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朱子語類 : 性理三 - Chinese Text Project
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せいさん

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仁義じんぎれいさとしとう名義めいぎ

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1 仁義じんぎれいさとし... :
道者どうしゃけんからだもちい,該隱、而言也。ふし以下いか道理どうり

2 仁義じんぎれいさとし... :
みちすべめい細目さいもくがく

3 仁義じんぎれいさとし... :
みちくんだい概說がいせつじんしょども由之よしゆきかくゆう條理じょうりかいべんよし舉康ぶしうん:「おっと道也みちやしゃ道也みちやみち無形むけいぎょうのり於事矣。如『道路どうろみち』,ひろししか使つかいせんおくまんねんぎょう人知じんち其歸しゃ也。」閎祖

4 仁義じんぎれいさとし... :
ゆうじょうべん逐一ちくいち路子みちこ。以各ゆうじょういいじんしょどもゆかりいいみちふし

5 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「みちあずか如何いかぶん?」曰:「みち便びん文理ぶんり。」とい:「如木相似そうじ?」曰:「。」とい:「如此卻似一般いっぱん?」曰:「『みちつつみとくだいみち裏面りめん許多きょたみゃく。」また曰:「『みち宏大こうだい,『精密せいみつ。」えびすおよげ

6 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「萬物ばんぶつつばらしかかえどう不同ふどう?」曰:「ただ這一箇。道理どうりそくどう,其分不同ふどう君臣くんしんゆう君臣くんしん父子ふしゆう父子ふし。」ふし

7 仁義じんぎれいさとし... :
しゃゆう條理じょうり仁義じんぎれいさとしみなゆうふし

8 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「すんで一理いちりまたいい五常ごじょうなに也?」曰:「いい一理いちりまたまた。以一つつみのりいちふんのり。」といぶんためじょ。曰:「渾然こんぜん不可分ふかぶん。」ふし

9 仁義じんぎれいさとし... :
ただ這箇ふんよんだんまたぶんはちだんまたほそ碎分はたよんだんしゃ其為仁義じんぎれいさとし當時とうじまたいん言文げんぶん路子みちここれせつ而及此。ふし

10 仁義じんぎれいさとし... :
ただいち箇理。舉著,ぜん無欠むけつ闕。且如ごとちょじんすなわちざい仁上にがみごとちょまことすなわちざいまことじょうごとちょ忠恕ただひろすなわちざい忠恕ただひろじょうごとちょ忠信ちゅうしんすなわちざい忠信ちゅうしんじょうただためただ這箇道理どうり自然しぜん血脈けちみゃく貫通かんつうはしこうむ

11 仁義じんぎれいさとし... :
ゆう條理じょうりゆうぶん路子みちこぶん路子みちことうしたがえうら自家じか也從うらぶん路子みちこしたがえうら自家じか也不したがえうら。須尋ぶん路子みちこざい何處どこただ挨著りょうぎょうふし

12 仁義じんぎれいさとし... :
いちせん相似そうじゆう條理じょうり,如這ちく籃子相似そうじ。」ゆび其上ぎょう篾曰:「一條子恁地去。」またべつゆびいちじょう曰:「一條いちじょう恁地また如竹文理ぶんり相似そうじちょく一般いっぱんよこ一般いっぱん有心うしん便びんそんとく許多きょた。」ふし

13 仁義じんぎれいさとし... :
どおりうん:「ゆう流行りゅうこうゆうたいまちさきゆう流行りゅうこうゆうたいまち。」曰:「なんせつさきゆうゆう。」どおり太極たいきょくせつ,以為道理どうりみなしか,且執其說。人傑じんけつ

14 仁義じんぎれいさとし... :
先生せんせいあずかひと書中しょちゅう曰:「いたりほろこれいたるちょこといち以貫。」ふし

15 仁義じんぎれいさとし... :
無事ぶじのりしょふし

16 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「ひとしあずかみち如何いか分別ふんべつ?」曰:「みちすべげんひとし一事いちじ。如『道路どうろみち』,千枝ちえだひゃくみなゆう一路いちろ中庸ちゅうようぶん道德どうとく曰,父子ふし君臣くんしん以下いかため天下でんかこれたちどう智仁ともひといさむため天下でんか達德たつのりくんゆうくんみちしんゆうしんみちとく便びん箇行どうそこため君主くんしゅ於仁,ためしんぬし於敬。じんけい喚做とく不可ふか喚做どう。」榦。以下いかけんろんとく

17 仁義じんぎれいさとし... :
至德しとくいたりどう」:道者どうしゃにんこれしょどもよしとくしゃおのれこれしょ獨得どくとく。「盛德せいとく至善しぜん」:盛德せいとく以身所得しょとく而言,至善しぜん以理極致きょくち而言。まことただしまことしん一心いっしんいいまことつきおのれいいちゅうそん於中いいまこと於事いいしんはしこうむ

18 仁義じんぎれいさとし... :
そん於中いいとく於心ためとく發見はっけん行事ぎょうじためひゃくぎょうふし

19 仁義じんぎれいさとし... :
とくとく於天しゃこうがく而得とく自家じか本分ほんぶんそこ物事ものごとふし

20 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「ひろしかん天地てんちあいだ,『にち往月らいかん往暑らい』,『よんぎょうひゃくものせい』,這是道之みちゆきよう流行りゅうこう發見はっけんしょそく此而そうげん,其往來おうらいせい一息ひといき間斷かんだんしょ便びんどうからだ?」曰:「此體、よう說得せっとくただしそうとうそう便びんなり兼用けんようせつりょうただ就那こつしょ便びんたい如水にょすいあるながれあるとめあるげきなり波浪はろうようそく這水こつりゅうとめげきなり波浪はろうしょ便びんたい。如這たいみみ聽,手足てあし運動うんどうしょ便びんよう。如這しゅたいゆび運動うんどうひさげ掇處便びんよう。」あつし舉論しゅうちゅう曰:「往者おうしゃ來者らいしゃつづけ一息ひといきとま,乃道たい本然ほんぜん也。」曰:「そく此意。」じゅん以下いかろんたいよう

21 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「前夜ぜんやせつたいもちいじょうしょ隨處ずいしょせつ如此。わかごう萬事ばんじためいち大體だいたいもちいのり如何いか?」曰:「からだよう也定。ざいそこ便びんたい後來こうらいなまそこ便びんよう。此身たい動作どうさしょ便びんようてんたい,『萬物ばんぶつ資始すけはるしょ便びんようたい,『まん物資ぶっしせいしょ便びんよう。就陽ごとのりたいかげよう;就陰言かげごとのりかげたいよう。」

22 仁義じんぎれいさとし... :
からだ這箇道理どうりよう他用たようしょ。如耳聽目自然しぜん如此,也;開眼かいがんぶつちょみみ聽聲,便びんよう江西えにしじんせつ虛空こくうそこたいわたる事物じぶつ便びん喚做ようふし

23 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「先生せんせいむかし曰:『れいたい。』こん乃曰:『禮者れいしゃ天理てんりふしぶん人事じんじそく。』からだ而是よう。」曰:「公江きみえ西にしゆう般鄉だん才見さいみ分段ぶんだん便びんせつどうようたい。如說じゃくすんそこたいゆうすんそこたい便びんよう;如秤,ほしそこたいゆうほしそこたい便びんよう。且如扇子おうぎゆうゆう骨子こっし用紙ようしのり,此便たいじんゆら便びんよう。」楊至とえたい。曰:「ごうとうそこたい。」ふし

24 仁義じんぎれいさとし... :
ひとただあいとう做底便びんたいにん做處便びんようたとえ如此扇子せんすゆうこつゆう用紙ようしのり,此則たい也;じんゆらのりよう也。如尺あずかばかり相似そうじうえゆうぶんすんぼし銖,のりたい也;はた秤量ひょうりょう物事ものごとのりよう也。方子のりこ

25 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「去歲きょさい先生せんせい曰:『ただいち道理どうり,其分不同ふどう。』所謂いわゆるぶんしゃ,莫只いち而其よう不同ふどう?如君ひとししんけい之孝ゆきたかちち慈,與國よこくじん交之信之のぶゆきるい是也これや。」曰:「其體やめりゃく不同ふどう君臣くんしん父子ふし國人くにびとたいじんけい慈孝與信よしんよう。」とい:「からだようみなこと?」曰:「如這かたいたただいち道理どうり,這一路子恁地去,一路子恁地去。如いちしょただいち道理どうりゆうちょうゆうどう。如草木くさきただいち道理どうりゆうももゆう。如這眾人,ただいち道理どうりゆうはりさんゆうすももよんすももよん不可ふかためはりさんはりさん不可ふかためすももよん。如陰西銘にしめげんいちふんことまた如此。」また曰:「ぶんとくいよいよ不同ふどういよいよ理大りだい。」ふし

26 仁義じんぎれいさとし... :
まことしゃじつゆう此理。ふし以下いかろんまこと

27 仁義じんぎれいさとし... :
まことただまたうん:「まこと。」いちさくただ」。にせ

28 仁義じんぎれいさとし... :
まこと實理じつり也,またまこと愨也。よしかん以來いらいせん以誠愨言まこといたりほど乃以實理じつりごと後學こうがくみな棄誠愨之せつかん中庸ちゅうようまたゆうげん實理じつりためまことしょまたゆうげんまこと愨為まことしょ不可ふかただ以實ためまこと,而以まこと愨為まこと也。とぎ

29 仁義じんぎれいさとし... :
といせいまこと。曰:「せいまこときょせいそこめいまことこうしょそこめいせいたとえ如這扇子せんす相似そうじまことたとえそく扇子せんす做得このみ。」また曰:「五峰ごほう曰:『まことしゃいのちみち乎!ちゅうしゃせいみち乎!仁者じんしゃしんみち乎!』此語ぶんとく輕重けいちょう虛實きょじつしょ卻好。ぼう以為『みちわかあらため做『とくさら親切しんせつ。『みちまた較疏。」うえ

30 仁義じんぎれいさとし... :
先生せんせいといしょとも:「『まことたかし如何いかぶん?」かく舉程せつ以對。先生せんせい曰:「けい放肆ほうしそこ意思いしまこと欺妄そこ意思いし。」以下いかまことけい

31 仁義じんぎれいさとし... :
まことただいち箇實,けいただいち箇畏。はしこうむ

32 仁義じんぎれいさとし... :
妄誕もうたん欺詐ためまこと怠惰たいだ放肆ほうしため不敬ふけい,此誠敬之たかゆきべつ

33 仁義じんぎれいさとし... :
といまことけい。曰:「須逐處理しょりかいまことわかゆう欺意しょただ做不欺意かいけいわかゆう謹畏しょただ做謹かしこかい中庸ちゅうようせつまことさく中庸ちゅうよう孟子もうしせつまことしょさく孟子もうし將來しょうらいあい發明はつめいみみ。」夔孫

34 仁義じんぎれいさとし... :
「謹」如敬,けいまた如誠。ほど曰:「主一しゅいちいいけいいちしゃいいまこと。」けいなおただしちょりょく。銖。以下いかざつろん

35 仁義じんぎれいさとし... :
といまこと信之のぶゆきべつ。曰:「まこと自然しぜんそこしんじん做底曰:『まことしゃてんみち。』這是聖人せいじんしんわか眾人しんじただ喚做しんじ喚做まことまこと自然しぜん妄之いい如水にょすいただすいただじん徹底てっていじん徹底てってい。」夔孫

36 仁義じんぎれいさとし... :
叔器とい:「まこと與信よしん如何いかぶん?」曰:「まこと自然しぜんしん箇人所為しょい中庸ちゅうようせつまことしゃてん道也みちや』,便びんまことわか誠之せいししゃにん道也みちや』,便びんしんしん不足ふそく以盡まことなおあい不足ふそく以盡じんうえただしした。」がく

37 仁義じんぎれいさとし... :
まことしゃじつゆう自然しぜん如此。忠信ちゅうしん以人ごと,須是人體じんたい出來できかたはしこうむ

38 仁義じんぎれいさとし... :
まこと以心全體ぜんたい而言,「ただし以其おうごとせっぶつ而言,此義理之まさゆき本名ほんみょう也。いたり曾子しょげん忠恕ただひろ」,のり聖人せいじんこと其忠あずかまことひとしあずかじょとく通言つうげん。如恕ほん以推おのれ及物とくめいざい聖人せいじんのり以己及物矣。はしこうむ

39 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「ひとしあずかまことなんべつ?」曰:「ひとしひとしまことまことなにしょう合理ごうりかい理會りかいいちけん,也看いたごくしょ理會りかいいちけん,也看いたごくしょ便びん。」あつし

40 仁義じんぎれいさとし... :
あるとい:「まことたいひとしよう?」曰:「一也かずや,以其じつゆういいまこと。以其體言たいげんのりゆう仁義じんぎれい智之としゆきじつ;以其用言ようげんのりゆう惻隱そくいん羞惡しゅうお恭敬きょうけい是非ぜひ曰:『五常ごじょうひゃくぎょうまこと也。』ぶた其實矣,またやすゆうめい乎!」うえ

41 仁義じんぎれいさとし... :
あるとい:「まこと渾然こんぜん不動ふどうひとし此理流出りゅうしゅつ?」曰:「自性じしょうごとひとしまた流出りゅうしゅつただし生動せいどうつつみとくよんしゃ。」

42 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「いちあずかなかあずかまこと浩然こうぜんため一體いったいごと?」曰:「いちただざつ不可ふかはた一事いちじちゅうあずかまことあずか浩然こうぜんかたこれ一事いちじしか其分かくべつまことじつゆう此理,ちゅうじょうぶつからだだん浩然こうぜんただため而言。」にせ

43 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「ひとしよしれいさとしまことなかいさお不知ふち如何いか?」曰:「仁義じんぎれいさとし,乃未はつこれせい所謂いわゆるまこと中庸ちゅうようみなやめはつひとせいほん,而釋以性ため空也くうや。」

44 仁義じんぎれいさとし... :
在天ざいてんただ陰陽いんようぎょうざいひとどくただつよしやわら五常ごじょうとくおよげ以下いか五常ごじょう

45 仁義じんぎれいさとし... :
だい而天萬物ばんぶつしょう起居ききょしょくいきみな太極たいきょく陰陽いんよう也。また曰:「仁木にき義金ぎきんれいさとしすいしん。」どう

46 仁義じんぎれいさとし... :
あるとい:「仁義じんぎれいさとしせい四德しとくまた添『しんいいせい』,如何いか?」曰:「しん誠實せいじつ此四しゃじつゆうひとしじつゆうよしれいさとしみなしか。如ぎょうゆう不足ふそく以載よんしゃまた如土於よんかくよせおうじゅうはちにちあるいいおう於戊おのれしか季夏きか乃土本宮もとみやゆうおうつきれい中央ちゅうおう』,以此。」人傑じんけつ

47 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「こうこうむ戒喻,せつじん意思いしうん:『よしれい智信とものぶじょうちょまた須見すみよしれい智信とものぶじょうしょうとくぽうひとしみつる五常ごじょう。』大雅たいがこん以樹ため喻:おっとじゅ固有こゆう生氣せいきしか貫徹かんてつ首尾しゅびあにいい榦與えだはなあずか生氣せいき也?」曰:「かたしかただよんはるためひとしゆう箇生ざいなつのり其有箇亨どおりざいあきのり其有箇誠實意じついざいふゆのり其有箇貞かたざいなつ秋冬あきふゆなまなん嘗息!ほん雖彫れいなまそくつねそん大抵たいてい天地てんちあいだただ一理いちりずい其到しょふん許多きょた名字みょうじ出來できよんしゃぎょうかく有配ゆうはい惟信いしんはい,以見仁義じんぎれい智實ともみゆう此理,虛說きょせつまた如乾よんとくもとさいじゅう,其次さだまたじゅう,以明終始しゅうしこれもとのり以生,さだのり以終,おわりそく以為はじめはじめのり能成よしなりおわり矣。如此循環じゅんかん無窮むきゅう,此所謂いわゆる大明だいめい終始しゅうし』也。」大雅たいが

48 仁義じんぎれいさとし... :
とく此生以有せいしか有禮ありのり智義ともよししん。以先後せんごごとのりじんためさき;以大小言こごとのりじんためだい閎祖

49 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「先生せんせい以為いちふんためふんためよんよんふんためはちまた細分さいぶんはたほどせつ:『せいちゅうただゆう仁義じんぎれいさとしよんしゃ而已。』ただぶんいたよん便びんじゅうなに也?」曰:「しゅう先生せんせいまたとめぶんいたぎょうじゅうわかよう細分さいぶんのり如易さまぶん。」ふし以下いか仁義じんぎれいさとし

50 仁義じんぎれいさとし... :
嘗言仁義じんぎれいさとし,而以手指しゅしおうぎ中心ちゅうしん,曰:「ただいち道理どうりふんためりょう箇。」またよこいちかく,曰:「りょう箇分ため四箇しか。」また手指しゅし逐一ちくいちゆびしょぶんためよん箇處,曰:「いち箇是じんいち箇是いち箇是れいいち箇是さとし,這四箇便是箇種子。惻隱そくいん羞惡しゅうお恭敬きょうけい是非ぜひ便びん種子しゅし所生しょせいそこなえ。」ふし

51 仁義じんぎれいさとし... :
ひとただ仁義じんぎれいさとしよんしゅしん。如春夏秋冬しゅんかしゅうとうせんとうまんいとぐちただよんしゅこころ發出はっしゅつらい

52 仁義じんぎれいさとし... :
よしはじめとい:「仁義じんぎれいさとしだてめいかえ有意義ゆういぎいや?」曰:「せつじん便びんゆう慈愛じあいそこ意思いしせつ便びんゆうつよしはてそこ意思いし聲音こわね氣象きしょう自然しぜん如此。」ちょくきょううん:「六經りくけいちゅうせんげん仁者じんしゃつつみよんはし也;ごと仁義じんぎ不言ふげんれい智者ちしゃひとしつつみれいつつみさとし。」方子のりこふしどうどう

53 仁義じんぎれいさとし... :
じんあずかよし柔軟じゅうなんそこれいさとし堅實けんじつそこ仁義じんぎあたまれいさとし。一似說春秋冬夏相似,仁義じんぎいちさくれい」。そこいち截,れい智一ともかずさくよしさとし」。かげそこいち截。ふち方子のりころくうん:「仁義じんぎはつ出來でき嫩底,れいさとしけんかたそこ。」

54 仁義じんぎれいさとし... :
とい仁義じんぎれいさとし體用たいようべつ。曰:「陰陽いんようじょうらい仁禮にれいぞくさとしぞくかげ仁禮にれいようさとしたいはるなつただし秋冬あきふゆかげただはた仁義じんぎせつのり春作はるさくなつちょう』,ひとし也;『あき斂冬ぞう』,義也よしやわかはた仁義じんぎれいさとしせつのりはるひとし也;なつれい也;あき義也よしやふゆ智也ともや仁禮にれいじきほどこせ出來できそこ肅殺果斷かだんそこさとし便びん收藏しゅうぞうそこ。如人肚臟ゆうもと多事たじ如何いか!其智いよいよだい,其藏いよいよふかせい如易中道ちゅうどう:『たててんみち,曰陰あずか立地りっちみち,曰柔あずかつよしりつじんみち,曰仁あずか。』かいしゃ以仁ためやわら,以義ためつよし也。卻是以仁ためつよしよしためやわらぶたじん箇發出來できりょう便びんかた而強;便びん收斂しゅうれんこううらそこ外面がいめんこれ便びんやわら。」

55 仁義じんぎれいさとし... :
仁禮にれいぞくさとしぞくかげ。袁機なか卻說:「よしつよしそこぶつごうぞくじんやわらそこぶつごうぞくかげ。」こと不知ふち舒暢發達はったつ便びんつよしそこ意思いし收斂しゅうれんぞうちぢみ便びんかげそこ意思いしただねんどく「於仁也柔,於義也剛」りょう便びん如此せつこと不知ふちただし如此。またうん:「以氣呼吸こきゅうごとのりよびため,吸為かげ,吸便收斂しゅうれん底意そこいさと飲酒いんしゅうん:『溫厚おんこうもり於東おひがしみなみ,此天じん也;げんしこりもり於西きた,此天義氣ぎき也。』」

56 仁義じんぎれいさとし... :
仁禮にれいぞくぞくけん義知よしともぞくかげぞくじゅん。」とい:「義則よしのり截然せつぜん有定ありさだぶんゆう收斂しゅうれんそこ意思いしぞくかげじゅん不知ふちさとし如何いかかい?」曰:「さとしさら截然せつぜんさら收斂しゅうれん。如知得ちとく知得ちとく知得ちとく便びんりょうさら作用さよう仁義じんぎれいさんしゃゆう作用さようさとしただ知得ちとくりょう便びん交付こうふ惻隱そくいん羞惡しゅうおへりくださんしゃ箇更收斂しゅうれんとくかい。」

57 仁義じんぎれいさとし... :
なまそこ意思いしひとしころせそこ意思いしよし發見はっけんかいどおりれいおさむいちさくふかし」。くら不測ふそくさとしふし

58 仁義じんぎれいさとし... :
仁義じんぎれいさとし便びんもととおる利貞としさだわかはるあいだ發生はっせいとくいたなつ無緣むえんとくちょう秋冬あきふゆまた收藏しゅうぞうおよげ

59 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「げんとおる利貞としさだゆう次第しだい仁義じんぎれいさとしいんはつ而感,のり次第しだい。」曰:「はつ次第しだいせいゆう次第しだい。」

60 仁義じんぎれいさとし... :
百行皆仁義禮智中出。ふし

61 仁義じんぎれいさとし... :
仁義じんぎれいさとしせい大目おおめみな形而上けいじじょうしゃあに可分かぶん也!人傑じんけつ

62 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「ひとしとくさいさきぶたげんじんれいさとし。」曰:「さきゆう生理せいりさんしゃよし此推。」がく

63 仁義じんぎれいさとし... :
ひとし,渾淪ごとのり渾淪いち箇生れいさとしじんたいげんのりじんあずかよしれいさとし一般いっぱんあつし

64 仁義じんぎれいさとし... :
ていとい:「ひとしせい底意そこいれい智則とものり如何いか?」曰:「てんただいちげん春生はるおぜんせいいたなつちょう,也只這底;いたあきらいなりとげ,也只這底;いたふゆてんぞう斂,也只這底。仁義じんぎれいさとしわりよんだん,一箇便是一箇;渾淪ただいち箇。」あつし

65 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「ひとし天地てんち生氣せいきれいさとしまた於其ちゅう分別ふんべつしか其初ただ生氣せいきため全體ぜんたい。」曰:「しか。」とい:「肅殺またただ生氣せいき?」曰:「ぶつただ斂些。春夏秋冬しゅんかしゅうとうまたただ一氣いっき。」がく

66 仁義じんぎれいさとし... :
じんあずかさとしつつみとくあずかれいつつみとく方子のりこ

67 仁義じんぎれいさとし... :
じん所以ゆえんつつみさんしゃぶたれいさとしみな流動りゅうどうそこぶつ所以ゆえんみなしたがえ仁上にがみやややや推出。じんさとしげんさだこれ終始しゅうしこれごと,這兩あたま卻重。如坎與ふるえはじめ萬物ばんぶつおわり萬物ばんぶつしょうしとらそく中間ちゅうかん接續せつぞくしょ

68 仁義じんぎれいさとし... :
あじどうとい:「ひとしつつみれいさとし惻隱そくいんつつみ羞惡しゅうおへりくだ是非ぜひもとつつみとおる利貞としさだはるつつみなつ秋冬あきふゆ。以ぎょうげん不知ふち如何いかつつみとくきんすい?」曰:「生氣せいき有生ゆうせいしかこうものとく而生;わか生氣せいきのりきんすい皆無かいむ而能せい矣,のうつつみ此三しゃ仁義じんぎれいさとしせい也。せい形影けいえい摸索もさくただゆう這理みみおもんみじょう乃可とく而見,惻隱そくいん羞惡しゅうおへりくだ是非ぜひ是也これや孟子もうこげんせい曰:『乃若其情,のり以為ぜん矣。』ぶたせい形影けいえいおもんみじょうかん其發しょすんでぜんのり其性ほんぜん必矣。」どき

69 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「孟子もうしせつ仁義じんぎれいさとしよしざいだい太極たいきょく以義はいのりざいだいさん。」曰:「れい曰亨。仁義じんぎれいさとしなおげん東西とうざい南北なんぼくもととおる利貞としさだなおげん東南とうなん西北せいほくいち箇是たいせつ,一箇是從一邊說起。」夔孫

70 仁義じんぎれいさとし... :
よんはしなお四德しとく逐一ちくいちげんのり各自かくじためかいげんぶん而言のり仁義じんぎまた一大いちだいかいげん曰:「ひとし人心じんしん也;にん也。」如乾文言もんごんすんで曰「四德しとく」,また曰:「いぬいはじめしゃはじめ而亨しゃ也;利貞としさだしゃ性情せいじょう也。」ぶん

71 仁義じんぎれいさとし... :
せいじゅんごと:「せいよんはし,迭為まろうどぬししかひとしさとし總統そうとう也。『きょう無禮ぶれいそくろう』,以禮ためぬし也;『君子くんし以為しつ』,以義ためぬし也。ぶた四德未嘗相離,ぐうごとそく迭見そうようざいじんだま而識。」曰:「說得せっとく。」大雅たいが

72 仁義じんぎれいさとし... :
學者がくしゃ疑問ぎもんちゅういい:「就四とくごとひとし卻是どうさとし卻是せい。」曰:「周子かねこ太極たいきょくちゅう如此せつ。」また曰:「ぼう前日ぜんじつこたえいち朋友ほうゆうしょうん:『じんたいつよし而用やわらたいやわ而用ごう。』」人傑じんけつ

73 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「仁義じんぎれいさとしよんしゃみな一理いちり。舉仁,のりれいさとしざい其中;舉義あずかれいのりまたしか。如中庸ちゅうようごと:『しゅん大智たいち也歟。』其下乃云,『こうといこう察邇ごとかくれあく而揚ぜん』,いいじんまた;『其兩はしよう其中於民』,いいよしまたしかすべごとただ發明はつめいさとし故知こちただ一理いちり聖人せいじんとく於盛しょ發明はつめいしか。」曰:「かた一貫いっかんいい一理いちりのりまた必疑其多。一理いちりため萬事ばんじのり燦然さんぜんゆうじょう不可ふかみだれ,逐事ゆう一理いちり,逐物ゆういちめいかくゆう攸當,ただしとうかんとうあずか不當ふとうみみすんでとうまたなに必就じょう更生こうせいうたぐ!」大雅たいが

74 仁義じんぎれいさとし... :
仁義じんぎれいさとしざいひろ討他便びんどうりょう便びん本來ほんらいそこまた曰:「しん所以ゆえんかい許多きょたぶたとく許多きょた道理どうり。」また曰:「なに以見とくゆう此四しゃいん其惻かくれ其有じんいん其羞あく其有。」また曰:「伊川いがわこく種之たねゆきせつさいこのみ。」また曰:「ふゆいんよろしいんなつ飲水のみみずこれむべ飲水のみみずふゆ飲水のみみずなついん便びんよろしひと所以ゆえん羞惡しゅうおしゃさわしる這宜,如兩箇物事ものごとさまさわしるよろし便びん羞惡しゅうおしゃどくただ一事いちじ。」ふしすえすううたぐゆうだっあやま

75 仁義じんぎれいさとし... :
ひとし須兼れいさとしぽうとく仁者じんしゃ仁之ひとし本體ほんたい禮者れいしゃ仁之ひとしぶしぶんしゃ仁之ひとしだんせい知者ちしゃ仁之ひとし分別ふんべつなお春夏秋冬しゅんかしゅうとう不同ふどう,而同於春:はるそくせいなま也,なつのりせいちょう也,秋則あきのりなまなりふゆそくせいぞう也。よん而兩,りょう而一,のりみつるゆうむねかい有元ありもと曰:「ぎょういち陰陽いんよう陰陽いんよういち太極たいきょく。」また曰:「ひとしためよんはしくび,而智そく能成よしなりはじめ而成おわりなおもとためよん德之のりゆきちょうしかもとなま於元而生於貞。ぶた天地てんちこれ翕聚そく不能ふのう發散はっさん也。じんさとし交際こうさいあいだ,乃萬機軸きじく。此理循環じゅんかんきゅう吻合ふんごうあいだ不貞ふていそく以為元也もとなり。」また曰:「さだ而不かたのりさださだ,如板ちくゆう榦,不貞ふていそく以為もと。」また曰:「文言もんごんじょうよんせつ天德てんとく自然しぜんしたよんせつ人事じんじ當然とうぜんもとしゃ,乃眾善之よしゆきちょう也;とおるしゃ,乃嘉かい也。よしみかいなおげん一齊いっせいこう也。かいなおひとし也,げん萬物至此通暢茂盛,一齊いっせいみなこう也。利者きけもの義之よしゆきしょ也;さだしゃ,乃事楨榦也。『からだじんあし以長じん』,以仁ためたい,而溫厚おんこう慈愛じあい理由りゆう發出はっしゅつ也。からだなお所謂いわゆるおおやけ而以人體じんたいからだ』。よしみかいしゃよしみ其所かい也。いちいち以禮文節ぶんせつ使つかいちゅうぶし,乃嘉其所かい也。『ぶつあし以和よし』,しゃことむべ也;ぶつのりあい乎事むべ矣。此句乃翻てん,『よしいよいよ明白めいはく不利ふりぶつそく矣。さだかた以貞ため骨子こっしのりけんじょう不可ふかうつりえき。」

76 仁義じんぎれいさとし... :
といじん。曰:「はた仁義じんぎれいさとしよんもとめ。」またとい:「ひとしすべたいそこ?」曰:「且理かいれい智令ともよし分明ふんみょう,其空闕一しょ便びんじん。」また曰:「こう一般いっぱん氣象きしょう如何いかわたし一般いっぱん氣象きしょう如何いか。」德明のりあき

77 仁義じんぎれいさとし... :
蜚卿とい:「じんおそれ生生せいせいやめひとただため私意しいしょ汨,なまとく流行りゅうこうかつおのれわたしのり全體ぜんたい大用おおゆう流行りゅうこう矣。」曰:「此是眾人公共こうきょうせつそこ畢竟ひっきょう緊要きんようしょ不知ふち如何いかこんようひとし意思いし,須將仁義じんぎれいさとしよん者共ものども便びんひとし分明ふんみょう如何いかよし如何いかれい如何いかさとし如何いかじん便びんひとし自分じぶんあかりわかただひとしこしえつ不出ふしゅつ。」曰:「『ひとしこわただせい其發而為惻隱そくいんため羞惡しゅうおためやめへりくだため是非ぜひ。」曰:「且只とく就『惻隱そくいんじょう。」道夫みちおとい:「先生せんせい嘗說『ひとし就初しょただ乍見孺子じゅしにゅう,而怵惕惻隱そくいんこころぶたゆうしか而然,便びんはつしょ?」曰:「恁地もたれしるとく大抵たいていじん德性とくせいじょうゆう此四しゃ意思いしじん便びん溫和おんわそこ意思いし便びん慘烈さんれつつよしだんそこ意思いしれい便びんせんちょ發揮はっきそこ意思いしさとし便びん收斂しゅうれん痕跡こんせきそこ意思いしせい中有ちゅうう此四しゃせいもん卻只以求じんためきゅうしゃえんじん卻是よんしゃさきわかつねそんとく溫厚おんこうそこ意思いしざい這裏,いたせんちょ發揮はっき便びん自然しぜんかいせんちょ發揮はっきいたつよしだん便びん自然しぜんかいつよしだんいた收斂しゅうれん便びん自然しぜんかい收斂しゅうれんわかはた別箇べっこ做主,便びんたいふくちょりょう。此仁所以ゆえんつつみよんしゃ也。」とい:「じんそくせいのりせい以言じん?」曰:「せいすべげんせい人身じんしんひとし左手ひだりてれい右手みぎてひだり腳,さとしみぎ腳。」蜚卿とい:「ひとしつつみとくよんしゃいいしゅのうつつみよんささえ乎?」曰:「且是たとえ喻如此。かた不能ふのうつつみよんささえしかひとげん手足てあしまた須先しゅ後足あとあしごと左右さゆうまた須先ひだり而後みぎ。」ちょくきょうとい:「此恐如ぎょうわかさきゆう箇木,便びんまた自生じせい下面かめん四箇しかとく。」曰:「わか便びん無火むか無火むか便びん便びんかねかね便びん無水むすい。」道夫みちおとい:「こう先生せんせい學者がくしゃ:『ぎょう相生あいおいごうゆうゆう。』如何いか?」曰:「此難せつわか會得えとくそこ便びん自然しぜんあいもと,喚做一齊いっせいゆう也得,喚做相生あいおい也得。便びん雖不相生あいおいまたあい灌注。如人五臟ごぞうかた曾有先後せんごただし其灌ちゅうゆう次序じじょ。」久之ひさゆきまた曰:「『ひとし如人釀酒:さけかたほろはつおび些溫便びんじんいたはついた極熱ごくねつ便びんれいいたとくじゅく便びんいたなりしゅ,卻只あずかみず一般いっぱん便びんさとしまたいちにちあいだはやあいだ天氣てんき清明せいめい便びんじんうまあいだ極熱ごくねつ便びんれいばんやや敘,便びんいた夜半やはん全然ぜんぜん收斂しゅうれん些形あと便びんさとしただ如此,甚分明ふんみょう。」道夫みちお

78 仁義じんぎれいさとし... :
今日きょうよう識得仁之ひとし意思いし如何いか聖賢せいけんせつじんしょ最多さいた如彼せつ,這邊如此せつ文義ふみよしかく不同ふどう意思いしていりょうはた聖賢せいけんぼしせつたい處處しょしょみな意思いしはつあいそむけはじめとくあつまりちゅうせつ:『あいしんとく。』あい惻隱そくいん惻隱そくいんじょう,其理そくいいじんしんとくとくまたただあいいいしんとく,卻是あいほんひと所以ゆえんためじん,其理そく天地てんち,其氣そく天地てんち理無わりなあと不可ふか於氣かんよう識仁意思いし一箇渾然溫和之氣,其氣そく天地てんち陽春ようしゅん,其理そく天地てんち生物せいぶつしんこんただ人身じんしんおのれじょうゆう意思いし如何いか。纔有這意思いし便びん恁地こう便びん恁地乾燥かんそうはた此意聖賢せいけん許多きょたせつじんしょただ這意。つげがお以『克己こっきふくれい』,かつおのれわたし以復於禮,自然しぜん意思いし。這不待人まちびと旋安はいごうゆう這箇渾全流行りゅうこう物事ものごと。此意思いし纔無私意しい間隔かんかく便びんとくじんあずかおのれいちぶつあずかおのれいち公道こうどう流行りゅうこう。須是如此あな門弟子もんていししょとえただこれもん工夫くふうわか仁之ひとしからだだん意思いし,也各各自かくじ理會りかいとくりょうこん卻是這箇曾理會得えとく如何いかせつよう工夫くふう!且如ほど先生せんせいうん:『へんげんそく一事いちじせんげん則包のりかねよんしゃ。』じょううん:『四德しとくもとなお五常ごじょうじん。』恰似ゆう一箇小小底仁,ゆういち箇大だいそこじん。『へんげんそく一事いちじ』,しょうしょうそこひとしただ做得仁之ひとし一事いちじ;『せんげん則包のりかねよんしゃ』,だいだいそこひとしまたつつみとくれいさとしそこわか如此せつゆう兩樣りょうようじん不知ふちじんただいち箇,雖是へんごと許多きょた道理どうり也都ざい裏面りめん;雖是せんごと許多きょた道理どうり也都ざい裏面りめん。」致道うん:「如春生物せいぶつときやめつつみとくなつちょう秋成あきなりふゆぞう意思いしざい。」曰:「はる生物せいぶつときいたなつ秋冬あきふゆ,也只這氣りゅうちゅうただしはるそくかたはじめせいさかえ意思いしいたなつ便びんゆいうらていりょう這生いたのちただややろうりょう。」まご曰:「如溫和之かずゆきかたこれじんわか就包よんしゃ意思いし便びん自然しぜんゆうぶしぶん自然しぜんとくよろし自然しぜんあかりべん。」曰:「しか。」まご

79 仁義じんぎれいさとし... :
あるとい論語ろんごげんじんしょ。曰:「なんえきただし就氣じょう便びん,如看もととおる利貞としさだ是也これやげんとおる利貞としさだ也難,且看春夏秋冬しゅんかしゅうとうはるつき溫厚おんこうじん便びん這般しゃはん氣象きしょうなつ秋冬あきふゆ不同ふどうみな陽春ようしゅん生育せいいくぎょう乎其ちゅうへんげんそく一事いちじせんげん則包のりかねよんしゃ』。如知ふくしゅう這箇じん,此偏げん也;及專ごとため九州きゅうしゅうやすなでまた這一箇人,兩人りょうにん也。明道あけみちいい:『よしれいさとしみなじん也。若見わかみとく此理,のり聖人せいじんげんじんしょある就人うえせつある就事うえせつみな這一箇道理どうり。』せい叔云:『滿腔まんこう惻隱そくいんしん。』」曰:「じん便びん惻隱そくいんはは。」また曰:「わかあかつきとく此理,便びん克己こっきふくれい』,私欲しよくつき便びんじゅん溫和おんわおきいき,乃天生物せいぶつしん。其餘じん所以ゆえん仁者じんしゃただ心中しんちゅうのゆう氣象きしょう論語ろんごただしうんもとめ仁之ひとしかたしゃ其門じん必嘗理會りかいとく此一箇道理どうりいまただしとい其求仁之ひとしかた夫子ふうしずい其人而告。」ちょう致道うん:「先生せんせいうん:『ひとし天理てんりすべたい。』」先生せんせい曰:「。」みなみますうたぐあずか上條かみじょうどう聞。

80 仁義じんぎれいさとし... :
ひとしゆうりょう般:ゆう作為さくいそこゆう自然しぜんそこじんなま便びん自然しぜん如此,まち作為さくい。如說父子ふしよく其親,君臣くんしんよく其義,かい如此,まちよく也。父子ふしかいおや君臣くんしんかいよしすんでかい恁地,便びんかつ潑潑便びんじん。」いん舉手ちゅうおうぎうん:「ただ如搖おうぎねつ時人じじんかい恁地ゆらほしゆら孟子もうこせつ『乍見孺子じゅしにゅうみなゆう怵惕惻隱そくいんしん』,さい親切しんせつ人心じんしんかい如此,內交、ようほまれぽう如此。だい凡人ぼんじん心中しんちゅうのみなゆう仁義じんぎれいさとししかもとただ一物いちもつはつよう出來でき自然しぜんなりよん。如破なし相似そうじやぶ開成かいせいよんへん。如東たいちょ西にし便びんゆう南北なんぼく相對そうたいじんたいちょ便びん有禮ありのりさとし相對そうたい。以いちさいげん便びんゆうさむあつ;以氣ごと便びんゆう春夏秋冬しゅんかしゅうとう;以ぎょうげん便びん有金ありかね水火すいか。且如陰陽いんようあいだ,儘有次第しだい大寒だいかんなり便びんねつ,須是且做箇春あつし漸次ぜんじいた熱田あつただいねつなり便びんかん,須是且做箇秋敘,漸次ぜんじいた寒田そうだ所以ゆえん仁義じんぎれいさとしなりよんかく有界ゆうかいげんじん流行りゅうこういた田地でんちしょ便びん成義なりよしれいさとししょ便びんなりれいさとし。且如萬物ばんぶつ收藏しゅうぞうなに嘗休りょう有生ゆうせいざい裏面りめん。如穀しゅももひとし杏仁きょうにんるいたねちょ便びんせい死物しぶつ所以ゆえんめい曰『ひとし』,みやこただしなま。如春生物せいぶつなつただし生物せいぶつもりあきただしなまやややや收斂しゅうれんふゆせい收藏しゅうぞう。」また曰:「はるなつただし行進こうしん秋冬あきふゆ退すさのちせい如人しかしか便びんねつ吸入きゅうにゅう便びんひや。」あかりさく

81 仁義じんぎれいさとし... :
ひゃくぎょうまんぜんかたこれ都合つごうちょりょくしか如何いかけんけん理會りかいどくひゃくぎょうまんぜん摠於五常ごじょう五常ごじょうまた摠於ひとし所以ゆえんあなはじめただきょうじんもとめじんもとめじんただしゅけい」,「もとめ放心ほうしん」,わかのう如此,道理どうり便びんざい這裏。方子のりこ拱壽どう

82 仁義じんぎれいさとし... :
學者がくしゃ須是もとめじん所謂いわゆるもとめ仁者じんしゃ此心。聖人せいじんまたただきょうじんもとめじんぶた仁義じんぎれいさとしよんしゃひとしあし以包わかそんどくひとし自然しぜんあたまあたま做著,不用ふよう逐事やすはい曰:「苟志於仁矣,無惡さかなし也。」こん大學だいがくまたよう識此所謂いわゆる「顧諟てんあかりいのち」,「もとめ其放こころ而已」。方子のりこ拱壽どう

83 仁義じんぎれいさとし... :
といもとめじん。曰:「らいひとしただ箇渾淪底道理どうり。如大がく致知、かくぶつ所以ゆえんもとめじん也;中庸ちゅうよう博學はくがく審問しんもんまきおもえあかりべん力行りっこうまた所以ゆえんもとめじん也。」またとい:「しょ先生せんせいみなれいじんみとめひとし必要ひつようじん體認たいにんとく這仁物事ものごと。」曰:「而今べつひとし做一物事ものごとみとめ,也不とく;羇說鶻突りょうまたとく。」

84 仁義じんぎれいさとし... :
あるとい:「そんとく此心,便びんじん。」曰:「且要そんとく此心,不為ふため私欲しよくしょしょうぐうごと每每まいまいちょせい神照かみてるかん不可ふかずい物流ぶつりゅう須要しゅよう緊緊もりちょわかつねそんとく此心,おうごとせっぶつ,雖不ちゅうとお思慮しりょ紛擾ふんじょう於中,みやこただし不能ふのうそん此心。此心そんごうしょ不知ふちごう聽處也不知ふち聽。」あるとい:「莫在於敬?」曰:「たかしべつ一事いちじつね喚醒此心便びんひと每日まいにちただ鶻鶻突突りょうしん曾收拾得しゅうとくざい裏面りめん。」また曰:「ひとし雖似ゆう剛直ごうちょく畢竟ひっきょうほん箇溫和之かずゆきぶつただし出來できはつようゆう許多きょた般,須得是非ぜひへりくだだんせいさんしゃほう成仁しげひとこれごと。及至ごとじょうさんしゃかく退すさひとし仍舊溫和おんわえん本性ほんしょう如此。ひとただしゆう是非ぜひふしぶんだんせい,卻謂じん本意ほんいのり也。春本しゅんぽん溫和おんわのう生物せいぶつ所以ゆえんせつひとし為春ためはる。」あかりさく

85 仁義じんぎれいさとし... :
ある曰:「そんとく此心,そく便びんじん。」曰:「此句甚好。ただし下面かめんせつごう於心しゃ為之ためゆきごう於心しゃ勿為』,卻又したがえじょうりょうじんごとこん且只以孟ひとし人心じんしん也;にん也』,便びん仁義じんぎべつぶたじん此心とくざいそんとく此心,そく不仁ふじん。如說『克己こっきふくれい』,またただようとく私欲しよくのち,此心つねそんみみせついたくだりしょ也。纔說あい於心しゃぎょう便びんおかせ義人ぎじんそこかいぶん矣。しか義之よしゆき所以ゆえん能行よしゆき,卻是仁之ひとしようしょ學者がくしゃ須是此心つねそんぽうのうしん事理じり,而行其所當行とうこう也。此孔もんまなべ所以ゆえん必以もとめじんためさきぶた此是まんはら萬事ばんじほん,且要さき識認さきそんやしなえほうゆう下手へたりつ腳處みみ。」

86 仁義じんぎれいさとし... :
おっとひとしまたざい乎熟而已矣!ぶん

87 仁義じんぎれいさとし... :
みみとくさとし德明のりあきしんとくひとし,且將這意思量しりょう體認たいにん。○しょうあいざい自家じかしんじょう體認たいにん思量しりょう便びんじん。○じん溫和おんわ柔軟じゅうなんそこ物事ものごと老子ろうしせつ:「柔弱にゅうじゃくしゃなまけん強者きょうしゃ。」石頭いしあたまじょう如何いかしゅ物事ものごと!「しげる乎若春陽しゅんようあつしひろし乎若醴酒あつし。」此是形容けいようじんそこ意思いし。○當來とうらいとく於天しゃただ箇仁,所以ゆえん為心いしん全體ぜんたい。卻自じん中分なかぶんよんかい:一界子上是仁之仁,一界子是仁之義,一界子是仁之禮,一界子是仁之智。いち物事ものごとよん腳撐ざい裏面りめんただじんけんみつるこれ心裏しんりただゆう此四ぶつ萬物ばんぶつ萬事ばんじみな此出。○てん春夏秋冬しゅんかしゅうとうさいぶんあかつき春生はるおなつちょうあきおさむふゆぞう。雖分よんしかなま嘗不ぬきたてゆきしもむごまたせい。○以「せいせつひとしなまじょういちせつごと當來とうらい天地てんちせいわが底意そこいわが而今須要しゅよう體認たいにん。○こころみ一箇物堅硬如頑石,なり物事ものごと!此便不仁ふじん。○こころみ溫和おんわ柔軟じゅうなん如何いか,此所以ゆえん孝悌こうていため仁之ひとしほん」。わか如頑せきさら下種げすとく俗說ぞくせつかたこころちょう」,以見。かたこころちょう如何いか以與說話せつわ!○惻隱そくいん羞惡しゅうおへりくだ是非ぜひみやこただしりょう:惻是初頭しょとうかくれつう;羞是羞己あくあく惡人あくにんあくざいへりくだざいかれ自分じぶんあかり。○ざいじん便びん生出おいであや所以ゆえんじんはいはるれいはいなつさいせいいたさとし便びんりょう所以ゆえんはいあきはいふゆ。○すんでみとめひとし如此分明ふんみょういた工夫くふう,須是「克己こっきふくれい」;「かど如見じょけんだいまろうど使つかいみん如承大祭たいさいおのれしょよく,勿施於人」,ほうただし工夫くふうしょ先生せんせいれいおもえひとしいたりだいさんぽうせつまえさんじょう以後いごはちじょうまたれんさんよん所說しょせついま次第しだい移動いどうおよげ

88 仁義じんぎれいさとし... :
じん兼義かねよしげんしゃげんたいせんげん仁者じんしゃけん體用たいよう而言。ふし

89 仁義じんぎれいさとし... :
孔子こうしせつひとしせつたい孟子もうしせつひとしせつよう。如「克己こっきふくれい」,「惻隱そくいんしんこれるい。閎祖。ふしどう

90 仁義じんぎれいさとし... :
ちょくきょううん:「聖賢せいけんごとひとしゆうせんゆびたい而言しゃゆうつつみたいよう而言しゃ。」先生せんせい曰:「じんたいよしれいさとしげんのりためたいせんごとのりけんからだよう。此等しょ,須人如何いかいちいち說得せっとく日日ひにち將來しょうらいひさ會見かいけん。」

91 仁義じんぎれいさとし... :
周明しゅうめいさくといじん。曰:「聖賢せいけん說話せつわゆうせつ自然しぜん道理どうりしょ,如『ひとし人心じんしん是也これやゆうせつ工夫くふうしょ,如『克己こっきふくれい是也これや。」

92 仁義じんぎれいさとし... :
ぜんやからきょうじんもとめじんただせつふちふかぬるいき義理ぎり飽足。

93 仁義じんぎれいさとし... :
ひとしざいことわか於事じょう如何いかじんほう

94 仁義じんぎれいさとし... :
做一方便ほうべんごと,也是じんころせいちむし,也是じん;『さんがつたがえ』,也是じんふし

95 仁義じんぎれいさとし... :
ひとしのりかたいちいち所以ゆえんためじん。」げん所以ゆえんいちしゃじん也。ほう

96 仁義じんぎれいさとし... :
じゅくそこひとしなまそこじょ自然しぜんそこひとし勉強べんきょうそこじょけい較、睹當そこひとしゆうけい較、ゆう睹當そこじょ道夫みちお

97 仁義じんぎれいさとし... :
おおやけざいまえじょざい中間なかまじんおおやけりょうかたのうひとしわたし便びん不能ふのうじんがく

98 仁義じんぎれいさとし... :
じんあいそこ道理どうりおおやけじんそこ道理どうり公則まさのりひとしひとしのりあいはしこうむ

99 仁義じんぎれいさとし... :
おおやけ仁之ひとし方法ほうほう人身じんしん仁之ひとし材料ざいりょう

100 仁義じんぎれいさとし... :
おおやけ卻是じんはつしょおおやけのりじんぎょうとくがく

101 仁義じんぎれいさとし... :
ひとしはたおおやけ字體じたい。及乎脫落だつらくりょうおおやけ,其活そこじん通語つうごほう

102 仁義じんぎれいさとし... :
あるといじんあずかおおやけべつ。曰:「ひとしざい內,おおやけ在外ざいがい。」また曰:「おもんみひとししかこうのうこう。」また曰:「ひとし本有ほんゆうおおやけ克己こっき工夫くふうごくいたりしょおもんみじんしかこうのうこう分明ふんみょうほど曰:『おおやけ而以人體じんたい。』のりかつつきおのれわたしこれただ就自身上しんじょう便びんひとし也。」

103 仁義じんぎれいさとし... :
おおやけ不可ふかいいひとしただしおおやけ而無わたし便びんじんけい不可ふかいいなかただしけい而無しつ便びんちゅう道夫みちお

104 仁義じんぎれいさとし... :
無私むし以閒のりこう公則まさのりじんたとえ如水にょすいわかいち些子礙,便びんなりりょう截,須是併了さわふさが便びん滔滔とうとうしたがえしゅう拱壽どう

105 仁義じんぎれいさとし... :
做到私欲しよくきよしつき天理てんり流行りゅうこう便びんじん道夫みちお

106 仁義じんぎれいさとし... :
せい叔嘗於先生前せいぜんろんひとし,曰:「ひとしからだどうぜん。」曰:「ただいち渾然こんぜん天理てんり。」ぶん

107 仁義じんぎれいさとし... :
おうけいじんといじん。曰:「以為也。須是こころみへいたたみりょう私欲しよくしかこう子細しさい體驗たいけん本心ほんしんとく氣象きしょうこう其文而已也。」たけし

108 仁義じんぎれいさとし... :
周明しゅうめいさくいい:「私欲しよくのりためじん。」曰:「いい私欲しよくのち仁之ひとしからだのりいい私欲しよく後便こうびんためひとしのり不可ふかたとえ如日がつひかり雲霧くもぎり蔽之,かたこれわかいい雲霧うんむのり便びんゆびため日月じつげつまた不可ふか如水じょすいまたしかすなせきざつかたみず本然ほんぜんしかすなせきのちゆう所謂いわゆるみずしゃ不可ふか便びんいいすないしためすい也。」

109 仁義じんぎれいさとし... :
せい叔謂:「私欲しよくじん。」曰:「いい無私むしほししかこうじんのりいい無私むし便びんひとしのり不可ふかぶたおもんみ私欲しよく而後じんはじめ,如無しょ壅底而後すいかたぎょう。」かた叔曰:「あずか天地てんち萬物ばんぶつため一體いったいじん。」曰:「無私むし仁之ひとしぜんことあずか天地てんち萬物ばんぶつためいちたい仁之ひとし後事こうじおもんみ無私むししかこうじんおもんみひとししかあずか天地てんち萬物ばんぶつため一體いったいようざい二者之間識得畢竟仁是甚模樣。よくあきらとくじん名義めいぎ,須并『よしれいさとしさんよく真箇しんこひとしそこ模樣もよう,須是したがえ克己こっきふくれい』做工夫くふうこんひとせつひとし,如糖,みなどう甜;曾喫ちょ不知ふち甜是甚滋あじ聖人せいじん說破せっぱ在學ざいがくしゃ身體しんたい而已矣。」閎祖

110 仁義じんぎれいさとし... :
あるとい:「ひとしとうなんくん?」曰:「必須ひっすよういち字訓じくんただしようあかつきとく大意たいいどおりとおる。」

111 仁義じんぎれいさとし... :
ひとし說得せっとくこうしょ全體ぜんたい惻隱そくいん慈愛じあいそこせつほんしょうこう

112 仁義じんぎれいさとし... :
じん惻隱そくいん萌芽ほうがおやおやじんみんあいぶつ便びん推廣いた枝葉えだはしょ夔孫

113 仁義じんぎれいさとし... :
じん固有こゆう知覺ちかく;喚知覺ちかく做仁,卻不とく閎祖

114 仁義じんぎれいさとし... :
名義めいぎごとひとしあいからださとし智之としゆきようほんあいどうただしじんつつみよんとく。苟仁矣,あんゆう不覺ふかくしゃ乎!道夫みちお

115 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「以愛名あいなひとし仁之ひとしあと;以覺ごとひとし仁之ひとしはしほど曰:『じんどうなんめいおもんみおおやけちかこれ不可ふか便びん以公ためじん。』畢竟ひっきょうじん全體ぜんたい如何いか識認?『克己こっきふくれい天下てんかじん』,孟子もうし所謂いわゆる萬物ばんぶつみな備於』,仁之ひとしからだ?」先生せんせい曰:「さとしけつ不可ふか以言ひとし,雖足以知ひとしぞくさとしりょうあい分明ふんみょう仁之ひとしあと。」ひろし曰:「惻隱そくいんじんじょうどうしょよう識仁,須是兼義かねよしれいさとしゆう箇宜そこ意思いしよしゆう箇讓そこ意思いしれいゆう箇別こべつしろそこ意思いしさとしゆう箇愛そこ意思いしじんじん天理てんりおおやけ天理てんり伊川いかわいい:『おもんみおおやけちかこれ。』またおそれじんとどこおしるずいそく曰:『不可ふか便びん以公ためじん。』『萬物ばんぶつみな備』かたこれじんしか仁之ひとしとくめい卻不しか。」「ひろし曰」うたぐひろし

116 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「先生せんせいこたえみずうみ湘學しゃしょ,以『あいごとひとし如何いか?」曰:「えんじょう說得せっとくさとしふとじゅう便びん相似そうじせつぜん。」とい:「龜山かめやま卻推『惻隱そくいん。」曰:「龜山かめやまげん萬物ばんぶつあずかわがためいち云云うんぬんせつまたふとひろし。」とい:「此還仁之ひとしからだ?」曰:「此不仁之ひとしからだ,卻是仁之ひとしりょう仁者じんしゃかたのうさとしいいさとしためひとし不可ふか仁者じんしゃかたのうあずか萬物ばんぶつ為一ためいちいい萬物ばんぶつためいちためひとしまた不可ふかたとえ如說ろん做柱,たけ做壁,卻只せつ如此だいようとく許多きょたぶつ。如萬ぶつ為一ためいちただ說得せっとく仁之ひとしりょう。」いん舉禪說得せっとくりょうあたりごと云云うんぬん德明のりあき

117 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「ほどもん知覺ちかくごとひとしかつとき乃不なに也?」曰:「ひとしはなれあいとくうえ諸公しょこうあい做仁,他見たけん伊川いかわげん:『博愛はくあいじん也,ひとしせいあいじょう。』伊川いがわ也不どうあいじんわか當初とうしょ有人ゆうじんかいとえ,必說どうあい仁之ひとしじょうひとしあいせい』,如此方こちらぶんあかつき。惜門じんただりょう便びんせん知覺ちかくごと,於愛せつわかはた浼焉,とげ蹉過じん地位ちいせつ將仁まさひとさらやすひたぶるしょ。『孺子じゅし匍匐ほふくはたにゅうみなゆう怵惕惻隱そくいんしん』,這處親切しんせつ聖賢せいけんごとひとしみなしたがえ這處せつ。」またとい:「知覺ちかくまた有生ゆうせい。」曰:「かたこれはた知覺ちかくせつらいひやりょうさとしざいじょう卻多,ただ些小搭在じんじん底意そこいしかいちまたなりいちじゅう。須自便びん理會りかい。」じゅん宇同

118 仁義じんぎれいさとし... :
けいおもえといじんあずかこころ。曰:「『ひとしむなし,『しん如水にょすい必有ひえ,『ひやむなし,『みずしん於仁,またなおみずひえねつ學者がくしゃ須當於此こころ未發みはつ涵養かんようこうのり所謂いわゆる惻隱そくいん羞惡しゅうおへりくだ是非ぜひはつ而必ちゅうかた其未はつ,此心からだ寂然じゃくねん不動ふどう可分かぶんべつ,且只恁混沌養はたわか必察其所謂いわゆるよんしゃはしのりすんでおもえ便びんやめはつ。」道夫みちお

119 仁義じんぎれいさとし... :
じん。○雞雛初生しょせい可憐かれんあずかこれどう。○意思いし鮮嫩。○天理てんりちょ一段いちだん意思いし可愛かわい發出はっしゅつそくみな。○きりみゃく同體どうたいせつおお不能ふのうぶた言語げんご喻也。○孟子もうこ便びんせつ箇樣こんけし理會りかい樣子ようすただ如顏學取まなびと。○孔子こうしきょうじんひとしただようひろとくりょうげん喻。○ただ天理てんりとう其私よくかい剝,天理てんり完備かんびただしたがえなまうえせつじん。○其全體ぜんたいかたこれじん所謂いわゆるせんごと也。またしたがえ而分,のりまたゆう仁義じんぎぶんげんじんこん不可ふか於名言上ごんじょう理會りかいただいた便びんゆう知得ちとく。○うえ所謂いわゆる飲食いんしょくあじ」也。ほう

120 仁義じんぎれいさとし... :
湖南こなん學者がくしゃせつひとし舊來きゅうらいふか空說くうせついちへんころおうきゅうかい孟子もうしうん:「麒麟きりんしゃ獅子しし也。」ひとしほん惻隱そくいん溫厚おんこうそこ物事ものごと,卻被說得せっとく抬虛けん,瞠眉いしゆみ,卻似せつ麒麟きりん獅子じしゆう吞伏百獸ひゃくじゅうじょうぶた知覺ちかくこれせつおこり麒麟きりんしょく生肉せいにくしょくせいくさ獅子ししそく百獸聞之而腦裂。

121 仁義じんぎれいさとし... :
わか說得せっとく本源ほんげんのり不犯ふぼんひとし禪家ぜんか曹洞ゆうほう」,かたわらい。以黑ためせいしろためへんわかせつただ形容けいよう箇黑しろ道理どうりさらとくはん黑白くろしろみなようしたがえ心中しんちゅうの流出りゅうしゅつ不犯ふぼん紙上しじょうしたがえしゅう

122 仁義じんぎれいさとし... :
便びんさくむべあまね

123 仁義じんぎれいさとし... :
不可ふかていずい如此,自家じかぎょう便びんふし

124 仁義じんぎれいさとし... :
毅然きぜん說話せつわ,如利がたなちょぶつさつ

125 仁義じんぎれいさとし... :
如利がたな相似そうじ人傑じんけつろくうん:「いち快刀かいとう相似そうじ。」わりだんりょう許多きょた牽絆。どう

126 仁義じんぎれいさとし... :
如利がたな相似そうじ胸中きょうちゅう許多きょた勞勞ろうろう攘攘,いた一齊いっせいわりだんりょう聖賢せいけん千言萬語せんげんばんごせんとうまんこうしかいちとおるみやことおる。如孟げんよし伊川いがわげんけいみやことおるじょうてっ

127 仁義じんぎれいさとし... :
よし如一よこけん相似そうじ,凡事ぶついたぜん便びん兩分りょうぶん。「君子くんし以為しつ」,「よし以為じょう」,「よししょく也」,「よしどるじょう也」,「精義せいぎ入神にゅうしん,以致よう也」:此義じゅうふんせいじゅく用便ようべん也。

128 仁義じんぎれいさとし... :
克己こっきふくれいためじん」,ぜん善惡ぜんあくわるため

129 仁義じんぎれいさとし... :
仁義じんぎ,其體またゆう先後せんごふし

130 仁義じんぎれいさとし... :
じんたいためたいようひとしゆう仁之ひとしからだもちいよしまたゆう義之よしゆきからだようはく

131 仁義じんぎれいさとし... :
ちょう致道とい:「仁義じんぎ體用たいよう動靜どうせいなん如?」曰:「じんかたためからだかたためようしか仁義じんぎかく有體ありていようかくゆう動靜どうせい詳細しょうさいけん。」まご

132 仁義じんぎれいさとし... :
仁義じんぎ互為體用たいよう動靜どうせい仁之ひとしからだほんせい,而其ようのり流行りゅうこうきゅう義之よしゆきようほんどう,而其からだそくかくとめ其所。

133 仁義じんぎれいさとし... :
義之よしゆき嚴肅げんしゅくそくじんそこ收斂しゅうれんあつし

134 仁義じんぎれいさとし... :
以仁ぞく,以義ぞくかげひとししゅ發動はつどう而言,よししゅ收斂しゅうれん而言。わか揚子ようこうん:「於仁也柔,於義也剛。」またいち便びん物事ものごと不可ふか一定いっていめい他用たようしょ如何いか

135 仁義じんぎれいさとし... :
とい「於仁也柔,於義也剛」。曰:「じんたいやわ而用つよしたいつよし而用やわら。」銖曰:「此豈所謂いわゆるかげかげよこしま?」曰:「しか。」

136 仁義じんぎれいさとし... :
先生せんせいこたえ叔重疑問ぎもん曰:「じんたいつよし而用やわらたいやわ而用ごう。」こう請曰:「太極たいきょくどうごとのりじんためつよし,而義ためやわら一物いちもつちゅう陰陽いんようごとのり仁之ひとしようやわ義之よしゆきようつよし。」曰:「也是如此。じん便びんゆう流動りゅうどうはつえつしか其用そく慈柔;便びんゆう商量しょうりょうしたがえよろしこれしか其用そく決裂けつれつ。」ひろ

137 仁義じんぎれいさとし... :
尋常じんじょうじんほどこせ恩惠おんけいそこしん便びんはつとくえきとうけいころせ,此心便びんうたぐじんぞくぞくごうぞくかげぞくやわら。」ちょくきょううん:「そくはた『舒斂』便びん喜則よしのり舒,いかのり斂。」方子のりこ

138 仁義じんぎれいさとし... :
仁義じんぎ如陰ただ一氣いっき是正ぜせい長底ながそこかげかたしょうそこじん便びんかたせいそこ便びんおさむかいあたまそこじんようひとしのうつき得道とくどうたいみち則平のりひらしき散在さんざいうらじんかたのうつきしかひとし卻是あし以該どうからだわか識得便びん識得かげ;識得じん便びん識得。識得いち箇,便びんあかつきとく其餘箇。道夫みちお

139 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「しゃ仁之ひとししつ?」曰:「よしゆうたっせいわりだんこれじょうしょ便びん發出はっしゅつ許多きょたじんらい。如非禮ひれい視聽しちょう言動げんどう便びんこれじょうしょ;『いちにち克己こっきふくれい天下てんかじん』,便びん流行りゅうこうしょ。」あつし

140 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「孟子もうし惻隱そくいんため仁之ひとしはし羞惡しゅうおため義之よしゆきはし周子かねこ曰:『あい曰仁,むべ曰義。』しか以其そん於心しゃ而言,のり惻隱そくいんあずかあいかたためひとしこころこれはつしか羞惡しゅうお乃就はじ不義ふぎ上反かみたんせつ,而非ちょくゆび義之よしゆきはし也。『むべ乃是就事物上ぶつじょうせつ知義ともよしざいしんじょう,其體だん如何いか。」曰:「義之よしゆきざいしん,乃是決裂けつれつ果斷かだんしゃ也。」

141 仁義じんぎれいさとし... :
天下てんかもの嘗無たいゆうかげ便びんゆうゆうじん便びんゆうゆうぜん便びんゆうあくゆう便びんゆうだまゆうどう便びんゆうせいしかまた卻只いち道理どうり。如人ぎょう這腳,ぎょうまた這腳。たとえ如口ちゅう,噓則ためあつし,吸則ためかんみみ

142 仁義じんぎれいさとし... :
禮者れいしゃせつ文也ふみやれいすうふし

143 仁義じんぎれいさとし... :
ちょくきょう曰:「五常中說知有兩般:就知識ちしきしょようちょ知識ちしきしゃ;就理じょう所以ゆえんためためしゃまた知也ともやいちぞくいちぞくじょう。」曰:「かたこれ道德どうとくみな有體ありてい有用ゆうよう。」

144 仁義じんぎれいさとし... :
禮者れいしゃ仁之ひとしはつ智者ちしゃ義之よしゆきぞう。且以じん資質ししつごと溫厚おんこうしゃ謙遜けんそん通曉つうぎょうしゃこく剝。

145 仁義じんぎれいさとし... :
といひとしけい。曰:「うえ以來いらい,以敬ためしょう不足ふそくごと須加すかひとしざいうえ。其實けい須言ひとしけいそくひとしざい其中矣。」かた以下いかけんろん恭敬きょうけい忠信ちゅうしん

146 仁義じんぎれいさとし... :
きょうしゅようけい主事しゅじ有事ゆうじちょこころ做,不易ふえき其心而為けいきょうがた於外,けいぬし於中。まこと而言,のりきょう較緊;行事ぎょうじ而言,のりけいためきりあつし

147 仁義じんぎれいさとし... :
はつ學則がくそく如敬せつ成德しげのりのり如恭やすけい主事しゅじしかせんごとのりまた如「おさむおのれ以敬」,「けい以直內」。ただへんごと主事しゅじきょう容貌ようぼううえせつはしこうむ

148 仁義じんぎれいさとし... :
とい:「『恭敬きょうけい,以謂きょう在外ざいがい功夫いさおなおあさけいざい內,功夫いさおだいだん細密さいみつ。」曰:「不可ふか深淺しんせんろん恭敬きょうけいなお忠信ちゅうしんりょう。」ぶん蔚曰:「きょうそくけい發見はっけん。」先生せんせい默然もくぜん良久よしひさ,曰:「本領ほんりょう雖在けいじょうわかろんだいしょきょうはんだい如敬。わかうら面積めんせきもり無緣むえんはつ出來でき做得きょう。」ぶん

149 仁義じんぎれいさとし... :
よしはじめとい恭敬きょうけい。曰:「『きょう軟,『たかしかた。」ちょくきょううん:「きょう低頭ていとうけい抬頭。」いたり

150 仁義じんぎれいさとし... :
いんごと恭敬きょうけい如忠しんじあるうん:「たかししゅ於中しゃ也;きょうはつ於外しゃ也。」曰:「凡言はつ於外,しゅ於中しゃ較大。ぶた必充せきもり滿みつる,而後はつ於外,のりはつ於外しゃあに如主於中しゃしかしゅ於中しゃ卻是ほん不可ふか不知ふち。」

151 仁義じんぎれいさとし... :
忠信ちゅうしんしゃ真實しんじつ而無虛偽きょぎ也;些欠闕,間斷かんだんしらきじつあたま做去,とまじゅう也。けいしゃ收斂しゅうれん而不放縱ほうしょう也。どう

152 仁義じんぎれいさとし... :
ただし裏面りめん發出はっしゅつしん就事うえせつちゅうようつき自家じか這箇しんしんじようつき自家じか這箇道理どうり

URN: ctp:zhuzi-yulei/6