もし僕ぼくらのことばがウィスキーであったなら

もし僕ぼくらのことばがウィスキーであったなら
著者ちょしゃ	村上むらかみ春樹はるき
イラスト	写真しゃしん：村上むらかみ陽子ようこ
発行はっこう日び	1999年ねん12月15日にち
発行はっこう元もと	平凡社へいぼんしゃ
ジャンル	紀行きこう
国くに	日本にっぽん
言語げんご	日本語にほんご
形態けいたい	並なみ製本せいほん
ページ数すう	128
コード	ISBN 978-4582829419
ウィキポータル 文学ぶんがく
[ ウィキデータ項目こうもくを編集へんしゅう ]

『もし僕ぼくらのことばがウィスキーであったなら』（もしぼくらのことばがウィスキーであったなら）は、村上むらかみ春樹はるきの紀行きこう。

概要がいよう

1999年ねん12月15日にち、平凡社へいぼんしゃより刊行かんこうされた。『サントリークウォータリー』第だい55号ごう（1997年ねん9月がつ30日にち）、第だい56号ごう（1997年ねん12月15日にち）に掲載けいさいされたエッセイが元もと。写真しゃしんは村上むらかみの妻つま、陽子ようしによるもの。地図ちずの製作せいさくは白砂しらすな照義てるよし（ジェイ・マップ）。装丁そうていは渡辺わたなべ和雄かずお。2002年ねん11月1日にち、新潮しんちょう文庫ぶんことして文庫ぶんこ化かされた。

旅たびのテーマを「ウィスキー」とし、スコットランドのアイラ島とう及およびアイルランド各地かくちを巡めぐり、行ゆく先さきで飲のむシングルモルトのウィスキーやウィスキー工場こうじょう（蒸溜じょうりゅう所しょ）、バーおよびそこに住すむ人々ひとびとの話はなしを中心ちゅうしんに、スコッチ・ウィスキーとアイリッシュ・ウィスキーや、その楽たのしみ方かたをそれぞれ取とり上あげている。

内容ないよう

• アイルランドはどこに行いってもジョン・フォード監督かんとくの『静しずかなる男おとこ』みたいな美うつくしいのんびりした風景ふうけいだ。

• 僕ぼくは何なにかすごくいやなことがあると、いつもビデオで『静しずかなる男おとこ』を見みることにしている。だから（当然とうぜんのことながら）ずいぶん何なん度どもこの映画えいがを見みた。何なん度ど見みても、素晴すばらしい映画えいがだと思おもう。

• パブに入はいってきた七なな十じゅう歳さいくらいの男おとこはひとくち飲のんでは何なにかを考かんがえていた。彼かれが何なにを考かんがえていたのか、僕ぼくにはわからない。コードを刻きざむバド・パウエルの左手ひだりてのリズムが、とくに晩年ばんねんにおいてときどき遅おくれ気味ぎみになるのは、意識いしき的てきなものなのか、あるいはただ単たんにテクニカルな原因げんいんによるものなのか、ということについて考かんがえていたのかもしれない。