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乳酸にゅうさん発酵はっこう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
乳酸にゅうさん構造こうぞう

乳酸にゅうさん発酵はっこう(にゅうさんはっこう、えい: Lactic acid fermentation)は、酸素さんそ存在そんざい細菌さいきん動物どうぶつ細胞さいぼうこる発酵はっこう形式けいしきの1つである。乳酸にゅうさん発酵はっこうつうじて、1分子ぶんしグルコース最終さいしゅうてきに2分子ぶんし乳酸にゅうさんになる。

発酵はっこう

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かいとうけいによって2分子ぶんしATP生産せいさんされ、2分子ぶんしNADがNADHに変換へんかんされ、2分子ぶんしピルビンさんしょうじる。この過程かていでグルコースのつエネルギーの大半たいはんピルビンさんのこったままである。グルコースを二酸化炭素にさんかたんそにまで完全かんぜん分解ぶんかいするにはピルビンさんクエン酸くえんさん回路かいろ電子でんし伝達でんたつけいにより酸化さんかしなければならない。

酸素さんそ有無うむかかわらず、クエン酸くえんさん回路かいろ電子でんし伝達でんたつけい機能きのうしているときは、かいとうけい活性かっせいすることでATP要求ようきゅうこたえられる[1]しょうじたピルビンさん乳酸にゅうさん発酵はっこうにより、乳酸にゅうさん変換へんかんされる。

ピルビンさん乳酸にゅうさんへの変換へんかんともなって、NAD+再生さいせいされ、かいとうけいつづけることができる。乳酸にゅうさん細胞さいぼうがい拡散かくさんし、血液けつえきはいる。肝臓かんぞうふたたピルビンさんもどされ、酸素さんそふたた供給きょうきゅうされると消費しょうひされる。心筋しんきんなどのあるしゅ細胞さいぼう乳酸にゅうさんたいしてとくたか透過とうかせいつ。乳酸にゅうさんピルビンさん変換へんかんされ、クエン酸くえんさん回路かいろとおって通常つうじょう代謝たいしゃ経路けいろまわされる。このような細胞さいぼうには酸素さんそ多量たりょう供給きょうきゅうされるため、乳酸にゅうさん蓄積ちくせきこりにくい。過剰かじょう乳酸にゅうさん肝臓かんぞうピルビンさんグルコースへとつづいて変換へんかんされる。この反応はんのうコリ回路かいろ一部いちぶ構成こうせいする。

ホスホフルクトキナーゼ酸性さんせいがわでは活性かっせい阻害そがいされ、乳酸にゅうさん生成せいせい乳酸にゅうさんアシドーシス阻害そがいするため、血液けつえきのpHが急激きゅうげきがることがある。ホスホフルクトキナーゼかいとうけい可逆かぎゃく反応はんのう触媒しょくばいする。筋肉きんにく痙攣けいれんは、血液けつえきなか乳酸にゅうさん濃度のうど上昇じょうしょうなどとわれていたが近年きんねん否定ひていされている。また、発汗はっかんによるイオンバランスのくずれによってこるともわれるが、それ以外いがいおおくの要因よういん影響えいきょうしているとかんがえられる。

食品しょくひん

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食品しょくひんにおいて、ザウアークラウト漬物つけものなれずしヨーグルト甘酒あまざけメンマ阿波あわばんちゃなどが乳酸にゅうさん発酵はっこう利用りようしている。

出典しゅってん

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  1. ^ Sparks, Steven (July 1997). “The Purpose of Glycolysis (Letter)”. Science 277 (5325): pp. 459-463. http://www.sciencemag.org/cgi/content/long/277/5325/459b. 

関連かんれん項目こうもく

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