エモーショナル・トイ

エモーショナル・トイ（Emotional Toy）は、ナムコ（旧きゅう社しゃ、後ごのバンダイナムコエンターテインメント）が1985年ねんから1987年ねんにかけて日本にっぽんで発売はつばいした玩具おもちゃのシリーズ名めい。

ナムコット(namcot)ブランドで発売はつばいされた。

ラインナップ

全部ぜんぶで5種類しゅるい発売はつばいされた。

はげまし人形にんぎょう 龍馬りょうまくん

1985年ねん10月25日にち発売はつばい、2,300円えん（税別ぜいべつ）。デザインは後のちに『源平げんぺい討魔伝でん』『超ちょう絶倫ぜつりん人じんベラボーマン』などを手てがける穴田あなだ悟さとる。この年としが生誕せいたん150周年しゅうねんに当あたる幕末ばくまつの人物じんぶつ・坂本さかもと龍馬りょうまをモチーフにした人形にんぎょうで、腰こしに差さした刀かたなを引ひっ張ぱると紐ひもが引ひかれ、以下いかの4種類しゅるいの台詞せりふの内うち1種類しゅるいをランダムで喋しゃべる（発声はっせいにはゼンマイ式しきの音声おんせいユニットを使用しよう）。

• 小ちいさな事ことにこだわってちゃいかんぜよ!
• くよくよしてちゃいかんぜよ!
• 心しんはいつも太平洋たいへいようぜよ!
• でっかい夢ゆめを持もたなきゃいかんぜよ!

台詞せりふは坂本さかもと龍馬りょうまの人物じんぶつ像ぞうをイメージした創作そうさく。

エモーショナル・トイの中なかでは最もっとも知名度ちめいどが高たかく、商品しょうひん発売はつばいから3年ねん後ごの1988年ねんにPCエンジンでリリースされた『プロ野球やきゅうワールドスタジアム』では登録とうろく名めい「りようま」でナムコスターズの7番ばん・遊撃手ゆうげきしゅとして登場とうじょう。以後いごのファミスタシリーズでも長ながらく「りようま」、「りょうまくん」、「龍馬りょうまくん」、「龍馬りょうま」の名前なまえで選手せんしゅ登録とうろくされている。

1987年ねん11月5日にちには、サイズを小型こがた化かした「小しょう龍馬りょうまくん」を発売はつばい。1,480円えん（税別ぜいべつ）。声こえが高たかくなり、「だいじょうぶぜよ」等とうの台詞せりふを喋しゃべる。

1996年ねん12月12日にちには龍馬りょうまくんを主人公しゅじんこうにしたWindows/Mac両りょう対応たいおう（ハイブリッド）の英会話えいかいわトレーニングソフト『龍馬りょうまくん太平洋たいへいようを渡わたる』が発売はつばいされた。

2009年ねん12月26日にちには、翌よく2010年ねん1月がつからのNHK大河たいがドラマ『龍馬りょうま伝でん』放送ほうそう開始かいしに便乗びんじょうする形かたちで復刻ふっこくされ、ナムコとの経営けいえい統合とうごうによりバンダイナムコグループの玩具おもちゃ部門ぶもんを請うけ負おったバンダイより再さい発売はつばいされた。1,300円えん（税別ぜいべつ）。オリジナルからの変更へんこう点てんは以下いかの通とおり。

• 名称めいしょうが「励はげまし人形にんぎょう りょうまくん」に変更へんこう。
• サイズを全高ぜんこう11.5cmに縮小しゅくしょう。
• 刀かたなを引ひく方式ほうしきから、刀かたなのボタンを押おす方式ほうしきに変更へんこう。
• 発声はっせい機構きこうがゼンマイ式しきから電子でんし音声おんせい式しきに変更へんこう（それにより乾電池かんでんち駆動くどうとなった）。
• 新あらたに以下いかの2種類しゅるいの台詞せりふが追加ついか。いずれも実際じっさいに龍馬りょうまの言げんとして伝つたえられているものをベースにしたもの。
  • 我わがなすことは我がのみぞ知しる!
  • 日本にっぽんをいま一いち度どせんたくし申もうし候こう!

2010年ねん1月がつには、カプセルトイとして『りょうまくん　サウンドマスコット』が発売はつばい。全ぜん4種類しゅるいで、表情ひょうじょうと着物きものの色いろ、台詞せりふが異ことなる（台詞せりふはオリジナルの4種類しゅるいのいずれか1種類しゅるい）。

べらんめい人形にんぎょう がんこ職人しょくにん

1986年ねん10月18日にち発売はつばい、2,300円えん（税別ぜいべつ）。龍馬りょうまくんのように実在じつざいの人物じんぶつがモデルではなく、ストックキャラクターとして昔気質むかしかたぎの江戸えどっ子こをイメージしている（デザインは龍馬りょうまくんと同おなじ穴田あなだ悟さとる）。龍馬りょうまくんと同様どうよう、腰こしの墨ぼく壺つぼを引ひっ張ぱると以下いかの4種類しゅるいのメッセージの内うち1種類しゅるいをランダムで喋しゃべる。

• べらんめい、がたがた言いってんじゃねーやい。
• べらんめい、仕事しごとしろい。
• べらんめい、ひっこんでろい。
• べらんめい、こちとら江戸えどっ子こでい。

静寂せいじゃく石せき

1987年ねん11月5日にち発売はつばい、3,900円えん（税別ぜいべつ）。その名なの通とおり、石いしを模もした外観がいかんで周囲しゅういが無音むおん状態じょうたいになると、深ふかい森もりの奥おくをイメージしたせせらぎの音おとが流ながれ出だす。所謂いわゆるストレス解消かいしょうを目的もくてきとした癒いやし系けいのリラクゼーショングッズ。音声おんせいユニットには小型こがたのエンドレステープが使用しようされていた。

恋こいのトリコどーる

1987年ねん11月5日にち発売はつばい、各かく2,300円えん（税別ぜいべつ）。天使てんしのキューティー、悪魔あくまのシビリー、オバケのブルー、雪ゆきだるまのホワイティーの4種しゅ。ソフトビニール製せいの人形にんぎょうで、持もち上あげると心臓しんぞうの鼓動こどうのように振動しんどうする。

ワギャナイザー

1987年ねん11月5日にち発売はつばい、4,800円えん（税別ぜいべつ）。エレメカ発祥はっしょうの玩具おもちゃ「ワギャン」と同どう時期じきに発売はつばいされた。

ワギャンと銃じゅうを融合ゆうごうさせたような外観がいかんで、外部がいぶの音声おんせいをサンプリング（録音ろくおん）してから引ひき金がねを引ひくと、録音ろくおんした音声おんせいがシャウティング（発射はっしゃ）される。また、玩具おもちゃとしての知名度ちめいどとは別べつにファミコン用ようソフト『ワギャンランド』のパワーアップアイテム（外観がいかんは玩具おもちゃと同おなじ）としても知しられている。

備考びこう

• ナムコ広報こうほう誌し「NG」に連載れんさいされていた漫画まんが『まけないくん』は、作者さくしゃ名めいが「龍馬りょうまくん」だった（実際じっさいは穴田あなだ悟さとるの作さく）。なお最終さいしゅう話ばなしには龍馬りょうまくんがカメオ出演しゅつえんしている。
• デーモン小暮こぐれのオールナイトニッポンでは、1988年ねんの放送ほうそう当時とうじに番組ばんぐみのコーナー「職人しょくにん気質きしつ（かたぎ）物語ものがたり」に関連かんれんして、がんこ職人しょくにんが番組ばんぐみ内ないで紹介しょうかいされたことがある。4種類しゅるいの音声おんせいがランダムで発声はっせいされる仕様しよう上じょう、放送ほうそう中ちゅうに中なか々想定そうてい通どおりの声こえが出でないことに対たいしてデーモン小暮こぐれ閣かく下かが突つっ込こんだところ、がんこ職人しょくにんが「べらんめい、がたがた言いってんじゃねーやい。」と発声はっせいしてしまい切きり替かえされた。
• バンダイナムコゲームスのフィーチャーフォン向むけサイト「ナムコメロキャラ」では、静寂しじま石せきを除のぞく4種類しゅるいの玩具おもちゃの待まち受うけ画像がぞうや着ちゃくボイスが、「エモーショナル・トイ」のカテゴリで配信はいしんされていた。
• 恋こいのトリコどーるを除のぞく4種類しゅるいの玩具おもちゃは、全すべてPlayStation 2用ようソフト『NAMCO x CAPCOM』のアイテムとして登場とうじょうしている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 月刊げっかんNG No.12（1987年ねん10月がつ号ごう）

外部がいぶリンク

• 励はげまし人形にんぎょう りょうまくん（復刻ふっこく版ばんの公式こうしきサイト）
• りょうまくん　サウンドマスコット - ウェイバックマシン（2014年ねん5月がつ29日にちアーカイブ分ぶん）