山形やまがた新幹線しんかんせん

山形やまがた新幹線しんかんせん（やまがたしんかんせん）は、東京とうきょう都との東京とうきょう駅えきから、福島ふくしま県けんの福島ふくしま駅えき、山形やまがた県けんの山形やまがた駅えきを経へて同どう県けんの新庄しんじょう駅えきまで東北新幹線とうほくしんかんせん及および奥羽本線おううほんせんを直通ちょくつうして走行そうこうする、東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）の新幹線しんかんせん車両しゃりょうを使用しようした列車れっしゃの通称つうしょうおよびその列車れっしゃが走行そうこうする同どう区間くかんの通称つうしょう。ラインカラーはオレンジ（■）。

山形やまがた新幹線しんかんせん
主力しゅりょく車両しゃりょうのE3系けい2000番台ばんだい （2015年ねん9月がつ 赤湯あかゆ駅えき）
基本きほん情報じょうほう
国くに	日本にっぽん
所在地しょざいち	東京とうきょう都と、埼玉さいたま県けん、茨城いばらき県けん、栃木とちぎ県けん、福島ふくしま県けん、山形やまがた県けん
起点きてん	東京とうきょう駅えき
終点しゅうてん	新庄しんじょう駅えき
駅えき数すう	東北新幹線とうほくしんかんせん 6駅えき（「つばさ」の停車駅ていしゃえき数すう） 奥羽本線おううほんせん 10駅えき（同上どうじょう、福島ふくしま駅えき除のぞく）
経由けいゆ路線ろせん	東北新幹線とうほくしんかんせん、奥羽本線おううほんせん
開業かいぎょう	1992年ねん7月がつ1日にち（東京とうきょう駅えき - 山形やまがた駅えき間あいだ） 1999年ねん12月4日にち（山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだ）
所有しょゆう者しゃ	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）
運営うんえい者しゃ	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）
路線ろせん諸しょ元もと
路線ろせん距離きょり	421.4 km（うち東北新幹線とうほくしんかんせん272.8 km、奥羽本線おううほんせん148.6 km）
軌間きかん	1,435 mm
線路せんろ数すう	複線ふくせん（東北新幹線とうほくしんかんせん東京とうきょう駅えき - 福島ふくしま駅えき間あいだと奥羽本線おううほんせん福島ふくしま駅えき - 関根せきね駅えき間あいだ・赤湯あかゆ駅えき - 北きた赤湯あかゆ信号しんごう場じょう間あいだ・羽前うぜん中山ちゅうざん駅えき - 山形やまがた駅えき間あいだ・芦沢あしざわ駅えき - 舟形ふながた駅えき間あいだ） 単線たんせん（奥羽本線おううほんせん関根せきね駅えき - 赤湯あかゆ駅えき間あいだ・北きた赤湯あかゆ信号しんごう場じょう - 羽前うぜん中山ちゅうざん駅えき間あいだ・山形やまがた駅えき - 芦沢あしざわ駅えき間あいだ・舟形ふながた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだ）
電化でんか方式ほうしき	交流こうりゅう25,000 V・50 Hz （東京とうきょう駅えき - 福島ふくしま駅えき間あいだ） 交流こうりゅう20,000 V・50 Hzへるつ （福島ふくしま駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだ） ともに架空かくう電車でんしゃ線せん方式ほうしき
最大さいだい勾配こうばい	37.5 ‰
最高さいこう速度そくど	130 km/h（東京とうきょう駅えき - 大宮おおみや駅えき間あいだ） 300 km/h（大宮おおみや駅えき - 福島ふくしま駅えき間あいだ） 130 km/h（福島ふくしま駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだ）
路線ろせん図ず ※青あお線せんは在来ざいらい線せん直通ちょくつう区間くかん

東京とうきょう駅えき - 福島ふくしま駅えき間あいだは東北新幹線とうほくしんかんせんであるとして、狭義きょうぎには在来ざいらい線せん区間くかんとなる奥羽本線おううほんせんの区間くかんである福島ふくしま駅えき - 山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだを山形やまがた新幹線しんかんせんとする二に次じ資料しりょうも存在そんざいする。以下いか、特記とっきなき場合ばあいは直通ちょくつう運転うんてん系統けいとうとしての山形やまがた新幹線しんかんせんについて記述きじゅつする。

概要がいよう

1992年ねん、全国ぜんこく新幹線しんかんせん鉄道てつどう整備せいび法ほうに基もとづかない新しん在ざい直通ちょくつう方式ほうしきのミニ新幹線しんかんせんとして開業かいぎょうした。奥羽本線おううほんせんの福島ふくしま駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだの軌間きかん（線路せんろ幅はば）を標準軌ひょうじゅんきの1435 mmに拡ひろげ、特急とっきゅう「つばさ」が東北新幹線とうほくしんかんせんと直通ちょくつう運転うんてんを行おこなっている。同どう法ほうでは「主しゅたる区間くかんを列車れっしゃが二に百ひゃくキロメートル毎時まいじ以上いじょうの高速度こうそくどで走行そうこうできる幹線かんせん鉄道てつどう」を新幹線しんかんせんと定義ていぎしており、福島ふくしま駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだは法律ほうりつ上じょうは在来ざいらい線せんであり、最高さいこう速度そくども設備せつび的てきな制約せいやくもあって130 km/hとなっている。同どう区間くかんを走はしる普通ふつう列車れっしゃには山形やまがた線せんの愛称あいしょうが付ついている。

「つばさ」には1999年ねんから投入とうにゅうされたE3系けいまたは2024年ねんから投入とうにゅうされたE8系けい車両しゃりょうが用もちいられており、東北新幹線とうほくしんかんせんを走行そうこうする東京とうきょう駅えき - 福島ふくしま駅えき間あいだは基本きほん的てきにE2系けいまたはE5系けいの「やまびこ」と連結れんけつし、E8系けいとE5系けいでは東北新幹線とうほくしんかんせん内ないを最高さいこう速度そくど300 km/hで、E3系けいを使つかう列車れっしゃは275 km/hで運行うんこうしている。

歴史れきし

1981年ねん1月がつに第だい47回かい国民こくみん体育たいいく大会たいかい（べにばな国体こくたい）が山形やまがた県けんで1992年ねんに開ひらかれることが内定ないていすると、山形やまがた県けんはそれに併あわせ交通こうつう体系たいけいの整備せいびを進すすめるべく、同年どうねん6月がつ、「山形やまがた県けん総合そうごう的てき交通こうつう体系たいけい整備せいび問題もんだい調査ちょうさ会かい」を設置せっちした。相あい前後ぜんごして国鉄こくてつ運転うんてん局長きょくちょうに就ついた山之内やまのうち秀一郎しゅういちろう（のちJR東日本ひがしにっぽん副ふく社長しゃちょう、宇宙うちゅう航空こうくう研究けんきゅう開発かいはつ機構きこう初代しょだい理事りじ長ちょう）は、フランスの高速こうそく鉄道てつどうであるTGVが終着駅しゅうちゃくえきから在来ざいらい線せんに乗のり入いれ地方ちほう都市としに直通ちょくつうしていることに着目ちゃくもくし、スキーの名所めいしょとして知しられる蔵王ざおうのある山形やまがたに新幹線しんかんせんを乗のり入いれさせたいとの一念いちねんからミニ新幹線しんかんせん構想こうそうを思おもい立たった。山之内やまのうちは間あいだを置おかず国鉄こくてつ内部ないぶで構想こうそうを披歴するが、誰だれもが本気ほんきに受うけ止とめてくれなかった。そのような中なか、土木どぼく部門ぶもんの先輩せんぱいの一人ひとりが興味きょうみを示しめし、山形やまがた県けんと秋田あきた県けんに新幹線しんかんせんを乗のり入いれる具体ぐたい的てきな路線ろせん計画けいかくとしてまとめてくれた。折おりしも、山之内やまのうちが山形やまがた県けん幹部かんぶや同どう県けん選出せんしゅつ国会こっかい議員ぎいんと懇談こんだんする機会きかいがあったため、この構想こうそうを紹介しょうかいしてみると、あまりにも意外いがいな計画けいかくに思おもわれたのか最初さいしょはほとんど反応はんのうがなかった。しかし、1年ねんほど経過けいかしたのちこの計画けいかくが動うごき出だし、同どう調査ちょうさ会かいがさらに調査ちょうさし、1983年ねんに「県けん都と（山形やまがた）新幹線しんかんせんの導入どうにゅう構想こうそう」を提言ていげんした。

提言ていげんを受うけ、山形やまがた県けんは新幹線しんかんせん直行ちょっこう特急とっきゅう（ミニ新幹線しんかんせん）こそ現実げんじつ的てきで実現じつげん可能かのうなものとして運輸省うんゆしょうや国鉄こくてつなどに強力きょうりょくに要望ようぼうを開始かいしし、1986年ねん10月、国鉄こくてつのミニ新幹線しんかんせん検討けんとうプロジェクトチームは、対象たいしょう線区せんくとして福島ふくしま駅えき - 山形やまがた駅えき間あいだを選定せんていした。国鉄こくてつは当初とうしょ、山形やまがた駅えきへの乗のり入いれ方法ほうほうとして、福島ふくしま県けんの北きた隣となりである宮城みやぎ県けんの仙台せんだい駅えきで分岐ぶんきして仙山線せんざんせんを経由けいゆするルートを考かんがえていたが、山形やまがた県内けんないから県土けんどの中心ちゅうしん部ぶを走はしることで在来ざいらい線せん駅えきをはじめ地域ちいき活性かっせい化かに好影響こうえいきょうを与あたえたいとの要望ようぼうが寄よせられていたことを踏ふまえ、福島ふくしま駅えきで東北新幹線とうほくしんかんせんから分岐ぶんきし、米沢よねざわ駅えきを経由けいゆして山形やまがた駅えきに向むかう奥羽本線おううほんせんの改良かいりょう工事こうじを進すすめる方針ほうしんを決きめた。

分割ぶんかつ民営みんえい化かによって国鉄こくてつがJR東日本ひがしにっぽんに衣替ころもがえした後のちの1987年ねん7月がつには、運輸省うんゆしょう、学識がくしき経験けいけん者しゃ、JR東日本ひがしにっぽんなどによって「新幹線しんかんせん・在来ざいらい線せん直通ちょくつう運転うんてん調査ちょうさ委員いいん会かい」が組織そしきされ、ミニ新幹線しんかんせんの誘致ゆうち合戦かっせんが激化げきかしていた中なか、対象たいしょう線区せんくとして福島ふくしま駅えき - 山形やまがた駅えき間あいだがモデル線区せんくとして正式せいしきに決定けっていされた。同年どうねん、運輸省うんゆしょうはミニ新幹線しんかんせんを含ふくむ在来ざいらい線せん活性かっせい化か事業じぎょうを政府せいふ予算よさん案あん概算がいさん要求ようきゅうに盛もり込こみ、同年どうねん12月がつの大蔵省おおくらしょう原案げんあんには入はいらなかったが、年末ねんまつの復活ふっかつ折衝せっしょうで1988年度ねんど予算よさん案あんに国くにの補助ほじょ金きん1億おく7000万まん円えんが盛もり込こまれることが決定けっていした。この際さいには、山形やまがた選出せんしゅつで運輸うんゆ政務次官せいむじかんや自民党じみんとう運輸うんゆ部会ぶかい長ちょうを歴任れきにんした当時とうじ同どう党とう総務そうむ局長きょくちょうであった鹿野かの道彦みちひこ（のち離党りとう）が、ミニ新幹線しんかんせん構想こうそうを「新幹線しんかんせん事業じぎょう」ではなく「在来ざいらい線せん活性かっせい化か事業じぎょう」と位置付いちづけ、運輸省うんゆしょうや大蔵省おおくらしょうを説といて回まわった。

国くにの補助ほじょ金きん決定けっていを受うけ、1988年ねん4月がつに山形やまがた新幹線しんかんせん建設けんせつ事業じぎょうの推進すいしん母体ぼたいとして資本しほん金きん90億おく円えんで山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆうが設立せつりつされ、同年どうねん8月がつには山形やまがた駅前えきまえで起工式きこうしきが挙行きょこうされた。山形やまがた新幹線しんかんせん建設けんせつ工事こうじは大だい規模きぼな全面ぜんめん改あらため軌工事こうじであり、しかも一部いちぶバス代行だいこう輸送ゆそうのところもあったが、福島ふくしま駅えき - 山形やまがた駅えき間あいだを営業えいぎょうしながらの作業さぎょうという難なん工事こうじであった。しかし、既設きせつの設備せつびを最大限さいだいげん利用りようすることによって、工事こうじ費ひの削減さくげんと工事こうじ期間きかんの短縮たんしゅくがはかられたというメリットは大おおきかった。新幹線しんかんせん建設けんせつ工事こうじが進捗しんちょくすると、停車駅ていしゃえきの立地りっちする地方自治体ちほうじちたいも新幹線しんかんせん開通かいつうに併あわせ駅舎えきしゃを改築かいちくあるいは新築しんちくしようとの機運きうんが高たかまり、停車駅ていしゃえきの全すべてが新造しんぞうされたほか、駅えき周辺しゅうへんの整備せいびも進すすめられた。

べにばな国体こくたい夏季かき大会たいかいを前まえにした1992年ねん7月がつ1日にち、約やく4年ねんの工期こうきを経へて、山形やまがた新幹線しんかんせんは開業かいぎょうした。事業じぎょう費ひは630億おく円えんで、内訳うちわけは、地上ちじょう357億おく円えん、車両しゃりょう273億おく円えんであった。

整備せいび効果こうか

山形やまがた新幹線しんかんせんの開業かいぎょうにより東京とうきょう - 山形やまがた間あいだは最速さいそく3時じ間あいだ09分ふんから最速さいそく2時じ間あいだ27分ふんに大おおきく短縮たんしゅく、平均へいきん所要しょよう時間じかんを2時じ間あいだ42分ふんと3時じ間あいだを切きった。この所要しょよう時間じかん短縮たんしゅく効果こうか42分ふんのうち直通ちょくつう化かによる直接ちょくせつ影響えいきょうである福島ふくしま駅えきでの乗のり継つぎ解消かいしょうは10分ふん程度ていどに過すぎず、残のこる32分ふんは奥羽本線おううほんせん内ないでの最さい高速度こうそくど95km/hから130km/hへの引ひき上あげによるものだとしている。

また在来ざいらい線せん特急とっきゅう「つばさ」は定期ていき列車れっしゃで7往復おうふくしか運転うんてんがなかったが、山形やまがた新幹線しんかんせん「つばさ」に置おき換かわるにあたり14往復おうふくに倍増ばいぞうしている。また在来ざいらい線せん特急とっきゅう「つばさ」時代じだいには臨時りんじ昼ひる行列ぎょうれつ車しゃはほとんど設定せっていしてこなかったが、山形やまがた新幹線しんかんせん「つばさ」登場とうじょう以来いらい臨時りんじ列車れっしゃの運転うんてんにより多客たきゃく期きはおよそ2倍ばいの運転うんてん本数ほんすうを確保かくほするようになり臨時りんじ増発ぞうはつを図はかるようになった。

山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆう

山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆう株式会社かぶしきがいしゃ

種類しゅるい	株式会社かぶしきがいしゃ
市場いちば情報じょうほう	非ひ上場じょうじょう
本社ほんしゃ所在地しょざいち	日本にっぽん 〒990-0039 山形やまがた県けん山形やまがた市し香澄かすみ町まち1-1-1
設立せつりつ	1988年ねん4月がつ
業種ぎょうしゅ	サービス業ぎょう
事業じぎょう内容ないよう	リース事業じぎょう
代表だいひょう者しゃ	代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう 榧かや森もり茂しげる
資本しほん金きん	102億おく円えん （2013年ねん3月がつ31日にち現在げんざい）
売上うりあげ高だか	14億おく400万まん円えん （2012年度ねんど）
総そう資産しさん	129億おく4,700万まん円えん （2013年ねん3月がつ31日にち現在げんざい）
従業じゅうぎょう員数いんずう	4名めい
決算けっさん期き	3月がつ末まつ
主要しゅよう株主かぶぬし	山形やまがた県けん 45.1% 東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう 42.1% 山形やまがた市し 他た
特記とっき事項じこう：2018年ねん3月がつ31日にち、会社かいしゃ解散かいさん

山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆう（やまがたジェイアールちょっこうとっきゅうほゆう）株式会社かぶしきがいしゃは、かつて存在そんざいした、山形やまがた新幹線しんかんせんの鉄道てつどう施設しせつならびに車両しゃりょうを所有しょゆうし、東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）に貸かし付つけを行おこなうための事業じぎょうを営いとなんでいた第だい三さんセクター企業きぎょうである。インフラストラクチャーを保有ほゆうしていたが鉄道てつどう事業じぎょう法ほうにおける第だい三種さんしゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃではなかった。

1988年ねん4月がつ、山形やまがた新幹線しんかんせん建設けんせつ事業じぎょうの推進すいしん母体ぼたいとして、奥羽本線おううほんせん福島ふくしま駅えき - 山形やまがた駅えき間あいだの鉄道てつどう施設しせつの改良かいりょう工事こうじを実施じっしすると共ともに、改良かいりょう工事こうじ完成かんせい後ごの鉄道てつどう施設しせつや直通ちょくつう運転うんてん用よう車両しゃりょう（400系けい電車でんしゃ）を所有しょゆうし、JR東日本ひがしにっぽんに貸かし付つけることを目的もくてきに設立せつりつ。設立せつりつ時じの資本しほん金きんは90億おく円えんで主しゅたる株主かぶぬしとして山形やまがた県けん、JR東日本ひがしにっぽん、山形やまがた市し、東日本ひがしにほんキヨスク、富士銀行ふじぎんこう、第一勧業銀行だいいちかんぎょうぎんこう、山形銀行やまがたぎんこう、東北電力とうほくでんりょくが名なを連つらねた。

1995年ねんには、車両しゃりょう増設ぞうせつに伴ともない山形やまがた県けんが10億おく円えん、山形やまがた市しが2億おく円えんを追加ついか出資しゅっしして、資本しほん金きんが102億おく円えんになった。

なお、1999年ねんに開業かいぎょうした山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだについては、JR東日本ひがしにっぽんが事業じぎょう主体しゅたいとなって整備せいびが行おこなわれたため、施設しせつは当初とうしょよりJR東日本ひがしにっぽんの所有しょゆうであり、当社とうしゃは車両しゃりょうの提供ていきょうのみの関係かんけいにあった。

山形やまがた新幹線しんかんせん「つばさ」号ごうで使用しようされた400系けい電車でんしゃの増結ぞうけつ車しゃを除のぞく6両りょう×12本ほん（L1 - 12編成へんせい、計けい84両りょう）を所有しょゆうしていた。2008年ねん12月以降いこう順次じゅんじ、E3系けい2000番台ばんだい電車でんしゃの投入とうにゅうにより、400系けい電車でんしゃは代替だいたい廃車はいしゃされた。なお、E3系けい2000番台ばんだい電車でんしゃはJR東日本ひがしにっぽんの所有しょゆうである。

2010年ねんに400系けい電車でんしゃの運用うんようを終了しゅうりょうし、以後いごは鉄道てつどう施設しせつの貸付かしつけ事業じぎょうのみとなったが、2018年ねん3月がつに満期まんきを迎むかえることから、保有ほゆうする施設しせつをJR東日本ひがしにっぽんに譲渡じょうとした上うえで、同月どうげつ末まつで会社かいしゃを解散かいさん、同年どうねん9月がつ21日にちに清算せいさん結ゆい了りょうにより法人ほうじん格かくが消滅しょうめつした。

新庄しんじょう駅えきへの延伸えんしん

1993年ねん7月がつ、山形やまがた県けんは山形やまがた新幹線しんかんせんの新庄しんじょう駅えきへの延伸えんしんを翌よく年度ねんどにおける重要じゅうよう事業じぎょうとして推おし進すすめることを決定けっていし、1994年ねん1月がつ、県けん、沿線えんせん市町村しちょうそん、民間みんかん団体だんたいの結束けっそくによって「山形やまがた新幹線しんかんせん新庄しんじょう延伸えんしん推進すいしん会議かいぎ」が発足ほっそくした。加くわえて同年どうねん9月がつには県けんからの呼よびかけで、県けん、国くに、JR東日本ひがしにっぽん、学識がくしき経験けいけん者しゃによる「山形やまがた県けん在来ざいらい線せん高速こうそく化か委員いいん会かい」が設立せつりつされた。しかしJR東日本ひがしにっぽんは、山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだ（約やく61キロメートル）の特急とっきゅう利用りよう者しゃが1日にち往復おうふく2千せん人にんという赤字あかじ路線ろせんであったため延伸えんしんに慎重しんちょうな姿勢しせいであった。だが、1997年ねん2月がつ、県けんの外郭がいかく団体だんたいである財団ざいだん法人ほうじん山形やまがた県けん観光かんこう開発かいはつ公社こうしゃ（現げん：公益社こうえきしゃ団だん法人ほうじん山形やまがた県けん観光かんこう物産ぶっさん協会きょうかい）が建設けんせつ費ひなど351億おく円えんをJR東日本ひがしにっぽんに無む利子りしで貸かし付つけ、同社どうしゃは返済へんさいを10年間ねんかん据すえ置おいた後のち、10年ねんで償還しょうかんするという異例いれいのスキーム（計画けいかく）の提示ていじによって開業かいぎょうが決定けっていした。

同年どうねん7月がつ31日にちには、県けんから地域ちいき振興しんこうプロジェクト名目めいもくで協調きょうちょう融資ゆうしを打診だしんされた山形銀行やまがたぎんこう、荘内銀行しょうないぎんこう、殖産銀行しょくさんぎんこう、山形やまがたしあわせ銀行ぎんこうおよび山形やまがた県けん信用しんよう農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあい連合れんごう会かい、新庄しんじょう信用金庫しんようきんこがシンジケート団だんを組成そせいし、延伸えんしん事業じぎょう資金しきんの6割わりに相当そうとうする208億おく5千せん万まん円えんを用立ようだてて、これに県けんの補助ほじょ金きんを併あわせ建設けんせつ費ひなど351億おく円えんを捻出ひねりだしている。資金しきん調達ちょうたつは地元じもと銀行ぎんこう4行ぎょう（当時とうじ）の競争きょうそうと低てい金利きんりを背景はいけいに県けんが有利ゆうりに進すすめた。

1997年ねん5月がつ1日にちから延伸えんしん工事こうじは着手ちゃくしゅされ、標準軌ひょうじゅんき化か工事こうじと共ともにJR東日本ひがしにっぽんと沿線えんせん自治体じちたいは山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだに79か所しょあった踏切ふみきりを跨線橋こせんきょう等ひとしの設置せっちによって約やく半分はんぶんの41か所しょまで減へらしたほか、駅えきの改築かいちく、移設いせつも進すすめた。加くわえて各駅かくえきにはパーク&ライド用ようの無料むりょう駐車ちゅうしゃ場じょうを全体ぜんたい計画けいかくで約やく3000台だい分ぶんを設置せっちした。

1999年ねん12月4日にち、2年ねん半はんの工期こうきを経へて山形やまがた新幹線しんかんせんは新庄しんじょう駅えきまで延伸えんしん開業かいぎょうした。これにより東京とうきょう - 新庄しんじょう間あいだは最速さいそく3時じ間あいだ32分ふんから3時じ間あいだ05分ふんに、平均へいきん3時じ間あいだ54分ふんから3時じ間あいだ25分ふんにそれぞれ短縮たんしゅくしている。なおこちらも直通ちょくつう化かに伴ともなう所要しょよう時間じかん短縮たんしゅくは8分ふんで、残のこり19分ふんは山形やまがた - 新庄しんじょう間あいだノンストップ運転うんてんによる4分ふん短縮たんしゅくと奥羽本線おううほんせん内ない最高さいこう速度そくどを95km/hから130km/hに引ひき上あげたことによる所要しょよう時間じかん15分ふん短縮たんしゅくとなっている。

また新幹線しんかんせん列車れっしゃの停車駅ていしゃえき数すうは山形やまがた県内けんないに10か所しょとなり、都道府県とどうふけん別べつで最多さいたとなった。

年表ねんぴょう

東京とうきょう駅えき - 福島ふくしま駅えき間あいだの東北新幹線とうほくしんかんせん区間くかんは「東北新幹線とうほくしんかんせん#沿革えんかく」を参照さんしょう

• 1988年ねん
  • 4月がつ：山形やまがた新幹線しんかんせん建設けんせつ事業じぎょうの推進すいしん母体ぼたいとして山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆう株式会社かぶしきがいしゃを設立せつりつ。
  • 8月がつ25日にち：山形やまがた駅前えきまえで起工式きこうしきを挙行きょこう。
• 1990年ねん
  • 夏なつ頃ごろ：奥羽本線おううほんせん改あらため軌工事こうじ開始かいし。
  • 11月14日にち：庭坂にわさか駅えき - 板谷いたや駅えき間あいだで400系けいの試運転しうんてんを開始かいし。
• 1992年ねん（平成へいせい4年ねん）
  • 5月9日にち：福島ふくしま駅えき構内こうないでレール締結ていけつ式しき。
  • 7月がつ1日にち：開業かいぎょう。東北新幹線とうほくしんかんせん東京とうきょう駅えき - 山形やまがた駅えき間あいだの直通ちょくつう運転うんてん開始かいし。400系けい電車でんしゃ営業えいぎょう運転うんてん開始かいし（東北新幹線とうほくしんかんせん内ないは多おおくの列車れっしゃで200系けい「やまびこ」と併結）。6両りょう編成へんせい。
• 1995年ねん（平成へいせい7年ねん）12月1日にち：中間なかま車しゃ1両りょうを増結ぞうけつして7両りょう編成へんせい化か。
• 1997年ねん（平成へいせい9年ねん）5月1日にち：山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだの延伸えんしん工事こうじに着手ちゃくしゅ。
• 1999年ねん（平成へいせい11年ねん）
  • 4月がつ29日にち：東北新幹線とうほくしんかんせん内ないの併結車両しゃりょうにE4系けい（Maxやまびこ）が加くわわる。
  • 12月4日にち：山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだが延伸えんしん開業かいぎょう。E3系けい1000番台ばんだい電車でんしゃ投入とうにゅう。

    

    山形やまがた新幹線しんかんせんで使用しようされていた400系けい（左ひだり）と1999年ねんに投入とうにゅうされたE3系けい1000番台ばんだい（右みぎ）。2007年ねん2月がつ24日にち、新庄しんじょう駅えき。

• 2001年ねん（平成へいせい13年ねん）
  • 1月がつ4日にち：大雪おおゆきの影響えいきょうで、開業かいぎょう以来いらい初はじめての終日しゅうじつ運休うんきゅう。
  • 9月21日にち：東北新幹線とうほくしんかんせん内ないの併結車両しゃりょうが200系けいからE4系けい（Maxやまびこ）に統一とういつ。
• 2006年ねん3月31日にち：山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆうが保有ほゆうする400系けい電車でんしゃの減価げんか償却しょうきゃくが終了しゅうりょう。残のこりは改良かいりょう工事こうじ完成かんせい後ごの鉄道てつどう施設しせつの累積るいせき損失そんしつ約やく3億おく円えんのみとなる。
• 2007年ねん（平成へいせい19年ねん）
  • 3月18日にち：健康けんこう増進ぞうしん法ほう第だい25条じょうにより全ぜん車両しゃりょうの禁煙きんえんを実施じっし。
  • 3月31日にち：山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆうが全すべての累積るいせき損失そんしつを解消かいしょう。
• 2008年ねん（平成へいせい20年ねん）12月20日にち：E3系けい2000番台ばんだい電車でんしゃ運転うんてん開始かいし。
• 2010年ねん（平成へいせい22年ねん）
  • 4月がつ18日にち：400系けい電車でんしゃの営業えいぎょう運転うんてんを終了しゅうりょう。
  • 4月がつ30日にち：400系けい電車でんしゃがJR東日本ひがしにっぽんから返却へんきゃくされ廃車はいしゃ。山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆうの事業じぎょうは鉄道てつどう施設しせつの貸付かしつけのみとなる。
• 2011年ねん（平成へいせい23年ねん）
  • 3月11日にち：東北とうほく地方ちほう太平洋たいへいよう沖おき地震じしん（東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい）が発生はっせい。地震じしん直後ちょくごから全線ぜんせんで運転うんてんを見合みあわせ。
  • 3月31日にち：福島ふくしま駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだの運転うんてん再開さいかいとなる。ただし、福島ふくしま駅えきでは在来ざいらい線せんホームへの乗のり入いれとなった（4月がつ11日にちまで）。
  • 4月がつ7日にち：東北とうほく地方ちほう太平洋たいへいよう沖おき地震じしんの余震よしんにより再ふたたび全線ぜんせん運休うんきゅう。
  • 4月がつ11日にち：全線ぜんせん運転うんてん再開さいかい、翌よく12日にちには東北新幹線とうほくしんかんせん乗のり入いれ再開さいかい。ただし東北新幹線とうほくしんかんせん内ないもE3系けい単独たんどく編成へんせいでの運転うんてん。
  • 4月がつ25日にち：東北新幹線とうほくしんかんせん内ないの併結運転うんてんが再開さいかい。
  • 7月がつ9日にち：福島ふくしま駅えきまでの減速げんそく運転うんてん解消かいしょうに伴ともなうダイヤ改正かいせいにより、震災しんさい前まえの本数ほんすう・所要しょよう時間じかんに戻もどされる。
• 2012年ねん（平成へいせい24年ねん）
  • 3月17日にち：東北新幹線とうほくしんかんせん内ないの併結車両しゃりょうの一部いちぶをE2系けいへ置おき換かえ。同時どうじに東北新幹線とうほくしんかんせん内ないでの最さい高速度こうそくどを275km/hへ引ひき上あげて所要しょよう時間じかんを短縮たんしゅく。
  • 9月29日にち：東北新幹線とうほくしんかんせん内ないの併結車両しゃりょうがE4系けい（Maxやまびこ）からE2系けい（やまびこ）に統一とういつ。
• 2013年ねん（平成へいせい25年ねん）7月がつ20日はつか：北山形きたやまがた駅えき構内こうないでの信号しんごう設備せつび火災かさいの影響えいきょうで、山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだが26日にちまで運休うんきゅう。
• 2014年ねん（平成へいせい26年ねん）
  • 4月がつ26日にち：白地しろじに紫色むらさきいろと赤色あかいろ・黄色おうしょくラインの新しんデザイン車両しゃりょう運行うんこう開始かいし。
  • 7月がつ19日にち：観光かんこう列車れっしゃ「とれいゆ つばさ」を福島ふくしま駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだで運行うんこう開始かいし。
• 2016年ねん（平成へいせい28年ねん）10月29日にち：開業かいぎょう時じから使用しようされていたシルバーの車体しゃたいに緑色みどりいろラインの車両しゃりょうがラストランとなり、全ぜん車両しゃりょうとも新しんデザインに統一とういつ。
• 2017年ねん（平成へいせい29年ねん）
  • 2月がつ3日にち：東北新幹線とうほくしんかんせん区間くかん直通ちょくつうで初はじめて「とれいゆつばさ」車両しゃりょうによる臨時りんじ列車れっしゃを、この日ひは東北新幹線とうほくしんかんせん上野うえの駅えき→山形やまがた駅えき、2月がつ16日にち、2月がつ23日にちは上野うえの駅えき→天童てんどう駅えきにて運転うんてん。
  • 7月がつ1日にち：「とれいゆつばさ」車両しゃりょうによる臨時りんじ列車れっしゃ「山形やまがた新幹線しんかんせん開業かいぎょう25周年しゅうねん記念きねん号ごう」を新庄しんじょう駅えき→東京とうきょう駅えきにて運転うんてん。
  • 7月がつ6-7日にち：山形やまがた・東北とうほく・上越じょうえつ・北陸ほくりく新幹線しんかんせんで運はこんだ5県けんの朝あさ採とれ野菜やさいを東京とうきょう駅えきで販売はんばいする「朝あさ採とれ新幹線しんかんせんマルシェ」を実施じっし。
• 2018年ねん（平成へいせい30年ねん）
  • 3月がつ20日はつか：同月どうげつ末まつの施設しせつ貸付かしつけ期間きかんの満了まんりょうに伴ともない、山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆうは施設しせつをJR東日本ひがしにっぽんに譲渡じょうとすること、並ならびに会社かいしゃの解散かいさんを株主かぶぬし総会そうかいで決議けつぎ。
  • 3月31日にち：山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆうが鉄道てつどう施設しせつをJR東日本ひがしにっぽんに譲渡じょうとし、解散かいさん。
  • 9月21日にち：山形やまがたジェイアール直行ちょっこう特急とっきゅう保有ほゆうが清算せいさん結ゆい了りょう。
  • 12月27日にち：板谷いたや駅えき - 峠とうげ駅えき間あいだのトンネル内ない（約やく4.1 km）で、携帯けいたい電話でんわ不通ふつう区間くかんが解消かいしょう。
• 2020年ねん（令れい和わ2年ねん）
  • 1月がつ24日にち：赤岩あかいわ駅えき - 板谷いたや駅えき間あいだのトンネル内ない（約やく5.9 km）で、携帯けいたい電話でんわ不通ふつう区間くかんが解消かいしょう。
  • 3月3日にち：JR東日本ひがしにっぽんが2024年ねん春はるからE8系けいを順次じゅんじ投入とうにゅうすること、福島ふくしま駅えきにおけるアプローチ線せんの新設しんせつ工事こうじに着手ちゃくしゅすることを発表はっぴょう。
  • 7月がつ8日にち：この日ひまでに、庭坂にわさか駅えき - 赤岩あかいわ駅えき間あいだのトンネル内ない（約やく4.8 km）で、携帯けいたい電話でんわ不通ふつう区間くかんが解消かいしょう。
  • 12月15日にち：峠とうげ駅えき - 大沢おおさわ駅えき間あいだおよび芦沢あしざわ駅えき - 舟形ふながた駅えき間あいだのトンネル内ない（約やく2.0 km）で、携帯けいたい電話でんわ不通ふつう区間くかんが解消かいしょう。これに伴ともない、山形やまがた新幹線しんかんせん全ぜん区間くかんの携帯けいたい電話でんわの利用りようが可能かのうとなる。
• 2022年ねん（令れい和わ4年ねん）
  • 3月6日にち：この日ひをもって「とれいゆつばさ」の定期ていき運行うんこう終了しゅうりょう。
  • 3月12日にち：全ぜん列車れっしゃが全車ぜんしゃ指定してい席せき化かおよび特急とっきゅう料金りょうきん改定かいてい。
  • 3月27日にち：「とれいゆつばさ」の運行うんこうが終了しゅうりょう。
  • 6月9日にち：山形やまがた新幹線しんかんせん開業かいぎょう30周年しゅうねん記念きねんのラッピング車両しゃりょうが運行うんこう開始かいし（11月がつ下旬げじゅん頃ごろまでの予定よてい）。また、東北新幹線とうほくしんかんせんでも開業かいぎょう40周年しゅうねん記念きねんで200系けいカラーを復刻ふっこくした車両しゃりょうの運行うんこうが開始かいしされ、東北新幹線とうほくしんかんせんでの併結車両しゃりょうが復刻ふっこくカラー車しゃの場合ばあいに、山形やまがた新幹線しんかんせんでは放送ほうそうされたことがない「ふるさとチャイム」が福島ふくしま以南いなんで放送ほうそうされるようになった。
  • 7月がつ2日にち：山形やまがた駅えきで開業かいぎょう30周年しゅうねん式典しきてん。
• 2023年ねん（令れい和わ5年ねん）3月1日にち：E8系けいが初はじめて山形やまがた新幹線しんかんせん区間くかんの試運転しうんてんを開始かいし。
• 2024年ねん（令れい和わ6年ねん）
  • 3月16日にち：E8系けいが営業えいぎょう運転うんてん開始かいし。
  • 7月がつ25日にち：東北とうほく地方ちほうを中心ちゅうしんとした記録きろく的てきな豪雨ごううの影響えいきょうにより、舟形ふながた駅えき - 芦沢あしざわ駅えき間あいだでのり面めんの崩壊ほうかいが発生はっせい。当面とうめんの間あいだ、山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだにて運転うんてんを取とりやめると発表はっぴょうされる。
  • 7月がつ28日にち : 同年どうねん8月がつ中旬ちゅうじゅん頃ごろまで山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだの運転うんてんを見合みあわせ、代行だいこう輸送ゆそうは行おこなわないことを発表はっぴょう。

運行うんこう形態けいたい

朝あさと夜よるの一部いちぶ列車れっしゃを除のぞき、東北新幹線とうほくしんかんせん内うち（東京とうきょう駅えき - 福島ふくしま駅えき間あいだ）は「やまびこ」の仙台せんだい駅えき発着はっちゃく列車れっしゃと併結して走はしる。なお、山形やまがた新幹線しんかんせんの運転うんてん開始かいし当初とうしょ、併結車両しゃりょうは2001年ねん9月がつ20日はつかまで200系けいだったが、1999年ねん4月がつ29日にちからE4系けい（Maxやまびこ）となり、2012年ねん3月17日にちから一部いちぶの列車れっしゃが、同年どうねん9月29日にち以降いこうは全ぜん列車れっしゃがE2系けい（やまびこ）になっている。

東北新幹線とうほくしんかんせん内ないの停車駅ていしゃえきは、基本きほん的てきに併結する「やまびこ」に合あわせ東京とうきょう駅えき・上野うえの駅えき・大宮おおみや駅えき・宇都宮うつのみや駅えき・郡山こおりやま駅えき・福島ふくしま駅えきであるが、上野うえの駅えき・宇都宮うつのみや駅えき・郡山こおりやま駅えきは通過つうかする列車れっしゃが一部いちぶある。詳細しょうさいは「つばさ (列車れっしゃ)#停車駅ていしゃえき」を参照さんしょう。

車体しゃたい色しょくは銀色ぎんいろに緑みどりのラインである。開業かいぎょう当時とうじはそれまで白しろやクリーム色しょくといったイメージがあった新幹線しんかんせんの中なかで際立きわだって目立めだっており、車体しゃたい色しょくも銀色ぎんいろで、窓まど周まわりは黒くろと緑みどりの細ほそ帯たいに塗ぬられていた。2014年ねん春はる以降いこう、車体しゃたい色しょくは白しろをベースに橙だいだいの細ほそ帯たいと屋根やねは紫むらさきに塗ぬられる塗装とそうに順次じゅんじ変更へんこうされている。

なお、福島ふくしま駅えきでの連結れんけつ・切きり離はなしは、東北新幹線とうほくしんかんせんと奥羽本線おううほんせんを結むすぶ連絡れんらく線せんとホームが、現在げんざい下くだり側がわに1本ほんしか建設けんせつされていないため、上のぼり・下くだりともに14番線ばんせん（下くだり用ようのホーム）でのみ行おこなう。そのため、上のぼりの連結れんけつ相手あいての「やまびこ」も同どう駅えきの北きたで一旦いったん下くだり本線ほんせんを渡わたって14番線ばんせんホームまで入線にゅうせんしなければならない。連結れんけつしたあと、再ふたたび下くだり本線ほんせんを渡わたって上のぼり線せんに合流ごうりゅうする。そのため、ダイヤ改正かいせい時ときは必かならず緻密ちみつな計算けいさんが求もとめられる。

新庄しんじょう駅えき延伸えんしん後ご、東京とうきょう駅えき発はつ新庄しんじょう駅えき行いき「つばさ」において、始発駅しはつえきの東京とうきょう駅えきから山形やまがた駅えきまでは、ホームや車体しゃたい側面そくめんの行いき先さき表記ひょうきが「山形やまがた・新庄しんじょう」行いきと案内あんないされており、仙台せんだい駅えき行いき「やまびこ」との併結時じのホーム列車れっしゃ案内あんないは「仙台せんだい・山形やまがた・新庄しんじょう」と、行いき先さきが3つあるかのような表記ひょうきがなされている。

山形やまがた新幹線しんかんせんの線路せんろでは地域ちいき輸送ゆそうのための普通ふつう列車れっしゃも走はしっており、地域ちいき輸送ゆそうについては「山形やまがた線せん」と呼よばれる。なお、この区間くかんを走はしる普通ふつう列車れっしゃ専用せんよう車両しゃりょうは、新幹線しんかんせんの軌道きどう幅はばである標準軌ひょうじゅんきに合あわせ、JR線せんでは初はじめて標準軌ひょうじゅんき用ようとして製造せいぞうされ投入とうにゅうされた。なお、山形やまがた新幹線しんかんせんは関根せきね駅えき - 羽前うぜん中山ちゅうざん駅えき間あいだ（北きた赤湯あかゆ信号しんごう場じょう付近ふきんを除のぞく）と山形やまがた駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだのほとんどが単線たんせんとなっており、新幹線しんかんせんが普通ふつう列車れっしゃを待まち合あわせるという珍めずらしい風景ふうけいも見みられる（同おなじミニ新幹線しんかんせん方式ほうしきで建設けんせつされた秋田あきた新幹線しんかんせんも同様どうようで、どちらも速達そくたつ性せいの障害しょうがいとなっている）。

なお、新幹線しんかんせんは騒音そうおんへの配慮はいりょや保守ほしゅの関係かんけいから午前ごぜん0時じから午前ごぜん6時じまでは定期ていき列車れっしゃは運転うんてんされないが、山形やまがた新幹線しんかんせんは前述ぜんじゅつの通とおり在来ざいらい線せん扱あつかいであるため、上のぼり定期ていきの始発しはつ列車れっしゃ「つばさ122号ごう」は、新庄しんじょう駅えきを5時じ40分ふんに発車はっしゃする（2019年ねん3月がつ16日にちダイヤ改正かいせい時点じてん）。

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  左ひだり：山形やまがた新幹線しんかんせん軌道きどう　右みぎ：東北新幹線とうほくしんかんせん軌道きどうと信夫山しのぶやま（2012年ねん11月）
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  福島ふくしま駅えきでは東北新幹線とうほくしんかんせん車両しゃりょうと山形やまがた新幹線しんかんせん車両しゃりょうが連結れんけつ・解かい結ゆいを行おこなう（2016年ねん1月がつ）
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  福島ふくしま駅えきで分岐ぶんきして米沢よねざわ方面ほうめんに向むかう山形やまがた新幹線しんかんせん（2016年ねん5月がつ）
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  単線たんせん区間くかんを走はしる山形やまがた新幹線しんかんせん（村山むらやま駅えき - 袖崎そでさき駅えき間あいだ 2016年ねん8月がつ）

車両しゃりょう

現用げんよう車両しゃりょう

編成へんせい記号きごうの「S」は、系列けいれつに関係かんけいなく非ひ営業えいぎょう用よう車両しゃりょう全般ぜんぱんに用もちいられている。

営業えいぎょう車両しゃりょう

山形やまがた新幹線しんかんせん「つばさ」で使用しようされている車両しゃりょうは次つぎのとおり。

• E3系けい（編成へんせい数すうは2023年ねん2月がつ1日にち時点じてん）
  • 1000番台ばんだいL53-55編成へんせい - 7両りょう編成へんせい3本ほん
  • 2000番台ばんだいL61-72編成へんせい - 7両りょう編成へんせい12本ほん

  1000番台ばんだいと2000番台ばんだいの使つかい分わけはなく、共通きょうつう運用うんようとなっている。

• E8系けい - 2024年ねん3月がつ16日にちから運行うんこうを開始かいしした山形やまがた新幹線しんかんせんの新型しんがた車両しゃりょう。既存きそんのE3系けいを置おき換かえる予定よていである。

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  E3系けい2000番台ばんだい
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  E8系けい

事業じぎょう用よう車両しゃりょう

• E926形がた (East i) - S51編成へんせい、 電気でんき・軌道きどう総合そうごう試験しけん車しゃ。

その他たの車両しゃりょう

• E6系けい - Z編成へんせい。2018年ねん10月がつ26日にちから27日にちにかけてZ9編成へんせいが横よこ軸じく圧あつ測定そくていの試運転しうんてんで乗のり入いれ。先頭せんとう車しゃの台車だいしゃカバーの一部いちぶを外はずしてでの試運転しうんてんとなった。

過去かこの車両しゃりょう

営業えいぎょう車両しゃりょう

• 400系けいL編成へんせい - 7両りょう編成へんせい
• E3系けい1000番台ばんだいL51・52編成へんせい - 7両りょう編成へんせい2本ほん
• E3系けい700番台ばんだいR18編成へんせい - 6両りょう編成へんせい1本ほん。観光かんこう列車れっしゃ「とれいゆつばさ」編成へんせい

400系けいとE3系けいは運用うんよう上じょうの区別くべつはされておらず、共通きょうつうの運用うんようとなっていた。2007年ねん7月がつの定例ていれい社長しゃちょう会見かいけんにおいて、2008年ねん12月より新型しんがた車両しゃりょう（2008年ねん10月がつにE3系けい2000番台ばんだいに決定けってい。7両りょう編成へんせい12本ほんの計けい84両りょう）を導入どうにゅうの上うえ、2009年ねん夏なつまでに全すべての400系けいを置おき換かえることが発表はっぴょうされた。

2010年ねん4月がつ18日にちにはさよなら運転うんてんが行おこなわれ、400系けいの営業えいぎょう運転うんてんが終了しゅうりょうした。

E3系けい1000番台ばんだいL51・L52編成へんせいは、新庄しんじょう延伸えんしん時じに導入どうにゅうされた編成へんせいであった。2014年ねんに0番台ばんだいから改造かいぞうされた1000番台ばんだいL54・L55編成へんせいへの置おき換かえにより廃車はいしゃとなった。

• 
  E3系けい700番台ばんだい「とれいゆつばさ」

事業じぎょう用よう車両しゃりょう

• クモヤ743形かたち - 霜しも取とりや落おち葉ば掃はきに使用しようしていた事業じぎょう用よう交流こうりゅう電車でんしゃ。143系けいからの改造かいぞう車しゃで、当初とうしょは719系けいの検査けんさ回送かいそうでの使用しようが想定そうていされていた。
• DD18形かたちディーゼル機関きかん車しゃ
• DD19形かたちディーゼル機関きかん車しゃ
  • いずれの機関きかん車しゃも除雪じょせつ用ようとして在来ざいらい線せん車両しゃりょうを標準軌ひょうじゅんきに改あらため軌したうえで運用うんようされた。ENR1000形かたちモーターカーへの置おき換かえで全廃ぜんぱい。

• 
  DD18形がた。DD51形かたちにDE15形かたちのラッセルヘッドを組くみ合あわせている。

その他たの車両しゃりょう

• E3系けい - 秋田あきた新幹線しんかんせん用ようのS8編成へんせい（R1編成へんせい）が試運転しうんてんで乗のり入いれ。一いち度どだけの希少きしょうな試運転しうんてんとなった。

営業えいぎょう

車内しゃない設備せつび

全ぜん列車れっしゃに全車ぜんしゃ指定していの普通ふつう車しゃ（12 - 17号車ごうしゃ）とグリーン車しゃ（11号車ごうしゃ）を連結れんけつする。

• 
  E3系けい1000番台ばんだいの普通ふつう車しゃ
  （16・17号車ごうしゃ）
• 
  E3系けい2000番台ばんだいの普通ふつう車しゃ

なお、JR東日本ひがしにっぽんは2007年ねん3月のダイヤ改正かいせい以降いこう、東北とうほく・上越じょうえつ・山形やまがた・秋田あきたの各かく新幹線しんかんせんおよび在来ざいらい線せん特急とっきゅう列車れっしゃの全すべてを禁煙きんえん車しゃとし、喫煙きつえんルームなども設もうけていないため車内しゃないでの喫煙きつえんはできない。

運賃うんちんと特急とっきゅう料金りょうきん

山形やまがた新幹線しんかんせんの運賃うんちんは通算つうさんの営業えいぎょうキロに基もとづいて算出さんしゅつする。東京とうきょう - 福島ふくしま間あいだの営業えいぎょうキロは対応たいおうする在来ざいらい線せんである東北とうほく本線ほんせんのものと同一どういつになっている（同どう区間くかんの営業えいぎょうキロは272.8キロメートル、実じつキロは255.1キロメートル）。

特急とっきゅう料金りょうきんは乗車じょうしゃ区間くかんの東北新幹線とうほくしんかんせんの新幹線しんかんせん特急とっきゅう料金りょうきんと奥羽本線おううほんせんの在来ざいらい線せん特急とっきゅう料金りょうきんを合算がっさんする。ただし東京とうきょう - 新庄しんじょう間あいだの相互そうご駅えき間あいだで改札かいさつを出でない場合ばあいに限かぎり、普通ふつう車しゃ指定してい席せき利用りよう時じ(通常つうじょう期き)はそれぞれの特急とっきゅう料金りょうきんの合計ごうけい額がくから530円えんを割わり引びく。

特急とっきゅう料金りょうきん（指定してい席せき）は、閑散かんさん期きは一律いちりつ200円えん引ひき、繁忙はんぼう期きは一律いちりつ200円えん増まし、最さい繁忙はんぼう期きは一律いちりつ400円えん増まし。

山形やまがた新幹線しんかんせん「つばさ号ごう」には自由じゆう席せきの連結れんけつはないが、奥羽本線おううほんせん内ないでは特定とくてい特急とっきゅう券けんで普通ふつう車しゃ指定してい席せきの空席くうせきに着席ちゃくせきすることができる。また新幹線しんかんせん定期ていき券けんFREX・FREXパルでは郡山こおりやま - 福島ふくしま間あいだでも山形やまがた新幹線しんかんせん「つばさ号ごう」の普通ふつう車しゃ指定してい席せきの空席くうせきに着席ちゃくせきすることができる。このほか満席まんせき時じには特急とっきゅう料金りょうきんの530円えん引びきで全ぜん区間くかんを対象たいしょうに立たて席せき特急とっきゅう券けんを発売はつばいすることがある。

グリーン料金りょうきんは通算つうさんの営業えいぎょうキロに基もとづいて算出さんしゅつする。

東北新幹線とうほくしんかんせん内ないの特急とっきゅう料金りょうきんは東北新幹線とうほくしんかんせん#運賃うんちんと特急とっきゅう料金りょうきんを参照さんしょう。奥羽本線おううほんせん内ないの特急とっきゅう料金りょうきんは以下いかの通とおり。

奥羽本線おううほんせん福島ふくしま - 新庄しんじょう間あいだ特急とっきゅう料金りょうきん表ひょう
（2022年ねん3月がつ12日にち改定かいてい。普通ふつう車しゃ通常つうじょう期き・大人おとな料金りょうきん）

営業えいぎょうキロ・区間くかん	特急とっきゅう料金りょうきん（円えん）
	特定とくてい	指定してい席せき
50キロ以下いか	760	1,290
51 - 100キロ	1,130	1,660
101 - 150キロ	1,580	2,110

駅えき一覧いちらん

• 「つばさ」停車駅ていしゃえきのみ記載きさい。列車れっしゃごとの詳細しょうさいについては、列車れっしゃ記事きじを参照さんしょう。
• 乗車じょうしゃ人員じんいんは東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどうの駅えきのもの（東京とうきょう駅えきから福島ふくしま駅えきは「新幹線しんかんせん駅えき別べつ」、米沢よねざわ駅えきから新庄しんじょう駅えきは「駅えき別べつ（ベスト100以下いか）」より抜粋ばっすい）。同どう欄らんのは前年度ぜんねんどと比較ひかくした増ぞう()減げん()を表あらわす。
• 接続せつぞく路線ろせんは、同どう一線いっせん路ろを走行そうこうする路線ろせん以外いがいを記しるす。

正式せいしき路線ろせん名めい	駅名えきめい	営業えいぎょうキロ		実じつキロ	2022年度ねんど 乗車じょうしゃ人員じんいん （1日にち平均へいきん）	接続せつぞく路線ろせん	所在地しょざいち
		福島ふくしま から	東京とうきょう から
東北新幹線とうほくしんかんせん	東京とうきょう駅えき 山やま区く		0.0	0.0	51,292	東海旅客鉄道とうかいりょかくてつどう： 東海道新幹線とうかいどうしんかんせん 東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう： 山手やまて線せん (JY 01)・ 京浜東北線けいひんとうほくせん (JK 26)・ 中央ちゅうおう線せん (JC 01) 東海道とうかいどう線せん (JT 01)・ 宇都宮線うつのみやせん・高崎線たかさきせん (JU 01)・ 常磐線じょうばんせん（快速かいそく） 横須賀よこすか線せん・総武そうぶ快速かいそく線せん (JO 19)・ 京葉線けいようせん (JE 01) 東京とうきょう地下鉄ちかてつ： 丸ノ内線まるのうちせん (M-17)	東京とうきょう都と	千代田ちよだ区く
	上野うえの駅えき 山やま区く		3.6	3.6	9,560	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう： 山手やまて線せん (JY 05)・ 京浜東北線けいひんとうほくせん (JK 30) 宇都宮線うつのみやせん・高崎たかさき線せん (JU 02)・ 常磐線じょうばんせん（快速かいそく）(JJ 01) 東京とうきょう地下鉄ちかてつ： 銀座ぎんざ線せん (G-16)・ 日比谷線ひびやせん (H-17) 京成電鉄けいせいでんてつ： 本線ほんせん（京成けいせい上野うえの駅えき: KS01）		台東たいとう区く
	大宮おおみや駅えき		30.3	31.3	25,514	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう： 上越新幹線じょうえつしんかんせん・北陸ほくりく新幹線しんかんせん 京浜東北線けいひんとうほくせん (JK 47)・ 宇都宮線うつのみやせん・高崎たかさき線せん (JU 07)・ 埼京線さいきょうせん (JA 26)・■川越線かわごえせん 東武鉄道とうぶてつどう： 野田線のだせん (TD-01) 埼玉さいたま新しん都市とし交通こうつう： 伊奈線いなせん（ニューシャトル）(NS01)	埼玉さいたま県けん さいたま市し 大宮おおみや区く
	宇都宮うつのみや駅えき		109.5	109.0	10,344	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう：■宇都宮線うつのみやせん・■日光にっこう線せん・■烏山線からすやません 宇都宮うつのみやライトレール：■宇都宮うつのみや芳賀はがライトレール線せん（宇都宮うつのみや駅えき東口ひがしぐち停留ていりゅう場じょう: 01）	栃木とちぎ県けん 宇都宮うつのみや市し
	郡山こおりやま駅えき		226.7	213.9	6,847	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう：■東北とうほく本線ほんせん・■水郡線すいぐんせん・■磐越東線ばんえつとうせん・■磐越西線ばんえつさいせん	福島ふくしま県けん	郡山こおりやま市し
	福島ふくしま駅えき	0.0	272.8	255.1	5,892	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう： 東北新幹線とうほくしんかんせん・■東北本線とうほくほんせん 阿武隈あぶくま急行きゅうこう：阿武隈急行線あぶくまきゅうこうせん 福島ふくしま交通こうつう：飯坂線いいざかせん		福島ふくしま市し
奥羽本線おううほんせん（山形やまがた線せん）
	米沢よねざわ駅えき	40.1	312.9	295.6	1,684	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう：■米坂線よねさかせん	山形やまがた県けん	米沢よねざわ市し
	高畠たかはた駅えき	49.9	322.7	305.0	630			東置賜ひがしおきたま郡ぐん 高畠たかはた町まち
	赤湯あかゆ駅えき	56.1	328.9	311.2	1,018	山形やまがた鉄道てつどう：フラワふらわー長井線ながいせん		南陽なんよう市し
	かみのやま温泉おんせん駅えき	75.0	347.8	330.1	1,198			上山かみのやま市し
	山形やまがた駅えき	87.1	359.9	342.2	8,737	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう：■仙山線せんざんせん・■左沢線あてらざわせん		山形やまがた市し
	天童てんどう駅えき	100.4	373.2	355.5	1,139			天童てんどう市し
	さくらんぼ東根ひがしね駅えき	108.1	380.9	363.2	1,224			東根ひがしね市し
	村山むらやま駅えき	113.5	386.3	368.6	724			村山むらやま市し
	大石田おおいしだ駅えき	126.9	399.7	382.0	588			北村山きたむらやま郡ぐん 大石田おおいしだ町まち
	新庄しんじょう駅えき	148.6	421.4	403.7	1,033	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう：■奥羽本線おううほんせん（秋田あきた方面ほうめん）・■陸羽西線りくうさいせん・■陸羽東線りくうとうせん		新庄しんじょう市し

需要じゅよう

交通こうつう需要じゅようについて国土こくど交通省こうつうしょうが2000年ねんに調査ちょうさした都道府県とどうふけん間あいだ鉄道てつどう旅客りょかく流動りゅうどうデータによると、山形やまがた県けんを目的もくてき地ちとする鉄道てつどう旅客りょかくのうち、東北新幹線とうほくしんかんせん沿線えんせん（東京とうきょう都と・埼玉さいたま県けん・栃木とちぎ県けん・福島ふくしま県けん）からの年間ねんかん旅客りょかく数すうは99.9万まん人にんであった。これらの各かく出発しゅっぱつ地ちのうち最もっとも旅客りょかく数すうが多おおかったのは東京とうきょう都との66.5万まん人にん、次ついで埼玉さいたま県けんの18.3万まん人にん、福島ふくしま県けんの11.4万まん人にんである。一方いっぽう、山形やまがた新幹線しんかんせん沿線えんせん（山形やまがた県けん）を出発しゅっぱつ地ちとして東北新幹線とうほくしんかんせん沿線えんせん（福島ふくしま以南いなん）を目的もくてき地ちとする年間ねんかん旅客りょかく数すうは113.3万まん人にんであった。これらの各かく目的もくてき地ちのうち最もっとも旅客りょかく数すうが多おおかったのは東京とうきょう都との75.4万まん人にん、次ついで埼玉さいたま県けんの20.3万まん人にん、福島ふくしま県けんの14.7万まん人にんである。

沿線えんせん各かく都県とけん間あいだの旅客りょかく流動りゅうどう状じょう況きょう（2000年ねん）は以下いかの通とおり。

山形やまがた新幹線しんかんせん沿線えんせん各かく都県とけん間あいだ旅客りょかく流動りゅうどう状じょう況きょう（2000年ねん）

目的もくてき地ち＼出発しゅっぱつ地ち	東京とうきょう圏けん＊	栃木とちぎ県けん	福島ふくしま県けん	合計ごうけい
山形やまがた県けん	1,242	37	114	1,393
出発しゅっぱつ地ち＼目的もくてき地ち	東京とうきょう圏けん＊	栃木とちぎ県けん	福島ふくしま県けん	合計ごうけい
山形やまがた県けん	1,472	29	147	1,648

（単位たんい：千せん人にん/年とし）

＊東京とうきょう圏けん：東京とうきょう都と、埼玉さいたま県けん、千葉ちば県けん、神奈川かながわ県けんとする。

東京とうきょう圏けん - 庄内しょうない地方ちほうの鉄道てつどう旅客りょかく流動りゅうどうは羽越本線うえつほんせん・上越新幹線じょうえつしんかんせん利用りよう者しゃも含ふくむ。

また、秋田あきた県けん内陸ないりく南部なんぶ（湯沢ゆざわ市しや横手よこて市しなど）からの需要じゅようも多おおい。同どう県内けんない陸りく南部なんぶから東京とうきょう方面ほうめんへは大曲おおまがり駅えきで秋田あきた新幹線しんかんせん「こまち」を利用りようしたほうが所要しょよう時間じかんが短みじかく本数ほんすうも多おおいが、遠回とおまわりの経路けいろであるため、山形やまがた新幹線しんかんせん新庄しんじょう駅えき経由けいゆの方ほうが数すう千せん円えん安やすく東京とうきょうへ行いけること、新庄しんじょう駅えきで奥羽本線おううほんせんから山形やまがた新幹線しんかんせんへ平面へいめんでの乗のり換かえができること、新庄しんじょう駅えきの始発しはつ列車れっしゃが6時じ以前いぜんで、山形やまがた新幹線しんかんせん経由けいゆのほうが早はやく東京とうきょうに着つくことなどがある。そのため、夏季かきや年末年始ねんまつねんしなどの多客たきゃく期きには同どう県けん側がわから山形やまがた新幹線しんかんせんに連絡れんらくする奥羽本線おううほんせん列車れっしゃは都心としんの夕ゆうラッシュ時じ並なみに混雑こんざつする。需要じゅようの多おおさに対応たいおうするため、多客たきゃく期きには臨時りんじ列車れっしゃの「つばさリレー号ごう」が同どう県けん側がわから運行うんこうされる。さらに国道こくどう13号ごうに面めんしている新庄しんじょう駅えき東口ひがしぐちには1,500台だいの無料むりょう駐車ちゅうしゃ場じょうがあるため、同どう県けん南部なんぶからのパークアンドライド利用りよう者しゃもいる。

問題もんだい点てん

山形やまがた新幹線しんかんせんはミニ新幹線しんかんせん方式ほうしきを採用さいようしたため、狭軌きょうき（軌間きかん 1,067 mm）だった奥羽本線おううほんせんの山形やまがた新幹線しんかんせん走行そうこう区間くかん（福島ふくしま駅えき - 新庄しんじょう駅えき間あいだ）を標準軌ひょうじゅんき（同どう1,435mm）に改あらため軌する必要ひつようがあった。しかし、それによって山形やまがた駅えき以南いなんと在来ざいらい線せんの仙山線せんざんせんや左沢線あてらざわせん、新庄しんじょう駅えき以北いほくの各線かくせんが直通ちょくつうできなくなる不都合ふつごうが生しょうじた。なお、山形やまがた駅えき - 羽前うぜん千歳ちとせ駅えき間あいだは狭軌きょうき・標準軌ひょうじゅんきの単線たんせん並列へいれつのため、仙山線せんざんせんと左沢線あてらざわせんは山形やまがた駅えきまで直通ちょくつう可能かのうである。

開業かいぎょう当初とうしょは、踏切ふみきりや信号しんごう操作そうさのトラブル、東北新幹線とうほくしんかんせんとの連結れんけつミスなどが相次あいつぎ、踏切ふみきり事故じこが発生はっせいした時ときには「新幹線しんかんせん踏切ふみきり事故じこ」と報道ほうどうされた。「新幹線しんかんせん」とはいえ、奥羽本線おううほんせんを改あらため軌・改築かいちくした区間くかんには130km/hの速度そくど規制きせいがあるが、普通ふつうの新幹線しんかんせん並なみの高速度こうそくどで踏切ふみきり事故じこを起おこしたと誤解ごかいを招まねくものであった。開業かいぎょう後ご、各かく踏切ふみきりは他たの在来ざいらい線せんにはないゲート状じょうの大掛おおがかりなものに改良かいりょうされている。

前述ぜんじゅつの通とおり、「つばさ」は福島ふくしま駅えきで「やまびこ」と増ぞう解かい結ゆいを行おこなうが、東北新幹線とうほくしんかんせんと奥羽本線おううほんせんとのアプローチ線せんが福島ふくしま駅えきの下くだり副ふく本線ほんせん（待避たいひ線せん）から単線たんせんで分岐ぶんきするという構造こうぞうのため、福島ふくしま駅えき付近ふきんが単線たんせんになっていると共ともに、「つばさ」と併結する上のぼり「やまびこ」は福島ふくしま駅えき構内こうないで下くだり本線ほんせんと二に度ど平面へいめん交差こうさする必要ひつようがあることから、特とくに降雪こうせつで遅おくれが生しょうじる冬期とうき間あいだは福島ふくしま駅えき付近ふきんでの（山形やまがた新幹線しんかんせん及および東北新幹線とうほくしんかんせんの）輸送ゆそう障害しょうがいが全線ぜんせんに波及はきゅうするという問題もんだいが生しょうじている。このため、山形やまがた方面ほうめんから福島ふくしま駅えき新幹線しんかんせん上のぼりホームに接続せつぞくする新あらたなアプローチ線せんの建設けんせつが検討けんとうされ、2020年ねん3月がつに工事こうじ計画けいかくの詳細しょうさいが発表はっぴょうされている（詳細しょうさい後述こうじゅつ）。

なお、山形やまがた空港くうこうの年間ねんかん利用りよう客数きゃくすうは1991年ねんに約やく70万まん人にんでピークとなったが、ドル箱ばこ路線ろせんの東京とうきょう便びんと競合きょうごうする山形やまがた新幹線しんかんせんの開通かいつうで1992年ねんから減少げんしょうに転てんじ、2009年ねんにはピーク時じの4分ぶんの1以下いかの約やく17万まん人にんにまで落おち込こんでいる。そのため、空路くうろ維持いじを目的もくてきとした助成じょせいが行おこなわれている。

輸送ゆそう改善かいぜん計画けいかく

JR東日本ひがしにっぽんは2020年ねん（令れい和わ2年ねん）3月がつ3日にちに山形やまがた新幹線しんかんせんの輸送ゆそう改善かいぜん計画けいかくを発表はっぴょうした。大おおきく2つの項目こうもくから成なる。

新型しんがた車両しゃりょう「E8系けい」の投入とうにゅう

福島ふくしま駅えき以南いなんでのスピードアップと快適かいてき性せいの向上こうじょうを主眼しゅがんに投入とうにゅうされる予定よていの車両しゃりょう。2024年ねん（令れい和わ6年ねん）3月がつ16日にちから2026年ねん（令れい和わ8年ねん）春はるにかけて7両りょう編成へんせい15本ほん・計けい105両りょうを投入とうにゅうし、現行げんこうのE3系けいを順次じゅんじ置おき換かえる。（当初とうしょ予定よていから2本ほん・計けい14両りょう削減さくげんされる）

E5系けい、H5系けいと併結することで、東北新幹線とうほくしんかんせんの宇都宮うつのみや駅えき - 福島ふくしま駅えき間あいだで最高さいこう速度そくど300km/hでの運転うんてんを目指めざすとしている。秋田あきた新幹線しんかんせん向むけE6系けいに類似るいじしたデザインながら、先頭せんとう形状けいじょうの見直みなおしなどによりE6系けいより多おおい編成へんせい定員ていいん355名めいを確保かくほする。

また、大型おおがた荷物にもつ置場おきばの全ぜん車両しゃりょうへの設置せっち、電源でんげんコンセントの全席ぜんせき配置はいち、車椅子くるまいすスペースの増設ぞうせつなど、設備せつびを充実じゅうじつさせたものとする。

福島ふくしま駅えき上のぼりアプローチ線せんの新設しんせつ

前述ぜんじゅつのとおり、福島ふくしま駅えき構内こうないでの東北新幹線とうほくしんかんせん平面へいめん交差こうさの解消かいしょうと、福島ふくしま駅えき付近ふきんの単線たんせん区間くかん解消かいしょうによる輸送ゆそう障害しょうがい対策たいさくのため実施じっしされるもので、福島ふくしま駅えき構内こうない（現げんアプローチ線せん終点しゅうてん付近ふきん）から新しん線せんを建設けんせつし、東北新幹線とうほくしんかんせんをくぐって福島ふくしま駅えき新幹線しんかんせん上のぼりホームにとりつく高架こうか橋きょうを建設けんせつするというもの。2021年ねん（令れい和わ3年ねん）4月がつに工事こうじに着手ちゃくしゅし、2026年ねん（令れい和わ8年ねん）度ど末まつの完成かんせいを予定よていしている。

このほか、福島ふくしま駅えき - 米沢よねざわ駅えき間あいだの新しんトンネル計画けいかくがある。トンネルが開通かいつうすれば同どう区間くかんがフル規格きかくに変更へんこうされ所要しょよう時間じかんが10分ふん以上いじょう短縮たんしゅくされるとされている。なお建設けんせつ時期じきは現時点げんじてんでは未定みていである（「#新しんトンネル整備せいび構想こうそう」の節ふしを参照さんしょう）。

機能きのう強化きょうか構想こうそう

酒田さかた延伸えんしん

2000年ねんの第だい42回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで庄内しょうない地方ちほうを地盤じばんとする加藤かとう紘一こういちが「庄内しょうないにミニ新幹線しんかんせんを通とおす」ことを公約こうやくに掲かかげ、さらに当時とうじの高橋たかはし和雄かずお山形やまがた県知事けんちじが庄内しょうない延伸えんしん構想こうそうを明あきらかにした。2002年ねん2月がつには酒田さかた商工しょうこう会議かいぎ所しょ会頭かいとうであった新田にった嘉一きいちらが中心ちゅうしんとなり庄内しょうない延伸えんしん促進そくしん期成きせい同盟どうめい会かいが結成けっせいされ、県けんやJR東日本ひがしにっぽんに対たいし積極せっきょく的てきな陳情ちんじょうを開始かいしし、同年どうねん4月がつの定例ていれい会見かいけんで高橋たかはし知事ちじが庄内しょうない延伸えんしんを「本腰ほんごしを入いれ研究けんきゅうする時期じきが来きている」と述のべ、県けんが設置せっちした山形やまがた新幹線しんかんせん機能きのう強化きょうか検討けんとう委員いいん会かいなどにおいて検討けんとうしていく方針ほうしんを示しめした。

県けんは2003年度ねんどから3カ年かねん計画けいかくで山形やまがた新幹線しんかんせんの庄内しょうない延伸えんしんと板谷いたや峠とうげのトンネル化かの検討けんとうを始はじめ、2005年ねん2月がつには県けんは機能きのう強化きょうか検討けんとう委員いいん会かいに庄内しょうない延伸えんしんの終着駅しゅうちゃくえきは酒田さかた駅えきだけと報告ほうこくし、新庄しんじょう駅えき - 酒田さかた駅えき間あいだ55.2キロメートルにミニ新幹線しんかんせんを走はしらせると、酒田さかた駅えき - 東京とうきょう駅えき間あいだは18分ふん短縮たんしゅくされ3時じ間あいだ43分ふん。費用ひようは350億おく円えん。年間ねんかんの経済けいざい波及はきゅう効果こうかは10億おく4千せん万まん円えん。福島ふくしま駅えき - 米沢よねざわ駅えき間あいだの板谷いたや峠とうげにトンネルを抜ぬくと、840億おく円えんかかり、16分ぶんの短縮たんしゅくができると試算しさんした。県けんでは、置賜おきたま地方ちほうから庄内しょうない地方ちほうまでを1本ほんの鉄路てつろで直結ちょっけつすることによる県土けんど軸じくの構築こうちくが図はかれるとして推進すいしんする意見いけんが強つよかった。しかし、2005年ねん1月がつの山形やまがた県知事けんちじ選せんで高橋たかはしを破やぶり初はつ当選とうせんした斎藤さいとう弘ひろしは酒田さかた延伸えんしんについて「費用ひよう対たい効果こうかから判断はんだんする」としていたため、酒田さかたではこの時点じてんでほとんどの人ひとが庄内しょうない延伸えんしんは棚上たなあげとなったと受うけ止とめていた。

2006年ねん3月6日にち、県けんは山形やまがた新幹線しんかんせんの庄内しょうない（酒田さかた）延伸えんしんと羽越本線うえつほんせん高速こうそく化かについての調査ちょうさ結果けっかを山形やまがた県議会けんぎかいに報告ほうこくし、時間じかん短縮たんしゅく、費用ひよう対たい効果こうかの観点かんてんから新幹線しんかんせん延伸えんしんより、羽越線うえつせん高速こうそく化かが有効ゆうこうと結論けつろんづけた。これによって県けんは事実じじつ上庄かみしょう内ない延伸えんしんを断念だんねんした。

その後ご、2012年ねん10月の酒田さかた市長しちょう選せんに高橋たかはし県政けんせい下かにおいて県けん総務そうむ部長ぶちょうなどを歴任れきにんした本間ほんま正巳まさみが、新幹線しんかんせん庄内しょうない延伸えんしんを公約こうやくとして出馬しゅつばし、初はつ当選とうせんした。本ほん間あいだは2013年ねん3月がつに国立こくりつ社会しゃかい保障ほしょう・人口じんこう問題もんだい研究所けんきゅうじょが地域ちいき別べつ将来しょうらい推計すいけい人口じんこうを公表こうひょうした際さいに庄内しょうないの人口じんこうが大幅おおはばに減へるとの指標しひょうを示しめすと、以前いぜんにも増まして事ことあるごとに庄内しょうないに新幹線しんかんせんを延伸えんしんする必要ひつようがあると唱となえ始はじめた。他方たほう、庄内しょうない地方ちほうのもう一ひとつの拠点きょてん都市としである鶴岡つるおか市しは、羽越本線うえつほんせん経由けいゆの上越新幹線じょうえつしんかんせん延伸えんしん（羽越うえつ新幹線しんかんせん）または軌間きかん可変かへん電車でんしゃ導入どうにゅう、在来ざいらい線せん改良かいりょうに積極せっきょく的てきであり、両市りょうしの意見いけんは対立たいりつしていた。

しかし、2015年ねん5月14日にちに庄内しょうない地域ちいきの市町しちょう、議会ぎかい、経済けいざい団体だんたい等とうで組織そしきする庄内しょうない開発かいはつ協議きょうぎ会かいは、吉村よしむら美栄子みえこ知事ちじに対たいする要望ようぼうの席せきで、会長かいちょうであった榎本えのもと政まさし規ぶんまわし鶴岡つるおか市長しちょうが「域内いきない交通こうつうを考かんがえた時ときに陸羽西線りくうさいせん高速こうそく化か（山形やまがた新幹線しんかんせんの庄内しょうない延伸えんしん）もまた重要じゅうようである」と吉村よしむら知事ちじに説明せつめいし、副ふく会長かいちょうであった本ほん間あいだも「2市し3町まちが整備せいび（羽越うえつ新幹線しんかんせん）、羽越線うえつせん高速こうそく化か、山形やまがた新幹線しんかんせんの延伸えんしんでまとまってがんばろうとなった」と述のべ、庄内しょうないが一体いったいとなり協調きょうちょうして高速こうそく交通こうつう網もうの整備せいび促進そくしんに取とり組くむ姿勢しせいを表明ひょうめいした。また、同年どうねん9月がつには酒田さかた市しの強つよい要望ようぼうで2008年ねん5月から活動かつどうを休止きゅうししていた陸羽西線りくうさいせん高速こうそく化か促進そくしん市町村しちょうそん連絡れんらく協議きょうぎ会かいが、病死びょうしした本ほん間あいだの後継こうけいとして酒田さかた市長しちょうに当選とうせんした丸山まるやま至いたるが会長かいちょうに就つき再開さいかいされ、新幹線しんかんせん庄内しょうない延伸えんしんを目指めざし吉村よしむら知事ちじらに働はたらきかけを行おこなっているほか、講演こうえん会かいを開ひらくなどしている。

大曲おおまがり延伸えんしん

新庄しんじょう駅えきから大曲おおまがり駅えきまでの延伸えんしんが沿線えんせん自治体じちたいの一部いちぶで論議ろんぎされており、山形やまがた、秋田あきた両りょう県けんで組織そしきされる山形やまがた新幹線しんかんせん延伸えんしん早期そうき実現じつげん期成きせい同盟どうめい会かいと2001年ねんに結成けっせいされた湯沢ゆざわ市し（秋田あきた県けん）を事務じむ局きょくとする山形やまがた新幹線しんかんせん大曲おおまがり延伸えんしん推進すいしん会議かいぎが実現じつげんを訴うったえている。

秋田あきた県けんが2003年ねん3月がつに策定さくていした「あきた21総合そうごう計画けいかく」第だい2期き実施じっし計画けいかくでは新幹線しんかんせん延伸えんしんについて、沿線えんせん市町村しちょうそんの積極せっきょく的てき取とり組くみを前提ぜんていに、JR東日本ひがしにっぽん、山形やまがた県けんとの協議きょうぎを踏ふまえ2010年ねんまでに着手ちゃくしゅすると謳うたってはいたものの具体ぐたい的てきな道筋みちすじは示しめしていなかった。秋田あきた県けん南みなみでは地元じもと自治体じちたい主催しゅさいの山形やまがた新幹線しんかんせん大曲おおまがり駅えき延伸えんしんの集会しゅうかいなどが開ひらかれているが、秋田あきた県けん建設けんせつ交通こうつう政策せいさく課かでは新庄しんじょう - 大曲おおまがり間あいだの事業じぎょう費ひを概算がいさんで1300億おく円えん以上いじょうと見積みつもっており、2003年ねん12月に秋田あきた県議会けんぎかい建設けんせつ委員いいん会かいに置おいて秋田あきた県けんはJR東日本ひがしにっぽん秋田あきた支社ししゃからの意見いけんを聴衆ちょうしゅうした際さいに「採算さいさん性せいを確保かくほできるかどうかの見極みきわめが大切たいせつ。行政ぎょうせい側がわから黒字くろじ化かが見込みこめる枠組わくぐみの提示ていじが必要ひつようだ」との回答かいとうがあったことを報告ほうこくし、多額たがくの費用ひよう負担ふたんを伴ともなう鉄道てつどう整備せいびの早期そうき実現じつげんは難むずかしいため高速こうそく交通こうつう網もうの整備せいびは高速こうそく道路どうろを優先ゆうせんしたいとし、国くにに対たいし新あらたな建設けんせつ手法しゅほうの構築こうちくを求もとめて行いきたいとしていた。

また、改あらため軌延伸えんしんを困難こんなんにしている一因いちいんとして軌道きどう連続れんぞく更新こうしん機き（愛称あいしょう：ビッグワンダー）が秋田あきた新幹線しんかんせんの開業かいぎょう工事こうじに次ついで、新庄しんじょう延伸えんしん工事こうじで使つかわれたあと、必要ひつよう性せいがなくなったためJR東日本ひがしにっぽんがタイ国有こくゆう鉄道てつどうへ売却ばいきゃくし、日本にっぽん国内こくないには無ないという事情じじょうも挙あげられる。

新しんトンネル整備せいび構想こうそう

安全あんぜん・安定あんてい輸送ゆそうの実現じつげんを図はかるため、板谷いたや峠とうげに21.9kmのトンネルを掘ほって短絡たんらく路線ろせんを新設しんせつするなどの改良かいりょう計画けいかくがある。2002年ねんの山形やまがた県議会けんぎかいにおける政策せいさく提言ていげんでは、事業じぎょう費ひを840億おく円えんと見込みこみ、所要しょよう時間じかんが16分ふん短縮たんしゅくされるとしている。

2015年ねん5月の山形やまがた県知事けんちじとJR東日本ひがしにっぽんの社長しゃちょうとの会談かいだんで、JR東日本ひがしにっぽんは山形やまがた新幹線しんかんせんの運休うんきゅうや遅おくれにつながる大雨おおあめ、豪雪ごうせつ対策たいさくについて、2017年ねんまでの2年間ねんかんで福島ふくしま - 米沢よねざわ間あいだの抜本ばっぽん的てきな対策たいさくに向むけて調査ちょうさすると表明ひょうめいし、その結果けっかがまとまり、2017年ねん11月29日にち、JR東日本ひがしにっぽんが山形やまがた県けんに概要がいようを説明せつめいした。それによれば県境けんきょう部ぶにトンネルを掘削くっさくする場合ばあい、地形ちけいや地質ちしつなどを考慮こうりょし、現在げんざいの山形やまがた新幹線しんかんせんを前提ぜんていとした事業じぎょう費ひを1500億おく円えんと見積みつもり、吉村よしむら美栄子みえこ知事ちじが要請ようせいしていた将来しょうらいのフル規格きかく新幹線しんかんせんに対応たいおう可能かのうなトンネル断面だんめんに広ひろげる場合ばあいは120億おく円えんの増額ぞうがくと試算しさんした。これを受うけ、12月1日にちに吉村よしむら知事ちじがJR東日本ひがしにっぽん本社ほんしゃの冨田とみた哲郎てつろう社長しゃちょうを訪たずね、トンネル整備せいびの早期そうき事業じぎょう化かを要望ようぼうした。

こののち、県けんとJR東日本ひがしにっぽんはトンネル新設しんせつについて協議きょうぎを重かさねてきたが、2021年ねん、JR東日本ひがしにっぽんは急きゅうカーブを緩ゆるやかな曲線きょくせんに変かえ、直線ちょくせんに近ちかいルートを想定そうていすることで、東北新幹線とうほくしんかんせんなどのフル規格きかく新幹線しんかんせん仕様しようと同おなじ平均へいきん時速じそく200キロ以上いじょうの走行そうこうを可能かのうとするなどの新あらたな提案ていあんを示しめした。この提案ていあんはトンネル内ないで減速げんそくの必要ひつようがなくなり、フル規格きかく実現じつげんを目指めざす県けんの意向いこうと合致がっちしたことから、県けんは県議会けんぎかい9月がつ定例ていれい会かいにトンネル新設しんせつに関かんする調査ちょうさ費ひ2200万まん円えん（限度げんど額がく）を債務さいむ負担ふたん行為こういとして盛もり込こんだ2021年度ねんど一般いっぱん会計かいけい補正ほせい予算よさん案あんを提案ていあんした。補正ほせい予算よさん案あんが可決かけつされれば、両者りょうしゃが共同きょうどうして同どう年度ねんど中ちゅうにも調査ちょうさ準備じゅんびに入はいる。このトンネル新設しんせつについて、9月30日にちの定例ていれい会見かいけんでJR東日本ひがしにっぽんの三さん林はやし宏幸ひろゆき仙台せんだい支社ししゃ長ちょうは「地元じもとの理解りかい、協力きょうりょくを得えながら事業じぎょう化かを進すすめていきたい」と語かたり、多額たがくの事業じぎょう費ひについては「県けん、国くにに説明せつめいしながら、どういう（負担ふたんの）形かたちになるかを含ふくめて検討けんとうし取とり組くみたい」と述のべた。

CM

1990年ねん2月がつからJR東日本ひがしにっぽんのイメージキャラクターに起用きようされた小泉こいずみ今日子きょうこが、出演しゅつえんする開業かいぎょう告知こくちCMである山形やまがた新幹線しんかんせんつばさ「答こたえは15（30）秒びょう後ご」シリーズが開業かいぎょう時じには出稿しゅっこうされたほか、同年どうねんには当時とうじ電通でんつうクリエティブディレクターであった大島おおしま征夫いくおがプロデュースした山形やまがた新幹線しんかんせんの開業かいぎょうにあわせ東北とうほくの各かく駅長えきちょうを出演しゅつえんさせて日本にっぽんの古里ふるさとを表現ひょうげんした「その先さきの日本にっぽんへ」シリーズも出稿しゅっこうされた。また新庄しんじょう延伸えんしん時じには、「つばさ」を温泉おんせん新幹線しんかんせんとして売うり出だそうと、ユーモラスなCMが出稿しゅっこうされている。

脚注きゃくちゅう

参考さんこう文献ぶんけん

• 山之内やまのうち秀一郎しゅういちろう『東北とうほく・上越新幹線じょうえつしんかんせん』JTBキャンブックス（JTB）、2002年ねん。ISBN 4533045138
• 山形やまがた県けん編へん『山形やまがた県けん史し 第だい7巻かん (現代げんだい編へん 下か)』山形やまがた県けん、2004年ねん。
• 東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう株式会社かぶしきがいしゃ編へん『東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう株式会社かぶしきがいしゃ二に十じゅう年ねん史し 1987.4-2007.3』東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう、2007年ねん。
• 佐藤さとう信之のぶゆき『新幹線しんかんせんの歴史れきし - 政治せいじと経営けいえいのダイナミズム』中公新書ちゅうこうしんしょ（中央公論ちゅうおうこうろん新しん社しゃ）、2015年ねん。ISBN 4121023080

関連かんれん項目こうもく

• 日本にっぽんの鉄道てつどう路線ろせん一覧いちらん
• 奥羽おうう新幹線しんかんせん
• 秋田あきた新幹線しんかんせん
• 服部はっとり敬たかし雄ゆう
• 鹿野かの道彦みちひこ
• ACジャパン - 2009年度ねんどの支援しえんキャンペーンで放送ほうそうされている。
• 東北とうほく中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どう

外部がいぶリンク

• 山形やまがた新幹線しんかんせん：JR東日本ひがしにっぽん - 東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう
• 時刻じこく表ひょう　検索けんさく結果けっか：JR東日本ひがしにっぽん - 東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう
• 進行しんこう中ちゅうの建設けんせつプロジェクト > 輸送ゆそう改善かいぜんプロジェクト - 東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう