テリーザ・メイ

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テリーザ・メイ
Theresa May
公式こうしき肖像しょうぞう(2016ねん撮影さつえい
生年月日せいねんがっぴ (1956-10-01) 1956ねん10月1にち(67さい
出生しゅっしょう イギリスの旗 イギリス
イングランドの旗 イングランド
サセックス イーストボーン
出身しゅっしんこう オックスフォおっくすふぉド大学どだいがく
所属しょぞく政党せいとう 保守党ほしゅとう
配偶はいぐうしゃ フィリップ・メイ
サイン

イギリスの旗 だい76だい 首相しゅしょう
内閣ないかく だい1メイないかく
だい2メイないかく
在任ざいにん期間きかん 2016ねん7がつ13にち - 2019ねん7がつ24にち
女王じょおう エリザベス2せい

イギリスの旗 だい91だい 内務ないむ大臣だいじん
内閣ないかく だい1キャメロンないかく
だい2キャメロンないかく
在任ざいにん期間きかん 2010ねん5月12にち - 2016ねん7がつ13にち

内閣ないかく だい1キャメロンないかく
在任ざいにん期間きかん 2010ねん5月12にち - 2012ねん9月3にち

選挙せんきょ メイデンヘッド選挙せんきょ
在任ざいにん期間きかん 1997ねん5月1にち - 現職げんしょく

その職歴しょくれき
だい21だい 保守党ほしゅとう党首とうしゅ
2016ねん7がつ11にち - 2019ねん7がつ23にち
だい34だい 保守党ほしゅとう幹事かんじちょう
2002ねん7がつ23にち - 2003ねん11月6にち
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テリーザ・メアリー・メイ英語えいご: Theresa Mary May[1]1956ねん10月1にち - )は、イギリス政治せいじだい76だい首相しゅしょう在任ざいにん2016ねん7がつ13にち - 2019ねん7がつ24にち)。庶民しょみんいん議員ぎいん枢密すうみつ顧問こもんかん内務ないむ大臣だいじん女性じょせい平等びょうどう担当たんとう大臣だいじん歴任れきにんした。マーガレット・サッチャーつづくイギリスで2人ふたり女性じょせい保守党ほしゅとう党首とうしゅ英語えいごばんかつ首相しゅしょうつとめた。

来歴らいれき[編集へんしゅう]

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1956ねん10がつ1にちイーストボーン誕生たんじょうする[2]公共こうきょう活動かつどうだったイングランド国教こっきょうかい司祭しさいちち影響えいきょうされ、12さいとき政治せいじこころざした[3]グラマースクールばれる公立こうりつ進学校しんがくこうて、オックスフォおっくすふぉド大学どだいがくセント・ヒューズ・カレッジ英語えいごばん地理ちりがくまな[4]

庶民しょみんいん議員ぎいん[編集へんしゅう]

2007ねん6がつ2にち

イングランド銀行いんぐらんどぎんこうでキャリアをはじめたのち支払しはらい清算せいさんサービス協会きょうかい英語えいごばん勤務きんむする。1997ねん5月から庶民しょみんいん議員ぎいんとなり、2002ねん7がつ保守党ほしゅとう幹事かんじちょう就任しゅうにんする。2003ねんには枢密すうみつ顧問こもんかんとなった。

内務ないむ大臣だいじん[編集へんしゅう]

2010ねんイギリスそう選挙せんきょ保守党ほしゅとう勝利しょうりして政権せいけん復帰ふっきすると、同年どうねん5がつ内務ないむ大臣だいじん就任しゅうにんした[4]保守党ほしゅとうそう選挙せんきょさい公約こうやくで、移民いみんを10まんにん未満みまんおさえるとしていた。2010ねん当時とうじイギリスに流入りゅうにゅうする正味しょうみ移民いみんやく25まんにんであった。メイが内務ないむ大臣だいじんであった時期じき正味しょうみ移民いみんかず増減ぞうげんしたが、2015ねんにはやく33まんにんにまで上昇じょうしょうし、そのうちの42パーセントがヨーロッパ連合れんごうからの移民いみんだった[5]

EU離脱りだつ是非ぜひ国民こくみん投票とうひょう[編集へんしゅう]

メイは一般いっぱんてきには欧州おうしゅう懐疑かいぎ政治せいじなされてきたが[6][7]2016ねん6月23にちイギリスのヨーロッパ連合れんごう離脱りだつ是非ぜひ国民こくみん投票とうひょうでは「残留ざんりゅう」に投票とうひょうすることを表明ひょうめいした。しかし、残留ざんりゅうのキャンペーン展開てんかいには消極しょうきょくてきであった[8]。メイのこうした日和見ひよりみてき態度たいどは、将来しょうらい首相しゅしょう就任しゅうにん見据みすえてEU残留ざんりゅう離脱りだつ分断ぶんだんしていた党内とうないでよりおおくの支持しじるための布石ふせきられていた[9]

2016ねん保守党ほしゅとう党首とうしゅ選挙せんきょ[編集へんしゅう]

ヨーロッパ連合れんごう離脱りだつ是非ぜひ国民こくみん投票とうひょう離脱りだつ勝利しょうりしたことをけ、デーヴィッド・キャメロン首相しゅしょう辞任じにん表明ひょうめいし、後継こうけいしゃえらびのための保守党ほしゅとう党首とうしゅ選挙せんきょおこなわれることになった。メイは立候補りっこうほ意向いこうしめし、保守党ほしゅとう党首とうしゅ選出せんしゅつされた場合ばあいには「保守党ほしゅとうとイギリスのまとまりを強化きょうかする」と意気込いきごみをかたった[10]みずからは残留ざんりゅう投票とうひょうしたEU離脱りだつ問題もんだいについては、国民こくみん投票とうひょう結果けっかけてEU離脱りだつ遂行すいこうさせると言明げんめいした。EU離脱りだつ交渉こうしょうでは、ひと移動いどう自由じゆう制限せいげんとサービス・ざい貿易ぼうえき両方りょうほう可能かのうかぎ要求ようきゅうしていくかんがえをしめしている。欧州おうしゅう連合れんごう条約じょうやくTreaty on European Unionだい50じょうについては、イギリスの交渉こうしょう方針ほうしん合意ごういいたるまでは行使こうしせず、2016年度ねんどない行使こうしいとみられている[10]

また、メイは人権じんけん基本きほんてき自由じゆう保護ほごのための条約じょうやくECHR)を破棄はきすることを提案ていあんしていたが、首相しゅしょうになった場合ばあいはこの提案ていあん撤回てっかいするとべた。EU離脱りだつのイギリスを上手うま機能きのうさせるとも主張しゅちょうした[11]。そしてイギリスを団結だんけつさせ、イギリスの未来みらいのためのつよあらたな肯定こうていてきなビジョンをつことが必要ひつようだとし、そのビジョンは「いちにぎりの特権とっけん階級かいきゅうのためのものではくイギリス国民こくみん全員ぜんいんのためのビジョンである」とろんじた。マクロ経済けいざい財政ざいせい政策せいさくかんしては緊縮きんしゅくりであり、歳出さいしゅつ削減さくげん財政ざいせい赤字あかじ削減さくげんすすめていく方針ほうしんである。ただし、ジョージ・オズボーン財務ざいむ大臣だいじん言及げんきゅうしていた緊縮きんしゅく財政ざいせい政策せいさくのための懲罰ちょうばつてき予算よさん編成へんせいしないとべている[10]。さらに2020ねん以前いぜん解散かいさんそう選挙せんきょおこなうことはないとも言明げんめいした[11]。しかし、結局けっきょくは2017ねん5がつ解散かいさんそう選挙せんきょ実施じっししている。

保守党ほしゅとう党首とうしゅ選挙せんきょには5にん立候補りっこうほし、議員ぎいん投票とうひょう結果けっかとしてメイとアンドレア・レッドサムあいだ決選けっせん投票とうひょうおこなうこととなっていたが、7がつ12にちにレッドサムが党首とうしゅ選挙せんきょから撤退てったいすることを表明ひょうめいしたため、メイの保守党ほしゅとう党首とうしゅおよ首相しゅしょう就任しゅうにん確定かくていした[12]

首相しゅしょう[編集へんしゅう]

ロシアの大統領だいとうりょうウラジーミル・プーチンと(2016ねん9がつ4にち中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく杭州こうしゅうG20サミットにて)。
国際こくさい連合れんごう総会そうかいにて(2016ねん9がつ20日はつか)。
インドの首相しゅしょうナレンドラ・モディ同国どうこく首都しゅとニューデリー開催かいさいされた「India-UK Tech Summit」にて(2016ねん11月7にち)
アメリカの大統領だいとうりょうドナルド・トランプホワイトハウスにて(2017ねん1がつ27にち)。

2016ねん7がつ13にち、キャメロンの首相しゅしょう辞任じにんけてバッキンガム宮殿きゅうでん参内さんだいし、エリザベス2せい女王じょおうから首相しゅしょう就任しゅうにん承認しょうにんけ、だい76だいイギリス首相しゅしょう就任しゅうにんした[13]マーガレット・サッチャーつづ女性じょせい2人ふたりのイギリス首相しゅしょうとなる。首相しゅしょう就任しゅうにん首相しゅしょう官邸かんていまえ所信しょしん表明ひょうめいおこなった[13][14]

しん政権せいけん発足ほっそくたっておもにEU離脱りだつ問題もんだい担当たんとうする閣僚かくりょうポストとして欧州おうしゅう連合れんごう離脱りだつ大臣だいじん新設しんせつされ、デイヴィッド・マイケル・デイヴィスをそのポストに起用きようし、キャメロン政権せいけん外務がいむえい連邦れんぽう大臣だいじんつとめたフィリップ・ハモンド財務ざいむ大臣だいじんて、ハモンドの後任こうにん外務がいむえい連邦れんぽう大臣だいじんにロンドンのボリス・ジョンソンまえ市長しちょう起用きようするなどの主要しゅよう閣僚かくりょう発表はっぴょうして、正式せいしきだい1メイないかく発足ほっそくさせた[15]

2017ねん4がつ18にち庶民しょみんいん解散かいさんそう選挙せんきょおこなうことを提案ていあんした。庶民しょみんいん任期にんき満了まんりょうさせるとしていた過去かこ発言はつげんくつがえした理由りゆうについて、EU離脱りだつたってつよ体制たいせい必要ひつようなためとしたが[16]最大さいだい野党やとう労働党ろうどうとう支持しじりつ低迷ていめいけたものとする見方みかたもあった[17]提案ていあんけて庶民しょみんいん早期そうき解散かいさんについての採決さいけつおこなわれて承認しょうにんされた[18]

当初とうしょ各種かくしゅ世論せろん調査ちょうさでは、保守党ほしゅとう支持しじりつとうたいして大幅おおはば先行せんこうしていたものの徐々じょじょ労働党ろうどうとうられ[19]2017ねん6がつ8にち実施じっしされたそう選挙せんきょでは、保守党ほしゅとうだいいちとう地位ちい維持いじしたものの、議席ぎせき選挙せんきょまえから13らしたため単独たんどくでの過半数かはんすう維持いじできず、ハング・パーラメント状態じょうたいとなった。しかし民主みんしゅ統一とういつとう閣外かくがい協力きょうりょくりつけてだい2メイないかく発足ほっそくさせた[20]

2019ねん1がつ15にち、ブレグジット(EU離脱りだつ)にかんしてヨーロッパ連合れんごうとまとめた協定きょうていあんについて庶民しょみんいん採決さいけつおこなわれ、賛成さんせい202・反対はんたい432の圧倒的あっとうてき大差たいさ否決ひけつされた[21]。EU離脱りだつによりイギリスりょうきたアイルランドアイルランド通関つうかん復活ふっかつすると、きたアイルランドの民族みんぞく主義しゅぎしゃ(アイルランド帰属きぞく)との紛争ふんそう激化げきかすることをおそれた。そこでEU部分ぶぶん残留ざんりゅう可能かのうにすることで、通関つうかん不要ふようにしたものだが、保守党ほしゅとうない強硬きょうこう離脱りだつなどが反発はんぱつして大量たいりょう造反ぞうはんしゃたことが、大差たいさによる否決ひけつ原因げんいんだった[22]

一方いっぽう労働党ろうどうとう提出ていしゅつした内閣ないかく不信任ふしんにんあん英語えいごばんも1がつ16にち賛成さんせい306・反対はんたい325で否決ひけつされ、メイ政権せいけん続投ぞくとうすることになった[23]

保守党ほしゅとう党首とうしゅ辞任じにん[編集へんしゅう]

辞任じにん表明ひょうめいするメイ(2019ねん5がつ24にち

2019ねん5がつ24にち、EU離脱りだつ交渉こうしょうまりの責任せきにん辞任じにん表明ひょうめい後任こうにん首相しゅしょう就任しゅうにんするまで党首とうしゅ代行だいこうとして首相しゅしょうしょくまり[24]、7がつ24にちにボリス・ジョンソンが後任こうにん首相しゅしょうとなったこと首相しゅしょう退任たいにんした。

2024ねん3がつ8にち年内ねんないにも実施じっしされる次期じきそう選挙せんきょ出馬しゅつばせず、政界せいかい引退いんたいする意向いこう表明ひょうめいした[25]

政策せいさく主張しゅちょう[編集へんしゅう]

スコットランドのニコラ・スタージョン首相しゅしょうと(2016ねん7がつ15にち
2017ねんイギリスそう選挙せんきょ結果けっかけてダウニングがい10番地ばんちまえ演説えんぜつをするメイ首相しゅしょうみぎ人物じんぶつおっとフィリップ(2017ねん6がつ9にち)。
  • 先述せんじゅつしたとお基本きほんてきには欧州おうしゅう懐疑かいぎ主義しゅぎものである。イギリスはヨーロッパ連合れんごう肥大ひだいトルコなどの加盟かめい)に疑問ぎもんていするべきであるという[26]
  • 内務ないむ大臣だいじん時代じだいにはイギリスをテロから保護ほごして出入国しゅつにゅうこく管理かんり厳格げんかくにして、犯罪はんざい効果こうかてき対処たいしょするために警察けいさつ指揮しきする仕事しごとたずさわっていた[27]
現代げんだいてき奴隷どれい労働ろうどう摘発てきはつ

2015ねん3がつ、メイは内務ないむ大臣だいじんとして「2015ねん現代げんだい奴隷どれいほうModern Slavery Act 2015)」を可決かけつさせた。これはヨーロッパでは最初さいしょ法制ほうせいであり、違反いはんしゃきびしい罰則ばっそくすものだった[28]

人身じんしん売買ばいばい犯罪はんざいれきのあるもの出入国しゅつにゅうこくさせないための手段しゅだんとしても重要じゅうよう法制ほうせいだった。これにより被害ひがいしゃ保護ほご強化きょうかされただけでく、ビジネスにも透明とうめいせいたかめるよう要求ようきゅうすることになった。

首相しゅしょうになったメイはこれでもまだ不十分ふじゅうぶんだとている。2015年度ねんどは289けん現代げんだいてき奴隷どれい労働ろうどう摘発てきはつしたが、さらにおおくの奴隷どれい労働ろうどう摘発てきはつして被害ひがいしゃ支援しえんできるとかんがえている。

地方ちほう警察けいさつ場所ばしょによって対応たいおうがあり、2015ねん4がつから2016ねん3がつ期間きかんに43の地域ちいきのうち6の地域ちいきではひとつも現代げんだいてき奴隷どれい労働ろうどう摘発てきはつしなかった。メイはすべての地域ちいき警察けいさつ現代げんだいてき奴隷どれい摘発てきはつ優先ゆうせんてきあつかうように当局とうきょくめいじている[28]英国えいこくだけでもすくなくとも1まんにん現代げんだいてき奴隷どれい労働ろうどう被害ひがいにあっており、ぜん世界せかいでの被害ひがいしゃは4500まんにん以上いじょうとなっている。ハイリスク国家こっかでは定期ていきてき人身じんしん売買ばいばいおこなわれ被害ひがいしゃ英国えいこくおくられてくる。

これに対処たいしょするため、3300まんポンドをついやして5年間ねんかんで「国際こくさい現代げんだい奴隷どれい基金ききん(International Modern Slavery Fund)」を設立せつりつするとした[28]

グラマースクール

1998ねん当時とうじ労働党ろうどうとう政権せいけんトニー・ブレア首相しゅしょう新規しんきグラマースクール開設かいせつ禁止きんししたが、2016ねん首相しゅしょうとなったメイは保守党ほしゅとう政権せいけん新規しんきのグラマースクールを設置せっちすることを検討けんとうしている。保守党ほしゅとう議員ぎいんらはメイの方針ほうしん同意どういし、「グラマースクールの拡大かくだいによって学校がっこう選択せんたくはばひろがることは素晴すばらしいことだ」とべた[29]

イギリスの国家こっか安全あんぜん保障ほしょうじょう脅威きょういとなるような海外かいがいからの投資とうし

中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく国営こくえい企業きぎょうがイギリスのサマセット原子力げんしりょく発電はつでんへのやく180おくポンドの投資とうし計画けいかくしており、ヒンクリーポイントのしん世代せだい原子力げんしりょく発電はつでんしょ建設けんせつ提起ていきしていたが、メイはその計画けいかく承認しょうにんおくらせる決定けっていをした[30]

ヴィンス・ケーブルもとビジネス・イノベーション・技能ぎのう大臣だいじんによれば、メイは中国ちゅうごくによるイギリスのビジネスへの関与かんよ安全あんぜん保障ほしょうじょう懸念けねんいており、中国人ちゅうごくじんビジネスマンへのビザルールを緩和かんわすることにはではないのだという[31]

メイとは対照たいしょうてきジョージ・オズボーンもと財務ざいむ大臣だいじん中国ちゅうごくからの投資とうし積極せっきょくてきであり、中国ちゅうごく会社かいしゃによる高速こうそく鉄道てつどうプロジェクトを推進すいしんし、そして中国人ちゅうごくじんビジネスマンへのビザ発行はっこうには寛容かんようてきであった[30]

内務ないむ大臣だいじん時代じだいはイギリスの安全あんぜん保障ほしょうじょう脅威きょういになるような海外かいがいからの投資とうし防止ぼうしするために、より厳格げんかくなアメリカがたのテストを導入どうにゅうしたがっていた[30]。しかし、メイは中国ちゅうごく習近ひらた国家こっか主席しゅせきかつきょう国務こくむいん総理そうり両国りょうこく協力きょうりょくびかけるきわめて異例いれい直筆じきひつ手紙てがみ[32][33]送付そうふしているように、キャメロンぜん政権せいけん同様どうようにメイいわく「えいちゅう黄金おうごん時代じだい[34]つづけたいとして中国ちゅうごく重視じゅうししており、ハモンド財務ざいむ大臣だいじん中国ちゅうごくとの自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい締結ていけつ交渉こうしょうりさせている[35]

結局けっきょく中国ちゅうごく出資しゅっしするヒンクリーポイントの計画けいかくは「イギリス政府せいふ許可きょかしに権益けんえき売買ばいばいできない」とする条件じょうけんきながらメイは承認しょうにんした[36][37]

来日らいにち[編集へんしゅう]

人物じんぶつ[編集へんしゅう]

  • 1980ねん9がつに、大学だいがく時代じだい同級生どうきゅうせいであるフィリップ・メイ結婚けっこんした。2人ふたりオックスフォおっくすふぉド大学どだいがく留学りゅうがくしていたベナジル・ブット紹介しょうかいった。おっととクイズ番組ばんぐみきょうじる様子ようすがカメラにおさめられている[39]子女しじょはいない。料理りょうり趣味しゅみで、100さつ以上いじょうのレシピほん所有しょゆうしている[40]
  • 実務じつむとしてられ、内相ないしょう時代じだいには警察けいさつ改革かいかくにより犯罪はんざい発生はっせいりつ低下ていかさせたほか、ヨルダン政府せいふへの直談判じかだんぱんにより過激かげき組織そしきのリーダーの強制きょうせい送還そうかん実現じつげんした。一方いっぽうで、移民いみん削減さくげん目標もくひょう達成たっせいできず批判ひはんけた[40]
  • 大臣だいじん墓場はかば」としょうされる内務ないむ大臣だいじんを6ねんつとげた手腕しゅわんもあり、ときデーヴィッド・キャメロン首相しゅしょうから自身じしん後継こうけい候補こうほとして、ジョージ・オズボーンボリス・ジョンソンならび、名前なまえげられていた[41]
  • 自分じぶん意見いけんをあまりひょうさず、また政治せいじ同士どうしうことをしとしないため、「こおり女王じょおうthe Ice Queen)」の異名いみょう[42]
  • イギリスはつ女性じょせい首相しゅしょうであるマーガレット・サッチャー同様どうよう説教せっきょうむすめである。自身じしん信仰しんこうについておおやけかたることはけつつも、敬虔けいけんなクリスチャンとしてられ、首相しゅしょう在任ざいにんちゅう毎週まいしゅう日曜日にちようび礼拝れいはいかさなかった[43]

発言はつげん[編集へんしゅう]

  • 移民いみん流入りゅうにゅうによっててい賃金ちんぎんしょくについているひとたちの賃金ちんぎんがさらに低下ていかし、なかには失業しつぎょうまれるひとたちもいます[2]
  • 「あまりられていませんが、わたしたちのとう正式せいしき名称めいしょうは『保守ほしゅ統一とういつとう』なのです」

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ トゥリーザとも表記ひょうきされる。旧姓きゅうせいブレイジャーBrasier)。
  2. ^ a b Theresa May: Meet the woman who could be the next British Prime Minister ? The Daily Telegraph, 7 Jul 2016
  3. ^ Theresa May – what lies beyond the public image?
  4. ^ a b Theresa May Biography Politics.co.uk
  5. ^ Woman Who Presided Over Biggest Ever Migration Surge Wants To Be PM N. Hallett, Breitbart News Netwark, 30 Jun 2016
  6. ^ み:『迷走めいそうするイギリス―― EU離脱りだつ欧州おうしゅう危機きき』(細谷ほそや 雄一ゆういち ちょ序章じょしょう―イギリスはどこにかうのか(抜粋ばっすい)| 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく出版しゅっぱんかい”. www.keio-up.co.jp. 2022ねん1がつ5にち閲覧えつらん
  7. ^ Boris Johnson urges Cabinet ministers who backed In campaign to 'think again' P. Dominiczak and S. Swinford, The Daily Telegraph, 26 Feb 2016
  8. ^ Who wants to stay in the European Union? R. Sabur, The Daily Telegraph, 2 Mar 2016
  9. ^ Bennett, Asa (2016ねん6がつ16にち). “Theresa May's silence speaks volumes about her leadership ambitions” (英語えいご). The Telegraph. ISSN 0307-1235. https://www.telegraph.co.uk/news/2016/06/16/theresa-mays-silence-speaks-volumes-about-her-leadership-ambitio/ 2021ねん5がつ22にち閲覧えつらん 
  10. ^ a b c Theresa May: 'I can unite our party and our country' The Daily Telegraph, 30 Jun 2016
  11. ^ a b Theresa May vows to 'forge a new role' for Britain outside European Union as second female prime minister in nation's history S. Swinford and C. Hope, The Daily Telegraph, 11 Jul 2016
  12. ^ “テリーザ・メイ、13にちえい首相しゅしょう就任しゅうにんへ”. (2016ねん7がつ12にち). https://www.afpbb.com/articles/-/3093627 2016ねん7がつ14にち閲覧えつらん 
  13. ^ a b “テリーザ・メイえい首相しゅしょう就任しゅうにん世界せかいでのあたらしい役割やくわり」を約束やくそく. (2016ねん7がつ14にち). https://www.afpbb.com/articles/-/3093869 2016ねん7がつ14にち閲覧えつらん 
  14. ^ “メイしんえい首相しゅしょう「あなたのためにできることをなんでも」 所信しょしん表明ひょうめい. (2016ねん7がつ14にち). http://www.bbc.com/japanese/video-36791230?SThisFB 2016ねん7がつ27にち閲覧えつらん 
  15. ^ えいしん首相しゅしょう就任しゅうにん主要しゅよう閣僚かくりょう任命にんめい ふつどく首脳しゅのうに「交渉こうしょう準備じゅんび時間じかん必要ひつよう」”. (2016ねん7がつ14にち). https://jp.reuters.com/article/britain-eu-wrapup-idJPKCN0ZT2CC/ 2016ねん7がつ14にち閲覧えつらん 
  16. ^ “メイえい首相しゅしょう解散かいさんそう選挙せんきょ発表はっぴょう 6がつ8にち投開票とうかいひょう (英語えいご). BBCニュース. (2017ねん4がつ18にち). https://www.bbc.co.uk/japanese/39633355 2018ねん9がつ2にち閲覧えつらん 
  17. ^ “【えいそう選挙せんきょ英国えいこくじんではないひとけの解説かいせつ (英語えいご). BBCニュース. (2017ねん6がつ3にち). https://www.bbc.co.uk/japanese/features-and-analysis-40142072 2018ねん9がつ2にち閲覧えつらん 
  18. ^ “UK general election campaign under way” (英語えいご). BBC News. (2017ねん4がつ19にち). https://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-39643804 2018ねん9がつ2にち閲覧えつらん 
  19. ^ “Election 2017 poll tracker: Opinion poll data” (英語えいご). BBC News. (2017ねん6がつ7にち). https://www.bbc.co.uk/news/election-2017-39869459 2018ねん9がつ2にち閲覧えつらん 
  20. ^ “メイえい政権せいけん保守ほしゅ地域ちいき政党せいとう閣外かくがい協力きょうりょく合意ごうい 野党やとうは「無謀むぼう」「そでした」と” (英語えいご). BBCニュース. (2017ねん6がつ27にち). https://www.bbc.co.uk/japanese/40415640 2018ねん9がつ2にち閲覧えつらん 
  21. ^ えい下院かいん、ブレグジット協定きょうてい歴史れきしてき大差たいさ否決ひけつ 内閣ないかく不信任ふしんにんあん採決さいけつ」『BBC News Japan』、2019ねん1がつ16にち2019ねん1がつ19にち閲覧えつらん
  22. ^ イチからかるBrexit えい議会ぎかいがEU離脱りだつあん否決ひけつ」『日本経済新聞にほんけいざいしんぶん』、2019ねん1がつ16にち2019ねん1がつ19にち閲覧えつらん
  23. ^ メイえい政権せいけん、19ひょう信任しんにん獲得かくとく ブレグジット協定きょうてい代替だいたいあん協議きょうぎ」『BBC News Japan』、2019ねん1がつ16にち2019ねん1がつ19にち閲覧えつらん
  24. ^ メイえい首相しゅしょう与党よとう党首とうしゅ辞任じにん 後継こうけい就任しゅうにんまで党首とうしゅ代行だいこう」『日刊にっかんスポーツ』、2019ねん6がつ8にち2019ねん6がつ8にち閲覧えつらん
  25. ^ “メイもとえい首相しゅしょう政界せいかい引退いんたい次期じきそう選挙せんきょへの出馬しゅつば断念だんねん. 産経新聞さんけいしんぶん. (2024ねん3がつ8にち). https://www.sankei.com/article/20240308-A5KIXLOXDNLT3OLA3E5INQ347I/ 2024ねん3がつ9にち閲覧えつらん 
  26. ^ David Cameron accused of risking national security by helping fund Turkey's EU bid S. Swinford, The Daily Telegraph, 27 Apr 2016
  27. ^ Theresa May Member of Parliament for Maidenhead Archived 2016ねん5がつ7にち, at the Wayback Machine. Conservatives, Keep up to date with the campaign
  28. ^ a b c Theresa May: We will lead the way in defeating modern slavery T. May, The Daily Telegraph, 30 Jul 2016
  29. ^ Theresa May to end ban on new grammar schools B. Rile-Smith, The Daily Telegraph, 6 Aug 2016
  30. ^ a b c Hinkley Point nuclear deal: Theresa May demanded national security checks on Chinese investors, says Vince Cable T. Ross, The Daily Telegraph, 30 Jul 2016
  31. ^ “Osborne rejected safeguards over Chinese role in Hinkley Point, says ex-minister”. The Guardian. (2016ねん8がつ1にち). https://www.theguardian.com/uk-news/2016/aug/01/osborne-rejected-safeguards-over-chinese-role-in-hinkley-point-says-ex-energy-minister?CMP=share_btn_tw 2016ねん8がつ25にち閲覧えつらん 
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  42. ^ “テリーザ・メイ、どんなひと? イギリスのしん首相しゅしょうのあだは「こおり女王じょおう」”. ハフィントン・ポスト. (2016ねん7がつ13にち). https://www.huffingtonpost.jp/2016/07/12/who-is-theresa-may_n_10954272.html 2016ねん7がつ16にち閲覧えつらん 
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外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

公職こうしょく
先代せんだい
アラン・ジョンソン
イギリスの旗 内務ないむ大臣だいじん
だい91だい:2010ねん5がつ12にち - 2016ねん7がつ13にち
次代じだい
アンバー・ラッド
先代せんだい
デイヴィッド・キャメロン
イギリスの旗 イギリス首相しゅしょう
だい76だい:2016ねん7がつ13にち - 2019ねん7がつ24にち
次代じだい
ボリス・ジョンソン
イギリスの旗 行政ぎょうせい機構きこう担当たんとう大臣だいじん
2016ねん7がつ13にち - 2019ねん7がつ24にち
イギリスの旗 だいいち大蔵おおくらきょう
2016ねん7がつ13にち - 2019ねん7がつ24にち
とうしょく
先代せんだい
デイヴィッド・デイヴィス
イギリスの旗 保守党ほしゅとう幹事かんじちょう
だい34だい:2002ねん7がつ23にち - 2003ねん11月6にち
次代じだい
リアム・フォックス
次代じだい
バロン・サーチ・モーリス・サーチ
先代せんだい
デイヴィッド・キャメロン
イギリスの旗 保守党ほしゅとう党首とうしゅ
だい21だい:2016ねん7がつ11にち - 2019ねん7がつ23にち
次代じだい
ボリス・ジョンソン
グレートブリテンおよびきたアイルランド連合れんごう王国おうこく議会ぎかい
新設しんせつ イギリスの旗 庶民しょみんいん
メイデンヘッド選挙せんきょ

1997ねん5がつ1にち -
現職げんしょく