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マイクロフォン

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マイクから転送てんそう
Shure Brothersしゃのマイクロフォン
コンデンサマイクロフォン(ウィンドスクリーンをはずしたところ)

マイクロフォンまたはマイクロホン[ちゅう 1]えい: microphone)は、おと電気でんき信号しんごう変換へんかんする電子でんし部品ぶひんである。また、それが内蔵ないぞうされたしゅうおん目的もくてきとした応用おうよう機器ききとしての音響おんきょう機器ききもマイクとばれる。略称りゃくしょうマイクえい: mic)。

一般いっぱんにマイクロフォンやマイクとわれる場合ばあいは、部品ぶひんとしてのマイクではなく、応用おうよう機器ききのマイクをしめす。

概要がいよう

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おと空気くうき振動しんどう)をダイヤフラムとうめ、これを電気でんき信号しんごう変換へんかんする音響おんきょう機器ききである。電気でんき音響おんきょう変換へんかん一種いっしゅ

はこがたおおい、ダイヤフラムが筐体きょうたいない垂直すいちょくった状態じょうたいおとけるタイプを「サイドアドレス」、円筒えんとうなかにダイヤフラムが固定こていされ、がいして円筒えんとうじく方向ほうこう指向しこうせいつタイプを「エンドアドレス」とぶ。エンドアドレスマイクはとくに「ペンシルマイク」とばれることもある。円筒えんとうがたでありながらサイドアドレスタイプというマイクもAKG/TelefunkenのC12などが存在そんざいする。

ダイヤフラムのおおきさによって、周波数しゅうはすう特性とくせい過渡かと特性とくせいこういきでの指向しこう特性とくせいことなる[ちゅう 2]。サンケンのCU-41のように口径こうけいことなる複数ふくすうのダイヤフラムをったマイクもある。

原理げんりによる分類ぶんるい

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ムービング・コイルがた

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ダイナミックマイク(どうでんがたマイク)の一種いっしゅで、永久えいきゅう磁石じしゃく可動かどうコイルをわせたマイク。可動かどうせんがた

構造こうぞう動作どうさ原理げんり

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電磁でんじ誘導ゆうどうコイル永久えいきゅう磁石じしゃくのそばで振動しんどうさせ、コイルない磁束じそく変化へんかさせるとコイルに起電きでんりょく発生はっせいする)を利用りようしたマイク。 コイルはプラスチックフィルムをドームじょう成形せいけいした振動しんどうばん(ダイヤフラム)に固定こていされていて、そのダイヤフラムが音波おんぱけて振動しんどうし、磁界じかいないでコイルがうごくことにより音声おんせい信号しんごうる。

特徴とくちょう応用おうよう

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機構きこう単純たんじゅん電池でんち電源でんげん不要ふよう丈夫じょうぶ湿度しつどにもつよく、まただい音量おんりょうでもゆがみにくい。しかし、コイルをふく振動しんどうけい質量しつりょうおおきいため、こう音域おんいきには応答おうとうしにくく、また歌手かしゅってうたうときに、マイクをにぎとき発生はっせいする摩擦まさつおとてのひら筋肉きんにくはっするおとなどの機械きかいてき振動しんどうひろいやすい。この欠点けってん対処たいしょするためにエレメントをぼうざい支持しじするのが一般いっぱんてきであるが、機構きこうてき振動しんどう工夫くふうをしたものもある。一般いっぱんてきにはコンデンサマイクよりも特性とくせいおとるが、使つかいやすく丈夫じょうぶてん特有とくゆう音質おんしつなどをわれて、舞台ぶたいなどPA必要ひつようとする場面ばめんや、マイクが多少たしょう乱暴らんぼうあつかわれるような場面ばめんで、ボーカル、ドラム、ギターアンプとうしゅうおんもちいられる。

なお、ダイナミックスピーカーとは構造こうぞうおなじである。この構造こうぞうのマイクやスピーカーには入出力にゅうしゅつりょく可逆かぎゃくせいがあり、音声おんせい信号しんごうくわえればスピーカーとして動作どうさし、音声おんせいくわえれば振動しんどうにより電気でんき発生はっせいしダイナミックマイクとして動作どうさする。ただし、設計せっけいとはぎゃく使つかうと周波数しゅうはすう特性とくせい能率のうりつわるくなる。また、マイクに音声おんせい信号しんごうくわえるとつよ電流でんりゅうにより恒久こうきゅうてき不具合ふぐあいこすため通常つうじょうはスピーカーとしては利用りようされない。一方いっぽう一部いちぶインターホントランシーバーひとしでは、部品ぶひんすうらすために、ダイナミックスピーカーをマイクとして兼用けんようしている。

ヤマハの「SUBKICK」など、ダイナミックスピーカーをバスドラムようおさむおとマイクとして使つかっているおう用例ようれいもある。

リボンがた

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上記じょうきムービング・コイルがたならぶ、ダイナミックマイクの一種いっしゅ永久えいきゅう磁石じしゃく可動かどう金属きんぞくリボンをわせたマイク。

構造こうぞう動作どうさ原理げんり

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ムービング・コイルがたでは磁界じかいちゅうにコイルを配置はいちするが、リボンがたではうす金属きんぞくまくしゅとしてアルミはくあたらしいものでは耐久たいきゅうせいたかカーボンナノチューブ[ちゅう 3]によるものもある)を細長ほそながくカットし、こまかいをつけたリボンじょう導体どうたいを、磁極じきょくあいだ細長ほそながいスリットに配置はいちする。音声おんせいによって導体どうたいであるリボン振動しんどうたい磁界じかいちゅう振動しんどうすることによって、リボンのりょうはし起電きでんりょくしょうじ、音声おんせい信号しんごうられる。

特徴とくちょう応用おうよう

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リボンがけてゆるくられているため、ひといきなど「かれ」とばれるノイズや振動しんどうよわ反面はんめん振動しんどうけいかるくてうごきやすいため、てい音域おんいきからこう音域おんいきおと反応はんのうし、ひろ周波数しゅうはすう帯域たいいきつ。音質おんしつやわらかいことから、音声おんせい和楽わらく弦楽器げんがっきなどのしゅうおんこのんで使つかわれる。

速度そくどがたマイク

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リボンの両面りょうめん空間くうかん開放かいほうされているタイプは、リボンめん垂直すいちょく両側りょうがわ方向ほうこうからのおとたいしてたか感度かんどしめし、めん平行へいこう方向ほうこうからのおとたいしては感度かんどいちじるしくひくい、いわゆるりょう指向しこうせいしめす。リボン振動しんどうたいはその両側りょうがわ音圧おんあつにより振動しんどうし、リボンの振動しんどう速度そくどおよ出力しゅつりょく電圧でんあつ空気くうき粒子りゅうし速度そくど比例ひれいする。空気くうき振動しんどう速度そくど比例ひれいする電圧でんあつしょうずることから、速度そくどがたマイクに分類ぶんるいされる。ヴェロシティマイク(ベロシティマイク)とばれる所以ゆえんである(指向しこうせい実現じつげんほう参照さんしょう)。

非常ひじょうにデリケートな構造こうぞうち、あつかいに注意ちゅうい必要ひつようなことや、かたちおおきくおもいこと、出力しゅつりょくインピーダンスがひく音声おんせいから電流でんりゅうへの変換へんかん効率こうりつひくいことから近年きんねん[いつ?]はほとんど生産せいさんされていなかったが、ここすうねん[いつ?]はそのさ(繊細せんさいおと)が見直みなおされ、高価こうか製品せいひんから安価あんか製品せいひんまで比較的ひかくてき多種たしゅ製品せいひん製造せいぞうされるようになっている。

コンデンサがた

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コンデンサ原理げんり応用おうようしたもの。

構造こうぞう動作どうさ原理げんり

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たがいに平行へいこうな2まい金属きんぞくばん近接きんせつさせるとコンデンサになる。その一方いっぽうをダイヤフラム(蒸着じょうちゃくなどにより金属きんぞくけたプラスチックフィルム、または金属きんぞく薄膜うすまく)にえると、振動しんどうおうじて電極でんきょくあいだ距離きょりわるため、音声おんせい信号しんごう比例ひれいしたしずかでん容量ようりょう変化へんか発生はっせいする。こう抵抗ていこうかいして電極でんきょくあいだ直流ちょくりゅう電圧でんあつをかけると、せいでん容量ようりょう変化へんかをそれに比例ひれいした電圧でんあつ変化へんかとしてすことができる(コンデンサマイクロホンカプセル)。

カプセル自体じたい出力しゅつりょくインピーダンスたかいため、コンデンサマイクの電気でんきてき出力しゅつりょく効率こうりつてきすためには、インピーダンスを変換へんかんするためのぜんおけ増幅器ぞうふくき(プリアンプ)が必要ひつようである。インピーダンス変換へんかん素子そしとしては真空しんくうかん電界でんかい効果こうかトランジスタ(FET)などのきわめてたか入力にゅうりょくインピーダンスをもったものがもちいられ、これは一般いっぱんにカプセルの近傍きんぼうかれる。

ダイヤフラムと対向たいこうする金属きんぞくばんごく、バックプレート)とのあいだ距離きょりは、一般いっぱんてきすうじゅうμみゅーmで、電気でんき容量ようりょうすう10pF程度ていどである。金属きんぞくばんには全面ぜんめんわたってちいさなあなけて空気くうき流通りゅうつうさまたげないようにし、ダイヤフラムが振動しんどうしやすくなっている。ダイヤフラムはくわわる電圧でんあつによって金属きんぞくばん吸着きゅうちゃくしないように、一定いってい張力ちょうりょくをかけて保持ほじされている。そのため、コンデンサマイクロホンの振動しんどうけいこういき共振きょうしん周波数しゅうはすうつ。なかには共振きょうしん周波数しゅうはすう可聴かちょう帯域たいいきにあるものもあり、マイクの個性こせいひとつとされている[ちゅう 4]

以上いじょうの「DCバイアス」方式ほうしきでダイヤフラムに作用さようさせていた直流ちょくりゅう電圧でんあつをMHzたいてい電圧でんあつ高周波こうしゅうはえたものが「HF(High Frequency)バイアス」、「RFバイアス(Radio Frequency)バイアス」とばれる方式ほうしきである[ちゅう 5]振幅しんぷく周波数しゅうはすう変調へんちょう可聴かちょう周波数しゅうはすう音声おんせい変換へんかんするので雑音ざつおんおさえつつ周波数しゅうはすう帯域たいいき上限じょうげんばすことができる、DCバイアスでは絶縁ぜつえんたもてない多湿たしつ環境かんきょう雨天うてんでも性能せいのうちないなど有利ゆうりてんおおい。

特徴とくちょう応用おうよう

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ダイヤフラムは一般いっぱんかずμみゅーmのあつみしかなく、非常ひじょうかるいので、応答おうとう非常ひじょうはやくクリアな音質おんしつ特徴とくちょうがある。また、ダイヤフラムの振動しんどう制御せいぎょしやすい構造こうぞうのために、比較的ひかくてき簡単かんたん平坦へいたん周波数しゅうはすう特性とくせいられる。一方いっぽう増幅ぞうふく回路かいろふくむため、だい音量おんりょういがむことがある、温度おんど湿度しつど影響えいきょう雑音ざつおん発生はっせいしやすいなどのデリケートな部分ぶぶんもあるが、技術ぎじゅつてき改良かいりょうくわえてより過酷かこく条件じょうけんでの使用しようえる製品せいひんもある。だい音量おんりょういびつたいしては、マイク内部ないぶ信号しんごう減衰げんすいさせるスイッチ(Pad)をもったものもある。また指向しこうせいえられるものもある。

おも用途ようと音響おんきょう測定そくてい録音ろくおん、あるいは各種かくしゅ機器ききむなど小型こがたもとめられる場合ばあいとうである。音楽おんがくこう品位ひんい収録しゅうろくする場合ばあい使用しようされることがおおい。スタジオなどではボーカル弦楽器げんがっき金管楽器きんかんがっきにしばしば利用りようされる。ぎゃく野外やがい舞台ぶたいなどPAでの使用しようでは制限せいげんける。

エレクトレットコンデンサマイク

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コンデンサマイクには、前述ぜんじゅつのようなダイヤフラムに外部がいぶから直流ちょくりゅう電圧でんあつをかける方式ほうしきのほかに、ダイヤフラム、ごくまたはバックチャンバにエレクトレット素子そし半永久はんえいきゅうてき電荷でんかたくわえる高分子こうぶんし化合かごうぶつ)をもちいたエレクトレット方式ほうしきがある。きょくにエレクトレット素子そしをもつものは、ダイヤフラムの材質ざいしつ制限せいげんがないので特性とくせいてき有利ゆうりである(バックエレクトレット方式ほうしき)。この方式ほうしきもちいたスタジオようマイクロホンも多数たすう存在そんざいする。

また、汎用はんよう電子でんし部品ぶひんとして、FETをもちいたインピーダンス変換へんかん内蔵ないぞうしたエレクトレットコンデンサ(ECM)マイクモジュールが販売はんばいされており、各種かくしゅ製品せいひんひろもちいられるだけでなく、自作じさく比較的ひかくてき容易よういにしている。このたねのモジュールは外部がいぶから抵抗ていこうかいして直流ちょくりゅう電圧でんあつ印加いんかするだけで、容易ようい音声おんせい信号しんごうることができる。安価あんかなヘッドセット、マイクなどはほとんどがこのタイプである。

2010年代ねんだい以後いご振動しんどうばん変換へんかん増幅ぞうふく回路かいろをワンチップしたシリコンマイク(MEMS[ちゅう 6]マイク)が登場とうじょう指向しこうせいたないが幅広はばひろ帯域たいいき感応かんおうするうえ耐久たいきゅうせいたか消費しょうひ電力でんりょくすくないといった利便りべんせいからスマートフォンや各種かくしゅデジタル機器きき実装じっそうされ、膨大ぼうだいりょう使つかわれ性能せいのう向上こうじょうつづいた結果けっか、ECMマイクはほぼ駆逐くちくされることになった。

電源でんげん供給きょうきゅうほう

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トランスをもちいたファンタム電源でんげん供給きょうきゅうほうれい。ミキサのマイク入力にゅうりょくトランスの中点ちゅうてんとGNDのあいだ直流ちょくりゅう印加いんかする

エレクトレット方式ほうしき場合ばあいは、たか直流ちょくりゅう電圧でんあつ供給きょうきゅう不要ふようとなるが、いずれにせよ増幅器ぞうふくき内蔵ないぞうしているため、コンデンサマイクは一般いっぱん直流ちょくりゅう電源でんげん必要ひつようとする。電源でんげん供給きょうきゅうは、本体ほんたい乾電池かんでんちれるものや、本体ほんたいには電源でんげん回路かいろたずに外部がいぶ専用せんよう電源でんげん利用りようするもの、ミキサーやマイクプリアンプとうからマイクケーブルをとおして供給きょうきゅうする方式ほうしきPhantom(ファンタム)電源でんげん方式ほうしき)がある。ファンタム電源でんげんおおくの場合ばあい48V、消費しょうひ電流でんりゅう最高さいこう14mA[ちゅう 7]で、規定きてい抵抗ていこうったブリーダ抵抗ていこうかいして平衡へいこう接続せつぞく端子たんしのHOTおよびCOLDと、GNDのあいだ印加いんかされる。

直流ちょくりゅう電圧でんあつ成分せいぶんはマイクプリアンプの入力にゅうりょく部分ぶぶんにあるトランスでカットされる。応答おうとう周波数しゅうはすう特性とくせい重視じゅうしし1980年代ねんだいから登場とうじょうしてるトランスを内蔵ないぞうしない(Transformerless)プリアンプでは、だい容量ようりょうコンデンサーで直流ちょくりゅう成分せいぶん除去じょきょする[ちゅう 8]

回路かいろ破損はそん原因げんいんになるためダイナミックマイクにファンタム電源でんげんけることは厳禁げんきんである。しかし21世紀せいきはいるとファンタム電源でんげん駆動くどうする小型こがた増幅器ぞうふくき搭載とうさいしててい出力しゅつりょくやインピーダンスの問題もんだい解消かいしょうした「アクティヴ・リボンマイク」、ファンタム電源でんげんけた信号しんごう経路けいろ挿入そうにゅうし20dBでしべる以上いじょう増幅ぞうふくおこなう「インライン・プリアンプ」がそれぞれ複数ふくすう機種きしゅ登場とうじょうし、コンデンサーマイク以外いがい方式ほうしきでもファンタム電源でんげん要求ようきゅうする場合ばあいている。

ダイナミックマイクがわ回路かいろでファンタム電源でんげん印加いんかされても問題もんだい場合ばあいもある。たとえばHOTとCOLDが同位どういになるように電圧でんあつ印加いんかする、コンデンサを直列ちょくれつれるなどしてムービングコイルに電圧でんあつ印加いんかされないようにしている。

増幅器ぞうふくき真空しんくうかんもちいたモデルはおおむ外部がいぶ電源でんげんっており、付属ふぞく専用せんよう電源でんげんユニットによって内蔵ないぞう増幅器ぞうふくき真空しんくうかんのヒーター電力でんりょくなりごく電圧でんあつ信号しんごうべつ回路かいろたか電圧でんあつ供給きょうきゅうされる。DPA(きゅうB&K)の製品せいひんでも通常つうじょう3きょくキャノン端子たんしに4きょくもちいて130V、7きょくもちいて190Vのなりごく電圧でんあつを、音声おんせいべつ回路かいろ供給きょうきゅうする製品せいひんがあった[ちゅう 9]

民生みんせい用途ようとたとえばパソコンに接続せつぞくするマイクや民生みんせいけポータブル録音ろくおん機器きき家庭かていようビデオカメラ、アマチュア無線むせんようなどでは「プラグインパワー」や“接続せつぞくケーブル供給きょうきゅう方式ほうしきもちいられている。かずVからじゅうすうVであり、接続せつぞく平衡へいこうである。

商用しょうよう電源でんげんからの整流せいりゅう、バッテリーからの昇圧しょうあつのいずれによっても、ファンタム電源でんげん生成せいせい回路かいろ自体じたい微弱びじゃく音声おんせい信号しんごうけがすノイズげんになりやすく、インピーダンス整合せいごうやノイズ対策たいさくかせない。

カーボンマイク

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炭素たんそ接触せっしょく抵抗ていこう変化へんか利用りようしたマイク。

構造こうぞう動作どうさ原理げんり

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いたじょうの2まい電極でんきょくあいだ炭素たんそこなれた構造こうぞうになっている。一方いっぽう固定こてい電極でんきょく、もう一方いっぽう可動かどう電極でんきょくにして、電極でんきょくあいだ直流ちょくりゅう電流でんりゅうながしておくと、音声おんせい空気くうき振動しんどう)により可動かどう電極でんきょく振動しんどうし、電極でんきょく炭素たんそこなとの接触せっしょく抵抗ていこう変化へんかするため、りょうはし音声おんせい比例ひれいした電圧でんあつ変化へんか、すなわち音声おんせい信号しんごうられる。コーンがたのダイヤフラムの中央ちゅうおう可動かどう電極でんきょくもうけて、音声おんせいから電気でんき信号しんごうへの変換へんかん効率こうりつたかめたものもある。 頑丈がんじょうであり、感度かんど非常ひじょうたかいが、炭素たんそ接触せっしょくあつ-抵抗ていこう変化へんか利用りようしているためにおとゆがみやすい。

特徴とくちょう応用おうよう

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用途ようとひろく、ダイナミックマイクが発明はつめいされ普及ふきゅうするまで、レコードの録音ろくおんや、アナウンサーや音楽おんがくしゅうおんようとして放送ほうそうきょくでも使つかわれていた。ダイナミックマイクが普及ふきゅうしても、有線ゆうせん無線むせんでの会話かいわ伝達でんたつようとしては十分じゅうぶん音質おんしつであり、増幅ぞうふくすることなく使用しようできることもあり、くろ電話でんわ(600がた電話機でんわき)や公衆こうしゅう電話でんわ無線むせん送話そうわひろ使つかわれていた。

あつでんマイク

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あつでん効果こうか利用りようしたマイク。

構造こうぞう動作どうさ原理げんり

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つよ誘電ゆうでんたいなどでできたあつでん素子そし電極でんきょくはさみ、圧力あつりょくをかけるとあつでん効果こうか電力でんりょくられる。これを利用りようし、音声おんせい空気くうき振動しんどう)により電極でんきょく振動しんどうさせ、電極でんきょくから音声おんせい信号しんごうる。感度かんど非常ひじょうたかいが出力しゅつりょく電力でんりょくちいさい。

特徴とくちょう応用おうよう

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ふるくからロッシェルしお酒石酸しゅせきさんカリウムナトリウム)が利用りようされ、クリスタルマイクともばれた。原理げんりてきまったおな構造こうぞうでスピーカやイヤホンもつくれるが、それらと共用きょうようあつでん素子そし利用りようしたものでは近年きんねん結晶けっしょうではなくセラミックを利用りようしたものがおおくセラミックマイクともばれる。ラペルがたマイクは現在げんざいでもクリスタル使用しようしている。高分子こうぶんし化合かごうぶつ材料ざいりょうにしたあつでん素子そしもある。どれもあつでんがたマイクの特性とくせいとして3~5kHzきろへるつをピークとする周波数しゅうはすう特性とくせいえがく。[1]この特性とくせい無線むせんなどのスピーチようとして明瞭めいりょうをあげる効果こうかがあり、しゅとして帯域たいいきかぎられている状況じょうきょうでの通話つうわこのましいとされる。

特有とくゆう周波数しゅうはすう特性とくせいかし無線むせん通信つうしん、コンクリートマイクとう使つかわれている。

レーザーマイク

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レーザーこうによって空気くうき振動しんどうらえる。

構造こうぞう動作どうさ原理げんり

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レーザーこう使用しようして音声おんせい振動しんどうによるひかりらぎを受光じゅこう素子そし検出けんしゅつして復調ふくちょうする。ドップラー効果こうかによるものや、干渉かんしょうけいによるものなど複数ふくすう形式けいしき存在そんざいする。

特徴とくちょう応用おうよう

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従来じゅうらいがたのマイクの使用しよう困難こんなん環境かんきょう状況じょうきょうでの使用しよう想定そうていされる。振動しんどうばんはシステムにまれているもの観察かんさつ盗聴とうちょうでは対象たいしょうぶつ現場げんばまどなどを利用りようするものまである。

このほか、振動しんどうばんもちいずプラズマを発生はっせいさせ発振はっしんさせた空気くうき音波おんぱて、変調へんちょう音波おんぱす「イオンマイク」あるいは「プラズママイク」を2008ねんからオーディオテクニカが研究けんきゅうちゅうである。周波しゅうはすうによりノイズの特性とくせいかたよっているものの、可聴かちょう周波数しゅうはすう帯域たいいきではフラットな特性とくせいている。同社どうしゃ富山大学とやまだいがくとともに、RFコンデンサーマイクの発振はっしんバイアスを直接ちょくせつΔでるたΣしぐま変換へんかんしデジタル音声おんせい抽出ちゅうしゅつする、1bitデジタルマイクのハイレゾ技術ぎじゅつ研究けんきゅうしている。[2]

指向しこうせいによる分類ぶんるい

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指向しこうせい種類しゅるい

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このはある周波数しゅうはすうおとにおいて、マイク正面しょうめんでどのような感度かんどゆうするかをしめすもので、ポーラ・パターンまたはピックアップパターンとばれる。

ぜん指向しこうせい指向しこうせい
360すべての方向ほうこうたいして感度かんど同等どうとうにあるものをいうが、可聴かちょう周波数しゅうはすうすべてにぜん指向しこうせいたものはい。測定そくていようマイクなどに使つかわれる。オムニディレクション。
りょう指向しこうせいそう指向しこうせい
正面しょうめんとその反対はんたいがわたいして感度かんどがよいものをいう。両側りょうがわ位相いそうぎゃくになる。マイクをはさんでかいった2人ふたりこえ録音ろくおんなどに使つかわれる。バイディレクション。
単一たんいつ指向しこうせい
指向しこう特性とくせいあらわすとさかさのハートがたえがくことから、心臓しんぞう意味いみするカーディオイドともばれる。正面しょうめんたいして感度かんどがよいものをいう。特定とくてい方向ほうこう以外いがいおとひろいにくいためハウリングやかぶりにつよい。そのため舞台ぶたいでのスピーチや楽器がっき拡声かくせいなどにおお使つかわれる。ユニディレクション。
サブカーディオイド(ワイドカーディオイド)
単一たんいつ指向しこうせいぜん指向しこうせいなかあいだてきなもので、側面そくめん感度かんど確保かくほした単一たんいつ指向しこうせいといえる。
せま指向しこうせいするど指向しこうせいちょう指向しこうせいなど
単一たんいつ指向しこうせいより指向しこう特性とくせいするどくしたものがあり、べつではスーパーカーディオイド、ハイパーカーディオイド、ウルトラカーディオイドのじゅんするどくなる。ゼンハイザーやシュアーなどではスーパーカーディオイド特性とくせいをもたせたショット・ガンをローバーと分類ぶんるいされることもある。

ぜん指向しこうせいマイクは「かれ」につよく、近接きんせつ効果こうかすくないのでENGひとしのインタビューマイクとしてひろ使つかわれる。SHUREしゃのSM63、サンケンしゃのMS-5Cなどが有名ゆうめいである。音楽おんがくおさむおんにはぜん指向しこうせいマイクないし各種かくしゅ指向しこうせいマイクがもちいられ、音響おんきょう技術ぎじゅつしゃ演奏えんそうしゃ意図いと現場げんば音響おんきょう状態じょうたい楽器がっき種類しゅるいなどさまざまなてんから選択せんたくされる。AKGのC414、DPAマイクロフォンの4006、ノイマン[よう曖昧あいまい回避かいひ]のU87、シュアSM57ソニーのC38とうすうおおくの有名ゆうめい機種きしゅがある。野外やがいしゅうおんやビデオカメラようマイクにはするど指向しこうせいのガンマイクが使つかわれることがおおく、ゼンハイザーのMKH416がつと有名ゆうめいである。

指向しこうせい実現じつげんほう

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正面しょうめんを0とした音源おんげん角度かくどθしーたラジアン感度かんどをrとすると、

  • ぜん指向しこうせい指向しこうせい)は r = 1
  • りょう指向しこうせいそう指向しこうせい、8の指向しこうせい)は r = cos θしーた
  • カーディオイド特性とくせいは r = (1 + cos θしーた )/2

あらわされる。ここからわかとおり、カーディオイド特性とくせいは、ぜん指向しこうせいりょう指向しこうせいふたつの特性とくせい加算かさんしたものである。

ぜん指向しこうせい実現じつげんするには、カプセルがある位置いちでの音圧おんあつ検出けんしゅつすればよく、りょう指向しこうせい実現じつげんするには、ダイヤフラム前後ぜんこう圧力あつりょく勾配こうばいないしは媒体ばいたい速度そくど検出けんしゅつすればよい。カーディオイド特性とくせい実現じつげんするためには、両者りょうしゃそなえればよく、カプセル後方こうほう音響おんきょう抵抗ていこうをもった通路つうろもうけ、ある程度ていどダイヤフラム後方こうほう音圧おんあつもダイヤフラムに影響えいきょうあたえるようにする。コンデンサマイクでは、きょく両面りょうめんにダイヤフラムを用意よういし、両者りょうしゃ出力しゅつりょく電気でんきてき合成ごうせいする手法しゅほうもとられる。

ハイパーカーディオイドとうは、カーディオイド特性とくせいよりりょう指向しこうせい成分せいぶんやしたもので、側面そくめんからのおとひろいづらく、背面はいめんからのおとぎゃくしょうになるので、ステージでのPAに有効ゆうこうである。


ガンマイク(もしくはショットガンマイク)はぜん指向しこうせいりょう指向しこうせい加算かさんではなく、音響おんきょうかんによる干渉かんしょう利用りようして非常ひじょうするど指向しこうせい実現じつげんしている。正面しょうめんからのおとはそのままマイクエレメントに到達とうたつするが、側面そくめんからのおとは、音響おんきょうかん側面そくめんはいされたスリットと減速げんそくざいとおおとと、正面しょうめんからまわんで音響おんきょうかんとおおとかれ、双方そうほうおと干渉かんしょうし、エレメントにとどかない。これを音響おんきょうかん方式ほうしきまたは位相いそうかん方式ほうしきなどとぶ。ほかに、音響おんきょうかんにふたつのマイクエレメントをみ、正面しょうめんからのおとはそのまま正面しょうめんようマイクエレメントに到達とうたつする。音響おんきょうかん側面そくめんからのおとべつのエレメントに到達とうたつし、正面しょうめんようとはぎゃくしょう信号しんごう出力しゅつりょくする。同時どうじ正面しょうめんまわんだおと正面しょうめんようエレメントに到達とうたつし、じゅんしょう信号しんごう出力しゅつりょくする。これを合成ごうせいすると信号しんごうがほぼくなる。これを音圧おんあつかたぶけがたぶ。音響おんきょうかん方式ほうしき側面そくめんからのおと減速げんそくさせるためにこう精度せいど加工かこう要求ようきゅうされ、なるべくなが音響おんきょうかんもとめられるが、音圧おんあつかたぶけがたよりもするど指向しこうせいられる。音圧おんあつかたぶけがた高度こうど加工かこう必要ひつようとされず、みじか音響おんきょうかんでもするど指向しこうせいられるため、ていコストである。

アレイ・マイクロホンの指向性の原理
アレイ・マイクロホンの指向しこうせい原理げんり
アレイ・マイクロホンの指向性の原理 遅延器を使うと指向性の方向を変えられる。
アレイ・マイクロホンの指向しこうせい原理げんり 遅延ちえん使つかうと指向しこうせい方向ほうこうえられる。

また、ものめん焦点しょうてんぜん指向しこうせいマイクをくと、とおくの音源おんげんたいするするど指向しこうせいたか感度かんどられる(しゅうおん)。アレイ・マイクロホンは多数たすうのマイクをならべてその出力しゅつりょく電気でんきてきわせて指向しこうせいるものがある。単純たんじゅんわせてもたか指向しこうせいられるが、それぞれの信号しんごう演算えんざんによって遅延ちえんとおした効果こうかあたえると、指向しこうせい方向ほうこうえられる。パッシブ・アレイ・レーダーの原理げんりおなじである。また、それぞれのマイクの信号しんごうをいったんコンピューターに記録きろくして、計算けいさんによって音源おんげん方向ほうこう(や距離きょり)をすことが騒音そうおん探査たんさ応用おうようされている。

用途ようとによる分類ぶんるい

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ボーカルマイク

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ヴォーカルマイク(vocal microphone)[3]とは、ひとおとこえ(つまり歌声うたごえはなごえ)をひろ目的もくてき使つかわれるマイクロフォンのこと。人間にんげん音声おんせい帯域たいいきはばおとをよくひろうマイクロフォンがえらばれる。ステージボーカルには、耐久たいきゅうせいがあり、かれにつよく、ていいきをロールアウトした特性とくせい単一たんいつ指向しこうせいマイクがてきする。

インストゥルメント・マイク

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インストゥルメント・マイク(instrument microphone)[3]とは、楽器がっき音響おんきょうひろ目的もくてき使つかうマイクロフォンのこと。ひと音声おんせいよりもひろ帯域たいいきおとひろうことができるもの[3]、よりこう音域おんいきや、よりてい音域おんいきおとひろえるものでなければならない[3]

コンタクトマイク

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音源おんげん直接ちょくせつけて使用しようするマイク。おも管楽器かんがっきのホーン弦楽器げんがっきおとあなえんけて使つかわれる。演奏えんそう阻害そがいしないよう小型こがたにする必要ひつようがあるためエレクトレットコンデンサーがたおおい。 また、これとはべつにコンタクトピックアップとばれるものもあるが、これは空気くうき振動しんどうではなく音源おんげん振動しんどう直接ちょくせつ電気でんき信号しんごう変換へんかんするもので、マイクロフォンとは区別くべつされる。

せっはなしがたマイク

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口元くちもとごくちかいところで利用りようすることを前提ぜんてい指向しこう特性とくせい周波数しゅうはすう特性とくせい感度かんど調整ちょうせいし、目的もくてきこえ以外いがいおとひろいにくくしたマイク。せっおんマイクともう。

小型こがたマイクユニットを2内蔵ないぞうぎゃくしょう接続せつぞくされているものがある。口元くちもとからの距離きょりたいする2のマイクユニットあいだ距離きょりにより個々ここのマイクユニット出力しゅつりょく無視むしできない位相いそうやすく、ぎゃくしょう接続せつぞくでも位相いそう差分さぶん出力しゅつりょくとしてられる。これにたい周囲しゅうい雑音ざつおん発生はっせいげん位置いちが2のマイクユニットあいだ距離きょりしてとおく、同相どうしょう個々ここのマイクユニットにとどくためぎゃくしょう接続せつぞくによって相殺そうさいされやすい。

ラベリアマイク

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ぞくに「タイピンマイク」とばれる、クリップで衣服いふくけてこえひろ小型こがたマイク。話者わしゃ小型こがた無線むせん送受信そうじゅしんたずさえ、音響おんきょう機器きき音声おんせいばすワイヤレスタイプがえている。「コンタクトマイク」もラベリアマイクの一種いっしゅである。このふし全般ぜんぱんえるが、分類ぶんるいはメーカー、販売はんばい業者ぎょうしゃ利用りようしゃによってまちまちであることに注意ちゅういしたい。

バウンダリマイク

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バウンダリマイク(Boundary Microphone )、PZM(Pressure Zone Microphone )は、かべゆかめんとうるマイク。反射はんしゃおん干渉かんしょう感度かんどたかくなる。小型こがたにする必要ひつようがあるためエレクトレットコンデンサーがたおおい。バウンダリマイクは正方形せいほうけい三角形さんかっけいいた中央ちゅうおうぜん指向しこうせいのマイクがまれている構造こうぞうである。たいしてPZMはいたすこ隙間すきまもうけてマイクをけて一度いちどいた反射はんしゃした音声おんせい突起とっきない下向したむきに設置せっちしたマイクがしゅうおとする仕組しくみであり、せま空間くうかんおくにマイクユニットをいて反射はんしゃおん影響えいきょうをなくそうという構造こうぞうをしている。指向しこうせい半球はんきゅうがたとなっている。 背丈せたけひくいので、目立めだたないという利点りてんもある。 壁面へきめんむタイプもある。

防水ぼうすいマイク(ぼうマイク)

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野外やがい湿気しっけおお場所ばしょ使用しようすることを前提ぜんてい開発かいはつされたマイク。一部いちぶ製品せいひんあさ深度しんどでの水中すいちゅう使用しよう可能かのうものもある。野外やがいとく荒天こうてん)、プールサイドとうでの利用りよう前提ぜんていにしている。

水中すいちゅうマイク

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水中すいちゅう投入とうにゅうして使用しようすることを前提ぜんてい開発かいはつされたマイク。海中かいちゅう生物せいぶつ生態せいたい調査ちょうさとう利用りようされる。

コンクリートマイク

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分厚ぶあつかべ表面ひょうめんけることで、かべしにおとくことのできるマイク。警察けいさつ探偵たんていとう情報じょうほう収集しゅうしゅう犯罪はんざい調査ちょうさ利用りようする。

ワンポイントステレオマイク

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本来ほんらいステレオ録音ろくおんするためには、個別こべつのマイク2ほんを2ほんのスタンドにけたり、ステレオバーにけて1ほんのスタンドにむことでおこなってきたが、一本いっぽん主軸しゅじくに2つのマイクエレメントをむことで、1ほんのマイクと同様どうようあつかいやすさを可能かのうにしたマイク。マイクエレメントの中心ちゅうしん位置いちどう一軸いちじくわせるXYステレオ方式ほうしきMSステレオ方式ほうしきのものがほとんどである。前者ぜんしゃはエレメントを回転かいてんさせてダイヤフラムの角度かくど調節ちょうせつできたり、ハンディレコーダーようには外側そとがわかたむけてABステレオ方式ほうしきえられるものもある。MSステレオ方式ほうしきかくマイクの信号しんごうレベルを簡易かんいてき調節ちょうせつできるものもある。ノイマンのSM69、サンケンのCMS-2など有名ゆうめい機種きしゅおおい。さらに発展はってんさせた形式けいしきとして、サラウンドおさむおとよう[ちゅう 10]や、VR動画どうが流行りゅうこううようにして登場とうじょうしたVR音響おんきょうのマイク[ちゅう 11]存在そんざいする。そのほか、マイクあいだに20cm以内いない距離きょりたせたラジオ・フランス(ORTF)方式ほうしきおなじマイク2ほんとスタンドへのけで対応たいおうされることがおおなか、SCHOEPSのMSTC64Uがあり、Superlux S502というほぼおな外見がいけん製品せいひん生産せいさんされている。ヘッドフォン聴取ちょうしゅ前提ぜんていとしたバイノーラルおさむおと用途ようと人間にんげん頭部とうぶ、あるいは胸部きょうぶからうえしたバッフルのみみ部分ぶぶんにマイクエレメントをんだ「ダミーヘッド・マイクロフォン」も一種いっしゅのステレオマイクである。直径ちょっけい20cmの球体きゅうたいりょうはしにマイクエレメントをはいしたKFM6(SCHOEPS)、BS-3D(T.H.E.Audio)はダミーヘッド方式ほうしきから派生はせいしたバウンダリーマイクとえるだろう。

用途ようととしては、小柄こがら軽量けいりょうであることがりとなるペンシルタイプやテーブルスタンドようもさることながら、さらにちいささがもとめられるラベリアマイク(タイピンマイク)、1ほん位相いそうかんにまとめられるステレオショットガンマイク、機動きどうせい重要じゅうようなハンディレコーダやビデオカメラスマートフォンデジタルいちレフカメラようなど、非常ひじょう多彩たさいである。

ヘッドセット

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ヘッドセット (音響おんきょう機器きき)は、スピーカーとマイクが一体いったいがたになっており、通信つうしんもちいられるものである。(なお、これにたいして「ハンドセット」のほうは、いわゆる“電話機でんわき受話器じゅわき”である。)

ほね伝導でんどうマイク

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人体じんたい頭部とうぶまたは頚部けいぶ直接ちょくせつ接触せっしょくさせ、音声おんせいひろ装置そうち空気くうきちゅう音波おんぱひろうわけではないため、むしろコンタクトピックアップの一種いっしゅだが、便宜上べんぎじょうマイクとばれる。携帯けいたい電話でんわ無線むせん通信つうしん、ライダーやドライバーの交信こうしんなど、騒音そうおんでもちいさなこえ確実かくじつらえる必要ひつようがある場合ばあいもちいる。

スタンドマイク

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[だれ?][よう検証けんしょう]スタンドマイクの定義ていぎは、固定こていがた据置すえおきがた)の無線むせんもちいるマイクだ[よう出典しゅってん]」。つくえうえいて使つかう。後述こうじゅつのPTTスイッチがいている。無線むせん通信つうしんてきした音質おんしつになるように、コンプレッサフィルタ回路かいろひとしいていることがある。なお、「スタンドマイク」という呼称こしょうはしばしば、ゆかおけがたマイクスタンドに設置せっちされたマイクにたいする俗称ぞくしょうとしてももちいられる(卓上たくじょうかれるのは「デスクマイク」ともばれる)。

有線ゆうせんマイクとワイヤレスマイク

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信号しんごう伝送でんそう電線でんせんおこなうものと、電線でんせん使つかわないものがある。

ワイヤレスマイクとは、信号しんごう伝送でんそう電線でんせんおこなうのではなく、電磁波でんじは電波でんぱ赤外線せきがいせん可視かし光線こうせん)をもちいるマイクである。

ワイヤレスマイク(wireless micorophone)という表現ひょうげんイギリス英語えいごであり、アメリカ英語えいごではラジオマイク(radio micorophone)という[4]実用じつようされているのは電波でんぱ赤外線せきがいせんによるものである。

電波でんぱもちいるものは、日本にっぽん電波でんぱほうれいではラジオマイクとばれる。

赤外線せきがいせんもちいるものは、赤外線せきがいせんワイヤレスマイク

そのほか、しゅとして日本にっぽん以外いがいくににかかわることはワイヤレスマイクをそれぞれ参照さんしょうのこと。

付加ふか機能きのう

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音声おんせいON/OFFスイッチ
比較的ひかくてき廉価れんかなダイナミックマイクにおお搭載とうさいされていて、マイクの音声おんせい出力しゅつりょく挿入そうにゅうされるスイッチで音声おんせいのON/OFFをおこなう。電源でんげんスイッチとは区別くべつされている。OFFには出力しゅつりょくをショートすることによってアンプの入力にゅうりょく解放かいほうになることをふせ誘導ゆうどうノイズの影響えいきょうけにくくするが、ON/OFFにノイズがやすいのでえノイズを問題もんだいにする場合ばあいカフボックス使用しようしたり、ミキシング・コンソールを使用しようするときはオペレータが使用しよう状態じょうたいおうじて出力しゅつりょく操作そうさする。不用意ふよういにON/OFFすることをふせぐため、スイッチをON状態じょうたい固定こていできる機種きしゅもある。ワイヤレスマイクでは電源でんげんスイッチが音声おんせいのON/OFFを事実じじつじょうねていることがおおい。
電源でんげんスイッチ
電池でんち内蔵ないぞうするマイクにおいて回路かいろ供給きょうきゅうする電流でんりゅうをON/OFFする機構きこう。ON/OFFおおきいノイズを場合ばあいがあり、出力しゅつりょくのON/OFFの代用だいようとして使用しようするのはのぞましくない。
PAD
カプセル以降いこうのアンプにたいして過大かだい入力にゅうりょく予想よそうされる場合ばあい出力しゅつりょく減衰げんすいさせる。コンデンサーマイクの場合ばあいはカプセルに並列へいれつしょう容量ようりょうのコンデンサーを接続せつぞくすることで効果こうかる。
フィルタ
必要ひつよう周波数しゅうはすう帯域たいいきをマイクがわ低減ていげんさせるための機能きのうおおくはローカットであり、機種きしゅによってはすう段階だんかいえが可能かのうなものもある。
指向しこうせい
カプセルに電圧でんあつあたえて制御せいぎょする方法ほうほう物理ぶつりてきにシャッターなどをもちいて制御せいぎょする方法ほうほうがある。
特性とくせいおなじダイヤフラムをふた搭載とうさいしたステレオマイクでは、MS方式ほうしきでセパレーションの補正ほせい録音ろくおんおこなうことが可能かのうで、MS・XY方式ほうしきのいずれも2系統けいとう出力しゅつりょくされる信号しんごう位相いそうやミックスりょう調整ちょうせい次第しだい録音ろくおん指向しこうせい調整ちょうせい可能かのうなモノラルマイクとして転用てんようできる。MKH800 Twin(ゼンハイザー)やEHR-T(Ehrlund)、LCT640TS(Lewitt)など録音ろくおん指向しこうせい変更へんこう調整ちょうせいとくしたモデルもある。
一般いっぱんてき構造こうぞうのショックマウントをけたマイクロフォン。ジグザグ箇所かしょがゴムせいひもになっており、これが振動しんどう軽減けいげんする。
ポップフィルターをけたマイクロフォン。
出力しゅつりょくインピーダンス
出力しゅつりょくトランスの2がわ結線けっせん変更へんこうすることにより出力しゅつりょくインピーダンスを選択せんたくできる機種きしゅがある(れい:ノイマンしゃ製品せいひんなど)。無線むせんようのダイナミックマイクの一部いちぶにもられる。
PTT(Push To Talk)
トランシーバーとう送信そうしん/受信じゅしんえるためのスイッチ。一般いっぱんにはす/げることにより送信そうしんとなる。音声おんせいのON/OFFと混同こんどうしないように注意ちゅうい必要ひつようである。
デジタル出力しゅつりょく
マイクロフォンにADコンバーターを内蔵ないぞうし、音声おんせい出力しゅつりょくをデジタル信号しんごうとしてもの。デジタル入力にゅうりょくのミキサーに直接ちょくせつ接続せつぞくすることを目的もくてきとしている。[ちゅう 12]
サスペンション/ショックマウント
マイクスタンドからつたわる振動しんどうをマイクにつたえないようにするためのぼう装置そうち。マイクの形状けいじょうわせたせん用品ようひんがメーカーから供給きょうきゅうされるのが一般いっぱんてきである。
ポップフィルター
スタジオでコンデンサーマイク使用しようにマイクのかれ防止ぼうしのためにくちとマイクのあいだ挿入そうにゅうする防風ぼうふうフィルター。材質ざいしつ金属きんぞく金網かなあみ)であったり、ストッキング類似るいじ繊維素せんいそざいであったりする。
ウィンドスクリーン/風防ふうぼう
かれ防止ぼうし野外やがいでの使用しようにおいて風切かざきおん低減ていげんさせるためにマイクにかぶせて使用しようする。材質ざいしつはスポンジじょうものであったり、こまかい金網かなあみうすいスポンジをわせたものなど各種かくしゅある。防水ぼうすい効果こうか期待きたいして使つかうものではない。
ウィンドシールド/俗称ぞくしょう こめ (ソフタイをふくむ。)
ガンマイクにおいてマイク全体ぜんたい収納しゅうのうする風防ふうぼうのこと。手持てもち/ブームに装着そうちゃくして強風きょうふう屋外おくがいアプリケーションや対象たいしょうぶついかける(風切かざきおん発生はっせいする。)場合ばあい使用しよう
ウィンドジャマー
Rycoteしゃ開発かいはつした強風きょうふう対策たいさくのための毛皮けがわ風防ふうぼうアダプタ。ウィンドシールドやウィンドスクリーンに装着そうちゃくして風防ふうぼう効果こうかたかめる。
アコースティックイコライザー
DPAしゃ製品せいひんられるオプションで、マイクに装着そうちゃくすることにより指向しこう特性とくせいこういき特性とくせい変化へんかさせる。外観がいかん球状きゅうじょうであったりコーンがたであったりと様々さまざまである。
マイクフラッグ
会見かいけんよう・インタビューようのマイクなどにもちいられるもので、社名しゃめい番組ばんぐみめいなどを表示ひょうじするためにマイク本体ほんたい手元てもと部分ぶぶんける付属ふぞく部品ぶひん

特性とくせい

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感度かんど感度かんどレベル)
平面へいめん進行しんこう正弦せいげん自由じゆうおんじょうにマイクロホンをいたときの開放かいほう出力しゅつりょく電圧でんあつ自由じゆうおんじょう音圧おんあつとの音圧おんあつは 1 Pa基準きじゅんとし[ちゅう 13]、 V/Pa, mV/Pa などであらわす(れい: 1 mV/Pa)。また、「感度かんどレベル」として基準きじゅんレベルを 1 V/Pa にとったデシベル表示ひょうじおこなわれる(れい: -60 dBでしべる)。おなが dBV/Pa として表記ひょうきされることがあるが(れい: -60 dBでしべるV/Pa)、 dBV は対数たいすうで Pa はしんすうであり、表記ひょうきとしてはあやまりである。
ダイナミックレンジ
マイクがどれちいさいおとからおおきいおとまでゆがみなくひろうことができるかをあらわしたもの。単位たんいdB最小さいしょう最大さいだい比率ひりつ表現ひょうげんする。
周波数しゅうはすう帯域たいいき周波数しゅうはすう特性とくせい
マイクがどれひくおとからたかおとまでひろうことができるかをあらわしたもの。20Hzへるつ ~ 20kHzきろへるつ ±3dBでしべるとうしめす。
指向しこう特性とくせい
マイクがどの方向ほうこうおとをよくひろうかをあらわしたもの。正面しょうめんからの角度かくど対応たいおうする感度かんど円形えんけいのチャートで表現ひょうげんする。指向しこうせいによる分類ぶんるい前述ぜんじゅつ
SN
信号しんごう(Signal)とノイズ(Noise)の比率ひりつ単位たんいはdB。このおおきいほど、ノイズの割合わりあいひく優秀ゆうしゅうである。ちいさいほどノイズがすくないとみなす「等価とうか雑音ざつおんレベル」とはことなる。
ダイナミックがたよりコンデンサーがたほう有利ゆうりで、2018ねん時点じてんをメーカーが公表こうひょうした製品せいひんかぎればLEWITTの単一たんいつ指向しこうせいマイク"LCT 540 Subzero"がもっともノイズがすくないとえる。
最大さいだい入力にゅうりょく許容きょよう音圧おんあつ
マイクは過大かだい入力にゅうりょくがあるといがむ。どの程度ていど入力にゅうりょくまでいがまずにえるかをしめす。たとえば140dBでしべる S.P.L. at 1kHzきろへるつ, 1%THDとあれば、音圧おんあつレベル140dBでしべる高調こうちょういびつりつが1%である。
出力しゅつりょくインピーダンス
歴史れきしてき経緯けいいから 600 Ωおーむのものがいち定数ていすうあるがややふる設計せっけいで、 250 Ωおーむや 50 Ωおーむなど、もっとひく出力しゅつりょくインピーダンスが現代げんだいてき設計せっけいである。マイクアンプの入力にゅうりょくインピーダンスは出力しゅつりょくインピーダンスのすうばい以上いじょうたかくとられる。
ダイヤフラム
ダイヤフラムをマイク本体ほんたいじくたいしてどのように配置はいちされているかや、ダイヤフラムの口径こうけいなどをしめす。じくたいして直角ちょっかく(つまりマイクのよこ方向ほうこう)にけられたものをサイドアドレス方式ほうしきといい、マイクのよこからおとひろう。だい口径こうけいのダイヤフラムをみやすい。じくおな方向ほうこうけたものをエンドアドレス方式ほうしきという。ボーカルなどではマイクのじくかって発音はつおんする。ダイヤフラムはちいさくなるが、小型こがた可能かのう
自己じこノイズ換算かんさんレベル
消費しょうひ電力でんりょく

取扱とりあつか

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保管ほかん

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高温こうおん多湿たしつけるのが基本きほんである。廉価れんかなものをのぞいて、マイクロフォンには専用せんようのマイクケースが付属ふぞくしているので、それを利用りようすることがおおい。とくに、コンデンサがた湿気しっけにより音質おんしつ変化へんかするので保管ほかんには注意ちゅういする。デシケータばれるじょ湿しめ容器ようきもちいることもある。業務ぎょうむようなどで多量たりょうのマイクを保有ほゆうする場合ばあいにはマイクよう設計せっけいされたキャリングケースをもちいるとよい。

マイクテスト

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音声おんせい後述こうじゅつ)、または楽器がっき演奏えんそうおとしゅうおんし、スピーカーやヘッドフォンから出力しゅつりょくされるおと確認かくにんするのが通常つうじょうである。通常つうじょう、「マイクの調整ちょうせい」とばれるがごく一部いちぶのぞいてマイク自身じしん特性とくせいえてしまうことはなく、伝送でんそうけい途中とちゅう挿入そうにゅうされたイコライザなどで周波数しゅうはすう特性とくせい調整ちょうせいする場合ばあいがほとんどである。

ドラムセットなど、せま空間くうかんおおくのマイクを設置せっちしてミキシング・コンソールとの接続せつぞくがわかりにくい場合ばあいなどは、ウインドスクリーンをつめでガリガリといて確認かくにんするガリおくばれる方法ほうほうもちいる。

マイクテストで使つかわれる音声おんせいまり文句もんくとして「あ、あ、あ」「ただいまマイクのテストちゅう」「本日ほんじつ晴天せいてんなり」がしばしばもちいられる(無線むせん通信つうしんではこの「本日ほんじつ晴天せいてんなり」との語句ごく使つかうべきことが総務そうむ省令しょうれい無線むせんきょく運用うんよう規則きそくだい14じょうだい1こう別表べっぴょうだい4ごうだい39じょうさだめられている)。これは英語えいごの"It's a fine day."を直訳ちょくやくしたものとされている。ただし、英語えいご原文げんぶんでは破裂はれつおんなど想定そうていされる発音はつおんはいっているが、日本語にほんごやくではその効果こうかはない。

教育きょういくけた音響おんきょうオペレータがマイクのテストならびに調整ちょうせいおこなさいは、目的もくてき周波数しゅうはすう成分せいぶんおうじたこえはっして、それをいて作業さぎょうする。よく使つかわれる文言もんごん下記かきとおりであるが、このとおりにしなくてはならないというまりはなく、これ以外いがい文言もんごんまたは普通ふつう会話かいわ歌声うたごえ調整ちょうせいするオペレータもいる。

マイクテストの文言もんごんれい

「マイクテスト」(そのまま)、「テスト」、「チッチッチッ」(舌打したうち。おもこういき)、「チェック、チェック」「ハー、ハー」「ワン、ツー、スリー、フォー」(これは英語えいごけんにもおおい)、「ハロー」「ヘイ、ヘイ」(以上いじょうおも中高なかだかいき)、「ロウ、ロウ」(おもていいき)「ハッ、ハッ」。

なお、音響おんきょう機器ききあつかいをらないひとがしばしばおこなう「テスト」として、マイクロフォンをたたいたり、いききかけたりすることがあるが、これらは振動しんどうばん衝撃しょうげきあたえるとともに、アンプで増幅ぞうふくされた衝撃しょうげきおんがスピーカーを破損はそんさせることがある。反対はんたい前述ぜんじゅつの「ガリおくり」を悪影響あくえいきょうあるテスト方法ほうほう勘違かんちがいされている。

ステレオマイキング

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そのほかあつかいにかんする注意ちゅうい

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上記じょうきき・はたきのほか、以下いかのような取扱とりあつかいはけたほうが

  • 単一たんいつ指向しこうせいマイクを場合ばあい、ウィンドスクリーン(金網かなあみやスポンジでおおわれている部分ぶぶん)をにぎらず、じく部分ぶぶんつ。そうしないと、とくにPAで使用しようされる場合ばあいにハウリングの原因げんいんとなる。指向しこうせい実現じつげんほうにあるように、単一たんいつ指向しこうせいマイクはマイクユニット後方こうほう空気くうきあなによって前方ぜんぽうへの指向しこうせい実現じつげんしているので、ウィンドスクリーンをにぎってマイクユニットの空気くうきあなふさぐと、ぜん指向しこうせい変化へんかして意図いとしないおとまでしゅうおんしてしまうためである。

ギャラリー

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 「マイクロフォン」のほう英語えいごちかいが、『学術がくじゅつ用語ようごしゅう 電気でんき工学こうがくへん』では「マイクロホン」が正式せいしき表記ひょうきになっている。
  2. ^ がいして口径こうけいちいさくなるほどこういき周波数しゅうはすう特性とくせいび、等価とうか雑音ざつおんレベルは増加ぞうかする。コンデンサーマイクではなりごく電圧でんあつたかくすること感度かんど相対そうたいてきにノイズを低減ていげんさせること可能かのうで、ファントム電源でんげん48Vを昇圧しょうあつする機能きのうつCO-100KやC617(Josephson Engineering)といったしょう口径こうけいダイヤフラムマイクも存在そんざいする。
  3. ^ 2008ねんSHURE買収ばいしゅうしたCROWLEY AND TRIPPしゃ実用じつよう。KSM313、353として販売はんばい継続けいぞくされている。
  4. ^ 特殊とくしゅれいとして、非対称ひたいしょう円形えんけいダイヤフラムをもち共振きょうしん抑制よくせいしたFlamingo Magic Ear(Violet Design)、平面へいめんダイヤフラムにより20~50kHzきろへるつちょう音波おんぱいき共振きょうしん周波数しゅうはすうもうけ、100kHzきろへるつまでのおさむおと可能かのうにしたCO-100K(NHK技研ぎけんサンケン共同きょうどう開発かいはつ)といった製品せいひんがある
  5. ^ SENNHEISERのMKHシリーズが著名ちょめいだが商品しょうひんは1950ねん(昭和しょうわ25ねん)STAXすでっている。同社どうしゃ製品せいひんにはやはり「高周波こうしゅうはバイアス方式ほうしき」を応用おうようしたレコードはり存在そんざいした。参照さんしょうページ[1]
  6. ^ Micro Electronics Mechanical Systemsのりゃく、デジタル出力しゅつりょく製品せいひんもある。
  7. ^ ポータブルレコーダーではファンタム電源でんげん充分じゅうぶん電流でんりゅう供給きょうきゅう出来できないものがあり、消費しょうひ電流でんりゅうおおきいマイクロフォンを使用しようした場合ばあい瞬間しゅんかんてきだい音量おんりょう再現さいげん出来できない、ゆがみが増加ぞうかするなど影響えいきょうがある。
  8. ^ すうHzへるつちょう低音ていおん一緒いっしょ減衰げんすいされるが、ローカットのフィルターが常用じょうようされる人声ひとごえ収録しゅうろく用途ようとでは影響えいきょうほとんい。ただしダイナミックマイクやリボンマイクではすうHzへるつのローカットさえ不利ふりとする見方みかたもあり、GRACE DESIGNせいプリアンプでは通常つうじょうのトランス搭載とうさい回路かいろくわえコンデンサーを使つかわないシグナルパスももうけている。
  9. ^ DPA4041T2およびS。専用せんようパワーサプライ/プリアンプのHMA5000仕様しようしょ(ただし原語げんごばん)による。2013ねん現在げんざい製造せいぞう終了しゅうりょう
  10. ^ サンケンのWMS-5
  11. ^ SENNHEISERのAMBEO VR Mic
  12. ^ コンデンサータイプのマイクと3ピンXLRケーブル1ほん通信つうしんし、サンプリング周波数しゅうはすう384kHzきろへるつまでのデジタル信号しんごうくわえクロック、10Vのファントム電源でんげんにコントロール信号しんごうまで供給きょうきゅうするAES42規格きかく策定さくていされており、専用せんようデジタルインターフェースとわせる方法ほうほうでSCHOEPS、NEUMANN、SENNHEISERが製品せいひん直接ちょくせつ入力にゅうりょくに96kHzきろへるつサンプリングまで対応たいおうしたポータブルレコーダーがAETA、SoundDevicesから発表はっぴょうされており、複数ふくすう出力しゅつりょくたばねてマルチチャンネルのデジタル音声おんせい送出そうしゅつするインターフェース単体たんたいもNEUMANN、RME製品せいひんがある。以上いじょうΔでるたΣしぐま変調へんちょう対応たいおうしないマイクとはべつに、携帯けいたい電話でんわ小型こがたビデオカメラよう電子でんし部品ぶひんとして小型こがたマイクユニットをシリコンチップにみアンプとΔでるたΣしぐまコンバーターをわせた「デジタルシリコンマイク(3.25MHzPDM)」も流通りゅうつうしている。
  13. ^ 1 Pa=94 dBでしべるSPL.

出典しゅってん

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  1. ^ mouserしゃカタログ特性とくせいれい (PDF)
  2. ^ https://www.audio-technica.co.jp/microphone/navi/ionic/index.htmlおよび http://tokkyoj.com/data/tk2009-218860.shtml
  3. ^ a b c d [2]
  4. ^ Q&Aきゅーあんどえー 01:ワイヤレスマイクとラジオマイクのちがいは?(特定とくていラジオマイク運用うんよう調整ちょうせい機構きこう

関連かんれん項目こうもく

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