列車れっしゃ運行うんこう管理かんりシステム

列車れっしゃ運行うんこう管理かんりシステム（れっしゃうんこうかんりシステム、通称つうしょうPTC：Programmed Traffic Control）とは、鉄道てつどうの列車れっしゃ運行うんこう管理かんりにおいて、計画けいかくダイヤを基もとに列車れっしゃ集中しゅうちゅう制御せいぎょ装置そうち（CTC）・自動じどう進路しんろ制御せいぎょ装置そうち（PRC）・運転うんてん整理せいりシステム・旅客りょかく案内あんないシステムなどを一括いっかつ管理かんり・制御せいぎょするコンピュータシステムである。主おもに大都市だいとし圏けんの高密度こうみつど運転うんてん線区せんくや新幹線しんかんせんなどの高速こうそく鉄道てつどうにおいて、列車れっしゃ運行うんこう管理かんりの効率こうりつ化か・旅客りょかくサービス向上こうじょうのために導入どうにゅうされている。

列車れっしゃ運行うんこう管理かんりシステム（PTC）を導入どうにゅうしているのは日本にっぽんの新幹線しんかんせんや在来ざいらい線せん、台湾たいわん新幹線しんかんせんなどである。

概要がいよう

鉄道てつどう運行うんこうにおいて、かつては信号しんごう機きや分岐ぶんき器きなどを操作そうさする運転うんてん要員よういんが各かく停車場ていしゃじょうに必要ひつようであったが、CTCの導入どうにゅうにより1ヶ所かしょに集約しゅうやくして行おこなうことが可能かのうになったほか、正常せいじょうなダイヤでの運行うんこうがなされている限かぎりは、それまで人間にんげんが行おこなっていた信号しんごう機きや分岐ぶんき器きなどの操作そうさをPRCに自動じどうで行おこなわせることが可能かのうとなり、運転うんてん要員よういんの業務ぎょうむ負荷ふかが大おおきく低減ていげんされたほか、大幅おおはばな人員じんいんコスト削減さくげんも可能かのうとなった。一方いっぽう、ダイヤが乱みだれた際さいの運転うんてん整理せいりや旅客りょかく案内あんないなどは引続ひきつづきほぼ全すべてを人間にんげんによる情報じょうほう収集しゅうしゅう・計画けいかく立案りつあん・実施じっし判断はんだんに依存いぞんする体制たいせいは変かわっておらず、大都市だいとし圏けんを中心ちゅうしんとした列車れっしゃ運転うんてん本数ほんすうの増加ぞうかや、高速こうそく性せい・正確せいかく性せい・顧客こきゃくサービス等とうの向上こうじょうニーズの高たかまりに対たいして、適切てきせつな対応たいおうを迅速じんそくかつ効率こうりつ的てきに行おこなうことが困難こんなんとなってきた。

そこで、信号しんごう機きや分岐ぶんき器きの単純たんじゅんな自動じどう制御せいぎょだけではなく、運転うんてん整理せいりや旅客りょかく案内あんない、車両しゃりょう運用うんよう管理かんり等とうの運行うんこう関連かんれん機能きのう全般ぜんぱんをコンピュータシステムとして統合とうごうし、運転うんてん指令しれい所しょと駅えきや車両しゃりょう基地きちなどの現業げんぎょう機関きかんをオンラインで接続せつぞくすることで、効率こうりつ的てきな列車れっしゃ運行うんこうが実現じつげんできる。このようなシステムには高性能こうせいのうの処理しょり能力のうりょくを持もったコンピュータが必要ひつようであるため、本格ほんかく的てきな導入どうにゅうに至いたったのは高性能こうせいのうコンピュータが普及ふきゅうした1990年代ねんだい以降いこうとなってからが多おおい。また、線路せんろや日本にっぽんの鉄道てつどう車両しゃりょう検査けんさの計画けいかく管理かんり、電気でんき施設しせつや信号しんごう機きなどの設備せつび管理かんりなどの機能きのうも独自どくじに付加ふかして、より大だい規模きぼな総合そうごう管理かんりを行おこなうシステムを採用さいようしている事業じぎょう者しゃもある。

主おもなシステムの内容ないようを以下いかに述のべる。

運転うんてん整理せいり機能きのう

運転うんてん整理せいり機能きのうによる抑止よくし表示ひょうじ機き（JR西日本にしにほん）

東京とうきょうメトロ15000系けい電車でんしゃの運転うんてん台だい。写真しゃしん右みぎ上じょうのディスプレイがJR東日本ひがしにっぽん線せん内ないで使用しようされる運転うんてん通告つうこく用よう車しゃ上じょうモニタ装置そうち

ダイヤが乱みだれた際さい、列車れっしゃ種別しゅべつなど運行うんこう優先ゆうせん順位じゅんいも考慮こうりょした運転うんてん整理せいり計画けいかくをコンピュータが立案りつあんし、安全あんぜんで迅速じんそくな平常へいじょうダイヤへの復旧ふっきゅう計画けいかく案あんを指令しれい員いんに提供ていきょうする支援しえん機能きのう。指令しれい員いんはその提供ていきょう計画けいかく案あんを参考さんこうに、最終さいしゅう的てきな運転うんてん整理せいりの判断はんだんを行おこなう。従前じゅうぜんは遅延ちえんが大おおきくなるとPRCによる信号しんごうや分岐ぶんき器きの自動じどう操作そうさが出来できなくなるため、本来ほんらいは最終さいしゅう的てきな判断はんだん作業さぎょうに専念せんねんすべき指令しれい員いんが自みずからこれらの操作そうさを行おこなっていた。また、現業げんぎょう機関きかんに運行うんこう情報じょうほう表示ひょうじ装置そうち（TID）を設置せっちすることで、各かく現場げんばの社員しゃいんが最新さいしんの運行うんこう状じょう況きょうをリアルタイムで把握はあくすることが可能かのうとなる。

さらに東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）の東京とうきょう圏けん輸送ゆそう管理かんりシステム（ATOS）や西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう（JR西日本にしにほん）の運行うんこう管理かんりシステム (JR西日本にしにほん)、つくばエクスプレス、東京とうきょう地下鉄ちかてつ（東京とうきょうメトロ） では、駅えきホームにLED式しきの「抑止よくし表示ひょうじ機き」を設置せっちし、ダイヤが乱みだれた際さいの運行うんこう間隔かんかく調整ちょうせい・発車はっしゃ時刻じこく変更へんこうなどの指示しじを乗務じょうむ員いん・駅員えきいんへタイムリーに伝達でんたつできる機能きのうを有ゆうしている。JR東日本ひがしにっぽんのATOSでは更さらに機能きのうを発展はってんさせ、着発ちゃくはつ番線ばんせん変更へんこうなど乗務じょうむ員いんへの各種かくしゅ指示しじ伝達でんたつに関かんして、従来じゅうらいは駅員えきいんから受領じゅりょうする運転うんてん通告つうこく券けんや列車れっしゃ無線むせんを介かいした指令しれい員いんとの音声おんせい通話つうわに依よっていたものを、デジタル列車れっしゃ無線むせんを介かいして各かく列車れっしゃの車くるま上じょうモニタ装置そうちへ伝送でんそうしディスプレイに文字もじ情報じょうほうで表示ひょうじさせるシステムを構築こうちくし、指示しじの迅速じんそく化か・効率こうりつ化かおよび伝達でんたつミス等とうの防止ぼうしのほか、列車れっしゃ無線むせんの回線かいせん輻輳ふくそう緩和かんわを図はかっている。

旅客りょかく案内あんない機能きのう

通称つうしょう：PIC、Passenger Information Control

発車はっしゃ標しるべへの遅延ちえん時間じかん表示ひょうじ（JR東日本ひがしにっぽんのATOS）

駅えきに設置せっちされる旅客りょかく案内あんない表示ひょうじ器きや自動じどう放送ほうそう装置そうちは、従前じゅうぜんは各駅かくえき単位たんいでのスタンドアローン機器きき に過すぎず、駅員えきいん自みずからが鉄道てつどう電話でんわなどで入手にゅうしゅした運行うんこう状じょう況きょうを手て入力にゅうりょくするという極きわめてアナログな手法しゅほうであったため、列車れっしゃに大幅おおはばな遅延ちえんや運休うんきゅうが発生はっせいした時ときなど駅員えきいんがタイムリーに運行うんこう状じょう況きょうを把握はあくしきれない場合ばあいや機器ききへの手て入力にゅうりょくが追おいつかない場合ばあい、案内あんない表示ひょうじは「調整ちょうせい中ちゅう」と表示ひょうじさせざるを得えず、十分じゅうぶんな旅客りょかく案内あんないを行おこなうことができなかった。列車れっしゃ運行うんこう管理かんりシステムに旅客りょかく案内あんない機能きのうを持もたせることで、システム自みずからが最新さいしんの運行うんこう状じょう況きょうを自動じどうで案内あんないできるほか、運転うんてん整理せいり計画けいかくを元もとに「約やく○○分ふん遅おくれて到着とうちゃく予定よてい」など正確せいかくな遅延ちえん時間じかんの表示ひょうじや発車はっしゃ順序じゅんじょ等とうの変更へんこう案内あんない、正常せいじょうダイヤへの復旧ふっきゅう見込みこみなど、より細こまかい情報じょうほうの提供ていきょうが可能かのうとなる。また、JR東日本ひがしにっぽんのATOSでは上述じょうじゅつのデジタル列車れっしゃ無線むせん網もうを介かいし、最新さいしんの運行うんこう状じょう況きょう情報じょうほうを各かく列車れっしゃの車くるま上じょうモニタ装置そうちへ伝送でんそうし、他た線区せんくも含ふくめた自じ列車れっしゃ以外いがいの運行うんこう状じょう況きょうを乗務じょうむ員いんがリアルタイムで把握はあくすることができる。

運用うんよう管理かんりシステム

車両しゃりょうや乗務じょうむ員いんなどの運用うんよう管理かんりを一括いっかつして行おこない、異常いじょう時じには代用だいようの車両しゃりょうや乗務じょうむ員いんの手配てはいを迅速じんそくに行おこなうことができる。

導入どうにゅう例れい

日本にっぽんでは一部いちぶの鉄道てつどう事業じぎょう者しゃが都市とし部ぶを中心ちゅうしんに導入どうにゅうしている。事業じぎょう者しゃにより呼よび名なや機能きのうが一部いちぶ異ことなる場合ばあいがあるが、導入どうにゅう例れいを以下いかに述のべる。

JRグループ

• 北海道旅客鉄道ほっかいどうりょかくてつどう（JR北海道ほっかいどう）
  • 北海道ほっかいどう新幹線しんかんせん総合そうごうシステム（通称つうしょうCYGNUS（シグナス）：Computer system for signal control and useful maintenance of Hokkaido Shinkansen）。北海道ほっかいどう新幹線しんかんせんに導入どうにゅう。
  • 在来ざいらい線せんについても函館本線はこだてほんせん・宗谷本線そうやほんせんの小樽おたる～永山ながやま間あいだ、室蘭本線むろらんほんせん・千歳線ちとせせんの室蘭むろらん～白石しらいし間あいだに導入どうにゅうされている（独自どくじ名称めいしょうはなし）。
• 東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）

  

  COSMOS連動れんどうの発車はっしゃ標しるべ（東京とうきょう駅えき）

  • 新幹線しんかんせん総合そうごうシステム（通称つうしょうCOSMOS（コスモス）：Computerized Safety, Maintenance and Operation Systems of Shinkansen）。東北とうほく・上越じょうえつ・北陸ほくりく新幹線しんかんせんに導入どうにゅうされている。JR西日本にしにほんと共同きょうどうで運用うんよう。ジェイアじぇいあール東日本るひがしにほん情報じょうほうシステムと日立製作所ひたちせいさくしょの共同きょうどう開発かいはつ。
  • 東京とうきょう圏けん輸送ゆそう管理かんりシステム（通称つうしょうATOS（アトス）：Autonomous decentralized Transport Operation control System）。現在げんざい日本にっぽんに導入どうにゅうされている列車れっしゃ運行うんこう管理かんりシステムの中なかでは最もっとも規模きぼが大おおきい。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
• 東海旅客鉄道とうかいりょかくてつどう（JR東海とうかい）

  

  COMTRAC連動れんどうの発車はっしゃ標しるべ（品川しながわ駅えき）

  • 新幹線しんかんせん運行うんこう管理かんりシステム（通称つうしょうCOMTRAC（コムトラック）：Computer aided Traffic Control System）。東海道とうかいどう・山陽新幹線さんようしんかんせんに導入どうにゅうされている。JR西日本にしにほんと共同きょうどうで運用うんよう。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。2010年ねん11月よりJR九州きゅうしゅうの九州きゅうしゅう新幹線しんかんせん指令しれいシステム（SIRIUS）とオンライン接続せつぞく。
  • 名古屋なごや圏けん運行うんこう管理かんりシステム（通称つうしょうNOA（ノア）：New Operational Automation System）。名古屋なごや地区ちく用ようと静岡しずおか地区ちく用ようがあり、主要しゅよう路線ろせんを中心ちゅうしんに導入どうにゅうされている。
• 西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう（JR西日本にしにほん）

  

  運行うんこう管理かんりシステム連動れんどうの発車はっしゃ標しるべ（大阪おおさか駅えき）

  • 新幹線しんかんせん運行うんこう管理かんりシステム（COMTRAC）：JR東海とうかいと同一どういつ。山陽新幹線さんようしんかんせん・博多南線はかたみなみせんに導入どうにゅう。
  • 新幹線しんかんせん総合そうごうシステム（COSMOS）：JR東日本ひがしにっぽんと同一どういつ。北陸ほくりく新幹線しんかんせんに導入どうにゅう。
  • 運行うんこう管理かんりシステム (JR西日本にしにほん)。JR西日本にしにほん管内かんないの阪和線はんわせん・琵琶湖びわこ線せん・JR京都きょうと線せん・JR神戸こうべ線せん・大阪環状線おおさかかんじょうせん・大和やまと路線ろせん・JRゆめ咲さき線せん・おおさか東ひがし線せん・JR宝塚たからづか線せん（尼崎あまがさき～新しん三田みた）・JR東西線とうざいせん・学研都市線がっけんとしせん・湖西線こせいせんに導入どうにゅうされている。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
  • 北陸線ほくりくせん運行うんこう管理かんりシステム：北陸本線ほくりくほんせん（新しん疋田ひきた～金沢かなざわ）に導入どうにゅう。在来ざいらい線せんとしては初はじめて本格ほんかく的てきな予想よそうダイヤ機能きのうを搭載とうさいする。三菱電機みつびしでんき製せい。
  • 山陽さんよう線せん運行うんこう管理かんりシステム：山陽本線さんようほんせん（上郡かみごおり～三原みはら）に導入どうにゅう。
  • 北きた近畿きんき運行うんこう管理かんりシステム：山陰本線さんいんほんせん（園部そのべ～東浜ひがしはま）、福知山ふくちやま線せん（新三田しんみた〜福知山ふくちやま）、舞鶴線まいづるせん（綾部あやべ〜東舞鶴ひがしまいづる）、播但線ばんたんせん（姫路ひめじ〜和田わだ山さん）に導入どうにゅう。
  • きのくに線せん・和歌山わかやま線せん運行うんこう管理かんりシステム：紀勢本線きせいほんせん（和歌山わかやま駅えき構内こうないを除のぞく～新宮しんぐう）、和歌山線わかやません（和歌山わかやま構内こうないを除のぞく〜大和二見やまとふたみ）に導入どうにゅう

• 九州旅客鉄道きゅうしゅうりょかくてつどう（JR九州きゅうしゅう）
  • 九州きゅうしゅう新幹線しんかんせん指令しれいシステム（通称つうしょうSIRIUS（シリウス）：Super Intelligent Resource and Innovated Utility for Shinkansen Management）。九州きゅうしゅう新幹線しんかんせんに導入どうにゅうされている。JR九州きゅうしゅう管内かんない主要しゅよう在来ざいらい線せんの総合そうごう指令しれいシステム（JACROS）とオンライン接続せつぞくされている。2010年ねん11月よりJR東海とうかい・JR西日本にしにほんの新幹線しんかんせん運行うんこう管理かんりシステム（COMTRAC）とも接続せつぞく。
  • 総合そうごう指令しれいシステム（JACROS（ジャクロス）：JR Kyushu Advanced and Concentrated Railway Operating Systems）。JR九州きゅうしゅう管内かんないの主要しゅよう在来ざいらい線せんに導入どうにゅうされている。また九州きゅうしゅう新幹線しんかんせん指令しれいシステム（SIRIUS）とオンライン接続せつぞくされている。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。

大手おおて私鉄してつ・準じゅん大手おおて私鉄してつ

• 東京とうきょう地下鉄ちかてつ（東京とうきょうメトロ）

  

  東京とうきょうメトロ運行うんこう管理かんりシステム連動れんどうの発車はっしゃ標しるべ（小竹向原こたけむかいはら駅えき）

  • PTC（自動じどう列車れっしゃ運行うんこう制御せいぎょ装置そうち）。所有しょゆうする全ぜん路線ろせん・全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
• 東急とうきゅう電鉄でんてつ・横浜よこはま高速こうそく鉄道てつどう
  • TTC（列車れっしゃ運行うんこう管理かんりシステム）。東横線とうよこせん、目黒めぐろ線せん、田園都市線でんえんとしせん、大井おおい町まち線せん、こどもの国線くにせん、みなとみらい線せんの全ぜん区間くかんに導入どうにゅうされている。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
  • PTC（自動じどう列車れっしゃ運行うんこう制御せいぎょ装置そうち）。池上線いけがみせん、東急とうきゅう多摩川線たまがわせんの全ぜん区間くかんに導入どうにゅうされている。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 東武鉄道とうぶてつどう
  • 本線ほんせん運行うんこう管理かんりシステム。伊勢崎線いせさきせん浅草あさくさ・押上おしあげ～館かん林りん、日光にっこう線せん東武動物公園とうぶどうぶつこうえん～新しん栃木とちぎ、亀戸線かめいどせん、大師線だいしせんに導入どうにゅう。
  • 野田線のだせん運行うんこう管理かんりシステム。野田線のだせんの全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。
  • 東上とうじょう線せん運行うんこう管理かんりシステム。東上本線とうじょうほんせん、越生線おごせせんの全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。東芝とうしば、日本にっぽん信号しんごう製せい。
• 西武鉄道せいぶてつどう
  • SEMTRAC（セムトラック：Seibu Multiple Traffic Control system）。山口線やまぐちせん・多摩川線たまがわせん以外いがいの全ぜん路線ろせん・全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。現在げんざいのものは2代目だいめ。三菱電機みつびしでんき製せい。
• 小田急電鉄おだきゅうでんてつ

  

  小田急おだきゅうOTC連動れんどうの発車はっしゃ標しるべ（新宿しんじゅく駅えき）

  • OTC（小田急おだきゅう型がた列車れっしゃ運行うんこう管理かんりシステム）。全ぜん路線ろせん・全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 京浜急行電鉄けいひんきゅうこうでんてつ
  • PTC。京急けいきゅう蒲田かまた駅えき、羽田空港はねだくうこう第だい1・第だい2ターミナル駅えきに導入どうにゅう。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 京王けいおう電鉄でんてつ

  

  京王けいおうTTC連動れんどうの発車はっしゃ標しるべ（新宿しんじゅく駅えき）

  • TTC（列車れっしゃ運行うんこう管理かんりシステム：Total Traffic Control system）。全ぜん路線ろせん・全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 京成電鉄けいせいでんてつ
  • TTC。北きた総そう鉄道てつどうとの共用きょうよう区間くかんを含ふくむ全ぜん路線ろせんに導入どうにゅうしている。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 新京成電鉄しんけいせいでんてつ
  • TTC。全ぜん路線ろせんに導入どうにゅうしている。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 北きた総そう鉄道てつどう
  • TTC。京成けいせいとの共用きょうよう区間くかんを含ふくむ全ぜん路線ろせんに導入どうにゅうしている。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 近畿日本鉄道きんきにほんてつどう
  • KOSMOS（コスモス:Kintetsu Oriented Signal and Monitor Operation System）。1986年ねんから導入どうにゅうした初代しょだいシステムでは分散ぶんさん制御せいぎょ方式ほうしきを、2017年ねん3月がつに新規しんき区間くかんを含ふくむ一部いちぶ路線ろせんで更新こうしんされた2代目だいめシステムでは大阪おおさか総合そうごう指令しれい所しょによる線区せんく集中しゅうちゅう制御せいぎょ方式ほうしきを採用さいようしている。2019年ねん現在げんざいでは阪神はんしんなんば線せん（桜川さくらがわ - 大阪おおさか難波なんば間あいだ）・難波線なんばせん・奈良なら線せん・橿原線かしはらせん・天理てんり線せん・京都きょうと線せん・大阪おおさか線せん（大阪おおさか上本うえほん町まち - 西青山にしあおやま間あいだ）・信貴線しぎせん・南大阪線みなみおおさかせん・道明寺線どうみょうじせん・長野ながの線せん・御所線ごせせん・生駒線いこません・田原たはら本線ほんせんに導入どうにゅう。三菱電機みつびしでんき製せい。
  • けいはんな線せんにも列車れっしゃ運行うんこう管理かんりシステムが導入どうにゅうされている。1986年ねんに分散ぶんさん型がたシステムで稼働かどう開始かいししたのち、2005年ねんに中央ちゅうおう集中しゅうちゅう型がたの2代目だいめシステムに更新こうしんした。
  • KRONOS（クロノス:Kintetsu Rapid Operated New Original System）。名古屋なごや線せん・大阪おおさか線せん（東青山ひがしあおやま以東いとう）・山田やまだ線せん・鳥羽線とばせん・志摩線しません・湯ゆの山線やません・鈴鹿線すずかせん・養老ようろう鉄道てつどう養老線ようろうせんに導入どうにゅう。2010年ねん4月がつ1日にちより稼動かどう。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 京阪電気鉄道けいはんでんきてつどう

  

  京阪けいはんADEC連動れんどうの発車はっしゃ標しるべ（樟葉くずは駅えき）

  • ADEC（アデック：Autonomous Decentralized Traffic Control System）。自律じりつ分散ぶんさん型がた列車れっしゃ運行うんこう管理かんりシステム。1985年ねん導入どうにゅう。京阪けいはん線区せんく（大津線おおつせんと鋼索線こうさくせんを除のぞく）に導入どうにゅう。2007年ねん度どに更新こうしん。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
• 阪急電鉄はんきゅうでんてつ

  

  阪急はんきゅうTTC連動れんどうの発車はっしゃ標しるべ（大阪おおさか梅田うめだ駅えき）

  • TTC。日本にっぽん初はつのTTCを1969年ねん11月に宝塚本線たからづかほんせんで導入どうにゅう。同どうシステムは1993年ねん12月に更新こうしんされ、2000年ねん9月の京都きょうと本線ほんせんを最後さいごに全線ぜんせん（神戸高速線こうべこうそくせんを除のぞく）の新しんシステムへの更新こうしんを完了かんりょう。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 阪神電気鉄道はんしんでんきてつどう
  • PTC。阪神はんしんなんば線せんの大阪おおさか難波なんば - 桜川さくらがわ間あいだを除のぞく全ぜん路線ろせん・全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。三菱電機みつびしでんきとアイテック阪急はんきゅう阪神はんしんとの共同きょうどう開発かいはつ。現在げんざいのものは3代目だいめ。1971年ねん導入どうにゅう。
• 南海電気鉄道なんかいでんきてつどう
  • PTC。1980年ねん9月に南海本線なんかいほんせんとその他た各かく支線しせんに導入どうにゅう。2019年ねん2月がつから3月がつにかけて高野たかの線せんにも導入どうにゅう。PTC化か以前いぜんは各かく連動れんどう駅えきにて信号しんごう担当たんとう者しゃが進路しんろ制御せいぎょを行おこない、高野たかの線せん橋本はしもと - 極楽橋ごくらくばし間あいだはCTCによる制御せいぎょが行おこなわれていた。南海なんかい線せんPTCは空港線くうこうせんの開業かいぎょうを控ひかえた1994年ねん3月がつに更新こうしんされ、現在げんざいのものは2012年ねん11月に更新こうしんされた3代目だいめ。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
• 泉北せんぼく高速こうそく鉄道てつどう
  • 泉北せんぼく高速こうそく鉄道てつどう総合そうごう管理かんりシステム（SENTRACS（セントラックス）：Senboku Total Railway Control System）。唯ただ一いち所有しょゆうする泉北高速鉄道線せんぽくこうそくてつどうせんの全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。南海本線なんかいほんせんの運行うんこう管理かんりシステムの機能きのうをベースとして、駅えき施設しせつ管理かんりの機能きのうも統合とうごうされた総合そうごう管理かんりシステム。現在げんざいのものは2008年ねんに更新こうしんされたものである。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
• 山陽電気鉄道さんようでんきてつどう
  • SANTICS（サンティクス：Sanyo Traffic and Information Control System）。所有しょゆうする全ぜん路線ろせん・全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。三菱電機みつびしでんき製せい。
• 西日本鉄道にしにっぽんてつどう
  • TTC。1974年ねん4月がつに大牟田線おおむたせん（現在げんざいの天神てんじん大牟田線おおむたせん）で導入どうにゅう。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。

その他た（中小ちゅうしょう私鉄してつ・公営こうえい・第だい三さんセクター鉄道てつどう）

• 札幌さっぽろ市し交通こうつう局きょく
  • 独自どくじ名称めいしょうなし。所有しょゆうする全ぜん路線ろせん・全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
• 仙台せんだい空港くうこう鉄道てつどう（仙台せんだい空港くうこう鉄道てつどう仙台せんだい空港線くうこうせん）
  • PTC。全ぜん区間くかん（名取なとり～仙台せんだい空港くうこう間あいだ）に導入どうにゅう。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 東京とうきょう都と交通こうつう局きょく
  • 都電とでん
    • 独自どくじ名称めいしょうなし。所有しょゆうする荒川線あらかわせんの全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。
  • 都営地下鉄とえいちかてつ
    • PTC。全ぜん路線ろせんに導入どうにゅう。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
• 首都圏新都市鉄道しゅとけんしんとしてつどう（つくばエクスプレス）
  • 独自どくじ名称めいしょうなし。全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
• 名古屋なごや市営しえい地下鉄ちかてつ
  • 独自どくじ名称めいしょうなし。所有しょゆうする全ぜん路線ろせん・全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。京三製作所きょうさんせいさくしょ製せい。
• 大阪おおさか市し高速こうそく電気でんき軌道きどう（Osaka Metro）
  • 線区せんくごとに「○○線せん統合とうごう指令しれいシステム」という名称めいしょうがあり、また納入のうにゅう元もともそれぞれ異ことなる（例たとえば御堂筋線みどうすじせん・谷町線たにまちせん・千日前線せんにちまえせんなどは日立製作所ひたちせいさくしょ製せい、堺筋線さかいすじせんは京三製作所きょうさんせいさくしょ製せいである）。
• 神戸こうべ市営しえい地下鉄ちかてつ
  • 独自どくじ名称めいしょうなし。海岸かいがん線せんの全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
• 富山とやま地方ちほう鉄道てつどう
  • 独自どくじ名称めいしょうなし。鉄道てつどう線せんの全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。
• 福井ふくい鉄道てつどう
  • 独自どくじ名称めいしょうなし。所有しょゆうする福武線ふくぶせんの全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。
• 岡山おかやま電気でんき軌道きどう
  • 岡山おかやま市内しない路面ろめん電車でんしゃ、ロケーションシステム。
• 福岡ふくおか市し交通こうつう局きょく（福岡ふくおか市し地下鉄ちかてつ）
  • 独自どくじ名称めいしょうなし。所有しょゆうする全ぜん路線ろせん・全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。
• 沖縄おきなわ都市としモノレール
  • 沖縄おきなわ都市としモノレール運行うんこう管理かんりシステム（PTC）。所有しょゆうする沖縄おきなわ都市としモノレール線せんの全ぜん区間くかんに導入どうにゅう。日立製作所ひたちせいさくしょ製せい。

運行うんこう管理かんりシステムの問題もんだい事案じあん

機器ききの不具合ふぐあい・操作そうさミスによるもの

• 2013年ねん7月がつ18日にちに、JR九州きゅうしゅうの運行うんこう管理かんりシステムに大だい規模きぼなトラブルが発生はっせいし、同社どうしゃ管内かんないの在来ざいらい線せんで長時間ちょうじかん・広範囲こうはんいに亘わたり、計けい179本ほんに及およぶ列車れっしゃの運休うんきゅうや遅おくれが生しょうじた。同社どうしゃで原因げんいんを調査ちょうさした結果けっか、3年ねん前まえの2010年ねんに自動じどう進路しんろ制御せいぎょ装置そうちの機器ききを交換こうかんした際さい、メーカーの日立製作所ひたちせいさくしょが仕様しようと異ことなる種類しゅるいの機器ききを誤あやまって取とり付つけたことが原因げんいんであると判明はんめい。JR九州きゅうしゅうは日立製作所ひたちせいさくしょに対たいし、運行うんこう面めんでの信用しんようを失墜しっついさせたなどとして、損害そんがい賠償ばいしょうを請求せいきゅうする方針ほうしんであるとしている。

関連かんれん項目こうもく

• 鉄道てつどう
• 列車れっしゃ無線むせん
• 運転うんてん指令しれい所しょ
• 運行うんこう管理かんりシステム