道夫みちお

19 讀書どくしょ法ほう上じょう:
學者がくしゃ只ただ知ち觀かん書しょ，都と不知ふち有ゆう四よん邊へん，方ほう始はじめ有ゆう味あじ。㽦

20 讀書どくしょ法ほう上じょう:
「學者がくしゃ讀書どくしょ，須是於無味あじ處しょ當とう致思焉。至いたり於群疑うたぐ並なみ興きょう，寢食しんしょく俱廢，乃能驟進。」因いん歎：「驟進二に字じ，最下さいか得え好こう，須是如此。若わか進すすむ得とく些子，或ある進すすむ或ある退すさ，若わか存そん若わか亡ほろび，不ふ濟すみ事ごと。如用兵へい相殺そうさい，爭そう得とく些兒小しょう可か一いち二に十じゅう里さと地ち，也不濟ずみ事ごと。須大殺ころせ一いち番ばん，方ほう是ただし善勝よしかつ。為ため學がく之の要よう，亦また是ぜ如此。」賀が孫まご

21 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ，須大段だん著ちょ精彩せいさい看み。聳そびえ起おこり精神せいしん，樹き起おこり筋骨きんこつ，不要ふよう困こま，如有刀劍とうけん在ざい後ご一般いっぱん！就一いち段だん中ちゅう，須要しゅよう透とおる。擊げき其首則そく尾お應おう，擊げき其尾則そく首くび應おう，方ほう始はじめ是ぜ。不可ふか按冊子さっし便びん在ざい，掩了冊子さっし便びん忘卻；看み注ちゅう時どき便びん忘了正文せいぶん，看み正文せいぶん又また忘了注ちゅう。須這一いち段だん透とおる了りょう，方ぽう看み後ご板いた。淳あつし

22 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ，須要しゅよう入にゅう在ざい裏面りめん，猛もう滾たぎ一番いちばん。要よう透徹とうてつ，方ぽう能のう得とく脫だつ離はなれ。若わか只ただ略りゃく略りゃく地ち看過かんか，恐おそれ終おわり久ひさし不能ふのう得え脫だつ離はなれ，此心こころ又また自じ不能ふのう放下ほうか也。時どき舉

23 讀書どくしょ法ほう上じょう:
人ひと言げん讀書どくしょ當とう從容しょうよう玩味がんみ，此乃自じ怠だる之これ一說いっせつ。若わか是ぜ讀此書しょ未み曉あかつき道理どうり，雖不可ふか急迫きゅうはく，亦また不ふ放下ほうか，猶なお可也かなり。若わか徜徉終日しゅうじつ，謂いい之の從容しょうよう，卻無做工夫くふう處しょ。譬たとえ之の煎藥せんやく，須是以大火ひ煮に滾たぎ，然しか後こう以慢火ひ養やしなえ之これ，卻不妨さまたげ。人傑じんけつ

24 讀書どくしょ法ほう上じょう:
須是一いち棒ぼう一いち條じょう痕こん！一いち摑一掌てのひら血ち！看み人文字ひともじ，要よう當とう如此，豈あに可か忽ゆるがせ略りゃく！㽦

25 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ，須是如猛將はた用兵ようへい，直ちょく是ぜ鏖戰一いち陣じん；如酷吏治獄ごく，直ちょく是ぜ推勘到底とうてい，決けつ是ぜ不ふ恕じょ他た，方ぽう得う。夔孫

26 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ，正せい如酷吏こくり之の用法ようほう深刻しんこく，都と沒ぼつ人情にんじょう，直ちょく要よう做到底そこ。若わか只ただ恁地等閑とうかん看過かんか了りょう，有ゆう甚滋味あじ！大凡おおよそ文字もじ有未ゆみ曉あかつき處しょ，須下すげ死し工夫くふう，直ちょく要よう見み得え道理どうり是ぜ自家じか底そこ，方ぽう住じゅう。賜たまもの

27 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ如捉賊ぞく，須知しゅうち道どう盜ぬすめ發はつ處しょ，自じ一文以上贓罪情節，都と要よう勘かん出で。若わか只ただ描摸箇大綱たいこう，縱たて使し知道ともみち此人是ぜ賊ぞく，卻不知ふち何處どこ做賊。賜たまもの

28 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ，當とう如高●大だい艑，順風じゅんぷう張ちょう帆かい，一いち日にち千里せんり，方ぽう得う。如今只ただ纔離小港こみなと，便びん著ちょ淺あさ了りょう，濟すみ甚事！文字もじ不通ふつう如此看み。僩

29 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ看み義理ぎり，須是胸むね次じ放ひ開ひらけ，磊落らいらく明快めいかい，恁地去さ。第だい一いち不可ふか先さき責せめ效こう。纔責效こう，便びん有ゆう憂愁ゆうしゅう底意そこい。只管ひたすら如此，胸中きょうちゅう便びん結ゆい聚一餅子不散。今こん且放置ほうち閑事，不要ふよう閑思量しりょう。只ただ專心せんしん去さ玩味がんみ義理ぎり，便びん會心かいしん精せい；心こころ精せい，便びん會かい熟じゅく。淳あつし

30 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，放ひ寬ひろし著ちょ心しん，道理どうり自じ會かい出來でき。若わか憂愁ゆうしゅう迫はさま切きり，道理どうり終おわり無緣むえん得とく出來でき。

31 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，須是知ち貫通かんつう處しょ，東ひがし邊べ西にし邊あたり，都と觸さわ著しる這關捩子ねじ，方ぽう得う。只ただ認みとめ下か著ちょ頭あたま去さ做，莫要思おもえ前ぜん算さん後ご，自じ有ゆう至いたり處しょ。而今說せつ已やめ前ぜん不ふ曾做得え，又また怕遲晚ばん，又また怕做不ふ及，又また怕那箇難，又また怕性格せいかく遲鈍ちどん，又また怕記不ふ起おこり，都みやこ是ただし閑說。只ただ認みとめ下か著ちょ頭あたま去さ做，莫問遲速ちそく，少しょう間あいだ自じ有ゆう至いたり處しょ。既すんで是ぜ已やめ前ぜん不ふ曾做得え，今いま便びん用よう下か工夫くふう去さ補填ほてん。莫要瞻前顧後，思量しりょう東西とうざい，少しょう間あいだ擔閣一生いっしょう，不知ふち年ねん歲之としゆき老ろう！僩

32 讀書どくしょ法ほう上じょう:
天下てんか書しょ儘多在ざい。只ただ恁地讀，幾いく時じ得とく了りょう。須大段だん用よう著ちょ工夫くふう，無む一いち件けん是ぜ合あい少しょう得とく底そこ。而今只ただ是ぜ那な一般合看過底文字也未看，何なん況きょう其他！僩

33 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，須是遍へん布ぬの周しゅう滿みつる。某ぼう嘗以為ため寧やすし詳しょう毋略，寧やすし下か毋高，寧やすし拙つたな毋巧，寧やすし近きん毋遠。方子のりこ

34 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ之の法ほう，先さき要よう熟讀じゅくどく。須是正ぜせい看み背せ看み，左ひだり看み右みぎ看み。看み得え是ぜ了りょう，未み可か便びん說せつ道どう是ぜ，更さら須反覆はんぷく玩味がんみ。時どき舉

35 讀書どくしょ法ほう上じょう:
少しょう看み熟讀じゅくどく，反覆はんぷく體驗たいけん，不ふ必想像ぞう計けい獲え。只ただ此三事ごと，守之もりゆき有ゆう常つね。夔孫

36 讀書どくしょ法ほう上じょう:
太ふとし凡看文字もじ：少しょう看み熟讀じゅくどく，一也かずや；不要ふよう鑽研立りつ說せつ，但ただし要よう反覆はんぷく體驗たいけん，二に也；埋うめ頭あたま理會りかい，不ふ要求ようきゅう效こう，三也みつや。三者さんしゃ，學者がくしゃ當とう守もり此。人傑じんけつ

37 讀書どくしょ法ほう上じょう:
書しょ宜よろし少しょう看み，要よう極きょく熟じゅく。小兒しょうに讀書どくしょ記き得え，大人おとな多た記き不ふ得とく者しゃ，只ただ為ため小兒しょうに心こころ專せん。一いち日にち授一百ひゃく字じ，則のり只ただ是ぜ一いち百ひゃく字じ；二に百ひゃく字じ，則のり只ただ是ぜ二に百ひゃく字じ。大人おとな一いち日にち或ある看み百ひゃく板いた，不ふ恁精專せん。人ひと多た看み一いち分ふん之の十じゅう，今いま宜むべ看み十じゅう分ふん之の一いち。寬ひろし著ちょ期限きげん，緊著課程かてい。淳あつし

38 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，只ただ逐段逐些子細しさい理會りかい。小兒しょうに讀書どくしょ所以ゆえん記き得え，是ぜ渠みぞ不ふ識後面めん字じ，只ただ專せん讀一いち進しん耳みみ。今こん人ひと讀書どくしょ，只ただ羇羇讀去。假かり饒にょう讀得十じゅう遍へん，是ぜ讀得十遍不曾理會得底書耳。「得とく寸すん，則のり王おう之の寸すん也；得とく尺じゃく，則のり王おう之の尺しゃく也。」讀書どくしょ當とう如此。璘

39 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，小作こさく課程かてい，大だい施ほどこせ功力くりき。如會讀かいどく得とく二に百ひゃく字じ，只ただ讀得一いち百ひゃく字じ，卻於百ひゃく字じ中ちゅう猛もう施工しこう夫おっと，理會りかい子細しさい，讀誦とくしょう教きょう熟じゅく。如此，不ふ會かい記き性せい人じん自記じき得え，無む識性人じん亦また理會りかい得う。若わか泛泛然しか念ねん多た，只ただ是ぜ皆みな無益むえき耳みみ。讀書どくしょ，不可ふか以兼看み未み讀者どくしゃ。卻當兼けん看み已やめ讀者どくしゃ。璘

40 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ不可ふか貪むさぼ多た，且要精せい熟じゅく。如今日び看み得とく一いち板いた，且看半はん板いた，將はた那な精力せいりょく來らい更さら看み前半ぜんはん板ばん，兩邊りょうへん如此，方ぽう看み得え熟じゅく。直ちょく須看得とく古人こじん意思いし出で，方ほう好よしみ。洽あまね

41 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ不要ふよう貪むさぼ多おお。向こう見みる州しゅう郡ぐん納稅のうぜい，數すう萬まん鈔總作さく一いち結ゆい。忽ゆるがせ錯其數すう，更さら無む推尋處しょ。其後有ゆう一某官乃立法，三さん二に十じゅう鈔作一いち結ゆい。觀かん此，則のり讀書どくしょ之の法ほう可か見み。可か學がく

42 讀書どくしょ法ほう上じょう:
「讀書どくしょ不可ふか貪むさぼ多た，常つね使つかい自家じか力量りきりょう有餘ゆうよ。」正せい淳じゅん云うん：「欲よく將すすむ諸しょ書しょ循環じゅんかん看み。」曰：「不可ふか如此，須看得とく一いち書しょ徹とおる了りょう，方ほう再さい看み一いち書しょ。若わか雜然ざつぜん並進へいしん，卻反為所しどころ困こま。如射弓ゆみ，有ゆう五ご斗と力りょく，且用四よん斗と弓ゆみ，便びん可か拽滿，己おのれ力りょく欺得他た過か。今こん舉者不ふ忖自己じこ力量りきりょう去さ觀かん書しょ，恐おそれ自家じか照あきら管かん他た不ふ過か。」㽦

43 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，只ただ恁逐段だん子細しさい看み，積せき累るい去さ，則のり一生いっしょう讀多少たしょう書しょ！若わか務つとむ貪むさぼ多た，則のり反はん不ふ曾讀得とく。又また曰：「須是緊著工夫くふう，不可ふか悠悠ゆうゆう，又また不ふ須忙。只ただ常つね抖搜得とく此心醒，則のり看み愈いよいよ有力ゆうりょく。」道夫みちお

44 讀書どくしょ法ほう上じょう:
不可ふか都と要よう羇去，如人一日只喫得三碗飯，不可ふか將はた十數日飯都一齊喫了。一いち日にち只ただ看み得とく幾いく段だん，做得多少たしょう工夫くふう，亦また有限ゆうげん，不可ふか羇去都と要よう了りょう。淳あつし

45 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，只ただ看み一いち箇冊子さっし，每日まいにち只ただ讀一いち段だん，方ほう始はじめ是ぜ自家じか底そこ。若わか看み此又看み彼かれ，雖從眼め邊べ過か得とく一いち遍へん，終おわり是ぜ不ふ熟じゅく。履くつ孫まご

46 讀書どくしょ法ほう上じょう:
今こん人ひと讀書どくしょ，看み未到みとう這裏，心こころ已やめ在ざい後こう面めん；纔看到いた這裏，便びん欲よく舍しゃ去さ了りょう。如此，只ただ是ぜ不ふ求もとめ自家じか曉あかつき解かい。須是徘徊はいかい顧戀，如不欲ほし去さ，方ぽう會かい認みとめ得う。至いたり

47 讀書どくしょ法ほう上じょう:
某ぼう最さい不ふ要人ようじん摘撮。看み文字もじ，須是逐一ちくいち段だん、一句いっく理會りかい。賀が孫まご

48 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ是ぜ格かく物ぶつ一事いちじ。今こん且須逐段子細しさい玩味がんみ，反はん來き覆くつがえ去ざ，或ある一いち日にち，或ある兩日りょうじつ，只ただ看み一いち段だん，則のり這一いち段だん便びん是ぜ我わが底そこ。腳踏這一いち段だん了りょう，又また看み第だい二に段だん。如此逐旋捱去，捱得多た後ご，卻見頭あたま頭あたま道理どうり都と到いた。這工大須おおす用よう行ぎょう思おもえ坐すわ想おもえ，或ある將はた已やめ曉あかつき得とく者しゃ再さい三思さんし省しょう，卻自有ゆう一箇曉悟處出，不ふ容よう安やす排はい也。書しょ之の句法くほう義理ぎり，雖只是ぜ如此解說かいせつ，但ただし一いち次じ看み，有ゆう一いち次じ見識けんしき。所以ゆえん某ぼう書しょ，一番いちばん看み，有ゆう一番いちばん改あらため。亦また有ゆう已やめ說せつ定じょう，一番いちばん看み，一番いちばん見み得え穩當おんとう。愈いよいよ加か分ぶん曉あかつき。故こ某ぼう說せつ讀書どくしょ不ふ貴き多た，只ただ貴き熟じゅく爾なんじ。然しか用もちい工こう亦また須是勇いさむ做進前まえ去さ，莫思退轉たいてん，始はじめ得とく。大雅たいが

49 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，且就那な一いち段だん本ほん文意ぶんい上じょう看み，不ふ必又生枝なまえ節ぶし。看み一いち段だん，須反覆はんぷく看み來らい看み去ざ，要よう十分じゅうぶん爛熟らんじゅく，方ぽう見み意味いみ，方ぽう快活かいかつ，令れい人じん都と不ふ愛あい去さ看み別段べつだん，始はじめ得とく。人ひと多た是ぜ向こう前ぜん趲去，不ふ曾向後ご反覆はんぷく，只ただ要よう去さ看み明日あした未讀みどく底そこ，不ふ曾去紬つむぎ繹前日ぜんじつ已やめ讀底。須玩味がんみ反覆はんぷく，始はじめ得とく。用よう力りょく深ふか，便びん見み意味いみ長ちょう；意味いみ長ちょう，便びん受用じゅよう牢固ろうこ。又また曰：「不可ふか信しん口こう依よ希まれ略りゃく綽說過か，須是心こころ曉あかつき。」宇

50 讀書どくしょ法ほう上じょう:
大凡おおよそ讀書どくしょ，須是熟讀じゅくどく。熟じゅく讀了どくりょう，自じ精せい熟じゅく；精せい熟じゅく後ご，理り自じ見み得う。如喫果はて子こ一般いっぱん，劈頭へきとう方かた咬開，未見みけん滋味じみ，便びん喫了。須是細ほそ嚼教爛ただれ，則のり滋味じみ自じ出で，方ほう始はじめ識得這箇是ぜ甜是苦く是ぜ甘あま是これ辛からし，始はじめ為ため知ち味あじ。又また云うん：「園えん夫おっと灌園，善ぜん灌之夫おっと，隨ずい其蔬果はて，株かぶ株かぶ而灌之の。少しょう間あいだ灌溉既すんで足あし，則のり泥水どろみず相しょう和わ，而物得とく其潤，自然しぜん生長せいちょう。不善ふぜん灌者，忙せわし急きゅう而治之の，擔一擔之水すい，澆滿園えん之の蔬。人見ひとみ其治園えん矣，而物未み嘗沾足あし也。」又また云うん：「讀書どくしょ之の道みち，用よう力りょく愈いよいよ多おお，收おさむ功こう愈いよいよ遠とお。先さき難なん而後獲え，先さき事ごと而後得え，皆みな是ぜ此理。」又また云うん：「讀書どくしょ之の法ほう，須是用よう工こう去さ看み。先さき一いち書しょ費ひ許多きょた工夫くふう，後ご則のり無む許多きょた矣。始はじめ初はつ一いち書しょ費ひ十じゅう分ふん工夫くふう，後ご一いち書しょ費ひ八はち九きゅう分ふん，後こう則のり費ひ六ろく七なな分ふん，又また後こう則のり費ひ四よん五ご分ふん矣。」卓たく

51 讀書どくしょ法ほう上じょう:
因いん說せつ「進德しんとく居きょ業ぎょう」「進すすむ」字じ、「居きょ」字じ曰：「今こん看み文字もじ未熟みじゅく，所以ゆえん鶻突，都と只見ただみ成しげる一片いっぺん黑くろ淬淬地ち。須是只管ひたすら看み來らい看み去ざ，認みとめ來らい認みとめ去ざ。今日きょう看み了りょう，明日あした又また看み；早はや上じょう看み了りょう，晚ばん間あいだ又また看み；飯めし前まえ看み了りょう，飯めし後ご又また看み，久之ひさゆき，自じ見み得え開ひらけ，一箇字都有一箇大縫罅。今こん常つね說せつ見み得え，又また豈あに是これ懸かか空見そらみ得とく！亦また只ただ是ぜ玩味がんみ之の久ひさ，自じ見み得う。文字もじ只ただ是ぜ舊時きゅうじ文字もじ，只ただ是これ見み得え開ひらけ，如織錦上きんじょう用よう青あお絲いと，用よう紅べに絲いと，用よう白絲しらいと。若見わかみ不ふ得え，只ただ是ぜ一いち片へん皂布。」賀が孫まご

52 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ須是專一せんいつ。讀這一いち句く，且理會かい這一いち句く；讀這一いち章しょう，且理會かい這一いち章しょう。須是見み得え此一いち章しょう徹とおる了りょう，方ぽう可か看み別べつ章あきら，未み要よう思量しりょう別べつ章あきら別べつ句く。只ただ是ぜ平ひらた心こころ定てい氣き在ざい這邊看み，亦また不可ふか用心ようじん思索しさく太ふと過か，少しょう間あいだ卻損了りょう精神せいしん。前ぜん輩やから云うん：「讀書どくしょ不可ふか不敬ふけい。」敬けい便びん精せい專せん，不ふ走はし了りょう這心。

53 讀書どくしょ法ほう上じょう:
其始也，自じ謂いい百事ひゃくじ能のう；其終也，一事いちじ不能ふのう！言げん人じん讀書どくしょ不ふ專せん一いち，而貪多た廣こう閱之弊へい。僩

54 讀書どくしょ法ほう上じょう:
泛觀博はく取と，不ふ若わか熟讀じゅくどく而精思おもえ。道夫みちお

55 讀書どくしょ法ほう上じょう:
大抵たいてい觀かん書しょ先さき須熟讀じゅくどく，使つかい其言皆みな若わか出で於吾之の口くち；繼つぎ以精思おもえ，使つかい其意皆みな若わか出で於吾之の心しん，然しか後ご可か以有得とく爾なんじ。然しか熟讀じゅくどく精せい思おもえ既すんで曉あかつき得どく後ご，又また須疑不ふ止とめ如此，庶幾しょき有ゆう進しん。若わか以為止とめ如此矣，則のり終おわり不ふ復ふく有ゆう進也しんや。

56 讀書どくしょ法ほう上じょう:
書しょ須熟讀じゅくどく。所謂いわゆる書しょ，只ただ是ぜ一般いっぱん。然しか讀十じゅう遍へん時じ，與あずか讀一いち遍へん時じ終おわり別べつ；讀百ひゃく遍へん時じ，與あずか讀十遍又自不同也。履くつ孫まご

57 讀書どくしょ法ほう上じょう:
為ため人じん自じ是ぜ為ため人じん，讀書どくしょ自じ是ぜ讀書どくしょ。凡人ぼんじん若わか讀十じゅう遍へん不ふ會かい，則のり讀二に十じゅう遍へん；又また不ふ會かい，則のり讀三さん十じゅう遍へん至いたり五ご十じゅう遍へん，必有見み到いた處しょ。五ご十じゅう遍へん暝然不ふ曉あかつき，便びん是ぜ氣質きしつ不ふ好このみ。今こん人ひと未み嘗讀得とく十じゅう遍へん，便びん道どう不可ふか曉あかつき。力行りっこう

58 讀書どくしょ法ほう上じょう:
李り敬子けいこ說せつ先生せんせい教きょう人じん讀書どくしょ云うん：「既すんで識得了りょう，須更讀百ひゃく十じゅう遍へん，使つかい與あずか自じ家相かそう乳ちち入いれ，便びん說得せっとく也響。今こん學者がくしゃ本文ほんぶん尚なお且未熟じゅく，如何いか會かい有益ゆうえき！」方子のりこ

59 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ不可ふか記數きすう，數すう足そく則そく止とめ矣。壽ことぶき昌あきら

60 讀書どくしょ法ほう上じょう:
「誦數以貫之の。」古人こじん讀書どくしょ，亦また必是記き遍へん數すう，所以ゆえん貫通かんつう也。又また曰：「凡讀書どくしょ，且從一いち條じょう正路まさじ直ただし去さ。四面雖有好看處，不ふ妨さまたげ一いち看み，然しか非ひ是ぜ要よう緊。」佐さ

61 讀書どくしょ法ほう上じょう:
溫ゆたか公こう答こたえ一いち學者がくしゃ書しょ，說せつ為ため學がく之の法ほう，舉荀子こ四よん句く云うん：「誦數以貫之の，思索しさく以通之の，為ため其人以處之の，除じょ其害以持養やしなえ之これ。」荀子此說亦また好こう。「誦數」云うん者しゃ，想そう是ぜ古人こじん誦書亦また記き遍へん數すう。「貫ぬき」字訓じくん熟じゅく，如「習貫如自然しぜん」；又また訓くん「通つう」，誦得熟じゅく，方ぽう能のう通曉つうぎょう。若わか誦不熟じゅく，亦また無む可か得とく思索しさく。廣ひろ

62 讀書どくしょ法ほう上じょう:
山谷さんや與あずか李り幾いく仲なか帖じょう云うん：「不審ふしん諸しょ經けい、諸もろ史し，何者なにもの最さい熟じゅく。大だい率りつ學者がくしゃ喜博よしひろ，而常病びょう不精ぶしょう。汎ひろし濫百書しょ，不ふ若わか精せい於一也かずや。有餘ゆうよ力りょく，然しか後こう及諸書しょ，則のり涉獵しょうりょう諸しょ篇へん亦また得とく其精。蓋ぶた以我觀かん書しょ，則のり處處しょしょ得とく益えき；以書博はく我わが，則のり釋しゃく卷まき而茫然ぼうぜん。」先生せんせい深ふか喜之よしゆき，以為有ゆう補ほ於學者しゃ。若海わかうみ

63 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，理會りかい一いち件けん，便びん要よう精せい這一いち件けん；看み得え不精ぶしょう，其他文字もじ便びん亦また都と草草そうそう看み了りょう。一いち件けん看み得え精しらげ，其他亦また易えき看み。山谷さんや帖じょう說せつ讀書どくしょ法ほう甚好。淳あつし

64 讀書どくしょ法ほう上じょう:
學者がくしゃ貪むさぼ做工夫くふう，便びん看み得え義理ぎり不精ぶしょう。讀書どくしょ須是子細しさい，逐句逐字ちくじ要よう見み著ちょ落。若わか用よう工こう粗そ鹵，不ふ務つとむ精せい思おもえ，只ただ道どう無む可か疑うたぐ處しょ。非ひ無む可か疑うたぐ，理會りかい未到みとう，不知ふち有ゆう疑うたぐ爾しか。大抵たいてい為ため學がく老少ろうしょう不同ふどう：年少ねんしょう精力せいりょく有餘ゆうよ，須用無む書しょ不ふ讀，無む不ふ究竟きゅうきょう其義。若わか年齒ねんし向こう晚ばん，卻須擇要用ようよう功こう，讀一書しょ，便びん覺さとし後來こうらい難なん得とく工夫くふう再さい去さ理會りかい；須沉潛せん玩索，究極きゅうきょく至いたり處しょ，可也かなり。蓋ぶた天下でんか義理ぎり只ただ有ゆう一箇是與非而已。是ぜ便びん是ぜ是ぜ，非ひ便びん是非ぜひ。既すんで有ゆう著ちょ落，雖不再讀さいどく，自然しぜん道理どうり浹洽，省しょう記き不ふ忘。譬たとえ如飲食いんしょく，從容しょうよう咀嚼そしゃく，其味必長；大だい嚼大咽むせ，終おわり不知ふち味あじ也。謨

65 讀書どくしょ法ほう上じょう:
書しょ只ただ貴き讀，讀多自然しぜん曉あかつき。今こん即そく思量しりょう得え，寫うつし在ざい紙上しじょう底そこ，也不濟ずみ事ごと，終おわり非我ひが有ゆう，只ただ貴き乎讀。這箇不知ふち如何いか，自然しぜん心こころ與あずか氣合きあい，舒暢發はつ越こし，自じ是ぜ記き得とく牢ろう。縱たて饒にょう熟じゅく看過かんか，心裏しんり思量しりょう過か，也不如讀。讀來讀去，少しょう間あいだ曉あかつき不ふ得とく底そこ，自然しぜん曉あかつき得とく；已やめ曉あかつき得とく者しゃ，越こし有ゆう滋味じみ。若わか是ぜ讀不熟じゅく，都と沒ぼつ這般しゃはん滋味じみ。而今未み說せつ讀得注ちゅう，且只熟讀じゅくどく正せい經けい，行住坐臥ぎょうじゅうざが，心こころ常つね在ざい此，自然しぜん曉あかつき得とく。嘗思之の，讀便是ぜ學がく。夫子ふうし說せつ「學がく而不思おもえ則そく罔，思おもえ而不學則がくそく殆」，學がく便びん是ぜ讀。讀了どくりょう又また思おもえ，思おもえ了りょう又また讀，自然しぜん有意ゆうい。若わか讀而不ふ思おもえ，又また不知ふち其意味いみ；思おもえ而不讀，縱たて使し曉あかつき得え，終おわり是ぜ卼臲不安ふあん。一似倩得人來守屋相似，不ふ是ぜ自家じか人じん，終おわり不ふ屬ぞく自家じか使し喚。若わか讀得熟じゅく，而又思おもえ得え精しらげ，自然しぜん心こころ與あずか理一りいち，永遠えいえん不ふ忘。某ぼう舊きゅう苦く記き文字もじ不ふ得え，後來こうらい只ただ是ぜ讀。今いま之の記き得とく者しゃ，皆みな讀之功こう也。老ろう蘇そ只ただ取と孟子もうこ論語ろんご韓かん子こ與あずか諸しょ聖人せいじん之これ書しょ，安坐あんざ而讀之これ者しゃ七なな八はち年ねん，後來こうらい做出許多きょた文字もじ如此好このみ。他た資質ししつ固かた不可ふか及，然しか亦また須著如此讀。只ただ是ぜ他た讀時，便びん只ただ要よう模寫もしゃ他た言語げんご，做文章ぶんしょう。若わか移うつり此心與あずか這樣資質ししつ去さ講究こうきゅう義理ぎり。那な裏うら得どく來らい！是ぜ知ち書しょ只ただ貴き熟讀じゅくどく，別べつ無む方法ほうほう。僩

66 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ之の法ほう：讀一いち遍へん了りょう，又また思量しりょう一いち遍へん；思量しりょう一いち遍へん，又また讀一いち遍へん。讀誦とくしょう者しゃ，所以ゆえん助じょ其思量しりょう，常つね教きょう此心在ざい上面うわつら流轉るてん。若わか只ただ是ぜ口裏くちうら讀，心裏しんり不ふ思量しりょう，看み如何いか也記不ふ子細しさい。又また云うん：「今こん緣えん文字もじ印しるし本多ほんだ，人にん不ふ著ちょ心こころ讀。漢かん時じ諸しょ儒以經けい相しょう授者，只ただ是ぜ暗誦あんしょう，所以ゆえん記き得とく牢ろう，故こ其所引書句く，多た有ゆう錯字。如孟子こ所しょ引詩書しょ亦また多た錯，以其無む本ほん，但ただし記き得とく耳みみ。」僩

67 讀書どくしょ法ほう上じょう:
今こん人ひと所以ゆえん讀書どくしょ苟簡者しゃ，緣えん書しょ皆みな有印ゆういん本多ほんだ了りょう。如古人じん皆みな用よう竹ちく簡，除じょ非ひ大だい段だん有力ゆうりょく底そこ人じん方かた做得。若わか一介いっかい之の士し，如何いか置おけ。所以ゆえん後ご漢かん吳くれ恢欲殺ころせ青あお以寫漢書かんしょ，其子吳ご祐ゆう諫曰：「此書若わか成なり，則のり載の之これ車兩しゃりょう。昔むかし馬うま援以薏苡興きょう謗そし，王おう陽よう以衣囊徼名めい，正せい此謂也。」如黃霸在獄中ごくちゅう從したがえ夏なつ侯こう勝かち受書うけしょ，凡再踰冬而後傳でん。蓋ぶた古人こじん無む本ほん，除じょ非ひ首尾しゅび熟じゅく背せ得え方かた得う。至いたり於講誦者，也是都と背せ得え，然しか後ご從したがえ師し受學。如東坡作李り氏し山やま房ぼう藏書ぞうしょ記き，那な時じ書しょ猶なお自じ難なん得とく。晁あきら以道嘗欲得とく公こう、穀こく傳でん，遍へん求もとめ無む之これ，後こう得とく一本いっぽん，方ぽう傳寫でんしゃ得う。今こん人ひと連れん寫うつし也自厭いや煩うるさ了りょう，所以ゆえん讀書どくしょ苟簡。銖

68 讀書どくしょ法ほう上じょう:
講こう論ろん一いち篇へん書しょ，須是理會りかい得どく透とおる。把わ這一篇書與自家羇作一片，方ぽう是ぜ。去さ了りょう本子もとこ，都と在ざい心中しんちゅうの，皆みな說得せっとく去さ，方ほう好よしみ。敬けい仲なか

69 讀書どくしょ法ほう上じょう:
莫說道どう見み得え了りょう便びん休きゅう。而今看み一いち千せん遍へん，見み得え又また別べつ；看み一いち萬まん遍へん，看み得え又また別べつ。須是無む這冊子さっし時じ，許多きょた節目ふしめ次第しだい都と恁地歷歷れきれき落落，在ざい自家じか肚裏とり，方ぽう好このみ。方子のりこ

70 讀書どくしょ法ほう上じょう:
放下ほうか書冊しょさつ，都と無む書しょ之の意義いぎ在ざい胸中きょうちゅう。升ます卿きょう

71 讀書どくしょ法ほう上じょう:
歐おう公言こうげん：「作文さくぶん有ゆう三さん處しょ思量しりょう：枕上まくらがみ，路上ろじょう，廁上。」他た只ただ是ぜ做文字もじ，尚なお如此，況きょう求道きゅうどう乎！今こん人ひと對たい著ちょ冊子さっし時じ，便びん思量しりょう；冊子さっし不在ふざい，心しん便びん不在ふざい，如此，濟すみ得とく甚事！義剛よしたけ

72 讀書どくしょ法ほう上じょう:
今いま之の學者がくしゃ，看み了りょう也似不ふ曾看，不ふ曾看也似看み了りょう。方子のりこ

73 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ，於理會得えとく了りょう處しょ更さら能のう看過かんか，尤ゆう妙みょう。過か

74 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ須子すこ細ほそ。雖是舊きゅう曾看過かんか，重じゅう溫ぬる亦また須子すこ細ほそ。每日まいにち可か看み三さん兩りょう段だん。不ふ是ぜ於那疑うたぐ處しょ看み，正せい須於那な無な疑うたぐ處しょ看み，蓋ぶた工夫くふう都と在ざい那な上じょう也。廣ひろ

75 讀書どくしょ法ほう上じょう:
聖人せいじん言語げんご如千花はな，遠望えんぼう都と見好みよ。須端的てき真見まみ好こう處しょ，始はじめ得とく。須著力りょく子細しさい看み。工夫くふう只ただ在ざい子細しさい看み上じょう，別べつ無む術じゅつ。淳あつし

76 讀書どくしょ法ほう上じょう:
聖人せいじん言語げんご皆みな枝えだ枝えだ相對そうたい，葉よう葉は相當そうとう，不知ふち怎生排はい得とく恁地齊ひとし整せい。今いま人じん只ただ是これ心こころ粗ほぼ，不ふ子細しさい窮きゅう究きわむ。若わか子細しさい窮きゅう究きわむ來らい，皆みな字じ字じ有ゆう著ちょ落。道夫みちお

77 讀書どくしょ法ほう上じょう:
某ぼう自じ潭州來らい，其他盡つき不ふ曾說得せっとく，只ただ不ふ住じゅう地ち說得せっとく一いち箇教人じん子細しさい讀書どくしょ。節ふし

78 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ不精ぶしょう深ふか，也只是ぜ不ふ曾專一いち子細しさい。伯はく羽わ

79 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ有ゆう兩りょう般病：有ゆう一等いっとう性せい鈍どん底そこ人じん，向むかい來らい未み曾看，看み得え生なま，卒そつ急きゅう看み不出ふしゅつ，固かた是ぜ病びょう；又また有ゆう一等いっとう敏さと銳するど底そこ人じん，多た不ふ肯子細しさい，易やす得え有ゆう忽ゆるがせ略りゃく之の意い，不可ふか不ふ戒。賀が孫まご

80 讀書どくしょ法ほう上じょう:
為ため學がく讀書どくしょ，須是耐たい煩はん細ほそ意い去さ理會りかい，切きり不可ふか粗そ心しん。若わか曰何必讀ひつどく書しょ，自じ有ゆう箇捷徑しょうけい法ほう，便びん是ぜ誤あやま人ひと底そこ深ふか坑あな也。未見みけん道理どうり時じ，恰如數すう重じゅう物色ぶっしょく包つつみ裹在裏うら許もと，無緣むえん可か以便見み得う。須是今日きょう去さ了りょう一いち重じゅう，又また見み得とく一いち重じゅう；明日あした又また去さ了りょう一いち重じゅう，又また見み得とく一いち重じゅう。去さ盡つき皮がわ，方ぽう見み肉にく；去さ盡つき肉にく，方ぽう見み骨こつ；去さ盡つき骨こつ，方ぽう見み髓ずい。使つかい粗そ心しん大氣たいき不ふ得とく。廣ひろ

81 讀書どくしょ法ほう上じょう:
觀かん書しょ初はつ得とく味あじ，即そく坐すわ在ざい此處ここ，不ふ復ふく精せい研けん。故こ看み義理ぎり，則のり汗あせ漫而不ふ別べつ白しろ；遇ぐう事ごと接せっ物ぶつ，則のり頹然而無精神せいしん。揚あげ

82 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ只ただ要よう將しょう理會りかい得とく處しょ，反覆はんぷく又また看み。夔孫

83 讀書どくしょ法ほう上じょう:
今こん人ひと讀書どくしょ，看み未到みとう這裏，心こころ已やめ在ざい後こう面めん；才ざい看み到いた這裏，便びん欲ほし捨去すてさ。如今，只ただ是ぜ不ふ求もとめ自家じか曉あかつき解かい。須是徘徊はいかい顧戀，如不欲ほし捨去すてさ，方ぽう能のう體認たいにん得う。又また曰：「讀書どくしょ者しゃ譬たとえ如觀此屋，若わか在外ざいがい面めん見み有ゆう此屋，便びん謂いい見み了りょう，即そく無緣むえん識得。須是入いれ去さ裏面りめん，逐一ちくいち看過かんか，是これ幾多いくた間あいだ架か，幾多いくた窗まど櫺。看み了りょう一いち遍へん，又また重重じゅうじゅう看過かんか，一齊いっせい記き得え，方ほう是ただし。」講筵こうえん亦また云うん：「氣象きしょう匆匆そうそう，常つね若わか有ゆう所しょ迫はさま逐。」方子のりこ

84 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み書しょ非ひ止とめ看み一いち處しょ便びん見み道理どうり。如服藥ふくやく相似そうじ，一服豈能得病便好！須服了りょう又また服ふく，服ふく多た後ご，藥くすり力りょく自じ行くだり。道夫みちお

85 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ著ちょ意い玩味がんみ，方ぽう見み得え義理ぎり從したがえ文字もじ中ちゅう迸出へいしゅつ。季き札さつ

86 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀得通どおり貫ぬき後ご，義理ぎり自じ出だし。方子のりこ

87 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ，須看他た文勢ぶんせい語脈ごみゃく。芝しば

88 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ，要よう便びん有ゆう得う。

89 讀書どくしょ法ほう上じょう:
看み文字もじ，若わか便びん以為曉あかつき得え，則のり便びん住じゅう了りょう。須是曉あかつき得どく後ご，更さら思量しりょう後ご面めん尚なお有ゆう也無。且如今こん有人ゆうじん把わ一いち篇へん文字もじ來らい看み，也未解かい盡つき知得ちとく他意たい，況きょう於義理ぎり。前ぜん輩やから說得せっとく恁地，雖是易えき曉あかつき，但ただし亦また未み解かい便びん得とく其意。須是看み了りょう又また看み，只管ひたすら看み，只管ひたすら有ゆう。義剛よしたけ

90 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀者どくしゃ不可ふか有ゆう欲よく了りょう底そこ心しん，才さい有ゆう此心，便びん心こころ只ただ在ざい背後はいご白紙はくし處しょ了りょう，無益むえき。揚あげ

91 讀書どくしょ法ほう上じょう:
大抵たいてい學者がくしゃ只ただ在ざい是ぜ白紙はくし無む字じ處しょ莫看，有ゆう一いち箇字，便びん與あずか他た看み一いち箇。如此讀書どくしょ三さん年ねん，無む長ちょう進すすむ處しょ，則のり如趙州しゅう和かず尚道なおみち：「截取老ろう僧そう頭あたま去さ！」節ふし

92 讀書どくしょ法ほう上じょう:
人ひと讀書どくしょ，如人飲酒いんしゅ相似そうじ。若わか是ぜ愛飲あいいん酒しゅ人じん，一盞いっさん了りょう，又また要よう一いち盞喫。若わか不ふ愛あい喫，勉強べんきょう一盞いっさん便びん休きゅう。泳およげ

93 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ不可ふか不ふ先立さきだて程ほど限げん。政せい如農功こう，如農之の有ゆう畔ほとり。為ため學がく亦また然しか。今いま之の始はじめ學者がくしゃ不知ふち此理，初はつ時じ甚銳，漸やや漸やや懶ものぐさ去さ，終おわり至いたり都と不ふ理會りかい了りょう。此只是ぜ當初とうしょ不ふ立だて程ほど限かぎり之の故こ。廣ひろ

94 讀書どくしょ法ほう上じょう:
「曾裘父ちち詩話しわ中ちゅう載の東ひがし坡教人じん讀書どくしょ小しょう簡，先生せんせい取と以示學者がくしゃ，曰：「讀書どくしょ要よう當とう如是にょぜ。」按：裘父詩話しわ載の東ひがし坡與王おう郎ろう書しょ云うん：「少年しょうねん為ため學者がくしゃ，每まい一書皆作數次讀之。當とう如入海いりうみ，百貨ひゃっか皆みな有ゆう。人ひと之の精力せいりょく不能ふのう兼けん收おさむ盡つき取ど，但ただし得とく其所欲求よっきゅう者しゃ爾なんじ。故こ願ねがい學者がくしゃ每次まいじ作さく一意いちい求もとめ之これ。如欲求よっきゅう古今ここん興亡こうぼう治亂ちらん，聖賢せいけん作用さよう，且只作さく此意求もとめ之の，勿生餘念よねん。又また別べつ作さく一次求事跡文物之類，亦また如之。他た皆みな放ひ此。若わか學がく成なり，八面やつおもて受敵，與あずか慕涉獵しょうりょう者しゃ不可ふか同日どうじつ而語。」方子のりこ

95 讀書どくしょ法ほう上じょう:
「尹いん先生せんせい門人もんじん言げん尹いん先生せんせい讀書どくしょ云うん：『耳順じじゅん心得こころえ，如誦己おのれ言げん。功夫いさお到いた後のち，誦聖賢せいけん言語げんご，都と一いち似に自己じこ言語げんご。』」良久よしひさ，曰：「佛ふつ所謂いわゆる心しん印しるし是也これや。印しるし第だい一いち箇了，印しるし第だい二箇にか，只ただ與あずか第だい一いち箇一般いっぱん。又また印しるし第だい三箇さんが，只ただ與あずか第だい二箇にか一般いっぱん。惟おもんみ堯舜孔あな顏がお方かた能のう如此。堯老，遜へりくだ位くらい與あずか舜しゅん，教きょう舜しゅん做。及舜做出來でき，只ただ與あずか堯一般いっぱん，此所謂いわゆる真ま同どう也。孟子もうこ曰：『得とく志こころざし行ぎょう乎中國こく，若わか合符あいふ節ぶし。』不ふ是ぜ且恁地ち說せつ。」廣ひろ

96 讀書どくしょ法ほう上じょう:
讀書どくしょ須教首尾しゅび貫つらぬけ穿ほじ。若わか一番いちばん只ただ草草そうそう看過かんか，不ふ濟すみ事ごと。某ぼう記き舅しゅうと氏し云うん：「當とう新しん經けい行ぎょう時じ，有ゆう一先生教人極有條理。時とき既すんで禁きん了りょう史書ししょ，所しょ讀者どくしゃ止とめ是ぜ荀揚老ろう莊そう列れつ子こ等とう書しょ，他た便びん將はた諸しょ書しょ劃定かくてい次第しだい。初はつ入學にゅうがく，只ただ看み一いち書しょ。讀了どくりょう，理り會得えとく都と了りょう，方ぽう看み第だい二に件けん。每まい件けん須要しゅよう貫つらぬけ穿ほじ，從したがえ頭あたま到いた尾お，皆みな有ゆう次第しだい。既すんで通どおり了りょう許多きょた書しょ，斯為必取科か第だい之これ計けい：如刑名めい度數どすう，也各理會りかい得とく些；天文てんもん地理ちり，也曉得とく些；五ご運うん六ろく氣き，也曉得とく些；如素問とい等とう書しょ，也略理會りかい得う。又また如讀得とく聖ひじり製せい經けい，便びん須於諸しょ書しょ都と曉あかつき得とく些。聖ひじり製せい經けい者しゃ，乃是諸しょ書しょ節略せつりゃく本ほん，是ぜ昭武あきたけ一いち士人しじん作さく，將はた去さ獻けんじ梁はり師し成なり，要よう粮官爵かんしゃく。及投進すすむ，累月るいげつ不ふ見み消息しょうそく。忽ゆるがせ然しか一いち日にち，只見ただみ內降一いち書しょ云うん：『御製ぎょせい聖ひじり製せい經けい，令れい天下てんか皆みな誦讀。』方かた伯はく謨尚能のう記き此士人じん姓名せいめい。」又また云うん：「是ぜ時じ既すんで禁きん史學しがく，更さら無人むじん敢讀史し。時とき奉たてまつ使つかい叔祖教授きょうじゅ鄉里きょうり，只ただ就蒙求もとめ逐事開ひらき說せつ本末ほんまつ，時人じじん已やめ相しょう尊敬そんけい，謂いい能のう通どおり古今ここん。有ゆう一いち士人しじん，以犯法被はっぴ黥，在ざい都と中ちゅう，因いん計けい會かい在ざい梁はり師し成なり手しゅ裏うら直書じきしょ院いん，與あずか之これ打だ併書冊しょさつ甚整齊せいせい。師し成なり喜之よしゆき，因いん問とい其故，他た以情告つげ，遂とげ與あずか之これ補ほ官かん，令れい常直じょうちょく書院しょいん。一いち日にち，傳でん聖きよし駕が將幸まさゆき師し成家なるいえ，師し成なり遂とげ令れい此人打だ併裝疊たたみ書冊しょさつ。此人以經史し次第しだい排はい，極きょく可か觀かん。師し成なり來らい點檢てんけん，見み諸しょ史し亦また列れつ桌上，因いん大だい駭，急きゅう移うつり下か去さ，云うん：『把わ這般しゃはん文字もじ將はた出來でき做甚麼いんも！』此非獨どく不ふ好こう此，想そう只ただ怕人主おも取去とりさ，看み見み興きょう衰おとろえ治亂ちらん之の端はし耳みみ。」賀が孫まご

97 讀書どくしょ法ほう上じょう:
近日きんじつ真箇しんこ讀書どくしょ人じん少しょう，也緣科か舉時文じぶん之の弊へい也，纔把書しょ來らい讀，便びん先立さきだて箇意思いし，要よう討新奇しんき，都と不ふ理會りかい他た本意ほんい著ちょ實み。纔討得どく新奇しんき，便びん準じゅん擬なずらえ作さく時じ文使ふみづかい，下しも梢こずえ弄ろう得とく熟じゅく，只ただ是ぜ這箇將來しょうらい使つかい。雖是朝廷ちょうてい甚麼いんも大だい典禮てんれい，也胡亂うろん信しん手しゅ捻ねじ合ごう出來でき使し，不知ふち一いち撞百ひゃく碎。前ぜん輩やから也是讀書どくしょ。某ぼう曾見大東だいとう萊呂居きょ仁じん。之これ兄けい，他た於六ろく經けい三傳さんでん皆みな通どおり，親おや手しゅ點てん注ちゅう，並なみ用よう小しょう圈點けんてん。注ちゅう所しょ不足ふそく者しゃ，並なみ將はた疏楷書しょ，用よう朱しゅ點てん。無む點畫てんかく草そう。某ぼう只見ただみ他た禮れい記き如此，他た經けい皆みな如此。諸しょ呂りょ從來じゅうらい富貴ふうき，雖有官かん，多た是ぜ不ふ赴銓，亦また得とく安樂あんらく讀書どくしょ。他家たけ這法度はっと卻是到いた伯はく恭きょう打破だは了りょう。自じ後ご既すんで弄ろう時文じぶん，少しょう有ゆう肯如此讀書どくしょ者しゃ。賀が孫まご

98 讀書どくしょ法ほう上じょう:
精神せいしん長者ちょうじゃ，博ひろし取と之これ，所得しょとく多た。精神せいしん短たん者しゃ，但ただし以詞義ぎ簡易かんい者しゃ涵養かんよう。

99 讀書どくしょ法ほう上じょう:
中年ちゅうねん以後いご之これ人にん，讀書どくしょ不要ふよう多おお，只ただ少少しょうしょう玩索，自じ見み道理どうり。

100 讀書どくしょ法ほう上じょう:
千載せんざい而下，讀聖人じん之これ書しょ，只ただ看み得え他た箇影象ぞう，大概たいがい路ろ脈みゃく如此。若わか邊あたり旁つくり四よん畔ほとり，也未易えき理會りかい得う。燾

URN: ctp:zhuzi-yulei/10