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イネ - Wikipedia

イネ

イネイネぞく植物しょくぶつ
いねから転送てんそう

イネいねいね)は、イネイネぞく植物しょくぶつ[1]ぞくOryza古代こだいギリシア由来ゆらいラテン語らてんごで「べい」または「イネ」を意味いみする。たね小名しょうみょう sativa は「栽培さいばいされている」といった意味いみである。収穫しゅうかくぶつべいばれ、トウモロコシコムギ小麦こむぎ)とともに世界せかいさんだい穀物こくもつひとつとなっている。いね(とうか)、禾稲(かとう)などともばれる。

イネ
成熟せいじゅくのイネ(長粒種ちょうりゅうしゅ
分類ぶんるい
さかい : 植物しょくぶつかい Plantae
階級かいきゅうなし : 被子植物ひししょくぶつ Angiosperms
階級かいきゅうなし : たん子葉しようるい Monocots
: イネ Poales
: イネ Poaceae
: イネ Oryzoideae
ぞく : イネぞく Oryza
たね : イネ O. sativa
学名がくめい
Oryza sativa
和名わみょう
イネ(アジアイネ)
英名えいめい
Rice
Oryza sativa

概要がいよう

編集へんしゅう

イネイネぞく植物しょくぶつには23しゅ77系統けいとうられている[2]。このうち20しゅ野生やせいイネであり、2しゅ栽培さいばいイネである[1]栽培さいばいイネの2しゅとはアジア栽培さいばいイネ(アジアイネ、Oryza sativa)とアフリカ栽培さいばいイネアフリカイネ、グラベリマイネ、Oryza glaberrima)である[1][3]結実けつじつ親株おやかぶれずかぶつづける多年生たねんせいがたと、種子しゅしにより毎年まいとし繁殖はんしょくしてれるいち年生ねんせいがたがあるが、2がた変位へんい連続れんぞくてきで、中間なかまがた集団しゅうだんおお存在そんざいする[4]原始げんしてき栽培さいばいがたは、いち年生ねんせいがた多年生たねんせいがたなかあいだてき性質せいしつゆうした野性やせいイネからしょうじたとする研究けんきゅうがある[4]。なお、いくつかの野生やせいイネは絶滅ぜつめつしたとされている[4]

アジアイネはアジアのほか、ひろヨーロッパ南北なんぼくアメリカ大陸あめりかたいりくオーストラリア大陸たいりくアフリカ大陸たいりく栽培さいばいされている[1]。これにたいしてアフリカイネは西にしアフリカ局地きょくちてき栽培さいばいされているにすぎない[1][5]。イネは狭義きょうぎにはアジアイネを[3]

アジアイネにはたい冷性ひえしょうたかジャポニカしゅ日本にっぽんがた)とたい冷性ひえしょうひくインディカしゅ(インドがた)の2つの系統けいとうがある[1][3]。また、これらの交雑こうざつによる中間ちゅうかんてき品種ひんしゅぐん多数たすう存在そんざいする[3]

ジャポニカしゅ日本にっぽんがた島嶼とうしょがたOryza sativa subsp. japonica
日本にっぽん朝鮮半島ちょうせんはんとう中国ちゅうごくなど温帯おんたい亜熱帯あねったい地域ちいき栽培さいばいされている[1]。ジャポニカしゅ温帯おんたい日本にっぽんがた熱帯ねったい日本にっぽんがたジャバニカしゅ)にけられる[1]
温帯おんたい日本にっぽんがた温帯おんたい島嶼とうしょがた
おも日本にっぽん中国ちゅうごく遼寧りょうねいしょう栽培さいばいされている[1]
熱帯ねったい日本にっぽんがた(ジャバニカしゅ熱帯ねったい島嶼とうしょがた、ジャワがたOryza sativa subsp. javanica
中国ちゅうごく南部なんぶなどで栽培さいばいされている[1]。なお、ジャポニカしゅ日本にっぽんがた)、インディカしゅ(インドがた)、ジャバニカしゅ(ジャワがた)に並列へいれつてきけられることもある[6][5]
インディカしゅ(インドがたOryza sativa subsp. indica
インドスリランカ台湾たいわん南部なんぶ中国ちゅうごく南部なんぶ東南とうなんアジアなど熱帯ねったい亜熱帯あねったい地域ちいき栽培さいばいされている[1]。インディカしゅ(インドがた)はジャポニカしゅ日本にっぽんがた以上いじょう分化ぶんかしている[1]

日本にっぽん農学のうがくしゃ加藤かとうしげるつとによる研究けんきゅう嚆矢こうしとなったことから、かれもちいた「日本にっぽんがた」「インドがた」という呼称こしょうひろ使つかわれているが、両者りょうしゃ存在そんざいする中国ちゅうごくでは、加藤かとう研究けんきゅう以前いぜんからこれに相当そうとうする「コウ」(うるちいね)と「セン」(籼稻)という分類ぶんるい存在そんざいしている。中国ちゅうごくでは、淮河長江ながえとのなかあいだ地域ちいき両者りょうしゃ混交こんこうし、長江ちょうこう以南いなんでセン、淮河以北いほくでコウがゆううらないする。

加藤かとうによる命名めいめい象徴しょうちょうするように、それぞれの生態せいたいがた栽培さいばい地域ちいきには耐寒たいかんせいによる地理ちりてき勾配こうばいられている。日本にっぽん中国ちゅうごく東北とうほく朝鮮半島ちょうせんはんとうではおもにジャポニカしゅ栽培さいばいされ、中国ちゅうごく南部なんぶ東南とうなんアジア山岳さんがくではジャバニカしゅおおく、中国ちゅうごく南部なんぶからインドにかけてのひろ地域ちいきでインディカしゅという具合ぐあいである。ただし、こうした栽培さいばい地域ちいき地理ちりてき分離ぶんり絶対ぜったいてきなものではなく、両方りょうほう栽培さいばいされている地域ちいき広範囲こうはんいにわたる。とく中国ちゅうごく雲南うんなんしょうからインドとう北部ほくぶアッサム地方ちほうにかけての地域ちいきは、山岳さんがく地域ちいきならではの栽培さいばい環境かんきょう多様たようせいもあり、おおくの遺伝いでん変異へんい蓄積ちくせきしているとされる。

栽培さいばいイネの祖先そせんしゅとされるのはオリザ・ルフィポゴンOryza rufipogon)である[3]。このオリザ・ルフィポゴン生態せいたいがたには多年生たねんせいがたいち年生ねんせいがたがあり、とくいち年生ねんせいがたOryza nivaraとして別種べっしゅあつかいされることもある。しかし、分子ぶんしマーカーによる集団しゅうだん構造こうぞう解析かいせきによってもいち年生ねんせいがた多年生たねんせいがたたねとして分化ぶんかしているという証拠しょうこられていない[3]。なお、交雑こうざつすすんだ結果けっか今日きょうでは栽培さいばいイネから遺伝子いでんし浸透しんとうけていない個体こたいぐんはインドやインドネシア山岳さんがく地帯ちたいのこるにすぎない[3]

イネには亜種あしゅ近隣きんりんしゅおおいために予期よきせぬ雑種ざっしゅ交配こうはいこることがある。とくに、亜種あしゅ多様たよう東南とうなんアジアにおいては顕著けんちょである。日本にっぽんでは雑種ざっしゅ交配こうはい防止ぼうしするため、耕作こうさく周辺しゅうへん頻繁ひんぱん雑草ざっそうりで予防よぼうしている。

栽培さいばいイネではなく雑草ざっそうとしてしょうじるものを雑草ざっそうイネという[7]。こうした雑草ざっそうイネは生態せいたいてきおよび形態けいたいてき特徴とくちょう栽培さいばいイネのそれと類似るいじするため、駆除くじょきわめてむずかしい。雑草ざっそうイネは水田すいでんつよ雑草ざっそう栽培さいばいイネの生育せいいく障害しょうがいだつつぶ収穫しゅうかく種子しゅしあかまいとして混入こんにゅう品質ひんしつ低下ていかこしている[8]日本にっぽんでは乾田かんでん直播じきまき栽培さいばい発生はっせいしやすい[8]栽培さいばいいね生産せいさんせいとすだけでなく、栽培さいばいイネと交雑こうざつすることで品質ひんしつ劣化れっかこす。東南とうなんアジアではとく顕著けんちょで、食用しょくよういね生産せいさんせい向上こうじょう課題かだいとなっている。一方いっぽうで、祖先そせんがた野生やせいいね遺伝いでん資源しげんとしての有用ゆうようせい指摘してきされており[8]種子しゅし銀行ぎんこうなどの施設しせつでの保存ほぞんのほかに、自生じせいin situ)での保全ほぜんこころみもある。

栽培さいばいイネ以外いがいではO. officinalisくすりいね)が救荒きゅうこう植物しょくぶつとして利用りようされることがある。

原産げんさん伝播でんぱ

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原産地げんさんち

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やく1まんねんまえ中国ちゅうごく長江ながえ流域りゅういき湖南こなんしょう周辺しゅうへん地域ちいき。かつては雲南うんなんしょう遺跡いせきから発掘はっくつされた4400ねんまえ試料しりょう遺伝いでん情報じょうほう多様たようせいといった状況じょうきょうから雲南うんなんしょう周辺しゅうへんからインドのアッサムしゅう周辺しゅうへんにかけての地域ちいき発祥はっしょうとされていた[9][10][11]

長江ながえちゅう流域りゅういきではやく12000~9900ねんまえいね栽培さいばいはじまり炭化たんかまい,プラントオパールが各地かくち遺跡いせきから出土しゅつどしている、やく8000ねんまえそう遺跡いせきからは栽培さいばいいね出土しゅつどやく6500ねんまえ遺跡いせきでは水田すいでん趾が発見はっけんされている、草鞋わらじやま遺跡いせきプラント・オパール分析ぶんせきによればやく6000ねんまえにそのでは品種ひんしゅとして選択せんたくされた形状けいじょう均質きんしつジャポニカまい栽培さいばいされており、インディカまい出現しゅつげんはずっとくだるという[12]ぜん4200ねんまえはじまった寒冷かんれいによって、ぜん4000ねん以降いこう次第しだい品種ひんしゅ多様たよう長江ちょうこう流域りゅういきから黄河こうがちゅう流域りゅういき南方なんぽうへの拡散かくさんはじまった。野生やせいいね集団しゅうだんからジャポニカまい系統けいとうまれ、のちにその集団しゅうだんたいしてことなる野生やせい系統けいとうふくすうかい交配こうはいした結果けっかインディカまい系統けいとうしょうじたとかんがえられている[9]

日本にっぽんへの伝播でんぱ普及ふきゅう

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日本にっぽん国内こくないいね祖先そせんがた野生やせいしゅ存在そんざいした形跡けいせきはなく、栽培さいばい技術ぎじゅつしょく文化ぶんかなどととも伝播でんぱしたものとかんがえられている。日本にっぽん列島れっとうへの伝播でんぱについては、いくつかのせつがあり、おおむ以下いかのいずれかの経路けいろによるとかんがえられている[13]

  1. 江南こうなん地方ちほう長江ちょうこう流域りゅういき)から九州きゅうしゅう北部ほくぶへの直接ちょくせつルート、
  2. 江南こうなん地方ちほう長江ちょうこう流域りゅういき)から朝鮮半島ちょうせんはんとう南西なんせい経由けいゆしたルート、
  3. 南方なんぽう照葉樹しょうようじゅりん文化ぶんかけんから黒潮くろしおってやってた「海上かいじょうみち」ルートである[14][15]

ただし、多様たよう伝播でんぱ経路けいろ考慮こうりょすべきとの指摘してきもある[16]

本格ほんかくてき稲作いなさくはじまった時期じき地域ちいきによってがあり、一説いっせつではもっとはやいのは九州きゅうしゅう西北せいほく弥生やよい時代じだい早期そうきにあたる紀元前きげんぜん9世紀せいきからとされ[7]初期しょき稲作いなさく用水路ようすいろなどの栽培さいばい環境かんきょう整備せいびされた水田すいでんではなく、自然しぜん地形ちけい利用りようする形態けいたい低湿ていしつ隣接りんせつするほろ高地こうち利用りようしていたとされている[13][17]杉田すぎた浩一こういちへん日本にっぽん食品しょくひんだい事典じてん』によれば、水稲すいとうさく日本にっぽんへの伝来でんらい縄文じょうもん時代じだい後期こうきにあたる紀元前きげんぜん11世紀せいきごろであり[5]本格ほんかくてき栽培さいばいはじまるのは近畿きんき地方ちほうでは紀元前きげんぜん2世紀せいきころ関東かんとう地方ちほうでは2世紀せいきころ本州ほんしゅう北端ほくたんでは12世紀せいきころ[5]北海道ほっかいどうでは明治めいじ時代じだい以降いこうであるとされている[5]

しかし、近年きんねん縄文じょうもん時代じだい前期ぜんき遺跡いせきから複数ふくすうのイネ植物しょくぶつ遺骸いがいであるプラント・オパール出土しゅつどしている[3]いねのプラント・オパールは20~60ミクロンちいさいため、雨水あまみずとも地下ちか浸透しんとうすることもかんがえられるため、即座そくざ発見はっけん地層ちそう年代ねんだい栽培さいばい時期じきとすることはできないが、鹿児島かごしまけん遺跡いせきでは12,000ねんまえ薩摩さつま火山灰かざんばい下層かそうからイネのプラント・オパールが検出けんしゅつされており、これは稲作いなさく起源きげん想定そうていされている中国ちゅうごく長江ちょうこう流域りゅういきよりもふる年代ねんだいとなっている[18]

現在げんざい日本にっぽん栽培さいばいされるイネは、ほぼすべてが温帯おんたい日本にっぽんしゅぞくする品種ひんしゅであるが、過去かこには熱帯ねったい日本にっぽんしゅジャバニカしゅ)も伝播でんぱ栽培さいばいされていた形跡けいせき(2005ねん2がつ岡山おかやま彦崎ひこざき貝塚かいづかで、縄文じょうもん時代じだい前期ぜんき(やく6000ねんまえ)のそうからイネのプラント・オパールが多量たりょう出土しゅつどした。同市どうし朝寝あさねはな遺跡いせきでもどう時期じき発見はっけんれいがあり、縄文じょうもん時代じだい前期ぜんきから畑作はたさくによるイネの栽培さいばいはじまっていた可能かのうせいたかまった[19])ともみれるが、地域ちいき栽培さいばいされたものがまれた可能かのうせい否定ひていできないとの見解けんかいもある[20]。また、2008ねん国立こくりつ歴史れきし民俗みんぞく博物館はくぶつかん研究けんきゅうしゃらは、岡山おかやまけん彦崎ひこざき貝塚かいづかのサンプルにはことなった時代じだい付着ふちゃくぶつもあったことから、時代じだい測定そくてい資料しりょう選別せんべつ慎重しんちょうおこなうべきであるとしている[21]

形態けいたい

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イネの植物しょくぶつ

おおくのふし管状かんじょう多数たすう分岐ぶんきさせ、ふしごとに1まい細長ほそなが肉薄にくはくゆうする。また、にはしたという器官きかんがある。表皮ひょうひ細胞さいぼう機動きどう細胞さいぼうケイ酸けいさん細胞さいぼう)にはケイ酸けいさん蓄積ちくせきし、物理ぶつりてき強度きょうどたかめている[22]れたなどの有機ゆうき成分せいぶん土壌どじょうなか分解ぶんかいされるが、ケイ酸けいさん分解ぶんかいされにくいためプラントオパールとして残存ざんそんし、過去かこ生態せいたい農耕のうこう様子ようす調しらべるがかりとして利用りようされる[23]薄手うすで直立ちょくりつするくさがたのため、密集みっしゅう状態じょうたいでの受光じゅこう効率こうりつたかい。稈はふしまったロゼットじょうになっており、生殖せいしょく成長せいちょうになると徒長とちょうしてを1つける。栄養えいよう成長せいちょう生殖せいしょく成長せいちょう明確めいかくかれており、けるのは稈をやす時期じき終了しゅうりょうしてからであり、もみ(もみ)が成熟せいじゅくして生殖せいしょく成長せいちょうわると、ひこばえひこばえ)がふたた栄養えいよう成長せいちょう再開さいかいする。

ふえせい風媒花ふうばいかであり、開花かいかまえに稈が徒長とちょうして草叢くさむらからすのは、開花かいか花粉かふんばしやすくするためである。ただし開花かいかまえ花粉かふんじゅくし、開花かいか破裂はれつするため、栽培さいばいいねでは98%程度ていど自家じか受粉じゅふんする。開花かいか時間じかん午前ごぜんちゅうからひるごろまでの2-3あいだみじかい。はなは、頴花(えいか)とばれ、開花かいか前後ぜんこう外観がいかん緑色みどりいろをしたもみそのものである。もみ先端せんたんには、しなやかなすすき(ぼう)が発達はったつする。すすき元々もともと種子しゅし拡散かくさんするための器官きかんであるが、栽培さいばいじょう不要ふようなため近代きんだい品種ひんしゅでは退化たいかしている。

農業のうぎょううえ種子しゅしとして使つかわれるもみは、生物せいぶつがくうえ果実かじつである玄米げんまいを穎(籾殻もみがら)がつつんでいるもの。白米はくまいは、玄米げんまいからぬか(ぬか)そうはいなどのぞいた、胚乳はいにゅう一部いちぶである。

分類ぶんるい

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水稲すいとう陸稲おかぼ

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元来がんらい、イネは湿性しっせい植物しょくぶつである[24]水田すいでん栽培さいばいするイネを水稲すいとう(すいとう、lowland rice)、たいひでりせいつよ畑地はたち栽培さいばいするイネを陸稲おかぼ(りくとう、おかぼ、upland rice)という[1][6][25]日本にっぽんでは明確めいかく水稲すいとう陸稲おかぼ区別くべつされるが[1]くにでは水稲すいとう陸稲おかぼとは明確めいかくには区別くべつされていない[1]

水稲すいとうには、灌漑かんがいいね天水てんすいいね深水ふかみいね、浮稲といった種類しゅるいがある[24]水位すいいいちじるしく上昇じょうしょうして水没すいぼつするような状況じょうきょうでは、ふしあいだ急速きゅうそくばすことで水面すいめんからし、窒息ちっそくまぬかれることができる。ふしあいだ伸張しんちょう能力のうりょく品種ひんしゅによりいちじるしいがあり、すうセンチからじゅうすうメートルまで伸張しんちょうする品種ひんしゅがある。とくいちじるしく伸張しんちょうさせることができる品種ひんしゅは浮稲(うきいね)と呼称こしょうされる。

陸稲おかぼ水稲すいとうくらべて食味しょくみてんおとるとされ、日本にっぽんにおいては近年きんねんではもちしゅなどが栽培さいばいされているにすぎない[25]

もちうるちせいによる分類ぶんるい

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いね食用しょくよう部分ぶぶん主成分しゅせいぶんであるでんぷんは、分子ぶんし構造こうぞうちがいからアミロースアミロペクチンけられる。おべいしょくかんは、両者りょうしゃ含有がんゆう配分はいぶんによっておおきくことなる。すなわちアミロース含量がすくないおべい加熱かねつにやわらかくモチモチしたしょくかんになり、アミロース含量がおおいとパサパサしたしょくかんになる。日本人にっぽんじんしょく文化ぶんかでは、ていアミロースのおこめを「美味おいしい」とかんじる。このこのみは、世界せかいてきには少数しょうすうとなっている。

通常つうじょうべいは20%程度ていどのアミロースをふくんでいるが、遺伝いでんてき欠損けっそんによりアミロース含量が0%の品種ひんしゅがあり。これがモチせい品種ひんしゅであり、日本にっぽんではもちまいばれる。この特質とくしつ作物さくもついねだけではなく、アワキビハトムギモロコシトウモロコシオオムギアマランサス(けいとう)につかっている。まためずらしいモチせい作物さくもつとしてジャガイモの品種ひんしゅ(ELIANE)がある。これらのモチせい作物さくもつ世界中せかいじゅう栽培さいばいされているにもかかわらず、モチせい品種ひんしゅ栽培さいばいされている地域ちいき東南とうなんアジア山岳さんがく照葉樹しょうようじゅりんたい限定げんていされている。その特異とくいせいから、その地域ちいきを「モチしょく文化ぶんかけん」と呼称こしょうされることがある。

早晩そうばんせいによる分類ぶんるい

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早晩そうばんせいにより早稲わせ(わせ)、ちゅういね(なかて)、晩稲ばんとう(おくて)などに分類ぶんるいされる。一般いっぱんには早生わせ(わせ)、ちゅうせい(なかて)、晩生ばんせい(おくて)と表記ひょうきされるが、イネの場合ばあいにはとく早稲わせ(わせ)、ちゅういね(なかて)、晩稲ばんとう(おくて)と表記ひょうきされる。

イネの早晩そうばんせいには基本きほん栄養えいよう生長せいちょうせい感光かんこうせいかんゆたかせいかかわっており、かぶ出穂しゅつほ可能かのうになるまでの栄養えいよう生長せいちょう期間きかんながさと、出穂しゅつほ可能かのうになってから実際じっさい出穂しゅつほするまでの生殖せいしょく生長せいちょう期間きかんながさによってまる[26][27]栄養えいよう生長せいちょうながさは温度おんどのみに影響えいきょうされるが、生殖せいしょく生長せいちょう期間きかん温度おんど日長ひながせい両方りょうほう影響えいきょうける[26]

日長ひなが影響えいきょうには品種ひんしゅあいだがあり、一般いっぱんてき早生わせ品種ひんしゅほどちいさく、晩生ばんせい品種ひんしゅほどおおきい[28]。このため、北海道ほっかいどう東北とうほく地方ちほうといったなつ日照ひでり時間じかんなが温度おんどがりにくい高緯度こういど地域ちいきでは早生わせ品種ひんしゅ九州きゅうしゅうとう比較的ひかくてきてい緯度いどなつ日照ひでり時間じかんがあまりながくなく気温きおんたか地域ちいきでは晩生ばんせい品種ひんしゅつくられる[28]

品種ひんしゅ登録とうろくじょう特性とくせいとしては栽培さいばい地域ちいきを7つ(かん寒冷かんれい北部ほくぶ寒冷かんれい南部なんぶ温暖おんだん東部とうぶ温暖おんだん西部せいぶ暖地だんち)に区分くぶんしたうえで、それぞれについて早晩そうばんせい基準きじゅん品種ひんしゅ定義ていぎし、9段階だんかい評価ひょうかしている[29]

遺伝いでんがくてき分類ぶんるい

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ジャポニカの品種ひんしゅ相互そうご類縁るいえん関係かんけい

遺伝いでんがくでは、温帯おんたい熱帯ねったいジャポニカ両者りょうしゃ区別くべつ明確めいかくである。対象たいしょうとなるいねアルカリ溶解ようかいちゅうくきながさについて調しらべてみると、はっきりとしたまけ相関そうかんがあることがわかる。いいかえれば、アルカリ溶解ようかいたか品種ひんしゅちゅうくきびにくく、たいしてアルカリ溶解ようかいひく品種ひんしゅちゅうくきびやすい傾向けいこうにあるといえる。くわえて、溶解ようかいたか品種ひんしゅまるもみちがちで、ひく品種ひんしゅ細長ほそながもみちがちであった[30]

以上いじょうから、温帯おんたいジャポニカはつぎ特徴とくちょうつ。

  • アルカリ溶解ようかいたか
  • ちゅうくきみじか
  • まるもみ

熱帯ねったいジャポニカはつぎ特徴とくちょうつ。

  • アルカリ溶解ようかいひく
  • ちゅうくきなが
  • ちょうもみ


なお、両者りょうしゃちがいはPS-ID[注釈ちゅうしゃく 1]るとわかりやすい。イネの場合ばあい配列はいれつあたまるとACならぶ。[注釈ちゅうしゃく 2]

ジャポニカまい場合ばあい、6C7Aか7C6Aのどちらかである[注釈ちゅうしゃく 3]。しかし、インディカまい様々さまざま配列はいれつがあり、まったものがない。

有色ゆうしょくまい

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黒米くろごめあかまいみどりまいなどを総称そうしょうして有色ゆうしょくまいという[14]野生やせいしゅちかこめである[14]とされるものの、販売はんばいされている有色ゆうしょくまいおおくは近代きんだい品種ひんしゅである。れいげると、黒米くろごめでは「おくのむらさき種苗しゅびょうほう登録とうろくは2003ねん)」、「あさむらさき種苗しゅびょうほう登録とうろくは1998ねん)」、「むらさきのまい種苗しゅびょうほう登録とうろくは2002ねん)」とうがあり、あかまいでは「ベニロマン(種苗しゅびょうほう登録とうろくは1998ねん)」、「べにころも種苗しゅびょうほう登録とうろくは2005ねん)」がある。これらの品種ひんしゅを「古代こだいまい」や「在来ざいらいしゅ在来ざいらいまい在来ざいらいいね」と、あたかも在来ざいらい品種ひんしゅであるように宣伝せんでん文句もんくにするケースが散見さんけんされるが、在来ざいらい品種ひんしゅではないため注意ちゅうい必要ひつようである。

また、以上いじょう野生やせいいね在来ざいらい品種ひんしゅとはことなる有色ゆうしょくまい雑草ざっそういねばれ問題もんだいとなっている。雑草ざっそういね収穫しゅうかくしたべい混入こんにゅうすると、品質ひんしつ低下ていか原因げんいんとなる。

 
黒米くろごめではなくみどりまい稲穂いなほ[よう出典しゅってん]
黒米くろごめ(くろまい、くろごめ)
果皮かひいろくろこめ胚乳はいにゅう部分ぶぶん普通ふつうべい同様どうようしろい。よって、ぬか部分ぶぶん完全かんぜんにとってしまうと品種ひんしゅ特徴とくちょうえてしまう。
中国ちゅうごく東南とうなんアジアでは、一般いっぱん食品しょくひん酒造しゅぞう原料げんりょうとしても利用りようされている。一方いっぽう日本にっぽんでは希少きしょうなため、あかまいとも神事しんじさい神饌しんせんとしてもちいる機会きかいおおい。くろえる色素しきそポリフェノール一種いっしゅであるアントシアニン起因きいんしており、非常ひじょう紫色むらさきいろである。白米はくまいぜて炊飯すいはんしたとき、おべい赤飯せきはんのようにむらさきっぽくなるため、むらさき黒米くろごめともぶ。日本にっぽんでの代表だいひょうてき品種ひんしゅは、「おくのむらさき」、「あさむらさき」、「むらさきのまい」、「むらさきくろえんとうがある。
なお、日本にっぽん在来ざいらい品種ひんしゅ黒米くろごめ存在そんざいせず、前述ぜんじゅつの「おくのむらさき」、「あさむらさき」、「むらさきのまいとう近年きんねんになって育成いくせいされた品種ひんしゅを、在来ざいらいしゅあるいは在来ざいらいまいぶのは明確めいかくあやまりである。しかし、それらの黒米くろごめを「在来ざいらい品種ひんしゅ」であるかのように宣伝せんでんするような傾向けいこうがあり、誤解ごかいひろまっている。
また、イタリアではインディカしゅ白米はくまいとジャポニカしゅ黒米くろごめとによる交配こうはい研究けんきゅう結果けっか、1997ねんRiso Venereというあらたな黒米くろごめ品種ひんしゅ誕生たんじょう現在げんざいヴェルチェッリけんノヴァーラけん中心ちゅうしん農作のうさくされている。
あかまい(あかまい)
種皮しゅひいろあかこめ胚乳はいにゅう部分ぶぶん普通ふつうべい同様どうようしろい。種皮しゅひ(ぬか)の組織そしき強固きょうこ精米せいまいによって完全かんぜんのぞくことがむずかしく、あか玄米げんまい状態じょうたい利用りようすることになるためあかまい呼称こしょうされる。祖先そせんがた野生やせいいねすべあかまいであることがられており、普通ふつういね種皮しゅひ組織そしきをつくる遺伝子いでんし欠損けっそんによってしょうじたものとかんがえられる。そのためあかまいは、ジャポニカしゅ・インディカしゅ陸稲おかぼ水稲すいとう粳米うるちまい糯米もちごめにかかわらず存在そんざいする。
玄米げんまい表面ひょうめんそうあかいのはタンニンけい色素しきそ含有がんゆうしているためである。そのため、白米はくまいぜてくとピンクがかったいろになる。
日本にっぽんでは8世紀せいきごろ平城京へいじょうきょう木簡もっかんから栽培さいばい確認かくにんされる。また14世紀せいきごろに「だいとうまい」という長粒種ちょうりゅうしゅ渡来とらいした。江戸えど時代じだいには関東かんとうから西にしとく薩摩さつまなどみなみ九州きゅうしゅうおお栽培さいばいされていた。タンニンをふくあじわるいことから、明治めいじ以降いこう近代きんだい品種ひんしゅ普及ふきゅう活動かつどうとく主要しゅよう農作物のうさくもつ種子しゅしほう通称つうしょう種子しゅしほう)により神事しんじもちい以外いがい品種ひんしゅ駆逐くちくされた。近年きんねん古代こだいまいしょうして、そのような在来ざいらい品種ひんしゅ子孫しそんにあたる品種ひんしゅ栽培さいばいおこなわれている。現在げんざい日本にっぽんでの代表だいひょうてき品種ひんしゅは「国司こくし」、「かみたんみのる」、「ベニロマン」、「べにころも」など。また、日本にっぽんには粳米うるちまいしかなかったが、品種ひんしゅ改良かいりょうにより糯米もちごめができた。
みどりまい(みどりまい)
種皮しゅひいろ緑色みどりいろをしたもちまい日本にっぽんでの代表だいひょうてき品種ひんしゅはアクネモチ(別名べつめい、みどりもち)である。アクネモチの稲穂いなほくろいので、玄米げんまいくろ品種ひんしゅ勘違かんちがいされることがおおい。

一般いっぱんてき品種ひんしゅ

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日本にっぽん国内こくない品種ひんしゅ

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うるち(うるち

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うるちまいにはつぎのような品種ひんしゅがある。

うるちまいおも品種ひんしゅ年代ねんだいじゅん
登録とうろく番号ばんごう名称めいしょう 地方ちほう番号ばんごうきゅう系統けいとうめい 交配こうはい品種ひんしゅ 育成いくせい機関きかん 登録とうろくねん
水稲すいとう農林のうりん1ごう 北陸ほくりく4ごう もり早生わせ/りく132ごう 新潟にいがたけん農事のうじ試験場しけんじょう 1931ねん
水稲すいとう農林のうりん20ごう 北海ほっかい86ごう 水稲すいとう農林のうりん1ごう/胆振いぶり早稲わせ のうけん機構きこうきゅう北海道ほっかいどう農業のうぎょう試験場しけんじょう 1941ねん
水稲すいとう農林のうりん100ごうコシヒカリ えつみなみ17ごう 水稲すいとう農林のうりん22ごう/水稲すいとう農林のうりん1ごう のうけん機構きこうきゅう東海とうかい近畿きんき農業のうぎょう試験場しけんじょう 1956ねん
水稲すいとう農林のうりん106ごうヤマビコ 東海とうかい7ごう 中京ちゅうきょうあさひ/水稲すいとう農林のうりん22ごう 福井ふくいけん農事のうじ試験場しけんじょう 1958ねん
水稲すいとう農林のうりん150ごうササニシキ 東北とうほく78ごう 奥羽おうう224ごう/ササシグレ 宮城みやぎけん農業のうぎょう試験場しけんじょう 1963ねん
日本晴にっぽんばれ 北海ほっかい86ごう ヤマビコ/こうふう 愛知あいちけん総合そうごう農業のうぎょう試験場しけんじょう 1963ねん
あきたこまち 秋田あきた31ごう コシヒカリ/奥羽おうう292ごう 秋田あきたけん農業のうぎょう試験場しけんじょう 1984ねん
水稲すいとう農林のうりん290ごうキヌヒカリ 北陸ほくりく122ごう おさむ2800/北陸ほくりく100ごう/北陸ほくりく96ごう のうけん機構きこうきゅう北陸ほくりく農業のうぎょう試験場しけんじょう 1988ねん
きらら397 うえいく397ごう わたりいく214ごう/道北みちきた36ごう 北海道ほっかいどう上川かみかわ農業のうぎょう試験場しけんじょう 1988ねん
水稲すいとう農林のうりん299ごうヒノヒカリ 南海なんかい102ごう 愛知あいち40ごう/コシヒカリ 宮崎みやざきけん総合そうごう農業のうぎょう試験場しけんじょう 1989ねん
水稲すいとう農林のうりん313ごうひとめぼれ 東北とうほく143ごう コシヒカリ/はつほし 宮城みやぎけん古川ふるかわ農業のうぎょう試験場しけんじょう 1991ねん
どまんなか 山形やまがた35ごう 中部ちゅうぶ42ごう/庄内しょうない29ごう 山形やまがたけん農業のうぎょう試験場しけんじょう 1992ねん
はえぬき 山形やまがた45ごう 庄内しょうない29ごう/秋田あきた31ごう 山形やまがたけん農業のうぎょう試験場しけんじょう 1992ねん
水稲すいとう農林のうりん340ごうほしのゆめ うえいく418ごう あきたこまち/道北みちきた48ごう/うえいく397ごう 北海道ほっかいどう上川かみかわ農業のうぎょう試験場しけんじょう 1996ねん
つがるロマン あおけい115ごう けい141ごう/あきたこまち 青森あおもりけん農業のうぎょう試験場しけんじょう 1997ねん
ななつぼし そらそだて163ごう ひとめぼれ/そらけい90242A/そらそだて150ごう 北海道ほっかいどう中央ちゅうおう農業のうぎょう試験場しけんじょう 2001ねん

日本にっぽん国内こくないにおける代表だいひょうてき栽培さいばい品種ひんしゅ以下いかとおり(2009ねん収穫しゅうかくりょうじゅん[31]

作付さくづけ面積めんせき上位じょうい20品種ひんしゅ(2009ねん
順位じゅんい 品種ひんしゅめい 作付さくづけ比率ひりつ(%) 収穫しゅうかくだか 収穫しゅうかくだか比率ひりつ(カッコない順位じゅんい)
1 コシヒカリ 37.3% 3,094,000t 36.5%(1)
2 ひとめぼれ 10.6% 842,700t 10.0%(2)
3 ヒノヒカリ 10.3% 805,300t 9.5%(3)
4 あきたこまち 7.8% 656,700t 7.8%(4)
5 キヌヒカリ 3.3% 257,500t 3.0%(6)
6 ななつぼし 3.0% 200,900t 2.4%(7)
7 はえぬき 2.8% 258,400t 3.1%(5)
8 きらら397 2.4% 167,400t 2.0%(8)
9 つがるロマン 1.6% 155,300t 1.8t(9)
10 まっしぐら 1.3% 118,000t 1.4%(10)
11 あさひのゆめ 1.2% 101,100t 1.2%(11)
12 ゆめつくし 1.1% 72,400t 0.9%(14)
13 こしいぶき 1.1% 89,900t 1.1%(12)
14 ほしのゆめ 1.0% 67,100t 0.8%(15)
15 あいちのかおり 0.9% 82,200t 1.0%(13)
16 ハナエチゼン 0.6% - -
17 ハツシモ 0.6% - -
18 ササニシキ 0.6% - -
19 いろどりのかがやき 0.6% - -
20 おぼろづき 0.5% - -

作付さくづけだか上位じょうい10品種ひんしゅで80.4%、上位じょうい20品種ひんしゅで88.6%をめる。

1980年代ねんだいりょう食味しょくみ品種ひんしゅとして代表だいひょうかくであったササニシキとコシヒカリはたがいにきんえん関係かんけいにあり[注釈ちゅうしゃく 4]りょう品種ひんしゅ以降いこうのちりょう食味しょくみまいおおくはコシヒカリの遺伝子いでんしいでいる。

日本にっぽん栽培さいばいされるいね遺伝いでんてききんえん品種ひんしゅおおい。そのため、天候てんこう不良ふりょう特定とくてい病虫害びょうちゅうがいによっておおきく収量しゅうりょうとす可能かのうせいがある。したがって、食料しょくりょう安定あんてい生産せいさんという観点かんてんからよりおおくの遺伝いでん資源しげん利用りようした品種ひんしゅ改良かいりょう必要ひつようである。

日本にっぽん国外こくがいでは、IR8英語えいごばんというたん稈品しゅたん稈とはひくいという意味いみである)は、ひくくて強風きょうふうたおれにくい品種ひんしゅで、1960年代ねんだい初頭しょとう開発かいはつされた。いねむぎ肥料ひりょうおおあたえると、たかくなりすぎてたおれやすくなる性質せいしつがあるため、IR8のようなひく品種ひんしゅ交配こうはいすることで肥料ひりょうおおあたえて収穫しゅうかくりょうやしながらも、たおれにくい品種ひんしゅ開発かいはつされた。ちなみにIR8とは国際こくさいいね研究所けんきゅうじょ(IRRI)で開発かいはつされたインディア・ライス8という意味いみである。飢餓きがすくったコメというはなしもあるが[33]灌漑かんがい設備せつびととのった水田すいでん必要ひつようで、害虫がいちゅうなどへのたいせいもさほどではなく、あじわるいため、その改良かいりょうほどこされているが、たん稈品しゅ洪水こうずいやモンスーンが多発たはつするようなアジア地域ちいきなどには適応てきおうしずらい難点なんてんもある[34][35]

もち(もち

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さけまい

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おさむべい品種ひんしゅ

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おも加工かこうよう飼料しりょうよう使つかわれる収量しゅうりょうおおおさむ品種ひんしゅべい栽培さいばいされている。これらは食用しょくようとして流通りゅうつうしないため、食味しょくみ考慮こうりょする必要ひつようがないのでインディカ品種ひんしゅとの交雑こうざつなどもおこなわれている。

  • べこごのみ
  • 北陸ほくりく193ごう
  • モグモグあおば

観賞かんしょうよう

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一般いっぱんてきにはられていないが、イネには食用しょくようまい品種ひんしゅ以外いがい観賞かんしょうよう品種ひんしゅ存在そんざいする[36][37][38]観賞かんしょうよういねこめ収穫しゅうかくすることが目的もくてきではなく、あざやかにまった鑑賞かんしょうしてたのしむためのイネである。ばなやドライフラワーなどにてきしている。また、近年きんねんでは青森あおもりけん田舎館いなかだてむらなどでまれているんぼアートにももちいられている。

のうけん機構きこう農業のうぎょう試験場しけんじょうといった公的こうてき機関きかん品種ひんしゅ改良かいりょうされたもののほか在来ざいらい品種ひんしゅにも葉色はいろあざやかなものがあるため観賞かんしょうようとして販売はんばいされているれいがある[39][40]

公的こうてき機関きかん育成いくせいされた観賞かんしょうよういね
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  • いわあかね奥羽おううかん378ごう[37] - のうけん機構きこう 東北とうほく農業のうぎょう研究けんきゅうセンター育成いくせい
  • いわむらさき奥羽おううかん379ごう[37] - のうけん機構きこう 東北とうほく農業のうぎょう研究けんきゅうセンター育成いくせい
  • 奥羽おううかん383ごう[37] - のうけん機構きこう 東北とうほく農業のうぎょう研究けんきゅうセンター育成いくせい
  • 西海さいかいかん246ごう[41] - のうけん機構きこう 九州きゅうしゅう沖縄おきなわ農業のうぎょう研究けんきゅうセンター育成いくせい
  • ゆきあそび[38][42] - 青森あおもりけん産業さんぎょう技術ぎじゅつセンター農林のうりん総合そうごう研究所けんきゅうじょ育成いくせい
  • べにあそび[38] - 青森あおもりけん産業さんぎょう技術ぎじゅつセンター農林のうりん総合そうごう研究所けんきゅうじょ育成いくせい
  • あかねあそび[38] - 青森あおもりけん産業さんぎょう技術ぎじゅつセンター農林のうりん総合そうごう研究所けんきゅうじょ育成いくせい
  • 赤穂あかほなみ[38] - 青森あおもりけん産業さんぎょう技術ぎじゅつセンター農林のうりん総合そうごう研究所けんきゅうじょ育成いくせい
  • むらさき穂波ほなみ[38] - 青森あおもりけん産業さんぎょう技術ぎじゅつセンター農林のうりん総合そうごう研究所けんきゅうじょ育成いくせい
  • しろ穂波ほなみ[38] - 青森あおもりけん産業さんぎょう技術ぎじゅつセンター農林のうりん総合そうごう研究所けんきゅうじょ育成いくせい
在来ざいらい品種ひんしゅ観賞かんしょうよういね
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  • たん稈紫いね[42]
  • 黄色おうしょくいね[42]
  • かんいね[42]
  • 黄色おうしょく大黒だいこく[43]

日本にっぽん以外いがい品種ひんしゅ

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栽培さいばい

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田植たう早苗さなえ初夏しょか
 
稲刈いねかりは地方ちほう気候きこうによって時期じきちがいがある。
 
ハザしの様子ようす

いね栽培さいばいする農業のうぎょう稲作いなさく(いなさく)という。

栽培さいばいする土地とちまたは田圃たんぼ(たんぼ)といい、とくみずっているして水田すいでん(すいでん)ともいう。

水田すいでん育成いくせいされたものを水稲すいとう(すいとう)、はたけ育成いくせいされたものを陸稲おかぼ(りくとう、おかぼ)とぶ。水稲すいとう陸稲おかぼ比較ひかくすると、水稲すいとう収穫しゅうかくまでのあいだ大量たいりょうみず使つかうが、地力じりき低下ていかちいさく、永久えいきゅう連作れんさく[44]二期作にきさく)が可能かのうである。一方いっぽう陸稲おかぼみずすくなくてむが、面積めんせきあたりの収穫しゅうかくりょうすくないうえに、連作れんさく障害しょうがい発生はっせいする。日本にっぽんでは、近年きんねんでは陸稲おかぼすくなくなっている。

イネは夏期かきにある程度ていど高温こうおんになる温暖おんだん湿潤しつじゅん気候きこうてきしている。しかし寒冷かんれい品種ひんしゅ作出さくしゅつ栽培さいばいほう確立かくりつにより、寒冷かんれいでの栽培さいばい可能かのうとなった。日本にっぽんでは、現在げんざいではそう生産せいさんだかのうち、北海道ほっかいどうおよび東北とうほく地方ちほうめる割合わりあいもっとおおきい。東北とうほく地方ちほう新潟にいがたけん内陸ないりく夜間やかん気温きおんひくいため、イネの消耗しょうもうすくなく、りょう食味しょくみべい収穫しゅうかくできるとされる。近年きんねん食味しょくみ検査けんさランキングでは東北とうほく地方ちほうおよび新潟にいがたけん産米さんまい上位じょういめている[45]。しかし、1931ねん昭和しょうわ6ねん)に並河なみかわしげるによって世界せかいはつ寒冷かんれい用水ようすいいね早稲わせである農林のうりん1ごう育成いくせい成功せいこうするまでは、現在げんざいこめどころとされている新潟にいがたけん山形やまがたけん秋田あきたけんなど冷涼れいりょう晩稲ばんとうは「とりまたぎ」とされ、食味しょくみでは台湾たいわんべいするところではなかった[よう出典しゅってん]

なお、温帯おんたい原産げんさんである温帯おんたい日本にっぽんがた本来ほんらい熱帯ねったい気候きこうにはてきしておらず、温帯おんたいぞくする日本にっぽんでも、夏期かき猛暑もうしょつづくととうじゅく障害しょうがいこす。近年きんねん地球ちきゅう温暖おんだんともな西日本にしにほん中心ちゅうしん猛暑もうしょえ、とうじゅく障害しょうがい[46]食味しょくみ低下ていか問題もんだいになっている[47]栽培さいばい技術ぎじゅつによる対応たいおう[48]だけでく、たい高温こうおん品種ひんしゅ作出さくしゅつおこなわれている[49]

主要しゅよう病害虫びょうがいちゅう

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品種ひんしゅ改良かいりょう

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イネは、基本きほんてきには自家じか受精じゅせいおこなこと自分じぶんおな遺伝子いでんしがた子孫しそんのこふえせい植物しょくぶつである。ふえせい植物しょくぶつすう世代せだいにわたって自家じか受粉じゅふんかえすため、遺伝子いでんしホモ接合せつごうがたである個体こたい集団しゅうだんない多数たすうめる[50]。ホモ接合せつごうたい個体こたいから種子しゅしると、子孫しそんすべおやおな遺伝子いでんしがたつ。これを育種いくしゅがくでは純系じゅんけい(pure line)と[50]

イネの品種ひんしゅ改良かいりょうでは、一部いちぶ例外れいがいのぞ純系じゅんけい品種ひんしゅつくすことを目的もくてきとしている。この育種いくしゅ体系たいけい純系じゅんけい改良かいりょう方式ほうしきという[51]

純系じゅんけい改良かいりょう方式ほうしきでは、まずは同質どうしつ遺伝子いでんし固定こていされた純系じゅんけいであるおや品種ひんしゅから、なんらかの方法ほうほう交配こうはい突然変異とつぜんへんい誘発ゆうはつとう)でヘテロ接合せつごう状態じょうたい雑種ざっしゅ個体こたい発生はっせいさせる。その雑種ざっしゅ個体こたい子孫しそんふえにより増殖ぞうしょくさせると、かく遺伝子いでんしがホモ接合せつごうし、かず世代せだいると、もとおやとはことなった遺伝子いでんしがた組合くみあわせを純系じゅんけい個体こたい集団しゅうだんられる。この状態じょうたい形質けいしつ固定こていされた、と表現ひょうげんする。こうして純系じゅんけい個体こたい集団しゅうだんから品種ひんしゅとしてこのましい形質けいしつたとえば、病気びょうきつよい、冷害れいがいつよい、たおれにくい、収量しゅうりょうせいたかい、食味しょくみとう)をった個体こたい選抜せんばつする。そのさらふえかえし、選抜せんばつした個体こたいおな遺伝子いでんしがた種子しゅしやすことで系統けいとうとして確立かくりつさせる。また、同時どうじ系統けいとう栽培さいばい特性とくせいとう調査ちょうさする。調査ちょうさ結果けっか有望ゆうぼうられた系統けいとうあらたな品種ひんしゅとなる。現在げんざい日本にっぽん育成いくせいされ栽培さいばいされている品種ひんしゅのほとんどは純系じゅんけい改良かいりょう方式ほうしき育成いくせいされており、たとえばれいもと年度ねんど品種ひんしゅべつ作付さくづ動向どうこう統計とうけい[52]あらわれる品種ひんしゅすべ純系じゅんけい改良かいりょう方式ほうしき育成いくせいされたものである。

純系じゅんけい改良かいりょう方式ほうしき雑種ざっしゅ個体こたい方法ほうほうやその純系じゅんけい方法ほうほうによって、複数ふくすう方法ほうほう分類ぶんるいされている。

純系じゅんけい選抜せんばつほう

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純系じゅんけい分離ぶんりほうともぶ。前述ぜんじゅつとおりイネはふえせい植物しょくぶつであり、同一どういつおやから子孫しそん基本きほんてきにはおやおな遺伝子いでんしがたである。しかし、長期ちょうきわたって栽培さいばいすると突然変異とつぜんへんい自然しぜん発生はっせい、1%以下いかていかくりつではあるが品種ひんしゅ他家たけ交配こうはいおこなわれるひとして、遺伝いでんてき変異へんい蓄積ちくせきし、多様たよう変異へんい雑種ざっしゅ集団しゅうだんとなる[53]平年へいねん栽培さいばい条件じょうけんでは看過かんかされるような変異へんい異常いじょう気象きしょう冷害れいがいひとし)の発生はっせいねんでは、有利ゆうり形質けいしつとして認識にんしきされ、選抜せんばつされて次世代じせだいがれる。農業のうぎょう試験場しけんじょう設立せつりつされる以前いぜん近代きんだいてき育種いくしゅ導入どうにゅうされる以前いぜんはこの方法ほうほう在来ざいらい品種ひんしゅ改良かいりょうおこなわれてきた。

農業のうぎょう試験場しけんじょう設立せつりつも、在来ざいらい品種ひんしゅ試験場しけんじょう収集しゅうしゅうし、そのなかから個体こたい選抜せんばつおこない、純系じゅんけい系統けいとうすることで育成いくせいされた品種ひんしゅおおい(かめ4ごう[54]りく20ごう[55] ひとし)。

交配こうはい育種いくしゅほう

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雑種ざっしゅ集団しゅうだんるために純系じゅんけい品種ひんしゅ同士どうし人工じんこう交配こうはいし、雑種ざっしゅ集団しゅうだん方法ほうほう雑種ざっしゅ集団しゅうだんおやが2品種ひんしゅのみの場合ばあいたん交配こうはいといい一般いっぱんてきひろもちいられている[56]コシヒカリひとめぼれあきたこまちゆめぴりかひとし多数たすう品種ひんしゅがこの方法ほうほう育成いくせいされた。

には、品種ひんしゅAと品種ひんしゅBを交配こうはいした雑種ざっしゅだいいちだいさら品種ひんしゅCと交配こうはいして雑種ざっしゅ集団しゅうだんさんけい交配こうはい品種ひんしゅAのある特定とくてい形質けいしつのみを改良かいりょうするために品種ひんしゅBと交配こうはいしたのち品種ひんしゅAを反復はんぷくして交配こうはいするもど交配こうはいといった交配こうはい方法ほうほうがある[56]

さんけい交配こうはい育成いくせいされた品種ひんしゅには、青森あおもりけん青天せいてん霹靂へきれき富山とやまけんとみとみとみひとしがある。

また、もど交配こうはい育成いくせいされた品種ひんしゅには、コシヒカリに、いもちびょう抵抗ていこうせい遺伝子いでんしもど交配こうはい導入どうにゅうすることによって育成いくせいされたコシヒカリBLという品種ひんしゅぐんがある。現在げんざい、「新潟にいがたけんさんコシヒカリ」という銘柄めいがらはコシヒカリおよびコシヒカリBL品種ひんしゅぐん玄米げんまいあたえられており、そのうちコシヒカリBL品種ひんしゅぐんが9わりめるとわれている。

系統けいとう育種いくしゅほう

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交配こうはいによってつくられた雑種ざっしゅ集団しゅうだん選抜せんばつ方法ほうほうで、交配こうはい育種いくしゅほうさら系統けいとう育種いくしゅほう集団しゅうだん育種いくしゅほうけられる。

系統けいとう育種いくしゅほうでは、遺伝子いでんしがたおよ形質けいしつにばらつきがあらわはじめる雑種ざっしゅだい2世代せだい(F2世代せだい)で個体こたい選抜せんばつおこない、その子供こどものF3世代せだい以降いこう系統けいとうとしてあつかい、系統けいとう種子しゅしすうやしつつ遺伝子いでんしてき固定こていされていない個体こたい排除はいじょしながら系統けいとうとして確立かくりつする方法ほうほうである。早期そうきから不要ふよう形質けいしつ排除はいじょすることが出来できるが、F2世代せだいではおおくの遺伝子いでんしがヘテロ接合せつごうであることがおおいため、そのふえ後代こうだいもばらつきがおおく、それらの排除はいじょ必要ひつようであるため効率こうりつひく[56]

集団しゅうだん育種いくしゅほう

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現在げんざい交配こうはい育種いくしゅほうなかでもひろ普及ふきゅうしている方法ほうほうが、温室おんしつ暖地だんち栽培さいばいによる世代せだい促進そくしん利用りようした、集団しゅうだん育種いくしゅほうである。これは、おおくの遺伝子いでんしがホモ接合せつごうとなり、各々おのおの雑種ざっしゅ個体こたい遺伝いでんてき固定こていするまでは、選抜せんばつふえさせ、雑種ざっしゅだい世代せだい(F5世代せだい)くらいに個体こたい選抜せんばつおこな方法ほうほうである[56]。ほとんどの場合ばあいいちねんに2かい以上いじょう収穫しゅうかく出来できるような温暖おんだん九州きゅうしゅう沖縄おきなわひとし)や、温室おんしつ利用りようしてとしに2~3かい収穫しゅうかくむかえさせ、ふえかえさせる。これを世代せだい促進そくしんという[57]世代せだい促進そくしんおこなわない場合ばあいは、いちねんに1かいしか収穫しゅうかくできないため、遺伝いでんてき固定こていするまで雑種ざっしゅ集団しゅうだんふえさせるのに5~6ねんかかるが、世代せだい促進そくしんおこなうことで、3~4ねん短縮たんしゅくすることができる。また遺伝いでんてき固定こていたか状態じょうたいから選抜せんばつし、系統けいとうするため効率こうりつてきである[56]

突然変異とつぜんへんい育種いくしゅほう

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しん品種ひんしゅ人工じんこうてき手段しゅだんによって突然変異とつぜんへんい誘発ゆうはつし、雑種ざっしゅ集団しゅうだん方法ほうほうもっとふるくにはいね品種ひんしゅフジミノリにガンマ線がんません照射しょうしゃおこなことで、たん稈でたおれにくい変異へんいたい選抜せんばつすることで育成いくせいしたレイメイがある[58]。また、近年きんねんではコシヒカリに化学かがくてき突然変異とつぜんへんいばらN-methyl-N-nitrosoureaを処理しょりしたことで発生はっせいした突然変異とつぜんへんいたいからアミロース含有がんゆうりょうすくない個体こたい選抜せんばつして育成いくせいしたミルキークイーンがある[59]

理化学研究所りかがくけんきゅうしょでは、じゅうイオンビーム照射しょうしゃにより、一般いっぱん品種ひんしゅの1.5ばいたい塩性えんせい獲得かくとくした品種ひんしゅ開発かいはつ成功せいこう[60]塩害えんがい耕作こうさくができなくなった土地とちでの栽培さいばいにより、生産せいさん可能かのう地域ちいきひろがり食糧しょくりょう問題もんだい解決かいけつ貢献こうけんすることが期待きたいされる。

培養ばいよう

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おやとする品種ひんしゅ交配こうはいしたのちのF1個いっこからだ組織そしき培養ばいようし(培養ばいよう)、半数はんすうたいつくしてから、染色せんしょくたい倍加ばいかさせる。このようにすると、純系じゅんけい個体こたい集団しゅうだんるまでに、通常つうじょうすう世代せだいふえ必要ひつようなところが、1世代せだいのみでむため育種いくしゅ年限ねんげん短縮たんしゅくができる。しかし、組織そしき培養ばいよう過程かてい突然変異とつぜんへんい誘発ゆうはつされることで、おやとなる品種ひんしゅ形質けいしつ遺伝いでんさせられなくなることもある[56]

純系じゅんけい品種ひんしゅではない品種ひんしゅ

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純系じゅんけい品種ひんしゅではないれいとしては、純系じゅんけいしん同士どうしわせたF1(雑種ざっしゅだいいちだい)を種子しゅしとして販売はんばいする方式ほうしきF1品種ひんしゅがある(三井化学みついかがくアグロ「みつひかり」[61]ひとし)。トマトとう野菜やさいでは普及ふきゅうすすんでいるが(タキイ種苗たきいしゅびょう桃太郎ももたろうとう)、イネではさほど普及ふきゅうしていない。

モデル植物しょくぶつ研究けんきゅう

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イネは、生物せいぶつがく農学のうがくにおいて、植物しょくぶつモデル生物せいぶつとしてもちいられている。イネは主要しゅよう穀物こくもつなかではゲノムサイズがちいさく(トウモロコシの1/6、小麦こむぎの1/40)、穀物こくもつ遺伝いでん情報じょうほうじょうでモデルとして好適こうてきとされる。

のうけん機構きこうきゅう農業生物資源研究所のうぎょうせいぶつしげんけんきゅうじょ)がコシヒカリ・ファミリーである「コシヒカリ」「ひとめぼれ」「あきたこまち」「ヒノヒカリ」を分析ぶんせきした結果けっか、6つのDNAを共通きょうつうしていでいることが判明はんめいしている。とく興味深きょうみぶかいのは明治めいじ時代じだい東西とうざい横綱よこづなしょうされた「かめ」「あさひ」のDNAをいていることがげられる[62]

ゲノム研究所けんきゅうじょ (TIGR) やイネゲノム研究けんきゅうプログラム (RGP) 国際こくさいチームが「日本晴にっぽんばれ」のゲノムプロジェクト進行しんこうしており、イネゲノムの塩基えんき配列はいれつは、2002ねん12月に重要じゅうよう部分ぶぶん解読かいどく完了かんりょうし、2004ねん12月には完全かんぜん解読かいどく達成たっせいされている[63][64]先述せんじゅつのようにイネはたん子葉しよう植物しょくぶつのモデル生物せいぶつであり、植物しょくぶつとしてはそう子葉しよう植物しょくぶつであるシロイヌナズナつづいて2番目ばんめたん子葉しよう植物しょくぶつとしてははじめてのぜんゲノム完全かんぜん解読かいどくとなった[1]

イネは洪水こうずいなどで水没すいぼつすると呼吸こきゅう出来できれてしまうのが弱点じゃくてんだが、名古屋大学なごやだいがくあしかり基行もとゆき教授きょうじゅらが水没すいぼつえられるようなくきばす遺伝子いでんし解明かいめいした。ほかにも、いもちびょうにかかりにくいがしょくかんわるい「おかぼ」の遺伝子いでんし研究けんきゅうし、しょくかんうしなわれない「ともほなみ」を2009ねん開発かいはつしている。

コムギとの雑種ざっしゅ作出さくしゅつ

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自然しぜんでは相互そうご受粉じゅふんはしないコムギとの雑種ざっしゅを、せい細胞さいぼうたまご細胞さいぼう電気でんき刺激しげきによる人為じんいてき融合ゆうごう作出さくしゅつすることに成功せいこうしたと、東京都立大学とうきょうとりつだいがく鳥取大学とっとりだいがくが2021ねん10がつ6にち発表はっぴょうした[65]

いねかかわる語彙ごい

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  • 早苗さなえ(さなえ) - 女性じょせい名前なまえにもられる。
  • 稲妻いなづま(いなづま)・稲光いねみつ(いなびかり) - 稲穂いなほみの時期じきかみなりおおいことから、古来こらいかみなりいねみのらせる」とかんがえられていた。
  • 早稲田わせだ(わせだ)- 神田かんだがわちかかわんだ地形ちけいから、 水稲すいとう田圃たんぼおおくあり、凶作きょうさくそなえて普通ふつう田植たうえより、はや時期じきえるがあったこと由来ゆらい[66]

参考さんこう画像がぞう

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 千葉大学ちばだいがく中村なかむら郁郎いくお教授きょうじゅ発見はっけんしたみどりたい遺伝子いでんしあいだはさまれた糊代のりしろのような部分ぶぶん
  2. ^ たとえば、コシヒカリであればCCCCCCAAAAAA(6C7A)という配列はいれつになる。
  3. ^ 温帯おんたいジャポニカの配列はいれつは6C7Aの一種いっしゅである。熱帯ねったいジャポニカは6C7Aと7C6Aの種類しゅるいである。
  4. ^ りょう品種ひんしゅとも明治めいじ時代じだいりょう食味しょくみ品種ひんしゅかめ朝日あさひ血統けっとうを、水稲すいとう農林のうりん1ごう(「かめ」のまご)と水稲すいとう農林のうりん22ごう(「朝日あさひ」のまご)をとおしていでいる[32]

出典しゅってん

編集へんしゅう
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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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