ガソリンスタンド

ガソリンスタンド（和製わせい英語えいご：gasoline stand、アメリカ英語えいご: filling station, gas station、イギリス英語えいご: petrol station）または給油きゅうゆ所ところ（きゅうゆじょ）は、ガソリンや軽油けいゆといった自動車じどうしゃやオートバイなど各種かくしゅエンジン用よう燃料ねんりょうを販売はんばいしている場所ばしょである。日本にっぽんの高速こうそく道路どうろのNEXCO3社しゃではガスステーションと呼称こしょうしている。また、元売もとうり会社かいしゃや販売はんばい店てん、経済けいざい産業さんぎょう省しょうでは、サービスステーションと呼称こしょうすることからSSとも略りゃくされる。

ガソリンスタンド（ENEOS）

日本にっぽんのガソリンスタンド

定義ていぎ

日本にっぽんの法令ほうれい上じょうは、消防しょうぼう法ほうにいう「取扱とりあつかい所しょ」の一ひとつにあたる。危険きけん物ぶつの規制きせいに関かんする政令せいれいでは「給油きゅうゆ取扱とりあつかい所しょ」として区分くぶんされ、取扱とりあつかい所しょの位置いち、構造こうぞう及および設備せつびの基準きじゅんにつき細こまかく規定きていされている。消防しょうぼう法ほうにおける第だい4類るい危険きけん物ぶつであるガソリン・軽油けいゆ・灯油とうゆなどを取とり扱あつかうことから、営業えいぎょう中ちゅうは甲種こうしゅまたは乙種おつしゅ4類るいの危険きけん物ぶつ取扱とりあつかい者しゃの有ゆう資格しかく者しゃが常駐じょうちゅうする必要ひつようがある。日本にっぽんのガソリンスタンドの多おおくはガソリン以外いがいの物品ぶっぴんやサービスを提供ていきょうしている。

より広ひろい意味いみでは、主おもにタクシーが利用りようするオートガスステーション（液化えきか石油せきゆガス）やエコ・ステーション（天然てんねんガス）、冬季とうきに限定げんてい的てきに運用うんようされる事ことが多おおい灯油とうゆ販売はんばい所ところ、バスやトラック、自動車じどうしゃ教習所きょうしゅうじょの教習きょうしゅう車しゃに給油きゅうゆする自家じか使用しようを目的もくてきとした事業じぎょう所しょ内うちの給油きゅうゆ所しょも含ふくまれる。

火災かさい・爆発ばくはつ事故じこを防ふせぐため、消防しょうぼう法ほうの規定きていにより、地下ちかタンクを経由けいゆしないタンクローリーからの直接ちょくせつ給油きゅうゆは災害さいがい時じを除のぞき認みとめられていない。しかし地方ちほうの山間さんかん部ぶなどではガソリンスタンドの撤退てったい・廃業はいぎょうが相次あいつぎ、自家用じかよう自動車じどうしゃの給油きゅうゆ等とうに事欠ことかくSS過疎かそ地ちが広ひろがっている。その対策たいさくとして経済けいざい産業さんぎょう省しょうは2018年ねん（平成へいせい30年ねん）11月、静岡しずおか県けん浜松はままつ市し北部ほくぶの天竜てんりゅう区く内うち4か所しょをタンクローリーが巡回じゅんかいし、レギュラーガソリンを自動車じどうしゃへ給油きゅうゆする実証じっしょう実験じっけんを開始かいしした。

業界ぎょうかい再編さいへん

平成へいせいに入はいってから、1999年ねん（平成へいせい11年ねん）に日本石油にほんせきゆと三菱石油みつびしせきゆが合併がっぺいしたのを皮切かわきりに、かつて10社しゃ以上いじょうあった日本にっぽんの石油せきゆ元売もとうりは次々つぎつぎと合併がっぺいした。

2001年ねん（平成へいせい13年ねん）には東燃とうねんとゼネラル石油ぜねらるせきゆが、2010年ねん（平成へいせい22年ねん）にはジャパンエナジーと新しん日本石油にほんせきゆが、2012年ねん（平成へいせい24年ねん）には東燃とうねんゼネラル石油ぜねらるせきゆとエクソンモービルの日本にっぽん法人ほうじんが、2017年ねん（平成へいせい29年ねん）には東燃とうねんゼネラル石油ぜねらるせきゆとJXエネルギーが、2019年ねん（平成へいせい31年ねん）には出光興産いでみつこうさんと昭和シェル石油しょうわしぇるせきゆが合併がっぺいし、平成へいせいに入はいってから一いち度ども合併がっぺいに関与かんよしていないのは、小規模しょうきぼな元売もとうりを除のぞくとコスモ石油こすもせきゆのみとなった。この20年間ねんかんでの業界ぎょうかい再編さいへんの動うごきは、平成へいせいの大だい合併がっぺいのガソリンスタンド版ばんともいえる。

一連いちれんの業界ぎょうかい再編さいへん後ごのシェアは、1位いがENEOS、2位いが出光興産いでみつこうさん、3位いがコスモ石油こすもせきゆで、以下いかキグナス石油きぐなすせきゆや丸紅まるべにエネルギー、伊藤忠いとうちゅうエネクスなど小規模しょうきぼな元売もとうりが続つづいている。

付属ふぞく・併設へいせつのサービスや設備せつび

ガソリンスタンドでは、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油けいゆのエンジン用よう燃料ねんりょう以外いがいに、灯油とうゆや、エンジンオイルなどの潤滑油じゅんかつゆ、更さらにそれ以外いがいのカー用品ようひんなど（タイヤやワイパーなど）も販売はんばいしている。また、併設へいせつしている設備せつびで自動車じどうしゃの洗車せんしゃを行おこなったり、エンジンオイルやタイヤなどの交換こうかん、簡単かんたんな点検てんけん作業さぎょうが行おこなえる場合ばあいがほとんどである（スタンドによっては車検しゃけんを行おこなっている所ところもある）。一部いちぶでは、レンタカー事業じぎょうを併設へいせつしたり、LPG自動車じどうしゃ用ようの液化えきか石油せきゆガスを扱あつかったり、電気でんき自動車じどうしゃ（EV）用よう急速きゅうそく充電じゅうでん器きを備そなえたりしているところもある。

空港くうこうや飛行場ひこうじょうが付近ふきんにあるガソリンスタンドでは、個人こじん向むけに航空こうくう用ようガソリンを小売こうりしたり、格納庫かくのうこまで出向でむいて給油きゅうゆを行おこなうところもある。

日本にっぽんでは給油きゅうゆ中ちゅうのサービスとして、自動車じどうしゃの窓まど拭ふきや灰皿はいざらの掃除そうじを行おこなう所ところもあり、行おこなわれないセルフサービス（セルフ）式しきガソリンスタンドに対たいして、「フルサービス方式ほうしき」と称しょうされる。

給油きゅうゆがセルフサービスのガソリンスタンドにおいても、不正ふせいや危険きけんな給油きゅうゆに対たいしてブロックが掛かけられるように店員てんいんが「給油きゅうゆ監視かんし」を行おこない、必要ひつように応おうじてサービスルーム内ないの「制御せいぎょ卓たく」から「給油きゅうゆ許可きょか」を出だすか否ひか決きめるシステムとなっている。

日本にっぽんではガソリンスタンドにコンビニを併設へいせつする場合ばあいは、スタンドの営業えいぎょう時間じかん内ないに限かぎられる。24時じ間あいだのコンビニ営業えいぎょうをする場合ばあいは、スタンドも24時じ間あいだ稼動かどうさせる事ことになる。ENEOSのセルフ式しきの一部いちぶ店舗てんぽではセブン-イレブンやドトールコーヒーショップを併設へいせつしている。

日本にっぽんの高速こうそく道路どうろでは、多おおくのサービスエリアと一部いちぶのパーキングエリアに設置せっちされている。

｢懸垂けんすい式しき｣を採用さいようしたスタンドの例れい(GSカルテックス)

日本にっぽんの都市とし部ぶ(名古屋なごや市し)にある、｢懸垂けんすい式しき｣を使つかわざるを得えない狭小きょうしょうスタンドの極きょく例れい。(太陽石油たいようせきゆ)

また、総務そうむ省しょう令れいでは懸垂けんすい式しきと記載きさいされた、給油きゅうゆ設備せつびが天井てんじょう配管はいかんで構成こうせいされたもの（吊つり下さげ式しき、別称べっしょうノンスペース、ノンスペ）は、都市とし部ぶなどの狭せまい用地ようちの活用かつようを図はかる特殊とくしゅな規格きかくであり、日本にっぽんや韓国かんこく以外いがいでの設置せっち事例じれいは少すくない。懸垂けんすい式しきは昭和しょうわ40年代ねんだい（1965年ねん（昭和しょうわ40年ねん） - 1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん）） 〜 50年代ねんだい（1975年ねん（昭和しょうわ50年ねん） - 1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん））にかけて流行りゅうこうした設計せっけいであるため、近年きんねんは設備せつびの老朽ろうきゅう化かにより閉鎖へいさ、あるいは建たて替かえなどで地上ちじょう固定こていのセルフ式しきへと変更へんこうされ、減少げんしょう傾向けいこうにある。特とくにセルフ式しきが解禁かいきんされた1998年ねん（平成へいせい10年ねん）以降いこうはこの形態けいたいでの新規しんき出店しゅってんの例れいは非常ひじょうに少すくなくなっている。

給油きゅうゆ設備せつびのうち、計量けいりょう器きであるメーター（ガソリン・灯油とうゆ・軽油けいゆ・重油じゅうゆの各かくメーターを含ふくんだ、いわゆる燃料ねんりょう油ゆメーター）は計量けいりょう法ほうの規定きていにより、都道府県とどうふけんの実施じっしする検定けんていを定期ていき的てきに受検じゅけんしなければならない。検定けんてい有効ゆうこう期限きげん（年月としつき単位たんい、メーターに貼付ちょうふしてあるシールで確認かくにん可能かのう）の超過ちょうかやメーターの不正ふせい改造かいぞうは計量けいりょう法ほう違反いはんとなり、理由りゆうの如何いかを問とわず、都道府県とどうふけんもしくは計量けいりょう特定とくてい市しによる取締とりしまり（立入検査たちいりけんさ、勧告かんこく、告発こくはつ等ひとし）の対象たいしょうとなる。これは該当がいとうするメーター、タンクが内蔵ないぞうされた一体いったい型がたメーター（通常つうじょうの給油きゅうゆ機きよりも胴体どうたいが一回ひとまわり大おおきい）、固定こていの設備せつびでない自動車じどうしゃ（タンクローリー）搭載とうさい型がたメーター、可か搬式小型こがたメーター、簡易かんい型がたメーター（ドラム缶どらむかん等ひとしに取とり付つけて使用しよう）などにおいても同様どうようである。

ガソリンスタンドの石油せきゆタンクは定期ていき的てきに洗浄せんじょうすることが義務付ぎむづけられている。

タンク改修かいしゅう義務付ぎむづけとそれを発端ほったんとした廃業はいぎょう

2011年ねん（平成へいせい23年ねん）2月がつに日本にっぽんで施行しこうされた消防しょうぼう法ほう改正かいせいにより、40年ねん以上いじょう前まえに埋設まいせつした燃料ねんりょう用地ようち下かタンクの改修かいしゅうを、施行しこう後ご2年間ねんかん（猶予ゆうよ期間きかん）の2013年ねん（平成へいせい25年ねん）2月がつまでに義務付ぎむづけた。該当がいとう設備せつびを有ゆうするガソリンスタンドで改修かいしゅうを行おこなわない場合ばあい、消防庁しょうぼうちょう側がわは法的ほうてき処置しょちによる厳きびしい対処たいしょを示唆しさしているため、改修かいしゅう費用ひようと将来しょうらい的てきな経営けいえい状じょう況きょうを試算しさんし損益そんえき分岐ぶんき点てんなどを考慮こうりょした結果けっか、廃業はいぎょうするケースも出でてきており、SS過疎かそ地ち化か(買かい物もの難民なんみんの項目こうもくも参照さんしょう)が問題もんだいとなる地域ちいきが発生はっせいしてきている。

不動産ふどうさんとしての性質せいしつと用地ようち転用てんよう

ガソリンスタンド店舗てんぽの転用てんよう例れい：トヨタレンタカー新大阪しんおおさか駅前えきまえ店てん。ここは2009年ねん時点じてんではJOMOの店舗てんぽであった。

またガソリンに含ふくまれているベンゼンや有ゆう鉛なまりガソリン時代じだいに含ふくまれていた鉛なまりは土壌どじょう汚染おせん対策たいさく法ほうの特定とくてい有害ゆうがい物質ぶっしつであり、廃業はいぎょうしたとしても地下ちかタンクからの漏ろうえいにより、これらの物質ぶっしつやMTBEによって地下水ちかすい汚染おせんや土壌どじょう汚染おせんが生しょうじていた場合ばあい、土地とち取引とりひき上じょうの大おおきなリスクとなるおそれがある。なお廃業はいぎょう後ごの土地とちはコンビニエンスストア（特とくにローソン、セブン-イレブン）に利用りようされるケースが全国ぜんこく各地かくちで相次あいついでいる。またオフィスやピットなどがコンパクトにまとまっているというパッケージングは自動車じどうしゃビジネス用ようの不動産ふどうさんとしては好都合こうつごうであり、居抜いぬきで小規模しょうきぼな中古ちゅうこ車しゃ販売はんばい店てんやレンタカー店てんなど自動車じどうしゃ関連かんれんの他た業種ぎょうしゅの店舗てんぽとして転用てんようされるケースも見みられる。

セルフ式しきガソリンスタンド

油あぶら種しゅごとに色分いろわけされた給油きゅうゆノズル

特徴とくちょう

給油きゅうゆ操作そうさを客きゃく自身じしんで行おこなう（セルフサービス）ガソリンスタンド。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく等ひとしでは比較的ひかくてき早はやくから普及ふきゅうしてきた方式ほうしきであるが、日本にっぽんでは長年ながねん、安全あんぜん性せいの観点かんてんから給油きゅうゆを従業じゅうぎょう員いんが行おこなうフルサービス方式ほうしき以外いがい認みとめられていなかった。1998年ねん（平成へいせい10年ねん）の消防しょうぼう法ほう改正かいせいで規制きせい緩和かんわされた事ことにより、危険きけん物ぶつの規制きせいに関かんする政令せいれいが改正かいせいされ、「顧客こきゃくに自みずから給油きゅうゆ等とうをさせる給油きゅうゆ取扱とりあつかい所しょ」（セルフ式しきガソリンスタンド）が登場とうじょうし、以後いごセルフ式しきが増ふえている。

セルフ方式ほうしきであっても無人むじんで営業えいぎょうすることは認みとめられず、甲種こうしゅまたは乙種おつしゅ4類るいの危険きけん物ぶつ取扱とりあつかい者しゃの有ゆう資格しかく者しゃが常駐じょうちゅうしており、顧客こきゃくによる給油きゅうゆ作業さぎょうを監視かんしカメラで常時じょうじ監視かんしし、危険きけん発生はっせい時じには制御せいぎょ卓たくからの遠隔えんかく操作そうさによるバルブ閉鎖へいさやそのほか必要ひつような措置そちを取とることが求もとめられている。遠隔えんかく監視かんし用ようの設備せつびなどを設置せっちするため初期しょき投資とうし額がくがいくらか高たかくなるところはあるが、吸殻すいがら入いれの清掃せいそうや窓まど拭ふきなどのこれまでの一般いっぱん的てきであった付帯ふたいサービスを省略しょうりゃくし、必要ひつようとする従業じゅうぎょう員いんと人件じんけん費ひを少すくなく抑おさえる事ことが出来できる為ため、フル方式ほうしきより安価あんかに販売はんばいする事ことが可能かのうである。

従業じゅうぎょう員いんによる給油きゅうゆ作業さぎょうがないため、車両しゃりょう点検てんけんや洗車せんしゃサービス等とうの新あらたなオプションサービスを積極せっきょく的てきに案内あんないするスタンドが増ふえている。また、店舗てんぽによっては料金りょうきん設定せっていが異ことなるセルフ給油きゅうゆとフルサービスを選択せんたく可能かのうな所ところもある。

日本にっぽんにおけるセルフ式しきガソリンスタンドは、2023年ねん（令れい和わ5年ねん）3月がつ末まつ時点じてんで全国ぜんこくに10,721店てんとなっている。なお、日本にっぽんにある給油きゅうゆ所しょ総数そうすうは27,414店てん（2024年ねん（令れい和わ6年ねん）3月がつ末まつ現在げんざい）であり、1995年ねん（平成へいせい7年ねん）から減少げんしょうを続つづけている。

フルサービス店てんの数かずは年々ねんねん減少げんしょう傾向けいこうにあり、2000年ねん（平成へいせい12年ねん）の約やく53,000店てんと比較ひかくすると、半分はんぶん以下いかの約やく20,000店てんとなっている。これに対たいし、セルフサービスステーションの増加ぞうか率りつは同期どうき間あいだで約やく400店てんから約やく9,300店てんと、20倍ばい以上いじょうの伸のびを示しめしている。また、主おもに大型おおがたトラック・バスの給油きゅうゆに対応たいおうする店舗てんぽを中心ちゅうしんに同どう一いち店舗てんぽでセルフ式しきとフルサービスの双方そうほうを営いとなむサービスステーションもある（大型おおがた車しゃはセルフで給油きゅうゆできる上限じょうげん以上いじょうに給油きゅうゆしうるため）。高速こうそく道路どうろのガソリンスタンドは従業じゅうぎょう員いんのいるフルサービスがほとんどであるが、新規しんき開設かいせつされたスタンドを中心ちゅうしんに増ふえつつある。

セルフ方式ほうしきの計量けいりょう器きは安全あんぜん性せいの観点かんてんから、（フルサービス用よう装置そうちと異ことなり）給油きゅうゆレバーを握にぎっている間あいだのみ供給きょうきゅうが許可きょかされる方式ほうしきとなっている（一部いちぶの安全あんぜん確保かくほ用よう装置そうちを加くわえたシステムでは例外れいがいあり）。また、客きゃくが給油きゅうゆできるのは自じ走はしりで乗のり入いれた自身じしんの自動車じどうしゃ・二輪車にりんしゃ（ただし燃料ねんりょう切きれ時じであれば手押ておしでも可か）に限かぎられ、競技きょうぎ車しゃ等とうナンバーがなく公道こうどうを走行そうこうできない手押ておしや積載せきさい車しゃで持もち込こんだ二輪車にりんしゃやジェットスキー、持参じさんしたガソリン携行けいこう缶かん等とうへの注入ちゅうにゅうは法令ほうれいにより禁止きんしされている。その場合ばあいは係員かかりいんを呼よんで注油さしあぶらを依頼いらいする必要ひつようがある（灯油とうゆ用ようポリタンクへのガソリン注入ちゅうにゅうは不可ふか。違反いはんが発覚はっかくした場合ばあいは購入こうにゅう者共ものども々処罰しょばつの対象たいしょう）が、セルフ方式ほうしきのスタンドによっては携行けいこう缶かん等とうへの注油ちゅうゆサービスは行おこなっていない、または一いち日にちの携行けいこう缶かん等とうへの注油ちゅうゆ取扱とりあつかい可能かのう量りょうを超過ちょうかしている等ひとしの理由りゆうで断ことわられる場合ばあいもある。

安全あんぜん性せいの確保かくほを人員じんいん配置はいちに依よるスタッフ常駐じょうちゅうのフルサービススタンドと、安全あんぜん機器ききの配置はいちや給油きゅうゆ者しゃの自己じこ責任せきにんに依存いぞんするセルフスタンドを比較ひかくすると、設備せつびの全体ぜんたい構成こうせいやシステムに見みた目め以上いじょうのかなりの相違そういが存在そんざいする。なお、セルフでは吊つり下さげ式しきは法律ほうりつ上じょう認みとめられていない（給油きゅうゆ機きが地上ちじょう固定こてい式しきになっているセルフスタンドと吊つり下さげ式しきのフルサービススタンドが1つの敷地しきち内ないに併設へいせつされている店舗てんぽは存在そんざいする）。

また、液化えきか石油せきゆガスや天然てんねんガスの充填じゅうてん、ホームセンターに多おおい灯油とうゆ限定げんていの給油きゅうゆ所しょは原則げんそくとしてセルフ式しきは存在そんざいしない。

利用りよう手順てじゅん

セルフ式しきスタンドにおいて、利用りよう者しゃ自身じしんで給油きゅうゆを行おこなう為ための手順てじゅんは次つぎの通とおりである。なお、危険きけん物ぶつの規制きせいに関かんする規則きそく（1959年ねん（昭和しょうわ34年ねん）9月29日にち総理府そうりふ令れい第だい55号ごう）に、「顧客こきゃくに自みずから給油きゅうゆ等とうをさせる給油きゅうゆ取扱とりあつかい所しょにおける取扱とりあつかいの基準きじゅん」が規定きていされている（第だい40条じょうの3の10）。

1. エンジンを止とめ給油きゅうゆ機きに貼はられている放電ほうでんプレートに触ふれて、体からだに溜たまった静電気せいでんきを逃にがす。静電気せいでんき放電ほうでんが起おこるとガソリンに引火いんかし火災かさい事故じことなる恐おそれもあるので、確実かくじつに放電ほうでんプレートに触ふれる必要ひつようがある。
2. 自分じぶんが給油きゅうゆしたい油あぶら種しゅの給油きゅうゆノズルを取とる。油あぶら種しゅごとに給油きゅうゆノズルが色分いろわけされているので、表示ひょうじと色いろを見みて間違まちがえないようにする（レギュラーガソリンは赤あか■、ハイオクは黄き■、ディーゼル（軽油けいゆ）は緑みどり■、灯油とうゆは青あお■になっている。なお、フルサービススタンドではセルフ式しきと異ことなり店舗てんぽによって色いろが異ことなる）。

セルフスタンドにおいて、利用りよう者しゃ自身じしんで誤あやま給油きゅうゆしても補償ほしょうされない。誤あやま給油きゅうゆも参照さんしょうのこと。

機器ききのメーカーについて

セルフ式しきである場合ばあい、省しょうスペース化かのため計量けいりょう器きの筐体きょうたいやノズルホルダーと油あぶら種しゅ指定していや支払しはらい方法ほうほうを入力にゅうりょくする画面がめんないしボタンや入金にゅうきん部ぶでメーカーが異ことなりながらも一体いったいとなっていることがある（スペースに余裕よゆうがある店舗てんぽであれば別べつ体たいであることもある）。これは計量けいりょう器きにガソリンスタンド店舗てんぽのPOSシステムに接続せつぞくされた機器ききを組くみ込こんでいるためであり、その組くみ合あわせは系列けいれつに関かかわらず数多すうたにのぼる。主要しゅようなメーカーは、計量けいりょう器きはトキコシステムソリューションズやタツノ、POSシステムはコモタやNECプラットフォームズ等ひとし。

施設しせつ

ガソリンスタンドの施設しせつは、消防しょうぼう法ほうを始はじめとした法令ほうれい、政せい省令しょうれいで厳きびしい制限せいげんや規制きせいが課かせられる。2011年ねんには消防しょうぼう法ほうの改正かいせいにより、地下ちか貯蔵ちょぞうタンクの管理かんりが厳格げんかく化かしたことから全国ぜんこく的てきにスタンド廃業はいぎょうが加速かそくしたこともある一方いっぽう、規制きせい緩和かんわも時代じだいの変化へんかに合あわせて進すすめられており、2017年ねんには耐火たいか基準きじゅんを高たかめることで木造もくぞうによりガソリンスタンド事務じむ棟とうの建設けんせつが認みとめられるようになったほか、2020年ねんには敷地しきち内ないで物品ぶっぴんの展示てんじ販売はんばいやタブレット端末たんまつ等とうを使つかった給油きゅうゆ装置そうちの監かん視しも可能かのうとなった。

ライフライン（電力でんりょく）の途絶とぜつによる給油きゅうゆ不能ふのうなど、度重たびかさなる大だい規模きぼ災害さいがいの経験けいけんから、この問題もんだいに対応たいおうするため経済けいざい産業さんぎょう省しょうの有識者ゆうしきしゃ会議かいぎが2018年ねんに開催かいさいされており、制定せいていされた国土こくど強靱きょうじん化か基本きほん計画けいかくに基もとづき、停電ていでん時じにおける給油きゅうゆを持続じぞく可能かのうとするため非ひ常用じょうよう発電はつでん機き付つきの給油きゅうゆ所しょとなる「住民じゅうみん拠点きょてんSS」の整備せいびを開始かいしした。最終さいしゅう的てきに1万まんカ所かしょの整備せいびを目指めざし、2020年ねん時点じてんで8,000ステーションが整備せいびされている。

ギャラリー

系列けいれつSS

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  ENEOS
  （新しん日本石油にほんせきゆ時代じだい）
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  日本石油にほんせきゆ
  （2023年ねん現在げんざいENEOSブランド）
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  三菱石油みつびしせきゆ
  （2023年ねん現在げんざいENEOSブランド）
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  九州石油きゅうしゅうせきゆ
  （2023年ねん現在げんざいENEOSブランド）
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  ジャパンエナジー
  （2023年ねん現在げんざいENEOSブランド）
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  Esso
  （2023年ねん現在げんざいENEOSブランド）
• 
  ゼネラル
  （2023年ねん現在げんざいENEOSブランド）
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  Mobil
  （2023年ねん現在げんざいENEOSブランド）
• 
  MITSUI
  （2023年ねん現在げんざいENEOSブランド）
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  出光興産いでみつこうさん
  （IDEMITSUブランド時代じだい）
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  出光興産いでみつこうさん「apollostation」
• 
  昭和シェル石油しょうわしぇるせきゆ
  （2023年ねん現在げんざいapollostationブランド）
• 
  コスモ石油こすもせきゆ
• 
  太陽石油たいようせきゆ「SOLATO」

PBSS

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  キグナス石油きぐなすせきゆ「KYGNUS」
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  JA-SS
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  丸紅まるべにエネルギー
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  丸紅まるべにエネルギー
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  伊藤忠いとうちゅうエネクス「カーエネクス」
• 
  オカモトグループ
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  PETRAS
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  コストコ
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  ホクレン油あぶら機きサービス 手稲ていねセルフ給油きゅうゆ所しょ
  ホクレン傘下さんか
• 
  三菱商事みつびししょうじ石油せきゆ

アメリカのガソリンスタンド

1913年ねん11月1日にち、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく初はつのガソリンスタンドがペンシルベニア州しゅう、ピッツバーグで開業かいぎょう。以降いこう、モータリゼーションが進すすむ中なかで爆発ばくはつ的てきに店舗てんぽが拡大かくだいした。

代金だいきんの支払しはらい方法ほうほうは、セルフ式しきで前払まえばらい方式ほうしきのガソリンスタンドが一般いっぱん的てきである。ただし、オレゴン州しゅうでは、過疎かそ地ちを除のぞき、セルフ方式ほうしきが認みとめられておらず、フルサービス方式ほうしきのみとなっている。

ガソリンスタンドには事務所じむしょを兼かねたコンビニエンスストアを併設へいせつしている場合ばあいが多おおい。

支払しはらい方式ほうしきには次つぎのような種類しゅるいがある。

• 給油きゅうゆ機きに直接ちょくせつクレジットカードを通とおす支払しはらい方法ほうほう
• ガソリンスタンドのショップの内うちのキャッシャーで支払しはらう方法ほうほう
• 給油きゅうゆ機きの近ちかくの支払しはらいステーションで支払しはらう方法ほうほう

オーストラリアのガソリンスタンド

オーストラリアでは後払あとばらい方式ほうしきのガソリンスタンドが一般いっぱん的てきである。給油きゅうゆ後ごにガソリンスタンド内ないにあるレジで決済けっさいする。こちらも欧米おうべい同様どうよう、コンビニ店てん併設へいせつが殆ほとんどである。セルフ方式ほうしきのオートガスも認みとめられている。

東南とうなんアジアのガソリンスタンド

オートバイが市民しみんの足あしとして広ひろく利用りようされておりバイクタクシーも盛さかんであるため、都市とし部ぶでは瓶びんに入いれたガソリンを路上ろじょうで小売こうりする「露店ろてんのガソリンスタンド」も存在そんざいする。

品質ひんしつの確保かくほ

日本にっぽんでは、揮発きはつ油ゆ等とうの品質ひんしつの確保かくほ等とうに関かんする法律ほうりつ等ひとしにより、ガソリンで10項目こうもく、灯油とうゆと軽油けいゆでは3項目こうもくの品質ひんしつ規格きかく（強制きょうせい規格きかく）が定さだめられており、適合てきごうしない製品せいひんを売うった者ものは処罰しょばつの対象たいしょうとなる。スタンド側がわではSQマークを掲かかげて規格きかくの遵守じゅんしゅを示しめすほか、資源エネルギしげんえねるぎー庁ちょうが抜ぬき打うち検査けんさを行おこなっているが、しばしば脱法だつほう行為こうい等とうが摘発てきはつされている。

同様どうようの規制きせいは各国かっこくでも見みられるが、韓国かんこくや中国ちゅうごくなどでも価格かかく競争きょうそうなどを背景はいけいに品質ひんしつや安全あんぜん性せいに問題もんだいのある製品せいひんが販売はんばいされる例れいがあり、枚挙まいきょにいとまがない。2014年ねんの韓国かんこく石油せきゆ公社こうしゃのデータによると、4月がつ末まつまでに検挙けんきょされたガソリンスタンド118か所しょのうち、約やく7割わりが他たの石油せきゆ製品せいひんなどで水増みずましした偽にせガソリンを販売はんばいしていた。問題もんだい視しした政府せいふは、毎週まいしゅう報告ほうこく制度せいどを実施じっしするとしたが、韓国かんこくのガソリンスタンド協会きょうかいは実施じっしを先送さきおくりするよう求もとめている。

ガソリンスタンドの環境かんきょう対策たいさく

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでも特とくに厳きびしい環境かんきょう汚染おせん規制きせいが敷しかれるカリフォルニア州しゅうや、EUでは、給油きゅうゆの際さいに燃料ねんりょうタンクから発生はっせいする蒸散じょうさんガソリンをすべて回収かいしゅうするため、ガソリンスタンドの給油きゅうゆノズル先端せんたんにベーパーリカバリーと呼よばれる装置そうちを装着そうちゃくすることが義務付ぎむづけられている。ベーパーリカバリー対策たいさくが施ほどこされているガソリンスタンドはステージ2 (Stage II) に適合てきごうし、ステージ2対応たいおう給油きゅうゆ機きで回収かいしゅうしたガソリン蒸気じょうきは、気体きたいのまま地下ちかタンクに貯蔵ちょぞうする方式ほうしきと、液化えきかして再ふたたびガソリンとして販売はんばいする方式ほうしきの2通とおりがある。後者こうしゃの液化えきか回収かいしゅう方式ほうしきは日本にっぽんの給油きゅうゆ機き大手おおてのタツノが実用じつよう化かに成功せいこうしており、給油きゅうゆ時じに発生はっせいする蒸散じょうさんガソリンの回収かいしゅう率りつは99%以上いじょうとされている。

ガソリンスタンドの安全あんぜん対策たいさく

過去かこの阪神はんしん・淡路あわじ大震災だいしんさいや東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいでも、ガソリンスタンドの火災かさい事故じこは1件けんも報告ほうこくされていない。また東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいでは津波つなみ被害ひがいに遭あいながらも、建物たてものの原型げんけいを留とめている給油きゅうゆ所しょも数多かずおおく存在そんざいした。これは消防しょうぼう法ほうや建築けんちく基準きじゅん法ほうで構造こうぞうが厳格げんかくに定さだめられた上うえで建設けんせつされており、ガソリンスタンドの周囲しゅういで火災かさいが発生はっせいしても地下ちかのタンクに引火いんかしない構造こうぞうになっているためである。これらのことから、非常ひじょう発生はっせい時じに駆かけ込こむ場所ばしょとしては最適さいてきで安全あんぜんであると言いわれており、ガソリンスタンドを避難ひなん所しょとして開放かいほうする給油きゅうゆ所しょも存在そんざいする。

日本にっぽんでは、10,000施設しせつ当あたりの年間ねんかん火災かさい発生はっせい件数けんすうとして30回かい前後ぜんこうの値ねが報告ほうこくされている。発生はっせい件数けんすうの多おおくは、セルフ式しきのスタンドにおける火災かさいであり、セルフ式しきでは、フルサービス式しきの5.6倍ばいとする資料しりょうもある。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは、正確せいかくな統計とうけいが取とられていないものの、ガソリンスタンドにおいて年間ねんかん1,000回かい以上いじょうの火災かさいが発生はっせいしているとの推測すいそくがある。

充電じゅうでん・水素すいそ補給ほきゅう設備せつびの併置へいち

電気でんき自動車じどうしゃ用ようの充電じゅうでんスタンドや、燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃ向むけの水素すいそステーションを併設へいせつしているガソリンスタンドもある。

ガソリンスタンドの事業じぎょう者しゃ

日本にっぽんの民間みんかん企業きぎょう

石油せきゆ製品せいひんの輸入ゆにゅう、精製せいせいを行おこなう企業きぎょうは元売もとうりと呼よばれ、元売もとうりの系列けいれつから供給きょうきゅうを受うけ販売はんばいするガソリンスタンド、業者ぎょうしゃ間あいだ転売てんばい品ひん（業ごう転てん玉だま：ぎょうてんぎょく）などを扱あつかう系列けいれつ外がいの独立どくりつ系けいガソリンスタンド（いわゆる「無印むじるしスタンド」または「無印むじるしガソリン」）に分わけられる。日本にっぽん初はつのガソリンスタンドは、1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）2月がつに日本石油にほんせきゆが東京とうきょう市し神田かんだ区く鎌倉かまくら河岸かわぎし（現げん・千代田ちよだ区く外神田そとかんだ）に建設けんせつし、奥田おくだ友三郎ともさぶろう商店しょうてんに貸与たいよ・運営うんえいしたのが始はじまりである。 大手おおて元売もとうり系けいSSは、元売もとうりが施設しせつや設備せつびを設置せっち・保有ほゆう・管理かんりし、それら一式いっしきを特約とくやく店てんに商標しょうひょうごと賃貸ちんたいする社やしろ有ゆうSSと、特約とくやく店てんが設置せっち・保有ほゆう・管理かんりする特有とくゆうSSとに大別たいべつできる（社やしろ有ゆうSSだが借地しゃくち、というケースも多おおい）。一般いっぱん的てきに社しゃ有ゆうSSは大だい規模きぼ店てん、特有とくゆうSSは中小ちゅうしょう規模きぼ店てんになるケースが多おおく、中小ちゅうしょう資本しほんの特有とくゆうSSでは主おもに経営けいえい上じょうの理由りゆうから、設備せつびはそのままに看板かんばん替かえ（他た系列けいれつの元売もとうりに鞍替くらがえ）する場合ばあいもある。

2024年ねん（令れい和わ6年ねん）3月がつ末まつの揮発きはつ油ゆ販売はんばい業者ぎょうしゃ数すうは12,407事業じぎょう者しゃ、給油きゅうゆ所しょは27,414か所しょである。

系列けいれつ別べつのガソリンスタンドの数かずは次つぎの通とおり。スタンド数すうは2023年ねん3月がつ末まつ現在げんざいの数字すうじである。

• ENEOS

12,226店舗てんぽ

• 出光興産いでみつこうさん (apollostation)

6,136店舗てんぽ。2019年ねん（平成へいせい31年ねん/令れい和わ元年がんねん）、昭和シェル石油しょうわしぇるせきゆと経営けいえい統合とうごうし完全かんぜん子会社こがいしゃ化か。

• コスモ石油こすもせきゆ（COSMO）

2,649店舗てんぽ

• キグナス石油きぐなすせきゆ（KYGNUS／“Obbli”ブランドを展開てんかいする三愛さんあいオブリの子会社こがいしゃ）

446店舗てんぽ

• 太陽石油たいようせきゆ（SOLATO／2008年ねん（平成へいせい20年ねん）までは“TAIYO”ブランドで展開てんかい。)

308店舗てんぽ

• PB他ほか
  • 伊藤忠いとうちゅうエネクス（ITOCHU、ENEX）

  伊藤いとう忠ただしの関連かんれん会社かいしゃ。独自どくじブランドのカーエネクス以外いがいに、コスモ石油こすもせきゆ・ENEOSブランドを展開てんかい。

  • エネクスフリート

  伊藤忠いとうちゅうエネクスの子会社こがいしゃ。旧きゅう・コーナンフリート（コこーナン商事なんしょうじ元もと・子会社こがいしゃ）。

  • 三菱商事みつびししょうじエネルギー

  三菱商事みつびししょうじ系列けいれつ。首都しゅと圏けんを中心ちゅうしんに大都市だいとし圏けんや沖縄おきなわ本島ほんとう等とうへ展開てんかい。

  • 国際こくさい石油せきゆ開発かいはつ帝みかど石せき

  「INPEX」ブランドを新潟にいがた県けん・長野ながの県けんで展開てんかい。

  • 日本にっぽんサン石油せきゆ（SUNOCO）

  アメリカの元売もとうり準じゅん大手おおて・スノコ社しゃと日本にっぽんの魚網ぎょもう販売はんばい大手おおて・ニチモウとの合弁ごうべん。一部いちぶ地域ちいきのみで展開てんかい。三菱商事みつびししょうじエネルギーや、かつて同おなじニチモウ系けいであったキグナス石油きぐなすせきゆのSSでは、「スノコ」（SUNOCO）ブランドのエンジンオイルが販売はんばいされているところもある。

  • エスアイエナジー（IDEMITSU）

  出光いでみつ系列けいれつ。同社どうしゃのセルフSSのみ展開てんかい。旧きゅう・住じゅう商しょう石油せきゆ+旧きゅう・サミット石油せきゆ（ともに住じゅう商しょう系列けいれつ）。旧きゅう・住じゅう商しょう石油せきゆ時代じだいでは独自どくじブランド（SUMISHO）で展開てんかいしていた。

  • ダイヤ昭あきら石せき（DIA-SHOSEKI）

  出光興産いでみつこうさん（旧きゅう・昭和シェル石油しょうわしぇるせきゆ）と三菱商事みつびししょうじ石油せきゆの合弁ごうべん会社かいしゃ。ローソンとの併設へいせつ店てんや独自どくじブランド（ファンタジスタ）を展開てんかいする。

  • ディーエム・ガス・ステーション

  ダイヤ昭あきら石せきの関連かんれん会社かいしゃ。当初とうしょはスーパーマーケット大手おおてのダイエーと丸紅まるべにの合弁ごうべんで設立せつりつした会社かいしゃであった。

  • 丸紅まるべにエネルギー（marubeni）

  丸紅まるべに系列けいれつ。

  • 日通商事にっつうしょうじ（ALOZ）

  一部いちぶ地域ちいきでガソリンスタンドを展開てんかい。

  • 吉田よしだ石油せきゆ店てん（ヨシダ）

  燃料ねんりょう備蓄びちく基地きち、タンカー、タンクローリーを自社じしゃで所有しょゆう。

  • 宇佐美うさみグループ（宇佐美うさみ）

  出光いでみつ、ENEOS等とうのSSを独自どくじに全国ぜんこく展開てんかい。出光いでみつ系けいのPOSシステムをカスタマイズしたものを使用しようしているため出光いでみつ以外いがいの看板かんばんの店舗てんぽでもレシートの書式しょしきが出光いでみつに類似るいじしている。

  • カメイ

  ENEOS系けい最大さいだいの卸売おろしうり業者ぎょうしゃ。東北とうほく最大さいだいの複ふく合あい商社しょうしゃでもある。

  • 北きた日本石油にほんせきゆ

  関東かんとう・東北とうほく・北海道ほっかいどう地域ちいきに展開てんかいする、コスモ石油こすもせきゆ系けい最大さいだいの特約とくやく店てん。直営店ちょくえいてんを83店舗てんぽ、北日本きたにっぽんグループ全体ぜんたいで約やく200店舗てんぽを展開てんかい。

  • キタセキ

  コスモ石油こすもせきゆの大手おおて特約とくやく店てん及および他た元売もとうり系けい指定してい店てんを扱あつかう。指定してい店てんでは「キタセキ指定してい」の看板かんばんを掲かかげている。また、ENEOS等とうのSSも存在そんざいしており、指定してい店てんに限かぎりコスモ石油こすもせきゆには特とく化かしていない。一部いちぶの指定してい店てんでは、太陽たいよう鉱油こうゆの指定してい店てんとしても営業えいぎょうしている店舗てんぽが存在そんざいする。

  • 太陽たいよう鉱油こうゆ（太陽たいよう）

  ENEOS・コスモ石油こすもせきゆをメインで独自どくじに全国ぜんこく展開てんかい。一部いちぶ地域ちいきで昭和しょうわシェル・出光いでみつ等ひとしの店舗てんぽを展開てんかいしている。直営店ちょくえいてんの他ほか、指定してい店てん及および提携ていけいを結むすぶ店舗てんぽがある（一部いちぶ地方ちほうのみ、直営ちょくえい・指定していの店舗てんぽもしくはどちらかが存在そんざいしない）。指定してい店てんでは「太陽たいよう指定してい」の看板かんばんを掲かかげていて、マークは会社かいしゃロゴのロろーマ字まじ部分ぶぶんを漢字かんじに変かえている。一部いちぶのサービスステーションでは、キタセキの指定してい店てんとしても営業えいぎょうしている店舗てんぽが存在そんざいする。

  • 新出光しんいでみつ（IDEX）

  創業そうぎょう者しゃは出光興産いでみつこうさん創業そうぎょう者しゃ・出光いでみつ佐三さぞうの兄弟きょうだい・出光いでみつ弘ひろし。かつては無関係むかんけいであったが、2005年ねん（平成へいせい17年ねん）10月がつに出光興産いでみつこうさんが520億おく円えんの第三者だいさんしゃ割当わりあて増資ぞうしをした際さい、新出光しんいでみつが3億おく円えんの出資しゅっしをした事ことで資本しほん関係かんけいが生うまれた。

  • ENEOSウイング

  旧きゅう・一光いっこう（Ikko）及および旧きゅう・鈴すず与あずかトラックステーション。かつてはコスモ石油こすもせきゆ、モもービル石油びるせきゆ等とうのSSを独自どくじに展開てんかいしていた。

  • ミータス

  旧きゅう・山やま産さん石油せきゆ（YAMASAN）。徳島とくしま県けん・兵庫ひょうご県けんのみ。旧きゅう・山やま産さん石油せきゆ時代じだいはキグナス石油きぐなすせきゆのブランドで展開てんかい。現在げんざいはENEOSブランドのセルフSSを展開てんかい。また、ENEOS競合きょうごう地域ちいきで出店しゅってんの際さい、独自どくじでYAMASAN（ヤマサン）ブランドとしてセルフSSを展開てんかい。

  • 伊丹いたみ産業さんぎょう

  京阪神けいはんしんを中心ちゅうしんに展開てんかい。ENEOS・出光興産いでみつこうさんと提携ていけい。

  • 目め見田みた商事しょうじ（ひまわりSS）

  兵庫ひょうご県けん宝塚たからづか市し。関西かんさいプライベートブランド系けいの雄ゆう。タイヤ（ブリヂストン系けい）、車検しゃけん、新車しんしゃ中古ちゅうこ車しゃ販売はんばいにおいてGSとして全国ぜんこくトップセールスを誇ほこる。廃業はいぎょう寸前すんぜんのSSを買かい取とり、地域ちいき一いち番ばん店てんにする手法しゅほうが特徴とくちょう。現在げんざい、独立どくりつ系けいの注目ちゅうもく株かぶとしてさまざまな業界ぎょうかいメディアにとりあげられている。

  • ミツウロコ

  ちびまる子こちゃんをイメージキャラクターに起用きよう。子会社こがいしゃのミツウロコドライヴがミツウロコブランドでSSを展開てんかいしている。

  • ライフ白銅はくどう

  「油あぶら」マークの燃油ねんゆ販売はんばい特とく化か型がたのセルフサービススタンドを運営うんえい。燃料ねんりょうの販売はんばいのみに特とく化かして人件じんけん費ひを、余剰よじょう生産せいさん品ひんを仕入しいれて価格かかくをそれぞれ抑制よくせいしていることをアピールしている。

  • タシロ石油せきゆ（TASHIRO）

  かつて、宮城みやぎ県けんに本社ほんしゃがあったブランド（破産はさん申請しんせいを行おこなった為ため、現在げんざいは消滅しょうめつ）。宮城みやぎ県けん等とうに独自どくじのSSを展開てんかいしていた。

  • 広浦ひろうら鉱業こうぎょうグループ

  現在げんざいは東京とうきょうが本社ほんしゃであるが、創業そうぎょう地ちでもあった徳島とくしま県けん那賀なか郡ぐん橘たちばな町まち（現げん・阿南あなん市し橘たちばな町まち）で、独自どくじブランドのセルフSSを運営うんえい（※ 2010年代ねんだい以降いこうは廃止はいし。）。以前いぜんはジャパンエナジーの有人ゆうじんSSを運営うんえいしていた。

また各かく農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあい（JA）はJA-SSブランド（北海道ほっかいどうはホクレンブランドの独自どくじブランドで展開てんかい）で、漁業ぎょぎょう協同きょうどう組合くみあい（JF）はJFブランドでガソリンスタンドを運営うんえいしている（既存きそん石油せきゆ元売もとうりのマークを掲かかげる場合ばあいも多おおい）。

日本にっぽんの過疎かそ地ちにおける公営こうえいガソリンスタンド

人口じんこうも通過つうかする車くるまも少すくない地域ちいきでは、採算さいさん難なんから民間みんかんの給油きゅうゆ所しょが廃業はいぎょう・撤退てったいしてしまった“SS過疎かそ地ち”が広ひろがっている。経済けいざい産業さんぎょう省しょうによると、こうした過疎かそ地ちで住民じゅうみんが設立せつりつした法人ほうじんや自治体じちたいがGSを運営うんえいする例れいが全国ぜんこくに10か所しょ程度ていどある。北海道ほっかいどう占冠しむかっぷ村むらトマム地区ちくや和歌山わかやま県けんすさみ町まちなどが代表だいひょう例れいである。

経けい産さん省しょうは2017年ねん（平成へいせい29年ねん）5月がつ、GSが少すくない又または無ない自治体じちたいに対たいして、GS維持いじのための行動こうどう計画けいかくづくりを初はじめて要請ようせいした。

→詳細しょうさいは「SS過疎かそ地ち」を参照さんしょう

ヨーロッパの民間みんかん企業きぎょう

• シェル（イギリス）
• BP（イギリス）
• トタルエナジーズ（フランス）

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの民間みんかん企業きぎょう

• シェブロン
• エクソンモービル
• コノコフィリップス

韓国かんこくの民間みんかん企業きぎょう

• GSカルテックス
• SK
• HD現代げんだいオイルバンク（HD現代げんだい重工業じゅうこうぎょう系けい）

国営こくえい企業きぎょう

• サウジアラムコ（サウジアラビア）
• ペトロナス（マレーシア）
• ペトロブラス（ブラジル）
• ガスプロム（ロシア）
• 中国ちゅうごく石油せきゆ天然てんねん気き（ペトロチャイナ）（中国ちゅうごく）
• イラン国営こくえい石油せきゆ（NIOC）（イラン）
• ベネズエラ国営こくえい石油せきゆ会社かいしゃ（PDVSA）（ベネズエラ）
• ペメックス（メキシコ）
• 中国ちゅうごく石油せきゆ化工かこう集団しゅうだん（シノペック）（中国ちゅうごく）
• 中国ちゅうごく海洋かいよう石油せきゆ集団しゅうだん（シノック）（中国ちゅうごく）
• Eni（イタリア）
• クウェート石油せきゆ公社こうしゃ（クウェート）-「Q8」のブランド名めいでヨーロッパでガソリンスタンドを展開てんかいしている。
• 台湾たいわん中ちゅう油ゆ（台湾たいわん）

ギャラリー

• 
  ガソリンスタンドとコンビニが併設へいせつされている（カナダ、アルバータ州しゅうカルガリー）
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  小型こがたの船舶せんぱく向むけの水上すいじょうガソリンスタンド（カナダ、ブリティッシュコロンビア州しゅうバンクーバー）
• 
  ロシアの石油せきゆ大手おおてルクオイルのガソリンスタンド（トゥーラ市し）
• 
  ガソリンを小売こうりする露店ろてん（インドネシア、ジャカルタ）
• 
  飛行場ひこうじょうにあるセルフ式しきの航空こうくう用ようガソリンスタンド（ドイツ）

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

• エコ・ステーション
• 貯油施設しせつ
• SS過疎かそ地ち
• 日本にっぽんのガソリンスタンド一覧いちらん

外部がいぶリンク

• セルフ式しきスタンドの注意ちゅうい点てん - ウェイバックマシン（2017年ねん3月がつ6日にちアーカイブ分ぶん） - 高松たかまつ市し消防局しょうぼうきょく
• ガソリン価格かかく比較ひかくサイト gogo.gs（ゴーゴージーエス）